JP2003274890A - 風味向上剤 - Google Patents

風味向上剤

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JP2003274890A
JP2003274890A JP2002078545A JP2002078545A JP2003274890A JP 2003274890 A JP2003274890 A JP 2003274890A JP 2002078545 A JP2002078545 A JP 2002078545A JP 2002078545 A JP2002078545 A JP 2002078545A JP 2003274890 A JP2003274890 A JP 2003274890A
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drink
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foods
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JP2002078545A
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Yumiko Tezuka
裕美子 手塚
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Shin Mitsui Sugar Co Ltd
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Shin Mitsui Sugar Co Ltd
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  • Seasonings (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】飲食品、例えば甘味素材含有飲食品、食塩含有
飲食品、果実または果汁含有飲食品、香料含有飲食品及
び発酵飲食品の風味を向上させるための風味向上剤及び
該風味向上剤を含む飲食品を提供する。 【解決手段】飲食品に添加したときに味や臭いがほとん
ど感じられず、安全性が高く、低コストで製造でき、汎
用性のある風味向上剤として、古来より食品として使用
されている甘蔗を由来とする甘蔗由来の蒸留物または甘
蔗汁を蒸留して得られる蒸留物を、固定担体を用いたカ
ラムクロマトグラフィーで処理することにより得られる
画分を甘味素材含有飲食品、食塩含有飲食品、果実また
は果汁含有飲食品、香料含有飲食品及び発酵飲食品など
に添加することにより、飲食品の持つ好ましい風味を向
上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、風味を向上させる
ための風味向上剤に関し、詳しくは、甘味素材含有飲食
品、食塩含有飲食品、果実または果汁含有飲食品、香料
含有飲食品及び発酵飲食品の風味を向上させるための風
味向上剤及び該風味向上剤を含む飲食品に関する。
【0002】
【従来の技術】食物を味わったとき、我々は多様な味を
感じる。一般的には甘味、塩味、酸味、苦味の4つの基
本的な味と、渋味、辛味、エグ味、旨味などの味、さら
には素材の持つ独特の味や臭い、例えば青臭味、発酵臭
などが合わさり、食物の複雑な風味として感じられる。
【0003】食物は上記のような基本的な味とその他の
さまざまな味が複合されて味を呈している。甘味、塩
味、旨味は一般的に食品の好ましい味と考えられ、これ
らは食品に積極的に付加されることが多い。また、素材
の持つ独特な味の中でも卵、果実または果汁は多くの食
品に用いられ、一般的に好ましい味と考えられ、できる
だけこれらの味を生かそうとされる。これに対して好ま
しくない味には、苦味、渋味、エグ味、青臭味などの異
味または嫌味と表現される味がある。また、酸味はさわ
やかな酸味は好ましい味として扱われる場合があるが、
舌を刺すような刺激のある酸味は異味として扱われる。
苦味はコーヒーやビールなどは苦味を特徴とし、それを
好む人の嗜好品であるが、一般的には苦手の人が多く、
異味とされる。辛味は食品に意識的に付加することが多
いため、一般的には異味として扱われない。発酵飲食品
に関しては、独特の風味が好ましい味と考えられるが、
むれ臭と言われる成分が一定量を超えると発酵飲食品の
異味として好まれない味の原因となる。食物の好ましい
味と共に存在するこれらの異味は、食品のおいしさを損
なう味として、好まれる味の出現、あるいは食品全体の
味に影響を与えることから、一般的に好まれない。
【0004】以上のことから、これまで食品の異味とし
て感じられる苦味、酸味、渋味、エグ味、青臭味などを
低減しようとする試みが成されてきた。また、一方でお
いしさとして感じられる風味自体、例えば甘味風味、塩
味風味、卵風味、果実または果汁風味、香料による風味
づけ、発酵飲食品の発酵由来の風味向上に関する試みが
成されてきている。
【0005】以下に、食品の異味・異臭の低減を主目的
とした従来技術について説明する。
【0006】アスパルテームを呈味改善剤として用いた
ものとして、コーヒー、紅茶の苦味、渋味、エグ味の低
減方法(特開昭58−162260号公報)、野菜の青
臭味の低減方法(特開昭59−11156号公報)、エ
グ味、収斂味、苦味の低減されたヨーグルトの製造方法
(特開昭59−224650号公報)、アスパルテーム
とスクラロースを用いたフレーバー剤の苦味を低減した
組成物(特開平2−177870号公報)が報告されて
いる。しかし、アスパルテームやステビアのような高甘
味度甘味料自体に苦味、後味などの異味があることが知
られており、添加量によってはこれらの嫌味が出現して
しまうという欠点がある。また、アスパルテームは甘味
料であり、上記報告は、実質上アルパルテームで甘味付
けすることにより食品の嫌味が低減されるというもので
ある。つまり、風味の改善だけでなく、甘味の付与が伴
ってしまう。また、上記の報告のように呈味改善剤とし
てアスパルテームを使用する方法が研究され報告されて
いる一方で後に述べるようにアスパルテーム自体の呈味
改善方法も研究されているという問題がある。
【0007】ブラックペッパー、ホワイトペッパーなど
のペッパー抽出物を呈味改善剤として用いたものとし
て、苦味と後味の改善されたビール(特開昭64−55
171号公報)およびアスパルテームの後味、渋味の改
善方法(特開昭64−63356号公報)が報告されて
いる。しかしペッパー抽出物はかなり限定された用途で
の風味改善剤であり、汎用性に欠ける。また、添加量に
よってはペッパー自体の風味や辛味が出現してしまうこ
とが記載されている。
【0008】苦味、嫌味を有することから呈味改善を求
められているステビア甘味料に関しては、ステビアに含
まれる配糖体甘味物質であるレバウディオサイドAをス
テビオサイドの呈味改善に用いる方法(特開昭52−1
22676号公報)、α−グルコシルレバウディオサイ
ドをステビア抽出物と併用する呈味改善方法(特開昭6
3−87959号公報)、昆布エキスをステビア抽出物
の呈味改善剤に用いる方法(特開昭57−138357
号公報)、プルラン、アルギン酸塩、カラヤガム、キサ
ンタンガムをステビア抽出物の呈味改善剤に用いる方法
(特開昭56−55174号公報)、還元澱粉糖化物を
ステビア抽出物の呈味改善剤に用いる方法(特開昭55
−114271号公報)、L−ヒスチジン塩酸塩をステ
ビオサイドの呈味改善剤に用いる方法(特開昭56−1
1772号公報)、有機酸塩をステビオサイドの呈味改
善剤に用いる方法(特開昭60−188035号公
報)、が報告されている、これらの方法は、ステビア甘
味料に限定した呈味改善方法であり、その他の飲食品の
呈味改善に用いることができる汎用性のある方法ではな
い。
【0009】甘味料、健康食品素材、漢方薬に使用され
ているグリチルリチン酸またはその塩類は、苦味、嫌
味、アク味などを有し、その呈味改善剤として有機酸塩
を用いる方法(特開昭60−188036号公報)、レ
バウディオサイドAを用いる方法(特開昭52−114
055号公報)が報告されている。これらもグリチルリ
チン酸及びその塩類に限定した呈味改善方法であり、そ
の他の飲食品の呈味改善に用いることができる汎用性の
ある方法ではない。
【0010】また、大豆加工品の青臭味、苦味、渋味、
収斂味を低減する方法として、サイクロデキストリンを
添加する方法(特開昭51−148052号公報)、豆
乳にアルギニンもしくはリジンを添加した豆乳の製造方
法(特開昭56−131341号公報)、大豆加工品中
のイソフラボノイドまたはその配糖体にシクロデキスト
リングルカノトランスフェラーゼまたはプルラナーゼを
作用させ糖を付加させることにより呈味改善を行う方法
(特開平11−318373号公報)が報告されてい
る。これらの方法も、大豆の青臭味や渋味といった大豆
特有の嫌味の改善方法であり、汎用性のある方法ではな
い。また、糖の付加反応のような物質の構造を変える方
法は、反応条件の設定及びその装置が必要であるため、
呈味改善剤を添加・混合する方法よりも複雑で手間の掛
かる方法である。
【0011】ポリフェノール類の苦味、渋味を改善する
方法として、茶抽出物をキチンに吸着または化学結合さ
せることにより、ポリフェノールの苦味と渋味を消した
茶抽出物組成物(特開平5−279264号公報)、茶
抽出物または茶飲料に含まれるポリフェノール類を酵素
反応によって配糖化することにより渋味を改善した茶抽
出物または茶飲料の製造方法(特開平8−298930
号公報)、焙炒カカオマスを酵素処理することによりタ
ンニン類を酸化重合させることによりエグ味、渋味を低
減させる方法(特開平3−15344号公報)が報告さ
れている。これらも化学的にポリフェノールの構造を変
化させる方法であるため、簡便さに欠け、またポリフェ
ノール以外の嫌味物質に対する効果は不明である。
【0012】健康食品素材の嫌味を低減させる方法とし
て、乾燥したアミ類やオキアミ類の抽出物を健康食品素
材の苦味のマスキングに用いる方法(特開平10−17
9077号公報)、サイクロデキストリンおよび糖類を
添加することによりクチナシエキスの苦味、エグ味を低
減させた健康飲料(特開平7−8223号公報)、γ−
サイクロデキストリンを霊芝抽出物の呈味改善に用いる
方法(特開昭58−109424号公報)、蕃果抽出物
を添加し、枯れ草臭、青臭味、樟脳臭、苦味を改善した
グアバ茶飲料(特開平9−84565号公報)、リンゴ
酸により苦味が低減されたキダチアロエ食品(特開平1
1−225702号公報)、アロエ抽出物に含有される
配糖体を酵素により加水分解することにより苦味を低減
する方法(特開昭59−192075号公報)が報告さ
れている。これらの方法も汎用性が無かったり、風味改
善剤自体の味が付与されてしまうという欠点がある。
【0013】食品添加物である脂肪酸モノグリセライド
の収斂味を天然高甘味度甘味料により改善する方法(特
開昭58−47480号公報)、糖蜜をイオン交換樹脂
処理して得られる非糖分濃縮物を用いた、塩化ナトリウ
代替品である塩化カリウムのエグ味の低減剤(特開平6
−14742号公報)、キキョウ根の水または水性溶媒
抽出物により、砂糖・食塩代替品の苦味、渋味を低減す
る方法(特開昭60−9462号公報)、コーヒー豆加
水分解物を用いた有機酸含有食品の酸味、渋味、苦味の
改善剤(特開平9−94080号公報)が報告されてい
る。これらの方法も用途が限定されており、また呈味改
善剤自体の味が付与されてしまうという欠点がある。
【0014】また、広い範囲の飲食品の呈味改善剤とし
て、ヘスペリジン配糖体またはヘスペリジン配糖体とヘ
スペリジンの混合物を用いる苦味、渋味、酸味、青臭
味、エグ味に対する呈味改善方法(特開平11−318
379号公報)、塩類の苦味やエグ味の、魚肉の生臭
み、植物性タンパクのにおいをマスキングする効果のあ
る酵母エキス組成物(特開昭61−249362号公
報)が報告されている。これらの方法は汎用性には優れ
ているが、上市されている呈味改善剤であるヘスペリジ
ン配糖体は柑橘類から抽出したヘスペリジンを酵素処理
したものが使用されるため、コスト的に問題がある。ま
た酵母エキス組成物は酵母エキス自体の味を有するた
め、実質的には用途や添加量が限られている。
【0015】発酵飲食品の風味を改善または増強させる
方法として、発酵飲食品の製造方法を改良する方法が成
されてきた。臭気の改善された発酵バターミルク(特開
昭54−163857号公報)、食酢の製造法(特開平
06−46825号公報)、発酵加工食品及びその製造
方法(特開2001−136933号公報)などがあ
る。しかし、これらは発酵飲食品に限った方法であり、
汎用性に欠ける。
【0016】一方、食品のおいしさとして感じる風味自
体、例えば甘味、塩味、卵、果実または果汁、香料の各
風味を向上させる方法として、使用する甘味素材、食
塩、卵、果実または果汁の使用量を増加させるか、また
は香料の使用量を増加させて風味を付与する方法が成さ
れてきた。しかし、甘味素材、食塩、卵、果実または果
汁、香料の使用量を増加させて風味を向上させること
は、食品中の異味自体は低減されず、根本的な問題の解
決にはならない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、微量
で効果が現れ、従って飲食品に添加したときに味や臭い
がほとんど感じられず、安全性が高く、安価に製造でき
る、汎用性のある飲食品の風味向上剤が求められてい
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
点に鑑み、飲食品に添加したときに、添加された素材自
体の味や臭いがほとんど感じられず、また安全性が高
く、低コストで製造でき、汎用性のある風味向上剤を得
るべく鋭意検討を重ねてきた結果、古来より食品として
使用されている甘蔗由来の蒸留物およびそれをカラムク
ロマトグラフィー処理して得られる画分が、風味向上剤
として優れた効果を示すことを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0019】本発明は、甘蔗由来の蒸留物、もしくは甘
蔗汁を蒸留して得られる蒸留物を、固定担体を用いたカ
ラムクロマトグラフィーで処理することにより得られる
画分を有効成分とする飲食品の風味向上剤を提供する。
本発明において上記カラムクロマトグラフィー処理は、
さらに好ましくは固定担体としての合成吸着剤を充填し
たカラムを用い、このカラムに甘蔗汁の蒸留物を通液
し、該合成吸着剤に吸着された成分を、水、エタノール
及びこれらの混合物から選ばれる溶媒で溶出することに
よって行われる。
【0020】また、本発明は、該風味向上剤を含む飲食
品を提供する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明における甘蔗汁は、甘蔗
(サトウキビ)を圧搾して得られる圧搾汁、甘蔗を水で
浸出して得られる浸出汁、または原料糖製造工場におけ
る石灰処理した清浄汁、濃縮汁を包含する。
【0022】本発明の甘蔗由来の蒸留物は具体的には、
例えば次のように処理して得ることができる。
【0023】原料甘蔗汁を、加熱装置を持つタンクに入
れ加熱し、得られる蒸気を冷却することにより回収し
て、液体の甘蔗由来の蒸留物を得る。蒸留は、加熱装置
を持ち、蒸気を冷却して液体で回収できるあらゆる装置
を使用して行うことができる。本発明に係る蒸留物は、
原料甘蔗汁としてブリックス(Bx.)が10〜50で
あるものを使用し、これをブリックスが高々65になる
まで蒸留して得られる液体である。
【0024】蒸留条件としては、50℃〜120℃の温
度で、蒸留原料液体が沸騰する圧力を使用することがで
きる。好ましくは、70℃〜120℃の温度で、蒸留原
料液体が沸騰する圧力を使用することができる。温度お
よび圧力は、蒸留工程で用いる装置に応じて適宜調整さ
れる。例えば、甘蔗汁を遠心式薄膜真空蒸発装置、冷却
管を接続したフラスコ、または蒸留機を用いて蒸留する
場合には、70℃〜105℃において、240mmHg
〜常圧である。50℃より低い温度で蒸留を行うことも
可能である。しかしながら、液体として蒸気を回収した
い場合には、温度を低くするとそれだけ高い減圧条件に
する必要があり、またトラップ内で蒸留温度以下で蒸留
物を凝縮させる必要があるので、装置等にコストがかか
りすぎる。従って、実験室においては可能であるが、工
業的には不利が伴う。蒸留装置としては、例えば、実験
室内においては冷却管などに接続したフラスコが、工場
においては濃縮缶、結晶缶、効用缶等が用いられる。
【0025】この段階で得られる甘蔗汁の蒸留物にも風
味向上効果があるが、効果が弱いため、工業的に使用す
るには濃縮を行うことが好ましい。従って、上記のよう
にして得られた甘蔗由来の蒸留物の風味向上成分を濃縮
するために、カラムクロマトグラフィー処理を行う。
【0026】甘蔗由来の蒸留物を液体として回収し、カ
ラムクロマトグラフィー処理する場合、以下のような方
法をとることが好ましい。
【0027】まず、上記の甘蔗由来の蒸留物は、そのま
ま若しくは水で任意の濃度に調整して、固定担体を充填
したカラムに通液することができる。固定担体として
は、好ましくは有機系樹脂を用いることができ、例え
ば、芳香族系樹脂、アクリル酸系メタクリル樹脂、アク
リロニトリル脂肪族系樹脂などが使用できる。このよう
な合成吸着剤は市販されており、例えばダイヤイオン
(商標)系としてHP−10、HP−20、HP−2
1、HP−30、HP−40、HP−50(以上、無置
換基型の芳香族系樹脂、いずれも商品名、三菱化学株式
会社製);SP−825、SP−800、SP−85
0、SP−875、SP−70、SP−700(以上、
無置換基型に特殊処理を施した芳香族系樹脂、いずれも
商品名、三菱化学株式会社製);SP−900(芳香族
系樹脂、商品名、三菱化学株式会社製);アンバーライ
ト(商標)として、XAD−2、XAD−4、XAD−
16、XAD−2000(以上、芳香族系樹脂、いずれ
も商品名、株式会社オルガノ製);HP−2MG、EX
−0021(以上、アクリル酸系エステル樹脂、いずれ
も商品名、株式会社オルガノ製);ダイヤイオン(商
標)系として、SP−205、SP−206、SP−2
07(以上、疎水性置換基を有する芳香族系樹脂、いず
れも商品名、三菱化学株式会社製);アンバーライト
(商標)系として、XAD−7HP、XAD−8(以
上、アクリル酸系エステル樹脂、いずれも商品名、株式
会社オルガノ製);ダイヤイオン(商標)系としてHP
1MG、HP2MG(以上、アクリル酸系メタクリル樹
脂、いずれも商品名、三菱化学株式会社製);セファデ
ックス(商標)系としてLH20、LH60(以上、架
橋デキストランの誘導体、いずれも商品名、ファルマシ
ア バイオテク株式会社製)などが挙げられる。適する
合成吸着剤の種類は、通液する甘蔗由来の蒸留物の蒸留
方法、濃度、共存物などに応じて適宜選択を行うことが
できる。
【0028】固定担体の量は、カラムの大きさ、溶媒の
種類、固定担体の種類などによって変化する。固定担体
の100〜20,000倍の蒸留物を通液し、有効成分
を固定担体に吸着させる。従って、通液しようとする蒸
留物の100〜20,000分の1の湿潤体積量の固定
担体を使用するのが好ましい。
【0029】甘蔗由来の蒸留物を上記カラムに通すこと
により、通液対象物中の風味向上効果を有する成分は固
定担体に吸着される。通液量および通液速度は、甘蔗由
来の蒸留物の蒸留方法により異なるが、SV=10〜2
00(hr-1)が好ましい。甘蔗由来の蒸留物をカラム
に通液した後、不純物除去のためカラムを水洗して、樹
脂に吸着されずにカラム内に残存している成分を除去す
ることが好ましい。
【0030】固定担体に吸着された成分は、溶媒により
溶出する。溶出溶媒は、水、エタノールおよびこれらの
混合物から選ぶことが好ましく、特に、エタノール−水
混合溶媒が好ましい。さらに、室温において効率よく目
的の効果を有する成分を溶出するためには、50/50
〜99.5/0.5(体積/体積)エタノール−水混合
溶媒が好ましい。本発明の効果を有する成分は、前記溶
媒で溶出される画分に存在する。溶出速度はカラムの大
きさ、溶媒の種類、固定担体の種類等によって変化し、
特に限定されないが、SV=0.1〜10(hr-1)で
溶出し、樹脂の6倍湿潤体積量以内に溶出する溶出量を
回収するのが好ましい。なお、SV(Space Velocity、
空間速度)は、1時間当たりの樹脂容積の何倍量の液体
を通液するかという単位である。
【0031】本発明のカラムクロマトグラフィー処理
は、これに限定されるものではないが、好ましくは次の
ようにして行うことができる。すなわち、無置換基型の
芳香族系樹脂あるいはアクリル酸系エステル樹脂を充填
したカラムに、カラム温度60℃〜97℃にて甘蔗由来
の蒸留物を通液した後、カラム内を水洗し、ついでカラ
ムに吸着されている成分を、カラム温度20℃〜40℃
にて50/50〜99.5/0.5(体積/体積)エタ
ノール−水混合溶媒で溶出させ、エタノール−水混合溶
媒での溶出開始時点から集めた溶出液の量が前記樹脂の
6倍湿潤体積量以内に溶出する画分を回収する。
【0032】かくしてカラムから得られた甘蔗由来の画
分は、そのまま風味向上剤の有効成分として使用するこ
とができる。
【0033】このようにして得られた甘蔗由来の画分
は、そのまま風味向上剤として使用されるが、通常は、
蒸留水、エタノール水溶液等で2〜500倍に希釈して
使用する。
【0034】または、本発明の風味向上剤を固形製剤と
する場合、例えば下記で述べる製造例の液状の甘蔗由来
の画分に、コーンスターチ又はデキストリンなどを混和
し調製してもよく、公知の製剤化方法を使用対象となる
飲食品に合わせて適用することが可能である。
【0035】本発明の蒸留物および画分は、原液では若
干のにおいを有するが、風味向上剤として使用する際に
は希釈されるため、においはほとんど感じられなくな
る。また原液では味を有するが、風味向上剤として使用
する際には希釈されるため、有効量での使用では蒸留物
の味は発現しない。また、原液は無色または淡黄色透明
であるため、使用する際に飲食品への色の問題はない。
【0036】本発明の「風味」とは、甘味素材含有飲食
品の甘味風味、食塩含有飲食品の塩風味、卵含有食品の
卵風味、果実または果汁含有飲食品の果実または果汁風
味、香料含有飲食品の香料風味ならびに発酵飲食品の発
酵由来の風味をいい、それらの風味はそれら飲食品にお
いて本来好ましい味を呈するものである。
【0037】本発明でいう「風味の向上」または「風味
向上」とは、甘味素材含有飲食品の甘味風味、食塩含有
飲食品の塩風味、卵含有食品の卵風味、果実または果汁
含有飲食品の果実または果汁風味、香料含有飲食品の香
料の風味ならびに発酵飲食品の発酵由来の風味の向上を
含む。
【0038】本発明に係る甘蔗由来の風味向上剤によっ
て風味が向上される飲食品としては、甘味素材含有飲食
品、食塩含有飲食品、卵含有飲食品、果実または果汁含
有飲食品、香料含有飲食品、発酵飲食品などが挙げられ
るがこれらに限定されるものではない。
【0039】本発明の風味向上剤による飲食品の風味向
上としては、例えば次のようなものが挙げられる。
【0040】1.甘味素材含有飲食品 甘味素材含有飲食品とは味質として甘味を含有する飲食
品であれば特に限定されるものではなく、焼き菓子、冷
菓、デザート、和菓子、キャンディー、チューインガ
ム、チョコレート、打錠菓子、果皮の甘味料漬け、清涼
飲料、アルコール飲料、野菜ジュースなどが挙げられ
る。甘味素材は甘味料により付与した甘味に限らず、素
材の成分として含まれている糖による甘味も含む。また
甘味を付与する甘味料は砂糖、果糖、ブドウ糖、パラチ
ノースなどの糖類、キシリトール、マンニトール、マル
チトール、ラクチトール、ソルビトール、エリスリトー
ル、還元パラチノース、還元水飴、還元麦芽糖水飴など
の糖アルコール、ステビア甘味料、アセスルファムK、
サッカリン、サッカリンナトリウム、アスパルテーム、
スクラロース、グリチルリチン、ネオヘスペリジンジヒ
ドロカルコンなどの高甘味度甘味料、これらの混合物、
ハチミツ、メープルシロップ及びこれら甘味料の混合物
などが挙げられる。本発明の風味向上剤を添加すること
により、甘味素材含有飲食品の甘味度を増し、純粋な甘
味を引き立たせるとともに自然な甘味にすることができ
るため、甘味風味を向上することができる。また、本発
明の風味向上剤を添加することにより、甘味素材含有飲
食品中の他素材の異味や甘味料自体の異味を低減し、さ
らには甘味素材含有飲食品の加工臭、劣化臭を低減する
ことができる。
【0041】2.食塩含有飲食品 食塩含有飲食品の風味向上とは、食塩を含有する飲食品
であれば特に限定されるものではなく、漬け物、キム
チ、山菜加工品、味付けメンマなどの農産加工品、ハ
ム、ソーセージ、ベーコン、コンビーフ、食肉加工缶詰
などの畜産加工品、魚肉ハム、・ソーセージ、かまぼ
こ、海苔佃煮、水産フライ等の水産加工品、ハンバー
グ、ミートボール、シューマイ、グラタンなどの調理済
食品、ソース、マヨネーズ、ドレッシング、たれ、浅漬
けの素、醤油、みそ、つゆの素、風味調味料などの調味
料、カレー、レトルトカレー、パスタソース、スープ、
どんぶりの素、シチュー、お茶漬け、ピザソースなどの
調味食品、ポテトチップ、ポップコーンなどのスナック
菓子、スナック麺、ピラフ、ピザパイなどが挙げられ
る。本発明の風味向上剤を添加することにより、食塩含
有飲食品の塩風味を向上することができる。また、本発
明の風味向上剤を添加することにより、飲食品中の他素
材の異味や飲食品の加工臭、劣化臭を低減することがで
きる。
【0042】3.卵含有飲食品 本発明の卵含有飲食品とは、卵を含有している飲食品で
あれば特に限定されるものではなく、スポンジケーキ、
パウンドケーキ、ビスケット、クッキーなどの焼き菓
子、プリン、カスタードクリーム、ババロア、アイスク
リームなどの冷菓、ミルクセーキ、そしてマヨネーズ、
ドレッシングなどの調味料、卵豆腐、茶碗蒸し、オムレ
ツ、卵サンド、錦糸卵、厚焼き卵、親子丼、お好み焼
き、かに玉などの卵料理、カップラーメンの具材などの
卵利用調味食品が挙げられる。また卵は鶏卵、うずらの
卵、アヒルの卵をはじめ、食に供する卵の全卵、卵白、
卵黄などのいずれか又は2種以上を、そのまま又は液
状、凍結卵、乾燥卵、濃縮卵、加糖全卵、加糖卵黄など
の形態で用いたものを含む。本発明の風味向上剤を添加
することにより、卵含有飲食品の卵風味を向上すること
ができる。また、本発明の風味向上剤を添加することに
より、飲食品中の他素材の異味や卵自体の加工臭、劣化
臭を低減することができる。
【0043】4.果実または果汁含有飲食品 本発明の果実または果汁含有飲食品とは、果実または果
汁を含有している飲食品であれば特に限定されるもので
はなく、焼き菓子、ゼリー、ババロア、シャーベット、
ヨーグルトデザートなどの冷菓、デザートソースなどの
ソース、ジャム、果汁入り清涼飲料などの清涼飲料、炭
酸飲料・アルコール飲料などが挙げられる。また、果実
または果汁は生の果実、果汁、または凍結果実、凍結果
汁、乾燥果実、濃縮果汁、加糖果汁、砂糖漬け果実、粉
末果汁などの形態で用いたものを含む。本発明の風味向
上剤を添加することにより、果実または果汁含有飲食品
の果実または果汁風味を向上することができる。また、
本発明の風味向上剤を添加することにより、飲食品中の
他素材の異味や果実または果汁自体の加工臭、劣化臭を
低減することができる。また、ホットッベンダーで長時
間加熱した飲料は、果実または果汁自体の加熱臭、劣化
臭が生じることがあることから、これらの飲料の果実ま
たは果汁風味を増強することができる。
【0044】5.香料含有飲食品 本発明の香料含有飲食品とは、香料を含有している飲食
品であれば特に限定されるものではなく、乳飲料、乳酸
菌飲料、清涼飲料、炭酸飲料、アルコール飲料、コーヒ
ー飲料、紅茶飲料などの茶飲料、スープ、焼き菓子、冷
菓、デザート、和菓子、キャンディー、チューインガ
ム、チョコレート、打錠菓子、農産加工品、畜産加工
品、水産加工品、各種総菜、加工食品、スナック菓子、
ジャムなどが挙げられる。また香料は天然香料及び合成
香料、単体香料及び調合香料を含み、水溶性香料、油性
香料、乳化香料、粉末香料などの形態で用いられるもの
を含む。本発明の風味向上剤を添加することにより、香
料含有飲食品の香料風味を向上することができる。ま
た、本発明の風味向上剤を添加することにより、飲食品
中の他素材の異味や香料自体の加工臭や劣化臭を低減す
ることができる。
【0045】6.発酵飲食品 本発明の発酵飲食品とは、発酵飲食品自体、発酵飲食品
を含有している飲食品であれば特に限定されるものでは
なく、ビール、発泡酒、ワインなどのアルコール飲料、
発酵バター、発酵マーガリン、ヨーグルト、非熟成チー
ズなどの乳製品、食酢、味噌、醤油などの調味料、漬け
物などが挙げられる。また発酵飲食品を利用した食品、
例えば食酢を利用したマヨネーズ、ドレッシング、たれ
類など、ヨーグルトを利用したデザート、冷菓、飲料、
ワインを利用したデザート、冷菓なども含む。本発明の
風味向上剤を添加することにより、発酵飲食品中の発酵
由来の好ましい風味を増強することができる。また、発
酵飲食品には飲食品の発酵工程中に生じるアセトインや
ジアセチルなどの成分が含まれており、これらはむれ臭
と言われ、飲食品の種類によっては、少量の場合は発酵
飲食品独特の風味として好まれるが、多量に含まれると
悪臭として好まれない風味である。本発明の風味向上剤
を添加することにより、発酵飲食品中のむれ臭成分や発
酵飲食品中の他素材の異味を低減させることができる。
【0046】本発明の風味向上剤の添加量及び添加方法
は、添加される飲食品の種類によって適宜選択すること
ができる。通常の添加量は、例えば下記で述べる製造例
の甘蔗由来の画分を含む風味向上剤の場合、飲食品に対
して10〜1000ppmであり、好ましくは50〜5
00ppmであり、この範囲の添加量で十分な風味向上
効果を得ることができる。
【0047】本発明の風味向上剤の添加方法は、風味の
向上を必要とする飲食品に混合することにより行われ
る。加工食品の場合、風味の向上を必要とする原料に直
接混合することが望ましいが、混合が困難であるときに
は、風味の向上を必要とする原料の表面に風味向上剤の
溶液を噴霧する、あるいはこのような溶液に浸漬する、
あるいは風味向上剤を含む粉末食品あるいはシート状食
品又はシール製品を接触させることもできる。
【0048】本発明の蒸留物および画分の風味向上効果
に関する作用機構は不明であるが、本発明の風味向上剤
は様々な物質が混在する天然物であるため、複数の有効
成分が様々な風味に対し、複合的に機能を発現している
と考えられる。
【0049】
【実施例】下記に実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
なお、実施例中「%」は特記のない限り「重量%」であ
る。
【0050】製造例 原糖製造工場の製造工程にて得られた甘蔗の圧搾汁(B
x.12.5)2800リットルを、250リットル/
時の速度で遠心式薄膜真空蒸発装置(商標:エバポール
CEP−1,大川原製作所株式会社)に供給し、500
〜630mmHgの減圧下で温度90〜95℃で流出す
る成分を、冷却水温25℃、冷却水量15m3/時間、
コンデンサ面積2の条件でコンデンサにて冷却し、連続
して集めた。原料圧搾汁が約2400リットル、Bx.
14.5になったとき、蒸留物の回収を終了した。得ら
れた蒸留液は約400リットルであった。この蒸留液を
アンバーライトXAD7HP(商標、オルガノ株式会
社)40mlを充填したカラム(カラムサイズ:内径
2.6cm、高さ20cm)に、SV=100(h
-1)の流速で通液した。通液終了後、約5分間、同じ
流速で水洗した。次に吸着された成分を、80%エタノ
ール水溶液(エタノール/水=80/20(体積/体
積)で溶出した。すなわち、SV=2(hr-1)の流速
で通液し、はじめの15mlの溶出液は捨て、その後に
溶出液の回収を開始した。80%エタノール水溶液80
mlを通液した後、成分の押し出しのため蒸留水を同じ
速度で通液し、回収溶出液の総量が100mlになった
時点で溶出を終了した。得られた溶出液を、ろ紙(定性
ろ紙No.2)、東洋ろ紙株式会社)でろ過して、ろ液を得
た(甘蔗由来の画分)。このサンプルは、アルコール濃
度計(YSA−200、矢崎計器株式会社)で測定した
結果、エタノール58%(体積/体積)の、若干レモン
色をした透明な液体であった。
【0051】実施例1(甘味素材含有飲食品の風味向
上:青汁) 生のケールをジューサーで絞り、青汁を調製した。被検
液として、調製した青汁100mlに対して、製造例で
得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で30倍希釈した希釈
液0.5mlを添加した。一方、対照として甘蔗由来の
画分の代わりに蒸留水を添加した。官能検査により被検
液と対照の違いをみるため、10人パネラーに飲み比べ
てもらった。
【0052】その結果、9人が被検液の甘味が対照に比
べて強く感じると答え、残りの1人が被検液と対照との
甘味の差はないと答えた。また、7人が被検液の青汁特
有の青臭味、後味は対照に比べて減少した答え、2人が
被検液の青臭味は対照に比べて減少したが、被検液と対
照の後味の差はないと答え、残りの1人が被検液と対照
との間にそれらの差はないと答えた。以上のことから、
甘蔗由来の画分は青汁の甘味風味を向上させることがわ
かった。また、甘蔗由来の画分は青汁特有の青臭味、後
味を低減させた。
【0053】実施例2(甘味素材含有飲食品の風味向
上:ステビア甘味料) 蔗糖の5%溶液と等甘味度になるように、ステビア甘味
料(守田化学工業株式会社製、商品名:SKスイートZ
3)の0.033%溶液を蒸留水で調製した。被検液
は、この溶液100mlに対して、製造例で得られた甘
蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈した希釈液0.2
mlを添加した。一方、対照として甘蔗由来の画分の希
釈液代わりに蒸留水を添加した。被検液と対照との甘味
風味の違いを見るために、10人の訓練されたパネラー
により、官能検査を実施した。
【0054】その結果、9人が被検液の甘味は対照に比
べて強く感じたと答え、残りの1人が被検液と対照との
甘味の差は感じないと答えた。また、8人が被検液の苦
味、金属味、後味は対照に比べて減少したと答え、1人
が被検液の苦味、後味は対照に比べて減少したが、金属
味は差を感じないと答え、残りの1人が被検液と対照と
の間にそれらの差はないと答えた。以上のことから、甘
蔗由来の画分はステビア甘味料の甘味風味を向上させる
ことがわかった。また、甘蔗由来の画分はステビア甘味
料の異味を低減させた。
【0055】実施例3(甘味素材含有飲食品、果汁含有
飲食品の風味向上:デザートミックス) 被検サンプルは、デザートミックス(ハウス食品株式会
社製、商品名:フルーチェ、イチゴ)100gに対し
て、牛乳100mlと牛乳100mlに対し製造例で得
られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈した希釈
液0.2mlとを加えて撹拌して、冷やし固めた。一
方、対照として甘蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留
水を添加した。被検サンプルと対照との甘味及び果汁風
味の違いをみるために、10人の訓練されたパネラーに
より、官能検査を実施した。
【0056】その結果、7人が被検サンプルの甘味は対
照に比べて強く感じるとともに、被検サンプルのイチゴ
の果汁感は対照に比べて増したと答え、残りの3人が被
検サンプルと対照との甘味の差は感じないが、被検サン
プルのイチゴの果汁感は対照に比べて増したと答えた。
また、そのうち7人が被検サンプルのレトルト臭は対照
に比べて低減したと答えた。以上のことから、甘蔗由来
の画分はフルーチェの甘味風味及び果汁風味を向上させ
ることがわかった。また、甘蔗由来の画分はレトルト臭
の異味を低減させた。
【0057】実施例4(食塩含有飲食品の風味向上:ブ
ルーチーズ) 被検サンプルは、ブルーチーズ(森永乳業株式会社製、
商品名:KRAFTブルーチーズ)100gに対して、
製造例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍に
希釈した希釈液0.5mlを添加して、よく練った。一
方、対照として甘蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留
水を添加した。被検サンプルと対照との塩風味の違いを
みるために、9人の訓練されたパネラーにより、官能検
査を実施した。
【0058】その結果、全員が被検サンプルの塩味は対
照に比べて強く感じたと答えた。また、全員が被検サン
プルのかび臭さ、チーズ臭さ、後味は対照に比べて低減
したと答えた。以上のことから、甘蔗由来の画分はブル
ーチーズ特有の塩風味を向上させることがわかった。ま
た、甘蔗由来の画分はブルーチーズ特有のカビ臭さ及び
チーズ臭さ、並びに後味を低減させた。
【0059】実施例5(食塩含有飲食品、発酵飲食品の
風味向上:漬け物) 被検サンプルは、かつおたくあん(株式会社 新進製)
の漬け汁100mlに対して、製造例で得られた甘蔗由
来の画分を蒸留水で300倍に希釈した希釈液0.2m
lを添加し、この漬け汁にかつおたくあん200gを
0.5cm幅にスライスして30分間浸漬した。一方、
対照として甘蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を
添加した。被検サンプルと対照との塩風味、発酵風味の
違いをみるために、9人の訓練されたパネラーにより、
官能検査を実施した。
【0060】その結果、8人が被検サンプルの塩風味は
対照に比べて強く感じたと答え、残りの1人が被検サン
プルと対照との塩風味の差は感じなかったと答えた。ま
た、6人が被検サンプルのたくあん特有の臭み、後味が
減少したと答え、2人が被検サンプルのたくあん特有の
臭みは対照に比べ減少したが、後味には差を感じないと
答え、残りの1人が被検サンプルと対照との間でそれら
の差は感じないと答えた。以上のことから、甘味由来の
画分はたくあんの塩風味を向上させることがわかった。
また、甘蔗由来の画分はたくあん特有の臭み、ステビア
甘味料の後味を低減させた。
【0061】実施例6(果実または果汁含有飲食品の風
味向上:グレープフルーツ) グレープフルーツ果実をジューサーで絞り、グレープフ
ルーツジュースを調製した。被検液は、調製したジュー
ス100mlに対して、製造例で得られた甘蔗由来の画
分を蒸留水で300倍に希釈した希釈液0.2mlを添
加した。一方、対照として甘蔗由来の画分の希釈液の代
わりに蒸留水を添加した。被検液及び対照は、果汁の風
味を劣化させるために、75℃、15分間、湯浴中で加
熱した。被検液と対照との甘味及び果汁風味の違いをみ
るために、10人の訓練されたパネラーに官能検査によ
り、官能検査を実施した。
【0062】その結果、8人が被検液の甘味及び果汁感
は対照に比べて強く感じたと答え、残りの2人は、被検
液の果汁感は対照に比べて強く感じるが、被検液と対照
との間で甘味の差はないと答えた。また、8人が被検液
の苦味及び渋味は対照に比べて減少したと答え、残りの
2人が被検液の渋味は対照に比べて減少したが、被検液
と対照との間で苦味の差はないと答えた。以上のことか
ら、甘蔗由来の画分はグレープフルーツジュースの甘味
風味、果汁風味を向上させることがわかった。また、甘
蔗由来の画分はグレープフルーツジュースの異味を抑え
た。
【0063】実施例7(食塩含有飲食品、卵含有飲食品
の風味向上:フリーズドライスープ) 被検液は、たまごスープ(味の素株式会社製、商品名:
クノールふんわりたまごスープ)1個包装分を熱湯16
0mlで溶解し、このスープ100mlに対して、製造
例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈し
た希釈液0.2mlを添加した。一方、対照として甘蔗
由来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を添加した。被検
サンプルと対照との塩風味及び卵風味の違いをみるため
に、10人の訓練されたパネラーにより官能検査を実施
した。
【0064】その結果、7人が被検サンプルの塩味は対
照に比べて強く感じ、また被検サンプルの卵の風味が対
照に比べて増したと答え、2人は被検サンプルの塩味は
対照に比べて強く感じるが、被検サンプルと対照との間
で卵の風味に差はないと答えた。また、7人が被検液の
合成的な旨味が低減したと答え、残りの3人は被検サン
プルと対照との間でその差はないと答えた。以上のこと
から、甘蔗由来の画分はフリーズドライスープの塩風
味、卵風味を向上させることがわかった。また、甘蔗由
来の画分はフリーズドライスープの合成的な旨味を低減
させ、自然な旨味に近づけることがわかった。
【0065】実施例8(発酵飲食品の風味向上:食酢) 被検液は、米酢(株式会社飯尾醸造製、商品名:米酢
「富士」)を2倍希釈した溶液100mlに対して、製
造例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈
した希釈液0.2mlを添加した。一方、対照として甘
蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を添加した。被
検液と対照との発酵の風味の違いを見るために、10人
の訓練されたパネラーにより、官能検査を実施した。
【0066】その結果、6人が被検液の刺激的な酸味や
むれ臭が減少し、まろやかさ、甘さ、こくを感じたと答
え、2人が被検液の酸味やむれ臭は対照に比べて減少し
たが、まろやかさ、甘さ、こくはそれらの間で差は感じ
ないと答え、残りの2人が被検液と対照との間でそれら
の差は感じないと答えた。以上のことから、甘蔗由来の
画分は発酵の風味を向上させ、食酢の刺激的な酸味とむ
れ臭を低減させ、まろやかさ、甘さ、こくなどの風味を
向上させることがわかった。
【0067】実施例9(発酵飲食品の風味向上:発泡
酒) 被検液は、発泡酒(アサヒビール株式会社製、商品名:
アサヒ本生)100mlに対して、製造例で得られた甘
蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈した希釈液0.2
mlを添加した。一方、対照として甘蔗由来の画分の希
釈液の代わりに蒸留水を添加した。被検液と対照との発
酵由来の風味の違いを見るために、10人の訓練された
パネラーにより、官能検査を実施した。
【0068】その結果、7人が被検液の苦味は対照に比
べてシャープになり、また重い味は減少し、コクは増し
たと答え、2人が被検液の苦味、重い味は対照に比べて
減少し、コクは増したと答え、残りの1人が被検液と対
照との間でそれらの差を感じないと答えた。以上のこと
から、甘蔗由来の画分は発泡酒の苦味や重い味などの風
味を向上させることがわかった。
【0069】実施例10(果実または果汁含有飲食品、
及び香料含有飲食品の風味向上:ニアウォーター) 被検液は、ニアウォーター(日本たばこ産業株式会社
製、商品名:桃の天然水)100mlに対して、製造例
で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈した
希釈液0.1mlを添加した。一方、対照として甘蔗由
来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を添加した。被検液
と対照との果汁風味、香料の風味の違いを見るために、
10人の訓練されたパネラーにより、官能検査を実施し
た。
【0070】その結果、7人が被検液の桃の果汁感は対
照に比べて増したと答え、残りの3人は被検液と対照と
の間の桃の果汁感に差はないと答えた。また、7人が被
検液の合成的な味、後味は対照に比べて減少し、さわや
かさが増したと答え、2人は被検液の合成的な味、後味
は対照に比べて減少したが、さわやかさの差は感じない
と答え、残りの1人が被検液と対照との間でそれらの差
は感じないと答えた。以上のことから、甘蔗由来の画分
は桃の天然水の果汁風味、香料風味を向上させることが
わかった。
【0071】実施例11(卵含有飲食品の風味向上:レ
トルト粥) 被検サンプルは、玉子がゆ(味の素株式会社製、商品
名:ちゃんとごはん玉子がゆ)100gに対して、製造
例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍希釈し
た希釈液0.5mlを添加した。一方、対照として甘蔗
由来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を添加した。被検
サンプルと対照の卵風味の違いを見るために、10人の
訓練されたパネラーにより、官能検査を実施した。
【0072】その結果、7人が被検サンプルの卵風味は
対照に比べて増したと答え、残りの3人が被検サンプル
と対照との卵の風味に差はないと答えた。また、全員が
被検液のレトルト臭は対照に比べて減少したと答えた。
以上のことから、甘蔗由来の画分は玉子がゆの卵風味を
向上させることがわかった。また、甘蔗由来の画分はレ
トルト臭を減少させることがわかった。
【0073】実施例12(香料含有飲食品の風味向上:
レトルト鮭粥) 紅鮭がゆ(味の素株式会社製、商品名:ちゃんとごはん
紅鮭がゆ)は、紅鮭の風味を紅鮭および香料で風味づけ
している商品である。被検サンプルは、紅鮭がゆ100
gに対して、製造例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水
で300倍希釈した希釈液0.5mlを添加した。一
方、対照として甘蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留
水を添加した。被検液と対照との鮭香料風味の違いを見
るために、10人の訓練されたパネラーにより、官能検
査を実施した。
【0074】その結果、7人が被検サンプルの鮭の風味
が対照に比べて増したと答え、残りの3人が被検サンプ
ルと対照との鮭の風味の差はないと答えた。また、9人
が被検サンプルのレトルト臭は対照に比べて減少したと
答え、残りの1人が被検サンプルと対照とのレトルト臭
の差はないと答えた。以上のことから、甘蔗由来の画分
は紅鮭かゆの鮭の香料風味を向上させることがわかっ
た。また、甘蔗由来の画分は紅鮭かゆのレトルト臭を減
少した。
【0075】実施例13(香料含有飲食品の風味向上:
わさびマヨネーズ) 被検サンプルは、わさびマヨネーズ(株式会社 栗原商
店製、商品名:わさびマヨネーズ)100gに対して、
製造例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300倍希
釈した希釈液0.2mlを添加した。一方、対照として
甘蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を添加した。
被検液と対照とのわさび香料風味の違いを見るために、
10人の訓練されたパネラーにより、官能検査を実施し
た。
【0076】その結果、7人が被検サンプルのわさびの
風味は増したと答え、残りの2人が被検サンプルと対照
との間でその差はないと答えた。また、7人が被検サン
プルの酸味は対照に比べて弱まり、また油のしつこさが
さっぱりしたと答え、残りの3人が被検サンプルと対照
との間でそれらの差はないと答えた。以上のことから、
甘蔗由来の画分はわさびマヨネーズのわさびの香料風味
を向上させることがわかった。
【0077】実施例14(果実または果汁含有飲食品、
及び香料含有飲食品の風味向上:加熱用ペットボトル飲
料) 被検液は、ホットベンダー用のほっとレモン(カルピス
株式会社製、商品名:ほっとレモン)100mlに対し
て、製造例で得られた甘蔗由来の画分を蒸留水で300
倍希釈した希釈液0.5mlを添加した。一方、対照と
して甘蔗由来の画分の希釈液の代わりに蒸留水を添加し
た。被検液及び対照は、短時間で果汁及び香料を加熱劣
化させるために、121℃、20分間でオートクレーブ
処理した。被検液と対照との果汁風味の違いを見るため
に、10人の訓練されたパネラーにより、官能検査を実
施した。
【0078】その結果、8人が被検液の果汁風味が対照
に比べて増したと答え、残りの2人が被検液と対照との
果汁風味の差はないと答えた。また、8人が被検液の渋
味及びこもった臭いと味は対照に比べて減少し、さっぱ
り感が増したと答え、残りの2人が被検液と対照との間
でそれらの差はないと答えた。以上のことから、甘蔗由
来の画分はほっとレモンの果汁風味を向上させることが
わかった。また、甘蔗由来の画分はほっとレモンの劣化
による異味を減少した。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、甘蔗由来の画分を甘味
素材含有飲食品、食塩含有飲食品、卵含有飲食品、果実
または果汁含有飲食品、香料含有飲食品、発酵飲食品な
どに添加することにより、飲食品の持つ好ましい風味を
向上することが出来る。また同時にこれらの飲食品中に
含まれる素材の異味、飲食品の加工臭、劣化臭に代表さ
れる異味を低減または消去することが可能である。しか
も、甘蔗由来の画分は植物由来であり、古来からヒトが
そのままかじっていた甘蔗、飲用にしていた甘蔗汁など
の天然の飲食物中に存在している成分であるため、ヒト
の健康を害することなく安全に使用できる。また、本発
明による風味向上剤は、有効添加量では臭いも味も無い
ため汎用性が高く、使用対象である飲食品の臭い、色、
味に影響を与えない。これらのことから、本発明による
風味向上剤は産業上非常に有用である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 甘蔗由来の蒸留物を有効成分とする飲食
    品の風味向上剤。
  2. 【請求項2】 甘蔗汁を蒸留して得られる蒸留物を、固
    定担体を用いたカラムクロマトグラフィーで処理するこ
    とにより得られる画分を有効成分とする風味向上剤。
  3. 【請求項3】 前記蒸留物が、10〜50のブリックス
    を有する甘蔗汁をブリックスが高々65になるまで蒸留
    して得られる液体である、請求項1または2記載の風味
    向上剤。
  4. 【請求項4】 前記カラムクロマトグラフィー処理が、
    固定担体としての合成吸着剤を充填したカラムに甘蔗汁
    を蒸留して得られた蒸留物を通液し、該合成吸着剤に吸
    着された成分を、水、メタノール、エタノール及びこれ
    らの混合物から選ばれる溶媒で溶出することにより得ら
    れる画分である請求項2または3記載の風味向上剤。
  5. 【請求項5】 風味向上が、甘味素材含有飲食品の甘味
    風味の向上である請求項1〜4のいずれか1項記載の風
    味向上剤。
  6. 【請求項6】 甘味素材含有飲食品が、焼き菓子、冷
    菓、和菓子、キャンディー、チューインガム、チョコレ
    ート、打錠菓子、果皮の甘味料漬け、清涼飲料、アルコ
    ール飲料、野菜ジュース、甘味料製剤である請求項5記
    載の風味向上剤。
  7. 【請求項7】 風味向上が、食塩含有飲食品の塩風味の
    向上である請求項1〜4のいずれか1項記載の風味向上
    剤。
  8. 【請求項8】 食塩含有飲食品が、農産加工品、畜産加
    工品、水産加工品、調理済食品、調味料、調味食品、ス
    ナック菓子、スナック麺である請求項7記載の風味向上
    剤。
  9. 【請求項9】 風味向上が、卵含有飲食品の卵風味の向
    上である請求項1〜4のいずれか1項記載の風味向上
    剤。
  10. 【請求項10】 卵含有飲食品が、焼き菓子、冷菓、ミ
    ルクセーキ、調味料、卵料理、卵利用調味食品である請
    求項9記載の風味向上剤。
  11. 【請求項11】 風味向上が、果実または果汁含有飲食
    品の果実または果汁風味の向上である請求項1〜4のい
    ずれか1項記載の風味向上剤。
  12. 【請求項12】 果実または果汁含有飲食品が、焼き菓
    子、冷菓、ソース、ジャム、清涼飲料、炭酸飲料、アル
    コール飲料である請求項11記載の風味向上剤。
  13. 【請求項13】 風味向上が、香料含有飲食品の香料風
    味の向上である請求項1〜4のいずれか1項記載の風味
    向上剤。
  14. 【請求項14】 香料含有飲食品が、乳飲料、乳酸菌飲
    料、清涼飲料、炭酸飲料、アルコール飲料、茶飲料、ス
    ープ、焼き菓子、冷菓、和菓子、キャンディー、チュー
    インガム、チョコレート、打錠菓子、農産加工品、畜産
    加工品、水産加工品、総菜、加工食品、スナック菓子、
    ジャムである請求項13記載の風味向上剤。
  15. 【請求項15】 風味向上が、発酵飲食品の風味向上で
    ある請求項1〜4のいずれか1項記載の風味向上剤。
  16. 【請求項16】 発酵飲食品が、発酵調味料、乳製品、
    アルコール飲料、納豆、パン、漬け物である請求項15
    記載の風味向上剤。
  17. 【請求項17】 請求項1〜16のいずれか1項記載の
    風味向上剤を含む飲食品。
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