JP2017176497A - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
Description
表側シートと、その裏側に配された裏側シートと、表側シート及び裏側シートの接合部により周りを囲まれ、かつ表側シート及び裏側シートが接合されていない多数のセルと、このセル内に含まれた、高吸収性ポリマー粒子を含む粉粒体とを有する吸収体を備えた、吸収性物品において;
前記接合部は、隣接するセル内の高吸収性ポリマー粒子の膨張力により剥離可能な弱接合部と、隣接するセル内の高吸収性ポリマー粒子の膨張力により剥離しない強接合部とを含み、
前記弱接合部を介して隣接するセル同士は、当該弱接合部の剥離により合体し、より大きな単一のセルに拡大可能であり、
少なくとも股間部の幅方向中間部では、前記接合部が一様なパターンで設けられ、かつ前記吸収体の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて前記接合部に占める前記弱接合部の数的比率が段階的又は連続的に増加している、
ことを特徴とする吸収性物品。
本発明では、排泄液の吸収時、高吸収性ポリマー粒子の膨張により弱接合部は剥離するが、強接合部は剥離しないため、弱接合部の剥離により隣接するセル同士が合体していくものの、合体セルの大きさ、高さは強接合部により制限される。よって、接合部が一様なパターンで設けられる場合、弱接合部の数的比率が高い部分ほど(この場合、強接合部の数的比率が低いのと同義)、排泄液の吸収時、合体セルが大きく高く盛り上がることとなる。本発明はこれを利用するものであり、排泄液の吸収時には吸収体の幅方向両側に向かうほど大きく、高く盛り上がった合体セルが形成され、この合体セルが幅方向に移動する尿を遮断する遮断体となり、横漏れが防止されるものである。また、高吸収性ポリマー粒子の吸収膨張が吸収体の幅方向中央部から幅方向両側に向かって順次進行し、幅方向中央側から順に遮断体が形成されるため、排泄液が前後方向に拡散しやすくなり、効率よく吸収体全体を使用できるという利点もある。
少なくとも股間部の幅方向中間部では、
前記接合部は多角形が隙間なく並ぶパターンに沿って設けられており、
前記セルは、前記接合部の多角形の部分により周りを囲まれた多角形をなしており、かつ
前記セルにおける前記接合部が位置する辺のうち、幅方向に対し最も平行に近い辺が、隣接するセルにおける幅方向に対し最も平行に近い辺と直線的につながっていない、
第1の態様の吸収性物品。
多角形が隙間なく並ぶパターンに沿って接合部が設けられている場合、排泄液はこの接合部のパターンに沿って流れやすくなるため、上記のように接合部のパターンを、幅方向に長く直線的につながらないパターンとすることによって、より横漏れ防止性に優れたものとなる。
少なくとも股間部の幅方向中間部では、前記高吸収性ポリマー粒子の単位面積当たりの含有量が、前記吸収体の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて段階的又は連続的に増加している、
第1又は2の態様の吸収性物品。
高吸収性ポリマー粒子の単位面積当たりの含有量についても、吸収体の前後端から前後方向中央に向かうにつれて多くなっていると、排泄液の吸収時に、吸収体の幅方向両側に向かうほど大きく、高く盛り上がった合体セルを形成しやすくなるため特に好ましい。
少なくとも股間部の幅方向中間部では、前記強接合部によって周りを囲まれた、セル間に位置する接合部が弱接合部のみである複数のセルの集合又は単一のセルからなる最拡大区画が、前後方向及び幅方向に並んでおり、かつそれら最拡大区画は、前記吸収体の幅方向両側のものほど前後方向長さが長い、
第1〜3のいずれか1つの態様の吸収性物品。
本第4の態様では、排泄液の吸収時、高吸収性ポリマー粒子の膨張により弱接合部が剥離してセルが合体していくとしても、最拡大区画以上には大きくならない。よって、吸収体の少なくとも股間部において、幅方向両側のものほど前後方向長さが長くなるように最拡大区画を設けると、排泄液の吸収時には吸収体の幅方向両側に向かうほど大きく、高く盛り上がった合体セルが形成され、この合体セルが幅方向に移動する尿を遮断する遮断体となり、横漏れが防止されるものである。
また、本第2の態様では、排泄液の吸収時、膨張した高吸収性ポリマー粒子のゲル化物は最拡大区画外には移動できないため、ゲル化した高吸収性ポリマー粒子の前後方向移動により吸収体の形状が崩れるのを効果的に防止できるという利点もある。
少なくとも股間部の幅方向中間部では、
前記接合部は、幅方向に沿う対辺を有する多角形が隙間なく並ぶパターンに沿って設けられており、
前記セルは、前記接合部の多角形の部分により周りを囲まれた多角形をなしており、かつ
前記複数のセルの集合からなる最拡大区画では、前記セルにおける前記接合部が位置する辺のうち、幅方向に平行な辺の位置にのみ前記弱接合部が設けられている、
第4の態様の吸収性物品。
本第5の態様では、セルが幅方向には合体せず、前後方向にのみ合体して前後方向に長い遮断体が形成されるため、前後方向の拡散性が向上し、より横漏れ防止性に優れたものとなる。
前記吸収体における前後方向の中間における両側部のセルは、他のセルよりも高吸収性ポリマー粒子の単位面積当たりの内包量が少ない空セルであり、
これら両側部の空セルの間に位置する領域では、前記接合部が一様なパターンで設けられ、かつ当該領域の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて前記接合部に占める前記弱接合部の数的比率が段階的又は連続的に増加している、
第1〜5のいずれか1つの態様の吸収性物品。
例えば、粉砕パルプ等の親水性短繊維に高吸収性ポリマー粒子を混合し綿状に積繊した吸収体では、脚周りに沿うように前後方向の中間部が幅方向にくびれた形状に形成することが一般的であるが、セル吸収体においても、前後方向の中間における幅方向の両側部のセルを空セルとすることにより、当該部分は吸収後も膨張が少ないものとなり、したがって吸収後においても吸収体が脚周りにフィットする形状となる。
なお、「高吸収性ポリマー粒子の単位面積当たりの内包量が少な」いことには、高吸収性ポリマー粒子を内包しないことも含まれる(以下、同じ)。
しかし、単にこのような空セルを設けると、横漏れしやすくなることは避けられない。これに対して、上述のように、両側部の空セルの間に位置する領域では、接合部が一様なパターンで設けられ、かつ当該領域の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて接合部に占める弱接合部の数的比率が段階的又は連続的に増加していると、排泄液の吸収時には、両側部の空セルは膨張が少なく脚周りにフィットしやすいものでありながら、それらの間に位置する領域で、幅方向両側に向かうほど大きく、高く盛り上がった合体セルが形成され、この合体セルが幅方向に移動する尿を遮断する遮断体となり、横漏れが防止されるため好ましい。
<吸収性物品の例>
図1〜図6はテープタイプ使い捨ておむつの一例を示しており、図中の符号Xはファスニングテープを除いたおむつの全幅を示しており、符号Lはおむつの全長を示している。各構成部材は、以下に述べる固定又は接合部分以外も、必要に応じて公知のおむつと同様に固定又は接合される。これらの固定又は接合のための手段としては、ホットメルト接着剤や溶着(加熱溶着、超音波溶着)を適宜選択することができる。
(外装シート)
外装シート12は製品外面を構成するシートである。外装シート12は、両側部における前後方向LDの中央部が括れた形状とされており、ここが着用者の脚を囲む部位となる。外装シート12としては不織布が好適であるが、これに限定されない。不織布の種類は特に限定されず、素材繊維としては、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いることができ、加工法としてはスパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、ニードルパンチ法等を用いることができる。ただし、肌触り及び強度を両立できる点でスパンボンド不織布やSMS不織布、SMMS不織布等の長繊維不織布が好適である。不織布は一枚で使用する他、複数枚重ねて使用することもできる。後者の場合、不織布相互をホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。不織布を用いる場合、その繊維目付けは10〜50g/m2、特に15〜30g/m2のものが望ましい。外装シート12は省略することもでき、その場合には液不透過性シート11を外装シート12と同形状として、製品外面を構成することができる。
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂や、ポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布、防水フィルムを介在させて実質的に液不透過性を確保した不織布(この場合は、防水フィルムと不織布とで液不透過性シートが構成される。)などを例示することができる。もちろん、この他にも、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている液不透過性かつ透湿性を有する素材も例示することができる。この液不透過性かつ透湿性を有する素材のシートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性シートを例示することができる。さらに、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂又は疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、防水フィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
トップシート30は液透過性を有する有孔又は無孔の不織布を用いることができる。不織布の構成繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
中間シート40は、トップシート30を透過した排泄液を吸収体50側へ速やかに移動させるため、及び逆戻りを防ぐために、トップシート30の裏面に接合されているものである。中間シート40及びトップシート30間の接合は、ホットメルト接着剤を用いる他、ヒートエンボスや超音波溶着を用いることもできる。中間シート40としては、不織布を用いる他、多数の透過孔を有する樹脂フィルムを用いることもできる。不織布としては、トップシート30の項で説明したものと同様の素材を用いることができるが、トップシート30より親水性が高いものや、繊維密度が高いものが、トップシート30から中間シート40への液の移動特性に優れるため好ましい。
トップシート30上における排泄物の横方向移動を阻止し、横漏れを防止するために、幅方向WDにおける製品の両側の内面から突出(起立)する側部立体ギャザー60を設けるのは好ましい。
各サイドフラップ部SFには、図1〜図3に示すように、ギャザーシート62の固着部分のうち固着始端近傍の幅方向WDの外側において、ギャザーシート62と液不透過性シート11との間に、糸ゴム等からなる脚周り弾性伸縮部材64が前後方向LDに沿って伸長された状態で固定されており、これにより各サイドフラップ部SFの脚周り部分が平面ギャザーとして構成されている。脚周り弾性伸縮部材64はサイドフラップ部SFにおける液不透過性シート11と外装シート12との間に配置することもできる。脚周り弾性伸縮部材64は、図示例のように各側で複数本設ける他、各側に1本のみ設けることもできる。
図1、図2及び図6に示されるように、ファスニングテープ13は、おむつの側部に固定されたテープ取付部13C、及びこのテープ取付部13Cから突出するテープ本体部13Bをなすシート基材と、このシート基材におけるテープ本体部13Bの幅方向WDの中間部に設けられた、腹側に対する係止部13Aとを有し、この係止部13Aより先端側が摘み部とされたものである。ファスニングテープ13のテープ取付部13Cは、サイドフラップ部における内側層をなすギャザーシート62及び外側層をなす外装シート12間に挟まれ、かつホットメルト接着剤により両シート62,12に接着されている。また、係止部13Aはシート基材に接着剤により剥離不能に接合されている。
腹側部分Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所には、係止を容易にするためのターゲット有するターゲットシート12Tを設けるのが好ましい。ターゲットシート12Tは、係止部がフック材13Aの場合、フック材の係合突起が絡まるようなループ糸がプラスチックフィルムや不織布からなるシート基材の表面に多数設けられたものを用いることができ、また粘着材層の場合には粘着性に富むような表面が平滑なプラスチックフィルムからなるシート基材の表面に剥離処理を施したものを用いることができる。また、腹側部分Fにおけるファスニングテープ13の係止箇所が不織布からなる場合、例えば図示形態の外装シート12が不織布からなる場合であって、ファスニングテープ13の係止部がフック材13Aの場合には、ターゲットシート12Tを省略し、フック材13Aを外装シート12の不織布に絡ませて係止することもできる。この場合、ターゲットシート12Tを外装シート12と液不透過性シート11との間に設けてもよい。
吸収体50は、排泄物の液分を吸収保持する部分である。吸収体50は、その表裏少なくとも一方側の部材に対してホットメルト接着剤等の接着剤を介して接着することができる。
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載がない限り、以下の意味を有するものである。
・「MD方向」及び「CD方向」とは、製造設備における流れ方向(MD方向)及びこれと直交する横方向(CD方向)を意味し、いずれか一方が製品の前後方向となるものであり、他方が製品の幅方向となるものである。不織布のMD方向は、不織布の繊維配向の方向である。繊維配向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、前後方向及び幅方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法により判別することができる。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「人工尿」は、尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したものであり、特に記載の無い限り、温度40度で使用される。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:10gf/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載がない場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載がない限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
明細書中で以下の用語が使用される場合、明細書中に特に記載がない限り、以下の意味を有するものである。
・「MD方向」及び「CD方向」とは、製造設備における流れ方向(MD方向)及びこれと直交する横方向(CD方向)を意味し、いずれか一方が製品の前後方向となるものであり、他方が製品の幅方向となるものである。不織布のMD方向は、不織布の繊維配向の方向である。繊維配向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、例えば、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、前後方向及び幅方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法により判別することができる。
・「展開状態」とは、収縮や弛み無く平坦に展開した状態を意味する。
・「伸長率」は、自然長を100%としたときの値を意味する。
・「人工尿」は、尿素:2wt%、塩化ナトリウム:0.8wt%、塩化カルシウム二水和物:0.03wt%、硫酸マグネシウム七水和物:0.08wt%、及びイオン交換水:97.09wt%を混合したものであり、特に記載の無い限り、温度40度で使用される。
・「ゲル強度」は次のようにして測定されるものである。人工尿49.0gに、高吸収性ポリマーを1.0g加え、スターラーで攪拌させる。生成したゲルを40℃×60%RHの恒温恒湿槽内に3時間放置したあと常温にもどし、カードメーター(I.techno Engineering社製:Curdmeter−MAX ME−500)でゲル強度を測定する。
・「目付け」は次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
・「厚み」は、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディー圧縮試験機)を用い、荷重:0.098N/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
・吸水量は、JIS K7223−1996「高吸水性樹脂の吸水量試験方法」によって測定する。
・吸水速度は、2gの高吸収性ポリマー及び50gの生理食塩水を使用して、JIS K7224‐1996「高吸水性樹脂の吸水速度試験法」を行ったときの「終点までの時間」とする。
・試験や測定における環境条件についての記載がない場合、その試験や測定は、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内で行うものとする。
・各部の寸法は、特に記載がない限り、自然長状態ではなく展開状態における寸法を意味する。
Claims (6)
- 表側シートと、その裏側に配された裏側シートと、表側シート及び裏側シートの接合部により周りを囲まれ、かつ表側シート及び裏側シートが接合されていない多数のセルと、このセル内に含まれた、高吸収性ポリマー粒子を含む粉粒体とを有する吸収体を備えた、吸収性物品において;
前記接合部は、隣接するセル内の高吸収性ポリマー粒子の膨張力により剥離可能な弱接合部と、隣接するセル内の高吸収性ポリマー粒子の膨張力により剥離しない強接合部とを含み、
前記弱接合部を介して隣接するセル同士は、当該弱接合部の剥離により合体し、より大きな単一のセルに拡大可能であり、
少なくとも股間部の幅方向中間部では、前記接合部が一様なパターンで設けられ、かつ前記吸収体の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて前記接合部に占める前記弱接合部の数的比率が段階的又は連続的に増加している、
ことを特徴とする吸収性物品。 - 少なくとも股間部の幅方向中間部では、
前記接合部は多角形が隙間なく並ぶパターンに沿って設けられており、
前記セルは、前記接合部の多角形の部分により周りを囲まれた多角形をなしており、かつ
前記セルにおける前記接合部が位置する辺のうち、幅方向に対し最も平行に近い辺が、隣接するセルにおける幅方向に対し最も平行に近い辺と直線的につながっていない、
請求項1記載の吸収性物品。 - 少なくとも股間部の幅方向中間部では、前記高吸収性ポリマー粒子の単位面積当たりの含有量が、前記吸収体の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて段階的又は連続的に増加している、
請求項1又は2記載の吸収性物品。 - 少なくとも股間部の幅方向中間部では、前記強接合部によって周りを囲まれた、セル間に位置する接合部が弱接合部のみである複数のセルの集合又は単一のセルからなる最拡大区画が、前後方向及び幅方向に並んでおり、かつそれら最拡大区画は、前記吸収体の幅方向両側のものほど前後方向長さが長い、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。 - 少なくとも股間部の幅方向中間部では、
前記接合部は、幅方向に沿う対辺を有する多角形が隙間なく並ぶパターンに沿って設けられており、
前記セルは、前記接合部の多角形の部分により周りを囲まれた多角形をなしており、かつ
前記複数のセルの集合からなる最拡大区画では、前記セルにおける前記接合部が位置する辺のうち、幅方向に平行な辺の位置にのみ前記弱接合部が設けられている、
請求項4記載の吸収性物品。 - 前記吸収体における前後方向の中間における両側部のセルは、他のセルよりも高吸収性ポリマー粒子の単位面積当たりの内包量が少ない空セルであり、
これら両側部の空セルの間に位置する領域では、前記接合部が一様なパターンで設けられ、かつ当該領域の幅方向中央部から幅方向両側に向かうにつれて前記接合部に占める前記弱接合部の数的比率が段階的又は連続的に増加している、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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