JP2003273736A - 信号処理装置および信号処理方法 - Google Patents
信号処理装置および信号処理方法Info
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Abstract
域外雑音成分を適切に除去したアナログ信号を出力でき
るようにする。 【解決手段】 再生周波数判別回路502およびカット
オフ周波数選択回路503により、入力されたデジタル
データに係る再生信号の周波数レベルを検出し、検出結
果に基づいて選択決定された適切なカットオフ周波数の
フィルターにアナログLPF105にて切り替えるよう
にして、デジタルデータを再生処理して得られる再生信
号の周波数レベルに応じたカットオフ周波数のフィルタ
ーを用いて、デジタルデータより得られる音声アナログ
信号から不要な帯域外雑音成分を適切に除去することが
できるようにする。
Description
び信号処理方法に関し、特に、入力されるデジタル信号
を復調してアナログ信号を出力するデジタルオーディオ
機器に用いて好適なものである。
は、CD(Compact Disc)プレーヤ、MD(Mini Dis
c)プレーヤ、DAT(Digital Audio Tape)プレーヤ
およびBS(Broadcasting Satellite)放送/CS(Co
mmunication Satellite)放送チューナー等があった。
の構成例を示す図である。図14(A)〜(D)に示す
前段回路等より出力された音声デジタルデータは、図1
4(E)に示す後段回路にて所定の処理が施されて、ア
ナログ信号に復調され出力される。
る機器の例であり、デジタル信号は、同軸ケーブルや光
ファイバー等を介してデジタル入力端子1401(例え
ば、S/PDIF(Sony Philips digital interface)
規格等に準拠した入力端子)より入力される。入力され
たデジタル信号は、図14(E)に示した後段回路に接
続するために設けられたインターフェース変換IC(in
tegrate circuit)であるデジタルオーディオインター
フェースレシーバIC1402(以下、「DIR I
C」と称す。)を介して出力される。
ーヤの例であり、レーザー光を用いてCDあるいはMD
等の記録媒体1403より読み出された信号が、高周波
増幅器1404(以下、「RF AMP」と称す。)に
て増幅される。さらに、増幅された信号は、信号処理I
C1405にて所定の処理が施された後、上記後段回路
に出力される。
ーナーの例であり、放送電波により伝送されアンテナ1
406で受信された信号は、チューナー1407に入力
され、復調される。さらに、復調された信号は、デコー
ダIC1408にてデコードされた後、信号処理IC1
409にて所定の処理が施され上記後段回路に出力され
る。
イク等の音声入力機器1410を用いて入力された音声
信号は、増幅器およびアナログローパスフィルター(L
PF)1411にて処理された後、A/D変換器141
2にてデジタルデータに変換され上記後段回路に出力さ
れる。
データは、図14(E)に示す後段回路内のデジタルフ
ィルター1413にて、アップサンプリングされフィル
タリング処理される。ここで、当該デジタルフィルター
1413のカットオフ周波数(遮断周波数)は、サンプ
リングの定理より入力されるデジタルデータのサンプリ
ング周波数の1/2倍となる。
フィルタリング処理された音声デジタルデータは、D/
A変換器1414により音声アナログ信号に変換された
後、D/A変換器1414でのデジタル信号からアナロ
グ信号への変換時等に発生したノイズ(量子化ノイズや
高周波ノイズ)がアナログLPF1415にて除去さ
れ、アナログ出力端子1416より出力される。
オーディオ機器のサンプリング周波数を示す図であり、
CDプレーヤやMDプレーヤのサンプリング周波数は4
4.1kHzである。また、BS放送/CS放送チュー
ナーのサンプリング周波数は、32kHzまたは48k
Hzであり、DATプレーヤのサンプリング周波数は、
32kHz、44.1kHzあるいは48kHzであ
る。
器のサンプリング周波数は、32kHz、44.1kH
z、48kHzの何れかであった。そのため、上記図1
4に示した従来のデジタルオーディオ機器は、後段回路
内に設けられた最終段のアナログLPF1415のカッ
トオフ周波数を、サンプリングの定理に基づいて、上記
3種のサンプリング周波数の中で最も高い48kHzの
1/2倍である24kHz以上に設定すれば、入力され
るデジタルデータからデータが欠落することなくアナロ
グ信号を再現することができた。
フィルターのカットオフ周波数は、接続機器(デジタル
データを入力する回路)のサンプリング周波数の1/2
倍(例えば、サンプリング周波数が44.1kHzのC
DプレーヤあるいはMDプレーヤの場合には、カットオ
フ周波数が22.05kHz、サンプリング周波数が3
2kHzのBS放送/CS放送チューナーの場合には、
カットオフ周波数が16kHz)になる。また、アナロ
グLPFは、オペアンプが用いられ、一般に30〜50
kHzの間の固定値のカットオフ周波数で設計されてい
た。
器では、入力されるデジタルデータのサンプリング周波
数が32〜48kHzの範囲内であり、デジタルデータ
に応じたサンプリング周波数に大きな違いはなかった。
そのため、従来のデジタルオーディオ機器は、フィルタ
ー(デジタルフィルター、アナログLPF)のカットオ
フ周波数を所定の値に固定しても、再生出力するアナロ
グ信号に対しては大きな問題はなかった。
HzのDVD−Videoプレーヤや、サンプリング周
波数が96kHzのS/PDIF規格等に準拠してデー
タが入出力可能なパーソナル・コンピュータ用のサウン
ドボードや、サンプリング周波数が192kHzのDV
D−Audioプレーヤが製品化されてきた。上述のよ
うに、民生用デジタルオーディオ機器のサンプリング周
波数は、32kHz〜192kHzの範囲となり、近
年、サンプリング周波数の範囲が大きく拡大されてき
た。
ように拡大されたサンプリング周波数が32kHz〜1
92kHzのデジタルデータを入力可能(再生処理可
能)としながらも、最終段に設けたアナログLPFのカ
ットオフ周波数を従来と同様に30〜50kHzの間の
固定値にすると、サンプリング周波数が192kHzの
デジタルデータが記録されたメディア(例えば、DVD
−Audio)を再生した際、サンプリングの定理によ
れば本来96kHzまでの信号を再生可能であるにもか
かわらず、30〜50kHzを超える再生信号は欠落し
てしまうという問題があった。
波数をサンプリング周波数である192kHzの1/2
倍程度の100kHz付近に設定すると、サンプリング
周波数が32kHzのデジタルデータ(例えば、BS放
送チューナー)を再生した際、図16(B)に示すよう
に、D/A変換器等にて発生したノイズを含む不要な周
波数帯域である16〜100kHzの周波数成分(以
下、このような再生する際に不要な周波数帯域の成分を
「帯域外雑音成分」と称す。)もノイズ成分として再生
されてしまうという問題があった。
グ周波数が32kHzのデジタルデータを再生した際に
デジタルオーディオ機器より出力される再生信号の周波
数帯域を示す図である。図16(A)は、サンプリング
周波数が96kHzあるいは192kHzのデジタルデ
ータに対応しておらず、LPFのカットオフ周波数fc
(L)が30kHzの機器による再生信号の周波数帯域
を示す図である。また、図16(B)は、サンプリング
周波数が96kHzあるいは192kHzのデジタルデ
ータに対応しており、LPFのカットオフ周波数fc
(H)が100kHzの機器による再生信号の周波数帯
域を示す図である。
に、LPFのカットオフ周波数が30kHzの機器より
出力される再生信号の周波数帯域は、0〜30kHzで
あり、LPFのカットオフ周波数が100kHzの機器
より出力される再生信号の周波数帯域は、0〜100k
Hzである。しかしながら、サンプリング周波数が32
kHzのデジタルデータを再生する際に必要な領域は、
サンプリングの定理により0〜16kHzまでの領域S
B1である。したがって、再生信号における16kHz
より周波数が高い成分NB1、NB2は、帯域外雑音成
分であり、再生信号のノイズになる。
LPFのカットオフ周波数が30kHzの機器よりも、
LPFのカットオフ周波数が100kHzの機器の方が
帯域外成分の面積が大きく、S/N(信号/雑音)比や
THD+N(雑音+歪率)特性が劣化することは明らか
である。そのため、単に性能上の数値だけを比較する
と、サンプリング周波数が96kHzあるいは192k
Hzのデジタルデータに対応した機器は、それに対応し
ていない機器より性能が悪いことになってしまう。
たものであり、再生するデジタルデータに応じて、不要
な帯域外雑音成分を適切に除去したアナログ信号を出力
できるようにすることを目的とする。
は、デジタルデータから得られる再生信号の周波数レベ
ルを検出する検出回路と、フィルターのカットオフ周波
数を上記再生信号のレベルに応じて変更制御し、デジタ
ルデータに基づく信号にフィルター処理を施すフィルタ
ー回路とを備える。上記のように構成した本発明によれ
ば、周波数レベルに応じて適切なカットオフ周波数に変
更制御されたフィルターを用いて、デジタルデータを復
調処理し得られる再生信号から不要な帯域外雑音成分を
除去することができるようになる。
タのサンプリング周波数を検出回路により検出し、フィ
ルターのカットオフ周波数を検出したサンプリング周波
数に応じて変更制御し、デジタルデータを復調して得ら
れたアナログ再生信号にフィルター処理を施すようにし
た場合には、サンプリング周波数に応じて適切なカット
オフ周波数に変更制御されたフィルターを用いて、アナ
ログ再生信号から不要な帯域外雑音成分を除去すること
ができるようになる。
基づいて説明する。
の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオー
ディオ機器の一構成例を示すブロック図である。図1に
おいて、101はインターフェースICであり、後段に
接続された回路にて処理可能なように供給される信号に
変換処理等を施し、得られた音声デジタルデータ(以
下、単に「デジタルデータ」とも称す。)を出力する。
また、インターフェースIC101は、当該デジタルデ
ータのサンプリング周波数情報S11を出力する。この
インターフェースICは、例えば、S/PDIF規格等
のデジタルインターフェース規格に準拠したデジタル入
力端子を有するDIR ICや、供給された信号から必
要な音声成分を抽出してデジタル信号に変換し出力する
信号処理IC等により構成される。
ターフェースIC101にて変換処理等が施され出力さ
れたデジタルデータから高周波ノイズを除去する。この
デジタルフィルター102は、音声デジタルデータ用の
インターポーレーションフィルターにより構成される。
また、デジタルフィルター102のカットオフ周波数
は、図2に示すように当該デジタルデータのサンプリン
グ周波数の約1/2倍になる。
数特性の例を示す図である。図2において、横軸は周波
数(詳細には、サンプリング周波数に対する乗数)であ
り、縦軸は減衰レベルである。図2に示した周波数特性
を有するデジタルフィルターでは、サンプリング周波数
の(0.540)倍の周波数成分は、−73dB減衰す
る。例えば、サンプリング周波数が44.1kHzのデ
ジタルデータを入力した場合には、44.1×(0.5
40)=23.8kHzの周波数成分が−73dB減衰
し、サンプリング周波数が96kHzのデジタルデータ
を入力した場合には、96×(0.540)=51.8
kHzの周波数成分が−73dB減衰する。
16〜24ビットの分解能を有し、デジタルフィルター
102より出力されるデジタルデータをアナログ信号に
変換する。
形態では、アナログLPF105により構成される。ア
ナログLPF105は、例えば、図3(A)、(B)に
示すようにオペアンプを用いて構成され、D/A変換I
C103より出力されたアナログ信号から帯域外雑音成
分である高周波ノイズ等の高周波成分を除去する。ここ
で、当該アナログLPF105は、サンプリング周波数
情報S11に基づいて、フィルターのカットオフ周波数
が適切になるように切り替えられアナログ信号から高周
波成分を除去する。なお、アナログLPF105は、出
力バッファとしての機能を有していても良い。
F105の構成例を示す図である。図3(A)に示した
アナログLPF105は、オペアンプ302と、2つの
抵抗R31、R32と、4つのコンデンサC31〜C3
4と、2つの2端子スイッチSW31、SW32とで構
成される。抵抗R31、R32、オペアンプ302は、
アナログLPF105の入力端子301と出力端子30
3との間に、抵抗R31、オペアンプ302、抵抗R3
2の順に直列に接続される。抵抗R31とオペアンプ3
02の入力端子との相互接続点には、コンデンサC3
1、C32の一端がそれぞれ接続され、オペアンプ30
2の出力端子と抵抗R32との相互接続点には、コンデ
ンサC33、C34の一端がそれぞれ接続される。ま
た、コンデンサC31〜C34の他端は、グランド(接
地電位)に接続され、特に、コンデンサC32、C33
の他端は、それぞれスイッチSW31、SW32を介し
てグランドに接続される。
は、図1に示したインターフェースIC101より出力
されるサンプリング周波数情報S11に応じて、同期し
てON/OFF(オン/オフ)制御される。これによ
り、アナログLPF105全体での容量値を切り替え、
アナログLPF105のカットオフ周波数を切り替え
る。具体的には、スイッチSW31、SW32がOFF
(開)の場合には、アナログLPF105のカットオフ
周波数は高くなり、スイッチSW31、SW32がON
(閉)の場合には、アナログLPF105のカットオフ
周波数は低くなる。
は、2つのオペアンプ305、306と、1つの抵抗R
33と、2つのコンデンサC35、C36と、1つの3
端子スイッチSW33とで構成される。ここで、オペア
ンプ305、306は同じ特性を有し、コンデンサC3
5、C36は容量値が異なる。抵抗R33の一端がアナ
ログLPF105の入力端子304に接続され、抵抗R
33の他端が、オペアンプ305の入力端子とコンデン
サC35の一端の相互接続点、およびオペアンプ306
の入力端子とコンデンサC36の一端の相互接続点に接
続される。また、オペアンプ305の出力端子とコンデ
ンサC35の他端の相互接続点、およびオペアンプ30
6の出力端子とコンデンサC36の他端の相互接続点
は、スイッチSW33を介してアナログLPF105の
出力端子307にそれぞれ接続される。
スIC101より出力されるサンプリング周波数情報S
11に応じて、オペアンプ305の出力端子とコンデン
サC35の他端の相互接続点、およびオペアンプ306
の出力端子とコンデンサC36の他端の相互接続点の一
方をアナログLPF105の出力端子307に選択的に
接続するように制御される。ここで、コンデンサC36
の容量値がコンデンサC35の容量値より小さいとする
と、抵抗R33、オペアンプ306およびコンデンサC
36により構成されるアナログLPFのカットオフ周波
数(例えば、100kHz)は、抵抗R33、オペアン
プ305およびコンデンサC35により構成されるアナ
ログLPFのカットオフ周波数(例えば、40kHz)
より高くなる。したがって、サンプリング周波数情報S
11に応じてスイッチSW33を制御することにより、
アナログLPF105のカットオフ周波数を切り替える
ことができる。なお、上記アナログLPF105はアナ
ログLPFにより構成しているが、ローパスフィルター
に限らず、同様に構成したアナログバンドパスフィルタ
ーを用いて構成しても良い。
グLPF105にて処理が施されたアナログ信号を外部
に出力するためのものである。
給された入力信号は、インターフェースIC101にて
所定の変換処理等が施された後、デジタルデータとして
デジタルフィルター102に出力される。このとき、イ
ンターフェースIC101は、上記入力信号から上記デ
ジタルデータのサンプリング周波数に係る情報を抽出
し、サンプリング周波数情報S11としてアナログLP
F105に出力する。このデジタルデータのサンプリン
グ周波数に係る情報は、デジタルデータ(オーディオデ
ータ(音声データ)領域およびサンプリング周波数デー
タ領域を含む。)のサンプリング周波数データ領域から
サンプリング周波数に係る情報を抽出したり、デジタル
データそのものの周波数からサンプリング周波数を検出
したりして出力する。このデジタルデータのサンプリン
グ周波数に係る情報を抽出あるいは検出し、出力する機
能は、既存のインターフェースIC101が備える機能
により実現することができる。
ジタルデータは、デジタルフィルター102を構成する
インターポーレーションフィルターにより、例えば、8
倍の周波数でアップサンプリングされフィルター処理さ
れる。その結果、図2に示したように、デジタルデータ
のサンプリング周波数の1/2倍以上の周波数成分が大
きく減衰される。これにより、上記デジタルデータに含
まれる基本サンプリング周波数によるイメージノイズを
高い周波数のノイズとして除去することができ、後段に
接続されたアナログLPFの負荷を低減することができ
る。
高周波ノイズが除去されたデジタルデータは、D/A変
換IC103に供給され、デジタルデータから音声アナ
ログ信号へのデジタル−アナログ(D/A)変換処理が
施され出力される。D/A変換IC103より出力され
た音声アナログ信号は、アナログLPF105に供給さ
れ、サンプリング周波数情報S11に従って、高周波成
分が除去される。アナログLPF105では、D/A変
換IC103でのD/A変換処理により発生した量子化
ノイズや、D/A変換IC103でのノイズシェービン
グ等により発生した高周波ノイズが除去される。
トオフ周波数が、サンプリング周波数情報S11に応じ
て、40kHzと100kHzとに切り替え可能である
とする。このとき、サンプリング周波数情報S11によ
り音声アナログ信号の元(復調前)の信号であるデジタ
ルデータのサンプリング周波数が88.2kHz未満
(例えば、32kHz、44.1kHz、48kHz
等)であると判断された場合には、アナログLPF10
5のカットオフ周波数が40kHzになるように切り替
え、デジタルデータのサンプリング周波数が88.2k
Hz以上(例えば、96kHz、192kHz等)であ
ると判断された場合には、アナログLPF105のカッ
トオフ周波数が100kHzになるように切り替える。
このように音声アナログ信号の元となるデジタルデータ
のサンプリング周波数に応じて、アナログLPF105
のカットオフ周波数を切り替えることで、アナログ信号
から不要な帯域外雑音成分を除去することができる。
デジタルデータより復調された後、不要な帯域外雑音成
分が除去されたアナログ信号は、アナログ出力端子10
6より出力される。
よる信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の
具体的な構成例を示す図である。図4(A)において、
402は、図1に示したインターフェースIC101に
相当するDIR IC(DIR1701:Texas Instrument In
c(日本テキサスインスツルメンツ社)製)である。4
03は、図1に示したデジタルフィルター102および
D/A変換IC103に相当するIC(CS43122:CRYST
AL(クリスタル社)製)であり、407はアナログLP
Fである。
デジタル入力端子401に接続され、DIR IC40
2の端子SCKO、BCKO、LRCKOおよびDOU
Tは、IC403の端子MCLK、SCLK、LRCK
およびSDATAにそれぞれ接続される。これにより、
デジタル入力端子401よりDIR IC402の端子
DINを介して入力されたデジタルデータは、端子DO
UTよりIC403の端子SDATAに対して出力され
る。IC403の端子SDATAを介して入力されたデ
ジタルデータは、IC403にてフィルター処理および
D/A変換処理が施され、アナログ信号として端子AO
UTL+、AOUTL−よりアナログLPF407に出
力される。
を有しカットオフ周波数が異なる2つのフィルター40
8、409(カットオフ周波数は、80kHz、35k
Hz)と、上記フィルター408、409の出力を選択
的にアナログ出力端子411に出力するためのリレー4
10により構成される。
るデジタルデータのサンプリング周波数に係る情報を2
つの端子BRATE0、BRATE1から出力する2つ
の信号S41、S42の論理値により示す。具体的に
は、デジタルデータのサンプリング周波数が、32kH
zの場合には、信号S41、S42の双方が“H”にな
り、44.1kHzの場合には、信号S41、S42の
双方が“L”になる。また、デジタルデータのサンプリ
ング周波数が、48kHzの場合には、信号S41が
“H”、信号S42が“L”になり、88.2または9
6kHzの場合には、信号S41が“L”、信号S42
が“H”になる。
つの論理和否定(NOR)演算回路404〜406によ
り、信号S41、S42の論理演算を行い、演算結果を
信号S43としてアナログLPF407内のリレー41
0に出力する。ここで、デジタルデータのサンプリング
周波数が、32、44.1または48kHzの場合に
は、信号S43として“L”を出力し、88.2または
96kHzの場合には、信号S43として“H”を出力
する。なお、この3つの論理和否定(NOR)演算回路
404〜406には、74HC00と呼ばれるIC等が
用いられる。
ば、CDに記録されたサンプリング周波数が44.1k
Hzのデジタルデータがデジタル入力端子401より入
力された場合には、信号S43が“L”となり、リレー
410のL側に接点が接続される。これにより、カット
オフ周波数が35kHzのフィルター409が選択さ
れ、35kHzより高い周波数成分が除去されたフィル
ター409の出力(アナログ信号)がアナログ出力端子
411より出力される。
リング周波数が96kHzのデジタルデータがデジタル
入力端子401より入力された場合には、信号S43が
“H”となり、リレー410のH側に接点が接続され
る。これにより、カットオフ周波数が80kHzのフィ
ルター408が選択され、80kHz以下の周波数成分
を有するフィルター409の出力(デジタルデータから
欠落がない48kHz以下の周波数成分を全て含むアナ
ログ信号)がアナログ出力端子411より出力される。
力されるデジタルデータのサンプリング周波数が88.
2kHz以上であるか未満であるかだけを検出し、これ
は規格や記録媒体等によって決定される。したがって、
規格や記録媒体等が異ならない限り、入力されるデジタ
ルデータのサンプリング周波数が異なることはないた
め、アナログ信号の出力中(デジタルデータの再生中)
にリレー410が切り替わることがなく、フィルター4
08、409の切り替えスイッチとしてリレー410を
用いても音途切れを生じることはない。
記図1に示したインターフェースIC101に相当する
DIR IC402を用いるようにしているが、CD、
DVD等の記録媒体を読み取り信号を入力する場合(C
DプレーヤやDVDプレーヤ等の場合)には、図4
(B)に示すような信号処理ICを用いて構成する。
ータが記録された記録媒体(Disc等)であり、413は
所定の処理を行うとともにサンプリング周波数情報S4
4を出力するマイコンICである。414は記録媒体4
12よりピックアップ、高周波増幅器を介して得られた
信号から必要な音声成分を抽出し、デジタル信号に変換
する信号処理ICであり、415は信号処理IC414
やIC403にて使用するマスタークロックを出力する
マスタークロック出力回路である。
態によれば、インターフェースIC101が入力される
デジタルデータのサンプリング周波数を検出して、サン
プリング周波数情報S11として出力し、アナログLP
F105は、上記サンプリング周波数情報S11に基づ
いて適切なカットオフ周波数のフィルターに切り替え、
D/A変換IC103でのD/A変換処理により得られ
た音声アナログ信号から帯域外雑音成分である高周波ノ
イズを除去する。
を行うことなく、アナログLPF105におけるカット
オフ周波数を変更可能にし適切に切り替えるだけで、デ
ジタルデータのサンプリング周波数に応じて、デジタル
データを復調処理して得られる音声アナログ信号から不
要な帯域外雑音成分を適切に除去することができる。
データに対しては、サンプリング周波数が192kHz
のデジタルデータに対応するためにフィルターのカット
オフ周波数を100kHzとした従来の機器に比べ、デ
ジタルデータのサンプリング周波数に応じてフィルター
のカットオフ周波数を適切に制御することができるの
で、S/N比やTHD+N特性を向上させることができ
る。
PF105においては、コンデンサC32、C33をグ
ランドに接続するか否かによりアナログLPF105の
カットオフ周波数を切り替えるようにしていたが、この
ように2値的な制御ではなく、コンデンサC32、C3
3として常にグランドに接続された可変容量を用いて、
この容量値をサンプリング周波数情報S11により制御
して、アナログLPF105のカットオフ周波数を適切
な周波数に切り替えるようにしても良い。このようにし
た場合には、アナログLPF105のカットオフ周波数
を連続的に変更することができ、任意のカットオフ周波
数を設定することができる。
PF105においては、2つのカットオフ周波数を有す
るアナログLPF105を示しているが、2つに限ら
ず、オペアンプとコンデンサとの組を、同様に並列に接
続することで、アナログLPF105の有するカットオ
フ周波数の設定値をさらに増加させることもできる。
について説明する。図5は、本発明の第2の実施形態に
よる信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の
一構成例をブロック図である。なお、この図5におい
て、図1に示したブロック等と同一の機能を有するブロ
ック等には同一の符号を付し、重複する説明は省略す
る。
り、再生周波数判別回路502、カットオフ周波数選択
回路503、デジタルLPF504および遅延(ディレ
イ)回路505により構成される。
ェースIC101より供給されるサンプリング周波数情
報S11やデジタルデータD51に基づいて、図6に示
すようにして再生信号の周波数成分(周波数レベル)を
算出し、算出した再生信号の周波数成分を信号S51と
してカットオフ周波数選択回路503に出力する。
デジタルデータD51の再生周波数成分の算出方法を説
明するための図である。図6において、横軸は時間
(S)、縦軸はデジタルデータのデジタル値であり、S
IGDはデジタルデータの波形である。なお、デジタル
データのデジタル値は、例えば、デジタルオーディオに
おいては2の補数形式で示されるが、図6においてはオ
フセットバイナリコードにコード変換して示している。
また、参考として、デジタルデータSIGDのもとのア
ナログ波形SIGAを示している。
グ時間TS毎に設けられたサンプリングポイントT
m(mは添え字であり、例えば、m=(n−9)〜n)
にてデジタルデータの値A〜Jを観測する。そして、再
生周波数判別回路502は、あるサンプリングポイント
Tmのデジタルデータ値A〜Jと当該サンプリングポイ
ントTmの次のサンプリングポイントTm+1のデジタルデ
ータ値A〜Jとの差分Δから増減を判別する。図6に示
した例では、差分Δab、Δbc、Δcd、…Δijと
すると、例えば差分Δabは、時間の進行に対してデジ
タルデータ値が減少するので、増減は「−」になり、同
様に差分Δbcは、時間の進行に対してデジタルデータ
値が増加するので、増減は「+」になる。以下も同様に
して、差分Δab、Δbc、Δcd、…Δijにおける
増減は、「−++++−−+−」になる。ここで、デジ
タルデータ値の増減において、同一の符号が連続して続
くほど(図7(A))再生信号の周波数成分が低く、続
かないほど(図7(B))再生信号の周波数成分が高い
ということがわかる。これにより、任意の時間における
再生信号の周波数成分を判別することができる。
周波数判別回路502より信号S51として供給される
再生信号の周波数成分(正確には、サンプリング周波数
を同一の符号の連続数で除算した値)に基づいて、デジ
タルLPF504におけるカットオフ周波数を選択す
る。例えば、デジタルLPF504におけるカットオフ
周波数として、図8に示すように低い周波数から順にカ
ットオフ周波数f1、f2、f3が設定されていたとす
る。カットオフ周波数選択回路503は、再生周波数判
別回路502より供給される再生信号の周波数成分とカ
ットオフ周波数の設定値f1、f2、f3とを比較す
る。
3は、図9に示すように再生信号の周波数成分がカット
オフ周波数の設定値f1より低い場合には、デジタルL
PF504のカットオフ周波数として設定値f1を選択
し、再生信号の周波数成分値がカットオフ周波数の設定
値f1以上設定値f2より低い場合には、デジタルLP
F504のカットオフ周波数として設定値f2を選択す
る。同様に、再生信号の周波数成分値がカットオフ周波
数の設定値f2以上の場合には、デジタルLPF504
のカットオフ周波数として設定値f3を選択する。さら
に、カットオフ周波数選択回路503は、上述のように
して選択したデジタルLPF504のカットオフ周波数
を信号S52としてデジタルLPF504に供給する。
に示すような切り替え可能な複数のカットオフ周波数を
有するデジタルフィルターで構成される。図10は、デ
ジタルLPF504の一例を示す図であり、切り替え可
能な3つのカットオフ周波数(8kHz、24kHz、
96kHz)を有するデジタルフィルターを一例として
示している。図10において、1001はデジタルデー
タの入力端子である。スイッチSW101は、デジタル
LPFにおけるフィルターのカットオフ周波数を切り替
えるためのスイッチであり、カットオフ周波数選択回路
503により選択されたカットオフ周波数を示す信号S
52に基づいて、何れか1つのカットオフ周波数が選択
され、フィルター処理されたデータが出力端子1002
より出力される。
トオフ周波数を有するデジタルフィルター504を一例
として示しているが、カットオフ周波数は3つに限ら
ず、フィルターを構成するための回路(LSIやDSP
等)の規模に応じてカットオフ周波数の数を増やしても
良い。また、ローパスフィルターに限らず、バンドパス
フィルターであっても良い。
02での再生周波数判別に要する時間(複数のサンプリ
ングポイントにおけるデジタルデータ値の観測に要する
時間)と同じ時間だけ、デジタルデータがインターフェ
ースIC101からデジタルフィルター102に伝達さ
れるのを遅延させるための回路である。この遅延回路5
05は、デジタルデータを時間的に単純に遅延させれば
良いので、例えば、シフトレジスタやFIFOにより構
成することができる。なお、遅延回路505は、デジタ
ルデータの処理中にデジタルLPF504のカットオフ
周波数の切り替えが頻繁に行われる場合に設けることが
望ましく、例えば、デジタルLPF504のカットオフ
周波数が2種程度だけの場合や、サンプリング周波数が
低くカットオフ周波数の切り替えが頻繁に行われないよ
うな場合には、必ずしも設けなくとも良い。506は所
定のカットオフ周波数を有するアナログLPFである。
給された信号は、インターフェースIC101を介して
遅延回路505および再生周波数判別回路502に供給
される。また、インターフェースIC101にて上記入
力信号から上記音声デジタルデータのサンプリング周波
数に係る情報が抽出され、サンプリング周波数情報S1
1として再生周波数判別回路502に供給される。
供給されたデジタルデータに基づいて、再生周波数判別
回路502が再生信号の周波数成分を算出し、算出した
再生信号の周波数成分に基づいて、カットオフ周波数選
択回路503がデジタルLPF504におけるカットオ
フ周波数を選択する。一方、遅延回路505に供給され
たデジタルデータは、遅延回路505にて所定の時間だ
け遅延されて出力され、デジタルフィルター102を介
してデジタルLPF504に供給される。
数選択回路503により選択されたカットオフ周波数で
のフィルター処理を供給されたデジタルデータに施しD
/A変換IC103に出力する。デジタルLPF504
より出力されたデジタルデータは、D/A変換IC10
3にてD/A変換処理が施され、さらにアナログLPF
506にて、D/A変換IC103より供給されたアナ
ログ信号からD/A変換処理にて発生した高周波ノイズ
が除去され出力端子106より出力される。
による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器
の具体的な構成例を示す図である。なお、この図11
(A)において、図4(A)に示したブロック等と同一
の機能を有するブロック等には同一の符号を付し、重複
する説明は省略する。
に示したインターフェースIC101に相当するDIR
IC(AK4112:AKM Semiconductor Inc(旭化成マイ
クロシステム株式会社)製)であり、入力されるデジタ
ルデータのサンプリング周波数に応じて、サンプリング
周波数が88.2kHz以上の場合には“H”になる信
号S111を端子FS96より出力する。1102は、
図5に示したデジタルフィルター102に相当するIC
(SM5847:NIPPON PRECISION CIRCUIT INC.(日本プレ
シジョン・サーキッツ株式会社)製)であり、1103
は図5に示したD/A変換IC103に相当するIC
(SM5865CM:NIPPON PRECISION CIRCUIT INC.(日本プ
レシジョン・サーキッツ株式会社)製)である。110
6はフィルター切り替え回路であり、図5に示したフィ
ルター部501に相当する回路である。
ナログ信号を電流レベルの信号から電圧レベルの信号に
変換するI/V変換回路であり、1105はアナログL
PFである。上記DIR IC1101の端子RX1
は、デジタル入力端子401に接続され、DIR IC
1101の端子MCKO1、BICK、LRCKおよび
SDTOは、IC1102の端子XTI、BCKI、L
RCIおよびDIにそれぞれ接続される。これにより、
デジタル入力端子401より入力されたデジタルデータ
は、DIR IC1101を介して、IC1102およ
びフィルター切り替え回路1106に供給される。ま
た、フィルター切り替え回路1106には、IC110
2にてフィルター処理されたデジタルデータが供給され
る。そして、IC1102にてフィルター処理されたデ
ジタルデータは、上述したようにして、フィルター切り
替え回路1106にてデジタルデータの再生周波数成分
に応じたカットオフ周波数でフィルター処理され、IC
1103に出力される。さらに、IC1103にてD/
A変換処理が施された後、アナログLPF1105にて
高周波ノイズを除去されたアナログ信号が、アナログ出
力端子411より出力される。
11(A)に示したDIR IC1101に代えて、図
11(B)に示すような信号処理ICを用いて構成して
も良い。なお、図11(B)については、図4(B)と
同様であるので説明は省略する。
れば、再生周波数判別回路502およびカットオフ周波
数選択回路503が、入力されたデジタルデータに係る
再生信号の周波数レベルを検出し、検出結果に基づいて
デジタルLPF504における適切なカットオフ周波数
を選択決定する。さらに、デジタルLPF504は、選
択されたカットオフ周波数にて、デジタルデータにフィ
ルター処理を行い、帯域外雑音成分の高周波ノイズを除
去する。
て得られる再生信号の周波数レベルに応じて、デジタル
LPF504におけるカットオフ周波数を適切に変更す
ることができ、デジタルデータを復調処理して得られる
音声アナログ信号から不要な帯域外雑音成分を適切に除
去することができる。
号の周波数レベルに応じたフィルター処理をデジタル処
理、すなわちD/A変換IC103にて処理する前のデ
ータに対して行っているため、D/A変換IC103に
て発生する不要な帯域外雑音成分を除去することはでき
ないが、デジタル領域での精度を向上させ、量子化雑音
を低減することができる。例えば、サンプリング周波数
が44.1kHz、16ビットの1kHzの正弦波の信
号に係るデジタルデータを第2の実施形態に示した信号
処理装置にて24ビットの分解能を有するデジタルLP
Fをカットオフ周波数2kHzとして処理すると、デジ
タルデータの量子化ノイズは時間軸方向でデジタルLP
Fの処理により、また分解能方向でビット数の増加に伴
い、より精度の高いデジタルデータに変換され、量子化
ノイズを元の信号より減少させることができる。これに
より、D/A変換処理後のアナログ信号の歪成分は減少
させることができる。
について説明する。図12は、本発明の第3の実施形態
による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器
の一構成例を示すブロック図である。なお、この図12
において、図1および図5に示したブロック等と同一の
機能を有するブロック等には同一の符号を付し、重複す
る説明は省略する。
であり、再生周波数判別回路502、カットオフ周波数
選択回路503、アナログLPF105および遅延回路
505により構成される。このフィルター部1201
は、上述した第2の実施形態においては、再生信号の周
波数成分に応じたカットオフ周波数を選択してフィルタ
ー処理する際、デジタルデータに対してフィルター処理
していたものを、D/A変換IC103にてD/A変換
処理された後のアナログ信号に対してフィルター処理す
るようにしたものである。なお、各機能ブロックの動作
は、上記第1および第2の実施形態と同様であるので、
第3の実施形態における動作についての説明は省略す
る。また、上述した第1および第2の実施形態と同様
に、上記アナログLPF105は、ローパスフィルター
に限らず、アナログバンドパスフィルターを用いて構成
しても良い。
による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器
の具体的な構成例を示す図である。なお、この図13
(A)において、図4(A)および図11(A)に示し
たブロック等と同一の機能を有するブロック等には同一
の符号を付し、重複する説明は省略する。
ター切り替え制御回路であり、上記図12に示したフィ
ルター部1201(アナログLPF105を除く。)に
相当する。1302は、アナログLPF1302であ
り、カットオフ周波数として5、12、35、80kH
zの何れかになるように切り替えることが可能である。
上記アナログLPF1302の切り替えは、フィルター
切り替え制御回路1301より出力される信号SFC1
〜SFC3により行われ、アナログLPF1302内に
設けられた各コンデンサを接地するか否かによりカット
オフ周波数を切り替えることができる。
様に、上記13(A)に示したDIR IC1101に
代えて、図13(B)に示すような信号処理ICを用い
て構成しても良い。なお、図13(B)については、図
4(B)と同様であるので説明は省略する。
れば、再生周波数判別回路502およびカットオフ周波
数選択回路503が、入力されたデジタルデータに係る
再生信号の周波数レベルを検出し、検出結果に基づいて
アナログLPF105における適切なカットオフ周波数
を選択決定する。さらに、アナログLPF105は、選
択決定されたカットオフ周波数のフィルターに切り替
え、D/A変換IC103でのD/A変換処理により得
られた音声アナログ信号から帯域外雑音成分である高周
波ノイズを除去する。
て得られる再生信号の周波数レベルに応じて、アナログ
LPF105におけるカットオフ周波数を適切に変更す
ることができ、デジタルデータを復調処理して得られる
音声アナログ信号から不要な帯域外雑音成分を適切に除
去することができ、S/N比およびTHD+N特性を向
上させることができる。
装置にてアナログLPF105にカットオフ周波数2k
Hzのローパスフィルター(あるいはバンドパスフィル
ター)を用いて、1kHzの正弦波の信号に係るデジタ
ルデータを処理したとすると、D/A変換IC103に
て3次以上(3、4、5、…kHz)の歪成分が発生し
たとしても、当該歪成分を除去することができ、D/A
変換IC103が有する性能以上でアナログ信号を再生
出力することができる。同様に、第3の実施形態によれ
ば、例えば、D/A変換IC103の精度が悪く、微分
・積分非直線性誤差を生じたとしても、これらの影響を
抑えることができる場合がある。
等で一度MP3方式で圧縮処理した音楽信号は、再びデ
ジタルオーディオ用として復号してもほとんど10kH
z以下の帯域だけの音楽信号となるので、アナログLP
F105により12kHz以上の成分を除去することで
S/N比を向上させることができる。また、現在のデジ
タルオーディオ機器にて最も多く使用されているΔΣ型
1bitを基本とするD/A変換ICの欠点の1つであ
る、数十kHz以上のノイズを常に発生してしまうとい
う問題点を解決することもできる。
施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに
過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に
解釈されてはならないものである。すなわち、本発明は
その技術思想、またはその主要な特徴から逸脱すること
なく、様々な形で実施することができる。本発明の諸態
様を付記として以下に示す。
施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理装置で
あって、上記デジタルデータを処理して得られる再生信
号の周波数レベルを検出する検出回路と、カットオフ周
波数が変更制御可能であり、上記検出回路にて検出した
再生信号の周波数レベルに応じたカットオフ周波数で、
上記デジタルデータに基づく信号にフィルター処理を施
すフィルター回路とを備えたことを特徴とする信号処理
装置。
データを一定の時間間隔で複数抽出し、抽出して得られ
た隣接するデジタルデータの値の増減に基づいて、上記
再生信号の周波数レベルを検出することを特徴とする付
記1に記載の信号処理装置。 (付記3)上記フィルター回路は、上記検出回路にて検
出した再生信号の周波数レベルに応じて、上記再生信号
より高い周波数の成分を上記デジタルデータに基づく信
号から除去することを特徴とする付記1に記載の信号処
理装置。
信号の周波数レベルに応じて、上記フィルター処理にお
けるカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択
回路をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の信
号処理装置。 (付記5)上記カットオフ周波数選択回路は、予め設定
されたフィルターのカットオフ周波数の設定値と、上記
検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルとを比較
し、上記フィルター処理におけるカットオフ周波数を選
択することを特徴とする付記4に記載の信号処理装置。
オフ周波数が異なる複数のアナログフィルターまたはカ
ットオフ周波数が変更可能なアナログフィルターを有
し、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベル
に応じて、上記フィルター処理に用いるアナログフィル
ターを選択的に切り替えることを特徴とする付記1に記
載の信号処理装置。
複数のアナログフィルターは、それぞれ1つの抵抗、容
量値が互いに異なるコンデンサおよびオペアンプにより
構成されることを特徴とする付記6に記載の信号処理装
置。 (付記8)上記カットオフ周波数が変更可能なアナログ
フィルターは、1つの抵抗およびオペアンプと、複数の
コンデンサにより構成され、上記コンデンサをグランド
に対してそれぞれ接続するか否かによりカットオフ周波
数が変更可能であることを特徴とする付記6に記載の信
号処理装置。
ーパスフィルターであることを特徴とする付記6に記載
の信号処理装置。 (付記10)上記アナログフィルターは、バンドパスフ
ィルターであることを特徴とする付記6に記載の信号処
理装置。
のカットオフ周波数が設定可能なデジタルフィルターを
有し、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベ
ルに応じて、上記デジタルフィルターのカットオフ周波
数を選択的に切り替えることを特徴とする付記1に記載
の信号処理装置。
ローパスフィルターであることを特徴とする付記11に
記載の信号処理装置。 (付記13)上記デジタルフィルターは、バンドパスフ
ィルターであることを特徴とする付記11に記載の信号
処理装置。
めのインターフェース回路と、上記インターフェース回
路を介して入力されるデジタルデータから当該デジタル
データを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検
出する検出回路と、上記検出回路にて検出した再生信号
の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィル
ター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオ
フ周波数選択回路と、上記インターフェース回路を介し
て入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去する
デジタルフィルター回路と、複数のカットオフ周波数が
設定可能なデジタルフィルターを有し、上記カットオフ
周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、上
記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去さ
れたデジタルデータにフィルター処理を施すフィルター
回路と、上記フィルター回路によりフィルター処理され
たデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A
変換回路と、上記D/A変換回路により変換されたアナ
ログ再生信号から高周波ノイズを除去するアナログフィ
ルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
り出力されるデジタルデータを遅延させ、上記デジタル
フィルター回路に供給する遅延回路をさらに備えること
を特徴とする付記14に記載の信号処理装置。
めのインターフェース回路と、上記インターフェース回
路を介して入力されるデジタルデータから当該デジタル
データを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検
出する検出回路と、上記検出回路にて検出した再生信号
の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィル
ター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオ
フ周波数選択回路と、上記インターフェース回路を介し
て入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去する
デジタルフィルター回路と、上記デジタルフィルター回
路により高周波ノイズが除去されたデジタルデータをア
ナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、カットオ
フ周波数が異なる複数のアナログフィルターを有し、上
記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ
周波数で、上記D/A変換回路により変換されたアナロ
グ再生信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを
備えることを特徴とする信号処理装置。
り出力されるデジタルデータを遅延させ、上記デジタル
フィルター回路に供給する遅延回路をさらに備えること
を特徴とする付記16に記載の信号処理装置。
を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理装置
であって、上記デジタルデータから当該デジタルデータ
のサンプリング周波数を検出する検出回路と、カットオ
フ周波数が変更制御可能なフィルターを有し、上記検出
回路にて検出したサンプリング周波数に応じたカットオ
フ周波数で、上記デジタルデータを復調処理して得られ
たアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター
回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
検出回路にて検出したサンプリング周波数の1/2倍の
周波数より高い周波数の成分を上記アナログ再生信号か
ら除去することを特徴とする付記18に記載の信号処理
装置。 (付記20)上記フィルター回路は、カットオフ周波数
が異なる複数のアナログフィルターを有し、上記検出回
路にて検出したサンプリング周波数に応じて、上記フィ
ルター処理に用いるアナログフィルターを選択的に切り
替えることを特徴とする付記18に記載の信号処理装
置。 (付記21)上記アナログフィルターは、ローパスフィ
ルターであることを特徴とする付記20に記載の信号処
理装置。
サンプリング周波数を検出する機能を有し、上記デジタ
ルデータを入力するためのインターフェース回路と、上
記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデ
ータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路
と、上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが
除去されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換す
るD/A変換回路と、カットオフ周波数が異なる複数の
アナログフィルターを有し、上記インターフェース回路
にて検出したサンプリング周波数に応じて上記アナログ
フィルターを選択的に切り替え、上記D/A変換回路に
より変換されたアナログ再生信号にフィルター処理を施
すフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理
装置。
を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理方法
であって、上記デジタルデータを処理して得られる再生
信号の周波数レベルを検出し、上記検出した再生信号の
周波数レベルに応じて、フィルターのカットオフ周波数
を変更制御し、上記デジタルデータに基づく信号にフィ
ルター処理を施すことを特徴とする信号処理方法。
を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理方法
であって、上記デジタルデータから当該デジタルデータ
のサンプリング周波数を検出し、上記検出したサンプリ
ング周波数に応じて、フィルターのカットオフ周波数を
変更制御し、上記デジタルデータを復調処理して得られ
たアナログ再生信号にフィルター処理を施すことを特徴
とする信号処理方法。
デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レ
ベルを検出回路により検出し、上記検出した再生信号の
周波数レベルに応じて、上記デジタルデータに基づく信
号にフィルター処理を施すフィルターのカットオフ周波
数を変更制御するようにしたので、再生信号の周波数レ
ベルに応じた適切なカットオフ周波数のフィルターを用
いて、デジタルデータを復調処理し得られる再生信号か
ら不要な帯域外雑音成分を除去し出力することができ
る。
タのサンプリング周波数を検出回路により検出し、検出
したサンプリング周波数に応じて、デジタルデータを復
調して得られたアナログ再生信号にフィルター処理を施
すフィルターのカットオフ周波数を変更制御するように
した場合には、デジタルデータのサンプリング周波数に
応じた適切なカットオフ周波数のフィルターを用いて、
アナログ再生信号から不要な帯域外雑音成分を除去し出
力することができる。
デジタルオーディオ機器の一構成例を示すブロック図で
ある。
る。
デジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図であ
る。
デジタルオーディオ機器の一構成例をブロック図であ
る。
ための図である。
ための図である。
ある。
替え例を示す図である。
たデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図で
ある。
たデジタルオーディオ機器の一構成例を示すブロック図
である。
たデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図で
ある。
す図である。
グ周波数を示す図である。
の周波数帯域を説明するための図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 デジタルデータに所定の処理を施し、ア
ナログ信号に変換して出力する信号処理装置であって、 上記デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波
数レベルを検出する検出回路と、 カットオフ周波数が変更制御可能であり、上記検出回路
にて検出した再生信号の周波数レベルに応じたカットオ
フ周波数で、上記デジタルデータに基づく信号にフィル
ター処理を施すフィルター回路とを備えたことを特徴と
する信号処理装置。 - 【請求項2】 上記検出回路は、上記デジタルデータを
一定の時間間隔で複数抽出し、抽出して得られた隣接す
るデジタルデータの値の増減に基づいて、上記再生信号
の周波数レベルを検出することを特徴とする請求項1に
記載の信号処理装置。 - 【請求項3】 上記検出回路にて検出した再生信号の周
波数レベルに応じて、上記フィルター処理におけるカッ
トオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路をさ
らに備えることを特徴とする請求項1に記載の信号処理
装置。 - 【請求項4】 上記フィルター回路は、カットオフ周波
数が異なる複数のアナログフィルターまたはカットオフ
周波数が変更可能なアナログフィルターを有し、上記検
出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、
上記フィルター処理に用いるアナログフィルターを選択
的に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の信号
処理装置。 - 【請求項5】 上記フィルター回路は、複数のカットオ
フ周波数が設定可能なデジタルフィルターを有し、上記
検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じ
て、上記デジタルフィルターのカットオフ周波数を選択
的に切り替えることを特徴とする請求項1に記載の信号
処理装置。 - 【請求項6】 デジタルデータを入力するためのインタ
ーフェース回路と、 上記インターフェース回路を介して入力されるデジタル
データから当該デジタルデータを処理して得られる再生
信号の周波数レベルを検出する検出回路と、 上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応
じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカ
ットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路
と、 上記インターフェース回路を介して入力されるデジタル
データの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回
路と、 複数のカットオフ周波数が設定可能なデジタルフィルタ
ーを有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択され
たカットオフ周波数で、上記デジタルフィルター回路に
より高周波ノイズが除去されたデジタルデータにフィル
ター処理を施すフィルター回路と、 上記フィルター回路によりフィルター処理されたデジタ
ルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路
と、 上記D/A変換回路により変換されたアナログ再生信号
から高周波ノイズを除去するアナログフィルター回路と
を備えることを特徴とする信号処理装置。 - 【請求項7】 デジタルデータを入力するためのインタ
ーフェース回路と、 上記インターフェース回路を介して入力されるデジタル
データから当該デジタルデータを処理して得られる再生
信号の周波数レベルを検出する検出回路と、 上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応
じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカ
ットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路
と、 上記インターフェース回路を介して入力されるデジタル
データの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回
路と、 上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去
されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD
/A変換回路と、 カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターを
有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカ
ットオフ周波数で、上記D/A変換回路により変換され
たアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター
回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。 - 【請求項8】 デジタルデータに所定の処理を施し、ア
ナログ信号に変換して出力する信号処理装置であって、 上記デジタルデータから当該デジタルデータのサンプリ
ング周波数を検出する検出回路と、 カットオフ周波数が変更制御可能なフィルターを有し、
上記検出回路にて検出したサンプリング周波数に応じた
カットオフ周波数で、上記デジタルデータを復調処理し
て得られたアナログ再生信号にフィルター処理を施すフ
ィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装
置。 - 【請求項9】 デジタルデータに所定の処理を施し、ア
ナログ信号に変換して出力する信号処理方法であって、 上記デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波
数レベルを検出し、 上記検出した再生信号の周波数レベルに応じて、フィル
ターのカットオフ周波数を変更制御し、上記デジタルデ
ータに基づく信号にフィルター処理を施すことを特徴と
する信号処理方法。 - 【請求項10】 デジタルデータに所定の処理を施し、
アナログ信号に変換して出力する信号処理方法であっ
て、 上記デジタルデータから当該デジタルデータのサンプリ
ング周波数を検出し、 上記検出したサンプリング周波数に応じて、フィルター
のカットオフ周波数を変更制御し、上記デジタルデータ
を復調処理して得られたアナログ再生信号にフィルター
処理を施すことを特徴とする信号処理方法。
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