JP2022152094A - パテ様食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パテ様食品を得るための新規な製造技術を提供する。【解決手段】成分(A)、食用油脂および乳化素材を含む乳化原料を乳化して乳化物を得る工程と、乳化物を含む原材料を加熱調理してパテ様食品を得る工程とを含み、乳化素材がタンパク質を含み、食用油脂の配合量が成分(A)に対する質量比で2以上6以下であり、乳化物の配合量が原材料全体に対して80質量%以上100質量%以下である、パテ様食品の製造方法であり、成分(A)は、条件(1)澱粉含量が75質量%以上;条件(2)アミロース含量5質量%以上の澱粉の低分子化澱粉(ピーク分子量3×103以上5×104以下)を3質量%以上45質量%以下含む;条件(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下、および、条件(4)3.35mm篩下かつ0.038mm篩上画分の含有量が60質量%以上100質量%以下を満たす粉粒状物である。【選択図】なし

Description

本発明はパテ様食品の製造方法に関する。
近年、強制給餌によって肥育されるフォアグラが動物福祉の観点からその生産や使用が各国で禁止されたり、水産資源保護の観点からうなぎの捕獲が禁止されたりといった、動物性食品の使用の一部が制限される動きがある。
また一方、宗教上の理由や、健康志向の高まりから、動物性食品を避け、植物性食品を摂取する人も増えている。
上記のような背景から、植物由来原料を使用した動物性食品の代替食品の開発が行われている。
たとえば、特許文献1(特開2014-87316号公報)には、植物性タンパク質、油脂および水を含み、植物性タンパク質をトランスグルタミナーゼにより架橋させて得られるゲル中に油脂を完全乳化しないよう分散させて、生レバーやトロ刺身などの未加熱動物組織様の食品が記載されている。
また、特許文献2(特開2019-115339号公報)には、水溶性乳タンパクと可食性油脂を含む食肉様乳化組成物および食肉様加工食品が記載されている。
特開2014-87316号公報 特開2019-115339号公報
本発明は、パテ様食品を得るための新規な製造技術を提供する。
本発明によれば、以下のパテ様食品の製造方法および以下の製造方法により得られるパテ様食品が提供される。
[1] パテ様食品の製造方法であって、
成分(A)、食用油脂および乳化素材を含む乳化原料を乳化して乳化物を得る工程と、
前記乳化物を含む原材料を加熱調理してパテ様食品を得る工程と、
を含み、
前記乳化素材が、タンパク質を含み、
乳化物を得る前記工程において、前記食用油脂の配合量が、前記成分(A)に対する質量比で2以上6以下であり、
パテ様食品を得る前記工程において、前記乳化物の配合量が、前記原材料全体に対して80質量%以上100質量%以下である、パテ様食品の製造方法。
成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10以上5×10以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が60質量%以上100質量%以下
[2] 乳化物を得る前記工程において、前記成分(A)、前記食用油脂および前記乳化素材の配合量の合計が、前記乳化原料全体に対して40質量%以上100質量%以下である、[1]に記載のパテ様食品の製造方法。
[3] 前記乳化物が水分を含み、前記乳化物中の前記水分の総含有量が、前記成分(A)に対する質量比で2以上6以下である、[1]または[2]に記載のパテ様食品の製造方法。
[4] 前記タンパク質が、大豆タンパク質および乳タンパク質からなる群から選択される1種または2種以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載のパテ様食品の製造方法。
[5] 前記乳化素材または前記乳化素材を含む配合成分が、豆乳、脱脂粉乳、および大豆粉からなる群から選択される1種または2種以上である、[1]~[4]のいずれか1つに記載のパテ様食品の製造方法。
[6] 前記乳化物中の前記食用油脂の25℃における固体状の油脂含量が、食用油脂全体に対して、40質量%以下である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のパテ様食品の製造方法。
[7] 前記パテ様食品が、フォアグラ様食品、白子様食品、あん肝様食品およびレバー様食品からなる群から選択される1種である、[1]~[6]のいずれか1つに記載のパテ様食品の製造方法。
本発明によれば、パテ様食品を得るための新規な製造技術を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、数値範囲の「~」は、断りがなければ、以上から以下を表し、両端の数値をいずれも含む。また、本実施形態において、組成物は、各成分を単独でまたは2種以上組み合わせて含むことができる。
(パテ様食品の製造方法)
本実施形態において、パテ様食品の製造方法は、成分(A)、食用油脂および乳化素材を含む乳化原料を乳化して乳化物を得る工程と、得られた乳化物を含む原材料を加熱調理してパテ様食品を得る工程と、を含む。
成分(A)は、以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物である。
(1)澱粉含量が75質量%以上
(2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、上記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10以上5×10以下
(3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
(4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が60質量%以上100質量%以下
乳化素材は、タンパク質を含む。
乳化物を得る工程において、食用油脂の配合量は、成分(A)に対する質量比で2以上6以下である。また、パテ様食品を製造する工程において、乳化物の配合量が、原料全体に対して、80質量%以上100質量%以下である。
また、乳化原料および乳化物を得る工程で得られる乳化物は、具体的には水分を含む。
本実施形態においては、パテ様食品の製造方法が、特定の成分を特定の割合で含む乳化物を得る工程を含む。また当該乳化物を特定の割合で配合してパテ様食品を得る。かかる製造方法により、食品の原材料中に畜肉、魚肉を使用しない場合であっても、好ましいパテ様食品を得ることができる。
乳化物を得る工程における混合方法は、たとえばパテ様食品の種類、乳化素材の性状に応じて選択することができる。
具体的には、乳化素材が粉体の場合であれば、たとえば食用油脂に成分(A)と乳化素材を均一に懸濁させておき、そこへ水を加え混合する。また乳化素材が液体の場合であればたとえば食用油脂に成分(A)を分散させておき、そこへ乳化素材、水の順に加えて前述と同様に混合することで乳化物を調製することができる。
混合において、仕込み重量が少量の場合、カップに入れてスプーンで手混ぜすることも可能である。また、混合装置がケンミックスミキサーの場合、たとえば強度1~3の攪拌速度で1~15分、好ましくは強度1~3の攪拌速度で3分~10分混合する。混合装置が卓上カッターミキサーの場合、たとえば15秒~60秒で調製することができる。
但し、攪拌速度や攪拌羽根の形状、攪拌容器形状や各原料の仕込み重量によっても最適な乳化条件は異なるため、前述の方法に限定されるものではない。
以下、各工程について、用いられる各成分とともに説明する。まず、パテ様食品を得る工程に関して説明する。
(成分(A))
成分(A)は、条件(1)~(4)を満たす粉粒状物である。
条件(1)に関し、成分(A)は、乳化物を安定なものとする観点から、成分(A)全体に対して澱粉を75質量%以上含み、好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは85質量%以上含む。
また、成分(A)中の澱粉の含有量の上限に制限はなく、成分(A)全体に対して100質量%以下であるが、パテ様食品の性状等に応じて99.5質量%以下、99質量%以下等としてもよい。
成分(A)において、澱粉は、たとえば食品用の澱粉であり、各種由来のものを用いることができる。たとえば、澱粉として、とうもろこし澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉、コメ澱粉、豆澱粉などの澱粉;およびこれらの澱粉を化学的、物理的または酵素的に加工した加工澱粉などから、1種以上を適宜選ぶことができる。乳化物をより安定なものとする観点から、澱粉は、好ましくはタピオカ澱粉、とうもろこし澱粉、コメ澱粉および豆澱粉から選ばれる1種または2種以上であり、より好ましくは、タピオカ澱粉およびとうもろこし澱粉から選ばれる1種または2種である。
同様の観点から、澱粉の由来原料は、好ましくはキャッサバ、とうもろこし、コメおよび豆からなる群から選ばれる1種または2種以上である。
条件(2)に関し、成分(A)は、具体的には、低分子化澱粉と、他の澱粉とを含む。まず、低分子化澱粉について説明する。
低分子化澱粉の原料澱粉中のアミロース含量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、5質量%以上であり、好ましくは12質量%以上、より好ましくは22質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、さらにより好ましくは45質量%以上、よりいっそう好ましくは55質量%以上、さらにまた好ましくは65質量%以上である。なお、低分子化澱粉の原料澱粉中のアミロース含量の上限に制限はなく、100質量%以下であり、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。
低分子化澱粉の原料であるアミロース含量5質量%以上の澱粉として、ハイアミロースコーンスターチ、コーンスターチ等のとうもろこし澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、ハイアミロース小麦澱粉、米澱粉、豆澱粉および、これらの原料を化学的、物理的または酵素的に加工した加工澱粉からなる群から選択される1種または2種以上を用いることができる。乳化物の乳化安定性向上の観点から、アミロース含量5質量%以上の澱粉は、ハイアミロースコーンスターチ、コーンスターチ、タピオカ澱粉および、豆澱粉から選択される1種または2種以上であり、より好ましくはハイアミロースコーンスターチである。ハイアミロースコーンスターチとしては、たとえばアミロース含量40質量%以上のものが入手可能である。アミロース含量5質量%以上の澱粉は、より好ましくはアミロース含量が40質量%以上のコーンスターチである。
成分(A)中の低分子化澱粉の含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、3質量%以上であり、好ましくは8質量%以上、より好ましくは13質量%以上である。
同様の観点から、成分(A)中の低分子化澱粉の含有量は、45質量%以下であり、好ましくは35質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。
低分子化澱粉のピーク分子量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、3×10以上であり、好ましくは8×10以上である。
同様の観点から、低分子化澱粉のピーク分子量は、5×10以下であり、好ましくは3×10以下、より好ましくは1.5×10以下である。なお、低分子化澱粉のピーク分子量の測定方法については、実施例の項に記載する。
ここで、低分子化澱粉は、その製造安定性に優れる観点から、好ましくは、酸処理澱粉、酸化処理澱粉および酵素処理澱粉からなる群から選択される1種または2種以上であり、より好ましくは酸処理澱粉である。
酸処理澱粉を得る際の酸処理の条件は問わないが、たとえば、以下のように処理することができる。
まず、原料であるアミロース含量5質量%以上の澱粉と水を反応装置に投入した後、さらに酸を投入する。あるいは水に無機酸をあらかじめ溶解させた酸水と原料の澱粉を反応装置に投入する。酸処理をより安定的におこなう観点からは、反応中の澱粉の全量が水相内に均質に分散した状態、またはスラリー化した状態にあることが望ましい。そのためには、酸処理をおこなう上での澱粉スラリーの濃度を、たとえば10質量%以上50質量%以下、好ましくは20質量%以上40質量%以下の範囲になるように調整する。スラリー濃度が高すぎると、スラリー粘度が上昇し、均一なスラリーの攪拌が難しくなる場合がある。
酸処理に用いられる酸として、具体的には塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸が挙げられ、種類、純度などを問わず利用できる。
酸処理反応条件については、たとえば酸処理時の無機酸濃度は、酸処理澱粉を安定的に得る観点から、0.05規定度(N)以上4N以下が好ましく、0.1N以上4N以下がより好ましく、0.2N以上3N以下がさらに好ましい。また、同様の観点から、反応温度は、30℃以上70℃以下が好ましく、35℃以上70℃以下がより好ましく、35℃以上65℃以下がさらに好ましく、反応時間は、同様の観点から、0.5時間以上120時間以下が好ましく、1時間以上72時間以下がより好ましく、1時間以上48時間以下がさらに好ましい。
成分(A)中の低分子化澱粉以外の澱粉としては、たとえば前述した澱粉の中から選択して使用することができる。好ましくは、成分(A)中の低分子化澱粉以外の澱粉は、コーンスターチ、小麦澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、豆澱粉およびこれらの架橋澱粉からなる群から選択される1種または2種以上である。
条件(3)に関し、乳化物の乳化安定性向上の観点から、成分(A)の25℃における冷水膨潤度は5以上であり、好ましくは6以上であり、さらに好ましくは6.5以上である。
また、同様の観点から、成分(A)の25℃における冷水膨潤度は20以下であり、好ましくは17以下、より好ましくは15以下、さらに好ましくは13以下、さらにより好ましくは12以下である。
ここで、成分(A)の冷水膨潤度の測定方法については、実施例の項に記載する。
条件(4)に関し、成分(A)中の目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、成分(A)全体に対して60質量%以上であり、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、さらにより好ましくは95質量%以上である。
同様の観点から、成分(A)中の目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量は、成分(A)全体に対して100質量%以下である。
成分(A)中の目開き0.5mmの篩の篩下かつ目開き0.075mmの篩の篩上の画分の含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上、さらにより好ましくは50質量%以上、よりいっそう好ましくは60質量%以上であり、また、たとえば100質量%以下であり、好ましくは90質量%以下である。
成分(A)中の目開き0.25mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは20質量%以上、さらに好ましくは30質量%以上、さらにより好ましくは40質量%以上、よりいっそう好ましくは50質量%以上であり、また、たとえば100質量%以下である。
これらの篩は、具体的にはJIS-Z8801-1規格の篩である。
乳化物中の成分(A)の含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、乳化物全体に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、さらにより好ましくは8質量%以上である。
また、同様の観点から、乳化物中の成分(A)の含有量は、乳化物全体に対して好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下、さらにより好ましくは12質量%以下である。
(水)
乳化物は、具体的には水分を含む。乳化物中の水分の総含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、成分(A)に対する質量比で、好ましくは2以上であり、より好ましくは2.5以上、さらに好ましくは3以上、さらにより好ましくは3.5以上である。
乳化物の乳化安定性向上の観点から、乳化物中の水分の総含有量は、成分(A)に対する質量比で、好ましくは6以下であり、より好ましくは5.5以下、さらに好ましくは5以下、さらにより好ましくは4.5以下である。
ここで、乳化物の原材料すなわち乳化原料としての水分は、水として加えてもよいし、豆乳等のように水分を含む配合成分として加えてもよい。
ここで、乳化物中の水分の総含有量とは、乳化物を得る工程で配合される水、および、他の配合成分に含まれる成分のうち、成分(A)以外の成分に含まれる水を合算した量である。
(食用油脂)
食用油脂の具体例として、大豆油、菜種油、パーム油、コーン油、オリーブ油、ゴマ油、えごま油、紅花油、ひまわり油、綿実油、こめ油、落花生油、カカオ脂、パーム核油、ヤシ油などの植物油脂;牛脂、豚脂、乳脂、鶏油、魚油等の動物脂;中鎖脂肪酸トリグリセリドなどの合成油脂、およびこれらを分別、水素添加、エステル交換等を施した加工油脂などが挙げられる。または、これら油脂に野菜等の風味付与剤で処理をしたもの、フレーバー等の香料や、調味料、天然素材等で風味付けを行ったものでもよい。
食用油脂は、パテ様食品の味や風味を良好なものとする観点から、好ましくは大豆油、菜種油、オリーブ油、えごま油、パーム油、これらを分別、水素添加、エステル交換等を施した加工油脂、および香料、調味料、天然素材等で風味付けした油脂からなる群から選択される1種または2種以上である。パテ様食品に、さらに良好な風味を付与する観点から、オリーブ油、香料、調味料、天然素材等で風味付けした油脂からなる群から選択される1種または2種以上を含むことが好ましい。
乳化物を得る工程において配合される食用油脂の量は、たとえば、乳化物中の油脂の含有量が以下の範囲となる量とすることができる。ここで、乳化物中の油脂の含有量とは、乳化物を得る工程で配合される食用油脂、および、他の配合成分に含まれる油脂を合算した量(総油脂量)である。
乳化物中の油脂の含有量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、成分(A)に対する質量比で2以上であり、好ましくは2.5以上、より好ましくは3以上、さらに好ましくは3.5以上である。
また、同様の観点から、乳化物中の油脂の含有量は、6以下であり、好ましくは5.5以下、より好ましくは4以下、さらに好ましくは4.5以下である。
乳化物中の食用油脂の25℃における固体状の油脂含量は、パテ様食品の食感と成形性を良好とする観点から、食用油脂全体に対して、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下、さらにより好ましくは20質量%以下である。
また、食用油脂の上記固体状の油脂含量は、具体的には0質量%以上であり、また、たとえば5質量%以上であってもよい。
ここで、油脂中の固体状の油脂含量とは、25℃で固体状である油脂の含有量を示す。25℃で固体状の油脂とは、融点が25℃より高い温度である油脂を意味する。なお、融点は、基準油脂分析試験法(社団法人日本油化学会)の「2.2.4.2-1996 融点(上昇融点)」に準じて測定される。
(乳化素材)
乳化素材はタンパク質を含み、好ましくはタンパク質である。
乳化物を得る工程において、乳化素材は、これらの成分そのものとして添加されてもよいし、これらの成分を少なくとも1つ含む配合成分の形態で添加されてもよい。
タンパク質として、植物タンパク質、動物タンパク質等が挙げられる。植物タンパク質としては、グルテン等の小麦タンパク質;豆乳や豆腐中のタンパク質等の大豆タンパク質、とうもろこしタンパク質、エンドウタンパク質等の種子タンパク質等が挙げられる。動物タンパク質としては、卵白タンパク質、卵黄タンパク質等の卵タンパク質;ホエータンパク質、カゼイン等の乳タンパク質;血漿タンパク質、血球タンパク質等の血液タンパク質;食肉タンパク質、魚肉タンパク質等の筋肉タンパク質、ゼラチン、コラーゲン等が挙げられる。
乳化物の乳化安定性向上の観点から、タンパク質は、大豆タンパク質および乳タンパク質からなる群から選択される1種または2種以上である。
乳化素材または乳化素材を含む配合成分は、好ましくは、豆乳、豆腐、牛乳、生クリーム、脱脂粉乳、全粉乳、カゼイン、ホエイ、濃縮ホエイ、筋肉タンパク質、大豆粉、エンドウタンパク、卵白および全卵からなる群から選択される1種または2種以上であり、乳化物の乳化安定性向上の観点、および、パテ様食品の味、風味、食感を向上する観点から、より好ましくは豆乳、脱脂粉乳および大豆粉からなる群から選択される1種または2種以上である。乳化物を短時間で容易に作成する観点から、豆乳がさらに好ましい。
乳化物を得る工程において配合される乳化素材の量は、食品用組成物の取り扱い時の作業性を向上する観点から、乳化原料の全組成(乳化原料全体)に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上である。
また、乳化物の乳化安定性向上の観点から、乳化物を得る工程において配合される乳化素材の量は、乳化原料全体に対して好ましくは50質量%以下であり、より好ましくは45質量%以下、さらに好ましくは40質量%以下、さらにより好ましくは35質量%以下である。
乳化物を得る工程において、乳化原料中の成分(A)、食用油脂および乳化素材の配合量の合計量は、乳化物の乳化安定性向上の観点から、乳化原料全体に対してたとえば40質量%以上であり、好ましくは50質量%以上、より好ましくは55質量%以上、さらにより好ましくは60質量%以上、よりいっそう好ましくは70質量%以上であり、また、たとえば100質量%以下であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。
乳化物には、上述の成分以外の成分を適宜配合してもよい。かかる成分の具体例として、塩化マグネシウムや硫酸マグネシウム等のマグネシウム塩、塩化カリウム等のカリウム塩、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等のカルシウム塩、塩化ナトリウムなどのナトリウム塩等の塩類;
グルコノデルタラクトン等の凝固剤;および乳糖等の糖類;からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。
次に、パテ様食品を得る工程について説明する。パテ様食品を得る工程においては、乳化物を含む原材料を加熱調理する。
パテ様食品を得る工程において、パテ様食品の食感および成形性を良好とする観点から、乳化物の配合量は原材料全体に対して80質量%以上であり、好ましくは85質量%以上であり、さらに好ましくは90質量%以上、さらにより好ましくは95質量%以上である。また、乳化物の配合量の上限に制限はないが、100質量%以下である。
(その他原料)
パテ様食品の原材料として、乳化物の原材料以外の成分を配合してもよい。かかる成分の具体例として、塩、コショウ、砂糖、うまみ調味料、酵母エキス等の調味料類;カラメル色素等の色素類;からなる群から選択される1種または2種以上が挙げられる。コショウについては、パテ様食品の外観を良好とする観点から、白コショウが好ましい。
パテ様食品を得る工程における加熱調理の具体例として、たとえば、オーブン等での加熱;マイクロ波加熱調理;スチームコンベクションオーブン等での加熱調理;フライパン、鉄板上での加熱;100~200℃程度の食用油脂中での油ちょう;沸騰した湯中での加熱調理;ガスバーナー等による炙り調理が挙げられる。フライパンまたは鉄板上での加熱においては、油をひいてもよいし、ひかなくてもよい。パテ様食品の味、食感を良好とする観点から、フライパンもしくは鉄板上での加熱、ガスバーナー等による炙り調理およびスチームコンベクションオーブン等での加熱調理から選択される1種が好ましい。また、加熱調理法は、パテ様食品の種類に応じて適切な方法が選択される。
パテ様食品の製造方法において、加熱調理の前に以下の工程を含んでもよい。
(成形工程)
上記で得られた乳化物を、パテ様食品の種類に応じて、食べやすい大きさ、食べやすい形状に成形する成形工程を含んでもよい。大きさは、たとえば上記で得られた乳化物20g~50gを成形した大きさである。形状は、たとえば、小判型、円盤型、俵型、等が挙げられる。成形方法は、たとえば、乳化物を手で丸める方法、型抜きする方法等が挙げられる。
(打ち粉付け工程)
上記成形工程を経た乳化物の成形品の外側に、薄力粉等の小麦粉、グラニュー糖等の砂糖および片栗粉等の澱粉から選ばれる1種または2種以上を付着させる、打ち粉付け工程を含んでもよい。これにより、パテ様食品の外観と食感を良好とすることができる。また同様の観点から薄力粉を打ち粉として付着させることが好ましい。
本実施形態において得られるパテ様食品とは、パテやテリーヌのような滑らかな独特の食感を有する食品を総称して指す。パテ様食品の具体例として、フォアグラ様食品、白子様食品、あん肝様食品およびレバー様食品からなる群から選択される1種が挙げられる。また、本実施形態におけるパテ様食品は、たとえば畜肉または魚肉を含むパテやテリーヌの代替食品として好適である。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明の趣旨はこれらに限定されるものではない。
原材料として、主に以下のものを使用した。
1.乳化物の製造原料
(成分(A))
粉粒状物1:製造例2で得られた粉粒状物
(食用油脂)
調味油A:J-OILPRO ミートクックドオイル、J-オイルミルズ社製
調味油B:J-OILPRO バターフレーバーオイル、J-オイルミルズ社製
調味油C:J-OILPRO グリルオイル、J-オイルミルズ社製
調味油D:美味特得、J-オイルミルズ社製
調味油E:エンハンスオイルR、J-オイルミルズ社製
調味油F:ベース油(菜種油)にフォアグラ風味の香料を加えたものを作製
調味油G:J-OILPRO たまご香味油、J-オイルミルズ社製
固体脂A:ユーロメルト20B、J-オイルミルズ社製
固体脂B:S-スペシャル100LT、J-オイルミルズ社製
オリーブ油:オリーブオイルfor bakery、J-オイルミルズ社製
大豆油:大豆白絞油、J-オイルミルズ社製
菜種油:AJINOMOTOさらさらキャノーラ油、J-オイルミルズ社製
えごま油:えごま油、J-オイルミルズ社製
こめ油:こめ油、J-オイルミルズ社製
(乳化素材または乳化素材を含む材料)
脱脂粉乳:脱脂粉乳、北海道乳業社製(タンパク質含有量34.0質量%、脂質含有量1.0質量%)
豆乳:無調整有機豆乳、東京めいらく社製(水分含有量90.8質量%、タンパク質含有量3.6質量%、脂質含有量2.0質量%)
大豆粉:エスリポ、J-オイルミルズ社製
2.その他の原料
砂糖:上白糖、フジ日本精糖社製
薄力粉:ハート、ニップン社製
白コショウ:ホワイトペッパー、エスビー食品社製
うまみ調味料:アロメイト-MB-KF、味の素社製
カラメル色素:カラメル、紅清社製
酵母エキス:酵母エキスRK、味の素社製
(製造例1)低分子化澱粉の製造
粉粒状物1の原料となる低分子化澱粉として酸処理ハイアミロースコーンスターチを製造した。
ハイアミロースコーンスターチ(J-オイルミルズ社製、HS-7、アミロース含量70質量%)を水に懸濁して35.6%(w/w)スラリーを調製し、50℃に加温した。そこへ、攪拌しながら4.25Nに調製した塩酸水溶液をスラリー質量比で1/9倍量加え反応を開始した。16時間反応後、3%NaOHで中和し、水洗、脱水、乾燥し、酸処理ハイアミロースコーンスターチを得た。
得られた酸処理ハイアミロースコーンスターチのピーク分子量を後述の方法で測定した
ところ、ピーク分子量は1.2×104であった。
(ピーク分子量の測定方法)
ピーク分子量の測定は、東ソー社製HPLCユニットを使用しておこなった(ポンプDP-8020、RI検出器RS-8021、脱気装置SD-8022)。
(1)試料を粉砕し、JIS-Z8801-1規格の篩で、目開き0.15mm篩下の画分を回収した。この回収画分を移動相に1mg/mLとなるように懸濁し、懸濁液を100℃3分間加熱して完全に溶解した。0.45μmろ過フィルター(ADVANTEC社製、DISMIC-25HP PTFE 0.45μm)を用いてろ過を行い、ろ液を分析試料とした。
(2)以下の分析条件で分子量を測定した。
カラム:TSKgel α-M(7.8mmφ、30cm)(東ソー社製)2本
流速:0.5mL/min
移動相:5mM 硝酸ナトリウム含有90%(v/v)ジメチルスルホキシド溶液
カラム温度:40℃
分析量:0.2mL
(3)検出器データを、ソフトウェア(マルチステーションGPC-8020modelIIデータ収集ver5.70、東ソー社製)にて収集し、分子量ピークを計算した。
検量線には、分子量既知のプルラン(Shodex Standard P-82、昭和電工社製)を使用した。
(冷水膨潤度の測定方法)
(1)試料を、水分計(研精工業社製、型番MX-50)を用いて、125℃で加熱乾燥させて水分測定し、得られた水分値から乾燥物質量を算出した。
(2)この乾燥物質量換算で試料1gを25℃の水50mLに分散した状態にし、30分間25℃の恒温槽の中でゆるやかに撹拌した後、3000rpmで10分間遠心分離(遠心分離機:日立工機社製、日立卓上遠心機CT6E型;ローター:T4SS型スイングローター;アダプター:50TC×2Sアダプター)し、沈殿層と上澄層に分けた。
(3)上澄層を取り除き、沈殿層質量を測定し、これをB(g)とした。
(4)沈殿層を乾固(105℃、恒量)したときの質量をC(g)とした。
(5)BをCで割った値を冷水膨潤度とした。
(製造例2)粉粒状物1の製造
コーンスターチ79質量%、製造例1で得られた酸処理ハイアミロースコーンスターチ20質量%、および、炭酸カルシウム1質量%を充分に均一になるまで袋内で混合した。2軸エクストルーダー(幸和工業社製KEI-45)を用いて、混合物を加圧加熱処理した。処理条件は、以下の通りである。
原料供給:450g/分
加水:17質量%
バレル温度:原料入口から出口に向かって50℃、70℃および100℃
出口温度:100~110℃
スクリューの回転数250rpm
このようにしてエクストルーダー処理により得られた加熱糊化物を110℃にて乾燥し、水分含量を10質量%に調整した。
次いで、乾燥した加熱糊化物を、卓上カッター粉砕機で粉砕した後、JIS-Z8801-1規格の篩で篩分けした。篩分けした加熱糊化物を、所定の配合割合で混合し、表1に示す粒度分布を有する粉粒状物1を調製した。前述の方法で測定した粉粒状物1の25℃における冷水膨潤度を表1にあわせて示す。
Figure 2022152094000001
(実施例1~10、比較例1~5)
本例では、パテ様食品としてフォアグラ様食品を作成し、得られたフォアグラ様食品について評価を行った。
(フォアグラ様食品の製造方法)
(実施例1~6、比較例1~5)
1.表2に記載の配合にて、カップに成分(A)、乳化素材または乳化素材を含む材料、食用油脂、その他の原料(薄力粉(打ち粉)は除く。)を秤とり、スプーンでよく混ぜた。
2.上記1.の混合物に水を秤入れ、材料すべてがまとまり、カップから自然に離れてくるまで、スプーンで4~5分よく混ぜ、乳化物を得た。
3.上記2.の乳化物を手にとり、45g、4cm程度×7cm程度×1cm厚さ程度のパテ状に成形した。実施例3~6については、成形したものの外側に薄力粉(打ち粉)をまぶをした。
4.フライパンをIHヒーター(マルゼン社製、MIHX-SO3C)上に置きキャノーラ油を10g投入し、火力50%とし、1分予熱した。そこへ上記3.の成形物を入れ、片面1分半ずつ焼き、フォアグラ様食品を得た。焼成直後のフォアグラ様食品を後述の方法で評価した。
(実施例7~10)
1.表3に記載の配合にて、カップに成分(A)、食用油脂、その他の原料を秤とり、スプーンでよく混ぜた。
2.上記1.の混合物に乳化素材または乳化素材を含む材料を秤り入れ、材料すべてがまとまり、カップから自然に離れてくるまで、スプーンで1分半よく混ぜ、乳化物を得た。
3.上記2.の乳化物を手にとり、45g、4cm程度×7cm程度×1cm厚さ程度のパテ状に成形した。
4.フライパンをIHヒーター(マルゼン社製、MIHX-SO3C)上に置きキャノーラ油を10g投入し、IHヒーターの火力を50%とし、1分予熱した。そこへ上記3.の成形物を入れ、片面1分半ずつ焼き、フォアグラ様食品を得た。焼成直後のフォアグラ様食品を後述の方法で評価した。
(実施例11および12)
本例では、パテ様食品として白子様食品を作成し、得られた白子様食品について評価を行った。
(白子様食品の製造方法)
1.表4に記載の配合にて、カップに成分(A)、乳化素材または乳化素材を含む材料、食用油脂、その他の原料(薄力粉(打ち粉)は除く。)を秤入れ、スプーンで軽く混ぜた。
2.上記1.の混合物に水を秤入れ、材料すべてがまとまり、カップから自然に離れてくるまで、スプーンで4~5分よく混ぜ、乳化物を得た。
3.上記2.の乳化物を30gずつにまとめて成形した。実施例12については、成形したものの外側に薄力粉(打ち粉)をまぶをした。
4.フライパンをIHヒーター(マルゼン社製、MIHX-SO3C)上に置き、IHヒーターの火力を60%とし、1分予熱する。そこへ上記3.の成形物を入れ、片面1分焼き、裏返してもう片面を30秒焼いた。
5.上記4.で得られた白子様食品を後述の方法で評価した。
(実施例13~16)
本例では、パテ様食品としてあん肝様食品を作成し、得られたあん肝様食品について評価を行った。
(あん肝様食品の製造方法)
1.表5に記載の配合にて、カップに成分(A)、乳化素材または乳化素材を含む材料、食用油脂、その他の原料(薄力粉(打ち粉)は除く。)を秤入れ、スプーンで軽く混ぜた。
2.上記1.の混合物に水を秤入れ、材料すべてがまとまり、カップから自然に離れてくるまで、スプーンで4~5分よく混ぜ、乳化物を得た。
3.上記2.の乳化物を30gずつにまとめて成形した。
4.実施例13~15においては、上記3.の成形物の外側に薄力粉(打ち粉)をまぶした。
5.実施例13および15においては、上記3.または上記4.で得られたものを沸騰した湯で1分茹でた。実施例14および16においては、上記3.または上記4.で得られたものをラップにつつみ、スチームコンベクションオーブン(ラショナル・ジャパン社製、SCC WE61)を用いて、スチーム100%条件にて1分蒸した。
6.上記5.で得られたあん肝様食品を後述の方法で評価した。
(評価方法)
各例について、得られたフォアグラ様食品、白子様食品またはあん肝様食品の味、食感、成形性および外観を以下の基準で5段階評価し、平均点を評点とした。フォアグラ様食品については成形性以外の項目については5名(実施例3は6名、実施例4および5は4名)の専門パネラーが評価し、成形性については2名(実施例3~5は1名)の専門パネラーが評価した。白子様食品またはあん肝様食品についてはすべての項目について2名の専門パネラーが評価した。
味および食感については3点以上を合格とし、成形性および外観については2点以上を合格とした。評価結果を表2~表5にあわせて示す。
(味)
5:うま味・濃厚感が強く、非常に良好
4:うま味・濃厚感があり、良好
3:うま味・濃厚感がややあり、好ましい
2:うま味・濃厚感がほとんどなく、あまり好ましくない
1:うま味・濃厚感がなく、好ましくない
(食感)
5:舌残りせず、非常になめらか
4:ほとんど舌残りせず、なめらか
3:わずかに舌に残るが、なめらか
2:やや舌に残り、ざらつく
1:舌に残り、非常にざらつく
(成形性)
5:生地が非常にまとまりやすく、非常に成形しやすい
4:生地がまとまり、成形しやすい
3:生地がまとまるが、やや成形しにくい
2:生地がまとまりにくく、成形しにくい
1:生地がまとまらず、非常に成形しにくい
(外観)
5:焼き目が良好で、調理後の形状が非常に優れている
4:焼き目が良好で、調理後の形状が優れている
3:焼き目がやや不均一で、調理後の形状がわずかに崩れている
2:(焼き目が不均一で)、調理後の形状がやや崩れている
1:(焼き目が不均一で)、調理後の形状が大きく崩れている
Figure 2022152094000002
Figure 2022152094000003
Figure 2022152094000004
Figure 2022152094000005
表2~表5より、各実施例においては、味、食感、成形性および外観のバランスに優れたパテ様食品を得ることができた。

Claims (7)

  1. パテ様食品の製造方法であって、
    成分(A)、食用油脂および乳化素材を含む乳化原料を乳化して乳化物を得る工程と、
    前記乳化物を含む原材料を加熱調理してパテ様食品を得る工程と、
    を含み、
    前記乳化素材が、タンパク質を含み、
    乳化物を得る前記工程において、前記食用油脂の配合量が、前記成分(A)に対する質量比で2以上6以下であり、
    パテ様食品を得る前記工程において、前記乳化物の配合量が、前記原材料全体に対して80質量%以上100質量%以下である、パテ様食品の製造方法。
    成分(A):以下の条件(1)~(4)を満たす粉粒状物
    (1)澱粉含量が75質量%以上
    (2)アミロース含量5質量%以上である澱粉の低分子化澱粉を3質量%以上45質量%以下含み、前記低分子化澱粉のピーク分子量が3×10以上5×10以下
    (3)25℃における冷水膨潤度が5以上20以下
    (4)目開き3.35mmの篩の篩下かつ目開き0.038mmの篩の篩上の画分の含有量が60質量%以上100質量%以下
  2. 乳化物を得る前記工程において、前記成分(A)、前記食用油脂および前記乳化素材の配合量の合計が、前記乳化原料全体に対して40質量%以上100質量%以下である、請求項1に記載のパテ様食品の製造方法。
  3. 前記乳化物が水分を含み、前記乳化物中の前記水分の総含有量が、前記成分(A)に対する質量比で2以上6以下である、請求項1または2に記載のパテ様食品の製造方法。
  4. 前記タンパク質が、大豆タンパク質および乳タンパク質からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のパテ様食品の製造方法。
  5. 前記乳化素材または前記乳化素材を含む配合成分が、豆乳、脱脂粉乳、および大豆粉からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のパテ様食品の製造方法。
  6. 前記乳化物中の前記食用油脂の25℃における固体状の油脂含量が、前記食用油脂全体に対して、40質量%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載のパテ様食品の製造方法。
  7. 前記パテ様食品が、フォアグラ様食品、白子様食品、あん肝様食品およびレバー様食品からなる群から選択される1種である、請求項1~6のいずれか1項に記載のパテ様食品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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