JP2008048775A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品の制臭力を向上する。
【解決手段】吸収性物品1の本体部2は、吸収体である吸収コア22、吸収コア22の着用者側の主面を覆うトップシート21、吸収コア22の着用者側とは反対側の主面を覆うバックシート23、および、吸収コア22とバックシート23との間に配置される親水性の制臭シート24を備える。制臭シート24は、銀ゼオライトを制臭剤として含むクレープ紙である。吸収性物品1では、吸収コア22よりも平面視における投影面積が大きい制臭シート24が、吸収コア22とバックシート23との間の領域、および、吸収コア22の周囲のトップシート21とバックシート23との間の領域に配置される。これにより、制臭剤を広い領域に配置するとともに排泄物を制臭シート24により効率良く吸収することができ、吸収性物品1の制臭力を向上することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品に関する。
従来より、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品において、吸収性物品に吸収された排泄物からの臭いを抑制するための様々な提案がなされている。
例えば、特許文献1では、生理用ナプキンのトップシートとバックシートとの間に設けられる吸収層を、水に膨潤しない親水性繊維および高吸収性ポリマーにより形成し、当該吸収層に制臭剤を含有させることにより、排泄物からの臭いを抑制する技術が開示されている。また、特許文献2では、生理用ナプキンの吸収層を、フラッフパルプおよび高吸収性ポリマーからなる吸収保持部、並びに、当該吸収保持部の上下面の全面および両側面を被覆する制臭シートにより構成することにより、通気性を有するバックシートから生理用ナプキンの外部に排出される臭いを抑制する技術が開示されている。
特許文献3では、生理用ナプキンの疎水性のバックシートに制臭剤を保持させることにより、通気性を有するバックシートから生理用ナプキンの外部に排出される臭いを抑制する技術が開示されている。特許文献3によると、当該バックシートでは、制臭剤の層が疎水性の繊維集合体と疎水性かつ通気性を有するフィルムとの間に設けられることにより、制臭剤が排泄物の水分により濡れることが防止され、制臭力の低下が抑制される。
特許文献4では、一部が抗菌性金属イオンで置換されている水不溶性のカルボキシメチルセルロースを抗菌剤として含有するシート状物を、生理用ナプキン等の吸収性物品のトップシートとバックシートとの間に挟み込むことにより、抗菌性を有する吸収性物品とする技術が開示されている。特許文献5では、金属を担持するゼオライト等の無機多孔結晶をセルロース等の親水性繊維に含有させたシート状の素材が開示されており、当該素材は悪臭除去等に使用可能とされている。
特許第3753581号公報 特許第3753560号公報 特許第3789256号公報 特開平11−1895号公報 特開平11−314308号公報
ところで、特許文献1および特許文献2の生理用ナプキンでは、トップシートおよびバックシートの間において、制臭剤が排泄物を吸収する吸収体のみに保持されており、吸収体が存在する領域のみに制臭機能が付与されるため、生理用ナプキン全体としての制臭力の向上に限界がある。また、特許文献3の生理用ナプキンでは、制臭剤がバックシートに保持されているため、生理用ナプキンの内部(すなわち、トップシートとバックシートとの間)に存在する排泄物に対しては制臭機能を十分に発揮することができない。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、吸収性物品の制臭力を向上することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、吸収体と、前記吸収体の着用者側の主面を覆うトップシートと、前記吸収体のもう一方の主面を覆うバックシートと、前記吸収体と前記バックシートとの間の領域、および、前記吸収体の周囲の前記トップシートと前記バックシートとの間の領域に配置されるとともに制臭剤を含有する親水性の制臭シートとを備える。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の吸収性物品であって、前記制臭シートが、クレープ紙である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の吸収性物品であって、前記吸収体に、前記吸収体の長手方向または前記長手方向に垂直な幅方向に伸びる溝部が形成されており、前記制臭シートの収縮皺が、前記溝部に垂直な方向に伸びる。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の吸収性物品であって、前記制臭シートのクレープ率が5%以上20%以下である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記吸収体の前記バックシート側の面積に対する前記制臭シートの面積の割合が110%以上200%以下である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記制臭シートの生理食塩水に対する1分後のクレム吸水度が70mm以上である。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品であって、前記制臭シートに含有される前記制臭剤が銀ゼオライトである。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の吸収性物品であって、前記制臭シートの前記制臭剤の含有量が、5重量%以上30重量%以下である。
本発明では、吸収性物品の制臭力を向上することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る吸収性物品1を示す平面図であり、図2は、吸収性物品1を図1中に示すA−Aの位置で長手方向(すなわち、図1中の上下方向)に垂直な面で切断した断面図である。吸収性物品1は、着用者が着用する外装物品である下着の内側において、着用者からの径血等の排泄物を受ける生理用ナプキンである。図1では、着用者に接する面(すなわち、着用者側)を手前側にして吸収性物品1を描いている。
図1および図2に示すように、吸収性物品1は、略シート状の本体部2、および、本体部2の長手方向のほぼ全長に亘って長手方向に垂直な幅方向の両側に設けられた一対の側壁部3を備える。図2に示すように、一対の側壁部3のそれぞれには、長手方向に伸びる弾性部材31が接合されており、吸収性物品1を広げた状態(図1参照)では、弾性部材31は伸張状態となっている。吸収性物品1では、弾性部材31が収縮することにより、本体部2の側方において側壁部3が着用者側に向かって立ち上がり、着用時に着用者の足の付け根近傍に当接するギャザーが形成される。
側壁部3は、撥水性または不透液性の不織布(例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS(スパンボンド・メルトブロー・スパンボンド)不織布)やプラスチックフィルム、あるいは、これらの複合材料により形成される。吸収性物品1の快適性向上の観点からは、側壁部3が通気性を有することが好ましい。弾性部材31としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等が用いられ、ホットメルト接着剤や熱圧着、超音波圧着等により側壁部3に接合される。本実施の形態では、弾性部材31としてポリウレタンフィルムが用いられ、ゴム系のホットメルト接着剤により側壁部3に接着される。なお、各側壁部3には複数の弾性部材31が設けられてもよい。
図1および図2に示すように、本体部2は、吸収体である吸収コア22、吸収コア22の内側の主面(すなわち、着用者側の主面)を覆うトップシート21、吸収コア22の外側の主面(すなわち、着用者側とは反対側のもう一方の主面)を覆うバックシート23、および、吸収コア22とバックシート23との間に配置される親水性の制臭シート24を備える。トップシート21およびバックシート23は、ホットメルト接着剤等により吸収コア22および制臭シート24の周囲にて互いに接合され、吸収コア22の側方には側壁部3が接合される。
トップシート21は透液性のシート材料、例えば、親水性繊維により形成された不織布であり、着用者からの排泄物の水分を速やかに捕捉して吸収コア22へと移動させる。トップシート21として利用される不織布は、例えば、ポイントボンド不織布やエアスルー不織布、スパンレース不織布であり、これらの不織布を形成する親水性繊維としては通常、セルロースやレーヨン、コットン等が用いられる。なお、トップシート21として、表面を界面活性剤により親水処理した疎水性繊維(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリアミド、ナイロン)にて形成された透液性の不織布が利用されてもよく、また、開孔を有するプラスチックフィルムが利用されてもよい。
バックシート23は、撥水性または不透液性のプラスチックフィルムであり、トップシート21を透過した排泄物が、本体部2の外側にしみ出すのを防止する。吸収性物品1の内側のムレを防止して着用者の快適性を向上するという観点からは、透湿性(すなわち、通気性)を有するプラスチックフィルムがバックシート23として利用されることが好ましい。バックシート23としては、撥水性または不透液性の不織布や当該不織布の内側に撥水性または不透液性のプラスチックフィルムが積層された積層シートが利用されてもよい。バックシート23に利用される不織布は、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、SMS不織布であり、必要に応じて撥水処理が施されてもよい。
図3は、図2に示す吸収コア22を拡大して示す断面図であり、図4は、吸収コア22の平面図である。図3および図4に示すように、吸収コア22は、本体部2のトップシート21(図2参照)に当接する上層シート221、バックシート23(図2参照)に当接する下層シート223、および、上層シート221と下層シート223との間において接着剤により両シートの少なくとも一方に接着される粒状の吸水性ポリマー(例えば、SAP(Super Absorbent Polymer))222を備える。上層シート221および下層シート223は、親水性の不織布等により形成される。なお、図3および図4では、図示の都合上、吸水性ポリマー222を実際よりも大きく描いている。
吸収コア22では、長手方向に伸びるとともに幅方向に互いに離間して配列された複数の帯状領域224に吸水性ポリマー222が固定されており、上層シート221および下層シート223は、各帯状領域224の間の領域(すなわち、吸水性ポリマー222が存在しない領域)において溶着により接合される。これにより、吸収コア22では、吸収コア22の長手方向に伸びる溝部225が形成されることとなる。
吸収性物品1では、トップシート21を透過した排泄物が、吸収コア22の吸水性ポリマー222に吸収され、吸水性ポリマー222が膨潤する。このように、排泄物が吸水性ポリマー222により固定されることにより、排泄物がトップシート21を再度透過して着用者側に漏出すること(いわゆる、着用者側への逆流)が防止されるとともに排泄物の臭いが抑制される。
図1および図2に示す制臭シート24は、制臭剤を含有する親水性のシート部材であり、制臭シート24を形成する親水性繊維としては、例えば、セルロースやパルプが用いられる。制臭剤としては、好ましくは金属(例えば、銀、銅、亜鉛、鉄、ニッケルコバルト、パラジウム、白金)を担持するゼオライト等の無機多孔結晶が用いられる。本実施の形態では、制臭シート24として、制臭剤である銀ゼオライトを含有するセルロース繊維からなるレンゴー株式会社製の銀セルガイア(セルガイアは登録商標)が用いられる。制臭シート24では、銀ゼオライトの含有量は、好ましくは5重量%以上30重量%以下とされる。
制臭シート24は、図1および図2に示すように、吸収コア22とバックシート23との間の領域、および、吸収コア22の周囲のトップシート21とバックシート23との間の領域に配置される。換言すれば、制臭シート24は、吸収コア22とバックシート23との間から吸収コア22の周囲にまで広がって存在している。平面視における吸収コア22のバックシート23側の面積に対する制臭シート24の面積の割合は、好ましくは110%以上200%以下(より好ましくは、130%以上190%以下)であり、本実施の形態では、約170%とされる。
図5は、制臭シート24を示す平面図である。図5に示すように、制臭シート24は、ちりめん状の収縮皺241が形成されたクレープ紙であり、収縮皺241は、吸収性物品1の長手方向に垂直な方向(すなわち、図4に示す吸収コア22の長手方向に沿って伸びる溝部225に垂直な方向)に伸びる。制臭シート24のクレープ率(すなわち、収縮皺241に垂直な方向に制臭シート24を引っ張って広げた際の制臭シート24の面積の増加率)は、好ましくは5%以上20%以下とされ、本実施の形態では約10%とされる。また、生理食塩水に対する制臭シート24の1分後のクレム吸水度は、70mm以上とされる。当該制臭シート24のクレム吸水度は、濃度1%の食塩水を試験液として、常温の室内においてJIS−P8141に規定される測定方法に準じて測定される。
以上に説明したように、吸収性物品1では、吸収コア22よりも平面視における投影面積が大きい親水性の制臭シート24が、吸収コア22とバックシート23との間の領域、および、吸収コア22の周囲のトップシート21とバックシート23との間の領域に配置される。このため、吸収性物品1では、平面視において吸収コア22が存在する領域よりも広い領域に制臭剤を配置することができる。また、トップシート21を通過した排泄物は、吸収コア22の吸水性ポリマー222に吸収されて固定される(すなわち、吸水性ポリマー222が膨潤する)までの間、バックシート23側に向かって移動するが、当該排泄物を親水性の制臭シート24により効率良く吸収することができる。このように、制臭剤を広い領域に配置するとともに排泄物を制臭シート24により効率良く吸収することにより、吸収性物品1の制臭力を向上することができる。
また、吸収性物品1では、制臭シート24が透湿性のバックシート23の着用者側に当接して設けられることにより、バックシート23を通過して吸収性物品1の外部に排出される臭いを効率良く抑制することができる。さらには、制臭シート24が吸収コア22の周囲にも設けられるため、バックシート23から吸収性物品1の外部に排出される臭いをより効率良く抑制することができる。
また、制臭シート24が、吸収コア22の他の面を被覆することなく吸収コア22のバックシート23側の主面のみに当接して当該主面のみを被覆することにより、すなわち、吸収コア22に固定される前の排泄物が集まって実質的に最も制臭力が必要とされる位置のみに制臭シート24を配置することにより、吸収性物品1を小型化することもできる。
吸収性物品1では、制臭シート24の面積が、吸収コア22のバックシート23側の面積の110%以上(より好ましくは、130%以上)とされることにより、吸収コア22の周囲に設けられる制臭シート24の面積を十分に確保して吸収性物品1の制臭力をより確実に向上することができる。また、制臭シート24の面積が吸収コア22のバックシート23側の面積の200%以下(より好ましくは、190%以下)とされることにより、吸収コア22の面積が吸収性物品1全体の面積に対して過剰に小さくなることを防止し、吸収性物品1の吸収力を十分に確保しつつ吸収性物品1が大型化することを防止することができる。
吸収性物品1では、制臭シート24が収縮皺241を有するクレープ紙とされることにより、収縮皺を有しない平滑な制臭シートが設けられる場合とは異なり、平面視における投影面積を大きくすることなく制臭シート24の表面積を増大させることができる。これにより、制臭シート24の排泄物に接触する表面積を大きくし、制臭シート24により排泄物を効率良く吸収することができるため、吸収性物品1の制臭力をより向上することができる。
また、制臭シート24では、排泄物が収縮皺241を伝わって幅方向に迅速に拡散するため、制臭シート24により排泄物をより効率良く吸収することができ、吸収性物品1の制臭力をさらに向上することができる。さらには、吸収性物品1において、収縮皺241が吸収コア22の溝部225に垂直な方向に伸びるように制臭シート24が配置されることにより、排泄物を収縮皺241および溝部225を介して本体部2全体に迅速に拡散させることができ、吸収性物品1の制臭力をより一層向上することができる。
制臭シート24では、クレープ率が5%以上とされることにより、排泄物をより効率良く吸収することができ、吸収性物品1の制臭力の向上をより確実に実現することができる。また、クレープ率が20%以下とされることにより、制臭シート24のこしの強さ(すなわち、剛度)を大きくすることができ、吸収性物品1の製造時における制臭シート24の取り扱いを容易とすることができる。
吸収性物品1では、制臭シート24の生理食塩水に対する1分後のクレム吸水度が70mm以上とされることにより、排泄物を制臭シート24全体に迅速に拡散することができる。これにより、制臭シート24に含有される制臭剤の大部分を排泄物の制臭に利用することができるため、吸収性物品1の制臭力をより向上することができる。
制臭シート24では、制臭剤として銀ゼオライトが用いられることにより、吸収性物品1の制臭力を向上することができるとともに抗菌力をも向上することができる。また、銀ゼオライトの含有量が5重量%以上とされることにより、制臭力および抗菌力をより確実に向上することができ、30重量%以下とされることにより、制臭シート24の製造コストが過剰に増大することを防止して適切な範囲に収めることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図6は、第2の実施の形態に係る吸収性物品1aを示す平面図である。図6に示すように、吸収性物品1aでは、長手方向の一方の端部における本体部2の形状が、図1に示す吸収性物品1とは異なる。その他の構成は図1ないし図5と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図6に示すように、吸収性物品1aでは、本体部2の一方の端部の幅が、その他の部位の幅よりも大きくされる。また、制臭シート24も同様に、本体部2の幅が大きくなっている領域において、他の部位よりも幅が大きくなっている。吸収性物品1aでは、吸収コア22のバックシート23側の面積に対する制臭シート24の面積の割合は、約190%とされる。
吸収性物品1aでも、第1の実施の形態と同様に、吸収コア22よりも平面視における投影面積が大きい親水性の制臭シート24が、吸収コア22とバックシート23との間の領域、および、吸収コア22の周囲のトップシート21とバックシート23との間の領域に配置される。これにより、制臭剤を広い領域に配置するとともに排泄物を制臭シート24により効率良く吸収することができ、吸収性物品1aの制臭力を向上することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態に係る吸収性物品について説明する。図7は、第3の実施の形態に係る吸収性物品1bを示す平面図であり、図8は、吸収性物品1bを図7中のB−Bの位置で切断した断面図である。図7および図8に示すように、吸収性物品1bでは、本体部2の形状が図1に示す吸収性物品1とは異なり、また、本体部2の幅方向の両側に側壁部が設けられない。その他の構成は図1ないし図5と同様であり、以下の説明において同符号を付す。
図7に示すように、吸収性物品1bでは、本体部2の長手方向の中央近傍の幅が、長手方向の両端部近傍の幅よりも小さくされる。また、制臭シート24も同様に、長手方向の中央近傍の幅が、長手方向の両端部近傍の幅よりも小さくされる。吸収性物品1bでは、吸収コア22のバックシート23側の面積に対する制臭シート24の面積の割合は、約175%とされる。
図7および図8に示すように、吸収性物品1bでも、第1の実施の形態と同様に、親水性の制臭シート24が、吸収コア22とバックシート23との間の領域、および、吸収コア22の周囲のトップシート21とバックシート23との間の領域に配置される。これにより、制臭剤を広い領域に配置するとともに排泄物を制臭シート24により効率良く吸収することができ、吸収性物品1bの制臭力を向上することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態に係る吸収性物品の吸収コア22は、積層された3枚以上の不織布等の各層間に吸水性ポリマーが固定された構造とされてもよい。また、吸収コア22では、溝部225(すなわち、吸水性ポリマー222が存在しない領域)が、吸収コア22の幅方向に伸びるように形成されてもよい。この場合、収縮皺241が溝部225に垂直な方向である吸収コア22の長手方向に伸びるように制臭シート24が配置されることにより、排泄物を本体部2全体に迅速に拡散させて制臭力をより向上することができる。
吸収コア22は、親水性繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維やセルロース繊維)に粒状の吸水性ポリマー(例えば、SAP)を混合したものをティッシュペーパーや透液性不織布等の被覆シートにより包み込んで形成されてもよい。この場合、溝部225は、吸収コア22に対してエンボス加工が施されることによりが形成される。
吸収性物品では、吸収コア22のバックシート23側の主面以外の他の面も、必要に応じて制臭シートにより被覆されてよい。
上記実施の形態に係る吸収性物品は、生理用ナプキン以外にも、パンティライナーや使い捨ておむつのパッド部として用いられてもよく、使い捨ておむつ等の内側に取り付けられる尿取りパッド等の補助吸収具として用いられてもよい。
第1の実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の断面図である。 吸収コアの拡大断面図である。 吸収コアの平面図である。 収縮皺の平面図である。 第2の実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 第3の実施の形態に係る吸収性物品の平面図である。 吸収性物品の断面図である。
符号の説明
1,1a,1b 吸収性物品
21 トップシート
22 吸収コア
23 バックシート
24 制臭シート
225 溝部
241 収縮皺

Claims (8)

  1. 着用者からの排泄物を受ける吸収性物品であって、
    吸収体と、
    前記吸収体の着用者側の主面を覆うトップシートと、
    前記吸収体のもう一方の主面を覆うバックシートと、
    前記吸収体と前記バックシートとの間の領域、および、前記吸収体の周囲の前記トップシートと前記バックシートとの間の領域に配置されるとともに制臭剤を含有する親水性の制臭シートと、
    を備えることを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記制臭シートが、クレープ紙であることを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項2に記載の吸収性物品であって、
    前記吸収体に、前記吸収体の長手方向または前記長手方向に垂直な幅方向に伸びる溝部が形成されており、
    前記制臭シートの収縮皺が、前記溝部に垂直な方向に伸びることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項2または3に記載の吸収性物品であって、
    前記制臭シートのクレープ率が5%以上20%以下であることを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記吸収体の前記バックシート側の面積に対する前記制臭シートの面積の割合が110%以上200%以下であることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記制臭シートの生理食塩水に対する1分後のクレム吸水度が70mm以上であることを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の吸収性物品であって、
    前記制臭シートに含有される前記制臭剤が銀ゼオライトであることを特徴とする吸収性物品。
  8. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記制臭シートの前記制臭剤の含有量が、5重量%以上30重量%以下であることを特徴とする吸収性物品。
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