JP2003265525A - 体液吸収性物品 - Google Patents

体液吸収性物品

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Abstract

(57)【要約】 【課題】膨潤した高吸収性ポリマー相互の密着による体
液の拡散阻害、すなわちゲルブロッキングを低減する。 【解決手段】少なくとも一部が体液透過性とされ且つ複
数の隔室r,r…を有するように区画された密閉袋体2
6Bと、この袋体26Bの隔室r,r…内に移動自由に
封入された高吸収性ポリマー26Aとからなり、区画
d,d…が体液との接触により解除されるように構成さ
れた吸収部材25を備えたものとする。体液と接触した
区画dが解除されることにより、ポリマー26Aは隔室
rの制約を超えて自由に膨張できる。また体液と非接触
の区画dは解離しないため、袋体26B内におけるポリ
マー26Aの偏在は防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、体液を吸収処理す
る、使い捨ての紙おむつ、生理用ナプキンなどの体液吸
収性物品に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の体液吸収性物品は、基本的に、
身体の肌に面する側に設けられた液透過性の表面層、身
体の肌から遠ざかる側に設けられた防漏層、および両者
の間に設けられた体液吸収性部を有する。
【0003】この場合における、体液吸収性部の構成
は、種々のものが知られているが、吸収性素材として、
高吸収性ポリマー、綿状パルプ(フラッフパルプ)、ク
レープ紙などの吸収紙を主体とし、綿状パルプ内に高吸
収性ポリマーを分散させる、あるいはこれらを層構造に
したものが一般に用いられている。近年の高吸収性ポリ
マー技術の進展に伴い、より薄型化した体液吸収性部の
形成が可能となり、したがって製品の吸収部分の身体へ
のフィット性が向上し、モレが少なくなってきている。
【0004】この製品の吸収特性の改善は、需要者にと
って、薄型でありながら、吸収容量が大きく、さらに長
時間の着用にも耐えるさらに新たな製品開発の要求とな
ってあらわれている。
【0005】しかるに、この要求を満たすためには、例
えば、尿の場合であっては多数回の排尿量のすべてを体
液吸収性部が吸収しなければならない。しかし、排尿が
繰り返えされるごとに体液吸収性部の吸収速度は遅くな
り、特に体液吸収性部の長手方向端部まで体液が吸収さ
れないことが多い。この原因としては、体液の縦方向
(製品の長手方向)への拡散が十分でないこと、高吸収
性ポリマーの膨潤による拡張濡れが阻害されるいわゆる
ゲルブロッキング現象が起こるためとされている。
【0006】これらの現象を解決する手法として、特表
2000−510031号、及び特表2000−510
033号などの縦方向への濡れ拡がりを助ける技術、特
表2000−510031号、特表2000−5100
33号などの高吸収性ポリマーのゲルブロッキングを防
ぐ技術、高吸収性ポリマーの形状や組み込みの工夫、濡
れによって膨潤する空間を確保する方法などが提案され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしいずれの方法を
用いても、体液の長手方向拡散が不十分であり、十分な
解決策となっていない。
【0008】そこで、本発明の主たる課題は、高吸収性
ポリマーの膨潤による拡張濡れが阻害されるいわゆるゲ
ルブロッキング現象を抑制し、高吸収性ポリマーの機能
が十全に発揮される体液吸収性物品を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意研究し
たところ、高吸収性ポリマーの膨張や移動がこれを包含
する綿状パルプによって抑制され、高吸収性ポリマー相
互が密着状態になることが、ゲルブロッキングの一因と
なっていることが判明した。
【0010】本発明はかかる観点からゲルブロッキング
の対策を講じたものであり、次記のとおりのものであ
る。 <請求項1記載の発明>体液を吸収してこれを保持する
吸収部材を備えた体液吸収性物品であって、前記吸収部
材は、少なくとも一部が体液透過性とされ且つ複数の隔
室を有するように区画された密閉袋体と、この袋体の隔
室内に移動自由に封入された高吸収性ポリマーとからな
り、前記高吸収性ポリマーが体液を吸収して膨潤したと
きに前記区画が解除されるように構成されたものであ
る、ことを特徴とする体液吸収性物品。
【0011】(作用効果)本発明の吸収部材では、体液
は体液透過性の部分を介して袋体内に滲入し、対応する
隔室内の高吸収性ポリマーにより吸収される。体液を吸
収した高吸収性ポリマーは膨張する。この際、当該膨張
するポリマーの周囲にある区画部分も解除される。この
解除はポリマーの膨張力のみによって、またはこれが主
因となって若しくは補助的に作用して達成される場合も
含まれる。よって、当該膨張するポリマーは隔室の制約
を超えて自由に膨張することができ、ポリマー相互の密
着によるゲルブロッキングが効果的に防止される。
【0012】また、本発明の吸収部材では、体液と未だ
接触していない区画部分は解離しないので、高吸収性ポ
リマーはこれを超えて移動できず、自身が封入されてい
る隔室内に拘束される。よって、例えば体液を全く吸収
していない状態において、高吸収性ポリマーを袋体内の
全体に偏り無く均一に分布させることができる。そして
この高吸収性ポリマーの偏在防止作用によって、ポリマ
ー相互の密着が低減されるため、前述の区画解除による
ゲルブロッキング防止効果が更に向上する。
【0013】さらに本発明の吸収部材では、高吸収性ポ
リマーは袋体内に移動自由に封入されており、吸収部材
が傾斜すればその傾斜の下側に集合する。よって、例え
ば本発明の吸収性物品がおむつである場合に、これを装
着した者が体を横に傾けた状態で排尿をしたとしても、
その尿が傾斜に沿って下る先の位置には高吸収性ポリマ
ーが集合するため、集中的かつ効率的な吸収が可能であ
る。よって、本発明の体液吸収性物品では前後漏れや横
漏れが生じ難いという利点ももたらされる。
【0014】<請求項2記載の発明>身体の肌に面する
側に設けられた液透過性の表面層、身体の肌から遠ざか
る側に設けられた防漏層、および両者の間に設けられた
体液吸収性部を有し、この体液吸収性部内に吸収部材が
設置された吸収性物品であって、前記吸収部材は、少な
くとも一部が体液透過性とされ且つ複数の隔室を有する
ように区画された密閉袋体と、この袋体の隔室内に移動
自由に封入された高吸収性ポリマーとからなり、前記区
画が体液との接触により解除されるように構成されたも
のである、ことを特徴とする体液吸収性物品。
【0015】(作用効果)請求項1記載の発明と同様の
作用効果が奏せられる。ただし本請求項2記載の発明に
おいては、区画が体液との接触により解除されるように
構成されているため、ポリマーの膨張力が主因となって
または補助的に作用して区画解除がなされることはあっ
ても、膨張力のみによる区画解除はなされない。さらに
本請求項2記載の発明では、吸収部材が表面層及び防漏
層間の体液吸収性部内に設けられているため、凹凸感の
ある吸収部材が肌と直接に接触せず、肌触りが良好とな
る利点がもたらされる。
【0016】<請求項3記載の発明>前記吸収部材は帯
状をなし、且つ物品の長手方向または幅方向に沿って複
数列設置されている、請求項1または2記載の体液吸収
性物品。
【0017】(作用効果)帯状の吸収部材を物品の長手
方向に沿って複数列設置したときには、物品の長手方向
の体液の拡散が促進される一方で物品幅方向の拡散が抑
制される。反対に、吸収部材を物品の幅方向に沿って複
数列設置したときには、物品の長手方向の体液の拡散が
抑制される一方で物品幅方向の拡散が促進される。
【0018】<請求項4記載の発明>前記吸収部材は幅
5cm以下の帯状をなし、かつ前記区画間隔が1〜5c
mとされている、請求項3記載の体液吸収性物品。
【0019】(作用効果)かかる構成を具備している
と、前述のゲルブロッキング防止作用を図る上で特に好
ましい。
【0020】<請求項5記載の発明>前記袋体は、坪量
が15〜30g/m2の繊維集合体からなる体液透過性
シートにより形成されている、請求項1〜4のいずれか
1項に記載の体液吸収性物品。
【0021】(作用効果)膨潤する高吸収性ポリマーの
袋体外へのハミ出しを防ぎ、かつコストを可能限り低く
抑えるためには、袋体を坪量が15〜30g/m2の体
液透過性シートにより形成するのが望ましい。
【0022】<請求項6記載の発明>前記袋体の体液受
入側面は体液透過性シートにより形成され、その反対側
面は非体液透過性シートまたは難体液透過性シートによ
り形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載
の体液吸収性物品。
【0023】(作用効果)かかる構成とすることによ
り、体液が吸収部材を通過せずに袋体内において拡散移
動し易くなり、より多量のポリマーと接触することによ
り効率的な吸収が可能となる。
【0024】<請求項7記載の発明>前記袋体の区画
は、前記袋体の内面相互を体液解離性接着剤を用いて接
着することによりなされている、請求項項1〜6のいず
れか1項に記載の体液吸収性物品。
【0025】(作用効果)前述の区画解除による作用効
果を発揮させるために、本発明ではかかる接着剤を好適
に用いることができる。
【0026】<請求項8記載の発明>前記区画が解除さ
れた状態での一つの隔室に相当する部分の容積をVと
し、その内部に封入される高吸収性ポリマーの重量をP
とし、高吸収性ポリマーの生理食塩水飽和吸収時の密度
をk=1とし、高吸収性ポリマーの生理食塩水飽和吸収
時の膨潤倍率をBとしたとき、一つの隔室が下記式
(1)で定まる重量Wの80〜110%の重さの高吸収
性ポリマーを含むように構成されている、請求項1〜7
のいずれか1項に記載の体液吸収性物品。 W=k×V/B ・・・(1)
【0027】(作用効果)本請求項8記載の発明は、一
つの隔室に封入する高吸収性ポリマーの好適な使用量を
定めたものである。本発明は、区画が解除されることを
前提とするが、あまりに多量の高吸収性ポリマーを使用
すると、その膨潤により区画は解除するものの、さらな
る膨潤によりポリマーが袋体内に密充填された状態とな
り、ゲルブロッキングを生じたり、あるいは袋体が破裂
したりするおそれがある。一方、高吸収性ポリマーの使
用量が少なすぎると、区画が解離しにくくなったり、吸
収能力が低下したりする。
【0028】しかるに高吸収性ポリマーの使用量を、使
用するポリマーの膨潤倍率・隔室を考慮した袋体の容積
・高吸収性ポリマーの飽和吸収時の密度を考慮した上記
式(1)に基づいて、上記範囲に設定すると、十分な吸
収能力および確実な区画の解除を可能としながらも、袋
体の破裂やゲルブロッキングが起こり難くくなる。
【0029】なお、飽和吸収時密度k=1は、ゲルブロ
ッキングを防止しつつも膨張力を確実に袋体に作用させ
ることができる上限値である。換言すれば、上記式
(1)における容積Vおよびポリマーの使用量は設計に
より、また膨潤倍率Bは設計により定める高吸収性ポリ
マーの種類によりそれぞれ任意に定めるものであるのに
対し、飽和吸収時密度kはこれら他のパラメータに応じ
て一義的に定まるものであ。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照しながらさらに詳説する。前述のように、本発明は
使い捨ての紙おむつ、生理用ナプキンなどの体液吸収性
物品一般に適用されるが、おむつ使用時(装着時)に背
側の左右両側部を腹側の左右両側部に持ち込み、これら
をテープファスナー(粘着剤テープファスナー及び面フ
ァスナーを含む)により接合するタイプのいわゆるテー
プ式紙おむつに対する適用例を説明すれば、パンツ型使
い捨ておむつやパッド型使い捨て吸収性物品での実施の
形態や、生理用ナプキンでの実施の形態も直ちに推測で
きると思われるので、後二者の例についてはその説明を
省略する。
【0031】(吸収性物品の基本的形態例)本実施形態
例に係る使い捨ておむつは、図1及び図2に示すよう
に、身体の肌に面する側に設けられた液透過性の不織
布、あるいは孔開きフィルムなどからなり、着用者の肌
に直接触れる長方形の表面シート2、身体の肌から遠ざ
かる側に設けられたポリエチレンプラスチックフィルム
などからなる長方形の不透液性バックシートなどからな
る防漏層3、および両者の間に設けられた体液吸収体2
0のみからなる体液吸収性部1を有する。
【0032】さらに、防漏層3より裏面側たる製品の裏
面側には、可撓性の外形シート4を有し、この外形シー
ト4は1枚の不織布または複数枚の通気・撥水性の不織
布を積層固定したものからなる。
【0033】製品の両側部には、使用面側に突出する脚
周り起立カフスC,Cがそれぞれ形成され、この起立カ
フスCは、実質的に幅方向に連続した起立シート8と、
たとえば糸ゴムからなる一本のまたは複数本の伸縮部材
9とにより構成されている。さらに詳細には、起立カフ
スCは、起立シート8を二重にして形成され、伸縮部材
9を包んでホットメルト接着剤などにより固着した状態
で形成されたものである。各起立カフスC,Cを形成す
る起立シート8は、透液性でなく不透液性もしくは疎水
性であるのが望ましい。さらに、通気もしくは蒸気透過
性を有しているのが望ましい。起立シート8の間に不透
液性フィルムシートを挟み込み、さらに防漏性を高める
ことができる。
【0034】二重の起立シート8の内面は、表面シート
2及び外形シート4にホットメルト接着剤などにより固
着されている。その結果、二重の起立シート8のこの固
着始端は、起立カフスCの起立端を形成している。この
起立端より先端側は、製品本体に固定されていない自由
部分である。
【0035】他方、二重の起立シート8の長手方向前後
端部は、ホットメルト接着剤などにより、自由部分がそ
の先端を物品の中央側に向かう状態で物品に、具体的に
は表面シート2外面に固定されている。左右の起立カフ
スC,Cで囲まれる空間は、尿または軟便の閉じ込め空
間を形成する。この空間内に排尿されると、その尿は透
液性表面シート2を通って体液吸収性部1内に吸収され
るとともに、軟便の固形分については、起立カフスCが
バリヤーとなり、その乗り越えが防止される。
【0036】他方、前身頃及び後身頃の長手方向端部に
おいて、ウエスト部における外形シート4の不織布間
に、ウエスト周りのフィット性を高めるために、ウエス
ト開口部の端縁に平行に間隔を置いて細い糸ゴムからな
るウエスト伸縮部材10,10…を配置し、これらが伸
縮するように伸長下にホットメルト接着剤などにより固
定されている。ウエスト伸縮部材10,10…の間隔お
よび本数は適宜定めることができるが、例えば間隔とし
ては4〜8mm程度、本数としては3〜10本程度が好
ましい。11は背側の左右両側部を腹側の左右両側部に
持ち込み、接合するためのテープファスナーである。
【0037】(体液吸収性部について)さて、本発明の
体液吸収性部とは、身体の肌に面する側に設けられた液
透過性の表面層と、身体の肌から遠ざかる側に設けられ
た防漏層との間にあって、表面層を通った体液を受け入
れて吸収する部分である。したがって、この体液吸収性
部の構成は、以下に説明する本発明の吸収部材を備える
条件の下で、種々の形態及び形状を備えることができ
る。
【0038】<体液吸収性部の第1の実施の形態>図3
及び図4に示すように、第1の実施の形態に係る体液吸
収性部1は体液吸収体20のみからなり、この体液吸収
体20は、体液が透過可能な使用面側シート21及び透
液性または不透液性の裏面側シート22を有し、使用面
側シート21と裏面側シート22とが製品の幅方向に間
隔を置いた位置に長手方向に沿う固定部23を有し、隣
接する固定部23,23の間が長手方向に沿うチャンネ
ル空間24とされ、各チャンネル空間24,24…内に
本発明の吸収部材25が設けられているものである。
【0039】吸収部材25は、図5にも示すように、複
数の隔室r,r…を有するように区画された密閉袋体2
6Bと、この袋体の隔室r,r…内に移動自由に封入さ
れた高吸収性ポリマー26Aとからなり、区画d,d…
が体液との接触により解除されるように構成されたもの
である。
【0040】好ましい形態では、吸収部材25は帯状を
なし、物品の長手方向に沿って複数列設置される。この
ため、吸収部材25の幅(すなわち袋体26Bの幅)
は、平坦な状態で5cm以下、特に1〜2cm程度が好
ましい。また、袋体26B内において高吸収性ポリマー
26Aが偏在するのを防止する観点から、区画d,d…
の間隔は1〜5cmとされているのが望ましい。
【0041】特に製造が容易な形態としては、図示する
ように、一対の帯状シートst1,st2を重ねて、周
縁部eのシート相互を、体液により解離しない、ホット
メルト接着剤による接着、超音波溶着またはヒートシー
ルにより接合するとともに、区画部位d,d…を後述す
る接合方法によって、袋体26Bの長手方向に所定の間
隔をおいて形成する手法を提案する。図示しないが、一
枚のシートの幅方向中央を折り、対応する端部相互を接
合することにより袋体を形成することもできる。また後
述するように、区画相互が平面的に交差する形態、例え
ば碁盤目状に形成することもできる。
【0042】本発明の吸収部材25では、密閉袋体26
Bの少なくとも一部は体液透過性とされる。従来の吸収
性物品と同様の吸収機能(吸収速度と拡散性とのバラン
ス等)を発揮させるためには、吸収部材25における少
なくとも身体側(体液の排泄部位と面する側。以下同
じ。)を体液透過性とする。この場合、袋体26Bの全
体を体液透過性シートにより形成するか、或いは袋体2
6Bの体液受入側面(例えば図示例のシートst1の一
部または全部)は体液透過性シートにより形成し、その
反対側面(例えば図示例のシートst2の一部または全
部)は非体液透過性シートまたは難体液透過性シートに
より形成することができる。一方、吸収速度よりも拡散
性を重視する場合には、吸収部材25の身体側を非−若
しくは難−体液透過性とし、側部や裏面側(身体側と反
対側)を体液透過性とすることもできる。
【0043】また、本発明の吸収部材25では、高吸収
性ポリマーが膨張したときに袋体26Bの区画d,d…
が解除されるように構成される。この場合、区画d,d
…を体液との接触により解除される構成とするか、ある
いは体液と接触しただけでは解除されないがポリマーの
膨張力によって解除される構成とすることができる。前
者の区画dは、袋体26Bの内面相互を体液解離性接着
剤を用いて接着することにより形成できる。体液解離性
接着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアルキレ
ンオキサイドなどを主成分とする水分散型ホットメルト
接着剤や、でんぷんのり、カルボキシメチルセルロース
などの水溶性接着剤を用いることができる。なお、本発
明の用語「体液解離性接着剤」における「接着」とは一
般的な意味での接着固定と粘着固定の両方を含むもので
ある。後者の区画d,d…は、ポリマーの膨張力によっ
て剥離する程度の接着力で、袋体26Bの内面相互を接
着(粘着含む)することにより形成できる。
【0044】さらに、袋体26B内に対する高吸収性ポ
リマー26Aの配置量としては、望まれる吸収能力に応
じて適宜設定できるが、あまり多量に封入すると前述の
とおりゲルブロッキングが発生したり袋体が破裂したり
する。したがって、区画rが解除された状態での一つの
隔室rに相当する部分の容積をVとし、その内部に封入
される高吸収性ポリマー26Aの重量をPとし、高吸収
性ポリマー26Aの生理食塩水飽和吸収時の密度をk=
1とし、高吸収性ポリマー26Aの生理食塩水飽和吸収
時の膨潤倍率をBとしたとき、一つの隔室rが下記式
(1)で定まる重量Wの80〜110%の重さの高吸収
性ポリマーを含むようにするのが望ましい。 W=k×V/B ・・・(1) これにより、換言すれば、予め高吸収性ポリマー26A
が膨潤してもゲルブロッキングが起こり難く、かつ十分
な吸収能力が確保される等の利点がもたらされるよう
な、袋体容積が予め確保される。
【0045】この袋体26Bに用いる体液透過性シート
としては、特に縁部eをヒートシール接合することを考
慮すると、坪量15〜20g/m2程度の繊維集合体シ
ート、より具体的には熱可塑性合成繊維を含む坪量15
〜20g/m2程度の液透過性親水性不織布(公知の、
スパンボンド不織布、カードウエブを接着した不織布、
メルトブローン不織布、それらの混成不織布等)や、合
成パルプ(三井石油化学社製のSWPなど)を含む坪量
15〜20g/m2程度のティッシュペーパーなどが好
ましく使用できる。かかる坪量の繊維集合体シートを用
いることにより、体液透過性が良好となるとともに、膨
潤したポリマーが繊維間から食み出し難くなり、かつコ
ストも低く抑えることができる。
【0046】高吸収性ポリマー26Aは、この種の使い
捨て吸収性物品において用いられる、自重のたとえば1
0〜20倍以上の体液を吸収して保持するものを使用で
きる。この例として、でんぷん系、セルロース系や合成
ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸
(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル
共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセル
ロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などを挙げる
ことができる。高吸収性ポリマーの吸収特性としては1
0秒間で10倍以上吸収し膨潤するものが望ましい。高
吸収性ポリマー26Aは袋体26B内面に接着(粘着)
させておくこともできる。ポリマー26Aの形態として
は図示のような粒子状のものの他、繊維状のものも用い
ることができる。
【0047】吸収部材25を得るに際しては、袋体26
Bの形成とともにその内部に高吸収性ポリマー26Aを
封入保持させた後、これを所定の幅及び長さに切断して
たとえば全体的には帯状(リボン状)に形成したものと
することができる。
【0048】そして、かかる吸収部材25を備えた体液
吸収体20が体液吸収性部1内に配置されることによ
り、排液、たとえば尿が表面シート2を通り、使用面側
シート21を通して袋体26Bに接触する。この体液
は、袋体26Bに沿って拡散しながら体液透過性の部分
を介して袋体26B内に滲入し、対応する隔室r内の高
吸収性ポリマー26Aにより吸収される。体液を吸収し
た高吸収性ポリマー26Aは膨張する。この際、図6に
示すように当該膨張するポリマー26Aの周囲にある区
画dも体液と接触し、当該区画dが解除される。この解
除はポリマー26Aの膨張力が主因となって若しくは補
助的に作用して達成される場合もある。そしてかかる解
除の結果、当該膨張するポリマー26Aは隔室rの制約
を超えて自由に膨張することができ、ポリマー26A,
26A相互の密着によるゲルブロッキングが効果的に防
止されるのである。
【0049】さらに、体液を吸収する前においては、区
画dは解離しないので、高吸収性ポリマーはこれを超え
て移動できず、自身が封入されている隔室r内に拘束さ
れ、袋体26B内の全体に偏り無く保持される。この高
吸収性ポリマー26Aの偏在防止作用によって、ポリマ
ー26A,26A相互の密着が低減されるため、前述の
区画解除によるゲルブロッキング防止効果が更に向上す
る。
【0050】さらに、実施の形態のように、チャンネル
空間24内に吸収部材25を設けると、体液はチャンネ
ル空間24内を長手方向に沿って容易に拡散でき、更に
ゲルブロッキングを起こしにくくなる。また、製品の装
着時、チャンネル空間24が緩衝部またはクッション部
となり、肌に対する接触性が良好となる。
【0051】<体液吸収性部の第2の実施の形態>上記
第1の形態のようにチャンネル空間24を設ける場合、
チャンネル空間24の横断面形状、その数などは適宜選
択できる。一つのチャンネル空間24内に吸収部材25
を複数並べて設けることもできる(図示せず)。
【0052】図7に示すように、体液吸収体20は、必
要ならば2層以上に積層することもできる。この場合、
上下層の吸収部材25の位置が半ピッチずれるように配
置するのが望ましい。
【0053】チャンネル空間24を形成するための使用
面側シート21は液透過性である限り、その材質に限定
はなく、たとえば不織布のほか孔開きフィルムなどによ
ってもよい。この場合、高吸収性ポリマー26Aを透過
させない程度の空隙を有するのが望ましい。使用面側シ
ート21と接合する裏面側シート22としては、不織
布、防漏シート、耐湿紙、吸収紙などから選ぶことがで
きる。
【0054】<体液吸収性部の第3の実施の形態>本発
明は、袋体26Bの内部に高吸収性ポリマー26Aを配
置し、高吸収性ポリマー26Aを袋体26B内に確実に
保持するものであるため、図8に示すように前述の形態
における使用面側シート21及び裏面側シート22を省
略することもできる。この場合、前述の体液吸収体20
は形成されない。
【0055】<変形形態>他方、上記例は体液吸収性部
1の存在を前提とするものであるが、本発明の吸収部材
25はこれらを適宜省略した形態に対しても適用できる
ものである。例えば図9に示すように、表面シート2を
省略することもできる。さらに図10に示すように、後
述する図16や図17の形態等において、吸収部材25
の袋体の裏面側シートst2を防漏性シートにより形成
することで、前述例における表面シート2、表面側シー
ト21及び裏面側シート22の全てを省略することもで
きる。これらの形態は体液を吸収する部分の薄型化を図
る上では好適である。
【0056】<吸収部材の固定形態>吸収部材25は、
物品、例えば裏面側シート22に対して、全体的、間欠
的若しくは散点的、または任意の一箇所(例えば長手方
向の一方の端部のみ)または複数箇所(例えば長手方向
の両端のみ)を固定することができる。特に前述例のよ
うな帯状の吸収部材25の場合には裏面側シート22に
対しこれと対峙する面を長手方向に間欠的に接着剤28
(図3や図7参照)などにより固定するのが望ましく、
広幅な吸収部材の場合には周縁部のみもしくは全面を固
定したり、格子状に固定したりすることができる。
【0057】<吸収部材の平面配置形態−その1>吸収
部材は、図11に示すように、製品の長手方向(前後方
向)に沿うように複数列配設するのが望ましい。この形
態において、図12に示すように、ゾーンZに排尿さ
れ、その尿が表面シート2を通して吸収部材に接触する
と、この体液は、主に帯状袋体26Bの長手方向に沿っ
て拡散しながら体液透過性の部分を介して袋体26B内
に滲入し、対応する隔室r内の高吸収性ポリマー26A
により吸収される。体液を吸収した高吸収性ポリマー2
6Aは膨張する。この際、当該膨張するポリマー26A
の周囲にある区画dも体液と接触し、当該区画dが解除
される。図12に斜線で示す範囲が解除部分である(断
面は図6参照)。この解除はポリマー26Aの膨張力が
主因となって若しくは補助的に作用して達成される場合
もある。そしてかかる解除の結果、当該膨張するポリマ
ー26Aは隔室rの制約を超えて自由に膨張することが
でき、ポリマー26A,26A相互の密着によるゲルブ
ロッキングが効果的に防止されるのである。
【0058】<吸収部材の平面配置形態−その2>他
方、図13に示すように、チャンネル空間24及び吸収
部材25が製品の幅方向に沿って配設することもでき
る。
【0059】<吸収部材の平面配置形態−その3>図1
4(吸収部材25を製品長手方向に沿って配設した例)
及び図15(吸収部材25を製品幅方向に沿って配設し
た例)に示すように、物品の長手方向一方側から延在す
る複数の吸収部材25と、他方側から排泄領域arまで
延在する複数の吸収部材25とを排泄領域arにおいて
のみラップするように配置することもできる。この場
合、各吸収部材25を排泄領域に集中的に配置できると
ともに、各吸収部材25の長さを短くすることができ、
材料コストを低減することができる。
【0060】<吸収部材の平面配置形態−その4>ま
た、例えば袋体の幅を広くした場合等において、区画相
互が平面的に交差する形態、例えば碁盤目状、ハニカム
状に形成することもできる。
【0061】図16に示す物品はこの一例であり、体液
吸収性部の略全体に亘る一体的な袋体からなる吸収部材
250を設けるとともに、区画251を碁盤目状に形成
したものである。この場合、高吸収性ポリマー26Aの
袋体26B内における移動は物品長手方向および幅方向
の両方において制限される点では、前述の帯状袋体26
Bを用いた吸収部材25と同様であるが、体液を吸収し
た時には、区画251が体液吸収部位を中心として平面
的に広がるように順次解除されるようになる。解除部分
はZ’で示してある。なお、帯状袋体26Bを用いた吸
収部材25においても区画dを碁盤目状に設けて良いこ
とは前述のとおりである。
【0062】<吸収部材における高吸収性ポリマー配置
形態>本発明の吸収部材では、隔室r,r…の全てに高
吸収性ポリマー26Aを封入する形態が好ましいが、高
吸収性ポリマー26Aの膨潤倍率が大きい場合など必要
に応じて、隔室1個若しくは複数個おきなど、適宜空室
erを設けることができる。図17に示す例は、図16
に示す例と同様の吸収部材250において物品長手方向
および幅方向に各1個おきに空室er,er…を設けた
ものである。符号irはポリマー封入室を示している。
この他にも、排泄領域の中心とする同心環状に空室およ
び封入室を設ける形態も採ることができる(図示せ
ず)。またもちろん、前述の幅狭吸収部材25を複数列
設置する場合においても、適宜空室を設けることができ
る。
【0063】(その他の形態)上記の体液吸収体20を
有する実施の形態では、体液吸収体20は、表面シート
2の下に配置してある。しかし、使用面側シート21と
裏面側シート22との間に吸収部材25を配置した形態
などにおいては、使用面側シート21そのものが体液を
透過するから、使用面側シート21そのものを本発明で
言う「表面層」とすることができ、すなわち表面シート
2を省略することができる。
【0064】上記各例では、吸収部材25を使用面側シ
ート21と裏面側シート22とで形成されるチャンネル
空間24内に配置したものであるが、本発明において
は、吸収部材25を備える限り、チャンネル空間24内
に配置することに限定されることなく、配置位置は適宜
選択できる。
【0065】現在市販の紙おむつでは、綿状パルプ(フ
ラッフパルプ)を主体とし、ある程度の剛性を有する
(半剛性の)長方形の吸収コアをクレープ紙で包むなど
して形成した非区画吸収部材が、体液吸収性部内に備え
付けられている。本発明では、この非区画吸収部材とと
もに本発明の区画吸収部材25を設けることができ、こ
の場合区画吸収部材25は、非区画吸収部材の内外の適
宜の位置、具体的には、表面シートとクレープ紙との
間、クレープ紙と吸収コアとの間、吸収コアの内部、ク
レープ紙と防漏層との間の部位、あるいは非区画吸収部
材の間や周囲などに配置することができる(図示せ
ず)。
【0066】本発明においては隔室r内に対して高吸収
ポリマー26Aとともに綿状パルプ等の他の吸収性材料
を封入することができる。
【0067】
【実施例】以下、実施例を示して本発明の効果を明らか
にする。 (共通事項)各例毎に、幅4cm、長さ60cm、区画
間隔5cmの、隔室を有する袋体を3列並べて不透液性
シート上に配置し、試験サンプルとした。各例におい
て、全ての隔室内に膨潤倍率50倍の高吸収性ポリマー
を封入した。袋体の上から50g/cm2の荷重を加え
た状態で、中央の袋体の長手方向中央位置(後述の図1
8及び図19に×印で示した位置)に、200mlの人
工尿を20分間隔で3回、合計600ml注入し、人工
尿の濡れ広がりを観察した。
【0068】(実施例1,2)実施例1では、前述の式
1で定まる高吸収性ポリマー量Wの80%の量の高吸収
性ポリマーを、実施例2ではWの110%の量の高吸収
性ポリマーをそれぞれ各隔室内に封入した。また両例と
もに水分散型の解離性ホットメルト接着剤を用いて区画
を形成した。
【0069】(比較例1〜3)比較例1は実施例1と、
及び比較例2は実施例2とそれぞれ同じ量の高吸収性ポ
リマーを用いたが、区画はヒートシールにより行い解除
されないように構成した。また、比較例3は、区画を設
けないものとし、その他は実施例と同様とした。
【0070】(観察結果)実施例1および実施例2にお
いては、図18に示すように人工尿は袋体26B内外を
介して主に長手方向に濡れ広がり、これに伴い区画d1
が解除され、全体的には領域z1で示すように略円状に
バランス良く濡れ広がった。また人工尿吸収領域z1で
は、袋体26Bの横断面が横方向を長軸とする楕円状に
膨張した。この濡れ広がり方は及び膨張形状は、区画を
設けない比較例3と略同じであった。
【0071】比較例1及び比較例2では、図19に示す
ように、人工尿吸収領域においても袋体26B2の区画
d2が解除されず、横断面が略円形にまで膨張した。こ
のためゲルブロッキングが発生し袋体26B2内におけ
る濡れ広がりが殆どみられなかった。また、当初は袋体
26B2間の部分を通り長手方向にある程度まで拡散す
ると思われたが、実際には、解除されていない区画d2
が円形横断面部と比べて低いこともあって、領域z2及
び矢印で示すように、長手方向に濡れ広がるよりも先
に、当該区画d2部分を通じての幅方向の濡れ広がりが
支配的となり、横漏れしてしまった。
【0072】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の吸収部材では、
体液を吸収した高吸収性ポリマーが膨張するとともに、
当該膨張するポリマーの周囲にある区画部分が体液と接
触することで解除されるため、当該膨張するポリマーは
隔室の制約を超えて自由に膨張することができ、ポリマ
ー相互の密着によるゲルブロッキングが効果的に防止さ
れる。また、本発明の吸収部材では、体液と未だ接触し
ていない区画部分は解離しないので、高吸収性ポリマー
はこれを超えて移動できず、自身が封入されている隔室
内に拘束されるため、高吸収性ポリマーを袋体内の全体
にわたり、偏り無く均一に分布させることができ、もっ
てゲルブロッキング防止効果を更に向上させることがで
きる。
【0073】さらに本発明の吸収部材では、高吸収性ポ
リマーは袋体内に移動自由に封入されており、吸収部材
が傾斜すればその傾斜の下側に集合する。よって、例え
ば本発明の吸収性物品がおむつである場合に、これを装
着した者が体を横に傾けた状態で排尿をしたとしても、
その尿が傾斜に沿って下る先の位置には高吸収性ポリマ
ーが集合するため、集中的かつ効率的な吸収が可能であ
る。よって、本発明の体液吸収性物品では前後漏れや横
漏れが生じ難いという利点ももたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】使い捨て紙おむつの展開状態平面図である。
【図2】その要部縦断面図である。
【図3】体液吸収性部の詳細縦断面図である。
【図4】好ましい体液吸収体の斜視図である。
【図5】吸収部材の斜視図である。
【図6】体液吸収状態を示す縦断面図である。
【図7】他の体液吸収性部の詳細縦断面図である。
【図8】別の体液吸収性部の詳細縦断面図である。
【図9】他の体液吸収性部の詳細縦断面図である。
【図10】別の体液吸収性部の詳細縦断面図である。
【図11】吸収部材の平面配置形態を示す、使い捨て紙
おむつの展開状態平面図である。
【図12】体液吸収状態状態を示す、使い捨て紙おむつ
の展開状態平面図である。
【図13】他の吸収部材の平面配置形態を示す、使い捨
て紙おむつの展開状態平面図である。
【図14】別の吸収部材の平面配置形態を示す、使い捨
て紙おむつの展開状態平面図である。
【図15】他の吸収部材の平面配置形態を示す、使い捨
て紙おむつの展開状態平面図である。
【図16】他の吸収部材の平面配置形態およびその体液
吸収状態を示す、使い捨て紙おむつの展開状態平面図で
ある。
【図17】他のポリマー封入形態を示す、使い捨て紙お
むつの展開状態平面図である。
【図18】実施例の観察結果を示す平面図である。
【図19】比較例の観察結果を示す平面図である。
【符号の説明】
1…体液吸収性部、2…表面シート(表面層)、3…防
漏層、4…外形シート、20…体液吸収体、21…使用
面側シート、22…裏面側シート、23…固定部、24
…チャンネル空間、25…吸収部材、26A…高吸収性
ポリマー、26B…担体、28…接着剤、r…隔室、Z
…排尿部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 委宏 栃木県塩谷郡喜連川町大字鷲宿字菅ノ沢 4776−4 エリエールペーパーテック株式 会社内 (72)発明者 栗田 由香 栃木県塩谷郡喜連川町大字鷲宿字菅ノ沢 4776−4 エリエールペーパーテック株式 会社内 Fターム(参考) 3B029 BA05 BA18 4C003 AA06 AA08 AA26 HA05 4C098 AA09 CC02 CC21 CE06 CE07 CE08 CE14 DD06 DD10 DD23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】体液を吸収してこれを保持する吸収部材を
    備えた体液吸収性物品であって、 前記吸収部材は、少なくとも一部が体液透過性とされ且
    つ複数の隔室を有するように区画された密閉袋体と、こ
    の袋体の隔室内に移動自由に封入された高吸収性ポリマ
    ーとからなり、前記高吸収性ポリマーが体液を吸収して
    膨潤したときに前記区画が解除されるように構成された
    ものである、 ことを特徴とする体液吸収性物品。
  2. 【請求項2】身体の肌に面する側に設けられた液透過性
    の表面層、身体の肌から遠ざかる側に設けられた防漏
    層、および両者の間に設けられた体液吸収性部を有し、
    この体液吸収性部内に吸収部材が設置された吸収性物品
    であって、 前記吸収部材は、少なくとも一部が体液透過性とされ且
    つ複数の隔室を有するように区画された密閉袋体と、こ
    の袋体の隔室内に移動自由に封入された高吸収性ポリマ
    ーとからなり、前記区画が体液との接触により解除され
    るように構成されたものである、 ことを特徴とする体液吸収性物品。
  3. 【請求項3】前記吸収部材は帯状をなし、且つ物品の長
    手方向または幅方向に沿って複数列設置されている、請
    求項1または2記載の体液吸収性物品。
  4. 【請求項4】前記吸収部材は幅5cm以下の帯状をな
    し、かつ前記区画間隔が1〜5cmとされている、請求
    項3記載の体液吸収性物品。
  5. 【請求項5】前記袋体は、坪量が15〜30g/m2
    繊維集合体からなる体液透過性シートにより形成されて
    いる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の体液吸収性
    物品。
  6. 【請求項6】前記袋体の体液受入側面は体液透過性シー
    トにより形成され、その反対側面は非体液透過性シート
    または難体液透過性シートにより形成されている、請求
    項1〜5のいずれか1項に記載の体液吸収性物品。
  7. 【請求項7】前記袋体の区画は、前記袋体の内面相互を
    体液解離性接着剤を用いて接着することによりなされて
    いる、請求項項1〜6のいずれか1項に記載の体液吸収
    性物品。
  8. 【請求項8】前記区画が解除された状態での一つの隔室
    に相当する部分の容積をVとし、その内部に封入される
    高吸収性ポリマーの重量をPとし、高吸収性ポリマーの
    生理食塩水飽和吸収時の密度をkとし、高吸収性ポリマ
    ーの生理食塩水飽和吸収時の膨潤倍率をBとしたとき、
    一つの隔室が下記式(1)で定まる重量Wの80〜11
    0%の重さの高吸収性ポリマーを含むように構成されて
    いる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の体液吸収性
    物品。 W=k×V/B ・・・(1)
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