JP2003255613A - トナーの製造方法 - Google Patents

トナーの製造方法

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JP2003255613A JP2002055183A JP2002055183A JP2003255613A JP 2003255613 A JP2003255613 A JP 2003255613A JP 2002055183 A JP2002055183 A JP 2002055183A JP 2002055183 A JP2002055183 A JP 2002055183A JP 2003255613 A JP2003255613 A JP 2003255613A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー中に顔料が微分散し、着色力、透明性
に優れたトナーの製造方法を提供する。 【解決手段】 特定のアゾ系顔料誘導体とアゾ顔料とを
含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散させ、
懸濁重合によりトナーを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電印
刷の如き画像形成方法において、静電荷像を現像するた
めのトナー、またはトナージェット方式の画像形成方法
におけるトナー像を形成するためのトナーの製造方法に
関し、特にトナーで形成されたトナー像を転写材の如き
プリントシートに加熱加圧定着させる定着方式に供され
るトナーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】記録体上の電気的或いは磁気的潜像を顕
像化するために、トナーといった検電性或いは感磁気性
の微粒子を該潜像に吸着させて可視像とする画像形成方
法がある。その代表的なものとしては電子写真法が挙げ
られ、例えば米国特許2,297,691号明細書に記
載されているように、多数の方法が知られている。この
電子写真法においては、一般には光導電性物質を利用
し、種々の手段で感光体上に電気的潜像を形成し、次い
で該潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成し、
必要に応じて紙などの転写材にこのトナー画像を転写し
た後、加熱、加圧、或いは溶剤蒸気を用いてトナー画像
を転写材に定着することにより、複写物を得るといった
ものである。
【0003】近年、上述の技術がその印字品質の高さ、
静粛性といったことからコンピューター、ワードプロセ
ッサー等の出力手段、いわゆるプリンターに使用される
ようになっている。通常、プリンターや複写機に使用さ
れるトナーは、主成分が樹脂及び磁性体、カーボンブラ
ック、染料、顔料等の着色剤、及びワックス類からなる
微粒子であり、通常その粒径は6〜30μmの範囲であ
る。トナーは、一般に熱可塑性樹脂中に染顔料或いは磁
性体からなる着色剤を混合、溶融し、着色剤を均一に分
散させた後、微粉砕、分級することにより所望の粒子径
を有するトナーとして製造されている。この方法は技術
として比較的安定しており、各材料、各工程の管理も比
較的容易に行うことができる。
【0004】一方、重合法によるトナーの製造方法、い
わゆる懸濁重合法によるトナーの製造方法が提案されて
いる。これらは、例えば特公昭36−10231号公
報、特公昭51−14895号公報、特開昭53−17
7735号公報、特開昭53−17736号公報、及び
特開昭53−17737号公報に記載されている。この
方法は、結着樹脂、染顔料或いは磁性体などの着色剤、
カーボンブラック、帯電制御剤、ワックスやシリコーン
オイルなどの離型剤等、トナー中に内包すべき物質を必
要に応じて重合開始剤や分散剤とともに重合性単量体中
に溶解或いは分散させて重合性組成物とし、分散安定剤
を含有する水系連続相に分散装置を使用して分散させ、
微粒子の分散体とし、この分散体を重合させて固化する
ことによって所望の粒径、組成を有するトナー粒子を得
るものである。この方法は粉砕工程が無いためエネルギ
ーの節約、工程収率の向上、コスト削減といった効果が
期待されるものである。
【0005】印字品質を高める方法としては、前述のト
ナーの粒子径を小さくし、前述の潜像を細かく忠実に再
現するための技術が盛んに検討されている。粒子径を小
さくすると、単位面積あたりのトナー消費量を少なくす
ることが可能である一方、転写材上のトナー層厚が薄く
なるために、トナー単位体積あたりの着色力を上げる必
要がある。その手段としては、着色剤である染顔料の仕
込量をアップすることが一般的であるが、さらに染顔料
自体の着色力をアップし、OHPの透過性を向上させる
手段として、トナー内部の染顔料の分散性を向上させる
ことが盛んに研究されている。
【0006】一般に染顔料と樹脂とをなじみやすくする
ために、染顔料の表面処理を行う必要がある。特にアゾ
系の顔料は、構造上極性基が多く存在するため、極性基
同士の凝集力が強く作用し、良好な分散が得られにく
く、表面処理が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】粉砕トナーの場合、染
顔料の種類により、結着樹脂組成を調整する必要がある
ため、染顔料と樹脂とのマッチングが不適切であると、
良好な分散状態が得られない。
【0008】また重合トナーの場合でも染顔料の表面処
理を行うことが多いが、多くはシランカップリング剤等
による疎水化処理、或いは極性基を有するポリマーであ
る顔料分散剤を色材の表面に吸着させることで顔料の凝
集を防ごうとしている。
【0009】しかし、このような顔料分散剤を用いる場
合には、ある程度の分散状態は得られるが、乾燥、成
型、重合反応等の後工程における顔料の再凝集、特に水
系での重合法トナーの製造方法においては、顔料表面の
極性基の存在により、トナー表面への顔料の浮きだしが
生じ、帯電性や環境安定性に問題を生じる場合がある。
【0010】従って本発明は、上記の問題点を解決した
トナーの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】即ち、本発明の目的は、トナー中の顔料を
微分散させ、着色力、透明性に優れたトナーの製造方法
を提供することにある。
【0012】また本発明の目的は、トナーの着色力が大
きくなることにより色再現性、透明性を損なうことなく
トナーへの顔料添加量を少量にすることができるトナー
の製造法を提供することにある。
【0013】また本発明の目的は、水系の重合トナーの
製造方法において、トナー表面に着色剤の浮きだしがな
く、帯電性や環境安定性に優れたトナーの製造方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的は、以
下の本発明によって達成することができる。
【0015】即ち、本発明は、少なくともアゾ系顔料及
び結着樹脂を含有するトナーの製造方法であって、上記
アゾ系顔料を、下記式(I)或いは(II)に示される
アゾ系顔料誘導体により、表面処理することを特徴とす
るトナーの製造方法に関する。
【0016】
【化2】
【0017】上記式中、R1は、βナフトール類、アセ
トアセトアリリド類、ピラゾロン類の置換体、Xはオリ
ゴマー或いはポリマー、R2〜R6は−CH3、−NO2
−SO3H、−Cl、−OCH3、−CONH2、−SO2
NHCH3、−COOC49、−CF3、−CONHC6
5またはそれらの置換体、または、それら2点を結ぶ
環状化合物、芳香族を含む環状化合物である。
【0018】本発明に用いられる顔料誘導体の特徴は、
着色剤であるアゾ系顔料に吸着するアゾ系色素の分子骨
格と、溶媒及び結着樹脂に親和性のあるオリゴマー或い
はポリマーとが共有結合で結合していることである。ま
た、当該顔料誘導体中の上記置換基Xが顔料分散工程で
使用される溶媒及び結着樹脂との親和性を持ち、該溶媒
中及び該樹脂中で解離することがなく安定に存在可能な
ことである。よって、かかる顔料誘導体を用いて表面処
理したアゾ系顔料は、良好に樹脂中に分散することがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明においては、下記式(I)
或いは(II)に示されるアゾ系顔料誘導体によりアゾ
系顔料を表面処理することに特徴を有する。
【0020】
【化3】
【0021】上記式中、R1は、βナフトール類、アセ
トアセトアリリド類、ピラゾロン類の置換体、Xはオリ
ゴマー或いはポリマー、R2〜R6は−CH3、−NO2
−SO3H、−Cl、−OCH3、−CONH2、−SO2
NHCH3、−COOC49、−CF3、−CONHC6
5またはそれらの置換体、または、それら2点を結ぶ
環状化合物、芳香族を含む環状化合物である。
【0022】上記式(I)、(II)の置換基Xとして
は、公知のオリゴマーまたはポリマーの置換基が可能で
あるが、特にスチレン、アクリル、エステルまたはそれ
らの共重合の構造を有するオリゴマーまたはポリマーが
有効であり、顔料分散工程で使用される結着樹脂や溶
媒、重合性単量体との親和性に優れていることが必要で
ある。例えば、スチレン系ではポリスチレン、ポリ−α
−メチルスチレン等、アクリル系ではポリアクリル酸、
ポリメタクリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレ
ート等、エステル系ではポリエステル類、またはそれぞ
れの共重合体が挙げられる。
【0023】また、置換基Xの数平均分子量は顔料分散
工程で使用される溶媒に溶解する500〜30000が
好ましく、分子量分布はシャープであることが好まし
い。
【0024】本発明のトナーの製造方法としては、従来
の粉砕法や重合法を用いることができ、製造工程におい
てアゾ系顔料の表面処理方法を行う。また、トナーの製
造に用いる原材料としては、アゾ系顔料を表面処理する
ための顔料誘導体を加える以外は公知の材料を用いるこ
とができる。
【0025】本発明において粉砕法によりトナーを製造
する場合、本発明にかかる顔料誘導体とアゾ系顔料とを
結着樹脂や他の添加剤とともに混合し、熱及び機械的剪
断力により溶融混練し分散させる、粉砕分級工程を経て
トナー粒子とする。一方、水系の重合法トナー、特に懸
濁重合法によりトナーを製造する場合には、重合性単量
体組成物中に本発明にかかる顔料誘導体及び必要に応じ
て他の結着樹脂を溶かし込み、撹拌しながらアゾ系顔料
粉末を徐々に加え十分に重合性単量体になじませる。さ
らにボールミル、ペイントシェーカー、ディゾルバー、
アトライター、サンドミル、ハイスピードミル等の分散
機により機械的剪断力を加えることで得られた顔料分散
ペーストを重合開始剤とともに、トナー粒子を分散させ
る分散剤を含有する水系溶媒中に添加し、光や熱により
重合反応させトナー粒子を得ることができる。尚、いず
れの場合にも、必要に応じて溶媒を用いることができ
る。
【0026】本発明に用いられるアゾ系顔料としては、
公知のアゾ系顔料が利用できる。例えば、C.I.ピグ
メントレッド2、3、5、17、22、112、24
5、25、146、150、170、185、208、
144、166、38、41、48:2、53:1、5
7:1、C.I.ピグメントイエロー1、3、10、1
7、74、81、93、94、95、97、98、15
4、166、167、C.I.ピグメントオレンジ5、
13、16、36、等が挙げられる。
【0027】本発明において用いることのできる溶媒と
しては、主として置換基Xとの親和性から決められるも
のである。具体的には、例えば水、メチルアルコール、
エチルアルコール、変性エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアル
コール、tert−ブチルアルコール、sec−ブチル
アルコール、tert−アミルアルコール、3−ペンタ
ノール、オクチルアルコール、ベンジルアルコール、シ
クロヘキサノール等のアルコール類;メチルセロソル
ブ、セロソルブ、イソプロピルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等の
エーテルアルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、セロソルブアセ
テート等のエステル類;ヘキサン、オクタン、石油エー
テル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン
等の炭化水素類;四塩化炭素、トリクロロエチレン、テ
トラブロムエタン等のハロゲン化炭化水素類;エチルエ
ーテル、ジメチルグリコール、トリオキサンテトラヒド
ロフラン等のエーテル類;メチラール、ジエチルアセタ
ール等のアセタール類;ギ酸、酢酸、プロピオン酸等の
酸類;ニトロプロペン、ニトロベンゼン、ジメチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ピリジン、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド等の硫黄・窒素含有有機
化合物類等から選ばれる。またこれらの溶媒を2種類以
上混合して用いることもできる。
【0028】本発明に用いることができる重合性単量体
は、付加重合系或いは縮合重合系単量体である。好まし
くは、付加重合系単量体である。具体的にはスチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、
p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−
n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン等のスチレン及びその誘
導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン
等のエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イ
ソプレン等の不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、臭化ビニル、ヨウ化ビニルなどのハロゲン化ビ
ニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンンゾエ
酸ビニル等のビニルエステル類;メタクリル酸メチル、
メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリ
ル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル
酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタ
クリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のα−メチレ
ン脂肪酸モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−
オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロ
ルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステ
ル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、
ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビ
ニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソ
プロぺニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピ
ロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドー
ル、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ビニ
ルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド等のアクリル酸もしくはメタクリル
酸誘導体などを挙げることができる。
【0029】また、本発明に用いられる結着樹脂は主と
して置換基Xとの親和性から決められるものである。例
えば、スチレン系ではポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレン等、アクリル系ではポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリレート、ポリメタクリレート等、
エステル系ではポリエステル類、またはそれぞれの共重
合体が挙げられる。
【0030】本発明において、アゾ系顔料の添加量は、
粉砕法の場合には結着樹脂、重合法の場合には重合性単
量体及び他の結着樹脂100質量部当たり3〜20質量
部添加することが好ましい。
【0031】また、顔料誘導体の添加量は、アゾ系顔料
100質量部当たり3〜50質量部添加することが好ま
しい。
【0032】本発明において重合法によりトナーを製造
する際に用いる重合開始剤としては、公知の重合開始剤
を挙げることができる。具体的には,2,2−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2,4−ジメ
チルバレロニトリル)、2,2−アゾビス(2−メチル
ブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、ジメチル−2,2−アゾビス
イソブチレート、4,4−アゾビス−4−シアノバレル
酸、2,2−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)等のアゾ系化合物;ベンゾイルパー
オキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過
酸化物;アルカリ金属、金属水酸化物、グリニャール試
薬等の求核試薬、プロトン酸、ハロゲン化金属、安定カ
ルボニウムイオン等が挙げられる。重合開始剤の濃度は
重合性単量体に対して0.1〜20質量%が好ましく、
より好ましくは0.1〜10質量%である。
【0033】また、重合法でトナーを製造する際に用い
る連鎖移動剤としては、公知の連鎖移動剤を挙げること
ができる。
【0034】さらに本発明では様々な特性付与を目的と
して、以下に示すようなトナーの添加剤を用いることも
できる。
【0035】トナーの摩擦帯電特性を安定化するため
に、トナー粒子に荷電制御剤を含有させても良い。この
場合、トナーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を
安定して維持できる荷電制御剤が好ましい。トナー粒子
の作製に重合法を用いる場合には、重合阻害性がない荷
電制御剤が特に好ましい。具体的には、ネガ系制御剤と
しては、サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキル
サリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸等の金属化合
物;スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合
物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリー
クスアレーン等が好ましい。ポジ系制御剤としては、四
級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有す
る高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化
合物等が好ましい。これら荷電制御剤は、粉砕法であれ
ば結着樹脂、重合法であれば重合性単量体及び必要に応
じて添加される他の結着樹脂100質量部に対し0.5
乃至10質量部添加することが好ましい。
【0036】流動性付与剤としては、金属酸化物(酸化
ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン等)が好適に用
いられる。これらは疎水化処理を行ったものがより好ま
しい。研磨剤としては、金属酸化物(チタン酸ストロン
チウム、酸化セリウム、酸化アルミニウム、酸化マグネ
シウム、酸化クロムなど)、窒化物(窒化ケイ素等)、
炭化物(炭化ケイ素等)、金属塩(硫酸カルシウム、硫
酸バリウム、炭酸カルシウム等)が好適に用いられる。
滑剤としては、フッ素系樹脂粉末(フッ化ビニリデン、
ポリテトラフルオロエチレン等)、脂肪酸金属塩(ステ
アリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等)が好適に用
いられる。荷電制御性粒子としては、金属酸化物(酸化
スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、酸化アルミ
ニウム等)、カーボンブラック等が好適に用いられる。
【0037】これらの添加剤は、トナー粒子100質量
部に対し0.1乃至10質量部用いられ、好ましくは
0.1乃至5質量部が用いられる。これらの添加剤は、
単独で使用しても良いし、複数を併用しても良い。
【0038】本発明のトナーは一成分系現像剤として用
いることもできるし、キャリアと混合して二成分系現像
剤として用いることもできる。
【0039】本発明で使用する各種の測定方法につい
て、以下にまとめて説明する。
【0040】<分子量分布>本発明にかかる樹脂成分の
分子量分布は、GPC測定装置(HLC−8120GP
C、東ソー社製)を用いて、下記の測定条件で測定し
た。 カラム:TSKgelHM−M(6.0mmφ×15c
m)の2連 温度:40℃ 流速:0.6ml/min 検出器:RI サンプル濃度:0.1%の試料を10μl
【0041】サンプル調製は、測定対象の試料をテトラ
ヒドロフラン(THF)中に入れ、数時間放置した後、
充分に振とうし(試料の合一体がなくなるまで)、さら
に12時間静置して行なう。そして、サンプル処理フィ
ルター(ポアサイズ0.45μm)を通過させたものを
GPC測定用試料とする。検量線は、単分散ポリスチレ
ン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用する。
【0042】<摩擦帯電量の測定方法>トナーとキャリ
アを現像剤化するとき適当な混合量(2〜15質量%)
となるように混合し、ターブラミキサーで180秒混合
する。この混合粉体(現像剤)を底部に635メッシュ
の導電性スクリーンを装着した金属製の容器にいれ、吸
引機で吸引し、吸引前後の重量差と容器に接続されたコ
ンデンサーに蓄積された電位から摩擦帯電量を求める。
この際、吸引圧を250mmHgとする。この方法によ
って、摩擦帯電量を下記式を用いて算出する。
【0043】 Q(μC/g)=(C×V)/(W1−W2) W1:吸引前の質量 W2:吸引後の質量 C:コンデンサーの容量 V:コンデンサーに蓄積された電位
【0044】<トナー粒径測定>電解質溶液100〜1
50mlに界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸
塩)を0.1〜5ml添加し、これに測定試料を2〜2
0mg添加する。試料を懸濁した電解液を超音波分散器
で1〜3分間分散処理して、コールターカウンターマル
チサイザーにより100μmのアパーチャーを用いて体
積を基準として2〜40μmの粒度分布等を測定し、個
数平均粒径、重量平均粒径を算出するものとする。
【0045】
【実施例】以下に本発明を実施例をもって説明するが本
発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中
で使用する部はすべて質量部を示す。
【0046】(実施例1) <顔料誘導体の製造例1>以下に示す方法によりアゾ系
顔料(C.I.ピグメントイエロー17)のスチレン誘
導体の合成を行った。
【0047】(1)C.I.ピグメントイエロー17の
脱メチル化 300mlの反応容器に顔料(C.I.ピグメントイエ
ロー17)10.0g、AlBr3を8.6g、ベンゼ
ン150mlを仕込み、30時間加熱還流させた。反応
液を氷水中にあけ、析出結晶を濾過した。結晶をアンモ
ニア水で洗浄し、水洗乾燥して、9.4gのオレンジ色
結晶Bを得た。得られた結晶をIR分析したところ、O
H基の吸収がみられ、脱メチル反応が進んでいることが
確認された
【0048】(2)スチレン/アクリル酸共重合体の付
加反応 反応容器にスチレン/アクリル酸共重合体(共重合比:
7/3、Mn=5700、Mw=7400)4.0g、
トルエン40ml、塩化チオニル12mlを仕込み、次
いでピリジン0.2mlを滴下し、10時間還流を行っ
た。反応物はエバポレータにより濃縮し、酸塩素化され
たポリマーCを得た。
【0049】次いで上記結晶Bを4.0g、ニトロベン
ゼン80ml、塩化アルミニウム8.0gを反応容器に
仕込み、室温で4時間撹拌した後、上記ポリマーC2
5.0gを添加し、室温で6時間撹拌した。反応物をT
HF100mlで希釈した後、2リットルのメタノール
中に滴下し、再沈精製を行った。さらにメタノールで洗
浄濾過を繰り返し、室温で12時間減圧乾燥を行い、目
的の顔料誘導体Aを得た。
【0050】<顔料誘導体の製造例2>C.I.ピグメ
ントイエロー17をC.I.ピグメントイエロー74に
変える以外は顔料誘導体の製造例1と同様に合成を行
い、顔料誘導体Bを得た。
【0051】<樹脂(1)の製造>スチレン60部、n
−ブチルアクリレート25部、マレイン酸モノブチル1
5部、ジビニルベンゼン0.5部、ベンゾイルパーオキ
サイド1.2部を混合して溶液1を作製し、水170部
にポリビニルアルコール部分ケン化物0.12部を溶解
したものを溶液2とする。このようにして得られた溶液
1と2を激しく撹拌して懸濁分散液を調整した。次に、
水300部を入れ窒素置換した反応器に、上記で得られ
た懸濁分散液を添加し、反応温度75℃で8時間懸濁重
合反応させた。反応終了後、水洗し、脱水乾燥して樹脂
(1)を得た。
【0052】 <トナーの作製例1> 樹脂(1) 100部 顔料誘導体A 4部 モノアゾイエロー(C.I.ピグメントイエロー74) 6部 クロム錯体(荷電制御剤) 4部
【0053】上記材料をブレンダ−でよく混合した後、
150℃で設定した二軸混練押出機にて混練した。得ら
れた混練物を冷却し、カッタ−ミルにて粗粉砕した後、
ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて微粉砕し、得ら
れた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して分級粉を
作製した。更に、上記で得られた分級粉を、コアンダ効
果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業製 エルボジェ
ット分級機)を用いて、超微粉及び粗粉を同時に厳密に
分級除去してイエロー色の樹脂微粉体を得た。
【0054】<作製したトナーの評価>得られたトナー
の粒径をコールターカウンターで測定したところ、重量
平均径7.8μmを有していた。トナー粒子の断面を染
色超薄切片法により透過型電子顕微鏡(TEM)で観察
したところ、ポリエステル樹脂層には約50nm〜70
nmの顔料粒子が均一に微分散されていることが確認さ
れた。
【0055】得られたトナー100部に対して、BET
法による比表面積が200m2/gである疎水性シリカ
0.8部を外添した。このトナー7部に対し、スチレン
−メタクリル酸メチル共重合体で表面被覆した、粒径4
5μmのフェライトキャリア93部を混合し、現像剤と
した。
【0056】得られた現像剤0.1gをブローオフ法に
より帯電量を測定したところ、−20.5μC/gであ
った。この現像剤を用いてキヤノン製フルカラー複写機
CLC−500改造機を用いて画像出しを行った。現像
条件は温度25℃/湿度60%RHの環境下で現像コン
トラスト300Vで行なった。得られた画像はトナー載
り量も適当であって、濃度も高く、細線の再現性も良好
で、高品質な画像が得られた。本評価を、低温低湿(1
5℃/15%)、高温高湿(30℃/75%)でも行っ
たところ、いずれもカブリの発生もなく、濃度変化も少
なく、トナーが良好な帯電特性を示していることがわか
った。また、OHPシートに同様に画像出しを行い、O
HPにて投影してみたところ、透明性の高いイエロー色
の投影画像が得られた。
【0057】 (実施例2) <顔料ペーストの作製例1> スチレンモノマー 340部 顔料誘導体A 4部 モノアゾイエロー(C.I.ピグメントイエロー74) 20部 を容器中でよくプレミクスした後に、それを20℃以下
に保ったままビーズミルで約5時間分散し、顔料分散ペ
ーストaを作製した。得られた顔料分散ペーストaをガ
ラス板上にワイヤーバーを用いて均一に塗布し、自然乾
燥した後、光沢値を測定したところ107であり、良好
な平滑性を示した。また、アルミ箔上に同様に塗布した
ものをSEM観察したところ、粒径は約50nm〜10
0nmであり、顔料が細かく均一に分散されていること
がわかった。
【0058】<トナーの作製例2>イオン交換水710
部に0.1M−Na3PO4水溶液450部を投入し、6
0℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業
製)を用いて11000rpmにて撹拌した。これに
1.0M−CaCl2水溶液70部を徐々に添加し、C
3(PO42を含む分散媒体を得た。 顔料分散ペーストa 182部 2−エチルへキシルアクリレート 30部 パラフィンワックス(m.p.75℃) 60部 スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3部 これらを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物
とした。さらに60℃に保持しながら、開始剤2,2’
−アゾビスイソブチロニトリル10部を加えて溶解し、
単量体組成物を調製した。
【0059】前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中
で調製した分散媒に、上記単量体組成物を投入した。6
0℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて1
0000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒
した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で3時間
反応させた後、80℃で10時間重合させた。重合反応
終了後、反応生成物を冷却し、塩酸を加えて、Ca
3(PO42を溶解し、濾過・水洗乾燥することによ
り、重合トナーを得た。
【0060】<作製したトナーの評価>得られたトナー
の粒径をコールターカウンターで測定したところ、重量
平均径7.6μmを有していた。トナー表面を電子走査
型顕微鏡(SEM)により観察したところ、顔料粒子は
観察されなかった。さらに、実施例1と同様に粒子の断
面を染色超薄切片法により透過型電子顕微鏡(TEM)
で観察したところ、スチレン−アクリル樹脂を主体とす
る表層部とワックスを主体とする中心部に分かれてお
り、カプセル構造が確認された。また、スチレン−アク
リル樹脂層には約50nm〜100nmの顔料粒子が均
一に微分散されていることが確認された。
【0061】実施例1と同様に現像剤を作製し、得られ
た現像剤0.1gをブローオフ法により実施例1と同様
に帯電量を測定したところ、−16.9μC/gであっ
た。この現像剤を用いてキヤノン製フルカラー複写機C
LC−500改造機を用いて実施例1と同様に画像出し
を行った。現像条件は温度25℃/湿度60%RHの環
境下で現像コントラスト300Vで行なった。得られた
画像はトナー載り量も適当であって、濃度も高く、細線
の再現性も良好で、高品質な画像が得られた。本評価
を、低温低湿(15℃/15%)、高温高湿(30℃/
75%)でも行ったところ、いずれもカブリの発生もな
く、濃度変化も少なく、トナーが良好な帯電特性を示し
ていることがわかった。また、OHPシートに同様に画
像出しを行い、OHPにて投影してみたところ、透明性
の高いイエロー色の投影画像が得られた。
【0062】 (実施例3) <顔料ペーストの作製例2> スチレンモノマー 320部 n−ブチルアクリレート 80部 顔料誘導体B 4部 ジスアゾイエロー(C.I.ピグメントイエロー17) 20部 を容器中でよくプレミクスした後に、それを20℃以下
に保ったままビーズミルで約5時間分散し、顔料分散ペ
ーストbを作製した。
【0063】得られた顔料分散ペーストbをガラス板上
にワイヤーバーを用いて均一に塗布し、自然乾燥した
後、光沢値を測定したところ110であり、良好な平滑
性を示した。また、アルミ箔上に同様に塗布したものを
SEM観察したところ、粒径は約60nm〜80nmで
あり、顔料が細かく均一に分散されていることがわかっ
た。
【0064】<トナーの作製例3>トナーの作製例2と
同様にCa3(PO42を含む分散媒体を得た。 顔料分散ペーストb 212部 パラフィンワックス(m.p.75℃) 60部 スチレン−メタクリル酸共重合体(95:5,Mw5万) 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3部 これらを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物
とした。さらに60℃に保持しながら、開始剤2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10部
を加えて溶解し、単量体組成物を調製した。
【0065】前記ホモミキサーの2リットルフラスコ中
で調製した分散媒に、上記単量体組成物を投入した。6
0℃で、窒素雰囲気としたTKホモミキサーを用いて1
0000rpmで20分間撹拌し、単量体組成物を造粒
した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ60℃で1時間
反応させた後、80℃で12時間反応させた。重合反応
終了後、反応生成物を冷却し、塩酸を加えて、Ca
3(PO42を溶解し、濾過・水洗乾燥することによ
り、重合トナーを得た。
【0066】<作製したトナーの評価>得られたトナー
の粒径をコールターカウンターで測定したところ、重量
平均径8.5μmを有していた。実施例2と同様にトナ
ー表面をSEMにより観察したところ、実施例2と同様
に顔料粒子は観察されなかった。さらに、実施例2と同
様に粒子の断面をTEMにより観察したところ、実施例
2と同様のカプセル構造が確認され、スチレン−アクリ
ル樹脂層には約60nm〜100nmの顔料粒子が均一
に微分散されていることが確認された。
【0067】実施例1と同様に現像剤を作製したとこ
ろ、帯電量は−21.2μC/gであった。この現像剤
を用いてキヤノン製フルカラー複写機CLC−500改
造機を用いて実施例1と同様の画像出しを行った。得ら
れた画像はトナー載り量も適当であって、濃度も高く、
細線の再現性も良好で、高品質な画像が得られた。本評
価を、低温低湿(15℃/15%)、高温高湿(30℃
/75%)でも行ったところ、いずれもカブリの発生も
なく、濃度変化も少なく、トナーが良好な帯電特性を示
していることがわかった。また、OHPシートに同様に
画像出しを行い、OHPにて投影してみたところ、透明
性の高いイエローダ色の投影画像が得られた。
【0068】 (比較例1) <顔料ペーストの作製例3> スチレンモノマー 320部 n−ブチルアクリレート 80部 ジスアゾイエロー(C.I.ピグメントイエロー17) 20部 を容器中でよくプレミクスした後に、それを20℃以下
に保ったままビーズミルで約5時間分散し、顔料分散ペ
ーストcを作製した。
【0069】得られた顔料分散ペーストcをガラス板上
に実施例2と同様に塗布し、光沢値を測定したところ6
8となり平滑性が得られなかった。また、実施例2と同
様にアルミ箔上に塗布したものをSEM観察したとこ
ろ、粒径は200nm程度の粗粒が多くみられ、顔料の
凝集による粒度分布のばらつきが顕著であった。
【0070】<トナーの作製例4>トナーの作製例2と
同様にCa3(PO42を含む分散媒体を得た。 顔料分散ペーストc 212部 パラフィンワックス(m.p.75℃) 60部 スチレン−メタクリル酸共重合体(95:5,Mw5万) 5部 ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物 3部 これらを60℃に加温し、溶解・分散して単量体混合物
とした。さらに実施例2と同様に開始剤を加え、造粒お
よび重合、洗浄、乾燥を経て、重合トナーを得た。
【0071】<作製したトナーの評価>得られたトナー
の粒径をコールターカウンターで測定したところ、重量
平均径8.2μmを有していた。実施例2と同様にトナ
ー表面をSEMにより観察したところ、実施例2と同様
に顔料粒子は観察されなかった。さらに、実施例2と同
様に粒子の断面をTEMにより観察したところ、実施例
2と同様のカプセル構造が確認され、スチレン−アクリ
ル樹脂層には100nm〜200nmの顔料粒子が分散
されていた。また、ワックスとスチレンアクリル樹脂と
の界面に顔料粒子が多く堆積していることが観察され
た。
【0072】実施例1と同様に現像剤を作製したとこ
ろ、帯電量は−22.0μC/gであった。この現像剤
を用いてキヤノン製フルカラー複写機CLC−500改
造機を用いて実施例21と同様の画像出しを行った。得
られた画像はトナー載り量も適当であり、細線の再現性
も良好であり、低温低湿(15℃/15%)、高温高湿
(30℃/75%)環境下でも行ったところ、いずれも
カブリの発生もなく、トナーが良好な帯電特性を示して
いることがわかった。しかし、OHPシートに同様に画
像出しを行い、OHPにて投影してみたところ、実施例
3に比べ透明性にわずかに劣る投影画像となり、彩度も
実施例3ほど得られなかった。
【0073】 (比較例2) <トナーの作製例5> 樹脂(1) 100部 モノアゾイエロー(C.I.ピグメントイエロー74) 6部 クロム錯体(荷電制御剤) 4部 上記材料をトナー作製例1と同様に混練、粉砕、分級を
行い、イエロー色の樹脂微粉体を得た。
【0074】<作製したトナーの評価>得られたトナー
の粒径をコールターカウンターで測定したところ、重量
平均径7.7μmを有していた。実施例1と同様に粒子
の断面をTEMにより観察したところ、スチレン−n−
ブチルメタクリレ−ト樹脂層には約55nm〜180n
mの顔料粒子が若干凝集気味に存在していることがわか
った。
【0075】実施例1と同様に現像剤を作製したとこ
ろ、帯電量は−15.7μC/gであった。この現像剤
を用いてキヤノン製フルカラー複写機CLC−500改
造機を用いて実施例1と同様に、OHPシート上への画
像出しをしたところ、実施例1に比べ透明性にわずかに
劣るイエロー色の投影画像が得られた。
【0076】
【発明の効果】本発明においては、トナー中に顔料を微
分散させ、着色力、透明性に優れたトナーを提供するこ
とができ、特に、水系の重合トナーにおいて、トナー表
面に着色剤の浮きだしがなく、帯電性や環境安定性に優
れたトナーを提供することが可能となる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともアゾ系顔料及び結着樹脂を含
    有するトナーの製造方法であって、上記アゾ系顔料を、
    下記式(I)或いは(II)に示されるアゾ系顔料誘導
    体により表面処理することを特徴とするトナーの製造方
    法。 【化1】 (式中、R1は、βナフトール類、アセトアセトアリリ
    ド類、ピラゾロン類の置換体、Xはオリゴマー或いはポ
    リマー、R2〜R6は−CH3、−NO2、−SO 3H、−
    Cl、−OCH3、−CONH2、−SO2NHCH3、−
    COOC49、−CF3、−CONHC65またはそれ
    らの置換体、または、それら2点を結ぶ環状化合物、芳
    香族を含む環状化合物)
  2. 【請求項2】 該顔料誘導体の置換基Xがスチレン、ア
    クリル、エステルまたはそれらの共重合の構造を有する
    オリゴマーまたはポリマーであることを特徴とする請求
    項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 上記置換基Xの数平均分子量が500〜
    100000であることを特徴とする請求項1または2
    に記載のトナ−の製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも、上記顔料誘導体とアゾ系顔
    料とを分散させた重合性単量体組成物を光または熱によ
    り重合反応させ、トナーを作製することを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記重合性単量体組成物を水系媒体中に
    分散させて懸濁重合法によりトナーを作製することを特
    徴とする請求項4に記載のトナーの製造方法。
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