JP2021041060A - 吸収性物品 - Google Patents

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美可 阿部
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早紀 南
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Abstract

【課題】廃棄時に経血等が透けて見えにくい吸収性物品に関する。【解決手段】吸収性物品は、吸収体と、表面シートと、裏面シートと、遮蔽シートと、を具備する。上記吸収性物品は、互いに直交する幅方向及び前後方向を有する。上記吸収体は、第1の面と第2の面を有する。上記表面シートは、上記吸収体の上記第1の面側に配置される。上記裏面シートは、上記吸収体の上記第2の面側に配置される。上記遮蔽シートは、上記吸収体と上記裏面シートとの間に配置される。上記裏面シートを介して上記遮蔽シートが透視可能である。上記裏面シートは、CIE−L*a*b*表色系におけるL*値が80以上95未満の有色のシートである。上記遮蔽シートは、上記幅方向及び上記前後方向において上記裏面シートの周縁よりも内側に位置し、上記裏面シートよりもL*値が低い領域を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
一般に、使用済みの生理用ナプキンの廃棄では、経血等を吸収した表面シート側を内側にして生理用ナプキンを丸め、それをトイレットペーパーや個装シートに包んで廃棄が行われる。
特許文献1には、尿や体液を吸収する吸収性物品において、表面側シートと吸収性コアとの間に疎水性を有するインクで色又は図柄が印刷された面を有する体液透過シートを配置することが開示されている。このような吸収性物品では、色又は図柄が印刷された体液透過シートを用いることにより、使用後の尿や体液で濡れた部分の隠蔽性を高めることができる。
特開2007−130504号公報
使用済みの廃棄時の生理用ナプキンでは、経血の色が濃いため裏面シート側から経血が透けて見え、着用者や他人に不快感を生じさせるといった問題が生じることがあった。
上述の特許文献1の構成では、表面シート側からの体液隠蔽の効果を得ることはできるが、裏面シート側が外側となるように吸収性物品を丸めて廃棄する場合には、裏面シート側から経血が透けて見えてしまう。
本発明の課題は、廃棄時に経血等が透けて見えにくい吸収性物品の提供に関する。
本発明の一形態に係る吸収性物品は、吸収体と、表面シートと、裏面シートと、遮蔽シートと、を具備する。
上記吸収性物品は、互いに直交する幅方向及び前後方向を有する。
上記吸収体は、第1の面と第2の面を有する。
上記表面シートは、上記吸収体の上記第1の面側に配置される。
上記裏面シートは、上記吸収体の上記第2の面側に配置される。
上記遮蔽シートは、上記吸収体と上記裏面シートとの間に配置される。
上記裏面シートを介して上記遮蔽シートが透視可能である。
上記裏面シートは、CIE−L表色系におけるL値が80以上95未満の有色のシートである。
上記遮蔽シートは、上記幅方向及び上記前後方向において上記裏面シートの周縁よりも内側に位置し、上記裏面シートよりもL値が低い領域を有する。
以上のように、本発明の吸収性物品によれば、裏面シート側から経血等が透けて見えにくいものとすることが可能である。
本発明の一実施形態に係る吸収性物品を示す平面図である。 図1のII−II線で切断した断面を示す拡大断面図である。 上記吸収性物品における遮蔽シートと圧搾溝との位置関係を説明する平面図である。 上記吸収性物品の一部を構成する遮蔽シートの平面図である。 上記吸収性物品を裏面側から見た場合の平面図であり、(A)は使用前の状態を示し、(B)は経血が遮蔽シートの第1領域内で拡がった使用後の状態を示し、(C)は経血が遮蔽シートの第1領域を超えて広がった使用後の状態を示す。 遮蔽シートの第1領域の変形例を説明するための遮蔽シートの平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
本発明の吸収性物品1は、図1に示すように、本体Mと、一対のウイング部Wと、左右圧搾溝6と、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。ナプキン1における横方向はナプキン1の幅方向に対応する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上又は肌側、着衣に近い側を下又は非肌側という事がある。
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体4を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
本体Mは、縦方向Xに沿って、前方領域M1と、中間領域(縦方向中間領域)M2と、後方領域M3とに区分される。
中間領域M2は、着用時に着用者の排泄領域に対向する領域である。図1において、中間領域M2は、本体Mにおけるウイング部Wの前後基端部間の領域である。
前方領域M1は、中間領域M2の前方(着用者の腹側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄領域の前方に対向するように構成される。
後方領域M3は、中間領域M2の後方(着用者の背側)に配置される領域であり、装着時に着用者の排泄領域の後方に対向するように構成される。
なお、ここでいう着用時は、通常の適正な着用位置(ナプキン1の想定される着用位置)が維持された状態を意味し、ナプキン1が当該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
なお、吸収性物品がウイング部を有さない場合には、本体Mを縦方向Xに沿って三等分して、真中の領域を中間部M2とし、その前方に配置される領域を前方部M1、後方に配置される領域を後方部M3とする。
ウイング部Wは、本体Mの中間領域M2から横方向Yの外方に大きく突出するように構成される。
図2に示すように、ナプキン1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、遮蔽シート15と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体4及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤やヒートシール等による接合、及び左右圧搾溝6によるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
[各部構成]
(吸収体)
吸収体4は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配置される。吸収体4は、液を表面シート2側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。
吸収体4は、表面シート2側に位置する第1の面(肌側面)4aと、裏面シート3側に位置する第2の面(非肌側面)4bと、を有する。
吸収体4は、吸収性コア7と、コアラップシート8と、を有する。
吸収性コア7は、図2に示す例では、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体に高吸水性ポリマーPを保持させた構成を有しているが、この構成に限定されない。
コアラップシート8は、吸収性コア7を被覆し、例えば吸収性コア7の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート8は、典型的には、親水性繊維を主体とする不織布、紙などのシート状物である。コアラップシート8に含まれる親水性繊維としては、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ等の天然繊維;カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ;キュプラ、レーヨン等の再生繊維;アセテート等の半合成繊維;ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維に親水化処理を施した繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。コアラップシートにおける親水性繊維の典型的なものは、天然繊維、セルロース系の再生繊維又は半合成繊維である。
コアラップシート8は例えば矩形状を有し、図2に示すように、吸収性コア7を覆ったときに対向する一対の端部が互いに重なりあって裏面シート3側に位置するように配置される。裏面シート3側でコアラップシート8が2枚重なる多層部81は、縦方向Xに延在し、吸収体4の横方向Yの中央部付近に位置する。
コアラップシート8は、吸収体4の第1の面4a及び第2の面4bを構成する。第2の面4bは多層部81を有している。
図2に示すように、例えば吸収性コア7は、中間領域M2において、横方向Y中央部に位置し、厚み方向Z上方に突出した突出部18を有している。突出部18は、吸収性コア7の他の領域と比較して、全体として高い坪量で肉厚に構成されることにより、中間領域M2における吸収性を高めることができる。また、着用者の排泄領域に対向して突出部18が設けられることで、着用者の排泄領域に対するフィット性も高めることができる。
また、吸収性コア7は、縦方向X又は横方向Yの少なくとも一方に延びる低坪量溝部19を有していてもよい。低坪量溝部19は、周囲の領域よりも低い坪量で構成され、図2に示すように、例えば吸収性コア7の厚み方向Zの下面から上方に向かって形成された溝部分と吸収性材料部分とを含む。吸収性コア7は、低坪量溝部19が例えば格子状に設けられることで、ブロック状に分割されている。
吸収性コア7が低坪量溝部19を有することで、吸収性コア7に柔軟性を付与できる。また、低坪量溝部19が周囲の領域よりも薄く構成されることで、液由来の蒸気が溝を伝って放出され易くなり、吸収性コア7の通気性を高めることができる。
(表面シート)
表面シート2は、液透過性のシート材として構成され、吸収体4の厚み方向Z上方(第1の面4a側)に配置される。なお、表面シート2と吸収体4との間には、表面シート2から吸収体4への液の透過性の向上、吸収体4に吸収された液の表面シート2への液戻りの防止等の観点から、セカンドシート(サブレイヤーシート)が配置されていてもよい。表面シート2は、例えば、厚み方向Z外方に突出する複数の凸部を有する。
(裏面シート)
裏面シート3は、吸収体4の厚み方向Z下方(第2の面4b側)に、遮蔽シート15を介して配置される。裏面シート3は、例えばその周縁において、表面シート2及びサイドシート5と接着剤、熱シール等によって接合される。
裏面シート3は、例えば、液難透過性、水蒸気透過性及び撥水性等の機能を有するシート材で形成される。当該シート材としては、例えば熱可塑性樹脂のフィルムや、当該フィルムと不織布とのラミネート等を用いることができる。
裏面シート3は、ナプキン1を裏面シート3側からみたときに、後述する遮蔽シート15の有色部分に相当する第1領域16が透けて視認可能となるように構成される。
なお、裏面シート3には、図示はしないが、着衣に対して本体M及びウイング部Wを固定する粘着部が設けられている。
裏面シート3は、CIE−L表色系におけるL値が80以上95未満の有色のシートである。L値が80以上というように明るい色の裏面シート3を用いることにより、外観上の清潔感をナプキン1に付与することができる。ここで、「有色」とは、無色透明を除くのに加え、L値が95以上の白色も除くことを意味する。本明細書において、CIE−L表色系におけるL値、a値、b値は色差系によって測定できる。例えば日本電色工業(株)のハンディ型分光色差系NF333(商品名)を用い、光源C、視野角2°の測定条件で、シートの反射光を測定して求めることができる。このとき、背景板としてL値が95以上の白色板を用いて測定することが好ましい。
尚、L値は明るさを示している。a値、b値は色の方向を示している。aは略赤方向、−aは略緑方向、bは略黄色方向、−bは略青色方向を示す。CIE−L表色系におけるa値、b値が0に近づく値をとる色は、白色、灰色、黒色といった中間色になる。
(サイドシート)
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y外側に配置される。サイドシート5の材料としては、表面シート2よりも親水性が小さいシート材料が好ましく、具体的には、表面シート2よりも親水性の低い不織布、フィルム材料、及び不織布とフィルム材料のラミネート構造のシートが挙げられる。サイドシート5は、例えば接着剤Eによって表面シート2に接合されている。
(左右圧搾溝)
図1及び図2に示すように、本体Mの表面シート2側には第1左右圧搾溝6aが形成され、吸収体4の第2の面4b側には、第1左右圧搾溝6aと平面視で重なる凹部である第2左右圧搾溝6bが形成されている。第1左右圧搾溝6aと第2左右圧搾溝6bとを特に区別する必要がない場合は左右圧搾溝6と称する。
左右圧搾溝6は、本体Mの周縁に形成された一対の圧搾溝である。左右圧搾溝6は、本体Mの表面シート2側から厚み方向Zに圧搾加工することによって形成される。
図2に示すように、第1左右圧搾溝6aは、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。第2左右圧搾溝6bは、吸収体4が表面シート2側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。
左右圧搾溝6は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。左右圧搾溝6では、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化しており、遮蔽シート15までには至っていない。
このような構成により、左右圧搾溝6は、他の領域と比較して剛性が高く、変形しにくい部分となる。このため、左右圧搾溝6は、ナプキン1が外力を受けた場合に、周囲の低剛性領域の変形を促す変形起点や、当該外力に対する抗力を発揮する部分として機能し得る。
また、左右圧搾溝6は、周囲の領域と比較して繊維の密度が高くなるため、毛管作用によって排泄された液を吸液及び保持することができる。これにより、左右圧搾溝6は、吸収体4の外方への液の漏れを防止する防漏作用も有する。
図1に示すように、左右圧搾溝6は、横方向Yに対をなして左右に配置されている。図1及び図3に示す左右圧搾溝6は、本体Mを横方向Yに2等分する中心線に関して線対称に構成され、全体として本体Mを周回するように構成される。
また、ナプキン1は、左右圧搾溝6の他、横方向Yに延びる中間圧搾溝11を有していてもよい。
左右圧搾溝6は、周回溝として構成されたラウンド溝部12を有する。ラウンド溝部12は、本体Mの中間領域M2においては縦方向Xに延び、かつ、本体Mの前方領域M1又は後方領域M3の少なくとも一方においては、横方向Y内方に向かって相互に近接するように延びる。
ラウンド溝部12は、前方領域M1と中間領域M2の境界部近傍、及び中間領域M2と後方領域M3の境界部近傍に、それぞれ横方向Y内方に括れた括れ部を含んでいる。また、ラウンド溝部12は、前後の括れ部間の領域が横方向Yに膨出した構成を有する。
図3に示すように、排泄部対向領域である中間領域M2における左右ラウンド溝部12間の横方向Yにおける最大寸法D2は、前方領域M1における最大寸法D1及び後方領域M3における最大寸法D3よりも大きい。
(遮蔽シート)
遮蔽シート15は、吸収体4と裏面シート3との間に配置され、吸収体4で吸収された経血等が裏面シート3の肌側面に到達して付着することを抑制する。
これにより、経血が裏面シート3に付着して濡れることが抑制され、吸収体4と裏面シート3との間に配置する遮蔽シート15が裏面シート3を介して透けて視認可能な構成であっても、ナプキン1を裏面シート3の非肌側面から見たときに、裏面シート3の肌側面に経血が到達して裏面シート3が濡れる場合よりも経血の視認性が低減する。
従って、表面シート2側を内側にしてナプキン1を丸めて廃棄する際、裏面シート3側からの経血の視認性が低減されているので、着用者や他人がみても経血であると認知しにくく不快感が低減される。また、着用者の、破棄ナプキンを他人に見られる不快感を低減させることができる。
更に、本実施形態では、遮蔽シート15は、裏面シート3よりもL値が低い領域としての第1領域16を有している。この第1領域16により経血が見え難くされ、裏面シート3側からの経血の赤味や経血の存在の視認性が低減する。
図4に示すように、遮蔽シート15は、第1領域16と、第2領域17とを有する。
第1領域16は第1のL値を有する有色部分である。「有色」とは、上述の通り無色透明を除くのに加え、白色も除くことを意味する。
第2領域17は、第1のL値よりもL値が高い第2のL値を有する。
第1領域16は遮蔽シート15の幅方向Yにおける中央部に位置し、第2領域17は第1領域16の幅方向Y両側に位置する。
遮蔽シート15には消臭剤又は抗菌剤が含まれていてもよい。これにより、ナプキン廃棄時に、ナプキン廃棄時の経血視認による外観での不快感低減に加え、臭いが起因する不快感も低減することができる。
消臭剤は例えば活性炭である。本実施形態においては、活性炭を用いることにより、遮蔽シート15の少なくとも一部を、消臭効果を付与するとともに経血の視認性を低下させる有色、ここでは濃灰色としている。このように、濃灰色から黒色の活性炭を用いて遮蔽シート15の有色部分を構成することにより経血の視認性を低減させることができる。
図4に示すように、遮蔽シート15は、活性炭含有シート9と、活性炭含有シート9の表裏面を被覆する2枚の被覆シート10との積層体からなる。本実施形態では、被覆シート10は同形同大の外形を有しており、遮蔽シート15は、横方向Yの両側端部に、被覆シート10同士が活性炭含有シート9を介することなく接合された帯状領域を有する。
この帯状領域が第2領域17を構成する。被覆シート10は例えば白色であり、被覆シート10が2枚重なる第2領域17は白色を有している。
2枚の被覆シート10と活性炭含有シート9が重なり合う領域は濃灰色(有色)となり、第1領域16を構成し、「裏面シート3よりもL値が低い領域」となる。一方で、第2領域17は白色であり、裏面シートよりもL値が高いので、「L値が低い領域」には相当しない。しかしながら、これに代えて、第2領域は、第1領域よりもL値が高いことを前提として、裏面シートよりもL値が低い領域としても良い。また、遮蔽シート15を第1領域16のみで構成しても良い。これらの場合には、遮蔽シート15全域が「裏面シート3よりもL値が低い領域」となる。
活性炭含有シート9は、活性炭と繊維原料を主体として構成される。
ガス状物質に対して高い吸着性を示す活性炭を用いることにより消臭剤の効果を得ることができる。活性炭含有シート9中における活性炭の含有率は、好ましくは1〜50重量%、更に好ましくは3〜30重量%である。
繊維原料としては、NBKP、LBKP等の木材パルプや、藁、綿等の非木材パルプ等の公知の天然繊維等が使用できる。また、シート強度を向上させる目的で、ポリエチレン繊維等の剛性繊維を併用しても良い。活性炭含有シート9中における繊維原料の含有率は、好ましくは50質量%以上99質量%以下、更に好ましくは70質量%以上97質量%以下である。
被覆シート10としては、繊維原料からなるシート材、例えば紙、不織布等が用いられる。紙とした場合の繊維原料としては、活性炭含有シート9と同様のものが使用できる。また、不織布としては、例えば、スパンレース不織布、スパンボンド不織布等の公知の不織布が使用できる。
活性炭含有シート9と両被覆シート10とは、例えば、抄き合わせ又は接着剤等を用いた貼り合わせ等により、積層一体化することができる。活性炭含有シート9を被覆シート10によって覆うことにより、活性炭の脱落が抑制される。
図2に示すように、遮蔽シート15と裏面シート3とは、疎水性のホットメルト接着剤21によって接合される。ホットメルト接着剤21は、平面視で矩形状の遮蔽シート15の横方向Yの中央部に対応して位置せず、中央部を挟んだその両側の両側方部に、縦方向Xに延びて線状に形成される。本実施形態では、ホットメルト接着剤21は第1領域16と第2領域17との境界にほぼ沿って形成され、第1領域16と第2領域17を跨いで位置する。
このように、遮蔽シート15は、第1領域16の少なくとも一部の領域、本実施形態においては幅方向Yの中央部で、裏面シート3と非固定となっている。これにより、遮蔽シート15は、経血が主に到達する中央部が、裏面シート3と離間可能な構成となっている。このため、経血が付着した遮蔽シート15と裏面シート3とが密着しにくくなり、裏面シート3側からの経血の視認性が低減される。
(第1領域の配置位置)
第1領域16は、前方領域M1から中間領域(縦方向中間領域)M2を通って後方領域M3にまで亘って配置される。
本実施形態においては、第1領域16は、平面視で横方向Y及び縦方向Xにおいて裏面シート3よりも内側に位置し、吸収体4よりも内側に位置する。更に、ナプキン1において裏面シート3を介して第1領域16が透けて見えるように透視可能に構成され、裏面シート3はL値が80以上95未満の有色であり、遮蔽シート15の第1領域16よりもL値が高くなっている。
これにより、図5(A)に示すように、使用前のナプキン1を裏面側からみたときに、第1領域16が存在しない裏面シート3の領域Aと、裏面シート3と第1領域16の双方が存在する領域Bとを、色の違いで識別することができる。このように、消臭効果を有する活性炭が含まれている領域を着用者は視認することができるため、視覚的にナプキン1の消臭機能を把握することができる。尚、図5では、ドットで有色を示し、ドットの密度が密なほどL値が低いことを示している。
また、図5(B)に示すように、使用後の経血20が付着したナプキン1を裏面側からみた場合、第1領域16が存在しない裏面シート3の領域Aと、経血20が付着していない裏面シート3と第1領域16の双方が存在する領域Bと、経血20が付着している裏面シート3と第1領域16の双方が存在する領域Cとは、色の違いで識別することができる。
値が80以上の高L値の裏面シート3を用いてナプキン1を構成する場合、裏面シート3よりもL値が低い第1領域16を有する遮蔽シート15を用いることにより、着用者(廃棄作業者)や他人は、領域Aに対応する裏面シート3と領域Bに対応するL値が低い領域である第1領域16の色のコントラストによって、領域Bに対応する第1領域16と領域Cに対応する経血20の色のコントラストに気づきにくくなる。
したがって、着用者や他人がみても経血であると認知しにくく不快感が低減される。また、着用者の、破棄ナプキンを他人に見られる不快感を低減させることができる。
また、本実施形態においては、遮蔽シート15は、第2領域17と、第1領域16とを有しているので、第2領域17と第1領域16との色のコントラストによって、有色部分である第1領域16上の経血は認知されにくくなっている。特に、第2領域17が裏面シート3よりもLが大きい場合に、当該効果は顕著である。
また、本実施形態において、図2に示すように、コアラップシート8の多層部81と第1領域16とは平面視で重なっている。
吸収体4の幅方向中央部にコアラップシート8の多層部81を設けることにより、吸収体4の幅方向Y中央部に経血が残留しやすくなり、第1領域16から裏面シート3への経血の平面方向での拡散が更に抑制され、廃棄ナプキンの経血視認性を更に低減させることができる。
(第1領域及び裏面シートのL値、a値、b値)
遮蔽シート15の第1領域16のL値は、好ましくは50以上80以下であり、かつ、a値及びb値の絶対値が1以下である。
これにより、第1領域16に視覚的な経血の遮蔽機能を持たせつつ、第1領域16の色を灰色から濃灰色の、黒味が抑制された色として外観上の違和感を低減させることができる。
更に、このような構成の遮蔽シート15に加え、L値が80以上95未満、a値が5以下、b値が1以下である、有色の裏面シート3を用いることが好ましい。
値を80以上として明るい色味の裏面シート3とし、加えて、a値を5以下、b値を1以下として経血の色と対照的な寒色系の裏面シート3とすることにより、清潔感を着用者に与えることができる。裏面シート3には、例えば水色、紫色、緑色などのシートを用いることができ、これらの中でも水色と紫色が経血の色を見難くできる。
裏面シート3のa値を5以下、b値を1以下とすることで、経血と裏面シート3とが重なったときの色をa値、b値の低い中間色付近とすることができ、第1領域16のL値に近づけることができる。これにより、経血の遮蔽性が良好となり、廃棄ナプキンの経血視認性を低減させることができる。
図5(C)に示すように、経血が第1領域16を超えて第2領域17まで拡がった場合のナプキン1を裏面側からみた場合、第1領域16が存在しない裏面シート3の領域Aと、経血20が付着していない第1領域16と裏面シート3の双方が存在する領域Bと、経血が付着している第1領域16と裏面シート3の双方が存在する領域Cと、経血が付着している第2領域17と裏面シート3の双方が存在する領域Dを、色の違いで識別することができる。領域Dは、第1領域16を超えて拡がった経血の領域である。
本実施形態では、第1領域16をこえて横方向Yに経血が拡がっても、第2領域17が存在するので、経血20が裏面シート3側に平面的に拡がるのが抑制される。更に、領域Dの色は、L値が80以上95未満、a値が5以下、b値が1以下の有色の裏面シート3の存在によって中間色に近い色となる。これにより、裏面シート3側からの経血20の視認性が低減される。
このように、裏面シート3に第1領域16を超えて拡がった経血が重なった場合の色のL値が、第1領域16のL値により近づくように、第1領域16及び裏面シート3の色を設定することが好ましい。これにより、図5(C)において、経血が第1領域16を超えて拡がっても、領域Dの色のL値が第1領域16のL値により近づくので、裏面シート3側からの経血の視認性が低減される。
また、遮蔽シート15として、血液付着前後の第1領域16のL値の差分が少ないほど、第1領域16での経血の存在がわかりにくいため、L値の差分が少なくなるように第1領域16の色を設定してもよい。
以上のように、本実施形態のナプキン1は、衛生的な外観を備え、かつ、裏面シート3側から経血を認知しにくいものとなっている。
一実施例として、第1領域16として活性炭含有シートを用いた濃灰色のシートを用い、裏面シート3として紫色のシートを用いることができる。尚、ここであげる例に限定されるものではない。
このような遮蔽シート15及び裏面シート3をナプキンに用いることにより、裏面シート側からの経血視認性が低減される。
ここで用いた活性炭含有シートを用いた濃灰色の第1領域16は、L値が67.6、a値が−0.2、b値が0.1であり、第2領域17はL値が95.8、a値が−0.8、b値が0.1の白色であった。紫色の裏面シートは、L値が88.2、a値が1.2、b値が−7.7であった。
吸収体と、遮蔽シートと、紫色の裏面シートを順に積層した積層体のL値、a値、b値を裏面シート側から測定すると、後述する擬似経血の注入前では、L値が78.6、a値が1.2、b値が−8.1であった。擬似経血注入後の色は、L値が66.9、a値が1.5、b値が−8.4であった。
また、吸収体と、紫色の裏面シートを積層した積層体のL値、a値、b値を裏面シート側から測定すると、擬似経血注入前では、L値が87.6、a値が1.7、b値が−7.7であった。擬似経血注入後では、L値が64.0、a値が4.2、b値が−8.1であった。
本例では、ナプキンの第1領域16における経血の有無によるL値の差が小さく、第1領域16における経血の認知がしにくいナプキンとすることができる。
また、第1領域16が存在しない領域の紫色の裏面シートに経血が重なった場合、重なった領域の色のL値は、紫色の裏面シートのL値よりも低くなり、濃灰色の第1領域16のL値に近づいた色となる。これにより、ナプキンにおいて、経血が第1領域16を超えて拡がっても、超えて拡がった領域の色は裏面シートの存在によって第1領域16のL値に近づき、裏面シート3側からの経血が視認しにくいものとなる。
(遮蔽シートの液拡散性)
遮蔽シート15の液拡散性は、吸収体4の第2の面4bを構成するコアラップシート8の液拡散性以下となっている。
遮蔽シート及びコアラップシートの液拡散性の評価は次のように行うことができる。
評価対象として、幅60mm、長さ200mmの矩形状の遮蔽シート15及びコアラップシートを用意する。この評価対象の遮蔽シート15及びコアラップシートに対して、各々の幅方向及び長さ方向の中央部分に、着色した生理食塩水0.5g又は未調整の擬似経血0.5gを、肌対向面側から楕円注入器を用いて一括注入する。注入後、2分経過後に、遮蔽シート及びコアラップシートそれぞれにおける生理食塩水又は擬似経血の注入によって生じた着色領域の面積を測定し、その面積を液拡散面積とした。着色領域の面積すなわち液拡散面積は、遮蔽シート15及びコアラップシートそれぞれをOHPシートに写し取り、画像解析ソフトImageProPlusを用いて測定した。
着色した生理食塩水を用いた場合、擬似経血を用いた場合の双方で、遮蔽シート15での液拡散性が吸収体4の第2の面4bでの液拡散性以下であればよい。
なお、前記擬似経血は、B型粘度計(東機産業株式会社製 型番TVB−10M、測定条件:ローターNo.19、30rpm、25℃、60秒間)を用いて測定した粘度が8mPa・sになるように、脱繊維馬血(日本バイオテスト(株)製)の血球・血漿比率を調製したものである。
なお、本実施形態のナプキン1では、生理食塩水又は擬似経血の滴下箇所は、遮蔽シート15の幅方向及び長さ方向中央部分に位置する第1領域16となっているので、測定される液拡散性は、主に第1領域16の液拡散性である。
遮蔽シート15での液拡散性を吸収体4の第2の面4bでの液拡散性以下とするには、例えば遮蔽シート15の坪量を第2の面4bを構成する紙からなるコアラップシート8の坪量以上とすることにより実現できる。
遮蔽シート15の坪量は、好ましくは10g/m以上100g/m以下、より好ましくは20g/m以上80g/m以下である。
吸収体4の第2面4bを構成するコアラップシート8の坪量は、好ましくは8g/m以上30g/m以下、より好ましくは10g/m以上20g/m以下である。尚、ここでのコアラップシート8の坪量はコアラップシート8が1枚の状態における坪量である。
なお、本実施形態のナプキン1のように、「幅方向及び長さ方向の中央部分に第1領域16を有する遮蔽シート15」である場合には、上述した好ましい遮蔽シート15の坪量は第1領域16の好ましい坪量と読み替えることができる。
一例として、紙から構成されるコアラップシート8の坪量を16g/m、遮蔽シート15の坪量を57g/mとし、生理食塩水を用いた上述の評価を行った結果、コアラップシート8における液拡散面積は76cm、遮蔽シート15における液拡散面積は58cmであった。
また、コアラップシート8の坪量を16g/m、遮蔽シート15の坪量を57g/mとし、擬似経血を用いた上述の評価を行った結果、コアラップシート8における液拡散面積は32cm、遮蔽シート15における液拡散面積は24cmであった。
このように、生理食塩水及び擬似経血を用いたいずれの評価においても、遮蔽シート15における液拡散性はコアラップシート8における液拡散性よりも小さい。
このように坪量によって液拡散性を調整することができる。
また、遮蔽シート15での液拡散性を吸収体4の第2の面4bでの液拡散性以下とする他の構成例について述べる。
吸収体のコアラップシートを不織布で構成し、当該不織布に親水化剤を塗布、コーティングすることによって吸収体の第2の面の液拡散性を高くし、遮蔽シート15での液拡散性を吸収体の第2の面での液拡散性以下となるように調整してもよい。
このように、遮蔽シート15の液拡散性を吸収体の第2の面(非肌側面)の液拡散性以下とすることにより、遮蔽シート15から裏面シート3へ経血が平面方向に拡がり難くなり、経血が裏面シート3に付着して濡れることが抑制される。これにより、吸収体4と裏面シート3との間に配置する遮蔽シート15が裏面シート3を介して透けて視認可能な構成であっても、ナプキン1を裏面シート3の非肌側面から見たときに、裏面シート3の肌側面に経血が到達し裏面シート3が濡れる場合よりも経血の視認性が低減する。
(左右圧搾溝と第1領域との位置関係)
図3に示すように、左右圧搾溝6と第1領域16とは平面視で重なっている。本実施形態では、第1領域16内に左右圧搾溝6が位置しているが、平面視で左右圧搾溝6の一部が第1領域16よりも外側に位置してもよい。
上述のように、左右圧搾溝6は繊維の密度が高く、毛管作用によって排泄された経血を吸液、保持するため、左右圧搾溝6は、周囲の繊維の密度が低い領域と比較して、経血の色がより濃く出やすく、また、左右圧搾溝6によって囲まれた領域に経血は保持されやすい。本実施形態では、このような左右圧搾溝6と第1領域16とが平面視で重なっているため、第1領域16を超えて経血が平面方向に拡散しにくくなっている。これにより、効率よく第1領域16によって廃棄ナプキンの経血視認性を低減させることができる。
また、図2に示すように、吸収体4の第2の面4b側には、第1左右圧搾溝6aと平面視で重なる凹部となる第2左右圧搾溝6bが形成されている。第1領域16は第2左右圧搾溝6bが位置する領域で吸収体4と接合していない。
このように、毛管作用によって経血を吸液、保持しやすい第2の面4b側に位置する第2左右圧搾溝6bは、第1領域16を有する遮蔽シート15と接合されていないため、第2左右圧搾溝6bにおいては、吸収体4に保持されている経血が第1領域16に付着しにくくなっている。従って、経血が裏面シート3へと平面方向に拡散しにくくなる。
また、図3に示すように、左右圧搾溝6において、中間領域M2における一対の圧搾溝間の横方向Yにおける最大寸法D2は、前方領域M1及び後方領域M3それぞれにおける一対の圧搾溝間の最大寸法D1及びD3よりも広くなっている。これにより、吸収体4において、中間領域M2で横方向Yに拡がった経血は、前後方向へ拡散する際に、前後方領域M1、M3で横方向Yにおける内側へと引き戻される。
そして、左右圧搾溝6の、前方領域M1、中間領域M2、後方領域M3の各領域で最大寸法をとる部分に平面視で第1領域16が重なるように配される。本実施形態においては、左右圧搾溝6全体が第1領域16と重なっている。これにより、左右圧搾溝6の存在により横方向Yの拡がりが抑制された経血を第1領域16内に収めることができ、廃棄ナプキンの経血視認性低減が一層保障される。
[本実施形態の追加説明]
以下、本実施形態の説明を補足する。
(坪量の測定方法)
コアラップシート8及び遮蔽シート15の坪量は以下のように測定した。
コアラップシート8(遮蔽シート15)を、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、小片5個を得る。ここで、小片は排泄部対向領域の幅方向中心部より、幅40mm長さ100mmの大きさで採取する。コアラップシート8及び遮蔽シート15の大きさが幅40mm長さ100mmに満たない場合は、採取できる最大の幅、長さで切断し、測定を行う。
小片の重量を電子天秤(A&D社製電子天秤GR-300,精度:小数点以下4桁)を用いて測定する。求めた重量を小片の面積で除して小片の坪量を算出し、小片5個の坪量の平均を坪量とする。
(抗菌剤)
抗菌剤には既知のものを用いることができる。抗菌剤としては、有機性の抗菌剤を用いることが好ましい。有機性の抗菌剤は、排泄物中の匂い発生原因物質が有機性である場合、匂い発生原因物質との良好な親和性から高い抗菌・消臭性が気体できる。有機性の匂い原因物質や菌との親和性の観点から、有機性のカチオン性抗菌剤が特に好ましい。カチオン性抗菌剤は、悪臭産生の制御として強い腐敗臭の発生を抑えることができる。
カチオン性抗菌剤は、有機化合物系の抗菌剤で、銀、亜鉛、銅等の金属イオン系よりも尿等の排泄物への溶出が多く抗菌作用が広範囲である。特に、ジデシルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、ベンゼトニウム塩、ベンザルコニウム塩、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等の第四級アンモニウム塩が挙げられ、これらからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。これらのカチオン性抗菌剤は1種を単独で用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。
(消臭剤)
消臭剤としては、それ自体が臭気に直接作用して、即ち臭気を吸着、中和、分解等して、消臭効果を発現し得る物質であり、当該技術分野においても消臭用途に汎用されているものを用いることができるが、臭気に対する広い消臭スペクトルを有する点から、多孔性の消臭粒体が好ましい。多孔性の消臭粒体としては、無機消臭粒体や、有機消臭粒体などがある。無機消臭粒体とは無機化合物を主体とする消臭粒体、即ち消臭粒体の骨格となる化合物が無機化合物である消臭粒体のことである。有機消臭粒体とは有機化合物を主体とする消臭粒体、即ち消臭粒体の骨格となる化合物が有機化合物である消臭粒体のことである。
このように、抗菌剤に加え消臭剤を用いることにより、更に悪臭の発生を抑制することができる。
好ましい無機消臭粒体としては、カンクリナイト様鉱物、ゼオライト、モンモリロナイト、活性炭等が挙げられる。これらの中でも極性を有している多孔性消臭粒体が水溶性の臭い原因物質の消臭に適しているので好ましく、更には、カンクリナイト様鉱物とゼオライトが広い消臭スペクトルを有する点から好ましい。なお、活性炭は非極性に属するので、有機性の臭い成分の消臭に有効であり、例えば、椰子殻炭、木炭、暦青炭、泥炭、亜炭等が挙げられる。
好ましい有機消臭粒体としては、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる粒子が挙げられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、吸収体が吸収性コアとコアラップシートとから構成される例をあげたが、コアラップシートを有さない吸収性コアのみからなる吸収体であってもよい。
また、上述の実施形態においては、遮蔽シート15の第1領域16の形状を矩形としたが、これに限定されない。例えば、図6に示す遮蔽シート45の第1領域46のように、横方向Yにおける両端部46aが、横方向Y外方に向かって凸状の形状を有する曲線を含む形状であってもよい。
経血は典型的には楕円状に拡散していくので、経血拡散部の横方向Yにおける端部は外方に凸の形状を有する曲線となる。第1領域46の両端部46aを横方向Y外方に向かって凸状の形状を有する曲線とすることにより、第1領域46を超えて経血が拡散する場合、経血の拡がりが認知されにくくなり、廃棄ナプキンの経血視認性をより低減させることができる。
また、遮蔽シート15の第1領域は、面内で均一の濃さの有色であってもよいし、面内で濃淡があってもよい。第1領域の色が濃淡を有することにより、第1領域が経血吸収によって色が濃くなる領域がより認知されにくくなり、廃棄ナプキンの経血視認性を低減させることができる。
1…ナプキン(吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4…吸収体
4a…第1の面
4b…第2の面
15…遮蔽シート
16…第1領域
17…第2領域

Claims (9)

  1. 第1の面と第2の面を有する吸収体と、前記吸収体の前記第1の面側に配置された表面シートと、前記吸収体の前記第2の面側に配置された裏面シートと、を具備し、互いに直交する幅方向及び前後方向を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体と前記裏面シートとの間に配置された有色の遮蔽シートを具備し、
    前記裏面シートを介して前記遮蔽シートが透視可能であり、
    前記裏面シートは、CIE−L表色系におけるL値が80以上95未満の有色のシートであり、
    前記遮蔽シートは、前記幅方向及び前記前後方向において前記裏面シートの周縁よりも内側に位置し、前記裏面シートよりもL値が低い領域を有する
    吸収性物品。
  2. 前記遮蔽シートは、第1のL値を有する第1領域と、前記第1のL値よりも高い第2のL値を有する第2領域を有する
    請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1領域は前記遮蔽シートの前記幅方向における中央部に位置し、前記第2領域は前記第1領域の前記幅方向両側に位置し、
    前記遮蔽シートは、前記第2領域で前記裏面シートと固定され、前記第1領域の少なくとも一部の領域で前記裏面シートと非固定となっている
    請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品は、排泄部対向領域と、前記排泄部対向領域を介して前記前後方向に位置する前方領域及び後方領域と、を有し、
    前記表面シートと前記吸収体とを一体化する、前記幅方向に位置する左右一対の圧搾溝を更に具備し、
    前記圧搾溝は、前記排泄部対向領域において前記遮蔽シートと平面視で重なる部分を有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は、前記第2の面側に平面視で前記圧搾溝と重なる凹部を有し、
    前記遮蔽シートは前記凹部が位置する領域で前記吸収体と接合していない
    請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記排泄部対向領域における前記一対の圧搾溝間の前記幅方向における最大寸法は、前記前方領域及び前記後方領域における前記一対の圧搾溝間の前記幅方向における最大寸法よりも大きく、
    前記遮蔽シートは、前記一対の圧搾溝の、前記排泄部対向領域、前記前方領域及び前記後方領域それぞれにおける前記幅方向における最大寸法の部分と平面視で重なっている
    請求項4又は5に記載の吸収性物品。
  7. 前記遮蔽シートは活性炭を含有し、
    前記遮蔽シートは、L値が50以上80以下、かつ、a値及びb値の絶対値が1以下である前記L値が低い領域を有し、
    前記裏面シートは、a値が5以下、b値が1以下である
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記遮蔽シートの前記L値が低い領域は、幅方向における端部が幅方向外方に凸状の形状を有する曲線を含む
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記遮蔽シートの前記L値が低い領域は、濃淡を有する
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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