JP2009125407A - 男性用失禁パッド - Google Patents

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高志 櫻井
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Abstract

【課題】男性器のサイズに応じた立体形状の形成が可能で、装着後に男性器から脱落し難く、装着感が良好な男性用失禁パッドを提供すること。
【解決手段】本発明の男性用失禁パッド1は、男性器を挿入可能な男性器挿入部3を具備し、使用時に折曲線BLに沿って長手方向Lに折り重ねられ立体形状にされる。失禁パッド1は、折曲線BLによって、男性器挿入部3が設けられている前側領域Fと、立体形状にされた時に該前側領域Fと重ね合わされる後側領域Rとに区分され、該立体形状の内面を構成する面1Aに、該立体形状において重ね合わされている前側領域Fと後側領域Rとの間を固定可能な立体形状固定手段4が設けられている。後側領域Rに存在する失禁パッド1の長手方向後側端2bの長さWbが、前側領域Fの幅方向Sの最大長さWaよりも長い。
【選択図】図1

Description

本発明は、男性用失禁パッドに関する。
男性用失禁パッドには、漏れ防止性に優れると共に、装着が容易で、装着しても目立ちにくいことが求められる。このような消費者の要望に対応すべく、失禁パッドに関して種々の改良技術が提案されている。例えば特許文献1には、シートから形成され、使用時に該シートを長さ方向に二分する折曲線に沿って折り重ねられて袋状にされる男性用吸尿パッドが記載されている。この吸尿パッドにおいては、折り重ねられた前記シートの内面の前記折曲線を含む両側縁部の長さ方向の所要範囲に粘着域が対向して形成されており、且つ、該折曲線で二分される該パッドの一方に、該パッドをその内面から外面へ貫通するペニス挿入部が形成されている。
しかし、特許文献1に記載の男性用吸尿パッドにおいては、主に折曲線を境界線としてペニス挿入部が形成されている側と同じ側に、折り重ねられたシート同士を固定する粘着域が設けられているが、この場合、ペニス挿入部にペニスを挿入後、該ペニスを包むようにシートを折り重ねるときには、該粘着域の位置はペニスとの関係で固定されている。このため、特許文献1に記載の男性用吸尿パッドは、粘着域の位置を調整することができず、ペニスのサイズに応じた立体形状の形成が困難であった。しかも、失禁パッドが長方形形状であることから、立体形状の形成をより困難にしていた。このため、特許文献1に記載の男性用吸尿パッドは、ペニスのサイズによっては装着感が悪く、また、装着後にペニスから脱落し、失禁パッドとしての果たすべき作用効果(漏れ防止)を奏し得ないおそれがある。
特開平10−234765号公報
従って本発明の目的は、男性器のサイズに応じた立体形状の形成が可能で、装着後に男性器から脱落し難く、装着感が良好な男性用失禁パッドを提供することにある。
本発明は、男性器を挿入可能な男性器挿入部を具備し、使用時に折曲線に沿って長手方向に折り重ねられ立体形状にされる男性用失禁パッドであって、前記折曲線によって、前記男性器挿入部が設けられている前側領域と、前記立体形状にされた時に該前側領域と重ね合わされる後側領域とに区分され、該立体形状の内面を構成する面に、該立体形状において重ね合わされている該前側領域と該後側領域との間を固定可能な立体形状固定手段が設けられており、前記後側領域に存在する前記失禁パッドの長手方向後側端の長さが、前記前側領域の幅方向の最大長さよりも長い男性用失禁パッドを提供することにより、前記目的を達成したものである。
本発明の男性用失禁パッドは、装着が容易で、装着しても目立ちにくく、且つ、男性器のサイズに応じた立体形状の形成が可能で、装着後に男性器から脱落し難く、装着感が良好である。
以下、本発明の男性用失禁パッド(以下、失禁パッドともいう)を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。
本実施形態の失禁パッド1は、図1に示すように、男性器を挿入可能な男性器挿入部3を具備し、図2に示すように、使用時に折曲線BLに沿って長手方向Lに折り重ねられ立体形状にされる男性用失禁パッドである。失禁パッド1は、折曲線BLによって、男性器挿入部3が設けられている前側領域Fと、立体形状にされた時に前側領域Fと重ね合わされる後側領域Rとに区分され、該立体形状の内面を構成する面1Aに、該立体形状において重ね合わされている前側領域Fと後側領域Rとの間を固定可能な立体形状固定手段4,4が設けられている。本実施形態における折曲線BLは、失禁パッド1(後述するシート材2)をその長手方向Lに二分する1本の直線である。
尚、本明細書において、図1中符合Lで示す長手方向は、折曲線BLと直交する方向〔失禁パッド1(シート材2)が使用時に折り重ねられる方向〕であり、図1中符合Sで示す幅方向は、該長手方向と直交する方向である。
詳述すると、本実施形態の失禁パッド1は、図1に示すように、長手方向一端に符号3で示す切り欠き部を有する、全体として台形様形状のシート材2から形成されている。この切り欠き部は、男性器が挿入される男性器挿入部3である。
シート材2は、図1に示すように、表面シート21、裏面シート22、及び両シート21,22間に介在配置された吸収体23を具備する3層構造であり、平面視において長手方向Lに縦長の台形様形状を有している。ここで「縦長」とは、台形様形状の失禁パッドにおいて、幅方向Sに沿って延びるその底辺(後側端2b)よりも高さ(長手方向Lの長さ)の方が長いことを意味する。表面シート21は、パッド使用時にシート材2を折り重ねた時に内面となる面(失禁パッド1が図2に示す如く立体形状にされた時の該立体形状の内面を構成する面、内面1A)を構成し、裏面シート22は、パッド使用時にシート材2を折り重ねた時に外面となる面(該立体形状の外面を構成する面、外面1B、図2参照)を構成している。
表面シート21及び裏面シート22は、何れも平面視において長手方向Lに縦長の台形様形状を有し、吸収体23は、平面視において縦長の矩形形状を有している。表面シート21及び裏面シート22は、それぞれ、吸収体23の長手方向両端及び長手方向両側縁それぞれから外方に延出しており、それらの延出部において接着剤やヒートシール等の公知の接合手段により互いに接合されている。また、表面シート21と吸収体23との間、及び吸収体23と裏面シート22との間は、それぞれ、接着剤等の公知の接着手段により接合されている。
本実施形態においては、後側領域Rに存在する失禁パッド1(シート材2)の長手方向後側端2bの長さWbが、前側領域Fの幅方向Sの最大長さ(最大幅)Waよりも長い。より具体的には、失禁パッド1(シート材2)は、前側端2aから後側端2bに向かうにつれて幅方向の長さが漸次大きくなる形状(台形様形状)に形成されており、最大幅Waは、前側領域Fにおける折曲線BLの近傍部位(折曲線BLから20mm以内の領域)の幅である。失禁パッド1(シート材2)がこのように形成されていることにより、失禁パッド1を装着する際に、男性器が挿入された幅狭の前側領域Fを、幅広の後側領域Rで包むことになるため、図2及び図3に示すように、男性器のサイズ及び形状に応じた適切な立体形状の形成が可能となる。
後側端2bの長さ幅Wbと前側領域Fの最大幅Waとの比(Wb/Wa)は、好ましくは1.2〜1.8、更に好ましくは1.6〜1.8である。
本実施形態における男性器挿入部3は、前側領域Fに形成されている。より具体的には、シート材2の前側端2aと折曲線BLとの間における該シート材2の幅方向中央部に形成されている。男性器挿入部3は、シート材2の幅方向中央部で、且つ前側端2aから長手方向の内方に該シート材2の長手方向の全長の10〜30%以内、特に15〜25%以内の領域に設けられることが好ましい。
本実施形態における男性器挿入部3は、失禁パッド(シート材2)の一部を切り欠いて形成されており、平面視においてシート材2の長手方向前側端2aから後側端2bに向かうにつれてその幅方向の長さが漸次短くなっており、台形形状を有している。男性器挿入部3がこのように形成されていることにより、装着時に男性器をパッド内に容易に導入させることができ、なおかつパッド幅方向中央部に配置させることができる。
本実施形態における男性器挿入部3は、図2に示すように、男性器の陰茎部分S1と共に陰嚢部分S2を挿入可能な大きさを有している。このように、男性器挿入部3が男性器全体を挿入可能な大きさを有していることにより、特許文献1に記載の男性用吸尿パッドのようにペニスのみを挿入可能な男性器挿入部を採用した場合に比して、装着時における失禁パッドの安定性が高まり、パッドのズレや脱落が一層効果的に防止される。
男性器挿入部3の大きさは、男性器全体を挿入可能にする観点から、シート材2の長手方向Lに沿った長さR1が、好ましくは30〜100mm、更に好ましくは50〜80mmであり、シート材2の幅方向Sに沿った最大長さR2が、好ましくは30〜100mm、更に好ましくは50〜80mmである。
本実施形態における立体形状固定手段4は、図1に示すように、後側領域Rの内面1Aで且つ失禁パッド1(シート材2)の長手方向左右両側部それぞれの後側端2b近傍に位置している。ここで、「後側端2b近傍に位置している」とは、後側端2bを含むその近傍に立体形状固定手段4が位置していることを意味する。後側端2bと立体形状固定手段4との間の離間距離P1は、好ましくは0〜100mm以内、更に好ましくは5〜50mm以内である。
図2に示すように折り重ねられた前側領域Fと後側領域Rとの間を固定する立体形状固定手段4が斯かる位置に存していることにより、男性器挿入部3に男性器を挿入後、該男性器を包むようにシート材2を折り重ねて立体形状を形成する際に、該男性器の周辺の任意の位置に立体形状固定手段4を固定させることが可能となる。このため、失禁パッド1は、男性器のサイズに応じた立体形状の形成、サイズ調整が可能であり、これにより、装着感が良好で、装着後に男性器から脱落し難く、漏れ防止性に優れている。
これに対し、例えば特許文献1に具体的に記載されている男性用吸尿パッドのように、立体形状固定手段4の配設位置が、折曲線BLを境界線としてシート材2の男性器挿入部3が形成されている側と同じ側(前側領域F)、あるいは折曲線BLを含むその近傍である場合は、男性器挿入部3に男性器を挿入後、該男性器を包むようにシート材2を折り重ねて立体形状を形成する際に、立体形状固定手段4を男性器の周辺の任意の位置に固定させることが難しく、男性器のサイズに応じた立体形状の形成、サイズ調整が困難である。
立体形状固定手段4は、上述の効果をより確実に奏させるようにする観点から、シート材2の長手方向側縁2cを含むその近傍に位置していることが好ましい。シート材2の長手方向側縁2cと立体形状固定手段4との間の離間距離P2は、好ましくは0〜30mm以内、更に好ましくは5〜20mm以内である。
立体形状固定手段4の長手方向Lに沿った長さL1は、シート材2の長手方向Lの全長に対して、好ましくは5〜50%、更に好ましくは10〜40%である。
立体形状固定手段4の幅方向Sに沿った長さW1は、前側領域Fの幅方向Sの最大長さに対して、好ましくは5〜25%、更に好ましくは5〜15%である。
また、通常、立体形状固定手段4の長さL1は、好ましくは2〜15mm、更に好ましくは5〜10mmであり、長さW1は、好ましくは5〜30mm、更に好ましくは5〜20mmである。
本実施形態における立体形状固定手段4は、図1及び図2に示すように、平面視で矩形形状を有し、その長手方向がシート材2の長手方向と一致している。本実施形態における立体形状固定手段4は、ホットメルト粘着剤等の公知の粘着剤を内面1Aの所定部位(後側領域Rにおける吸収体23が配されていないシート材2の長手方向両側縁部)に塗布することにより形成されている。該粘着剤の塗布量は特に制限されず、適宜設定することができる。
本実施形態の失禁パッド1においては、後側領域Rにおける前記立体形状の外面を構成する外面1Bに、失禁パッド1を着衣に固定する着衣固定手段5が設けられている。後側領域Rの外面1Bは、失禁パッド1の使用時にパッド装着者の着衣(下着)の内面と当接する面であり、斯かる面に着衣固定手段5が設けられていることにより、着衣固定手段5を介して失禁パッド1が着衣に固定されるため、装着後に失禁パッド1が男性器から脱落することがより確実に防止される。
着衣固定手段5は、パッドの脱落防止効果を高める観点から、後側領域Rにおいて折曲線BLを含むその近傍に位置していることが好ましい。折曲線BLと着衣固定手段5との間の離間距離P3は、好ましくは10〜150mm以内、更に好ましくは20〜100mm以内である。
着衣固定手段5の長手方向Lに沿った長さL2は、シート材2の長手方向の全長に対して、好ましくは5〜40%、更に好ましくは10〜30%である。
着衣固定手段5の幅方向Sに沿った長さW2は、後側領域Rの幅方向Sの最大長さ(本実施形態では後側端2bの長さWb)に対して、好ましくは10〜80%、更に好ましくは20〜50%である。
また、通常、着衣固定手段5の長さL2は、好ましくは20〜150mm、更に好ましくは40〜100mmであり、長さW2は、好ましくは10〜120mm、更に好ましくは15〜80mmである。
本実施形態における着衣固定手段5は、図1及び図2に示すように、平面視で矩形形状を有し、その長手方向をシート材2の長手方向に一致させて、後側領域Rの外面1bの幅方向中央部に1つ配されている。本実施形態における着衣固定手段5は、立体形状固定手段4と同様に、ホットメルト粘着剤等の公知の粘着剤を所定部位に塗布することにより形成されている。該粘着剤の塗布量は特に制限されず、適宜設定することができる。
本実施形態においては、図1に示すように、立体形状固定手段4と着衣固定手段5とは、シート材2の幅方向に位置をずらして配置されている。即ち、後側領域Rにシート材2の幅方向Sと平行な1本の仮想直線(図示せず)を引いたときに、立体形状固定手段4及び着衣固定手段5の両方が該1本の仮想直線と重ならないように、立体形状固定手段4及び着衣固定手段5をそれぞれ配している。
失禁パッド1における各部の形成材料について説明すると、シート材2を構成する表面シート21、裏面シート22及び吸収体23としては、それぞれ、従来のこの種の失禁パッドにおいて用いられているものを特に制限なく用いることができる。表面シート21としては、例えば不織布や開孔フィルム等の各種液透過性のシート材を用いることができる。裏面シート22としては、例えば透湿性を有しない樹脂フィルムや、微細孔を有し透湿性を有する樹脂フィルム、撥水不織布等の不織布、あるいはこれらを適宜貼り合わせてなる複合シート等を用いることができる。吸収体23としては、例えばパルプ繊維を堆積させて得られた積繊層(紙)、パルプ繊維を原料とする不織布からなるものを用いることができ、これらに吸収性ポリマーを含有させても良い。また、吸収体23は、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布等の被覆シートで被覆されていても良い。
失禁パッド1(シート材2)は水解性を有していることが好ましい。ここで、水解性とは、シート材を通常の水洗トイレに流したときに、その水流により該シート材が崩壊し、水洗トイレを詰まらせることなく流すことができる性能であり、水溶性(水に溶けることができる性能)を含む。シート材2が水解性を有していることにより、使用済みの失禁パッド1をトイレに流して廃棄することが可能となり、取り扱い性が一層向上する。
シート材2に水解性を付与する観点から、シート材2(表面シート21、裏面シート22、吸収体23)は、水への分散性能を示す繊維成分を主体として構成されていることが好ましい。水解性のシート材2に好ましく用いられる繊維成分としては、木材パルプ繊維、非木材系植物繊維、レーヨン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維等を挙げることができる。水解性のシート材2には、必要に応じ、多糖誘導体、合成高分子及び天然物等の水溶性バインダー、紙力増強剤等を含有させることができる。
水解性を有する3層構造のシート材2を構成する表面シート、裏面シート及び吸収体としては、それぞれ下記1)〜3)が挙げられる。
1)表面シート:パルプ繊維又はパルプ繊維とレーヨン繊維との混合物を原料として得られたシートに、ポリビニルアルコール(以下、PVAという)やカルボキシメチルセルロース(以下、CMCという)等の水溶性バインダーを施してなる水解紙。該水解紙において、水溶性バインダーの使用量は、繊維の重量に対して好ましくは0.5〜10重量%である。;PVA繊維、パルプ繊維、綿、レーヨン若しくはテンセル等の再生セルロース繊維、ポリエチレン(以下、PEという)繊維、ポリプロピレン(以下、PPという)繊維又はポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)繊維等を原料とする紙若しくは不織布又はこれらの複合体。
2)裏面シート:PVAフィルム、PVA繊維、パルプ繊維、レーヨン繊維、PE繊維、PP繊維、PET繊維等を原料とする紙若しくは不織布、又はこれらの複合体。
3)吸収体:PVA繊維、パルプ繊維、レーヨン繊維、PE繊維、PP繊維、PET繊維等を原料とする紙若しくは不織布又はウエブ;これらの複合体;これらに高吸収性ポリマーの粒子を混合したもの。
また、吸収体23は、表面シート21に比べて吸液量が多いか、又は毛管力が大きいことが好ましい。吸収体23が斯かる特性を有していることにより、表面シート22から吸収体23へ液が移行しやすくなり、表面シート21の強度低下が効果的に抑えられる。斯かる特性を有する吸収体23の材料としては、乾式パルプシート、エアレイドシート、水流交絡方法で形成されたシート、ミクロフィブリル化したパルプ繊維を少なくとも一部混合させたパルプ積繊体が挙げられる。
シート材2の坪量は、男性用失禁パッドとして充分な尿吸収能を有し、且つ装着しても目立ちにくくする観点から、好ましくは20〜300g/m2、更に好ましくは50〜200g/m2である。
またシート材2の無荷重下における厚みは、同様の観点から、好ましくは1〜15mm、更に好ましくは1〜10mmである。
また、シート材2の寸法は特に制限されないが、男性用失禁パッドとして充分な尿吸収能を有し、且つ持ち運びが容易で装着しても目立ちにくくする観点から、シート材2の長手方向Lの長さは、好ましくは20〜60cmであり、幅方向Sの長さは、好ましくは20〜40cmである。
シート材2には、必要に応じ、その外面1B側(裏面シート22)に撥水処理を施しても良い。外面1B側に撥水処理が施されていると、パッド装着中に吸収した尿が染み出して装着者の肌や着衣を汚すことを防止できる。シート材2の撥水処理は、例えばフッ素、シリコーン、ジメチルシリコーン等の従来公知の撥水剤を、外面1Bに塗布、噴霧する等の公知の加工法によって行なうことができる。
また、尿等の排泄物に起因する悪臭を抑える観点から、シート材2(表面シート21、裏面シート22、吸収体23)に消臭剤を含有させても良い。消臭剤としては、例えば、塩化亜鉛賦活活性炭、ゼオライト、アモルファスシリカ、ベントナイト、活性アルミナ、活性白土等、特開2004−244789に記載される抗菌性を有する金属を含むカンクリナイト様鉱物、架橋性ビニルモノマー及びヘテロ芳香環を有するビニルモノマーを含むモノマー成分を共重合して得られる金属イオンを含有している消臭粒子等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。消臭剤の含有量は、失禁パッド1の全重量に対して、好ましくは0.1〜1.5重量%、更に好ましくは0.3〜1.0重量%である。
本実施形態の失禁パッド1は、通常、下着(パンツ)の中で肌に直接当てて使用される。失禁パッド1を使用するには、図1に示す如き展開状態(シート材2が折り曲げられていない状態)の失禁パッド1の男性器挿入部3に男性器全体(陰茎部分S1及び陰嚢部分S2)を挿入した後、該男性器全体を包むように折曲線BLに沿ってシート材2を折り重ね、折り重ねられたシート材2同士(前側領域Fと後側領域R)を立体形状固定手段4,4によって固定して立体形状とする。こうして、男性器全体に立体形状の失禁パッド1を装着した後、該失禁パッド1の上から下着を装着して使用する。
尚、本発明に係る折曲線は、本実施形態における折曲線BLのようにシート材2を長手方向に二分する直線である必要はなく、失禁パッド1(シート材2)の幅方向Sに延びる折曲線として任意の位置に設定可能である。通常、折曲線BLは、シート材2を長手方向に二分する仮想直線(図示せず)から長手方向後側端2b側にシート材2の長手方向の全長の40〜70%以内の領域に設定される。
本実施形態の失禁パッド1は、後側領域Rに存在する失禁パッド1(シート材2)の長手方向後側端2bの長さWbが、前側領域Fの幅方向Sの最大長さWaよりも長い(Wa<Wb)ため、装着が容易で、男性器のサイズに応じた立体形状を形成し易く、また、立体形状のサイズ調整が容易である。このため、失禁パッド1は、装着感が良好で、装着後に男性器から脱落し難く、漏れ防止性に優れている。また、失禁パッド1は、シート材2から形成されているため、持ち運びが簡単で携帯性に優れ、装着しても目立ちにくい。
特に、本実施形態の失禁パッド1は、上記のようにWa<Wbであることに加えて、更に、立体形状固定手段4が、後側領域Rの内面1Aで且つ失禁パッド1(シート材2)の長手方向左右両側部それぞれの後側端2b近傍に位置しているため、Wa<Wbによって奏される効果(良好な装着感、パッドが脱落し難い、漏れ防止性に優れる)が、より一層高いレベルで確実に奏される。
また、本実施形態の失禁パッド1は、男性器挿入部3が男性器の陰茎部分S1と共に陰嚢部分S2を挿入可能な大きさを有しているため、装着安定性が高く、パッドのズレや脱落を起こし難い。また、着衣固定手段5が設けられていることによって、更にパッドのズレや脱落を起こし難い構成となっている。
また、失禁パッド1(シート材2)が水解性を有していることにより、使用後は水洗トイレに流して廃棄でき、後処理を簡単に済ますことができる。
本発明の失禁パッドは、上述した実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形可能である。
例えば、シート材2としては、上述の如き3層構造のものに制限されず、4層以上の多層構造であっても良く、あるいは表面シート21と吸収体23との2層構造、あるいは吸水性を有する1枚のシート(紙、不織布等)のみからなる単層構造であっても良い。
また、男性器挿入部3の平面視における形状は、図1に示す如き台形様形状に限定されず、横長もしくは縦長の楕円形形状、円形形状、四角、逆台形、逆三角形等でも良い。
また、立体形状固定手段4及び着衣固定手段5の平面視における形状は、図1に示す如き矩形形状に限定されず、縞模様や水玉模様等によるパターン形状等でも良い。
また、立体形状固定手段4及び着衣固定手段5は、何れも、図1に示すようにシート材2の長手方向に連続的に形成されていなくても良く、該長手方向に不連続に形成されていても良い。
また、着衣固定手段5の配置数及び配置位置は、上述した実施形態に制限されず、それぞれ適宜設定可能である。
また、立体形状固定手段4及び着衣固定手段5は、前記実施形態では何れも粘着剤を塗布して形成されていたが、メカニカルファスナーのオス材等から形成しても良い。
上述した一の実施形態のみが有する部分は、すべて適宜相互に利用できる。
図1は、本発明の一実施形態の失禁パッドの表面シート側を一部破断して示す平面図である。 図2は、図1に示す失禁パッドを折り重ねた状態を示す斜視図である。 図3は、図2のI−I線断面を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 失禁パッド
2 シート材
2a 失禁パッド(シート材)の長手方向前側端
2b 失禁パッド(シート材)の長手方向後側端
21 表面シート
22 裏面シート
23 吸収体
3 男性器挿入部
4 立体形状固定手段
5 着衣固定手段
1A 立体形状の内面を構成する面
1B 立体形状の外面を構成する面
F 前側領域
R 後側領域
BL 折曲線(シート材を長手方向に二分する直線)
S1 男性器の陰茎部分
S2 男性器の陰嚢部分

Claims (5)

  1. 男性器を挿入可能な男性器挿入部を具備し、使用時に折曲線に沿って長手方向に折り重ねられ立体形状にされる男性用失禁パッドであって、
    前記折曲線によって、前記男性器挿入部が設けられている前側領域と、前記立体形状にされた時に該前側領域と重ね合わされる後側領域とに区分され、該立体形状の内面を構成する面に、該立体形状において重ね合わされている該前側領域と該後側領域との間を固定可能な立体形状固定手段が設けられており、
    前記後側領域に存在する前記失禁パッドの長手方向後側端の長さが、前記前側領域の幅方向の最大長さよりも長い男性用失禁パッド。
  2. 前記男性器挿入部は、男性器の陰茎部分と共に陰嚢部分を挿入可能な大きさを有している請求項1記載の男性用失禁パッド。
  3. 前記男性器挿入部は、前記失禁パッドの一部を切り欠いて形成されており、平面視において該失禁パッドの長手方向前側端から前記後側端に向かうにつれてその幅方向の長さが短くなっている請求項1又は2記載の男性用失禁パッド。
  4. 前記後側領域における前記立体形状の外面を構成する面に、前記失禁パッドを着衣に固定する着衣固定手段が設けられている請求項1〜3の何れかに記載の男性用失禁パッド。
  5. 水解性を有している請求項1〜4の何れかに記載の男性用失禁パッド。
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