JP3955488B2 - 信号処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、信号処理装置に関し、特に、入力されるデジタル信号を復調してアナログ信号を出力するデジタルオーディオ機器に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、民生用デジタルオーディオ機器には、CD(Compact Disc)プレーヤ、MD(Mini Disc)プレーヤ、DAT(Digital Audio Tape)プレーヤおよびBS(Broadcasting Satellite)放送/CS(Communication Satellite)放送チューナー等があった。
【0003】
図14は、従来のデジタルオーディオ機器の構成例を示す図である。
図14(A)〜(D)に示す前段回路等より出力された音声デジタルデータは、図14(E)に示す後段回路にて所定の処理が施されて、アナログ信号に復調され出力される。
【0004】
図14(A)は、デジタル入力端子を有する機器の例であり、デジタル信号は、同軸ケーブルや光ファイバー等を介してデジタル入力端子1401(例えば、S/PDIF(Sony Philips digital interface)規格等に準拠した入力端子)より入力される。入力されたデジタル信号は、図14(E)に示した後段回路に接続するために設けられたインターフェース変換IC(integrate circuit)であるデジタルオーディオインターフェースレシーバIC1402(以下、「DIR IC」と称す。)を介して出力される。
【0005】
図14(B)は、CDプレーヤ、MDプレーヤの例であり、レーザー光を用いてCDあるいはMD等の記録媒体1403より読み出された信号が、高周波増幅器1404(以下、「RF AMP」と称す。)にて増幅される。さらに、増幅された信号は、信号処理IC1405にて所定の処理が施された後、上記後段回路に出力される。
【0006】
図14(C)は、BS放送/CS放送チューナーの例であり、放送電波により伝送されアンテナ1406で受信された信号は、チューナー1407に入力され、復調される。さらに、復調された信号は、デコーダIC1408にてデコードされた後、信号処理IC1409にて所定の処理が施され上記後段回路に出力される。
【0007】
図14(D)は、音声入力の例であり、マイク等の音声入力機器1410を用いて入力された音声信号は、増幅器およびアナログローパスフィルター(LPF)1411にて処理された後、A/D変換器1412にてデジタルデータに変換され上記後段回路に出力される。
【0008】
上述のようにして出力された音声デジタルデータは、図14(E)に示す後段回路内のデジタルフィルター1413にて、アップサンプリングされフィルタリング処理される。ここで、当該デジタルフィルター1413のカットオフ周波数(遮断周波数)は、サンプリングの定理より入力されるデジタルデータのサンプリング周波数の1/2倍となる。
【0009】
さらに、デジタルフィルター1413にてフィルタリング処理された音声デジタルデータは、D/A変換器1414により音声アナログ信号に変換された後、D/A変換器1414でのデジタル信号からアナログ信号への変換時等に発生したノイズ(量子化ノイズや高周波ノイズ)がアナログLPF1415にて除去され、アナログ出力端子1416より出力される。
【0010】
図15は、上述したような従来のデジタルオーディオ機器のサンプリング周波数を示す図であり、CDプレーヤやMDプレーヤのサンプリング周波数は44.1kHzである。また、BS放送/CS放送チューナーのサンプリング周波数は、32kHzまたは48kHzであり、DATプレーヤのサンプリング周波数は、32kHz、44.1kHzあるいは48kHzである。
【0011】
このように、従来のデジタルオーディオ機器のサンプリング周波数は、32kHz、44.1kHz、48kHzの何れかであった。そのため、上記図14に示した従来のデジタルオーディオ機器は、後段回路内に設けられた最終段のアナログLPF1415のカットオフ周波数を、サンプリングの定理に基づいて、上記3種のサンプリング周波数の中で最も高い48kHzの1/2倍である24kHz以上に設定すれば、入力されるデジタルデータからデータが欠落することなくアナログ信号を再現することができた。
【0012】
例えば、実際の製品においても、デジタルフィルターのカットオフ周波数は、接続機器(デジタルデータを入力する回路)のサンプリング周波数の1/2倍(例えば、サンプリング周波数が44.1kHzのCDプレーヤあるいはMDプレーヤの場合には、カットオフ周波数が22.05kHz、サンプリング周波数が32kHzのBS放送/CS放送チューナーの場合には、カットオフ周波数が16kHz)になる。また、アナログLPFは、オペアンプが用いられ、一般に30〜50kHzの間の固定値のカットオフ周波数で設計されていた。
【0013】
このように、従来のデジタルオーディオ機器では、入力されるデジタルデータのサンプリング周波数が32〜48kHzの範囲内であり、デジタルデータに応じたサンプリング周波数に大きな違いはなかった。そのため、従来のデジタルオーディオ機器は、フィルター(デジタルフィルター、アナログLPF)のカットオフ周波数を所定の値に固定しても、再生出力するアナログ信号に対しては大きな問題はなかった。
【0014】
また、最近、サンプリング周波数が96kHzのDVD−Videoプレーヤや、サンプリング周波数が96kHzのS/PDIF規格等に準拠してデータが入出力可能なパーソナル・コンピュータ用のサウンドボードや、サンプリング周波数が192kHzのDVD−Audioプレーヤが製品化されてきた。上述のように、民生用デジタルオーディオ機器のサンプリング周波数は、32kHz〜192kHzの範囲となり、近年、サンプリング周波数の範囲が大きく拡大されてきた。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のように拡大されたサンプリング周波数が32kHz〜192kHzのデジタルデータを入力可能(再生処理可能)としながらも、最終段に設けたアナログLPFのカットオフ周波数を従来と同様に30〜50kHzの間の固定値にすると、サンプリング周波数が192kHzのデジタルデータが記録されたメディア(例えば、DVD−Audio)を再生した際、サンプリングの定理によれば本来96kHzまでの信号を再生可能であるにもかかわらず、30〜50kHzを超える再生信号は欠落してしまうという問題があった。
【0016】
一方、上記アナログLPFのカットオフ周波数をサンプリング周波数である192kHzの1/2倍程度の100kHz付近に設定すると、サンプリング周波数が32kHzのデジタルデータ(例えば、BS放送チューナー)を再生した際、図16(B)に示すように、D/A変換器等にて発生したノイズを含む不要な周波数帯域である16〜100kHzの周波数成分(以下、このような再生する際に不要な周波数帯域の成分を「帯域外雑音成分」と称す。)もノイズ成分として再生されてしまうという問題があった。
【0017】
図16(A)および(B)は、サンプリング周波数が32kHzのデジタルデータを再生した際にデジタルオーディオ機器より出力される再生信号の周波数帯域を示す図である。図16(A)は、サンプリング周波数が96kHzあるいは192kHzのデジタルデータに対応しておらず、LPFのカットオフ周波数fc(L)が30kHzの機器による再生信号の周波数帯域を示す図である。また、図16(B)は、サンプリング周波数が96kHzあるいは192kHzのデジタルデータに対応しており、LPFのカットオフ周波数fc(H)が100kHzの機器による再生信号の周波数帯域を示す図である。
【0018】
図16(A)および(B)に示したように、LPFのカットオフ周波数が30kHzの機器より出力される再生信号の周波数帯域は、0〜30kHzであり、LPFのカットオフ周波数が100kHzの機器より出力される再生信号の周波数帯域は、0〜100kHzである。しかしながら、サンプリング周波数が32kHzのデジタルデータを再生する際に必要な領域は、サンプリングの定理により0〜16kHzまでの領域SB1である。したがって、再生信号における16kHzより周波数が高い成分NB1、NB2は、帯域外雑音成分であり、再生信号のノイズになる。
【0019】
ここで、図16(A)および(B)より、LPFのカットオフ周波数が30kHzの機器よりも、LPFのカットオフ周波数が100kHzの機器の方が帯域外成分の面積が大きく、S/N(信号/雑音)比やTHD+N(雑音+歪率)特性が劣化することは明らかである。そのため、単に性能上の数値だけを比較すると、サンプリング周波数が96kHzあるいは192kHzのデジタルデータに対応した機器は、それに対応していない機器より性能が悪いことになってしまう。
【0020】
本発明は、このような問題に鑑みて成されたものであり、再生するデジタルデータに応じて、不要な帯域外雑音成分を適切に除去したアナログ信号を出力できるようにすることを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明の信号処理装置は、デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータから再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、検出した再生信号の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路と、インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、複数のカットオフ周波数が設定可能なデジタルフィルターを有し、カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、高周波ノイズが除去されたデジタルデータにフィルター処理を施すフィルター回路と、フィルター処理されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、変換されたアナログ再生信号から高周波ノイズを除去するアナログフィルター回路とを備える。
また、本発明の信号処理装置は、デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータから再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、検出した再生信号の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路と、インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、高周波ノイズが除去されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターを有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、変換されたアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを備える。
上記のように構成した本発明によれば、周波数レベルに応じて選択した適切なカットオフ周波数のフィルターを用いて、デジタルデータを復調処理し得られる再生信号から不要な帯域外雑音成分を除去することができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0024】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の一構成例を示すブロック図である。
図1において、101はインターフェースICであり、後段に接続された回路にて処理可能なように供給される信号に変換処理等を施し、得られた音声デジタルデータ(以下、単に「デジタルデータ」とも称す。)を出力する。また、インターフェースIC101は、当該デジタルデータのサンプリング周波数情報S11を出力する。このインターフェースICは、例えば、S/PDIF規格等のデジタルインターフェース規格に準拠したデジタル入力端子を有するDIR ICや、供給された信号から必要な音声成分を抽出してデジタル信号に変換し出力する信号処理IC等により構成される。
【0025】
102はデジタルフィルターであり、インターフェースIC101にて変換処理等が施され出力されたデジタルデータから高周波ノイズを除去する。このデジタルフィルター102は、音声デジタルデータ用のインターポーレーションフィルターにより構成される。また、デジタルフィルター102のカットオフ周波数は、図2に示すように当該デジタルデータのサンプリング周波数の約1/2倍になる。
【0026】
図2は、デジタルフィルター102の周波数特性の例を示す図である。
図2において、横軸は周波数(詳細には、サンプリング周波数に対する乗数)であり、縦軸は減衰レベルである。図2に示した周波数特性を有するデジタルフィルターでは、サンプリング周波数の(0.540)倍の周波数成分は、−73dB減衰する。例えば、サンプリング周波数が44.1kHzのデジタルデータを入力した場合には、44.1×(0.540)=23.8kHzの周波数成分が−73dB減衰し、サンプリング周波数が96kHzのデジタルデータを入力した場合には、96×(0.540)=51.8kHzの周波数成分が−73dB減衰する。
【0027】
103はD/A変換ICであり、例えば、16〜24ビットの分解能を有し、デジタルフィルター102より出力されるデジタルデータをアナログ信号に変換する。
【0028】
104はフィルター部であり、第1の実施形態では、アナログLPF105により構成される。アナログLPF105は、例えば、図3(A)、(B)に示すようにオペアンプを用いて構成され、D/A変換IC103より出力されたアナログ信号から帯域外雑音成分である高周波ノイズ等の高周波成分を除去する。ここで、当該アナログLPF105は、サンプリング周波数情報S11に基づいて、フィルターのカットオフ周波数が適切になるように切り替えられアナログ信号から高周波成分を除去する。なお、アナログLPF105は、出力バッファとしての機能を有していても良い。
【0029】
図3(A)および(B)は、アナログLPF105の構成例を示す図である。
図3(A)に示したアナログLPF105は、オペアンプ302と、2つの抵抗R31、R32と、4つのコンデンサC31〜C34と、2つの2端子スイッチSW31、SW32とで構成される。
抵抗R31、R32、オペアンプ302は、アナログLPF105の入力端子301と出力端子303との間に、抵抗R31、オペアンプ302、抵抗R32の順に直列に接続される。抵抗R31とオペアンプ302の入力端子との相互接続点には、コンデンサC31、C32の一端がそれぞれ接続され、オペアンプ302の出力端子と抵抗R32との相互接続点には、コンデンサC33、C34の一端がそれぞれ接続される。また、コンデンサC31〜C34の他端は、グランド(接地電位)に接続され、特に、コンデンサC32、C33の他端は、それぞれスイッチSW31、SW32を介してグランドに接続される。
【0030】
ここで、上記スイッチSW31、SW32は、図1に示したインターフェースIC101より出力されるサンプリング周波数情報S11に応じて、同期してON/OFF(オン/オフ)制御される。これにより、アナログLPF105全体での容量値を切り替え、アナログLPF105のカットオフ周波数を切り替える。具体的には、スイッチSW31、SW32がOFF(開)の場合には、アナログLPF105のカットオフ周波数は高くなり、スイッチSW31、SW32がON(閉)の場合には、アナログLPF105のカットオフ周波数は低くなる。
【0031】
図3(B)に示したアナログLPF105は、2つのオペアンプ305、306と、1つの抵抗R33と、2つのコンデンサC35、C36と、1つの3端子スイッチSW33とで構成される。ここで、オペアンプ305、306は同じ特性を有し、コンデンサC35、C36は容量値が異なる。
抵抗R33の一端がアナログLPF105の入力端子304に接続され、抵抗R33の他端が、オペアンプ305の入力端子とコンデンサC35の一端の相互接続点、およびオペアンプ306の入力端子とコンデンサC36の一端の相互接続点に接続される。また、オペアンプ305の出力端子とコンデンサC35の他端の相互接続点、およびオペアンプ306の出力端子とコンデンサC36の他端の相互接続点は、スイッチSW33を介してアナログLPF105の出力端子307にそれぞれ接続される。
【0032】
上記スイッチSW33は、インターフェースIC101より出力されるサンプリング周波数情報S11に応じて、オペアンプ305の出力端子とコンデンサC35の他端の相互接続点、およびオペアンプ306の出力端子とコンデンサC36の他端の相互接続点の一方をアナログLPF105の出力端子307に選択的に接続するように制御される。
ここで、コンデンサC36の容量値がコンデンサC35の容量値より小さいとすると、抵抗R33、オペアンプ306およびコンデンサC36により構成されるアナログLPFのカットオフ周波数(例えば、100kHz)は、抵抗R33、オペアンプ305およびコンデンサC35により構成されるアナログLPFのカットオフ周波数(例えば、40kHz)より高くなる。
したがって、サンプリング周波数情報S11に応じてスイッチSW33を制御することにより、アナログLPF105のカットオフ周波数を切り替えることができる。なお、上記アナログLPF105はアナログLPFにより構成しているが、ローパスフィルターに限らず、同様に構成したアナログバンドパスフィルターを用いて構成しても良い。
【0033】
106はアナログ出力端子であり、アナログLPF105にて処理が施されたアナログ信号を外部に出力するためのものである。
【0034】
次に、動作について説明する。
外部から供給された入力信号は、インターフェースIC101にて所定の変換処理等が施された後、デジタルデータとしてデジタルフィルター102に出力される。このとき、インターフェースIC101は、上記入力信号から上記デジタルデータのサンプリング周波数に係る情報を抽出し、サンプリング周波数情報S11としてアナログLPF105に出力する。このデジタルデータのサンプリング周波数に係る情報は、デジタルデータ(オーディオデータ(音声データ)領域およびサンプリング周波数データ領域を含む。)のサンプリング周波数データ領域からサンプリング周波数に係る情報を抽出したり、デジタルデータそのものの周波数からサンプリング周波数を検出したりして出力する。このデジタルデータのサンプリング周波数に係る情報を抽出あるいは検出し、出力する機能は、既存のインターフェースIC101が備える機能により実現することができる。
【0035】
デジタルフィルター102に供給されたデジタルデータは、デジタルフィルター102を構成するインターポーレーションフィルターにより、例えば、8倍の周波数でアップサンプリングされフィルター処理される。その結果、図2に示したように、デジタルデータのサンプリング周波数の1/2倍以上の周波数成分が大きく減衰される。これにより、上記デジタルデータに含まれる基本サンプリング周波数によるイメージノイズを高い周波数のノイズとして除去することができ、後段に接続されたアナログLPFの負荷を低減することができる。
【0036】
デジタルフィルター102での処理により高周波ノイズが除去されたデジタルデータは、D/A変換IC103に供給され、デジタルデータから音声アナログ信号へのデジタル−アナログ(D/A)変換処理が施され出力される。
D/A変換IC103より出力された音声アナログ信号は、アナログLPF105に供給され、サンプリング周波数情報S11に従って、高周波成分が除去される。アナログLPF105では、D/A変換IC103でのD/A変換処理により発生した量子化ノイズや、D/A変換IC103でのノイズシェービング等により発生した高周波ノイズが除去される。
【0037】
ここで、上記アナログLPF105のカットオフ周波数が、サンプリング周波数情報S11に応じて、40kHzと100kHzとに切り替え可能であるとする。このとき、サンプリング周波数情報S11により音声アナログ信号の元(復調前)の信号であるデジタルデータのサンプリング周波数が88.2kHz未満(例えば、32kHz、44.1kHz、48kHz等)であると判断された場合には、アナログLPF105のカットオフ周波数が40kHzになるように切り替え、デジタルデータのサンプリング周波数が88.2kHz以上(例えば、96kHz、192kHz等)であると判断された場合には、アナログLPF105のカットオフ周波数が100kHzになるように切り替える。このように音声アナログ信号の元となるデジタルデータのサンプリング周波数に応じて、アナログLPF105のカットオフ周波数を切り替えることで、アナログ信号から不要な帯域外雑音成分を除去することができる。
【0038】
上述のようにして、当該信号処理装置にてデジタルデータより復調された後、不要な帯域外雑音成分が除去されたアナログ信号は、アナログ出力端子106より出力される。
【0039】
図4(A)は、本発明の第1の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図である。
図4(A)において、402は、図1に示したインターフェースIC101に相当するDIR IC(DIR1701:Texas Instrument Inc(日本テキサスインスツルメンツ社)製)である。403は、図1に示したデジタルフィルター102およびD/A変換IC103に相当するIC(CS43122:CRYSTAL(クリスタル社)製)であり、407はアナログLPFである。
【0040】
上記DIR IC402の端子DINは、デジタル入力端子401に接続され、DIR IC402の端子SCKO、BCKO、LRCKOおよびDOUTは、IC403の端子MCLK、SCLK、LRCKおよびSDATAにそれぞれ接続される。これにより、デジタル入力端子401よりDIR IC402の端子DINを介して入力されたデジタルデータは、端子DOUTよりIC403の端子SDATAに対して出力される。IC403の端子SDATAを介して入力されたデジタルデータは、IC403にてフィルター処理およびD/A変換処理が施され、アナログ信号として端子AOUTL+、AOUTL−よりアナログLPF407に出力される。
【0041】
アナログLPF407は、共通の入力端子を有しカットオフ周波数が異なる2つのフィルター408、409(カットオフ周波数は、80kHz、35kHz)と、上記フィルター408、409の出力を選択的にアナログ出力端子411に出力するためのリレー410により構成される。
【0042】
ここで、DIR IC402は、入力されるデジタルデータのサンプリング周波数に係る情報を2つの端子BRATE0、BRATE1から出力する2つの信号S41、S42の論理値により示す。具体的には、デジタルデータのサンプリング周波数が、32kHzの場合には、信号S41、S42の双方が“H”になり、44.1kHzの場合には、信号S41、S42の双方が“L”になる。また、デジタルデータのサンプリング周波数が、48kHzの場合には、信号S41が“H”、信号S42が“L”になり、88.2または96kHzの場合には、信号S41が“L”、信号S42が“H”になる。
【0043】
そのため、図4に示した例においては、3つの論理和否定(NOR)演算回路404〜406により、信号S41、S42の論理演算を行い、演算結果を信号S43としてアナログLPF407内のリレー410に出力する。ここで、デジタルデータのサンプリング周波数が、32、44.1または48kHzの場合には、信号S43として“L”を出力し、88.2または96kHzの場合には、信号S43として“H”を出力する。なお、この3つの論理和否定(NOR)演算回路404〜406には、74HC00と呼ばれるIC等が用いられる。
【0044】
以上説明したように構成することで、例えば、CDに記録されたサンプリング周波数が44.1kHzのデジタルデータがデジタル入力端子401より入力された場合には、信号S43が“L”となり、リレー410のL側に接点が接続される。これにより、カットオフ周波数が35kHzのフィルター409が選択され、35kHzより高い周波数成分が除去されたフィルター409の出力(アナログ信号)がアナログ出力端子411より出力される。
【0045】
また、例えば、DVDに記録されたサンプリング周波数が96kHzのデジタルデータがデジタル入力端子401より入力された場合には、信号S43が“H”となり、リレー410のH側に接点が接続される。これにより、カットオフ周波数が80kHzのフィルター408が選択され、80kHz以下の周波数成分を有するフィルター409の出力(デジタルデータから欠落がない48kHz以下の周波数成分を全て含むアナログ信号)がアナログ出力端子411より出力される。
【0046】
なお、上記図4(A)に示した例では、入力されるデジタルデータのサンプリング周波数が88.2kHz以上であるか未満であるかだけを検出し、これは規格や記録媒体等によって決定される。したがって、規格や記録媒体等が異ならない限り、入力されるデジタルデータのサンプリング周波数が異なることはないため、アナログ信号の出力中(デジタルデータの再生中)にリレー410が切り替わることがなく、フィルター408、409の切り替えスイッチとしてリレー410を用いても音途切れを生じることはない。
【0047】
また、上記図4(A)に示した例では、上記図1に示したインターフェースIC101に相当するDIR IC402を用いるようにしているが、CD、DVD等の記録媒体を読み取り信号を入力する場合(CDプレーヤやDVDプレーヤ等の場合)には、図4(B)に示すような信号処理ICを用いて構成する。
【0048】
図4(B)において、412はデジタルデータが記録された記録媒体(Disc等)であり、413は所定の処理を行うとともにサンプリング周波数情報S44を出力するマイコンICである。414は記録媒体412よりピックアップ、高周波増幅器を介して得られた信号から必要な音声成分を抽出し、デジタル信号に変換する信号処理ICであり、415は信号処理IC414やIC403にて使用するマスタークロックを出力するマスタークロック出力回路である。
【0049】
以上、詳しく説明したように第1の実施形態によれば、インターフェースIC101が入力されるデジタルデータのサンプリング周波数を検出して、サンプリング周波数情報S11として出力し、アナログLPF105は、上記サンプリング周波数情報S11に基づいて適切なカットオフ周波数のフィルターに切り替え、D/A変換IC103でのD/A変換処理により得られた音声アナログ信号から帯域外雑音成分である高周波ノイズを除去する。
【0050】
これにより、多大な回路追加や回路変更等を行うことなく、アナログLPF105におけるカットオフ周波数を変更可能にし適切に切り替えるだけで、デジタルデータのサンプリング周波数に応じて、デジタルデータを復調処理して得られる音声アナログ信号から不要な帯域外雑音成分を適切に除去することができる。
【0051】
また、サンプリング周波数の低いデジタルデータに対しては、サンプリング周波数が192kHzのデジタルデータに対応するためにフィルターのカットオフ周波数を100kHzとした従来の機器に比べ、デジタルデータのサンプリング周波数に応じてフィルターのカットオフ周波数を適切に制御することができるので、S/N比やTHD+N特性を向上させることができる。
【0052】
なお、上記図3(A)に示したアナログLPF105においては、コンデンサC32、C33をグランドに接続するか否かによりアナログLPF105のカットオフ周波数を切り替えるようにしていたが、このように2値的な制御ではなく、コンデンサC32、C33として常にグランドに接続された可変容量を用いて、この容量値をサンプリング周波数情報S11により制御して、アナログLPF105のカットオフ周波数を適切な周波数に切り替えるようにしても良い。このようにした場合には、アナログLPF105のカットオフ周波数を連続的に変更することができ、任意のカットオフ周波数を設定することができる。
【0053】
また、上記図3(B)に示したアナログLPF105においては、2つのカットオフ周波数を有するアナログLPF105を示しているが、2つに限らず、オペアンプとコンデンサとの組を、同様に並列に接続することで、アナログLPF105の有するカットオフ周波数の設定値をさらに増加させることもできる。
【0054】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明の第2の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の一構成例をブロック図である。なお、この図5において、図1に示したブロック等と同一の機能を有するブロック等には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0055】
図5において、501はフィルター部であり、再生周波数判別回路502、カットオフ周波数選択回路503、デジタルLPF504および遅延(ディレイ)回路505により構成される。
【0056】
再生周波数判別回路502は、インターフェースIC101より供給されるサンプリング周波数情報S11やデジタルデータD51に基づいて、図6に示すようにして再生信号の周波数成分(周波数レベル)を算出し、算出した再生信号の周波数成分を信号S51としてカットオフ周波数選択回路503に出力する。
【0057】
図6は、再生周波数判別回路502によるデジタルデータD51の再生周波数成分の算出方法を説明するための図である。
図6において、横軸は時間(S)、縦軸はデジタルデータのデジタル値であり、SIGDはデジタルデータの波形である。なお、デジタルデータのデジタル値は、例えば、デジタルオーディオにおいては2の補数形式で示されるが、図6においてはオフセットバイナリコードにコード変換して示している。また、参考として、デジタルデータSIGDのもとのアナログ波形SIGAを示している。
【0058】
再生周波数判別回路502は、サンプリング時間TS毎に設けられたサンプリングポイントTm(mは添え字であり、例えば、m=(n−9)〜n)にてデジタルデータの値A〜Jを観測する。そして、再生周波数判別回路502は、あるサンプリングポイントTmのデジタルデータ値A〜Jと当該サンプリングポイントTmの次のサンプリングポイントTm+1のデジタルデータ値A〜Jとの差分Δから増減を判別する。図6に示した例では、差分Δab、Δbc、Δcd、…Δijとすると、例えば差分Δabは、時間の進行に対してデジタルデータ値が減少するので、増減は「−」になり、同様に差分Δbcは、時間の進行に対してデジタルデータ値が増加するので、増減は「+」になる。以下も同様にして、差分Δab、Δbc、Δcd、…Δijにおける増減は、「−++++−−+−」になる。ここで、デジタルデータ値の増減において、同一の符号が連続して続くほど(図7(A))再生信号の周波数成分が低く、続かないほど(図7(B))再生信号の周波数成分が高いということがわかる。これにより、任意の時間における再生信号の周波数成分を判別することができる。
【0059】
カットオフ周波数選択回路503は、再生周波数判別回路502より信号S51として供給される再生信号の周波数成分(正確には、サンプリング周波数を同一の符号の連続数で除算した値)に基づいて、デジタルLPF504におけるカットオフ周波数を選択する。例えば、デジタルLPF504におけるカットオフ周波数として、図8に示すように低い周波数から順にカットオフ周波数f1、f2、f3が設定されていたとする。カットオフ周波数選択回路503は、再生周波数判別回路502より供給される再生信号の周波数成分とカットオフ周波数の設定値f1、f2、f3とを比較する。
【0060】
その結果、カットオフ周波数選択回路503は、図9に示すように再生信号の周波数成分がカットオフ周波数の設定値f1より低い場合には、デジタルLPF504のカットオフ周波数として設定値f1を選択し、再生信号の周波数成分値がカットオフ周波数の設定値f1以上設定値f2より低い場合には、デジタルLPF504のカットオフ周波数として設定値f2を選択する。同様に、再生信号の周波数成分値がカットオフ周波数の設定値f2以上の場合には、デジタルLPF504のカットオフ周波数として設定値f3を選択する。さらに、カットオフ周波数選択回路503は、上述のようにして選択したデジタルLPF504のカットオフ周波数を信号S52としてデジタルLPF504に供給する。
【0061】
デジタルLPF504は、例えば、図10に示すような切り替え可能な複数のカットオフ周波数を有するデジタルフィルターで構成される。
図10は、デジタルLPF504の一例を示す図であり、切り替え可能な3つのカットオフ周波数(8kHz、24kHz、96kHz)を有するデジタルフィルターを一例として示している。図10において、1001はデジタルデータの入力端子である。スイッチSW101は、デジタルLPFにおけるフィルターのカットオフ周波数を切り替えるためのスイッチであり、カットオフ周波数選択回路503により選択されたカットオフ周波数を示す信号S52に基づいて、何れか1つのカットオフ周波数が選択され、フィルター処理されたデータが出力端子1002より出力される。
【0062】
なお、上記図10においては、3つのカットオフ周波数を有するデジタルフィルター504を一例として示しているが、カットオフ周波数は3つに限らず、フィルターを構成するための回路(LSIやDSP等)の規模に応じてカットオフ周波数の数を増やしても良い。また、ローパスフィルターに限らず、バンドパスフィルターであっても良い。
【0063】
遅延回路505は、再生周波数判別回路502での再生周波数判別に要する時間(複数のサンプリングポイントにおけるデジタルデータ値の観測に要する時間)と同じ時間だけ、デジタルデータがインターフェースIC101からデジタルフィルター102に伝達されるのを遅延させるための回路である。この遅延回路505は、デジタルデータを時間的に単純に遅延させれば良いので、例えば、シフトレジスタやFIFOにより構成することができる。なお、遅延回路505は、デジタルデータの処理中にデジタルLPF504のカットオフ周波数の切り替えが頻繁に行われる場合に設けることが望ましく、例えば、デジタルLPF504のカットオフ周波数が2種程度だけの場合や、サンプリング周波数が低くカットオフ周波数の切り替えが頻繁に行われないような場合には、必ずしも設けなくとも良い。506は所定のカットオフ周波数を有するアナログLPFである。
【0064】
以上のように構成することで、外部から供給された信号は、インターフェースIC101を介して遅延回路505および再生周波数判別回路502に供給される。また、インターフェースIC101にて上記入力信号から上記音声デジタルデータのサンプリング周波数に係る情報が抽出され、サンプリング周波数情報S11として再生周波数判別回路502に供給される。
【0065】
そして、インターフェースIC101より供給されたデジタルデータに基づいて、再生周波数判別回路502が再生信号の周波数成分を算出し、算出した再生信号の周波数成分に基づいて、カットオフ周波数選択回路503がデジタルLPF504におけるカットオフ周波数を選択する。一方、遅延回路505に供給されたデジタルデータは、遅延回路505にて所定の時間だけ遅延されて出力され、デジタルフィルター102を介してデジタルLPF504に供給される。
【0066】
デジタルLPF504は、カットオフ周波数選択回路503により選択されたカットオフ周波数でのフィルター処理を供給されたデジタルデータに施しD/A変換IC103に出力する。デジタルLPF504より出力されたデジタルデータは、D/A変換IC103にてD/A変換処理が施され、さらにアナログLPF506にて、D/A変換IC103より供給されたアナログ信号からD/A変換処理にて発生した高周波ノイズが除去され出力端子106より出力される。
【0067】
図11(A)は、本発明の第2の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図である。なお、この図11(A)において、図4(A)に示したブロック等と同一の機能を有するブロック等には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0068】
図11(A)において、1101は、図5に示したインターフェースIC101に相当するDIR IC(AK4112:AKM Semiconductor Inc(旭化成マイクロシステム株式会社)製)であり、入力されるデジタルデータのサンプリング周波数に応じて、サンプリング周波数が88.2kHz以上の場合には“H”になる信号S111を端子FS96より出力する。1102は、図5に示したデジタルフィルター102に相当するIC(SM5847:NIPPON PRECISION CIRCUIT INC.(日本プレシジョン・サーキッツ株式会社)製)であり、1103は図5に示したD/A変換IC103に相当するIC(SM5865CM:NIPPON PRECISION CIRCUIT INC.(日本プレシジョン・サーキッツ株式会社)製)である。1106はフィルター切り替え回路であり、図5に示したフィルター部501に相当する回路である。
【0069】
1104はIC1103から出力されたアナログ信号を電流レベルの信号から電圧レベルの信号に変換するI/V変換回路であり、1105はアナログLPFである。
上記DIR IC1101の端子RX1は、デジタル入力端子401に接続され、DIR IC1101の端子MCKO1、BICK、LRCKおよびSDTOは、IC1102の端子XTI、BCKI、LRCIおよびDIにそれぞれ接続される。これにより、デジタル入力端子401より入力されたデジタルデータは、DIR IC1101を介して、IC1102およびフィルター切り替え回路1106に供給される。また、フィルター切り替え回路1106には、IC1102にてフィルター処理されたデジタルデータが供給される。そして、IC1102にてフィルター処理されたデジタルデータは、上述したようにして、フィルター切り替え回路1106にてデジタルデータの再生周波数成分に応じたカットオフ周波数でフィルター処理され、IC1103に出力される。さらに、IC1103にてD/A変換処理が施された後、アナログLPF1105にて高周波ノイズを除去されたアナログ信号が、アナログ出力端子411より出力される。
【0070】
なお、上記第1の実施形態と同様に、上記11(A)に示したDIR IC1101に代えて、図11(B)に示すような信号処理ICを用いて構成しても良い。なお、図11(B)については、図4(B)と同様であるので説明は省略する。
【0071】
以上、説明したように第2の実施形態によれば、再生周波数判別回路502およびカットオフ周波数選択回路503が、入力されたデジタルデータに係る再生信号の周波数レベルを検出し、検出結果に基づいてデジタルLPF504における適切なカットオフ周波数を選択決定する。さらに、デジタルLPF504は、選択されたカットオフ周波数にて、デジタルデータにフィルター処理を行い、帯域外雑音成分の高周波ノイズを除去する。
【0072】
これにより、デジタルデータを再生処理して得られる再生信号の周波数レベルに応じて、デジタルLPF504におけるカットオフ周波数を適切に変更することができ、デジタルデータを復調処理して得られる音声アナログ信号から不要な帯域外雑音成分を適切に除去することができる。
【0073】
なお、第2の実施形態においては、再生信号の周波数レベルに応じたフィルター処理をデジタル処理、すなわちD/A変換IC103にて処理する前のデータに対して行っているため、D/A変換IC103にて発生する不要な帯域外雑音成分を除去することはできないが、デジタル領域での精度を向上させ、量子化雑音を低減することができる。例えば、サンプリング周波数が44.1kHz、16ビットの1kHzの正弦波の信号に係るデジタルデータを第2の実施形態に示した信号処理装置にて24ビットの分解能を有するデジタルLPFをカットオフ周波数2kHzとして処理すると、デジタルデータの量子化ノイズは時間軸方向でデジタルLPFの処理により、また分解能方向でビット数の増加に伴い、より精度の高いデジタルデータに変換され、量子化ノイズを元の信号より減少させることができる。これにより、D/A変換処理後のアナログ信号の歪成分は減少させることができる。
【0074】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
図12は、本発明の第3の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の一構成例を示すブロック図である。なお、この図12において、図1および図5に示したブロック等と同一の機能を有するブロック等には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0075】
図12において、1201はフィルター部であり、再生周波数判別回路502、カットオフ周波数選択回路503、アナログLPF105および遅延回路505により構成される。このフィルター部1201は、上述した第2の実施形態においては、再生信号の周波数成分に応じたカットオフ周波数を選択してフィルター処理する際、デジタルデータに対してフィルター処理していたものを、D/A変換IC103にてD/A変換処理された後のアナログ信号に対してフィルター処理するようにしたものである。なお、各機能ブロックの動作は、上記第1および第2の実施形態と同様であるので、第3の実施形態における動作についての説明は省略する。また、上述した第1および第2の実施形態と同様に、上記アナログLPF105は、ローパスフィルターに限らず、アナログバンドパスフィルターを用いて構成しても良い。
【0076】
図13(A)は、本発明の第3の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図である。なお、この図13(A)において、図4(A)および図11(A)に示したブロック等と同一の機能を有するブロック等には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0077】
図13(A)において、1301はフィルター切り替え制御回路であり、上記図12に示したフィルター部1201(アナログLPF105を除く。)に相当する。1302は、アナログLPF1302であり、カットオフ周波数として5、12、35、80kHzの何れかになるように切り替えることが可能である。上記アナログLPF1302の切り替えは、フィルター切り替え制御回路1301より出力される信号SFC1〜SFC3により行われ、アナログLPF1302内に設けられた各コンデンサを接地するか否かによりカットオフ周波数を切り替えることができる。
【0078】
なお、上記第1および第2の実施形態と同様に、上記13(A)に示したDIR IC1101に代えて、図13(B)に示すような信号処理ICを用いて構成しても良い。なお、図13(B)については、図4(B)と同様であるので説明は省略する。
【0079】
以上、説明したように第3の実施形態によれば、再生周波数判別回路502およびカットオフ周波数選択回路503が、入力されたデジタルデータに係る再生信号の周波数レベルを検出し、検出結果に基づいてアナログLPF105における適切なカットオフ周波数を選択決定する。さらに、アナログLPF105は、選択決定されたカットオフ周波数のフィルターに切り替え、D/A変換IC103でのD/A変換処理により得られた音声アナログ信号から帯域外雑音成分である高周波ノイズを除去する。
【0080】
これにより、デジタルデータを再生処理して得られる再生信号の周波数レベルに応じて、アナログLPF105におけるカットオフ周波数を適切に変更することができ、デジタルデータを復調処理して得られる音声アナログ信号から不要な帯域外雑音成分を適切に除去することができ、S/N比およびTHD+N特性を向上させることができる。
【0081】
例えば、第3の実施形態に示した信号処理装置にてアナログLPF105にカットオフ周波数2kHzのローパスフィルター(あるいはバンドパスフィルター)を用いて、1kHzの正弦波の信号に係るデジタルデータを処理したとすると、D/A変換IC103にて3次以上(3、4、5、…kHz)の歪成分が発生したとしても、当該歪成分を除去することができ、D/A変換IC103が有する性能以上でアナログ信号を再生出力することができる。同様に、第3の実施形態によれば、例えば、D/A変換IC103の精度が悪く、微分・積分非直線性誤差を生じたとしても、これらの影響を抑えることができる場合がある。
【0082】
また、例えば、パーソナル・コンピュータ等で一度MP3方式で圧縮処理した音楽信号は、再びデジタルオーディオ用として復号してもほとんど10kHz以下の帯域だけの音楽信号となるので、アナログLPF105により12kHz以上の成分を除去することでS/N比を向上させることができる。また、現在のデジタルオーディオ機器にて最も多く使用されているΔΣ型1bitを基本とするD/A変換ICの欠点の1つである、数十kHz以上のノイズを常に発生してしまうという問題点を解決することもできる。
【0083】
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の諸態様を付記として以下に示す。
【0084】
(付記1)デジタルデータに所定の処理を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理装置であって、
上記デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、
カットオフ周波数が変更制御可能であり、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じたカットオフ周波数で、上記デジタルデータに基づく信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを備えたことを特徴とする信号処理装置。
【0085】
(付記2)上記検出回路は、上記デジタルデータを一定の時間間隔で複数抽出し、抽出して得られた隣接するデジタルデータの値の増減に基づいて、上記再生信号の周波数レベルを検出することを特徴とする付記1に記載の信号処理装置。
(付記3)上記フィルター回路は、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、上記再生信号より高い周波数の成分を上記デジタルデータに基づく信号から除去することを特徴とする付記1に記載の信号処理装置。
【0086】
(付記4)上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、上記フィルター処理におけるカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路をさらに備えることを特徴とする付記1に記載の信号処理装置。
(付記5)上記カットオフ周波数選択回路は、予め設定されたフィルターのカットオフ周波数の設定値と、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルとを比較し、上記フィルター処理におけるカットオフ周波数を選択することを特徴とする付記4に記載の信号処理装置。
【0087】
(付記6)上記フィルター回路は、カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターまたはカットオフ周波数が変更可能なアナログフィルターを有し、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、上記フィルター処理に用いるアナログフィルターを選択的に切り替えることを特徴とする付記1に記載の信号処理装置。
【0088】
(付記7)上記カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターは、それぞれ1つの抵抗、容量値が互いに異なるコンデンサおよびオペアンプにより構成されることを特徴とする付記6に記載の信号処理装置。
(付記8)上記カットオフ周波数が変更可能なアナログフィルターは、1つの抵抗およびオペアンプと、複数のコンデンサにより構成され、上記コンデンサをグランドに対してそれぞれ接続するか否かによりカットオフ周波数が変更可能であることを特徴とする付記6に記載の信号処理装置。
【0089】
(付記9)上記アナログフィルターは、ローパスフィルターであることを特徴とする付記6に記載の信号処理装置。
(付記10)上記アナログフィルターは、バンドパスフィルターであることを特徴とする付記6に記載の信号処理装置。
【0090】
(付記11)上記フィルター回路は、複数のカットオフ周波数が設定可能なデジタルフィルターを有し、上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、上記デジタルフィルターのカットオフ周波数を選択的に切り替えることを特徴とする付記1に記載の信号処理装置。
【0091】
(付記12)上記デジタルフィルターは、ローパスフィルターであることを特徴とする付記11に記載の信号処理装置。
(付記13)上記デジタルフィルターは、バンドパスフィルターであることを特徴とする付記11に記載の信号処理装置。
【0092】
(付記14)デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータから当該デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、
上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、
複数のカットオフ周波数が設定可能なデジタルフィルターを有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去されたデジタルデータにフィルター処理を施すフィルター回路と、
上記フィルター回路によりフィルター処理されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、
上記D/A変換回路により変換されたアナログ再生信号から高周波ノイズを除去するアナログフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
【0093】
(付記15)上記インターフェース回路より出力されるデジタルデータを遅延させ、上記デジタルフィルター回路に供給する遅延回路をさらに備えることを特徴とする付記14に記載の信号処理装置。
【0094】
(付記16)デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータから当該デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、
上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、
上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、
カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターを有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、上記D/A変換回路により変換されたアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
【0095】
(付記17)上記インターフェース回路より出力されるデジタルデータを遅延させ、上記デジタルフィルター回路に供給する遅延回路をさらに備えることを特徴とする付記16に記載の信号処理装置。
【0096】
(付記18)デジタルデータに所定の処理を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理装置であって、
上記デジタルデータから当該デジタルデータのサンプリング周波数を検出する検出回路と、
カットオフ周波数が変更制御可能なフィルターを有し、上記検出回路にて検出したサンプリング周波数に応じたカットオフ周波数で、上記デジタルデータを復調処理して得られたアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
【0097】
(付記19)上記フィルター回路は、上記検出回路にて検出したサンプリング周波数の1/2倍の周波数より高い周波数の成分を上記アナログ再生信号から除去することを特徴とする付記18に記載の信号処理装置。
(付記20)上記フィルター回路は、カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターを有し、上記検出回路にて検出したサンプリング周波数に応じて、上記フィルター処理に用いるアナログフィルターを選択的に切り替えることを特徴とする付記18に記載の信号処理装置。
(付記21)上記アナログフィルターは、ローパスフィルターであることを特徴とする付記20に記載の信号処理装置。
【0098】
(付記22)入力されるデジタルデータのサンプリング周波数を検出する機能を有し、上記デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、
上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、
カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターを有し、上記インターフェース回路にて検出したサンプリング周波数に応じて上記アナログフィルターを選択的に切り替え、上記D/A変換回路により変換されたアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
【0099】
(付記23)デジタルデータに所定の処理を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理方法であって、
上記デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出し、
上記検出した再生信号の周波数レベルに応じて、フィルターのカットオフ周波数を変更制御し、上記デジタルデータに基づく信号にフィルター処理を施すことを特徴とする信号処理方法。
【0100】
(付記24)デジタルデータに所定の処理を施し、アナログ信号に変換して出力する信号処理方法であって、
上記デジタルデータから当該デジタルデータのサンプリング周波数を検出し、
上記検出したサンプリング周波数に応じて、フィルターのカットオフ周波数を変更制御し、上記デジタルデータを復調処理して得られたアナログ再生信号にフィルター処理を施すことを特徴とする信号処理方法。
【0101】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出回路により検出し、上記検出した再生信号の周波数レベルに応じて、上記デジタルデータに基づく信号にフィルター処理を施すフィルターのカットオフ周波数を変更制御するようにしたので、再生信号の周波数レベルに応じた適切なカットオフ周波数のフィルターを用いて、デジタルデータを復調処理し得られる再生信号から不要な帯域外雑音成分を除去し出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の一構成例を示すブロック図である。
【図2】デジタルフィルターの周波数特性を示す図である。
【図3】アナログLPFの構成例を示す図である。
【図4】第1の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図である。
【図5】第2の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の一構成例をブロック図である。
【図6】再生信号の周波数レベルの算出方法を説明するための図である。
【図7】再生信号の周波数レベルの判別方法を説明するための図である。
【図8】LPFのカットオフ周波数の設定例を示す図である。
【図9】再生信号の周波数レベルに応じたLPFの切り替え例を示す図である。
【図10】デジタルLPFの一例を示す図である。
【図11】第2の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図である。
【図12】第3の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の一構成例を示すブロック図である。
【図13】第3の実施形態による信号処理装置を適用したデジタルオーディオ機器の具体的な構成例を示す図である。
【図14】従来のデジタルオーディオ機器の構成例を示す図である。
【図15】従来のデジタルオーディオ機器のサンプリング周波数を示す図である。
【図16】LPFのカットオフ周波数に応じた再生信号の周波数帯域を説明するための図である。
【符号の説明】
101 インターフェースIC
102 デジタルフィルター
103 D/A変換IC
104 フィルター部
105、506 アナログローパスフィルター
502 再生周波数判別回路
503 カットオフ周波数選択回路
504 デジタルローパスフィルター
505 遅延回路
Claims (2)
- デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータから当該デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、
上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、
複数のカットオフ周波数が設定可能なデジタルフィルターを有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去されたデジタルデータにフィルター処理を施すフィルター回路と、
上記フィルター回路によりフィルター処理されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、
上記D/A変換回路により変換されたアナログ再生信号から高周波ノイズを除去するアナログフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。 - デジタルデータを入力するためのインターフェース回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータから当該デジタルデータを処理して得られる再生信号の周波数レベルを検出する検出回路と、
上記検出回路にて検出した再生信号の周波数レベルに応じて、当該デジタルデータをフィルター処理する際のカットオフ周波数を選択するカットオフ周波数選択回路と、
上記インターフェース回路を介して入力されるデジタルデータの高周波ノイズを除去するデジタルフィルター回路と、
上記デジタルフィルター回路により高周波ノイズが除去されたデジタルデータをアナログ再生信号に変換するD/A変換回路と、
カットオフ周波数が異なる複数のアナログフィルターを有し、上記カットオフ周波数選択回路にて選択されたカットオフ周波数で、上記D/A変換回路により変換されたアナログ再生信号にフィルター処理を施すフィルター回路とを備えることを特徴とする信号処理装置。
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