JP2003267831A - 乳化化粧料 - Google Patents

乳化化粧料

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JP2003267831A JP2002070881A JP2002070881A JP2003267831A JP 2003267831 A JP2003267831 A JP 2003267831A JP 2002070881 A JP2002070881 A JP 2002070881A JP 2002070881 A JP2002070881 A JP 2002070881A JP 2003267831 A JP2003267831 A JP 2003267831A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用感および経時安定性の高い乳化化粧料を
提供する。 【解決手段】 水性保湿成分を0.1〜25重量%と、
油剤成分を2〜80重量%と、平均体積粒子径が2.0
μm〜20.0μmで、表面に親水基を有する球状樹脂
粒子を0.1〜30重量%と、を含有する乳化化粧料で
あって、球状樹脂粒子は、樹脂重合後の凝集体粒子にア
ルカリ洗浄または酸洗浄を施してなり、更に、球状樹脂
粒子の体積粒子分布GSDvが1.3以下、かつ形状係
数SF1が100〜140である乳化化粧料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、球状で平滑な表面
を有し、かつ均一な粒径を有する樹脂粒子が配合されて
なる滑らかで均一な伸びと、べたつかない肌触りを実現
した乳化化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、オイル、ワックスなどの油相成
分を界面活性剤(乳化剤)を利用して水相成分と乳化し
た化粧料を乳化化粧料という。乳化化粧料は、粉体状の
化粧料に比べ皮膚表面での維持性が高く、更にしっとり
した感触が得られ、粉体の分散性にも優れることから、
クリーム、ファンデーションなどその利用は多岐にわた
る。
【0003】このような乳化化粧料は、上述したよう
に、油相成分と水相成分を乳化させることにより構成さ
れる化粧料であり、この構成成分が安定した乳化状態を
保持することが必要とされている。近年は感触改良剤と
して球状樹脂粒子を配合することが多いが、これらの球
状樹脂粒子の多くは油相への均一分散は容易であるが、
水相との親和性に乏しく、分離、凝集、変質などを起こ
らないようにすることが必須である。この課題に対し
て、乳化安定剤、界面活性剤などを配合する方法が一般
的である。
【0004】更に、これらの乳化化粧料には、以前は、
使用感としてべたつきを有し、塗布時に伸展性が悪いた
めにのびの重たさを感じる等の欠点があった。特に、塗
布時の伸展性が悪いときには、塗布した化粧層が厚くな
ったり、むらが生じることによって不自然な印象を与え
やすい。また、近年の傾向としては、化粧料に対して自
然な仕上がりを望む要求が多くなってきている。この自
然な仕上がりは、皮膚上に薄い均一な化粧料塗布層を形
成することによって実現できる。最近では、べたつきと
塗布時の滑らかな伸びを改善するために、タルクパウダ
ーや、球状ポリアルキレン樹脂(特開平11−1306
17号公報)等の球状粒子を化粧料に配合する方法が採
用されている。
【0005】更に、球状樹脂には、一般に撥水、撥油性
等の機能を付加する目的で、油剤処理、シリコーン化合
物処理、フッ素化合物処理、金属石鹸処理、界面活性剤
処理、アミノ酸系化合物処理、水溶性高分子処理等の表
面処理が施される。しかし、これらの処理は塗布後の使
用感に寄与するものであり、分散性の向上には関与しな
い。最近の研究によると、シリカ微粒子中の珪素の一部
に直接結合した有機基を含むとともに、珪素一部に水酸
基を有することによって、油相、水相のいずれとも親和
性の高い粒子が発明されている(特開2001−151
640公報)が、塗布時の密着感や滑らかさ等の感触
と、シード重合の高額な製造コストの点の改良が望まれ
ていた。
【0006】これまでの研究により、化粧料の進展性
は、これらの配合される球状粒子の形状、粒径分布、表
面状態、硬度等の物理化学的特性に依存し、ガラス転移
点、平均分子量等の物理化学的特性や、樹脂を構成する
モノマーと重量比率等により化粧料の特性は大きく左右
される。更に、化粧料に求められる化粧持続性は、樹脂
酸価、配合物の含水率や、不純物含有量に基づく耐水
性、耐油性が多大な影響を与える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の乳化化粧料に配
合される球状粒子は、汎用される乳化重合法、懸濁重合
法、沈殿重合法によって製造された球状樹脂粒子や、タ
ルクパウダーなどが見られたが、これらの方法で製造さ
れる球状粒子の粒径分布は広く、粒子の表面状態も制御
されていなかったため、化粧料の塗布時の伸展性や均一
な化粧層の形成の点でより優れた化粧料の開発が望まれ
ていた。
【0008】また、球状樹脂粒子が油相のみならず水相
に対しても親和性を有する経時安定性に優れた乳化化粧
料の開発が切望されていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の状
況を鑑み、鋭意検討の結果、非常に狭い粒径分布を有
し、更に表面に親水基を有する樹脂粒子を乳化化粧料に
配合することで、塗布後のべたつきが抑制できるだけで
なく、使用時に従来よりも優れた伸びを発現し、更には
経時安定性に優れていることを見出し、本発明に至っ
た。
【0010】すなわち、本発明者らは、下記の構成を採
用することにより、既述課題の解決を可能にした。
【0011】(1)水性保湿成分を0.1〜25重量%
と、油剤成分を2〜80重量%と、平均体積粒子径が
2.0μm〜20.0μmで、表面に親水基を有する球
状樹脂粒子を0.1〜30重量%と、を含有する乳化化
粧料である。
【0012】(2)上記(1)に記載の乳化化粧料にお
いて、前記球状樹脂粒子は、樹脂重合後の凝集体粒子に
アルカリ洗浄または酸洗浄を施してなる乳化化粧料であ
る。
【0013】(3)上記(1)又は(2)に記載の乳化
化粧料において、前記球状樹脂粒子の体積粒子分布GS
Dvが1.3以下、かつ形状係数SF1が100〜14
0である乳化化粧料である。
【0014】(4)上記(1)、(2)又は(3)のい
ずれか1に記載の乳化化粧料において、前記球状樹脂粒
子の下記数式で表される表面性指標値が2.0以下であ
る乳化化粧料である。
【0015】
【数2】(表面性指標値)=(比表面積実測値)/(比
表面積計算値) (比表面積計算値)=6Σ(n×R^2)/{ρ×Σ
(n×R^3)} (ただし、n=コールターカウンターにおけるチャンネ
ル内の粒子数、R=コールターカウンターにおけるチャ
ンネル粒径、ρ=トナー密度、チャンネルの数:16、
分割の大きさ:logスケールで0.1間隔。)
【0016】(5)上記(1)〜(4)のいずれか1に
記載の乳化化粧料において、前記球状樹脂粒子がアクリ
ル系共重合体である乳化化粧料である。
【0017】(6)上記(1)〜(5)のいずれか1に
記載の乳化化粧料において、前記球状樹脂粒子が乳化重
合凝集法にて製造されている乳化化粧料である。
【0018】
【発明の実施の形態】発明者らは、使用性と塗布後の感
触の優れ、更に経時安定性に優れた乳化化粧料に関し鋭
意検討した結果、一定範囲内の粒子径と粒子分布、更に
表面に親水基を有する樹脂粒子を乳化化粧料に配合する
ことで、優れた使用性および優れた経時安定性を有する
乳化化粧料を実現できることを見出した。
【0019】本発明における乳化化粧料には、油中乳化
タイプ、水中乳化タイプなどを問わず、油脂分よりなる
油相と、水性成分よりなる水相が安定的に分散している
化粧料をすべて含む。例えば、このような乳化化粧料に
は、クリームや乳液、マッサージクリーム、ピールオフ
パック、洗い流しパックなどの基礎化粧料、ファンデー
ション(成型時は固形でありながらスポンジに取ると液
状化するファンデーションを含む)、アンダーメークア
ップ、リップカラー、アイシャドウ、アイライナー等の
メークアップ化粧料、染毛料やヘアクリームなどのヘア
ケア化粧料、シャンプー、リンス、ボディソープ等の洗
浄用化粧料を挙げることができる。
【0020】本発明の化粧料は、次のような組成であ
る。
【0021】水性保湿成分を0.1〜25重量%、油剤
成分を2〜80重量%、平均体積粒子径が2.0μm〜
20.0μmで、表面に親水基を有する球状樹脂粒子を
0.1〜30重量%含有することを特徴とする乳化化粧
料である。
【0022】<水性保湿成分>水性保湿成分とは、化粧
料として使用されるものであれば制限はないが、例え
ば、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、プロピレングリコール等のアルコー
ル、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等の水溶性高分
子、乳酸ソーダ、クエン酸ソーダ、グルタミン酸ソー
ダ、2−ピロリドンカルボン酸ソーダ、食塩、塩化マグ
ネシウム等の塩類が挙げられる。
【0023】これらの含有量は、0.1〜25重量%で
ある。0.1重量%未満の場合、保湿効果が発揮できな
いため皮膚の乾燥などの影響がでることがある。また2
5重量%を超えると、乳化化粧料の安定性が損なわれる
ことがある。
【0024】<油剤成分>油剤成分としては、化粧料と
して使用されるものであれば制限はなく、油脂、ロウ、
炭化水素、合成エステル、脂肪酸、高級アルコールなど
が例示できる。具体例としては、椿油、オリーブ油、ホ
ホバ油、ヒマシ油、ミンク油等の油脂類、カルナバ、ミ
ツロウ、ラノリン、キャンデリラ等のロウ類、スクワラ
ン、ワセリン、流動パラフィン、パラフィンワックス、
マイクロクリスタンワックス等の炭化水素類、ステアリ
ン酸、オレイン酸等の脂肪酸、セタノール、ステアリル
アルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール
等の高級アルコール、セチルイソオクタネート、ミリス
チン酸イソプロピルエステル、トリオクタン酸グリセリ
ル等のエステル類、ラノリン誘導体、シリコーン類、フ
ッ素系油剤類等を挙げることができ、これらのオイル類
を一種または二種類以上を組み合わせて使用することが
できる。
【0025】これらの油剤の化粧料への配合量は2%〜
80重量%である。油剤が2重量%未満の場合には、他
の構成成分に比べ油性成分が少ないため乳化を行うのが
困難で、一方80重量%を超えると油剤に起因する脂っ
ぽさやべたつき、てかりが現れ化粧料には適さない。よ
り好ましい配合量は、10〜60重量%である。
【0026】<球状樹脂粒子> 粒子径:本発明の化粧料に含まれる樹脂粒子は、平均体
積粒子径が2.0μm〜20.0μmであり、より好ま
しくは、5.0μm〜15.0μmである。粒子径が
2.0μmを超えると、化粧料として肌に塗布する際に
異物感が発生し、使用性が劣る。また粒子径が2.0μ
m未満の場合には、油層粘度が増加して、べたつきを抑
制する効果が減少する。
【0027】体積粒子分布および形状係数SF1:ま
た、本発明の球状樹脂粒子の体積粒子分布GSDvが
1.3以下、且つ形状係数SF1が100〜140であ
る。上記範囲内であれば、化粧料に配合される樹脂粒子
の粒子径が均一であり、真球に近い粒子が配合され、塗
布時の伸びが実現でき塗布後のべたつきを抑えられる。
【0028】球状樹脂粒子の体積粒子分布GSDvが
1.3を超える場合には、粒子径が不均一となり、使用
時の滑らかさや伸び、清涼感の効果が十分でなくなる。
粒子分布の指標としては、体積累積分布のD16、D84
を用いて以下のような体積粒子分布GSDvまたは粒子
分布数GSDpを簡易的に用いることができる。
【0029】
【数3】体積粒子分布GSDv=(体積D84/体積D
16)0.5 数粒子分布GSDp=(数D84/数D16)0.5
【0030】更に、形状係数SF1は以下のように定義
される。
【0031】
【数4】 SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
【0032】ここで、ML:粒子の絶対最大長、A:粒
子の投影面積であり、これらは、主に顕微鏡画像または
走査電子顕微鏡画像を画像解析装置によって解析するこ
とによって数値化される。
【0033】化粧料に求められる滑らかさは、粒子の流
動性に大きく依存する。SF1は、100に近づくほど
真球とみなされ、140を超える粒子は粒子の最大長さ
と最少長さに大きな差を有する。樹脂粒子のSF1が1
30〜140の範囲にある場合は、樹脂微粒子は偏平状
であるため、使用時には皮膚上で粒子感を得ることがで
き、洗浄料のような化粧料には好ましい。一方、SF1
が110〜130の範囲の場合は、粒子形状は真球に近
づき、皮膚表面での流動性が向上し、メークアップ化粧
料等に配合した場合の塗布時の伸び、皮膚上での均一な
塗布が可能となる。
【0034】表面性指標値:本発明の樹脂微粒子は、下
記式で表される表面性指標値が2.0以下である。
【0035】
【数5】(表面性指標値)=(比表面積実測値)/(比
表面積計算値) (比表面積計算値)=6Σ(n×R^2)/{ρ×Σ
(n×R^3)} (ただし、n=コールターカウンターにおけるチャンネ
ル内の粒子数、R=コールターカウンターにおけるチャ
ンネル粒径、ρ=トナー密度、チャンネルの数:16、
分割の大きさ:logスケールで0.1間隔。)
【0036】すなわち、分割数は、1.26μmから5
0.8μmまでを16チャンネルに、logスケールで
0.1間隔となるように分割する。具体的には、チャン
ネル1が1.26μm以上1.59μm未満、チャンネ
ル2が1.59μm以上2.00μm未満、チャンネル
3が2.00μm以上2.52μm未満とし、左側の数
値のlogの値が(log1.26=)0.1、(lo
g1.59)=0.2、0.3・・・1.6となるよう
に分割した。
【0037】表面性指標値は、1.0に近づくほど樹脂
表面が完全に平滑となる。表面性指標が1.3を超える
と、樹脂一つ一つの表面が粗くなり、化粧料に含有して
使用した場合使用性を低下させる。
【0038】本発明の樹脂粒子は、化粧料中に0.1〜
30重量%配合される。0.1%未満の場合、配合量が
少ないため伸びのよさやサラサラ感を発揮することがで
きず、30重量%を超えると乳化化粧料の安定性が損な
われ、更に塗布時にざらついた感触を発生する。さら
に、親水基を有するとは、酸価もしくは水酸基価の数値
が1.0以上のものをいう。さらには2.0以上のもの
が、効果の発現が良好であるため、好ましく用いられ
る。
【0039】樹脂:本発明の樹脂は、表面に親水基を有
している樹脂である。親水基としての極性基としてはカ
ルボキシル基、スルホン基、燐酸基、ホルミル基等の酸
性極性基:アミノ基等の塩基性極性基:アミド基、ヒド
ロキシル基、シアノ基等の中性極性基等が挙げられる。
上記極性基は極性基を有する単量体の共重合、極性基を
持つ低分子の縮合重合、付加重合、重合体に反応により
極性基を導入する方法等によって得られる。
【0040】上記親水基を持つ単量体、あるいは低分子
は全反応材料中好ましくは0.01〜20%、更に好ま
しくは0.1〜10%使用される。極性基を持つ単量体
の量が上記上限値を越えると親水性が高すぎるために油
相との親和性が低下し、上記下限値に満たない場合には
水槽との親水性が低下し、経時安定性が劣化する。
【0041】上記極性基を有する単量体中、酸性極性基
を有する単量体としては、例えば、カルボキシル基を有
するα、β-エチレン性不飽和化合物及びスルホン基を
有するα,β-エチレン性不飽和化合物を挙げることが
できる。
【0042】上記カルボキシル基を有するα,β-エチ
レン性不飽和化合物としては、例えば、アクリル酸、メ
タアクリル酸、フマ−ル酸、マレイン酸、イタコン酸、
ケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノブチ
ルエステル、マレイン酸モノオクチルエステルを挙げる
ことができる。上記スルホン基を有するα,β-エチレ
ン性不飽和化合物としては例えば、スルホン化エチレ
ン、そのNa塩、アリルスルホコハク酸、アリルスルホ
コハク酸オクチルを挙げることができる。
【0043】上記極性基を有する単量体中、塩基性極性
基を有する単量体としては、例えば、アミノ基、アミノ
基の塩及び4級アンモニウム基を有する炭素原子数1〜
12、好ましくは2〜8、特に、好ましくは炭素原子数
2の脂肪族アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、
Nを環員として有する複素環基で置換されたビニ−ル化
合物及びN,N−ジアリル−アルキルアミンあるいはそ
の4級アンモニウム塩を挙げることができる。中でも、
アミノ基、アミノ基の塩あるいは4級アンモニウム基を
有する脂肪族アルコ−ルの(メタ)アクリル酸エステル
が塩基性を有するコモノマ−として好ましく用いられ
る。
【0044】上記アミン基、アミノ基の塩あるいは4級
アンモニウム基を有する脂肪族アルコ−ルの(メタ)ア
クリル酸エステルとしては、例えば、ジメチルアミノエ
チルアクリレ−ト、ジメチルアミノエチルメタクリレ−
ト、ジエチルアミノエチルアクリレ−ト、ジエチルアミ
ノエチルメタクリレ−ト、これらの4級塩、3-ジメチ
ルアミノフェニルアクリレ−ト、2−ヒドロキシ−3−
メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウム塩等
を挙げることができる。
【0045】上記Nを環員として有する複素環基で置換
されたビニ−ル化合物としては、例えば、ビニルピリジ
ン、ビニルピロリドン、ビニルN−メチルピリジニウム
クロリド、ビニルN−エチルピリジニウムクロリド等を
挙げることができる。上記N,N−ジアリル−アルキル
アミンとしては、例えば、N,N−ジアリルメチルアン
モニウムクロリド、N,N−ジアリルエチルアンモニウ
ムクロリド等を挙げることができる。
【0046】上記極性基を有する単量体中、中性極性基
を有する単量体としては、(メタ)アクリル酸アミドあ
るいは随意N上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモ
ノ又はジ−置換された(メタ)アクリル酸アミド、水酸
基を有する(メタ)アクリル酸エステル、シアノ基を有
する(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。
【0047】上記(メタ)アクリル酸アミドあるいは随
意N上で炭素原子数1〜18のアルキル基でモノまたは
ジ−置換された(メタ)アクリル酸アミドとしては、例
えば、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、
N,N−ジブチルアクリルアミド、ピペリジルアクリル
アミド、メタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミ
ド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−オクタデシ
ルアクリルアミド等を挙げることができる。
【0048】上記水酸基を有する(メタ)アクリル酸エ
ステルとしては(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル等を挙
げることができる。
【0049】前記縮合重合或いは付加重合に使用される
カルボキシル基を極性基として有する低分子としては、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸無水フタル酸、
ベンゼン1・2・4トリカルボン酸、ベンゼン1・2・
5トリカルボン酸、ナフタレン2・5・7トリカルボン
酸、ナフタレン1・2・4トリカルボン酸等の芳香族ジ
カルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、イタコン
酸、マレイン酸、フマル酸、メサコン酸、シトラコン
酸、1・2・4ブタントリカルボン酸、ヘキサン1・2
・5トリカルボン酸、1・3−ジカルボキシ−2−カル
ボキシメチルプロペン、1・3−ジカルボキシ−2−メ
チル−2−カルボキシメチルプロパン、テトラ(カルボ
キシメチル)メタン、オクタン1・2・7・8テトラカ
ルボン酸、無水マレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テト
ラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテト
ラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、メチ
ルハイミック酸、トリアルキルテトラヒドロフタル酸、
メチルシクロヘキセンジカルボン酸等の脂環式カルボン
酸及びそれらの無水物等があげられる。
【0050】前記縮合重合或いは付加重合に使用される
アミノ基を極性基として有する低分子としては、エチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンベンタミン、ジプロピレンジア
ミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ヘキサメチレン
ジアミン等の鎖状脂肪族アミン;メンセンジアミン、イ
ソフォロンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルジ
ンクロヘキシル)メタン、ジアミノジンクロヘキシルメ
タン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミ
ノエチルピペラジン等の環状アミン;メタフェニレンジ
アミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニ
ルスルフォン、ジアミノジエチルジフェニルメタン等の
芳香族アミン等があげられる。
【0051】前記縮合重合或いは付加重合に使用される
水酸基を極性基として有する低分子としては、水、エチ
レングリコール、プロピレングリコール、へキシレング
リコール、グリセリン、トリメチレンプロパン、ヘキサ
ントリオール、トリエタノールアミン、ジグリセリン、
ペンタエリスリトール、メチルグリコジット等の脂肪族
ジオール;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン等の脂肪族のヒドロキシフェニル置換物、ポリオキシ
エチレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(4,0)−
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポ
リオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン等エーテル化ビスフェノー
ル化合物等があげられる。
【0052】前記縮合重合或いは付加重合に使用される
極性基を有するその他の低分子として、上記各種化合物
に更にスルフォン基、燐酸基、ホルミル基等が結合した
化合物等も使用できる。
【0053】特に、好ましい親水基は、カルボキシル基
である。なお、上述の極性基を1つ又は2つ以上組み合
わせた構成からなる親水基、又は極性の異なる官能基を
組み合わせた構成(例えば、ベタイン構造)としてもよ
い、これらの官能基により、本来親油性を有する樹脂表
面が親水性を有し、保湿成分を含む水相、油剤等の油相
を併せ持つ乳化化粧料における樹脂の分離や凝集を防ぐ
ことができ、化粧料の均一性が保たれる。
【0054】更に、本発明の樹脂微粒子に使用する樹脂
として、上述の親水基を有する樹脂と組み合わせ可能な
樹脂であれば、特に制限されない。具体的には、スチレ
ン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチ
レン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリ
ル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2
−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピ
ル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル等のメタクリル系単量体;更にアクリル酸、メタ
クリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレ
ン性不飽和酸単量体;更にアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソ
プロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロ
ピレン、ブタジエンなどのオレフィン類などの単量体な
どの単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた
共重合体、又はそれらの混合物、更には、エポキシ樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド
樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル
縮合系樹脂、又は、それらと前記ビニル系樹脂との混合
物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られ
るグラフト重合体等を挙げることができる。これらのう
ち、皮膚外用組成物用としての特性を付与するために配
合される樹脂としては、アクリル系共重合体が好ましく
用いられる。更に好ましくは、スチレンーアクリレート
共重合体が用いられる。
【0055】本発明の球状樹脂粒子は、微量の架橋構造
を有してもよい。その場合、架橋剤の含有率は、樹脂に
対して0.01〜5%で、好ましくは0.1〜2%であ
る。後述するようにガラス転移温度、分子量に起因する
柔らかい物理特性を有しながらも、微量の架橋構造を施
しているためその形状は安定し、より凝集を防ぐ効果を
有する。架橋剤がこの範囲未満であると樹脂の形状が不
安定になりやすく、この範囲を超えると、柔らかな物性
が減少する。
【0056】上記架橋剤としては、上記樹脂の関係で好
適なものを適宜選択すればよいが、中でも、架橋反応が
迅速である点から、ホウ素化合物が好ましく、例えば、
硼砂、ホウ酸、ホウ酸塩(例えば、オルトホウ酸塩、I
nBO3、ScBO3、YBO 3、LaBO3、Mg3(BO
3)2、Co3(BO3)2、二ホウ酸塩(例えば、Mg22
5、Co225)、メタホウ酸塩(例えば、LiB
2、Ca(BO2)2、NaBO2、KBO2)、四ホウ酸
塩(例えば、Na247・10H2O)、五ホウ酸塩
(例えば、KB58・4H2O、Ca2611・7H
2O、CsB55);ホルムアルデヒド、グリオキザー
ル、メラミン・ホルムアルデヒド(例えば、メチロール
メラミン、アルキル化メチロールメラミン)、グルター
ルアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シ
クロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−ク
ロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ
−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S
−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;
ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−
プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホ
ニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘ
キサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジ
メチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等の
N−メチロール化合物;レゾール樹脂;ポリイソシアネ
ート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイ
ソシアネート系化合物;米国特許明細書第301728
0号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合
物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボ
キシイミド系化合物;エポキシ樹脂、グリセロールトリ
グリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘ
キサメチレン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレ
ンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロ
ル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;
2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合
物;クロム明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウム、酢
酸クロム等である。なお、上記架橋剤は、一種単独で
も、2種以上を組合わせてもよい。
【0057】上記架橋剤の溶液は、架橋剤を水及び/又
は有機溶媒に溶解して調製される。架橋剤溶液を構成す
る溶媒としては、一般に水が使用され、該水と混和性の
有機溶媒を含む水系混合溶媒であってもよい。上記有機
溶媒としては、架橋剤が溶解するものであれば任意に使
用することができ、例えば、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール、グリセリン等のアルコール;
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル;トルエン等の芳香族溶
剤;テトラヒドロフラン等のエーテル、及びジクロロメ
タン等のハロゲン化炭素系溶剤等を挙げることができ
る。
【0058】ガラス転移温度:本発明の球状樹脂粒子の
ガラス転移温度は、10〜100℃であり、好ましくは
10〜90℃、より好ましくは40〜80℃である。ガ
ラス転移温度が、10℃未満の場合には、化粧料が柔ら
かくなりすぎてしまう。一方、ガラス転移温度が100
℃を超えると化粧料の皮膚への密着感が減少し、更に使
用時に突っ張り感を生じる。
【0059】数平均分子量(Mn):本発明の樹脂粒子
は数平均分子量は5000〜10万であり、好ましくは
5000〜20000である。樹脂数平均分子量が50
00未満の場合には、化粧料が柔らかくなりすぎてしま
い、一方、数平均分子量が10万を超えると化粧料の皮
膚への密着感が減少し、更に使用時に突っ張り感を生じ
る。すなわち、上記ガラス転移温度および数平均分子量
が上述の範囲を超えると、樹脂が柔らかすぎたり、硬す
ぎたりして、使用性、保存性等に支障をきたす。
【0060】樹脂粒子の製法:本発明の球状樹脂粒子を
得る方法としては、乳化重合凝集法、懸濁重合法、分散
重合法などが挙げられる。このうち、乳化重合凝集法が
好ましく使用される。また、上述の架橋剤を添加する場
合には、上記樹脂の重合時に添加することが好ましい。
【0061】乳化重合凝集法においては、イオン性界面
活性剤による樹脂分散液と反対極性のイオン性界面活性
剤を混合し、ヘテロ凝集を生じせしめることにより目的
とする樹脂粒子径の凝集粒子を形成し、その後樹脂のガ
ラス転移温度以上に加熱することにより凝集体を融合合
一し、洗浄、乾燥する。この製法は加熱温度条件を選択
することでトナー形状を不定形から球状まで制御でき
る。
【0062】通常、乳化重合凝集法における凝集合一プ
ロセスは一括で混合し、凝集することによりなされるた
め、均一な混合状態にある凝集体を合一させることがで
き、通常、凝集体の組成は表面から内部まで均一にな
る。
【0063】更に、本発明の球状樹脂粒子は、上述の乳
化重合凝集法の凝集体を融合合一化させる粒子化工程の
後に、洗浄としてアルカリ洗浄または酸洗浄を施される
ことが望ましい。特に、親水基が酸性基の場合にはアル
カリ洗浄が、塩基性基の場合には酸性洗浄が好ましく用
いられる。この洗浄工程を経ることにより、上述の樹脂
表面の物性指標は同一のまま(すなわち、上述の指標で
は全く数値範囲に影響ない)の状態であるものの、高分
解能走査電子顕微鏡では観察される極浅い凹凸を有する
微少エッチング表面が形成される。この結果、他の微細
な化粧料構成成分との摩擦力が向上し、また他の構成成
分が樹脂表面に付着しやすくなることで混合後の凝集の
発生を抑制し、分散性を維持することができる。一方、
上記凹凸は非常に浅いため付着力は小さく維持されてい
るため、化粧料の塗布時には容易に分離するので、構成
成分の機能及び樹脂の有する伸展性を損なうことはな
い。アルカリ洗浄に使用する洗浄剤としては、例えば、
アルカリ性を有する水系溶液であれば特に限定はない。
例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶
液、アンモニア水溶液、炭酸ナトリウム等をあげること
ができ、特に水酸化ナトリウムが好ましい。また、酸洗
浄に使用する洗浄剤としては、硝酸、硫酸、塩酸等を挙
げることができる。
【0064】化粧料の感触、特性低下には、粗粉比率の
問題が大きく関わっている。本発明の製法の場合、通常
の方法に比較して良好な粒子分布GSDを示す粒子を得
やすい傾向にあるものの、一般に20μmを超える体積
粒子比率はGSDで管理することは困難である。本発明
の球状樹脂粒子において、仮に体積粒子径が20μmを
超える粒子の比率が3%以上である場合、皮膚上で円滑
な伸びを示さず、塗布時の均一性も失われる。
【0065】樹脂粒子の他の特性:皮膚へ塗布する際の
滑らかさは、粒子の流動性が高い場合に得られる。圧縮
比は、ホソカワミクロン社製「パウダーテスター」(登
録商標)を用いて、ゆるみ見掛比重と固め見掛比重とを
測定し、ゆるみ見掛比重と固め見掛比重との比を圧縮比
とした。圧縮比が0.6以下の場合、粒子は常態で流動
性が優れていることを示す。この範囲を超えると、滑ら
かに皮膚上へ塗布することが困難になる。
【0066】粒子の含水率もその流動性に大きな影響を
与える。粒子が水を多く含むと、サラサラ感が低下し、
更に塗布時の伸びも悪くなる。含水率が3%以下の樹脂
粒子を皮膚外用組成物に配合することで、流動性の向上
が実現できる。含水率の測定法は公知の方法を使用で
き、特に限定するものではない。
【0067】酸価は、樹脂の耐皮脂性、皮膚への吸着力
に影響を与えると同時に、樹脂粒子と他の物質との付
着、凝集に関しても影響を与える。酸価が1.0mg/
KOH/g〜50mg/KOH/gの範囲の樹脂が化粧
料に配合された場合、通常の石鹸や洗顔料により化粧料
を洗い流すことができ、好ましい。更に、上述の酸価範
囲では、本樹脂粒子表面に他の微粒子を付着させた場
合、化粧料や洗浄料として適切な付着力強度を有し、更
に樹脂粒子同士の凝集も起こらない。
【0068】また、水酸価は、樹脂の耐皮脂性、皮膚へ
の吸着力、水との親和性に影響を与えると同時に、樹脂
粒子と他の物質との付着、凝集に関しても影響を与え
る。水酸価が1.0mg/KOH/g〜50mg/KO
H/gの範囲の樹脂が化粧料に配合された場合、通常の
石鹸や洗顔料により化粧料を洗い流すことができ、好ま
しい。更に、上述の水酸価範囲では、本樹脂粒子表面に
他の微粒子を付着させた場合、化粧料や洗浄料として適
切な付着力強度を有し、更に樹脂粒子同士の凝集も起こ
らない。
【0069】本発明の化粧料に使用される樹脂粒子は、
他の微粒子を含有していてもよい。このように他の微粒
子を含有した場合、微粒子をそのまま配合するよりも、
再凝集を防ぐ効果が得られ、微粒子を含有させる樹脂粒
子の有する特性に基づく使用性を保持したまま、微粒子
に起因する機能を発現することが可能である。樹脂粒子
に含有される微粒子の大きさは、その含有量と、含有す
る樹脂粒子の大きさに依存するが、3μm以下であるこ
とが好ましい。この範囲を超えると粒子表面への付着強
度が低下する。特に好ましい含有粒子と被含有微粒子の
組み合わせは、(含有する粒子径)/(含有される微粒
子径)が2以上である場合である。
【0070】上述の微粒子を樹脂粒子へ含有させる方法
は、樹脂表面に析出させる、樹脂内部に含有させる、ま
たは樹脂へ外添する、方法などを挙げることができる。
【0071】樹脂粒子の表面に析出させる方法として
は、例えば、乳化重合凝集法における、凝集工程の第1
段階で母体凝集粒子を樹脂粒子で作成した後、更に、凝
集工程の第2段階で他の微粒子(例えば、機能性微粒
子)分散液を使うことにより、合一後に他の微粒子によ
るカプセル化された構造を形成したり、または他の微粒
子をイオンの状態で樹脂の極性基にイオン交換または配
位した樹脂を還元して、金属超微粒子を樹脂へ析出させ
ることもできる。
【0072】また、乳化重合凝集法の第1段階の母体凝
集粒子の作成時に、他の微粒子を樹脂粒子とともに分散
させると、他の微粒子を内部に含有するカプセル構造を
有する樹脂粒子を形成できる。外添の場合は、樹脂粒子
の乾燥後、Vブレンダー、ヘンシエルミキサー等の混合
機を用いて乾式で表面に付着する方法、他の微粒子を液
体に分散させた後、スラリー状態の塗布剤組成物に添加
し乾燥させ表面に付着する方法、乾燥粉体にスラリーを
スプレーしながら乾燥させてもよい。
【0073】樹脂粒子に含有される他の微粒子は、特に
限定されるものではなく、顔料、紫外線遮蔽剤、紫外線
吸収剤、赤外線遮蔽剤、抗菌剤等一般に化粧料に配合さ
れるものを意味する。
【0074】既述の物質以外に本発明の乳化化粧料に配
合される成分は、化粧料の目的の用途により選択され、
限定されるものではない。例えば、水、アルコール類、
非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン系
界面活性剤、両性界面活性剤、乳化剤、結合剤、分散
剤、上記球状樹脂以外の粉末、顔料、色素、紫外線遮蔽
剤、制汗剤、紫外線吸収剤、収れん剤、皮膜剤、保湿
剤、洗浄成分、各種薬効成分、pH調整剤、増粘剤、抗
酸化剤、殺菌剤、抗菌剤、防腐剤、美容成分、香料等が
挙げられる。また、粉末は、シリコーン処理、金属石鹸
処理、脂肪酸処理、界面活性剤処理、あるいは酸、アル
カリ、無機塩類による処理、更にはこれらの複合処理を
行った後、配合してもよい。
【0075】化粧料の製法は特に限定されず、一般に使
用される方法を採用できる。一般的には、精製水に保湿
剤等の親水性成分を添加した相を水相部と、油剤成分に
親油性成分を添加した相を油相部を調整する。これらを
それぞれ60℃以上に加熱し、徐々に混合して乳化を行
う。乳化終了後、冷却し、容器へ充填する。なお、本発
明の乳化化粧料は、この油相と水相を混合して調製した
エマルジョンが、油中水型(W/O型)であっても、水
油中型(O/W型)であっても製造できる。
【0076】
【実施例】次に実施例を比較例と共に挙げて、本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。
【0077】実施例1.以下の組成で、樹脂粒子を製造
した。
【0078】樹脂分散液1及び2の調製
【表1】
【表2】
【0079】表1,2に記載の樹脂分散液1,2の組成
で、樹脂分散液の構成成分を混合溶解したものをアニオ
ン性界面活性剤「ネオゲンR」(第一工業製薬製:ドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム) 13gをイオン交
換水555gに溶解したものにフラスコ中で分散、乳化
し10分ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム
9gを溶解したイオン交換水42.8gを投入し、窒素
置換をおこなった。そののちフラスコを攪拌しながらオ
イルバスで内容物が70℃になるまで加熱し、6時間そ
のまま乳化重合を継続し、樹脂微粒子分散液を得た。
【0080】凝集粒子1の調製 作成した樹脂分散液1を用いて、以下の組成で樹脂粒子
を製造した。
【0081】
【表3】樹脂微粒子分散液1:520g 樹脂微粒子分散液1(追加用):200g ポリ塩化アルミニウム10重量%水溶液(浅田化学):
4.2g 0.02M硝酸:38g
【0082】凝集粒子2の調製 作成した樹脂分散液2を用いて、以下の組成で樹脂粒子
を製造した。
【0083】
【表4】樹脂微粒子分散液2:520g 樹脂微粒子分散液2(追加用):200g ポリ塩化アルミニウム10重量%水溶液(浅田化学):
4.2g 0.02M硝酸:38g
【0084】製造例1〜3の作成:上記樹脂粒子の構成
成分のうち、樹脂粒子分散液(追加用)以外をすべて、
丸型ステンレス製フラスコ中に入れてホモジナイザー
(LKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混
合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌し
ながら60℃まで加熱した。60℃で30分間保持した
後、樹脂分散液1を緩やかに200g追加し、更に加熱
用オイルバスの温度を上げてその温度で以下の表に記す
一定時間保持して凝集粒子を得た。
【0085】その後、イオン交換水で洗浄した凝集粒子
に1N水酸化ナトリウムを追加し、pHを約6.0に合
わせた後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁力シール
を用いて攪拌を継続しながら96℃まで加熱し、0.3
N硝酸を用いて、pHを約3.0に合わせた後7時間保
持して凝集粒子を融合し、融合粒子の体積平均粒子径
(D50)をコールターカウンター(日科機社製、TAI
I)を用いて測定した。この融合粒子の分散液に、1N
水酸化ナトリウムを追加し、pHを約10.0に合わせ
た後、そのまま30分攪拌後、ろ過して純水中に再度分
散し、約20分攪拌し、十分洗浄した後、凍結乾燥を行
い樹脂粒子を得た。
【0086】
【表5】
【0087】*数平均分子量は、分子量測定器(東ソー
社製、HLC−8120)を用いて測定した。ガラス転
移度は、示差走査熱量計(島津製作所製、DSC−5
0)を用いて、昇温速度10℃/分で測定した。
【0088】*圧縮比はパウダーテスター(ホソカワミ
クロン社製)を用いてゆるみ見掛比重Xと固め見掛比重
Yを測定し、測定したX,Yを下記式
【数6】(圧縮比)=(固め見掛比重−ゆるみ見掛比重
X)/(固め見掛比重Y) に代入して算出した。
【0089】*酸価、水酸基価はJIS K 0070
に準じて測定した。すなわち、酸価は樹脂粉体を精秤
し、300(ml)ビーカーに試料を入れ、トルエン/
エタノール(4/1)の混合液150(ml)を加え溶
解した。これに0.1規定のKOHメタノール溶液を用
いて電位差滴定を行った。また同時にブランクについて
も測定を実施し、以下の式により酸価を求めた。
【0090】
【数7】酸価(mgKOH/g)=((S−B)×f×
5.61)/W 式中、Wは精秤した樹脂粉体の重さ(g)、SはKOH
の使用量(ml)、Bはブランクでの測定におけるKO
Hの使用量(ml)、fはOHのファクターである。
【0091】また、水酸基価は、200mlの三角フラ
スコに試料6gを精秤し、無水酢酸/ピリジン=1/4
の混合溶液を5ml、ピリジン25mlを加える。三角
フラスコに冷却器を取り付け、90−100℃で90分
反応させる。蒸留水3mlを冷却部上部から加えてよく
振とうし10分間放置する。放冷後、冷却器上部口から
少量のアセトンで冷却器及びフラスコ口を洗浄し、TH
F50mlをメスシリンダーで加え、2規定KOH−T
HF溶液で滴定する。
【0092】
【数8】水酸基価(mgKOH/g)=((B−S)×
f×28.05)/W
【0093】なお、製造例4は、製造例1〜3の製造方
法において、イオン交換水での洗浄を実施しなかった以
外は、全て同様の方法で樹脂粒子を製造した。
【0094】また、製造例5および6は、製造例1〜3
の製造方法において、アルカリ洗浄もしくは酸洗浄、及
び純水洗浄を実施しなかった以外は、すべて同様の方法
で樹脂粒子を製造した。また製造例7は、製造例1〜3
の製造方法において、樹脂粒子分散液2を使用し、さら
に凝集粒子をイオン交換水で洗浄した後、0.3N硝酸
を用いてpHを約4.0に合わせた後、ステンレス製フ
ラスコを密閉し、磁力シールを用いて攪拌を続けながら
96℃まで加熱し、1N水酸化ナトリウムを追加し、p
Hを約8.0に合わせた後、7時間保持して凝集粒子を
融合する以外は同様の方法で凝集粒子を融合した。その
後、融合粒子の分散液に、0.3N硝酸を追加し、pH
を3.0に合わせた後、そのまま30分攪拌し、ろ過し
て純水中に再度分散し、約20分攪拌して、十分洗浄し
た後、凍結乾燥を行い樹脂粒子を得た。なお、製造例8
は、市販されている球状ポリメチルメタクリレート樹脂
を用いた。
【0095】このようにして得られたスチレンーブチル
アクリレート樹脂粒子に対し、以下の測定を実施した。
平均体積粒子径(D50)と体積粒子分布GSDv、体積
粒子径が20μm以上である粒子の比率をレーザー回折
式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−700)、
及び形状係数SF1をルーゼックス画像解析装置(ニコ
レ社製、LUZEXIII )を用いて測定した。表面性指
標は、次の式に従い算出した。
【0096】
【数9】(表面性指標値)=(比表面積実測値)/(比
表面積計算値) (比表面積計算値)=6Σ(n×R^2)/{ρ×Σ
(n×R^3)} (ただし、n=コールターカウンターにおけるチャンネ
ル内の粒子数、R=コールターカウンターにおけるチャ
ンネル粒径、ρ=トナー密度、チャンネルの数:16、
分割の大きさ:logスケールで0.1間隔。)
【0097】W/O乳液の製造:(10)と(11)の
材料をブレンダーであらかじめ混合しておき粉末部とす
る。(1)から(8)までの原料を80℃で加熱溶解し
油相とする。(12)から(14)の材料を80℃で加
熱した水相を、油相に少しずつ加え、よくホモミキサー
でよく攪拌する。攪拌しながら冷却し、50℃付近で粉
末部を加えて更に攪拌を継続しながら冷却して乳液を製
造した。
【0098】
【表6】
【0099】このようにして作成した乳液をパネル男女
計20名の皮膚に塗布し、官能試験を行った。この試験
における評価基準は、塗布時の伸び、および塗布後のべ
たつきにそれぞれについて次のように設定し、表6にそ
の平均値を記載した。
【0100】(伸びに関する評価基準) 大変よい…5 よい…4 普通…3 悪い…2 非常に悪い…1
【0101】(べたついた感触の有無に関する評価基
準) 全く感じない…5 ほとんど感じない…4 どちらかといえば感じる…3 少しに感じる…2 感じる…1
【0102】(化粧料安定性に関する基準)製造した化
粧料を、40℃のインキュペーターに3ヶ月間放置し、
外観の変化を観察し、以下に示す基準により評価した。
【0103】◎:変化なし ○:わずかな変化がみとめられる △:明らかな変化がみとめられる ×:著しい変化がみとめられる
【0104】O/W型保湿クリームの製造:(8)と
(9)の材料をブレンダーであらかじめ混合しておき粉
末部とする。(1)から(7)までの原料を80℃で加
熱溶解し油相とする。(10)から(12)の材料を8
0℃で加熱した水相に、油相に少しずつ加え、予備乳化
する。その後よくホモミキサーで攪拌し、続いて攪拌し
ながら冷却し、50℃付近で粉末部を加えて更に攪拌を
継続しながら冷却してクリームを製造した。
【0105】
【表7】
【0106】このようにして作成したクリームをパネル
男女計20名の皮膚に塗布し、官能試験を行った。この
試験における評価基準は、既述W/O乳液における官能
試験と共通である。その結果を表7にその平均値を記載
した。
【0107】O/W型ピールオフパックの製造:(1)
から(3)までの原料を70℃で加熱溶解し油相とす
る。(9)から(11)の材料を70℃で加熱し、攪拌
した水相に、変性アルコールでポリビニルアルコールを
湿潤させたものを添加し、よく混合する。水相を油相に
少しずつ加え、予備乳化する。その後よくホモミキサー
で攪拌し、続いて攪拌しながら冷却し、50℃付近であ
らかじめ(4)、(7)、(8)をよく混合しておいた
粉末部を加えて更に攪拌を継続しながら冷却してパック
を製造した。
【0108】
【表8】
【0109】このようにして作成したパックをパネル男
女計20名の皮膚に塗布し、官能試験を行った。この試
験における評価基準は、既述W/O乳液における官能試
験と共通である。その結果を表8にその平均値を記載し
た。
【0110】O/W型洗顔クリームの製造:(1)から
(7)までの原料を70℃で加熱溶解し油相とする。
(9)から(13)の材料を70℃で加熱した水相に、
油相に少しずつ加え、予備乳化する。その後よくホモミ
キサーで攪拌し、続いて攪拌しながら冷却し、50℃付
近で(8)の粉末部を加えて更に攪拌を継続しながら冷
却してマッサージクリームを製造した。
【0111】
【表9】
【0112】このようにして作成した洗顔クリームをパ
ネル男女計20名の皮膚に塗布し、官能試験を行った。
この試験において、塗布時の伸びに関する評価基準は、
既述W/O乳液と同じである。マッサージ効果について
は、以下のように基準を設定した。本官能試験結果は、
表9にその平均値を記載した。
【0113】(マッサージ効果に関する評価基準) 十分なマッサージ効果を得られる…5 マッサージ効果を得られる…4 普通…3 マッサージ効果をあまり感じない…2 マッサージ効果を感じない…1
【0114】ボディソープの製造:(2)を除く下記材
料を、70℃で加熱した精製水相に添加し、均一に混合
し、よく攪拌しながら冷却し、50℃付近で(2)を加
えて更に攪拌を継続しながら冷却してボディソープを製
造した。
【0115】
【表10】
【0116】このようにして作成したボディソープをパ
ネル男女計20名に塗布し、官能試験を行った。この試
験において、塗布時の伸びに関する評価基準は既述乳液
と同じである。洗髪後のサラサラ感については洗浄直
後、30分後のサラサラ感については洗浄後30分後も
感触が持続しているかについて、以下のように基準で試
験を行った。本官能試験結果は、表10にその平均値を
記載した。
【0117】(洗浄効果に関する評価基準) サラサラした感触を得られる…5 サラサラした感触が少し得られる…4 普通…3 サラサラした感触をあまり感じない…2 サラサラした感触を感じない…1
【0118】シャンプーの製造:(2)を除く下記材料
を、70℃で加熱した精製水相に添加し、均一に混合
し、よく攪拌しながら冷却し、50℃付近で(2)を加
えて更に攪拌を継続しながら冷却してシャンプーを製造
した。
【0119】
【表11】
【0120】このようにして作成したシャンプーをパネ
ル男女計20名が洗髪に使用し、官能試験を行った。こ
の試験における評価基準はボディソープと同じである。
その結果を表11にその平均値を記載した。
【0121】リンスの製造:(1)から(4)までの原
料を70℃で加熱溶解し油相とする。(6)から(8)
の材料を70℃で加熱した水相に、油相に少しずつ加
え、予備乳化する。その後よくホモミキサーで攪拌し、
続いて攪拌しながら冷却し、50℃付近で(5)を加え
て更に攪拌を継続しながら冷却してリンスを製造した。
【0122】
【表12】
【0123】このようにして作成したリンスをパネル男
女計20名が使用し、官能試験を行った。この試験にお
いて、塗布時の伸びに関する評価基準はボディソープと
同じである。本官能試験結果は、表12にその平均値を
記載した。
【0124】試験結果:表6から表12より、本発明の
球状樹脂粒子を配合した化粧料は、比較品よりも伸び
と、塗布後のべたつきが抑制される面で優れていること
が明らかになった。表9、10より、ある程度のマッサ
ージ効果とさっぱりした感触が求められる洗浄料等の化
粧料においては、形状が真球よりも多少の凹凸がある場
合にその効果が発揮されるため、本発明の化粧料を用い
ると伸びのよさとともに洗浄効果が十分得られることが
わかった。また、表10によると、洗浄後のサラサラし
た感触の持続性も、真球よりも凹凸がある場合に感じら
れることが明らかになった。
【0125】
【発明の効果】本発明の乳化化粧料は、球状樹脂粒子と
ともに、油剤と保湿剤を配合することにより製造され
る。この球状樹脂粒子は、特定の粒子径と狭い粒子分
布、更に表面に親水基を有する樹脂粒子を乳化化粧料に
配合する点が特徴的である。更に、この球状樹脂粒子の
表面は非常に平滑であるため、この樹脂を配合した化粧
料は、塗布時に滑らかな伸びを示し、塗布後にはべたつ
きが抑えられる。また凹凸を有する球状樹脂を配合した
化粧料においては、マッサージ効果等の粒子感と、滑ら
かな伸びが実現できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/50 A61K 7/50 Fターム(参考) 4C083 AA082 AA122 AB052 AB242 AB442 AC012 AC022 AC072 AC122 AC342 AC422 AC442 AC642 AC692 AC712 AC782 AD011 AD092 AD112 AD152 AD512 BB11 BB26 CC05 CC07 CC23 CC38 CC39 DD31 EE06 EE07 EE11 EE21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性保湿成分を0.1〜25重量%と、
    油剤成分を2〜80重量%と、平均体積粒子径が2.0
    μm〜20.0μmで、表面に親水基を有する球状樹脂
    粒子を0.1〜30重量%と、を含有することを特徴と
    する乳化化粧料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の乳化化粧料において、 前記球状樹脂粒子は、樹脂重合後の凝集体粒子にアルカ
    リ洗浄または酸洗浄を施してなることを特徴とする乳化
    化粧料。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の乳化化粧
    料において、 前記球状樹脂粒子の体積粒子分布GSDvが1.3以
    下、かつ形状係数SF1が100〜140であることを
    特徴とする乳化化粧料。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3のいずれか1項に記
    載の乳化化粧料において、 前記球状樹脂粒子の下記数式で表される表面性指標値が
    2.0以下であることを特徴とした乳化化粧料。 【数1】(表面性指標値)=(比表面積実測値)/(比
    表面積計算値) (比表面積計算値)=6Σ(n×R^2)/{ρ×Σ
    (n×R^3)} (ただし、n=コールターカウンターにおけるチャンネ
    ル内の粒子数、R=コールターカウンターにおけるチャ
    ンネル粒径、ρ=トナー密度、チャンネルの数:16、
    分割の大きさ:logスケールで0.1間隔。)
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の乳
    化化粧料において、前記球状樹脂粒子が乳化重合凝集法
    にて製造されていることを特徴とする乳化化粧料。
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