JP2016120192A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】経血の高い吸収性能を有しながら、経血量の少ない時期に使用しても優れた消臭性能が得られる吸収性物品を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品1は、肌当接面を形成する肌側シート2、非肌当接面を形成する非吸液性の非肌側シート3、及びこれら両シート間に配置された吸収性コア4を有する吸収性本体を備えた吸収性物品であって、長手方向Xと幅方向Yとを有しており、吸収性コア4は、排泄部対向部Bにおける幅方向の中央域41に、高坪量部42と低坪量部43とが長手方向又は幅方向に交互に形成された中央高通気領域A1を有し、中央高通気領域A1における低坪量部43は、吸収性コア4の非肌対向面側に開口する窪み44を形成しており、中央高通気領域A1における吸収性コア4と非肌側シート3との間に消臭シート7が配されている。【選択図】図2

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
近年、生理用ナプキンやパンティライナー等の吸収性物品として、消臭性能を持たせたものが種々提案されている。
例えば、消臭剤を含む消臭シートや消臭剤を、肌当接面を形成する表面シートと吸収体との間に配置したり(例えば、特許文献1)、吸収体と裏面シートとの間に配置したもの(例えば、特許文献2)が提案されている。
また、消臭性能に着目した技術とは別の技術として、本出願人は、柔軟性や吸収性能等に優れた吸収性物品として、吸収体の吸収性コアに、吸収性コアの非肌対向面に開口する線状凹溝を形成した吸収性物品を提案している(特許文献3、4参照)。
特開2002−272768号公報 特開2010−158448号公報 特開2014−113191号公報 特開2014−104095号公報
消臭シートを配した従来の吸収性物品のうち、消臭シートを、表面シートと吸収体との間に配置したものは、排泄液の透過性を阻害し、吸収性物品としての基本的性能である吸収性能を発揮できず、漏れやムレの原因となる。そのため、消臭シートに含まれる消臭剤の量を減らしたり、消臭剤が介在しない帯状領域を設けるなど(特許文献1)の工夫をしているが、消臭性能が十分ではなくなる恐れがある。さらにムレにより菌が発生・増殖することでさらに臭いの原因となる恐れがある。また、消臭シートが活性炭のように色の濃い消臭剤を含むものであると、その色が肌当接面側から透けて見えて使用者に良い印象を与えない恐れがある。
他方、吸収体と裏面シートとの間に配置したものは、高い消臭性能が得られない場合がある。即ち、一般に生理期間における経血の量は、生理開始から2,3日目に最も量が多くなり、以後減少していくことが知られているが、本発明者は、2,3日目の経血量の多い時期と、4日目以降の経血量の少ない時期とで臭いの質が異なることを見出した。経血量の少ない時期に目立つ臭いである、ヨーグルトのような酸っぱい臭いの原因物質の一つは、脂肪族のケトン類(ジアセチル、アセトイン等)であった。また、経血量の多い時期では、魚介類の腐敗臭のような臭いのトリメチルアミン等のアミン類が多く検出された。
そこで、本発明者は、経血の吸収性能が高く、経血量の多い時期の臭いだけではなく、経血量の少ない時期に目立つ臭いにも効果的に消臭可能な吸収性物品の構成を鋭意検討した。
なお、特許文献3,4には、消臭に関しての記載がないことは勿論、線状凹溝を形成した吸収性コアを、経血の少ない時期に目立つ臭いの消臭に用いることについて記載されていない。
したがって本発明は、従来技術が有する解決課題を解決し得る吸収性物品に関する。
本発明は、肌当接面を形成する肌側シート、非肌当接面を形成する非吸液性の非肌側シート、及びこれら両シート間に配置された吸収性コアを有する吸収性本体を備えた吸収性物品であって、着用者の前後方向に沿う長手方向と、該長手方向に直交する幅方向とを有しており、前記吸収性コアは、排泄部対向部における幅方向の中央域に、高坪量部と低坪量部とが長手方向又は幅方向に交互に形成された中央高通気領域を有しており、前記中央高通気領域における前記吸収性コアと前記非肌側シートとの間に消臭シートが配されている、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、経血の高い吸収性能を有しながら、経血量の多い時期の臭いだけではなく、経血量の少ない時期に使用しても優れた消臭性能が得られる吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の一実施形態である生理用ナプキンの肌対向面側(肌側シート側)を示す平面図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、図2の吸収性コアのみを抽出して示す吸収性コアの断面図である。 図4は、本発明の他の実施形態の要部を示す断面図である。 図5(a)〜図5(c)は、吸収性コアと非肌側シートとの間に配する消臭シートの、吸収性コアとの位置関係の例を示す吸収性コアの模式平面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品の一実施形態としての生理用ナプキン1(以下、単にナプキン1ともいう)は、肌当接面を形成する肌側シート2、非肌当接面を形成する非吸液性の非肌側シート3、及びこれら両シート2,3間に配置された吸収性コア4を有する吸収性本体5を備えている。肌当接面は、着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌当接面は、着用時に着用者の肌側とは反対側(通常、ショーツ等の衣類側)に向けられる面である。
また、ナプキン1は、着用時に着用者の前後方向に沿う方向となる長手方向Xと、該長手方向Xに直交する幅方向Yとを有している。以下、吸収性物品及びその構成部材の、吸収性物品の長手方向に沿う方向を長手方向X、吸収性物品及びその構成部材の、吸収性物品の長手方向に直交する方向に沿う方向を幅方向Yともいう。
吸収性本体5は、長手方向Xに、前方部A、液排泄部対向部B及び後方部Cを有している。液排泄部対向部Bは、幅方向Yにおける中央部に、着用者の液排泄部(膣口等)が対向配置される部分であり、前方部Aは、液排泄部対向部Bより着用者の前側(腹側)に配される部分であり、後方部Bは、液排泄部対向部Bより着用者の背中側に配される部分である。吸収性本体5は、液排泄部対向部Bの左右両側に一対のウイング部6,6を有している。
本発明において、排泄部対向部は、本実施形態のナプキン1のようにウイング部を有する場合には、吸収性物品の長手方向においてウイング部を有する領域(ウイング部の縦方向一方側の付け根と他方側の付け根とに挟まれた領域)である。ウイング部を有しない吸収性物品における排泄部対向部は、吸収性物品が3つ折りの個装形態に折り畳まれた際に生じる、該吸収性物品を幅方向Yに横断する2本の折曲線(図示せず)について、該吸収性物品の長手方向の前端から数えて1本目及の第1折曲線と2本目の第2折曲線とに囲まれた領域である。
図1に示すように、ナプキン1における肌側シート2は、液透過性の表面シート21及びその両側に接合された一対のサイドシート22,22を備えている。液透過性の表面シート21は、吸収性本体5の幅方向Yの中央部に、吸収性本体5の全長に亘るように配されている。サイドシート22は、吸収性本体5の幅方向中央側の側縁部23を表面シート21上に重ねた状態で、該側縁部23より幅方向の外方の部位24が表面シート21に接合されている。また、サイドシート22は、長手方向Xの両端部が、ナプキン1の周縁シール部11において表面シート21上に接合されている。サイドシート22は、図2に示すように、ナプキン1の幅方向Yの中央側に、サイドシート22と表面シート21とで画成される空間部Pを形成する。この空間部Pは、吸収性本体5の幅方向Yの中央に向けて開口しているので、幅方向Yの中央から外方へ流れる経血等の排泄液は空間部Pに収容され、結果として排泄液の漏れが効果的に防止される。
非肌側シート3は、非吸液性である。「非吸液性」は、吸収性物品の具体的用途に応じて吸収性物品に吸収させるべき液体を吸収しないことが好ましく、吸収させるべき液体としては、経血、尿、排泄物、蒸留水、生理食塩水等が挙げられるが、下記方法により測定した蒸留水の吸液率が5%以下であるシートは、吸収性物品の具体的用途を問わずに「非吸液性」であるとする。
〔蒸留水の吸液率の測定方法〕
76.2mm×25.4mmの矩形状のサンプルを50℃のオーブンで24時間乾燥させたものを、乾燥剤入りデシケーターに入れて室温まで冷却した後、質量(浸漬前の質量)を測定した。そのサンプルを、23±1℃の蒸留水中に2時間浸漬した後、取り出して乾いた布で表面の水分をすべてふき取り,速やかに質量(浸漬後の質量)を測定した。吸液率(%)を下記式により求めた。
吸液率(%)=〔(浸漬後の質量−浸漬前の質量)/(浸漬前の質量)〕×100
非肌側シート3としては、液を吸収しないシートとして、合成樹脂製の液不透過性フィルムや、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等の耐水圧が高い撥水性の不織布を用いることができる。液不透過性フィルムは、透湿性を有するものであっても透湿性を有しないものであっても良い。
非吸液性の非肌側シート3は、経血、尿、排泄物、生理食塩水を、少なくとも吸収性コア4側に向けられる面側から吸収しなければ良く、例えば、非吸液性の非肌側シート3は、上述した合成樹脂製の液不透過性フィルムや耐水圧が高い撥水性の不織布等の非肌当接面側に、親水性の不織布等の吸液性のシートが積層されたものであっても良い。また、非肌側シート3は、不織布のみからなるものであっても良い。
一対のウイング部6,6は、吸収性コア4の両側縁から延出したサイドシート22及び非肌側シート3からなる。一対のウイング部6それぞれの非肌側シート3からなる面には、ショーツのクロッチ部に固定するためのウイング部粘着部(図示せず)が設けられ、吸収性本体5の非肌当接面には、該本体5をショーツの内面に固定するための本体粘着部(図示せず)が設けられている。肌側シート2と非肌側シート3とは、吸収性コア4の周縁部より外方に位置する部分が接着剤で互いに接合されているとともに、ナプキン1の周縁部に形成された周縁シール部11に置いて熱融着により互いに接合されている。吸収性本体5は、肌側シート2から非肌側シート3までの層間が、それぞれ、ドット、スパイラル、ストライプ等の間欠パターンでパターン塗工された接着剤により互いに接合されていることが好ましい。
ナプキン1における吸収性コア4は、パルプ繊維等の繊維材料からなる繊維集合体又は該繊維集合体の繊維間に高吸水性ポリマーを保持させたものからなる。吸収性コア4は、肌当接面側の面及び非肌当接面側の面の両面を、ティッシュペーパーや透水性の不織布からなるコアラップシート(図示略)によって被覆されている。コアラップシートは、吸収性コアの形成材料の漏れ出しを防止したり、吸収性コアの保形性を高める目的で使用される。
ナプキン1における吸収性コア4は、図3に示すように、吸収性本体5の排泄部対向部Bにおける幅方向の中央域41に、高坪量部42と低坪量部43とが幅方向Yに交互に形成された中央高通気領域A1を有している。本実施形態のナプキン1のように、その中央高通気領域A1における低坪量部43は、吸収性コア4の非肌対向面側に開口する溝部44(窪み)を形成していることが好ましい。本発明において、中央高通気領域又は側方高通気領域に関し、高坪量部と低坪量部とが交互に形成されているとは、少なくとも2つの高坪量部とその間に位置する少なくとも1つの低坪量部を有するという意味であるが、幅方向Y及び長手方向Xの何れか一方又は双方に、2つの高坪量部に挟まれた低坪量部が複数形成されていることがより好ましい。
また、中央域41は、排泄部対向部Bにおける吸収性コア4を、その幅方向Yの長さを5等分割して5領域に分割したときの中央の3領域である。前記の5等分割は、長手方向Xに沿う互いに平行な4直線で行う。
中央高通気領域A1における低坪量部43及び溝部44は、幅方向Yにおける隣接部分に比して吸収性コアの形成材料の坪量を減らして形成されている。即ち、吸収性コア4の幅方向Yには、中央域41に位置し坪量が低い低坪量部43と、その左右両側に位置し該低坪量部43より坪量が高い一対の高坪量部42,42とが形成されており、その低坪量部43の厚みが、その両側の高坪量部42,42より薄くなっている。そして、それによって、低坪量部43と重なる位置に、吸収性コア4の非肌当接面側に開口する溝部44が形成されている。本実施形態のナプキン1における中央高通気領域A1の低坪量部43は、中央高通気領域A1の高坪量部42に比べて、坪量のみならず密度も低くなっている。そのため、中央高通気領域A1は、低坪量部43を透過しての厚み方向の通気性が一層向上している。
本実施形態における中央高通気領域A1においては、吸収性コア4長手方向Xについても、高坪量部42と低坪量部43bとが交互に形成されており、その低坪量部43bも、低坪量部43と同様に、吸収性コア4の非肌対向面側に開口する溝部44b(窪み)を形成している。
中央高通気領域A1における低坪量部43b及び溝部44bは、長手方向Xにおける隣接部分に比して吸収性コアの形成材料の坪量を減らして形成されている。即ち、吸収性コア4の長手方向Xには、中央域41に位置し坪量が低い低坪量部43bと、その前後両側に位置し該低坪量部43bより坪量が高い一対の高坪量部42,42とが形成されており、その低坪量部43bの厚みが、その両側の高坪量部42,42より薄くなっている。そして、それによって、低坪量部43bと重なる位置に、吸収性コア4の非肌当接面側に開口する溝部44bが形成されている。
ナプキン1における中央高通気領域A1の低坪量部43bは、中央高通気領域A1の高坪量部42に比べて、坪量のみならず密度も低くなっている。そのため、中央高通気領域A1は、低坪量部43bを透過しての厚み方向の通気性が一層向上している。
吸収性コア4の中央高通気領域A1において、低坪量部43,43bの坪量は、それぞれ、高坪量部42の坪量に対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下であり、また、好ましくは5%以上50%以下、より好ましくは10%以上40%以下である。
また、高坪量部42の坪量は、好ましくは200g/m以上、より好ましくは300g/m以上であり、また、好ましくは800g/m以下、より好ましくは700g/m以下であり、また、好ましくは200g/m以上800g/m以下、より好ましくは300g/m以上700g/m以下である。低坪量部43,43bの坪量は、好ましくは10g/m以上、より好ましくは15g/m以上であり、また、好ましくは400g/m以下、より好ましくは350g/m以下であり、また、好ましくは10g/m以上400g/m以下、より好ましくは25g/m以上350g/m以下である。
中央高通気領域A1において高坪量部42は、低坪量部43,43bよりも坪量が大きいだけでなく、厚みも大きくなっている。低坪量部43,43bの厚みは、高坪量部42の厚みに対する割合が、好ましくは5%以上、より好ましくは10%以上であり、また、好ましくは50%以下、より好ましくは40%以下であり、また、好ましくは5%以上50%以下、より好ましくは10%以上40%以下である。また、高坪量部42の厚みは、好ましくは1.5mm以上、より好ましくは2mm以上であり、また、好ましくは10mm以下、より好ましくは8mm以下であり、また、好ましくは1.5mm以上10mm以下、より好ましくは2mm以上8mm以下である。低坪量部43,43bの厚みは、好ましくは0.08mm以上、より好ましくは0.15mm以上であり、また、好ましくは5mm以下、より好ましくは4mm以下であり、また、好ましくは0.08mm以上5mm以下、より好ましくは0.15mm以上4mm以下であることがより好ましい。
〔高坪量部及び低坪量部の坪量の測定方法〕
吸収性コア4を、高坪量部42と低坪量部43又は43bの境界線に沿ってフェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、高坪量部42及び低坪量部43又は43bの小片を得る。高坪量部42は、あらかじめ定めた面積となるように、好ましくは一対の低坪量部43,43に挟まれた部分を小片として切り出す。低坪量部43,43bの小片は、一対の高坪量部42,42間に挟まれた細幅の部分を長さが30mmとなるように切り出す。低坪量部43又は43bの小片として、低坪量部43b又は43との交差部分を含まない長さ30mmの小片が得られない場合は、その交差部分を可及的少数含む長さ30mmの小片を切り出し、低坪量部43又は43bの小片として用いる。
それらの小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を高坪量部42又は低坪量部43の小片の面積で除して小片の坪量を算出する。高坪量部42、低坪量部43及び低坪量部は43bのそれぞれについて、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
〔高坪量部及び低坪量部の厚みの測定方法〕
高坪量部42、低坪量部43及び低坪量部43の厚みの測定は、各々の部位について坪量を測定するために切り出した小片の厚みを測定することで行う。大きさ20mm×20mm、厚み3mmのアクリルプレートを、その中心が小片の中心に一致するように置き、KEYENCE社製非接触式レーザー変位計(レーザーヘッドLK−G30、変位計LK−GD500を用い、サンプルの厚みを測定する。
なお、厚み測定時圧力は0.5g/cmとする。切り出した小片の大きさが小さく、非接触式レーザー変位計により測定し難い場合には、前記切断されたサンプルの断面を、例えば、マイクロスコープ(KEYENCE社製VHX−1000)を用いて20〜100倍の倍率で観察し、測定してもよい。
また、ナプキン1においては、図3に示すように、吸収性コア4の幅方向Yにおける中央域41を挟む両側の側方域45,45にも、高坪量部42Sと低坪量部43Sとが幅方向Yに交互に形成された側方高通気領域A2,A2が形成されており、その低坪量部43Sも、側方域45における、吸収性コア4の非肌対向面側に開口する溝部44S(窪み)を形成している。
側方高通気領域A2においても、低坪量部43S及び溝部44Sは、幅方向Yにおける隣接部分に比して吸収性コアの形成材料の坪量を減らして形成されている。また、側方高通気領域A2の低坪量部43Sは、側方高通気領域A2の高坪量部42Sに比べて、坪量のみならず密度も低くなっている。そのため、側方高通気領域A2は、低坪量部43Sを透過しての厚み方向の通気性が向上している。
本実施形態における側方高通気領域A2においては、吸収性コア4長手方向Xについても、高坪量部42Sと低坪量部43Sbとが交互に形成されており、その低坪量部43Sbも、低坪量部43Sと同様に、吸収性コア4の非肌対向面側に開口する溝部44Sb(窪み)を形成している。側方高通気領域A2における低坪量部43Sb及び溝部44Sbは、長手方向Xにおける隣接部分に比して吸収性コアの形成材料の坪量を減らして形成されている。また、側方高通気領域A2の低坪量部43Sbも、側方高通気領域A2の高坪量部42Sに比べて、坪量のみならず密度も低くなっている。おり、側方高通気領域A2についても、低坪量部43SBを透過しての厚み方向の通気性が向上している。
本実施形態のナプキン1においては、図2に示すように、中央高通気領域A1における吸収性コア4と非肌側シート3との間に消臭シート7が配されている。より詳細には、吸収性コア4の非当接面側を被覆するコアラップシート(図示略)と、非肌側シート3との間に、消臭シート7が配されている。
消臭シート7としては、生理用ナプキン等の吸収性物品が吸収する経血等の液体から生じる各種の臭い成分を吸収し得る各種公知のものを使用することができ、例えば、消臭剤を、シート状の基材に保持させてなるもの等を好ましく使用することができる。シート状の基材への保持のさせ方は、一枚のシートに結合する方法や、2枚のシート間に挟持させる方法等が挙げられ、一枚のシートに結合する方法は、シートを構成する繊維間に保持させても良いし、シートを構成する繊維にバインダーにより結合しても良い。消臭剤としては、活性炭、ゼオライト、多孔性ポリマー、シリカゲル、モンモリロライト等が挙げられる。消臭剤は、経血量の少ない時期のヨーグルトのような酸っぱい臭いの原因物質の一つである脂肪族のケトン類、特にジアセチル等の吸着能が高いものが好ましい。
好ましい消臭シート7の一例としては、消臭剤を含有する消臭剤含有シートと該消臭剤含有シートの表裏面を被覆する2枚の被覆シートとの積層体からなる積層消臭シートが挙げられる。被覆シートは、好ましくは同形同大の矩形状の外形を有しており、消臭シートは、周縁部に、被覆シートどうしが消臭剤含有シートを介することなく接合された帯状領域を有することが好ましい。消臭剤含有シートは、消臭剤と繊維原料を主体として構成されている。消臭剤としては、各種公知の消臭剤を用いることができ、例えば、活性炭、多孔性ポリマー、シリカゲル、ゼオライト、モンモリロライト類等を挙げることができる。特に、ガス状物質に対して高い吸着性を示す活性炭が好ましい。また、血液等の隠ぺい性の高い消臭剤がより好ましい。消臭剤として活性炭を用いる場合、消臭剤含有シート中における活性炭の含有率は、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは3〜30重量%である。
粒状の活性炭を用いる場合、その平均粒子径は0.1〜500μm、特に平均粒子径1〜100μmであることが好ましく、その比表面積は500〜2000m2 /g、特に1000〜1500m2 /gであることが好ましい。消臭シート7は、ホットメルトなどにより非肌側シートに固定されていることが好ましい。
繊維原料としては、NBKP、LBKP等の木材パルプや、藁、綿等の非木材パルプ等の公知の天然繊維等が好ましく使用できる。また、シート強度を向上させる目的で、ポリエチレン繊維等の合成繊維を併用しても良い。消臭剤含有シート中における繊維原料の含有率は、好ましくは50質量%以上99質量%以下、更に好ましくは70質量%以上97質量%以下である。消臭剤含有シートには、消臭剤を、各シートの全面に亘って実質的に均一に分散させてあることが好ましい。消臭シートは、その平面方向に活性炭が、坪量2g/m以上20g/m以下で含まれていることが好ましく、坪量5g/m以上15g/m以下で含まれていることが更に好ましい。また、消臭剤含有シートの厚みは、好ましくは0.1mm以上2.0mm以下、更に好ましくは0.2mm以上0.5mm以下である。
被覆シートとしては、繊維原料からなるシート材、例えば紙、不織布等が用いられる。紙とした場合の繊維原料としては、消臭剤含有シートと同様のものが使用できる。また、不織布としては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等の公知の不織布が使用できる。被覆シートは、材質や厚みが同一でも異なっていても良い。被覆シートの厚みは、好ましくは0.1mm以上2.0mm以下、更に好ましくは0.2mm以上0.5mm以下である。消臭剤含有シートと両被覆シートとは、例えば、抄き合わせ又は接着剤等を用いた貼り合わせ等により、積層一体化することができる。
本実施形態のナプキン1によれば、排泄部対向部Bにおける幅方向の中央域41に、高坪量部42と低坪量部43とが幅方向Yに交互に形成されるか、高坪量部42と低坪量部43bとが長手方向Xに交互に形成された中央高通気領域A1を有しており、中央高通気領域A1は、低坪量部43の存在により厚み方向の通気性が向上している。そして、その中央高通気領域A1と重なる領域における吸収性コア4と非肌側シート3との間に消臭シート7が配されているため、肌側シート2を通過した経血は、吸収性コア4において拡散、吸収されながら、その経血中に含まれる臭い成分が、通気性が向上した吸収性コア4内(特に低坪量部や溝部44等)を流通して、消臭シート7において効率的に吸着されるため、経血量の多い時期の臭いだけではなく、経血量の少ない時期に使用しても特に優れた消臭性能が得ることができる。更に、非肌側シート3が、非液吸収性であること、特に消臭シート7が非吸液性の非肌側シート3と接するように配されることで、経血の粘度の低い時などに排泄部対向部B付近において、経血が吸収コア4で拡散されるよりも先に消臭シート7に到達した場合にでも、経血が通過せずに留まることで、効果的に消臭効果を得ることができるとともに、吸収性コア4で十分に吸収する時間を確保することができ、経血の高い吸収性能が得られる。
また、消臭シート7の消臭剤として有色のもの、特に、活性炭のように色の濃いものを用いても、その色が肌当接面側から透けて見えることが防止され、使用者がその色によって不清潔等の悪い印象を持つことが防止される。しかも、ナプキン1が、経血等の液体を吸収した場合、その液体から生じた臭いが、低坪量部43bを透過して溝部44に入り、すぐに消臭シート7へと到達する。そのため、脂肪族のケトン類等が臭いの原因物質となり、高い消臭効果を持たすことが従来難しかった経血量の少ない時期に使用しても、本実施形態のナプキン1は優れた消臭性能が得られる。また、例えば消臭剤として活性炭を用いた場合、比較的消臭が容易であった経血量の多い時期の臭いの原因物質であるトリメチルアミン等のアミン類も良好に消臭することができるため、生理期間中のどの時期に使用しても優れた消臭効果を示すものとなる。さらに、消臭シート7の消臭剤として有色系のもの、特に活性炭のように色の濃い、排泄物に対する隠ぺい性のあるものを用いれば、使用後にナプキン1を非肌当接面側から見ても経血などの排泄物が透けて見えることがなく、また、使用後、通常と同様に例えば3つ折りに折畳むことにより、経血等の色が見えることが防止され、廃棄の際に不快感の防止となる。
なお、斯かる効果は、中央高通気領域A1に、高坪量部と低坪量部とが幅方向Yのみに交互に形成されている場合、又は中央高通気領域A1に、高坪量部と低坪量部とが長手方向Xのみに交互に形成されている場合も奏されるが、本実施形態のように、高坪量部と低坪量部とが両方向に交互に形成されていることが、一層高い吸収性能と消臭性能を得られるため好ましい。
本実施形態のナプキン1においては、中央高通気領域A1に形成された低坪量部43,43bは、図1に示すように、吸収性コア4の平面視において格子状に交差しており、中央高通気領域A1に、周囲を低坪量部43,43bで囲まれた高坪量部42が、平面方向に分散した状態に複数形成されている。これにより、ナプキン1は、中央高通気領域A1の通気性が一層向上し、一層消臭性能に優れたものとなっている。
周囲を低坪量部43,43bで囲まれた高坪量部42は、吸収性コア4の平面視における面積が、好ましくは100mm以上450mm以下、更に好ましくは150mm以上400mm以下である。また、周囲を低坪量部43,43bで囲まれた高坪量部42は、吸収性コア4の長手方向X及び幅方向Yのそれぞれに複数並んで形成されていることが好ましい。
なお、本発明における低坪量部は、図4に示す低坪量部43cのように、吸収性コア4の形成材料の坪量がゼロの部分であっても良く、その場合の低坪量部43cは、吸収性コア4を貫通する貫通部を形成するものとなる。吸収性コア4の形成材料の坪量がゼロの低坪量部43cの場合であっても、高い消臭性能が得られるが、吸収性コア4の吸収性能をより高くする観点からは、本実施形態のナプキン1のように、低坪量部43は、吸収性コアの非肌対向面側に開口する溝部(窪み)を形成していることが好ましい。
また、本実施形態のナプキン1においては、中央高通気領域A1における吸収性コア4は、図3に示すように、肌当接面側に連続層46を有している。経血は中央高通気領域A1における高坪量部42で十分に吸収されるとともに、低坪量部43が、溝部44等の窪みを有することに加えて、肌当接面側に連続層46を有することは、臭いをともなった経血が、排泄部対向部Bにおいて、直接的に高坪量部42もしくは、低坪量部43に到達するのではなく、連続層46を介することで、より効率よく、高坪量部42が経血を吸収し、低坪量部43より臭いを消臭シート7に移動できるとともに、平面的にも拡散することで、より多くの経血を吸収することができるとともに、消臭シート7の広い面積において有効に臭いの吸収が可能となり、より消臭効果が向上する。また、経血量の少ない場合や粘度が高い場合など、一気に吸収性コア4の下層まで、浸透できないときに、臭い成分は、連続層46を通って溝部44,44bに入り、素早く消臭シート7に到達できる等の利点がある。
また、圧搾溝51があることで、横方向Yの経血の拡散を抑制することができるとともに圧搾溝51に沿って経血が吸収性コア4に引き込まれやすくなる。
また、本実施形態のナプキン1の吸収性コア4は、液排泄部対向部Bにおける幅方向の中央域41に、その周囲に位置する部分よりも厚みの大きい肉厚部41Aを有している。肉厚部41Aの存在によって、吸収性コア4の中央域41の肌当接面には、着用者の肌側に向かって、側方域45よりも肌当接面側に隆起した隆起部13aが形成されている。また、それにより、ナプキン1の肌当接面には、着用者の肌側に向かって隆起した隆起部13が形成されている。吸収性コア4の肉厚部41A及び隆起部13a、並びにナプキン1の隆起部13は、ナプキン1の平面視においては、図1中の符号41Aで示す範囲に形成されている。
中央高通気領域A1が、隆起部13を形成する肉厚部41Aと重なる範囲に形成されていることは、吸収性コア4の経血の吸収性能を保ちつつ、中央域41の通気性を上げることで消臭効果を高める点から好ましい。
肉厚部41A及び隆起部13a,13は、ナプキン1の長手方向Xの全長の30%以上80%以下の長さに亘って形成されていることが好ましく、ナプキン1の全長の35%以上70%以下の長さに亘って形成されていることが更に好ましい。
なお、肉厚部41Aは、中央域41に形成されていればよく、吸収性コア4の幅方向Yにおいて、肉厚部41A及び隆起部13aの長さが中央域41の長さよりも短くても良いし、長くてもよい。
また、本実施形態のナプキン1においては、図1に示すように、中央高通気領域A1の低坪量部43,43bが、側方高通気領域A2の低坪量部43S,43Sbよりも密に存在しており、側方高通気領域A2よりも中央高通気領域A1の方が、高坪量部の面積に対する低坪量部の面積の割合が大きくなっている。即ち、中央高通気領域A1における高坪量部と低坪量部との面積比(高坪量部の面積/低坪量部の面積)が、側方高通気領域A2における高坪量部と低坪量部との面積比(高坪量部の面積/低坪量部の面積)よりも大きい。
このように、中央高通気領域A1に、側方高通気領域A2よりも大きい割合で低坪量部43,43bを形成することにより、中央領域の経血等の吸収性を低下させずに、通気性を上げることができ、消臭効果やムレ難さを向上させることができるといった有利な効果が得られる。
また、本実施形態のナプキン1においては、中央高通気領域A1における高坪量部42と低坪量部43の坪量差が、側方高通気領域A2における高坪量部42Sと低坪量部43Sの坪量差よりも大きいことが好ましい。このようにすることにより、通気性と吸収性が両立できるといった有利な効果が得られる。
また、本実施形態のナプキン1においては、吸収性コア4は、その全体が一体成形されていることが好ましい。「一体成形されている」とは、別の工程で製造した部材どうしを接着剤や圧縮などの接合手段で結合したものとは異なり、同一の材料を用いて、一つの工程で一体的に形成されていることを意味する。吸収性コア4が一体成形されていると、中央高通気領域A1において高坪量部と低坪量部とが長手方向又は幅方向に交互に安定的に形成されるとともに、低坪量部をより密に形成することができ、より一層高い通気性が確保され、より高い消臭性能が得られるものとなる。上述した構成を有する吸収性コアであって、一体成形されたものは、例えば、特開2014−104095号公報に記載の方法によって製造することができる。ただし、集積用凹部の底部に配する難通気性部材の高さや配置は、吸収性コアに形成する溝部の深さや低坪量部の配置に応じて適宜に変更する。
しかし、これに代えて、例えば、図3に示す吸収性コア4における、連続層46と該連続層46より非当接面側を形成する部分とを別々に製造した後、積層して吸収性コア4を構成することもできる。
また、本実施形態のナプキン1における吸収性本体5の肌対向面(表面シート21側の面)には、図1及び図2に示すように、表面シート21及び吸収性コア4が、非肌側シート3側(非肌対向面側)に向かって一体的に圧搾されてなる圧搾溝51が形成されており、圧搾溝51として、排泄部対向部の幅方向中央部を挟む両側それぞれに、ナプキン1の長手方向Xに沿って延びる縦溝51を2重に有しており、2本の縦溝51は、それぞれ、幅方向Yの内方に向かって凸に湾曲している。圧搾溝51は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工(いわゆるエンボス加工)によって形成されている。圧搾溝51においては、表面シート21と吸収性コア4とが一体化(結合)している。
上述した一又は二以上の効果が一層確実に奏されるようにする観点から、ナプキン1は以下の構成を有することが好ましい。
中央高通気領域A1における低坪量部43及び溝部44の、幅方向Yの形成ピッチP1(図1参照、中心間距離)は、好ましくは5mm以上、更に好ましくは7mm以上であり、また好ましくは23mm以下、更に好ましくは20mm以下であり、また好ましくは5mm以上23mm以下、更に好ましくは7mm以上20mm以下である。同様に、中央高通気領域A1における低坪量部43b及び溝部44bの、長手方向Xの形成ピッチP2(図1参照、中心間距離)は、好ましくは10mm以上、更に好ましくは15mm以上であり、また好ましくは30mm以下、更に好ましくは25mm以下であり、また好ましくは10mm以上30mm以下、更に好ましくは15mm以上25mm以下である。
また、低坪量部43(又は溝部44)及び低坪量部43b(又は溝部44b)の幅は、それぞれ、好ましくは0.5mm以上、更に好ましくは1mm以上であり、また好ましくは5mm以下、更に好ましくは3mm以下であり、また好ましくは0.5mm以上5mm以下、更に好ましくは1mm以上3mm以下である
中央高通気領域A1における溝部44,44bの深さt1は、中央高通気領域A1における吸収性コア4の厚みtに対する割合(百分率)が、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また好ましくは95%以下、更に好ましくは90%以下であり、また好ましくは30%以上95%以下、更に好ましくは50%以上90%以下である。
特に中央高通気領域A1に隆起部13aが形成されている場合には、溝部44,44bの深さt1は、中央高通気領域A1における吸収性コア4の厚みtに対する割合(百分率)が、好ましくは30%以上、更に好ましくは50%以上であり、また好ましくは95%以下、更に好ましくは90%以下であり、また好ましくは30%以上95%以下、更に好ましくは50%以上90%以下である。溝部44、44bの割合が大きいほど吸収コア4に吸収された経血の臭いが、溝部44を介して、消臭シート7に素早く到達する点から好ましい。
側方高通気領域A2における溝部44S,44Sbの深さt2は、側方高通気領域A2における吸収性コア4の厚みt3に対する割合(百分率)が、好ましくは10%以上、更に好ましくは25%以上であり、また好ましくは95%以下、更に好ましくは90%以下であり、また好ましくは10%以上95%以下、更に好ましくは25%以上90%以下である。
また、本実施形態のナプキン1においては、図2に示すように、吸収性コア4の全幅に亘る幅を有する矩形状の消臭シート7が、図1の位置PaからPcの範囲に配されている。消臭シート7は、ナプキン1の幅方向Yの長さが、排泄部対向部Bにおける吸収性コア4の幅方向の長さの、好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上であり、また好ましくは120%以下、更に好ましくは100%以下であり、また好ましくは40%以上120%以下、更に好ましくは50%以上100%以下である。消臭シート7は、ナプキン1の長手方向Xの長さが、吸収性コア4の長手方向Xの全長の、好ましくは40%以上、更に好ましくは50%以上であり、また好ましくは120%以下、更に好ましくは100%以下であり、また好ましくは40%以上120%以下、更に好ましくは50%以上100%以下である。
図5(a)に示すように消臭シート7は、排泄部対向部Bにおける吸収性コア4の幅方向の中央域41のみと重なるように配されていても良いが、図5(b)に示すように、排泄部対向部Bにおける吸収性コア4の幅方向Yの全域と重なるように配されていることが、消臭性の点から好ましい。また、消臭シート7は、図5(c)に示すように、吸収性コア4の輪郭と同形状の輪郭を有し、吸収性コア4の全域と重なるものであっても良い。
表面シート21としては、当該技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを特に制限なく用いることができる。例えば、表面シート21としては、液透過性を有する不織布や、穿孔フィルムを用いることができる。また、サイドシート22としては、耐水圧が高い撥水性の不織布、例えば、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド積層不織布等を用いることができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、肌側シート2は、サイドシート22を有さず、液透過性の表面シート21のみからなるものであっても良い。また、図1に示すナプキン1においては、中央高通気領域A1又は側方高通気領域A2に形成された低密度部と同様の構成の低密度部が、腹側部A及び背側部Bの一部にも形成されているが、そのような低密度部は、腹側部A及び背側部Bの一方又は双方に存在しなくても良い。また、圧搾溝51は形成されていなくても良い。
また、低密度部が形成する窪みとして、溝部に代えて、一方向に延びていない窪みを形成しても良い。また、低密度部は、吸収性コアの平面方向の同じ位置に、吸収性コアの肌対向面側に開口する窪みと非肌対向面側に開口する窪みを有していても良い。
また、吸収性コアは、パルプ繊維等の繊維材料のみからなるものであっても良いし、繊維材料と高吸水性ポリマーとの両者を含むものであっても良い。繊維材料としては、従来、生理用ナプキンやパンティライナー、使い捨ておむつ等の吸収性物品の吸収体に用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース系繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、繊維材料は、全体又は一部がパルプ繊維であることが好ましく、繊維材料中のパルプ繊維の割合は50〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは80〜100質量%であり、更に好ましくは100質量%である。なお、吸収性コアには、高吸水性ポリマー以外に、抗菌剤等を必要に応じて配合しても良い。
また、上記実施形態では、高坪量部42の密度が低坪量部43,43bの密度よりも高いものであったが、これ代えて、高坪量部42の密度が低坪量部43,43bの密度が均一であっても良い。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、使い捨ておむつ等の他の吸収性物品であっても良い。また、吸収性物品は、ウイング部や後方フラップ部を有しないものであっても良く、長手方向の前後で形状が対称なものであっても良い。
上述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
(実施例)
パルプ繊維及び高吸水性ポリマーの厚み一様の混合積繊体に、5mm幅の非積繊部を互いに平行に3本形成し、その上下面をコアラップシートで被覆した吸収性コアを、下記材料からなる肌側シートと非肌側シートとの間に配置した。また、その際、その吸収性コアの非肌当接面側(非積繊部側)のコアラップシートと非肌側シートとの間に下記構成の消臭シートを配置して、実施例の生理用ナプキンを得た。消臭シートの大きさは、ナプキンの幅方向の長さが、排泄部対向部における吸収性コアの幅方向の長さの100%であり、ナプキンの長手方向の長さが、吸収性コアの長手方向の全長の88%であった。
肌側シート(表面シート):坪量30g/mのエアスルー不織布
非肌側シート:坪量25g/mの非透湿ポリエチレン製フィルム
消臭シート:坪量5.5g/mの活性炭含有シート(活性炭平均粒径40μmを9.6重量%を含有)と該活性炭含有シートの表裏面を被覆する吸収紙(パルプ100%、坪量16g/m)との積層体からなる積層活性炭消臭シート。
(比較例)
混合積繊体に、非積繊部を形成しない以外は、実施例と同様にして、試験用の生理用ナプキンを得た。
(評価)
得られた生理用ナプキンについて、以下方法により消臭性能を評価した。
測定容器にナプキンを入れ、その容器内において、臭い成分付き(ジアセチル0.4μL、またはトリメチルアミン2μL)のろ紙をナプキンのコアラップシートと吸収体の間に入れ、容器を密封した。そして、30分後臭い成分の検知管(ガステック社)で容器内の臭気濃度を測定した。測定容器に臭い成分付きのろ紙のみを入れたときの臭気濃度と、測定容器に前記のナプキンを入れたときの容器内の臭気濃度とから、下記式(1)に基づき消臭率(%)を求めた。
Figure 2016120192
その結果を、以下に示す。
実施例:ジアセチルの消臭率60.6%、トリメチルアミンの消臭率86%
比較例:ジアセチルの消臭率48.5%、トリメチルアミンの消臭率89%
以上の結果から明らかなように、実施例の生理用ナプキンは、経血量の多い時期の臭いの原因物質であるトリメチルアミンについて、高い消臭率を示している。更に、経血量が少ない時期の臭いの原因物質であるジアセチルについても、比較例より高い消臭率を示しており、本発明によれば、経血量の多い時期の臭いだけではなく、経血量の少ない時期に使用しても優れた消臭性能が得られることが判る。また、実施例の生理用ナプキンは、消臭剤の色が肌当接面側から見えにくいものであった。
1 生理用ナプキン
2 肌側シート
21 表面シート
22 サイドシート
3 非肌側シート
4 吸収性コア
41 中央域
41A 肉厚部
A1 中央高通気領域
42 中央高通気領域の高坪量部
43,43b 中央高通気領域の低坪量部
44、44b 溝部(窪み)
45 側方域
A2 側方高通気領域
42S 側方高通気領域の高坪量部
43S,43Sb 側方高通気領域の低坪量部
44S、44Sb 側方高通気領域の溝部(窪み)
46 連続層
5 吸収性本体
51 圧搾溝
A 前方部
B 液排泄部対向部
41 中央域
45 側方域
C 後方部
6 ウイング部

Claims (9)

  1. 肌当接面を形成する肌側シート、非肌当接面を形成する非吸液性の非肌側シート、及びこれら両シート間に配置された吸収性コアを有する吸収性本体を備えた吸収性物品であって、
    着用者の前後方向に沿う長手方向と、該長手方向に直交する幅方向とを有しており、
    前記吸収性コアは、排泄部対向部における幅方向の中央域に、高坪量部と低坪量部とが長手方向又は幅方向に交互に形成された中央高通気領域を有しており、
    前記中央高通気領域における前記吸収性コアと前記非肌側シートとの間に消臭シートが配されている、吸収性物品。
  2. 前記中央高通気領域における前記低坪量部は、前記吸収性コアを貫通する貫通部又は前記吸収性コアの非肌対向面側に開口する窪みを形成している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記中央高通気領域における吸収性コアは、肌当接面側に連続層を有し、前記低坪量部が前記窪みを形成している、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記消臭シートは、前記非肌側シートに接するように配されている、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性コアの幅方向における前記中央域を挟む両側の側方域に、高坪量部と低坪量部とが長手方向又は幅方向に交互に形成された側方高通気領域が形成されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記側方高通気領域よりも前記中央高通気領域の方が、前記高坪量部の面積に対する前記低坪量部の面積の割合が大きい、請求項5に記載の吸収性物品。
  7. 前記中央域の肌当接面には、着用者の肌側に向かって、該中央域を挟む両側の側方域よりも肌当接面側に隆起した隆起部が形成されている、請求項1〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記消臭シートが、消臭剤を含有する消臭剤含有シートと該消臭剤含有シートの表裏面を被覆する2枚の繊維製被覆シートとの積層体からなる、請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記消臭シートに含まれる消臭剤が有色である、請求項1〜8の何れか1項に記載の吸収性物品。
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