JP2003272618A - 正極活物質およびその製造方法並びに上記正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池 - Google Patents

正極活物質およびその製造方法並びに上記正極活物質を用いたリチウムイオン二次電池

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JP2003272618A
JP2003272618A JP2002066921A JP2002066921A JP2003272618A JP 2003272618 A JP2003272618 A JP 2003272618A JP 2002066921 A JP2002066921 A JP 2002066921A JP 2002066921 A JP2002066921 A JP 2002066921A JP 2003272618 A JP2003272618 A JP 2003272618A
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aqueous solution
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Takeshi Maekawa
武之 前川
Ayumi Nozaki
歩 野崎
Shoji Miyashita
章志 宮下
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆に用いる正極活物質に起因した特性を制
御良く得られる正極活物質を得る。 【解決手段】 A正極活物質で核となる物質の表面を被
覆した正極活物質である。核となる物質がB正極活物質
粉末である場合は、B正極活物質粉末の平均粒径が1〜
10μmであり、A正極活物質に対するB正極活物質粉
末のモル比が、0.2〜3.0である。核となる物質が
導電性粉末である場合は、導電性粉末の平均粒径が1〜
10μmであり、導電性粉末が、A正極活物質の0.1
〜10重量%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水溶液を電解液
とした二次電池に用いられる正極活物質とその製造方法
並びにそれを用いたリチウムイオン二次電池に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】各種電子機器の小型化に伴い、軽量でか
つ長時間動作する二次電池が求められている。この目的
のために古くから元素中最も卑で軽い金属であるリチウ
ムを用いた二次電池が研究されており、近年になって負
極にカーボンを用いて二次電池を構成したリチウムイオ
ン二次電池が市場に投入された。
【0003】このリチウムイオン二次電池の正極活物質
にはリチウムと遷移金属の複合酸化物が用いられ、現在
はLiCoOが製品として使用されている。LiCo
の他にも、リチウムイオン二次電池用正極活物質と
しては、Co以外の遷移金属を用いたLiNiOまた
はLiMnや、Co系と上記遷移金属を組み合わ
せたLi(Ni、Co)OまたはLi(Mn、Co)
などが知られている。しかし、LiMn
活物質は、容量不足や高温でのサイクル劣化のため、L
iNiO系活物質は、リチウムイオンの出入りに伴う
熱力学的な不安定性のために未だ実用には至っていな
い。
【0004】他方、LiXO(X:遷移金属)の組成
式で表される層状の正極活物質には、LiMnOやL
iFeO等、通常の製法では合成が難しい物質があ
る。これらは理論容量も大きく、価格面や供給面でも有
利な活物質組成であるが、合成が困難で実用には至って
いない。
【0005】現在広く用いられているLiCoO正極
活物質についても、問題がないわけではなく、年々電子
機器は大きな負荷での動作が求められるようになり、二
次電池の正極活物質LiCoOが持つ容量では十分と
は言えない状況である。また、資源として高価かつ戦略
物質であるコバルトの使用は、価格低下が著しい二次電
池の中で、コスト低下のための大きな障害となってきて
いる。
【0006】そのため、LiXOやLiX
(X:遷移金属)活物質組成をベースとしたさまざまな
改良が行われ、正極活物質の表面を他の物質で被覆する
という方法が検討された。そこで、複数種の物質粉末を
単純に混合する以外にも、正極活物質の表面に、正極活
物質、導電性粉末またはその他特殊な効果を奏する物質
を付着する方法として、以下のような方法が検討されて
いる。
【0007】例えば、特開平7-235292号公報に
は、本来不安定な活物質であるLiNiOの表面をL
iCoOまたはLiMnの少なくとも1種の活
物質で被覆する例が開示され、予め合成しておいたLi
NiO粉末を、水溶性遷移金属塩(例えば、硝酸コバ
ルトや硝酸マンガン)の水溶液に懸濁させ、これにリチ
ウムのアルカリ性を示す塩(例えば、水酸化リチウム)
の水溶液を加えることで反応を進行させ、LiNiO
表面にリチウムと遷移金属の中間体を析出させ、これを
さらに熱処理することで被覆活物質を得る。また、特開
平10−162825号公報では、予め製造された正極
活物質からなる粒子径の異なる母粒子と子粒子を用意
し、これらを任意の割合で混合して圧縮磨砕粉砕して母
粒子に子粒子を付着させて複合粒子化させている。ま
た、特開平9−92265号公報では、予め製造された
正極活物質と炭素材料を混合し、これを圧縮せん断を与
えることができる炭素被膜形成装置に入れ、表面が薄い
炭素材料で被覆された正極活物質を得る。また、特開平
11−71114号公報には、リチウムマンガン酸化物
粉体の表面に非マンガン金属元素の水酸化物等を被着し
たものが記載され、被着は非マンガン金属元素の塩を含
む水溶液に、水酸化ナトリウム等を主成分として含むア
ルカリを作用させることにより行うことが開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、正極活
物質の表面を他の物質で被覆する場合に、上記公報に示
す方法では、単に複数種の粉末を単純に混合する場合に
比べて、異なる複数種の物質を、より均質にかつ近接し
て存在させることができるが、個々の粒子レベルでみる
とそれぞれの物質の比やサイズ、被覆状態または組成に
ばらつきが極めて大きく、これらは製造方法に大きく依
存するものと考えられる。つまり、すでに固体となって
いる物質をなんらかの方法で正極活物質表面に付着させ
るのか、溶液から反応を伴って表面に析出させることに
よって被覆するのか、その製造方法はいろいろな形態が
考えられ、製造方法の優劣よって特性が大きく左右され
る。
【0009】つまり、特開平7-235292号公報か
ら、容易に予想できるように、核となる正極活物質粉末
の懸濁液に水溶性の遷移金属塩とリチウム塩を混合する
だけでは、遷移金属塩とリチウム塩は直接水溶液中で沈
殿反応を生じてしまい、必ずしも懸濁している正極活物
質粉末表面上で中間体が生成して被覆状態が得られるわ
けではない。この方法では懸濁している正極活物質粉末
と、遷移金属塩およびリチウム塩の沈殿反応で生じた沈
殿物とが結局別々に分離回収されるだけで、複数種の物
質を近接して、正極活物質の表面を他の物質で被覆する
ことができない。
【0010】また、上記従来例のような共沈法やメカノ
ケミカル的な被覆方法では、上記複数種の物質を大きな
ボリュームで処理してしまうため、物質の全体を平均的
に制御することになり、個々の粒子について繊細な制御
を行うことはできなかったのである。つまり、上記従来
の製造方法における問題点は、核となる正極活物質粉末
と被覆する物質との量的関係は、それぞれの全量同士の
比としてしか制御できず、単純な粉末混合の場合と同様
に組成の不均質性が存在することに起因する。
【0011】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、被覆に用いる正極活物質に起因した
特性が制御良く得られる正極活物質とこの正極活物質を
容易に得られる製造方法、並びに特性の向上したリチウ
ムイオン二次電池を得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の正極
活物質は、A正極活物質によりB正極活物質粉末の表面
を被覆した正極活物質において、上記B正極活物質粉末
の平均粒径が1〜10μmであり、上記A正極活物質に
対する上記B正極活物質粉末のモル比が、0.2〜3.
0であることを特徴とするものである。
【0013】本発明に係る第2の正極活物質は、A正極
活物質により導電性粉末の表面を被覆した正極活物質に
おいて、上記導電性粉末の平均粒径が1〜10μmであ
り、上記導電性粉末が、上記A正極活物質の0.1〜1
0重量%のものである。
【0014】本発明に係る第3の正極活物質は、上記第
1の正極活物質において、B正極活物質が、LiMn
、LiCoOまたはLiNiOであることを特
徴とするものである。
【0015】本発明に係る第4の正極活物質は、上記第
1ないし第3のいずれかの正極活物質において、A正極
活物質が、LiMO(MはCo、Ni、FeおよびM
nの少なくとも一種)のものである。
【0016】本発明に係る第1の正極活物質の製造方法
は、A正極活物質によりB正極活物質粉末の表面を被覆
した正極活物質の製造方法であって、リチウムイオン
と、Co、Ni、MnおよびFeの少なくとも1種の金
属元素イオンとをA正極活物質の化学量論比で含有する
と共に、上記リチウムおよび上記金属元素と錯体を形成
する錯化剤を含有した水溶液を得る工程、この水溶液中
のリチウムイオンおよび上記金属元素イオンにより形成
可能なA正極活物質に対するB正極活物質のモル比が
0.2〜3.0となるように、平均粒径が1〜10μm
のB正極活物質粉末を上記水溶液中に懸濁させる工程、
上記懸濁液の溶媒を噴霧乾燥により除去してA正極活物
質の前駆体を得る工程、並びに上記前駆体を熱処理する
工程を施す方法である。
【0017】本発明に係る第2の正極活物質の製造方法
は、A正極活物質により導電性粉末の表面を被覆した正
極活物質の製造方法であって、リチウムイオンと、C
o、Ni、MnおよびFeの少なくとも1種の金属元素
イオンとをA正極活物質の化学量論比で含有すると共
に、上記リチウムおよび上記金属元素と錯体を形成する
錯化剤を含有した水溶液を得る工程、導電性粉末が、上
記水溶液中のリチウムイオンおよび上記金属元素イオン
により形成可能なA正極活物質の0.1〜10重量%に
なるように、平均粒径が1〜10μmの導電性粉末を上
記水溶液に懸濁させる工程、上記懸濁液の溶媒を噴霧乾
燥により除去してA正極活物質の前駆体を得る工程、上
記前駆体を熱処理する工程を施す方法である。
【0018】本発明に係る第3の正極活物質の製造方法
は、上記第1または第2の正極活物質の製造方法におい
て、錯化剤が、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、コハク
酸、マロン酸またはマレイン酸の方法である。
【0019】本発明に係る第4の正極活物質の製造方法
は、上記第1または第2の正極活物質の製造方法におい
て、噴霧温度が、160〜220℃の方法である。
【0020】本発明に係る第5の正極活物質の製造方法
は、上記第1または第2の正極活物質の製造方法におい
て、噴霧圧力が、0.5〜2.0MPaの方法である。
【0021】本発明に係る第6の正極活物質の製造方法
は、上記第1または第2の正極活物質の製造方法におい
て、熱処理温度が、500〜950℃の方法である。
【0022】本発明に係る第1のリチウムイオン二次電
池は、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極およ
び負極活物質層の間にリチウムイオンを含む非水電解液
を保持したセパレータとを備えたリチウムイオン二次電
池において、上記正極活物質が第1ないし第4のいずれ
かの正極活物質を有するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】実施の形態1.本発明の第1の実
施の形態の正極活物質は、核となるB正極活物質(以
下、正極活物質を活物質と略すこともある)粉末に、別
のA正極活物質を被覆して得られたさらに別の活物質
(これを被覆活物質と称す。被覆活物質は、本発明の実
施の形態の正極活物質で、実施の形態においては、核と
なる活物質およびこの核を被覆する活物質と区別して記
載する)で、上記核となるB活物質とA活物質粉末との
量的関係が上記従来に比して、個々の粉末レベルで制御
され、健全な被覆状態が得られたものである。
【0024】個々の粉末レベルで被覆状態が健全な状態
に制御された被覆活物質となるためには、核となるB活
物質粉末の平均粒径と、上記核となる物質とこの核を被
覆するA活物質とのモル比を下記の割合にする必要があ
る。
【0025】つまり、本発明の第1の実施の形態の正極
活物質は、核となるB活物質粉末が1〜10μmであ
り、A活物質に対するB活物質粉末のモル比が、0.2
〜3.0であるもので、これにより、個々の粉末レベル
で均質な被覆が達成され、それぞれの活物質で材料設計
どおりのA活物質に起因する優れた特性・メリットが得
られる。ここで、優れた特性とは低コスト化やサイクル
安定性の向上、不安定な物質を安定に合成することなど
である。
【0026】本実施の形態の正極活物質の特性への、核
となるB活物質とA活物質の作用は、B活物質とA活物
質の組み合わせにより異なるが、これらに共通して言え
ることは、上記のように健全な被覆形態をもつ正極活物
質を得ることが重要で、これによってA活物質に起因す
る作用効果、さらにB活物質に起因する作用効果を制御
良く奏することができる。
【0027】本実施の形態の正極活物質において、B活
物質粉末は核となるので、1μm未満では、核が小さす
ぎて被覆が困難となり、溶液から反応を経由して上記核
を被覆するA活物質と併せても被覆活物質の全体として
のサイズが小さすぎて、多量のバインダー成分や導電助
剤が必要となりペースト化して正極にする場合に支障を
きたす傾向がある。また、10μmを越えると、B活物
質粉末の沈降が著しくなり適当な分散状態を作り出すこ
とが困難となり、溶液から反応を経由して上記核を被覆
するA活物質と併せた被覆活物質の全体としてのサイズ
が大きくなりすぎて、ペースト化して正極にする場合に
支障をきたす傾向がある。
【0028】また、A活物質に対するB活物質粉末のモ
ル比が0.2未満であれば、溶液から反応を経由して被
覆されるA活物質の割合が多すぎて、懸濁しているB活
物質の表面上で反応が進行せずにA活物質単独の大きな
粉末として形成してしまい、上記本発明が目的とする被
覆正極活物質の形態とならない。A活物質に対するB活
物質粉末のモル比が3.0を越えれば、懸濁粉末である
B活物質に対するA活物質の割合が小さすぎてB活物質
を被覆するに十分な量とならず、健全な被覆活物質を得
ることができない。
【0029】本実施の形態の正極活物質における、A活
物質としては、LiMO(MはCo、Ni、Fe、M
nの少なくとも一種)、B活物質としてはLiMn
、LiCoOまたはLiNiOが用いられる。
【0030】以下、A活物質とB活物質の組み合わせに
より、得られる作用効果を説明する。例えば、B活物質
としてLiMnを用い、A活物質としてLiCo
を溶液から反応により合成することによって、Li
CoOの特性を有する被覆活物質を得ることができ、
LiMnがもつ問題点である高温時のサイクル劣
化を低減することができる。さらに、被覆活物質に占め
るLiCoOの割合を減らすことができ、コスト面で
有利になる。
【0031】また別の組み合わせでは、B活物質として
LiCoOやLiNiOなど層状化合物を用い、A
活物質としてLiFeOやLiMnOを溶液からの
反応を経由して合成させることにより、通常の合成法で
は合成が難しい層状LiFeOや層状LiMnO
特性を有する被覆活物質を容易に得ることができる。つ
まり、単独ではLiFeOやLiMnOの結晶相
は、より熱力学的に安定な結晶相である岩塩型LiFe
やスピネル型LiMnとして析出してしまう
のに対し、核となる層状化合物、例えば、LiCoO
上にこれらの活物質組成を析出させれば、その核となる
結晶構造を反映して、層状LiFeOや層状LiMn
が容易にエピタキシャル的に成長するためと考えら
れる。なお、層状のLiFeOやLiMnOは、発
生電位もLiCoOやLiNiOとほぼ同等で高容
量が期待できるだけでなく、資源面でも安価で豊富なF
eやMnを使用しているため、コスト面で優れる。
【0032】以上、いくつかのA活物質とB活物質の組
み合わせによって得られる作用を説明したが、他のA活
物質とB活物質の組み合わせによっても効果を奏するこ
とができるのは言うまでもない。
【0033】実施の形態2.本発明の第2の実施の形態
の正極活物質は、核となる導電性粉末の平均粒径が1〜
10μmであり、導電性粉末が、上記A活物質の0.1
〜10重量%のものである。これにより、本実施の形態
において、上記実施の形態1と同様、個々の粉末レベル
で均質な被覆が達成され、材料設計どおりのA活物質に
起因する優れた特性・メリットが得られる。また、上記
のように健全な被覆状態が得られているので、本実施の
形態の正極活物質の特性への、導電性粉末とA活物質の
作用効果を制御良く奏することができる。
【0034】本実施の形態の正極活物質において、導電
性粉末は核となるので、1μm未満では、核が小さすぎ
て被覆が困難となり、溶液から反応を経由して上記核を
被覆するA活物質と併せても被覆活物質の全体としての
サイズが小さすぎて、多量のバインダー成分や導電助剤
が必要となりペースト化して正極にする場合に支障をき
たす傾向がある。また、10μmを越えると、導電性粉
末の沈降が著しくなり適当な分散状態を作り出すことが
困難となり、溶液から反応を経由して上記核を被覆する
A活物質と併せた被覆活物質の全体としてのサイズが大
きくなりすぎて、ペースト化して正極にする場合に支障
をきたす傾向がある。また、A活物質に対して導電性粉
末が10重量%を越えると単位重量当たりの充放電容量
が低下し、0.1重量%未満ではA活物質に対する導電
性粉末の割合が小さすぎて、健全な被覆状態の被覆正極
活物質を得ることができない。
【0035】なお、本実施の形態において、A活物質と
しては実施の形態1で用いたものと同様のものを用いる
ことができる。
【0036】実施の形態3.核となる物質粉末に、別の
正極活物質を被覆して、さらに別の活物質を得る場合、
単純に粉末を混合しない上記公報に示された方法でも、
核となる物質と被覆物質との量的関係は、それぞれの全
量同士の比としてしか制御できないため、個々の粒子に
ついて繊細な制御を行うことはできず、単純な粉末混合
の場合と同様に組成の不均質性が存在した。
【0037】そこで、本実施の形態の製造方法において
は、核となる物質をこれとは異なる活物質で被覆して被
覆活物質を合成するにあたり、A活物質となる金属元素
イオンと核となる物質(B活物質、導電性粉末)を下記
のようにして調整することにより、核となる物質とA活
物質を均質に混合することができる。また、核となる物
質の粒径と、この核となる物質とA活物質との量的関係
を下記所定の範囲とし、噴霧乾燥という処理方法を採用
することにより、被覆活物質のパラメータ(組成比や被
覆率、粒径など)の制御が個々の粒子について可能とな
り、健全な被覆状態を有する上記第1、第2の実施の形
態の活物質を得ることができる。なお、噴霧乾燥という
処理方法を採用することにより、被覆プロセスの処理単
位を微小にすることができるので、複数の成分を個々の
粒子レベルで、核となる物質とこれを被覆する物質の成
分モル比や重量、粒径を下記のように制御して健全な被
覆状態を得ることが可能となる。
【0038】図1は、本発明の第3の実施の形態の正極
活物質の製造方法を工程順に説明するフロー図、図2
(a)〜(d)は本発明の第3の実施の形態の正極活物
質の製造方法を、図1における各工程に対応して説明す
る説明図で、(a)はリチウムイオン水溶液、金属元素
イオン水溶液および錯化剤水溶液と固体(活物質、導電
性粉末)を懸濁させた状態、(b)は噴霧乾燥、(c)
は高温熱処理、(d)目的生成物である本発明の実施の
形態の正極活物質の粉末を説明する。図2中、1は金属
元素イオン(Co、Ni、MnまたはFe)、2はリチ
ウムイオン、3は上記リチウムイオン2および上記金属
元素イオン1と錯体を形成する錯化剤、4はリチウムイ
オン2と金属元素イオン1と錯化剤3とを溶解した水溶
液、5は核となる物質(B活物質粉末、導電性粉末)、
6は前駆体、7は高温炉、8は本発明の実施の形態の正
極活物質粉末である。
【0039】以下、図1、図2により本発明の実施の形
態の正極活物質の製造方法を説明する。つまり、A活物
質を形成するそれぞれの金属元素イオンが、A活物質の
化学量論比となるように、リチウムの水溶性塩と、C
o、Ni、Mn、Feの少なくとも1種の金属元素の水
溶性塩とを溶解し、さらに上記錯化剤3を溶解した水溶
液4を得る。次に、平均粒径が1〜10μmの核となる
B活物質粉末5を上記水溶液4中に懸濁させる{図2
(a)}が、この時、上記水溶液に溶解したそれぞれの
金属元素イオンから形成可能なA活物質量に対して、B
活物質のモル比が0.2〜3.0となるように、水溶液
4の上記金属元素イオンおよび錯化剤の濃度、または水
溶液4の量と、B活物質粉末5の重量とを調整する必要
がある。
【0040】次に、上記懸濁液の溶媒を噴霧乾燥により
除去してA活物質の前駆体6を得{図2(b)}、上記
前駆体6を熱処理して{図2(c)}、本発明の実施の
形態の正極活物質8を得る。なお、本実施の形態では噴
霧乾燥法を使用するので、直径数10〜数100μm単
位の液滴中で、核となる物質にA活物質を被覆した被覆
正極活物質の合成を進行させるので、核となる物質とA
活物質のモル比は、個々の粉末レベルで制御され、また
粉末における被覆の形態も一定となる。これは活物質個
々の特性を安定化させるだけでなく、被覆活物質の局所
的な不均一性に起因する電池特性の低下を防ぐことがで
きる。
【0041】なお、B正極活物質の代わりに導電性粉末
を用いた場合も上記と同様にして製造することができる
が、図2(a)に示す工程において、A活物質を形成す
るそれぞれの金属元素イオンが、A活物質の化学量論比
となるように、リチウムの水溶性塩と、Co、Ni、M
nおよびFeの少なくとも1種の金属元素の水溶性塩と
を溶解し、さらに上記錯化剤3を溶解した水溶液4を得
る。次に、平均粒径が1〜10μmの核となる導電性粉
末を上記水溶液4中に懸濁させる{図2(a)}が、こ
の時、導電性粉末が、上記水溶液に溶解したそれぞれの
金属元素イオンにより形成可能なA活物質の0.1〜1
0重量%になるように、水溶液の上記金属元素イオンお
よび錯化剤の濃度または水溶液4の量と、導電性粉末の
重量とを調整する。
【0042】なお、上記水溶性塩としては、硝酸塩、硫
酸塩、塩化物、フッ化物、酢酸塩または水酸化物を用い
る。また、上記錯化剤としては、シュウ酸、酒石酸、ク
エン酸、コハク酸、マロン酸またはマレイン酸を用い
る。また、上記噴霧温度が160〜220℃、上記噴霧
圧力が0.5〜2.0MPaであり、最終的な上記熱処
理温度が、500〜950℃で製造する。噴霧温度が1
60℃未満であるとA活物質の前駆体の乾燥が不十分で
結晶水の残留や吸湿が著しく、220℃を越えると生成
した前駆体の熱分解が一気に進んで、再び吸湿性の高い
酸化物に変わってしまう問題がある。また、噴霧圧力が
0.5MPa未満であると噴霧により適当な液滴を発生
することができず、2.0MPaを越えると液滴が小さ
くなり過ぎ、装置内の乾燥パス(乾燥のために通過する
空間)が短くなり十分に乾燥できない問題がある。さら
に、熱処理温度が500℃未満では層状構造が十分に発
達せずに、結晶性の悪いA活物質しか得られず、また、
950℃以上では活物質が熱分解を起こしたり、リチウ
ム成分が飛散して活物質組成にズレが生じる原因とな
る。
【0043】実施の形態4.図3は、リチウムイオン二
次電池の構成図であり、図において11は正極活物質
層、12は正極集電体、13は正極ケース、14は絶縁
ガスケット、15はリチウムイオンを含む非水溶媒系電
解液とセパレータ、16は負極活物質層、17は負極集
電体、18は負極ケースで、正極活物質層11と、負極
活物質層16との間にリチウムイオンを含む非水電界質
を保持したセパレータ15を備えたもので、本発明の第
4の実施の形態のリチウムイオン二次電池は、正極活物
質層11に上記実施の形態1または2の被覆正極活物質
を用いたものである。上記実施の形態の正極活物質は、
個々の粉末における被覆の形態も一定であるので、活物
質個々の特性を安定化させるだけでなく、被覆活物質の
局所的な不均一性に起因する電池特性の低下を防ぐこと
ができる。
【0044】
【実施例】実施例1.核となるB活物質の製造方法に関
する制約は特にないが、通常の固相反応法により平均粒
径5μmのLiMn粉末を準備した。次に、硝酸
リチウムと、硝酸コバルトと、錯化剤であるクエン酸と
をそれぞれ例えば0.2M濃度になるように調整した水
溶液を準備し、上記B活物質を被覆するA正極活物質L
iCoOを形成する化学量論比になるように、上記各
水溶液を混合して混合水溶液を得た。
【0045】次に、A活物質となるそれぞれの金属元素
イオン(コバルトイオンとリチウムイオン)の量が各元
素で1molになるように上記混合水溶液を秤量した。
さらに、1molに相当するLiMn粉末を秤量
し、混合水溶液に懸濁させ激しく攪拌した。このとき、
懸濁液のpHは中性であった。この後、噴霧乾燥器{ヤ
マト科学(株)製}を用いて、激しく攪拌している懸濁
液を毎分100mlの速度で定量ポンプを用いて送液し
噴霧乾燥して前駆体を得た。噴霧条件は噴霧温度200
℃、噴霧圧力2.0MPaである。次に、LiMn
が前駆体で覆われている中間段階の粉末を石英ボート
に詰め、大気中800℃で10時間加熱して、本発明の
実施例の正極活物質(被覆活物質)を得た。核となるL
iMnはすでに粉末合成時に通常の固相反応によ
る熱履歴を受けており、この熱処理で拡散現象などによ
り物質が変化することはない。
【0046】本実施例で得られた被覆正極活物質をX線
回折により同定したところ、LiCoOとLiMn
の混合物であることを確認した。さらに、SEM
(Secondary Electron Micro
scopy)により活物質の表面を観察したところ、ど
の活物質粒子も同様の形態で被覆されており、被覆の様
子にばらつきはなかった。また、被覆活物質を硬化性エ
ポキシ樹脂に埋め込んで研磨し、活物質粒子の断面をE
PMA(Electron Probe Micro
Analyzer)により面組成分析したところ、どの
粒子もほぼ同様の形態で、LiCoO層が核となるL
iMn活物質を被覆するようにCoとMnが存在
していた。この様子を模式的に図4に示す。図4は本発
明の実施例の正極活物質の説明図で、9はコバルトのマ
ッピング、10はマンガンのマッピングである。この被
覆活物質のサイズを遠心沈降式粒度分布測定装置で測定
したところ、平均粒径は約8.5μmであった。
【0047】次に、アルゴン雰囲気中のグローブボック
スで、上記本実施例で得た被覆活物質を90wt%、導
電材として平均粒径1μmのアセチレンブラック5wt
%、バインダー成分としてポリフッ化ビニリデン(PV
dF)を5wt%秤量し、これを溶剤となるN−メチル
−2−ピロリドン(NMP)と混合して適度な粘度をも
つ正極ペーストとした。これをドクターブレード法によ
り正極集電体の上に塗布し乾燥、圧延して図3に示すリ
チウム二次電池における、正極活物質層11を得た。負
極にはコークスを焼成して得られた炭素系材料を用い、
同様の方法にてペースト化して負極集電体に塗布・乾燥
・圧延し、負極ケース18内に配置した。電解液にはエ
チレンカーボネート(EC)+1、2−ジメトキシエタ
ン(DME)/1.0M過塩素酸リチウムの混合溶液を
用い、これをポリプロピレン製セパレータの不織布にし
みこませた後、負極活物質層16と正極活物質層11の
間に挟み、正極集電体12とともに正極ケース3内に配
置した後、絶縁ガスケット4で密着して封じ、図3に示
す構成のコイン電池を作製した。上記コイン電池を用い
て、上限4.2Vまでの電圧範囲で電流密度0.1mA
/cmの定電流充放電および60℃でのサイクル特性
評価を行い、50回サイクル後の容量維持率を算出し、
結果を表1に示す。
【0048】表より明らかなように、被覆活物質は単独
の活物質であるLiCoOやLiMnと比べ
て、単位重量あたりの放電容量に優れ、かつ、60℃で
のサイクル特性(容量維持率)にも秀でているという特
徴をもつことがわかる。これは本実施例により得られた
被覆活物質では、両活物質に起因する作用効果が相まっ
て、トータルとしてさらに優れた特性が出現したもので
ある。
【0049】
【表1】
【0050】実施例2.核となるB活物質として、通常
の固相反応法による平均粒径3μmのLiNiO粉末
を準備した。次に、実施例1と同様に、塩化リチウム
と、塩化コバルトと、錯化剤である酒石酸とをそれぞれ
例えば0.2M濃度になるように調整した水溶液を準備
し、上記B活物質を被覆する、A活物質LiCoO
形成する化学量論比になるように上記各水溶液を混合し
た混合水溶液を得た。次に、A活物質となるそれぞれの
金属元素イオン(コバルトイオンとリチウムイオン)の
量が各元素で5molになるように上記混合水溶液を秤
量した。さらに、10molに相当するLiNiO
末を秤量し、混合水溶液に懸濁させ激しく攪拌して噴霧
懸濁液とし、これを毎分100mlの速度で定量ポンプ
を用いて送液しながら噴霧乾燥を実施した。噴霧条件は
噴霧温度180℃、噴霧圧力1.5MPaである。次
に、LiNiOが前駆体で覆われている中間段階の粉
末を石英ボートに詰め、酸素中750℃で10時間加熱
して、本実施例の正極活物質(被覆活物質)を得た。
【0051】本実施例で得られた被覆正極活物質をX線
回折により同定したところ、LiCoOとLiNiO
の混合物であることを確認した。さらに、実施例1と
同様にSEM観察したところ、どの活物質粒子も同様の
形態で被覆されており、被覆の様子にばらつきはなかっ
た。また、活物質粒子の断面をEPMAにより面組成分
析したところ、どの粒子もほぼ同様の形態で、LiCo
の層が核となるLiNiO活物質を被覆するよう
にCoとNiが存在していた。この被覆活物質のサイズ
を遠心沈降式粒度分布測定装置で測定したところ、平均
粒径は約5.0μmであった。実施例1と同様の方法で
コイン電池を作製し、同様の電池特性評価ならびに過充
電時の発熱量を測定を実施し、結果を表1に示す。
【0052】表より明らかなように、被覆活物質は単独
の活物質であるLiCoOやLiNiOと比べて、
単位重量あたりの放電容量に優れ、かつ、過充電時の発
熱も小さく熱安定性に秀でているという特徴をもつこと
がわかる。これは本実施例により得られた被覆活物質で
は、両活物質に起因する作用効果が相まって、トータル
としてさらに優れた特性が出現したものである。
【0053】実施例3.核となるB活物質として、通常
の固相反応法による平均粒径8μmのLiCoO粉末
を準備した。次に、実施例1と同様に、酢酸リチウム
と、酢酸第一鉄と、錯化剤であるクエン酸とをそれぞれ
例えば0.2M濃度になるように調整した水溶液を準備
し、上記B活物質を被覆する、A活物質LiFeO
形成する化学量論比になるように上記各水溶液を混合し
た混合水溶液を得た。次に、A活物質となるそれぞれの
金属元素イオン(鉄イオンとリチウムイオン)の量が各
元素で2molになるように上記混合水溶液を秤量し
た。さらに、5molに相当するLiCoO粉末を秤
量し、混合水溶液に懸濁させ激しく攪拌して噴霧懸濁液
とし、これを毎分100mlの速度で定量ポンプを用い
て送液しながら噴霧乾燥を実施した。噴霧条件は噴霧温
度220℃、噴霧圧力0.8MPaである。次に、Li
CoOが前駆体で覆われている中間段階の粉末を石英
ボートに詰め、窒素中650℃で10時間加熱して、本
実施例の正極活物質(被覆活物質)を得た。
【0054】本実施例で得られた被覆正極活物質をX線
回折により同定したところ、LiCoOとLiFeO
の混合物であることを確認した。通常の製法では得ら
れにくいLiFeOであるが、LiCoOを核とし
て結晶成長することで、LiFeOが生成したものと
思われる。さらに、実施例1と同様にSEM観察したと
ころ、どの活物質粒子も同様の形態で被覆されており、
被覆の様子にばらつきはなかった。また、活物質粒子の
断面をEPMAにより面組成分析したところ、どの粒子
もほぼ同様の形態で、LiFeOの層が核となるLi
CoO活物質を被覆するようにFeとCoが存在して
いた。この被覆活物質のサイズを遠心沈降式粒度分布測
定装置で測定したところ、平均粒径は約9.5μmであ
った。実施例1と同様の方法でコイン電池を作製した。
同様に特性評価を実施し、結果を表1に示す。
【0055】実施例4.核となるB活物質として、通常
の固相反応法による平均粒径6μmのLiCoO粉末
を準備した。次に、実施例1と同様に、硫酸リチウム
と、硫酸マンガンと、錯化剤であるクエン酸とをそれぞ
れ例えば0.2M濃度になるように調整した水溶液を準
備し、上記B活物質を被覆する、A活物質LiMnO
を形成する化学量論比になるように上記各水溶液を混合
した混合水溶液を得た。次に、A活物質となるそれぞれ
の金属元素イオン(マンガンイオンとリチウムイオン)
の量が各元素で3molになるように上記混合水溶液を
秤量した。さらに、1molに相当するLiCoO
末を秤量し、混合水溶液に懸濁させ激しく攪拌して噴霧
懸濁液とし、これを毎分100mlの速度で定量ポンプ
を用いて送液しながら噴霧乾燥を実施した。噴霧条件は
噴霧温度170℃、噴霧圧力1.2MPaである。次
に、LiCoOが前駆体で覆われている中間段階の粉
末を石英ボートに詰め、アルゴン中700℃で10時間
加熱して、本実施例の正極活物質(被覆活物質)を得
た。
【0056】本実施例で得られた被覆正極活物質をX線
回折により同定したところ、LiCoOとLiMnO
の混合物であることを確認した。通常の製法では得ら
れにくいLiMnOであるが、LiCoOを核とし
て結晶成長することで、LiMnOが生成したものと
思われる。さらに、実施例1と同様にSEM観察したと
ころ、どの活物質粒子も同様の形態で被覆されており、
被覆の様子にばらつきはなかった。また、活物質粒子の
断面をEPMAにより面組成分析したところ、どの粒子
もほぼ同様の形態で、LiMnOの層が核となるLi
CoO活物質を被覆するようにMnとCoが存在して
いた。この被覆活物質のサイズを遠心沈降式粒度分布測
定装置で測定したところ、平均粒径は約7.0μmであ
った。実施例1と同様の方法でコイン電池を作製した。
同様に特性評価を実施し、結果を表1に示す。
【0057】実施例5.核となる物質として、導電剤で
あるアセチレンブラック粉末(平均粒径1μm)を準備
した。次に、実施例1と同様に、水酸化リチウムと、水
酸化コバルトと、錯化剤であるクエン酸とをそれぞれ例
えば0.2M濃度になるように調整した水溶液を準備
し、上記B活物質を被覆する、A活物質LiCoO
形成する化学量論比になるように上記各水溶液を混合し
た混合水溶液を得た。次に、上記混合溶液中に含まれる
リチウムイオンとコバルトイオンから合成されるA活物
質重量の5重量%に相当するアセチレンブラック粉末を
秤量し、前記混合水溶液に懸濁させ激しく攪拌して噴霧
懸濁液とし、これを毎分100mlの速度で定量ポンプ
を用いて送液しながら噴霧乾燥を実施した。噴霧条件は
噴霧温度160℃、噴霧圧力1.0MPaである。次
に、アセチレンブラックがLiCoO前駆体で覆われ
ている中間段階の粉末を石英ボートに詰め、窒素中80
0℃で10時間加熱して、本実施例の正極活物質(被覆
活物質)を得た。本実施例で得られた被覆正極活物質を
X線回折により同定したところ、LiCoOとアセチ
レンブラックと考えられる20〜30度付近にブロード
なピークが認められ、両者の混合物であることを確認し
た。さらに、実施例1と同様にSEM観察したところ、
どの活物質粒子も同様の形態で被覆されており、被覆の
様子にばらつきはなかった。この被覆活物質のサイズを
遠心沈降式粒度分布測定装置で測定したところ、平均粒
径は約3.0μmであった。本実施例で得られた被覆活
物質は核であるアセチレンブラックにより導電性を有す
るので、正極ペースト作製時に導電材としてアセチレン
ブラックを添加しないこと以外は実施例1と同様の方法
でコイン電池を作製し、同様の電池特性評価を実施し
た。特性評価を実施した結果を表1に示す。
【0058】比較例1.実施例1において、A活物質で
あるLiCoOに対する、核となるB活物質LiMn
のモル比を0.1にすること以外は実施例1と同
様の方法で被覆活物質を合成した。得られた被活物質の
被覆状態をSEM観察したところ、A活物質がB活物質
の表面を被覆する形態が認められず、A、B活物質が別
々の混合物状態であることを確認した。また、遠心沈降
式粒度分布測定装置で測定した平均粒径は5.0μmで
あった。この活物質も同様にコイン電池を作製して特性
評価を実施した。この結果を表1に示す。
【0059】比較例2.実施例1において、A活物質で
あるLiCoOに対する核となるB活物質LiMn
のモル比を5にすること以外は実施例1と同様の方
法で被覆活物質を合成した。得られた被活物質の被覆状
態をSEM観察したところ、A活物質がB活物質の表面
を被覆する形態が認められず、A、B活物質が別々の混
合物状態であることを確認した。また、遠心沈降式粒度
分布測定装置で測定した粒径は5μmと10μmにピー
クをもつ分布であった。この活物質も同様にコイン電池
を作製して特性評価を実施した。この結果を表1に示
す。
【0060】比較例3.実施例2において、核となるB
活物質LiNiOの平均粒径が、0.5μmであるこ
と以外は実施例2と同様の方法で被覆活物質を合成し
た。得られた活物質の被覆状態をSEM観察したとこ
ろ、B活物質のサイズが小さすぎてA活物質がB活物質
の表面を被覆する形態が認められず、A、B活物質が別
々の混合物状態であることを確認した。また、遠心沈降
式粒度分布測定装置で測定した平均粒径は0.5μmで
あった。この活物質も同様にコイン電池を作製して特性
評価を実施した。この結果を表1に示す。
【0061】比較例4.実施例2において、核となるB
活物質LiNiOの平均粒径が、15μmであること
以外は実施例2と同様の方法で被覆活物質を合成した。
得られた活物質の被覆状態をSEM観察したところ、B
活物質のサイズが大きすぎてA活物質が層状にB正極活
物質を被覆することができずに塊状となってしまい、
A、B活物質が別々の混合物状態であることを確認し
た。また、遠心沈降式粒度分布測定装置で測定した粒径
は2μmと15μmにピークをもつ分布であった。この
活物質も同様にコイン電池を作製して特性評価を実施
し、結果を表1に示す。
【0062】比較例5.実施例1において、核となるB
活物質として用いた平均粒径が5μmであるLiMn
をそのまま上記実施例における被覆工程を経ずに用
いて、実施例1と同様に方法でコイン電池を作製し、同
様の充放電評価および60℃でのサイクル特性評価を行
い、50回サイクル後の容量維持率を算出し、結果を表
1に示す。
【0063】比較例6.実施例2において、核となるB
活物質として用いた平均粒径が3μmであるLiNiO
をそのまま上記実施例における被覆工程を経ずに用い
て、実施例2と同様に方法でコイン電池を作製し、同様
の充放電特性評価ならびに過充電時の発熱量測定を実施
した。この結果を表1に示す。
【0064】比較例7.実施例3において、核となるB
活物質として用いた平均粒径が8μmであるLiCoO
をそのまま上記実施例における被覆工程を経ずに用い
て、実施例3と同様に方法でコイン電池を作製し、同様
の特性評価を実施した。この結果を表1に示す。
【0065】比較例8.実施例3において、核となるB
活物質を用いず、A活物質を形成する化学量論比になる
組成に相当する溶液を調整し、実施例3と同様に条件に
てLiFeO活物質を合成した。得られた被覆活物質
をX線回折により同定したところ、測定ピークは岩塩構
造型のα−LiFeOに帰属でき、所望の層状構造型
のLiFeOは得られなかった。
【0066】比較例9.実施例4において、核となるB
活物質を用いず、A活物質を形成する化学量論比になる
組成に相当する溶液を調整し、実施例4と同様に条件に
てLiMnO活物質を合成した。得られた被覆活物質
をX線回折により同定したところ、測定ピークはスピネ
ル構造型のLiMnとLiCOに帰属でき、
所望の層状構造型のLiMnOは得られなかった。
【0067】比較例10.実施例5において、A活物質
となる混合水溶液に懸濁させるアセチレンブラック粉末
の重量を、A活物質量の20重量%とすること以外は実
施例5と同じ方法で処理し、正極活物質(被覆活物質)
を得た。これをX線回折により同定したところ、LiC
oOとアセチレンブラックと考えられる20〜30度
付近ブロードなピークが認められ、両者の混合物である
ことを確認した。実施例1と同様の方法でコイン電池を
作製し、同様の電池特性評価を実施し、特性評価を実施
した結果を表1に示す。多量のアセチレンブラックを含
む被覆正極活物質であるため、十分な導電パスが形成さ
れるものの、充放電に寄与しないアセチレンブラックの
割合が多いので電池容量は小さくなった。
【0068】比較例11.実施例5において、A活物質
となる混合水溶液に懸濁させるアセチレンブラック粉末
の重量を、A活物質量の0.05重量%とすること以外
は実施例5と同じ方法で処理し、正極活物質(被覆活物
質)を得た。これをX線回折により同定したところ、L
iCoOとアセチレンブラックと考えられる20〜3
0度付近ブロードなピークがわずかに認められ、両者の
混合物であることを確認した。実施例1と同様の方法で
コイン電池を作製し、同様の電池特性評価を実施した。
特性評価を実施した結果を表1に示す。被覆正極活物質
に含まれるアセチレンブラックの量が少ないので、健全
な被覆状態が得られず導電パスが不十分であり、充放電
に寄与できないA活物質が存在し、A活物質単位重量あ
たりの容量が小さくなった。
【0069】
【発明の効果】本発明の第1の正極活物質は、A正極活
物質によりB正極活物質粉末の表面を被覆した正極活物
質において、上記B正極活物質粉末の平均粒径が1〜1
0μmであり、上記A正極活物質に対する上記B正極活
物質粉末のモル比が、0.2〜3.0であることを特徴
とするもので、被覆に用いる正極活物質に起因した特性
が制御良く得られるという効果がある。
【0070】本発明の第2の正極活物質は、A正極活物
質により導電性粉末の表面を被覆した正極活物質におい
て、上記導電性粉末の平均粒径が1〜10μmであり、
上記導電性粉末が、上記A正極活物質の0.1〜10重
量%のもので、被覆に用いる正極活物質に起因した特性
が制御良く得られるという効果がある。
【0071】本発明の第3の正極活物質は、上記第1の
正極活物質において、B正極活物質が、LiMn
またはLiMO(MはCoまたはNi)のもので、特
性や経済性の向上が得られるという効果がある。
【0072】本発明の第4の正極活物質は、上記第1な
いし第3のいずれかの正極活物質において、A正極活物
質が、LiMO(MはCo、Ni、FeおよびMnの
少なくとも一種)のもので、特性や経済性が優れるとい
う効果がある。
【0073】本発明の第1の正極活物質の製造方法は、
A正極活物質によりB正極活物質粉末の表面を被覆した
正極活物質の製造方法であって、リチウムイオンと、C
o、Ni、MnおよびFeの少なくとも1種の金属元素
イオンとをA正極活物質の化学量論比で含有すると共
に、上記リチウムおよび上記金属元素と錯体を形成する
錯化剤を含有した水溶液を得る工程、この水溶液中のリ
チウムイオンおよび上記金属元素イオンにより形成可能
なA正極活物質に対するB正極活物質のモル比が0.2
〜3.0となるように、平均粒径が1〜10μmのB正
極活物質粉末を上記水溶液中に懸濁させる工程、上記懸
濁液の溶媒を噴霧乾燥により除去してA正極活物質の前
駆体を得る工程、並びに上記前駆体を熱処理する工程を
施す方法で、特性の制御された正極活物質を容易に製造
できるという効果がある。
【0074】本発明の第2の正極活物質の製造方法は、
A正極活物質により導電性粉末の表面を被覆した正極活
物質の製造方法であって、リチウムイオンと、Co、N
i、MnおよびFeの少なくとも1種の金属元素イオン
とをA正極活物質の化学量論比で含有すると共に、上記
リチウムおよび上記金属元素と錯体を形成する錯化剤を
含有した水溶液を得る工程、導電性粉末が、上記水溶液
中のリチウムイオンおよび上記金属元素イオンにより形
成可能なA正極活物質の0.1〜10重量%になるよう
に、平均粒径が1〜10μmの導電性粉末を上記水溶液
に懸濁させる工程、上記懸濁液の溶媒を噴霧乾燥により
除去してA正極活物質の前駆体を得る工程、上記前駆体
を熱処理する工程を施す方法で、特性の制御された正極
活物質を容易に製造できるという効果がある。
【0075】さらに、上記第1または第2の正極活物質
の製造方法において、錯化剤として、シュウ酸、酒石
酸、クエン酸、コハク酸、マロン酸またはマレイン酸を
用いたので、また、噴霧温度を、160〜220℃とし
たので、また、噴霧圧力を、0.5〜2.0MPaとし
たので、また、熱処理温度を、500〜950℃のとし
たので、特性の制御された正極活物質を容易に製造でき
るという効果がある。
【0076】本発明の第1のリチウムイオン二次電池
は、正極活物質層と、負極活物質層と、上記正極および
負極活物質層の間にリチウムイオンを含む非水電解液を
保持したセパレータとを備えたリチウムイオン二次電池
において、上記正極活物質が第1ないし第4のいずれか
の正極活物質を有するもので、優れた特性を有するとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第2の実施の形態の正極活物質の製
造方法を工程順に説明するフロー図である。
【図2】 図1における各工程に対応した説明図であ
る。
【図3】 本発明の実施例の正極活物質の説明図であ
る。
【図4】 本発明の実施例のリチウムイオン二次電池の
断面図である。
【符号の説明】
1 金属元素イオン(Co、Ni、MnまたはFe)、
2 リチウムイオン、3 錯化剤、5 核となる物質
(B活物質粉末、導電性粉末)、6は前駆体、8本発明
の実施の形態の正極活物質粉末。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮下 章志 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ02 AJ14 AK03 AK18 AL06 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ03 BJ12 CJ02 CJ08 CJ12 CJ21 DJ08 EJ04 EJ12 HJ01 HJ02 HJ05 HJ14 HJ15 5H050 AA02 AA19 BA17 CA07 CA08 CA09 CA29 CB07 DA10 EA10 EA22 EA24 FA18 GA02 GA10 GA22 HA01 HA02 HA05 HA14 HA15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A正極活物質によりB正極活物質粉末の
    表面を被覆した正極活物質において、上記B正極活物質
    粉末の平均粒径が1〜10μmであり、上記A正極活物
    質に対する上記B正極活物質粉末のモル比が、0.2〜
    3.0であることを特徴とする正極活物質。
  2. 【請求項2】 A正極活物質により導電性粉末の表面を
    被覆した正極活物質において、上記導電性粉末の平均粒
    径が1〜10μmであり、上記導電性粉末が、上記A正
    極活物質の0.1〜10重量%であることを特徴とする
    正極活物質。
  3. 【請求項3】 B正極活物質が、LiMn、Li
    CoOまたはLiNiOであることを特徴とする請
    求項1に記載の正極活物質。
  4. 【請求項4】 A正極活物質が、LiMO(MはC
    o、Ni、MnおよびFeの少なくとも一種)であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記
    載の正極活物質。
  5. 【請求項5】 A正極活物質によりB正極活物質粉末の
    表面を被覆した正極活物質の製造方法であって、リチウ
    ムイオンと、Co、Ni、MnおよびFeの少なくとも
    1種の金属元素イオンとをA正極活物質の化学量論比で
    含有すると共に、上記リチウムおよび上記金属元素と錯
    体を形成する錯化剤を含有した水溶液を得る工程、この
    水溶液中のリチウムイオンおよび上記金属元素イオンに
    より形成可能なA正極活物質に対するB正極活物質のモ
    ル比が0.2〜3.0となるように、平均粒径が1〜1
    0μmのB正極活物質粉末を上記水溶液中に懸濁させる
    工程、上記懸濁液の溶媒を噴霧乾燥により除去してA正
    極活物質の前駆体を得る工程、並びに上記前駆体を熱処
    理する工程を施すことを特徴とする正極活物質の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 A正極活物質により導電性粉末の表面を
    被覆した正極活物質の製造方法であって、リチウムイオ
    ンと、Co、Ni、MnおよびFeの少なくとも1種の
    金属元素イオンとをA正極活物質の化学量論比で含有す
    ると共に、上記リチウムおよび上記金属元素と錯体を形
    成する錯化剤を含有した水溶液を得る工程、導電性粉末
    が、上記水溶液中のリチウムイオンおよび上記金属元素
    イオンにより形成可能なA正極活物質の0.1〜10重
    量%になるように、平均粒径が1〜10μmの導電性粉
    末を上記水溶液に懸濁させる工程、上記懸濁液の溶媒を
    噴霧乾燥により除去してA正極活物質の前駆体を得る工
    程、上記前駆体を熱処理する工程を施すことを特徴とす
    る正極活物質の製造方法。
  7. 【請求項7】 錯化剤が、シュウ酸、酒石酸、クエン
    酸、コハク酸、マロン酸またはマレイン酸であることを
    特徴とする請求項5または請求項6に記載の正極活物質
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 噴霧温度が、160〜220℃であるこ
    とを特徴とする請求項5または請求項6に記載の正極活
    物質の製造方法。
  9. 【請求項9】 噴霧圧力が、0.5〜2.0MPaであ
    ることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の正
    極活物質の製造方法。
  10. 【請求項10】 熱処理温度が、500〜950℃であ
    ることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の正
    極活物質の製造方法。
  11. 【請求項11】 正極活物質層と、負極活物質層と、上
    記正極および負極活物質層の間にリチウムイオンを含む
    非水電解液を保持したセパレータとを備えたリチウムイ
    オン二次電池において、上記正極活物質が請求項1ない
    し請求項4のいずれかに記載の正極活物質を有すること
    を特徴とするリチウムイオン二次電池。
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