JP2003265146A - 餅かまぼこおよびその製造方法 - Google Patents

餅かまぼこおよびその製造方法

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JP2003265146A
JP2003265146A JP2002365944A JP2002365944A JP2003265146A JP 2003265146 A JP2003265146 A JP 2003265146A JP 2002365944 A JP2002365944 A JP 2002365944A JP 2002365944 A JP2002365944 A JP 2002365944A JP 2003265146 A JP2003265146 A JP 2003265146A
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rice cake
weight
kamaboko
fish meat
mixing
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JP2002365944A
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Yoshito Sugino
芳人 杉野
Shuji Yamamoto
修司 山本
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Sugiyo Co Ltd
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Sugiyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】餅と魚肉すり身とを別々に調製し、その後混合
して成形、加熱することにより、均一な餅様食感を呈
し、しかも経時的変化の少ない餅かまぼこを提供するこ
と。 【解決手段】餅かまぼこは、単糖類および二糖類からな
る群から選択される少なくとも一つの糖類を3.0〜9.
0重量%含有する餅と、食用油を7.5〜17.5重量%
含有する魚肉すり身とが混合されたものである。餅かま
ぼこの製造方法は、単糖類および二糖類からなる群から
選択される少なくとも一つの糖類を3.0〜9.0重量%
含有する餅を調製する工程と、食用油を7.5〜17.5
重量%含有する魚肉すり身を調製する工程と、餅と魚肉
すり身とを混合する工程と、得られた混合物を成形する
工程と、成形物を加熱する工程と、を包含する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、餅と魚肉すり身と
が入った餅のような食感を有する餅かまぼこに関する。
より詳しくは、餅とかまぼことが一体となった食感を有
し、しかもその食感が劣化しないため、出来たての餅様
食感が賞味期間中楽しめる餅かまぼこに関する。
【0002】
【従来の技術】餅の食感を有する食品がパンをはじめ、
種々の食品で求められ開発されている。かまぼこにおい
ても、かまぼこの原料の一部として使用される澱粉を餅
粉に変えたり、餅とかまぼこを混合することにより、餅
様食感を有するかまぼこが提案されている。
【0003】例えば、特開昭61−149073号公報
(特許文献1)では、餅とかまぼことを混合した餅かま
ぼこが開示されている。
【0004】そこでは、餅米の中に、練り潰したかまぼ
こ又は粉末かまぼこを入れ、その後、通常の餅のよう
に、つきながら餅米とかまぼことを混ぜ合わせそれを成
形して餅かまぼこを得ている。
【0005】しかし、この方法では、かまぼこと餅とが
均一に混合できず、従来の餅の中に比較的大きい固まり
のかまぼこが分散した状態となり、餅とかまぼことが一
体となった食感を呈しない。さらに、餅かまぼこが冷え
た場合には、餅の部分が固まってしまい、食感が劣化す
る。
【0006】別の公報(特開平7−265001号公
報:特許文献2)では、餅加工用澱粉類が20〜60重
量%、魚肉すり身などの熱凝固性蛋白が1〜7重量%、
水が31〜79重量%の割合で混練され加熱処理された
餅様食品が開示されている。
【0007】この餅様食品は、煮込んだ場合に餅のよう
に溶けたり煮くずれすることが抑制され、冷えた場合で
も比較的柔らかで餅のような食感を呈する。
【0008】しかし、この方法では、時間の経過と共
に、餅様食感が劣化してゆく。例えば、製造後10日が
経過した後に食すると、柔らかい餅の食感が得られな
い。
【0009】別の公報(特開昭54−89062号公
報:特許文献3)には、油脂加工澱粉100部と未加工
のワキシー・スターチ10〜80部とを脂肪酸モノグリ
セライドの共存下で混合して得られた澱粉混合物を、練
製品原料に添加する練り製品の製造法が開示されてい
る。
【0010】この方法で得られた練り製品は、元来、餅
様食感を有していない。
【特許文献1】特開昭61−149073号公報
【特許文献2】特開平7−265001号公報
【特許文献3】特開昭54−89062号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
を解消するためになされたもので、その目的とするとこ
ろは、均一な餅様食感を呈し、しかも長期にわたって出
来たての餅様食感が味わえる餅かまぼこおよびその製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】餅は、澱粉のβ化ととも
に固くなるため、それをかまぼこに混合したとき、違和
感を感じる。そこで、本発明者らは、一体感のある餅様
食感を呈し、しかもその食感の劣化がなく、賞味期間中
出来たての食感を楽しめる餅かまぼこの検討を鋭意進め
た。その結果、β化を抑制した餅と、座りを抑制した魚
肉すり身を別々に調製し、混合後、加熱形成するという
方法により均一な餅様食感を呈し、しかも劣化の極めて
少ない餅かまぼこを得られるということを発見した。さ
らに、餅と魚肉すり身とを混合する際に、混合条件を所
定範囲に設定することにより、餅様食感の劣化・経時的
変化がないということを発見した。
【0013】すなわち、本発明の餅かまぼこは、単糖類
および二糖類からなる群から選択される少なくとも一つ
の糖類を3.0〜9.0重量%含有する餅と、食用油を
7.5〜17.5重量%含有する魚肉すり身とが混合され
てなり、そのことにより上記目的が達成される。
【0014】一つの実施形態では、前記餅と前記魚肉す
り身との混合比率が、重量比で30対70〜70対30
である。
【0015】一つの実施形態では、前記食用油が大豆油
である。
【0016】一つの実施形態では、前記糖類がトレハロ
ースである。
【0017】一つの実施形態では、さらに、具材が混合
されている。
【0018】本発明の餅かまぼこの製造方法は、単糖類
および二糖類からなる群から選択される少なくとも一つ
の糖類を3.0〜9.0重量%含有する餅を調製する工程
と、食用油を7.5〜17.5重量%含有する魚肉すり身
を調製する工程と、該餅と魚肉すり身とを混合する工程
と、該得られた混合物を成形する工程と、該成形物を加
熱する工程と、を包含し、そのことにより上記目的が達
成される。
【0019】一つの実施形態では、前記餅と前記魚肉す
り身の混合比率が、重量比で30対70〜70対30で
ある。
【0020】一つの実施形態では、前記食用油が大豆油
である。
【0021】一つの実施形態では、前記糖類がトレハロ
ースである。
【0022】一つの実施形態では、前記混合工程が、回
転数500〜2000rpmで1〜5分間混合すること
により行われる。
【0023】また、本発明の餅様食感を有する練り製品
の製造方法は、餅を調製する工程と、魚肉すり身を調製
する工程と、該餅と魚肉すり身を回転数500〜200
0rpmで1〜5分間の間混合する工程と、得られた混
合物を成形する工程と、該成形物を加熱する工程と、を
包含し、そのことにより上記目的が達成される。
【0024】一つの実施形態では、前記餅が澱粉のβ化
抑制原料を3.0〜9.0重量%含有し、前記魚肉すり身
が食用油を7.5〜17.5重量%含有し、該餅と魚肉す
り身の混合比率が重量比で30対70〜70対30であ
る。
【0025】本発明の作用は次の通りである。
【0026】本発明の餅かまぼこにおいては、単糖類お
よび/または二糖類の糖類を3.0〜9.0重量%含有す
る餅と、食用油を7.5〜17.5重量%含有する魚肉す
り身とが混合されていることにより、澱粉のβ化を抑制
した餅と座りを抑制した魚肉すり身とが混合されるの
で、劣化がなく、しかも餅とかまぼこが一体感のある状
態で混合された餅かまぼこが得られる。
【0027】本発明の餅かまぼこの製造方法において
は、単糖類および/または二糖類の糖類を3.0〜9.0
重量%含有する餅と、食用油を7.5〜17.5重量%含
有する魚肉すり身とを別々に調製した後、その餅と魚肉
すり身とを混合する工程を包含することにより、餅と魚
肉すり身とを別々に十分に混練した後、それらを所定の
混合条件で混合できるので、餅様食感のある餅かまぼこ
を得ることができる。この混合条件として、餅と魚肉す
り身を、回転数500〜2000rpmで、1〜5分間
の間混合すると、餅用食感が低下しない。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0029】本発明の餅かまぼこに使用される餅は、餅
粉、食塩、単糖類および二糖類からなる群から選択され
る少なくとも一つの糖類および水を一緒にし、ミキサー
等の混練機で練り上げて得ることができる。各材料の使
用割合は、通常、餅粉40〜60重量%、食塩0.3〜
1.0重量%、糖類3.0〜9.0重量%、水30〜50
重量%であり、好ましくは餅粉42〜55重量%、食塩
0.4〜0.6重量%、糖類6.0〜8.0重量%、水35
〜45重量%である。水と糖類の合計量がほぼ一定とな
るように、水の使用量は糖類の使用量に応じて変化させ
るのがよい。必要に応じて例えば、生麩パウダー等の各
種の副材料を添加してもよい。
【0030】糖類の添加量が3.0重量%未満になる
と、澱粉のβ化が進行し違和感を感じるようになり、ま
た9.0重量%を超えると、甘味が強くなり違和感を感
じるようになる。
【0031】本発明に使用される糖類のうち単糖類とし
ては、例えば、グルコース、マンノース、ガラクトー
ス、フルクトース、ソルボース、タガロース、アラビノ
ース、キシロース、リボース、リブロース、エリトロー
ス、トレオースがあげられる。二糖類としては、例え
ば、トレハロース、マルトース、ショ糖、セロビオー
ス、ラクトース、ラクツロースがあげられる。特に、ト
レハロースが好ましい。複数の糖類を混合して使用して
もよい。
【0032】本発明の餅かまぼこに使用される魚肉すり
身は、一般に、冷凍すり身、食塩、澱粉、ソルビン酸、
食用油および水を一緒にし混合して得ることができる。
【0033】各材料の使用割合は、通常、冷凍すり身3
0〜60重量%、食塩1〜2重量%、澱粉3〜10重量
%、ソルビン酸0.1〜0.4重量%、食用油7.5〜1
7.5重量%、水30〜50重量%であり、好ましくは
冷凍すり身35〜50重量%、食塩1.0〜1.5重量
%、澱粉5〜8重量%、ソルビン酸0.1〜0.3重量
%、食用油10.0〜15.0重量%、水35〜45重量
%である。
【0034】魚肉すり身への食用油の添加量が7.5重
量%未満になると、すわりが発生し違和感を感じるよう
になり、また17.5重量%を超えると油臭、油味が強
くなり違和感を感じるようになる。水と油の合計量がほ
ぼ一定となるように、水の使用量は油の使用量に応じて
変化させるのがよい。
【0035】魚肉すり身へ添加される食用油としては、
大豆油、菜種油、パーム油、トウモロコシ油、サフラワ
ー油、ごま油等の植物油脂類、豚脂、牛脂、バター、マ
ーガリン等を使用でき、好ましくは大豆油である。これ
らの食用油は混合して使用してもよい。
【0036】冷凍すり身の原料魚としては、スケソウダ
ラ、グチ、ハモ、ニベ、ムツ、サメ、ヒラメ、カレイ、
ホッケ等が用いられ得る。
【0037】食塩は、魚肉すり身に粘りを与えるために
用いられ、食塩の添加量が1重量%未満であるとねばり
が小さくなり、2重量%を超えると塩辛くなり、うま味
が落ちる傾向がある。
【0038】また、澱粉に代えてコーンスターチ、小麦
粉等を用いることもでき、さらに必要に応じて、グルタ
ミン酸ソーダ、みりん、砂糖、卵白、ビート糖、キシロ
ース、トランスグルタミナーゼ等の副材料や結着材を添
加してもよい。
【0039】上記餅と魚肉すり身の混合比率は重量比
で、30対70〜70対30とするのが好ましい。餅と
魚肉すり身の混合比率が上記範囲を外れる場合、例え
ば、餅の比率が70より多すぎる場合は、経時で餅かま
ぼこが固くなる傾向にあり、餅の比率が30より少なす
ぎる場合は、餅様の食感が劣化する傾向にある。
【0040】本発明の餅かまぼこに、枝豆、大豆、黒
豆、昆布等の具材を添加、混合してもよい。具材を混合
する場合、具材の混合割合は、餅かまぼこ全体に対し
て、30〜60重量%が好ましい。本発明の餅かまぼこ
は具材の保持力に優れており、調理時等において具材が
餅かまぼこからはずれ落ちることがない。
【0041】次に、本発明の餅かまぼこの製造方法の一
例を説明する。
【0042】餅粉、食塩、糖類および水を一緒にし、ミ
キサー等の混練機で練り上げて餅を得る。各材料の使用
割合は、上記したとおり、餅粉40〜60重量%、食塩
0.5〜1.0重量%、糖類3.0〜9.0重量%、水30
〜50重量%が好ましい。この段階では、各材料を十分
練り上げておくのがよく、混練時間は使用する混練機の
性能にもよるが、10分間〜30分間とするのがよい。
【0043】上記餅とは別に、冷凍すり身、食塩、澱
粉、ソルビン酸、食用油、および水を一緒にし、ステフ
ァンカッターでらい潰して魚肉すり身を得る。冷凍すり
身を使用する場合は、この冷凍すり身をカッターで荒摺
りした後、残りの材料および冷水を加えて摺り上げれば
よい。通常、仕上がり温度は5℃程度とする。
【0044】各材料の使用割合は、上記したとおり、冷
凍すり身30〜60重量%、食塩1〜2重量%、澱粉3
〜10重量%、ソルビン酸0.1〜0.4重量%、食用油
7.5〜17.5重量%、水30〜50重量%が好まし
い。この段階でも、各材料を十分らい潰しておくのがよ
く、らい潰時間は使用するらい潰機の性能にもよるが、
3〜10分間とするのがよい。また、この段階で、必要
に応じて、上記した副材料を添加してもよい。
【0045】次に、得られた餅および魚肉すり身(必要
に応じて具材)を、それぞれミキサーに投入し、低速で
混合する。餅と魚肉すり身の混合割合は、重量比で30
対70〜70対30とするのが好ましい。さらに好まし
くは重量比で40対60〜60対40である。餅と魚肉
すり身の混合比率が上記範囲を外れる場合、例えば、餅
の比率が70より多すぎる場合は、経時で餅かまぼこが
固くなる傾向にあり、餅の比率が30より少なすぎる場
合は、餅様の食感を呈しない。
【0046】混合は均一に混合するのではなく、軽く混
ぜ合わせる程度ですませることが重要である。撹拌羽根
を備えた混合機を使用する場合、撹拌羽根の回転数50
0〜2000rpm程度の低速で、1〜5分間程度混合
するのがよい。さらに好ましくは1000rpm〜20
00rpmで、1〜3分間の混合である。仕上がり温度
は、通常10℃〜20℃である。混合条件がこれらの範
囲を上回る場合は、餅と魚肉すり身とが均一に混合され
過ぎて餅様食感が低下し、逆に混合条件がこれらの範囲
を下回る場合は、餅および魚肉すり身が固まりで存在す
る部分ができ、そのため餅様食感が低下する。
【0047】餅と魚肉すり身との混合が十分行われると
餅様食感が低下する理由は次のように推測される。餅の
粒子と魚肉すり身の粒子とが均一に分散して、餅の粒子
の相互のつながりがなくなるために、餅様のねばりと弾
力性が低下するものと思われる。
【0048】餅と魚肉すり身との混合には、一般に食品
加工に用いられる公知の混合機あるいは混練機を使用す
ることができ、例えば、サイレントカッター、ステファ
ンカッター等の高速混練機がある。
【0049】次に、得られた混合物を任意の各種形状に
成形する。この成形には、押出し成形装置、ドラム成形
装置、プレス成形装置などの各種食品成形装置を使用す
ることができる。
【0050】成形された餅かまぼこをその後、加熱して
餅かまぼこを得る。加熱には、蒸し器、フライヤー、オ
ーブン、マイクロ波加熱機等のように、一般に使用され
ている各種の食品加工用の加熱調理器具によって加熱す
ることができる。その後、冷却して、本発明の餅かまぼ
こが得られる。
【0051】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
なお、以下の実施例では、「%」は全て「重量%」を意
味する。 (実施例1)餅へのトレハロースの添加量と魚肉すり身
への食用油の添加量を変えて、これらが餅かまぼこの食
感に与える影響を調べた。
【0052】本発明を達成するためには、まず、α化し
た餅でβ化し難い餅の調製と、座りをしない魚肉すり身
の調製が必要となる。そこで、澱粉のβ化防止に最も効
果のあるトレハロースの添加量を0〜11.0%と変化
させた各種の餅と、魚肉すり身の座り防止に効果がある
大豆油の添加量を0〜20.0%と変化させ魚肉すり身
をそれぞれ以下のとおり調製した。 A.餅の調製 餅粉5.5kgおよび食塩50gに、表1に示すとお
り、トレハロースを各々0〜1.1kg、水を各々4.4
5〜3.35kg加え(水の添加量は、例えば、トレハ
ロース0kgの場合は4.45kg、トレハロース1.1
kgの場合は3.35kgとなるように、水とトレハロ
ースの合計量を一定とした。)、ミキサーで15分間練
り上げた。 B.魚肉すり身の調製 助宗の冷凍すり身5.0kg、食塩120g、澱粉0.5
kg、ソルビン酸20gに、表1に示すとおり、大豆油
を各々0〜2.0kg、水を各々4.36〜2.36kg
を加え(水の添加量は、例えば、大豆油0kgの場合は
4.36kg、大豆油2.0kgの場合は2.36kgと
なるように、水と大豆油の合計量を一定とした。)、ス
テファンカッターで5分間らい潰した。 C.餅かまぼこの製造および評価 このようにして調製された餅と魚肉すり身を各々10k
g、ステファンカッターに入れ、1500rpmで1分
間混合した。
【0053】得られた混合物を、横5cm、縦10c
m、厚さ2cmの型に入れ、90℃で30分間蒸気で加
熱成形した。
【0054】各々の加熱成形された餅かまぼこを、10
℃に保存し、0〜10日間、2日毎に、10名の官能検
査員によって評価した。
【0055】官能検査員は、餅かまぼこの食感、香り、
味を総合したものについて、 +1:優れている 0:普通 −1:劣っている で各自配点し、平均点が0.75以上の場合:優れてい
る、0.74〜0.50の場合:良、0.49〜0の場
合:可、0未満の場合:不可で、判定した。
【0056】それらの結果を表1および表2に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】 その結果、表1および表2に示すとおり、餅へのトレハ
ロースの添加量が3.0〜9.0%で、しかも魚肉すり身
への大豆油の添加量が7.5〜17.5%のとき、餅とか
まぼこの食感の一体感があり、しかもソフト感が10日
間以上保持されることがわかった。
【0059】トレハロースが3.0%未満になると澱粉
のβ化が進行し、違和感を感じるようになり、また9.
0%を超えると甘味が強くなり、違和感を感じるように
なった。
【0060】また、魚肉すり身への大豆油の添加量が
7.5%未満になると、すわりが発生し、違和感を感じ
るようになり、また17.5%を超えると油臭、油味が
強くなり、違和感を感じるようになった。 (実施例2)餅と魚肉すり身の混合比率について以下の
とおり調べた。
【0061】トレハロースの添加量を7.0%としたこ
と以外は実施例1と同様にして餅を調製し、大豆油の添
加量を12.5%としたこと以外は実施例1と同様にし
て助宗すり身を調製した。
【0062】次に、餅とすり身の混合比率を、次のよう
に変えて、両者を一緒にし、ステファンカッターを用い
て1500rpmで1分間混合した。
【0063】餅2.0kgにすり身8.0kg、餅3.0
kgにすり身7.0kg、餅4.0kgにすり身6.0k
g、餅6.0kgにすり身4.0kg、餅7.0kgにす
り身3.0kg、餅8.0kgにすり身2.0kg。
【0064】次に、各混合物を横5cm、縦10cm、
厚さ2cmの型に入れ、90℃で30分間蒸気で加熱成
形した。
【0065】実施例1と同じく、成形物を10℃で10
日間保存し、2日毎に成型物について官能検査した。
【0066】その結果を表3に示す。
【0067】
【表3】 その結果、表3に示すとおり、餅とすり身の混合比率
は、餅が30〜70%、すり身が70〜30%のとき、
餅かまぼこの食感、香り、および味が優れていることが
判明した。 (実施例3)餅と魚肉すり身の混合度合いについて、以
下の通り調べた。
【0068】トレハロースの添加量を7.0%としたこ
と以外は実施例1と同様にして餅を調製した。大豆油の
添加量を12.5%としたこと以外は、実施例1と同様
にして助宗すり身を調製した。
【0069】餅とすり身をそれぞれ5kgずつ一緒に
し、これらをステファンカッターで表4に示す通り、回
転数500〜2500rpmで0.5〜5.0分間混合
後、実施例1と同様に加熱形成し、10℃で0〜10日
間保存し官能検査した。
【0070】その結果を表4に示す。
【0071】
【表4】 表4に示すとおり、餅と魚肉すり身の混合は、1000
〜2000rpmで1.0〜3.0分間がよいことが判明
した。 (実施例4)餅粉1.0kg、食塩10g、砂糖0.14
kgおよび水0.8kgを一緒にし、ミキサー等の混練
機で練り上げて餅を得た。
【0072】別に、冷凍すり身0.8kg、食塩24
g、澱粉0.14kg、大豆油0.26kgおよび水0.
8kgをステファンカッターでらい潰して魚肉すり身を
得た。
【0073】次に、得られた餅、魚肉すり身および枝豆
1.6kgをそれぞれミキサーに投入し、低速で軽く混
合した。
【0074】得られた混合物を横5cm、縦5cm、厚
さ2cmの型に入れ、90℃、20分間蒸気加熱した。
加熱成型された餅かまぼこからはずれ落ちた枝豆はなか
った。
【0075】また、得られた混合物を横5cm、縦5c
m、厚さ2cmの型に入れ成型し、160℃、4分間油
ちょうした場合も餅かまぼこからはずれ落ちた枝豆はな
かった。 (比較例1)冷凍すり身1.6kg、食塩48g、砂糖
0.28kg、大豆油0.52kgおよび水1.6kgを
ステファンカッターでらい潰して魚肉すり身を得た。
【0076】これに枝豆1.6kgを加えミキサーの低
速(実施例4と同速)で軽く混合した。
【0077】得られた混合物を横5cm、縦5cm、厚
さ2cmの型に入れ、90℃、20分間蒸気加熱した。
加熱成型されたかまぼこから、投入枝豆の5%にあたる
約80gがはずれ落ちた。
【0078】また、得られた混合物を横5cm、縦5c
m、厚さ2cmの型に入れ成型し、160℃、4分間油
ちょうした場合は投入枝豆の7%にあたる約110g
が、かまぼこからはずれ落ちた。
【0079】この結果、餅かまぼこは具材の保持力に優
れていることが判明した。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、均一な餅様食感を呈
し、しかも出来たての食感を長期にわたって保持する餅
かまぼこを得ることができる。本発明は、今までにない
餅様食感と、呈味、物性の安定性を有するので、かまぼ
このみならず、煎餅、五平餅、麺、包餡等の練り製品に
も応用できる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単糖類および二糖類からなる群から選択
    される少なくとも一つの糖類を3.0〜9.0重量%含有
    する餅と、食用油を7.5〜17.5重量%含有する魚肉
    すり身とが混合された餅かまぼこ。
  2. 【請求項2】 前記餅と前記魚肉すり身との混合比率
    が、重量比で30対70〜70対30である請求項1に
    記載の餅かまぼこ。
  3. 【請求項3】 前記食用油が大豆油である請求項1また
    は2に記載の餅かまぼこ。
  4. 【請求項4】 前記糖類がトレハロースである請求項1
    〜3のいずれかに記載の餅かまぼこ。
  5. 【請求項5】 さらに、具材が混合されている請求項1
    〜4のいずれかに記載の餅かまぼこ。
  6. 【請求項6】 単糖類および二糖類からなる群から選択
    される少なくとも一つの糖類を3.0〜9.0重量%含有
    する餅を調製する工程と、食用油を7.5〜17.5重量
    %含有する魚肉すり身を調製する工程と、 該餅と魚肉すり身とを混合する工程と、 得られた混合物を成形する工程と、 該成形物を加熱する工程と、を包含する餅かまぼこの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記餅と前記魚肉すり身の混合比率が、
    重量比で30対70〜70対30である請求項6に記載
    の餅かまぼこの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記食用油が大豆油である請求項6また
    は7に記載の餅かまぼこの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記糖類がトレハロースである請求項6
    〜8のいずれかに記載の餅かまぼこの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記混合工程が、回転数500〜20
    00rpmで1〜5分間混合することにより行われる請
    求項6〜9のいずれかに記載の餅かまぼこの製造方法。
  11. 【請求項11】 餅を調製する工程と、魚肉すり身を調
    製する工程と、 該餅と魚肉すり身を回転数500〜2000rpmで1
    〜5分間の間混合する工程と、 得られた混合物を成形する工程と、 該成形物を加熱する工程と、を包含する餅様食感を有す
    る練り製品の製造方法。
  12. 【請求項12】前記餅が単糖類および二糖類からなる群
    から選択される少なくとも一つの糖類を3.0〜9.0重
    量%含有し、前記魚肉すり身が食用油を7.5〜17.5
    重量%含有し、 該餅と魚肉すり身の混合比率が重量比で30対70〜7
    0対30である請求項11に記載の餅様食感を有する練
    り製品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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