JP2003249284A - アルミ電線用圧着端子 - Google Patents
アルミ電線用圧着端子Info
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01R—ELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
- H01R4/00—Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation
- H01R4/10—Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation effected solely by twisting, wrapping, bending, crimping, or other permanent deformation
- H01R4/18—Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation effected solely by twisting, wrapping, bending, crimping, or other permanent deformation by crimping
- H01R4/188—Electrically-conductive connections between two or more conductive members in direct contact, i.e. touching one another; Means for effecting or maintaining such contact; Electrically-conductive connections having two or more spaced connecting locations for conductors and using contact members penetrating insulation effected solely by twisting, wrapping, bending, crimping, or other permanent deformation by crimping having an uneven wire-receiving surface to improve the contact
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01R—ELECTRICALLY-CONDUCTIVE CONNECTIONS; STRUCTURAL ASSOCIATIONS OF A PLURALITY OF MUTUALLY-INSULATED ELECTRICAL CONNECTING ELEMENTS; COUPLING DEVICES; CURRENT COLLECTORS
- H01R43/00—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining, or repairing of line connectors or current collectors or for joining electric conductors
- H01R43/04—Apparatus or processes specially adapted for manufacturing, assembling, maintaining, or repairing of line connectors or current collectors or for joining electric conductors for forming connections by deformation, e.g. crimping tool
- H01R43/048—Crimping apparatus or processes
Abstract
(57)【要約】
【課題】アルミ電線の導体線表面に形成された酸化被膜
等の腐食層を破壊しつつ接続することが可能な電線接続
端子を提供することにある。 【解決手段】アルミ電線４の導体４ａに圧着して接続さ
れる圧着部３を備えたアルミ電線用圧着端子１におい
て、圧着部３はアルミ電線４の端末部分の剥き出しにな
ったアルミ導体４ａを受止するベース５の左右に圧着片
６Ｌ，６Ｒを有すると共に、その圧着部３の導体４ａに
接触せしめられる内側の表面には、導体長さ方向に対し
て斜めに延びるセレーション７が形成されており、圧着
の際にセレーション７がアルミ導体４ａ表面に螺旋状に
面して圧着されると、導体線４ａの表面の酸化被膜を破
壊して接触導通する。
等の腐食層を破壊しつつ接続することが可能な電線接続
端子を提供することにある。 【解決手段】アルミ電線４の導体４ａに圧着して接続さ
れる圧着部３を備えたアルミ電線用圧着端子１におい
て、圧着部３はアルミ電線４の端末部分の剥き出しにな
ったアルミ導体４ａを受止するベース５の左右に圧着片
６Ｌ，６Ｒを有すると共に、その圧着部３の導体４ａに
接触せしめられる内側の表面には、導体長さ方向に対し
て斜めに延びるセレーション７が形成されており、圧着
の際にセレーション７がアルミ導体４ａ表面に螺旋状に
面して圧着されると、導体線４ａの表面の酸化被膜を破
壊して接触導通する。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線端子の接続構
造に関し、さらに詳しくは、アルミ電線との接続に好適
に用いられるアルミ電線用圧着端子の接続構造に関する
ものである。
造に関し、さらに詳しくは、アルミ電線との接続に好適
に用いられるアルミ電線用圧着端子の接続構造に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、発電所、架空送電線等の電力分野
においては、軽量なことから、アルミニウム系材料から
なる導体線を有するアルミ電線が電力用ケーブルとして
使用されている。一般に、このようなケーブルを各種電
気装置等に接続する際やケーブル同士の中継接続する際
には、ケーブル電線の端末部分には接続端子が設けられ
るが、アルミ電線用の接続端子としては、例えば、図７
に示したものが知られている。
においては、軽量なことから、アルミニウム系材料から
なる導体線を有するアルミ電線が電力用ケーブルとして
使用されている。一般に、このようなケーブルを各種電
気装置等に接続する際やケーブル同士の中継接続する際
には、ケーブル電線の端末部分には接続端子が設けられ
るが、アルミ電線用の接続端子としては、例えば、図７
に示したものが知られている。
【０００３】図７に示されるアルミ端子５０は、アルミ
ニウムやアルミニウム合金等の金属材料から一体成形さ
れた圧着端子形状のもので、図示しないボルト等の締結
手段が貫通可能な貫通孔５１が形成された締結部５２を
有するとともに、アルミ電線５３の端末部分に接続され
る圧着部５４を有している。図８はそのアルミ端子５０
の上面図、図９（ａ），（ｂ）はそのＡ−Ａ断面及びＢ
−Ｂ断面を示している。これらの図に示されるように、
圧着部５４の内面には、接続されるアルミ導体線５３ａ
の長さ方向に対し直交状に延びるセレーション５５が形
成されている。このようなセレーション５５を設けるこ
とにより、圧着部５４に接続されたアルミ電線５３が長
さ方向からの引張力を受けたときのアルミ導体５３ａの
耐引抜強度を高めることができるということで広く採用
されている。
ニウムやアルミニウム合金等の金属材料から一体成形さ
れた圧着端子形状のもので、図示しないボルト等の締結
手段が貫通可能な貫通孔５１が形成された締結部５２を
有するとともに、アルミ電線５３の端末部分に接続され
る圧着部５４を有している。図８はそのアルミ端子５０
の上面図、図９（ａ），（ｂ）はそのＡ−Ａ断面及びＢ
−Ｂ断面を示している。これらの図に示されるように、
圧着部５４の内面には、接続されるアルミ導体線５３ａ
の長さ方向に対し直交状に延びるセレーション５５が形
成されている。このようなセレーション５５を設けるこ
とにより、圧着部５４に接続されたアルミ電線５３が長
さ方向からの引張力を受けたときのアルミ導体５３ａの
耐引抜強度を高めることができるということで広く採用
されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した電
力の分野に対して、自動車、ＯＡ機器、家電製品等の弱
電の分野においては、一般的に低コストで導電性に優れ
た銅系材料からなる導体線を有する銅電線が多く使用さ
れている。
力の分野に対して、自動車、ＯＡ機器、家電製品等の弱
電の分野においては、一般的に低コストで導電性に優れ
た銅系材料からなる導体線を有する銅電線が多く使用さ
れている。
【０００５】近年、自動車分野においては、車両の高性
能・高機能化が急速に進められてきていることから、車
載される各種電気機器、制御機器等の増加に伴って配線
も増加し、搭載する銅電線全体の重量も増加しているの
で、車両重量の軽減のための配線の軽量化が望まれてい
る。
能・高機能化が急速に進められてきていることから、車
載される各種電気機器、制御機器等の増加に伴って配線
も増加し、搭載する銅電線全体の重量も増加しているの
で、車両重量の軽減のための配線の軽量化が望まれてい
る。
【０００６】また、次世代の車両として人間環境への負
荷の少ない電気自動車や燃料電池自動車等の開発も盛ん
に行われているが、この種のモーター駆動の自動車に搭
載されるバッテリーや燃料電池それ自体が重いことか
ら、少しでも車両重量を減らし軽くしたいという要望が
強い。そのようなことから、比重が銅の約３分の１であ
るアルミニウムを導体線に用いたアルミ電線が最近自動
車分野において特に注目されている（銅の8.96g/cm3対
し、アルミニウムは2.70g/cm3）。
荷の少ない電気自動車や燃料電池自動車等の開発も盛ん
に行われているが、この種のモーター駆動の自動車に搭
載されるバッテリーや燃料電池それ自体が重いことか
ら、少しでも車両重量を減らし軽くしたいという要望が
強い。そのようなことから、比重が銅の約３分の１であ
るアルミニウムを導体線に用いたアルミ電線が最近自動
車分野において特に注目されている（銅の8.96g/cm3対
し、アルミニウムは2.70g/cm3）。
【０００７】しかしながら、このアルミ電線自体は、既
に上述したように架空送電線等の電力分野において使用
されてはいるものの、自動車分野においては今まで特に
その必要性に乏しかったことから、それほど普及してい
なかったものであり、アルミ電線を自動車用として用い
ようとした場合には、次のような問題があった。
に上述したように架空送電線等の電力分野において使用
されてはいるものの、自動車分野においては今まで特に
その必要性に乏しかったことから、それほど普及してい
なかったものであり、アルミ電線を自動車用として用い
ようとした場合には、次のような問題があった。
【０００８】通常、図７に示したような圧着端子による
圧着接続において、端子からアルミ電線導体に加わる荷
重は強ければ強いほど接触抵抗は限りなくゼロに近づく
が、接点自体が汚れていたり荷重が弱ければ無視できな
い接触抵抗が発生してしまう。アルミニウムの場合、銅
系のものに比べて非常に活性であることから、アルミニ
ウムを導体線として用いた場合、アルミ電線の端末部の
外被が皮剥されたアルミ導体線は、露出されて表面が外
気に曝されると酸化され易く、その外表面に酸化アルミ
ニウムからなる酸化被膜が形成される。この酸化被膜は
約１００Å以下と極めて薄いものであるが、緻密で硬
質、かつ、絶縁性であるため、アルミ電線を図７のよう
な圧着端子に接続する直前に、この酸化被膜を予めワイ
ヤブラシ等を用いた手作業で機械的に破壊・除去すると
いったことを行う必要がある。
圧着接続において、端子からアルミ電線導体に加わる荷
重は強ければ強いほど接触抵抗は限りなくゼロに近づく
が、接点自体が汚れていたり荷重が弱ければ無視できな
い接触抵抗が発生してしまう。アルミニウムの場合、銅
系のものに比べて非常に活性であることから、アルミニ
ウムを導体線として用いた場合、アルミ電線の端末部の
外被が皮剥されたアルミ導体線は、露出されて表面が外
気に曝されると酸化され易く、その外表面に酸化アルミ
ニウムからなる酸化被膜が形成される。この酸化被膜は
約１００Å以下と極めて薄いものであるが、緻密で硬
質、かつ、絶縁性であるため、アルミ電線を図７のよう
な圧着端子に接続する直前に、この酸化被膜を予めワイ
ヤブラシ等を用いた手作業で機械的に破壊・除去すると
いったことを行う必要がある。
【０００９】しかしながら、多数の電線を使用する自動
車分野においてこの種の作業を行っていたのでは、生産
性において効率が悪く、また、手作業のため酸化被膜の
除去量も各電線ごとにばらつくといった問題も生じる。
そこで本発明が解決しようとする課題は、アルミ電線の
酸化被膜を破壊しつつ接続することが可能なアルミ電線
用圧着端子を提供することにある。
車分野においてこの種の作業を行っていたのでは、生産
性において効率が悪く、また、手作業のため酸化被膜の
除去量も各電線ごとにばらつくといった問題も生じる。
そこで本発明が解決しようとする課題は、アルミ電線の
酸化被膜を破壊しつつ接続することが可能なアルミ電線
用圧着端子を提供することにある。
【００１０】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明に係る請求項１に記載のアルミ電線用圧着端子
は、アルミ電線の導体に圧着して接続される圧着部を備
えたものであって、前記圧着部は前記アルミ電線の端末
部分の剥き出しになったアルミ導体を受止するベースの
左右に圧着片を有すると共に、前記圧着部の前記アルミ
導体に接触せしめられるベース若しくは左右圧着片の内
側の表面には、導体長さ方向に対して斜めに延びるセレ
ーションが形成され、圧着の際に前記セレーションが前
記導体表面に螺旋状に面するように構成されていること
を要旨とする。
本発明に係る請求項１に記載のアルミ電線用圧着端子
は、アルミ電線の導体に圧着して接続される圧着部を備
えたものであって、前記圧着部は前記アルミ電線の端末
部分の剥き出しになったアルミ導体を受止するベースの
左右に圧着片を有すると共に、前記圧着部の前記アルミ
導体に接触せしめられるベース若しくは左右圧着片の内
側の表面には、導体長さ方向に対して斜めに延びるセレ
ーションが形成され、圧着の際に前記セレーションが前
記導体表面に螺旋状に面するように構成されていること
を要旨とする。
【００１１】上記構成を有するアルミ電線用圧着端子に
よれば、圧着片を有する圧着部の内側表面に、前述のセ
レーションを導体長さ方向に対して斜めに延びる方向に
形成されているので、圧着の際にそのセレーションが、
砲芯の線条痕と同じように前記アルミ導体表面に螺旋状
に面することになる。セレーションが螺旋状に面した状
態で圧着されることにより、その際の圧縮に伴ってアル
ミ導体がまるで雑巾を絞るかのように長さ方向にしごか
れ、引き伸ばされて大きく変形する。この変形によりア
ルミ導体表面に形成された酸化被膜が破壊されると共
に、その被膜が破壊又は除去された部位にセレーション
によって形作られた圧着部内面の凸凹部分が接触する。
よれば、圧着片を有する圧着部の内側表面に、前述のセ
レーションを導体長さ方向に対して斜めに延びる方向に
形成されているので、圧着の際にそのセレーションが、
砲芯の線条痕と同じように前記アルミ導体表面に螺旋状
に面することになる。セレーションが螺旋状に面した状
態で圧着されることにより、その際の圧縮に伴ってアル
ミ導体がまるで雑巾を絞るかのように長さ方向にしごか
れ、引き伸ばされて大きく変形する。この変形によりア
ルミ導体表面に形成された酸化被膜が破壊されると共
に、その被膜が破壊又は除去された部位にセレーション
によって形作られた圧着部内面の凸凹部分が接触する。
【００１２】このように圧着部はアルミ導体表面の酸化
被膜などの腐食層を破壊・除去して接続されるので、予
めワイヤブラシ等を用いて破壊・除去する必要がなく、
圧着工程だけで、良好な接続が得られるというものであ
る。また、前述の従来技術と同様に、斜めに形成された
セレーションによりアルミ電線が長さ方向からの引張力
を受けたときの導体の耐引抜強度を高めることができる
という効果もある。
被膜などの腐食層を破壊・除去して接続されるので、予
めワイヤブラシ等を用いて破壊・除去する必要がなく、
圧着工程だけで、良好な接続が得られるというものであ
る。また、前述の従来技術と同様に、斜めに形成された
セレーションによりアルミ電線が長さ方向からの引張力
を受けたときの導体の耐引抜強度を高めることができる
という効果もある。
【００１３】この場合、一対の圧着片が互いに対面状態
でベースの左右に設けられ、ベースを跨いでその対の圧
着片の内面にまでセレーションが形成されている構成と
するほか、請求項２に記載のように、前記圧着部が有す
る前記左右の圧着片が互いに対面しないようにずらした
位置に設けられ、ベースを跨いでその互い違いの圧着片
間にセレーションが形成されている構成にすれば、上述
と同様の酸化被膜除去効果を奏する上に、圧着部内面と
アルミ導体表面との間に十分な接触荷重を発生させてか
しめることができる。
でベースの左右に設けられ、ベースを跨いでその対の圧
着片の内面にまでセレーションが形成されている構成と
するほか、請求項２に記載のように、前記圧着部が有す
る前記左右の圧着片が互いに対面しないようにずらした
位置に設けられ、ベースを跨いでその互い違いの圧着片
間にセレーションが形成されている構成にすれば、上述
と同様の酸化被膜除去効果を奏する上に、圧着部内面と
アルミ導体表面との間に十分な接触荷重を発生させてか
しめることができる。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態に係る
アルミ電線用圧着端子について図面を参照して詳細に説
明する。図１は圧着端子の外観、図２はその上面、図３
は圧着接続の際の圧着部正面を順に示した図である。
アルミ電線用圧着端子について図面を参照して詳細に説
明する。図１は圧着端子の外観、図２はその上面、図３
は圧着接続の際の圧着部正面を順に示した図である。
【００１５】図１に示される圧着端子１は、アルミの鋳
造や板金加工等により一体成形されてもので、各種電気
装置等の被接続部への接続部分としての締結部２とアル
ミ電線４の導体線４ａが圧着接続される部分としての圧
着部３とが連結した状態に構成されている。
造や板金加工等により一体成形されてもので、各種電気
装置等の被接続部への接続部分としての締結部２とアル
ミ電線４の導体線４ａが圧着接続される部分としての圧
着部３とが連結した状態に構成されている。
【００１６】圧着部３のアルミ電線４の剥き出しになっ
た端末部分の導体線４ａを受止する湾曲形状をしたベー
ス５の左右には、この導体線４ａの圧着用にベース５の
円弧形状に延長されて逆ハの字状に広がった対からなる
圧着片６Ｌ，６Ｒが対向状に形成されている。この圧着
片６Ｌ，６Ｒはアルミ導体線４ａの圧着接続の際に、間
隔を狭める内向き方向に折り曲げられて導体線４ａにか
しめられる。
た端末部分の導体線４ａを受止する湾曲形状をしたベー
ス５の左右には、この導体線４ａの圧着用にベース５の
円弧形状に延長されて逆ハの字状に広がった対からなる
圧着片６Ｌ，６Ｒが対向状に形成されている。この圧着
片６Ｌ，６Ｒはアルミ導体線４ａの圧着接続の際に、間
隔を狭める内向き方向に折り曲げられて導体線４ａにか
しめられる。
【００１７】そして、圧着部３の左右の各圧着片６Ｌ，
６Ｒの対向面及びベース５の上面、つまり圧着部３の内
側表面のほぼ全体に亘って、接続される導体長さ方向に
対して斜めに延びるセレーション７が形成されている。
この場合のセレーション７は圧着部３の内側表面に条溝
７ａを複数並べて凹設することで設けられており、隣り
合う条溝７ａ同士との間に凸部７ｂが形成されている。
尚、条溝７ａによって形作られた凸部７ｂの稜線、つま
りエッジ部分は圧着の際に導体線４ｂを構成する素線１
０，１０，・・を切断しない程度とされている。
６Ｒの対向面及びベース５の上面、つまり圧着部３の内
側表面のほぼ全体に亘って、接続される導体長さ方向に
対して斜めに延びるセレーション７が形成されている。
この場合のセレーション７は圧着部３の内側表面に条溝
７ａを複数並べて凹設することで設けられており、隣り
合う条溝７ａ同士との間に凸部７ｂが形成されている。
尚、条溝７ａによって形作られた凸部７ｂの稜線、つま
りエッジ部分は圧着の際に導体線４ｂを構成する素線１
０，１０，・・を切断しない程度とされている。
【００１８】圧着部３のベース５部分に連結された前方
の締結部２は、貫通孔２ａが形成さたリング形状を有し
ている。圧着端子１を各種電気装置等に接続する際に、
この締結部２に形成された貫通孔２ａに図示しないボル
ト等の締結手段を通し、各種電気装置等の被接続部に締
め付け固定することで、アルミ電線４と各種電気装置等
が圧着端子１を介して接続される。
の締結部２は、貫通孔２ａが形成さたリング形状を有し
ている。圧着端子１を各種電気装置等に接続する際に、
この締結部２に形成された貫通孔２ａに図示しないボル
ト等の締結手段を通し、各種電気装置等の被接続部に締
め付け固定することで、アルミ電線４と各種電気装置等
が圧着端子１を介して接続される。
【００１９】次に、このような構造の圧着端子１の圧着
部３へのアルミ導体線４ａの接続について、図３を用い
て説明する。先ず、図３（ａ）に示すように、素線１
０，１０，・・の束である導体線４ａを、圧着部３の左
右圧着片６Ｌ，６Ｒ間に位置するようベース５上面に載
置する。
部３へのアルミ導体線４ａの接続について、図３を用い
て説明する。先ず、図３（ａ）に示すように、素線１
０，１０，・・の束である導体線４ａを、圧着部３の左
右圧着片６Ｌ，６Ｒ間に位置するようベース５上面に載
置する。
【００２０】この状態から図示しない圧縮工具や圧縮加
工機を用いて、左右の圧着片６Ｌ，６Ｒを向かい合わせ
に折り曲げてかしめ始める。図３（ｂ）に示すように左
右の圧着片６Ｌ，６Ｒは導体線４ａの上方位置からさら
にその先端が導体線４ａを構成する素線１０の束の内部
へ入り込むように下方へと折り曲げられる。
工機を用いて、左右の圧着片６Ｌ，６Ｒを向かい合わせ
に折り曲げてかしめ始める。図３（ｂ）に示すように左
右の圧着片６Ｌ，６Ｒは導体線４ａの上方位置からさら
にその先端が導体線４ａを構成する素線１０の束の内部
へ入り込むように下方へと折り曲げられる。
【００２１】そして、図３（ｃ）に示すように、左右の
圧着片６Ｌ，６Ｒを導体線４ａ内部で閉じたところでア
ルミ電線４ａと圧着端子１との導通接続状態が得られる
が、この圧着の際、圧着部３の内側表面には導体長さ方
向に対して斜めに延びるセレーション７が形成されてい
るので、圧着の際にこのセレーション７が、砲芯の線条
痕と同じように前記導体表面に螺旋状に当接することに
なる。
圧着片６Ｌ，６Ｒを導体線４ａ内部で閉じたところでア
ルミ電線４ａと圧着端子１との導通接続状態が得られる
が、この圧着の際、圧着部３の内側表面には導体長さ方
向に対して斜めに延びるセレーション７が形成されてい
るので、圧着の際にこのセレーション７が、砲芯の線条
痕と同じように前記導体表面に螺旋状に当接することに
なる。
【００２２】このようにセレーション７を導体線４ａ表
面に螺旋状に当接させながらかしめると、アルミ導体線
４ａの各素線１０はまるで手で絞る雑巾かのように長さ
方向に回転されながら又はねじられながら引き伸ばさ
れ、大きく変形する。そのとき導体線４ａの表面に形成
されていた酸化被膜は、この変形によって破壊され、削
ぎ落とされ、又は押し除けられる。そして導体線４ａに
形成された酸化被膜より下層の内部にセレーション７の
凸凹部分が食い込んで接触する。このような食い込み
は、アルミ電線４が長さ方向からの引張力を受けたとき
の圧着部３からの耐引抜強度も高める。
面に螺旋状に当接させながらかしめると、アルミ導体線
４ａの各素線１０はまるで手で絞る雑巾かのように長さ
方向に回転されながら又はねじられながら引き伸ばさ
れ、大きく変形する。そのとき導体線４ａの表面に形成
されていた酸化被膜は、この変形によって破壊され、削
ぎ落とされ、又は押し除けられる。そして導体線４ａに
形成された酸化被膜より下層の内部にセレーション７の
凸凹部分が食い込んで接触する。このような食い込み
は、アルミ電線４が長さ方向からの引張力を受けたとき
の圧着部３からの耐引抜強度も高める。
【００２３】次に、圧着部の内側の表面にセレーション
を設ける構成の他の実施例について、図４〜図６を用い
て説明する。尚、この実施例の圧着端子は上述の実施例
の圧着端子とは、圧着片の形状のみが異なっているだけ
なので、上述の実施例と同一の構成については同符号を
附して説明は省略する。
を設ける構成の他の実施例について、図４〜図６を用い
て説明する。尚、この実施例の圧着端子は上述の実施例
の圧着端子とは、圧着片の形状のみが異なっているだけ
なので、上述の実施例と同一の構成については同符号を
附して説明は省略する。
【００２４】図４は圧着端子１１の外観、図５はその上
面、図６は圧着接続の際の圧着部正面を示した図であ
る。この圧着端子１１の圧着部１２には、上述の実施例
のものとは違って、アルミ電線４の剥き出しになった端
末部分の導体線４ａを受止するベース５の左右に、この
導体線４ａの圧着用に逆ハの字状に広がった対からなる
圧着片１３Ｌ，１３Ｒがそれぞれ複数片づつ形成される
と共に、各圧着片１３Ｌ，１３Ｒが互いに対面しないよ
うに互い違いに形成されている。このように左右の圧着
片１３Ｌ，１３Ｒを対面しないように交互に設けられた
圧着部１２の内側の表面には、そのほぼ全体に亘って、
導体長さ方向に対して斜めに延びるセレーション７が上
述の実施例と同様に形成されている。
面、図６は圧着接続の際の圧着部正面を示した図であ
る。この圧着端子１１の圧着部１２には、上述の実施例
のものとは違って、アルミ電線４の剥き出しになった端
末部分の導体線４ａを受止するベース５の左右に、この
導体線４ａの圧着用に逆ハの字状に広がった対からなる
圧着片１３Ｌ，１３Ｒがそれぞれ複数片づつ形成される
と共に、各圧着片１３Ｌ，１３Ｒが互いに対面しないよ
うに互い違いに形成されている。このように左右の圧着
片１３Ｌ，１３Ｒを対面しないように交互に設けられた
圧着部１２の内側の表面には、そのほぼ全体に亘って、
導体長さ方向に対して斜めに延びるセレーション７が上
述の実施例と同様に形成されている。
【００２５】このような構成の圧着部１２に、図６
（ａ）に示すように、導体線４ａを圧着部１２の左右圧
着片１３Ｌ，１３Ｒ間に位置するようベース５上面に上
方から載置して、図示しない圧縮工具や圧縮加工機を用
いて、左右の圧着片１３Ｌ，１３Ｒを向かい合わせに折
り曲げると、図６（ｂ）に示すように左右の圧着片１３
Ｌ，１３Ｒは互いに干渉することなく対面側の圧着片位
置まで折り曲げられてかしめられる。このように左右の
圧着片を折り曲げの際に干渉しないように互い違いに配
置すれば、十分な接触荷重がかかるようにかしめること
ができる上に、上述の実施例と同様の作用効果を奏す
る。つまり、圧着接続の際に圧着部１２の内面に形成さ
れたセレーション７が、導体表面に螺旋状に当接しなが
らかしめられるので、導体線４ａの表面に形成されてい
た酸化被膜は破壊されて導体線４ａは圧着部１２に接触
導通することとなる。
（ａ）に示すように、導体線４ａを圧着部１２の左右圧
着片１３Ｌ，１３Ｒ間に位置するようベース５上面に上
方から載置して、図示しない圧縮工具や圧縮加工機を用
いて、左右の圧着片１３Ｌ，１３Ｒを向かい合わせに折
り曲げると、図６（ｂ）に示すように左右の圧着片１３
Ｌ，１３Ｒは互いに干渉することなく対面側の圧着片位
置まで折り曲げられてかしめられる。このように左右の
圧着片を折り曲げの際に干渉しないように互い違いに配
置すれば、十分な接触荷重がかかるようにかしめること
ができる上に、上述の実施例と同様の作用効果を奏す
る。つまり、圧着接続の際に圧着部１２の内面に形成さ
れたセレーション７が、導体表面に螺旋状に当接しなが
らかしめられるので、導体線４ａの表面に形成されてい
た酸化被膜は破壊されて導体線４ａは圧着部１２に接触
導通することとなる。
【００２６】以上本発明の実施形態について説明した
が、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
なる態様で実施できることは勿論である。上記実施例で
は締結部を有した圧着端子を示したが、このような締結
部がない構成、例えば電線同士の中継接続や分岐接続用
に圧着部を複数備えた構成にしてももちろん良い。ま
た、実施例のアルミ導体線は素線が複数束なったものを
示したが、単線のものにも適用可能なのは言うまでもな
い。さらには、圧着部をかしめる圧着方法も上記実施例
のようには限定されず各種の方法が適用される。
が、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々
なる態様で実施できることは勿論である。上記実施例で
は締結部を有した圧着端子を示したが、このような締結
部がない構成、例えば電線同士の中継接続や分岐接続用
に圧着部を複数備えた構成にしてももちろん良い。ま
た、実施例のアルミ導体線は素線が複数束なったものを
示したが、単線のものにも適用可能なのは言うまでもな
い。さらには、圧着部をかしめる圧着方法も上記実施例
のようには限定されず各種の方法が適用される。
【００２７】
【発明の効果】本発明に係るアルミ電線用圧着端子によ
れば、外気に曝されて酸化した導体線表面の酸化被膜を
接続する直前に、予めワイヤブラシ等を用いて機械的に
破壊・除去するといった作業を要することなく、アルミ
電線の導体線にかしめるだけで良好な接続を得ることが
可能となる。しかもアルミ導体線の圧着部にセレーショ
ンが斜め方向に形成されていることにより、強い接触荷
重での締付けが可能となり、安定した導通接続状態が得
られるという利点がある。
れば、外気に曝されて酸化した導体線表面の酸化被膜を
接続する直前に、予めワイヤブラシ等を用いて機械的に
破壊・除去するといった作業を要することなく、アルミ
電線の導体線にかしめるだけで良好な接続を得ることが
可能となる。しかもアルミ導体線の圧着部にセレーショ
ンが斜め方向に形成されていることにより、強い接触荷
重での締付けが可能となり、安定した導通接続状態が得
られるという利点がある。
【図１】本発明の一実施形態に係るアルミ電線用圧着端
子の外観を示した図である。
子の外観を示した図である。
【図２】図１の圧着端子の上面を示した図である。
【図３】圧着部と導体線との接続過程を示した図であ
る。
る。
【図４】本発明の他の実施形態に係るアルミ電線用圧着
端子の外観を示した図である。
端子の外観を示した図である。
【図５】図４の圧着端子の上面を示した図である。
【図６】圧着部と導体線との接続過程を示した図であ
る。
る。
【図７】従来一般に知られるアルミ端子の外観を示した
図である。
図である。
【図８】図７のアルミ端子の上面を示した図である。
【図９】図８のＡ−Ａ断面とＢ−Ｂ断面を示した図であ
る。
る。
１ アルミ電線用圧着端子
２ 締結部
３ 圧着部
４ アルミ電線
４ａ アルミ導体線
５ ベース
６Ｌ，６Ｒ 圧着片
７ セレーション
７ａ 条溝
７ｂ 凸部
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 齋藤 寧
愛知県名古屋市南区菊住１丁目７番10号
株式会社オートネットワーク技術研究所内
Ｆターム(参考） 5E085 BB03 BB12 BB14 DD14 EE07
FF01
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミ電線の導体に圧着して接続される
圧着部を備えたアルミ電線用圧着端子において、前記圧
着部は前記アルミ電線の端末部分の剥き出しになったア
ルミ導体を受止するベースの左右に圧着片を有すると共
に、前記圧着部の前記アルミ導体に接触せしめられるベ
ース若しくは左右圧着片の内側の表面には、導体長さ方
向に対して斜めに延びるセレーションが形成され、圧着
の際に前記セレーションが前記導体表面に螺旋状に面す
るように構成されていることを特徴とするアルミ電線用
圧着端子。 - 【請求項２】 前記圧着部が有する前記左右の圧着片は
互いに対面しないように設けられていることを特徴とす
る請求項１に記載のアルミ電線用圧着端子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002048219A JP2003249284A (ja) | 2002-02-25 | 2002-02-25 | アルミ電線用圧着端子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002048219A JP2003249284A (ja) | 2002-02-25 | 2002-02-25 | アルミ電線用圧着端子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003249284A true JP2003249284A (ja) | 2003-09-05 |
Family
ID=28661078
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002048219A Pending JP2003249284A (ja) | 2002-02-25 | 2002-02-25 | アルミ電線用圧着端子 |
Country Status (1)
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- 2002-02-25 JP JP2002048219A patent/JP2003249284A/ja active Pending
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| JP2010049982A (ja) | 端子金具及び端子金具付き電線 |
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