JP2003229192A - 電食を防止するアルミ電線の端末構造 - Google Patents

電食を防止するアルミ電線の端末構造

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Hirotaka Yamada
浩孝 山田
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AutoNetworks Technologies Ltd
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 標準電極電位差が大きい電材を電気的に接続
する場合において、接触部分における電食を防止するア
ルミ電線の端末構造を提供すること。 【解決手段】 アルミ心線部2の端末部表面に端面から
所定位置まで形成されたZnメッキ層2と、該Znメッ
キ層3の外側表面に端面からアルミ心線部2に直接接触
しない位置まで形成されたSnメッキ層4aあるいはN
iメッキ層4bと、該Snメッキ層4aあるいはNiメ
ッキ層4bの外側表面に端面からZnメッキ層3表面あ
るいはアルミ心線部2表面に直接接触しない位置まで形
成されたCuメッキ層5を有し、アルミ電線1の端末部
で積層構造を構成する。アルミ心線部2と接続される銅
製の電線接続端子類が最外層の銅メッキ層5を介して接
触するため、アルミ心線部2と銅製の電線接続端子類の
間の標準電極電位が段階的に小さく変化し、電食の発生
を抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電食を防止するアル
ミ電線の端末構造に関し、更に詳しくは、銅製の端子類
との接続に好適に用いられる電食を防止するアルミ電線
の端末構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より発電所、架空送電線などの電力
分野においては、軽量かつ電気伝導性に優れることか
ら、アルミニウム系材料からなる心線を有するアルミ電
線が電力線として使用されている。一般に、電線を用い
て各種電装機器などに配電を行う際には電線の端末部分
に電線接続端子が取り付けられる。例えば上記アルミ電
線に適用される電線接続端子としては、例えば図5に示
したものが知られている。
【0003】図5は、従来の電線接続端子とアルミ電線
を示した外観斜視図で、図5(a)は分解(接続前)斜
視図、図5(b)は接合した状態を示した図である。電
線接続端子24はアルミニウムやアルミニウム合金等の
金属材料から一体に形成されたものである。この電線接
続端子は、先端にボルトなどの図示しない締結手段を貫
通可能な貫通孔27が形成された締結部25を有すると
ともに、基端にアルミ電線の端末部が挿入される挿入口
28が形成された筒状の電線接続部26を有している。
【0004】この電線接続端子にアルミ電線を接続する
にあたっては、アルミ電線29の端末部の外皮を皮剥し
て露出させたアルミ心線部30を挿入し、図略の工具等
により電線接続部を外側から圧縮してかしめる。これに
より、図5(b)に示すように電線接続端子とアルミ電
線とが分離不可能に圧着される。図中では電線接続部を
六角柱形状にかしめて圧着されている状態が例示されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで上述した電力
分野に対して、自動車、OA機器、家電製品の分野にお
いては、電気伝導性に優れた銅系材料からなる心線を有
する銅電線が信号線、電力線として使用されている。
【0006】中でも自動車分野においては、車輌の高性
能・高機能化が急速に進められてきていることから車載
される各種電機器、制御機器等の増加に伴って使用され
る銅電線も増加する傾向にあるのが現状である。また最
近では環境への負荷の少ない電気自動車や燃料電池自動
車の開発が盛んに行われているが、この種の自動車にお
いては、バッテリーや燃料電池等から大きなエネルギー
を取り出す必要があることから、これらに接続される電
線としては従来の信号線に比べてより大径の電力線が必
要とされる。
【0007】このような状況の下で車両の軽量化により
燃費効率を向上させようとする場合、自動車1台当たり
に使用される電線の総重量は決して軽視することができ
るものではなく、重量削減の対象となりうるものであ
る。特に近い将来普及が見込まれている電気自動車や燃
料電池自動車等においては、車載されるバッテリーや燃
料電池などそれ自体が重いことから、少しでも車輌を軽
くしたいという要望が強い。このようにより一層の軽量
化を図る目的から、密度が8.96g/cmの銅に比
較して2.70g/cmと約3分の1の密度であるア
ルミニウムを心線に用いたアルミ電線が最近自動車分野
において特に注目されている。
【0008】しかしながら、このアルミ電線自体は既に
上述したように架空送電線などの電力分野において使用
されてはいるものの、自動車分野においては今まで特に
その必要性に乏しかったことからそれほど普及していな
かったものである。そして実際にアルミニウム電線を自
動車用として用いようとする場合には、主に以下に記す
ような2つの問題が発生する。
【0009】第1は、空気中でアルミニウム表面に形成
される酸化被膜の問題である。アルミニウムは極めて活
性であることから、アルミ電線の端末部の外皮が皮剥さ
れてアルミニウム心線部が露出されると、表面が外気に
晒されて酸化し、酸化アルミニウムからなる酸化被膜が
形成される。この酸化被膜は約100Å以下と極めて薄
いものであるが、緻密で硬質、かつ絶縁性であるため、
アルミ心線部と電線接続端子との間に介在したままの状
態で電気的接続が行われると電気抵抗が大きくなる。
【0010】従って、従来より使用される電線接続部を
かしめて電線と電線接続端子とを接合する方法において
は、アルミ心線部表面に形成された硬質な酸化被膜を破
壊することができず、良好な電気特性を得られないとい
う問題が生じ、この問題を回避するため上述した電力分
野等においては、アルミ電線と電源接続端子とを接続す
る直前にアルミ心線部の酸化被膜を作業者等が予めワイ
ヤブラシなどを用いて物理的に破壊・除去するといった
ことが一般的に行われている。
【0011】しかしながら、多数の電線を使用し、かつ
大量生産を行う自動車製造分野においてこの種の作業を
行うことは、非常に効率が悪く生産性を悪化させるため
現実的ではない。また、作業者の違いなどにより酸化皮
膜の除去量も一定とならず、その結果電気的特性のばら
つきも大きくなり、品質が安定しなくなるといった問題
も生じる。この問題を解決するために、アルミ心線部と
接続用端子の締結時に自然に酸化被膜を破壊除去して酸
化していないアルミニウムと直接接合できる構成などが
開発されている。
【0012】第2は、電食(異種金属接触腐食)の問題
である。アルミ電線に限らず配線工事を行う場合には、
電線どうしの接続や電線と外部電気機器の端子との接
続、あるいは外部電気機器と接続するために電線に接続
用端子を装着する必要がある。これらの端子や電線類は
前述の通り電気的特性に優れた銅で形成されたものが多
い。このため、アルミと銅とを接触・接合させなければ
ならない場合が多々生じることになるが、標準電極電位
の相違する異種金属を接合させた場合この接触・接合部
分において電食が発生することになる。
【0013】殊に、銅の標準電極電位は+0.34Vで
あり、アルミニウムの標準電極電位は−1.66Vであ
るため、アルミニウム心線部と接続されるコネクタ類の
相互の標準電極電位差が2.00Vと大きなものとな
る。このため雨天時の走行や洗車、或いは結露などによ
って被水した場合には電気的に卑であるアルミ心線部の
イオン化が進行して腐食が促進され、端末部の接触状態
が悪化し電気的特性が不安定になる他、接触抵抗の増大
や腐食による線径の減少による電気抵抗の増大、更には
断線が生じるおそれがあり、その結果電装部品の誤動
作、機能停止に至ることも考えられる。
【0014】このような電食を防ぐため、一般的には異
種金属が接触・接合している箇所に耐水性の塗装を施し
て塗膜を形成する方法や、防水キャップを被せるなどす
る方法により接合部分に直接水分が付着するのを防止す
る方法が用いられている。
【0015】しかし、異種金属の接触部分に塗装を施し
て塗膜を形成し塗膜により被水しないようにする方法に
ついても、使用条件によっては塗膜の下で電食が進行し
塗膜にブリスター(膨れ)が発生して電気化学的に卑で
あるアルミニウムの腐食が進行することが知られてい
る。このため塗膜による保護も電食の防止としては充分
な効果を有しているとはいえない。
【0016】また、防水キャップを用いる場合であって
も被水を完全に防ぐことは困難であり、キャップは絶縁
体である樹脂やゴムなどで形成されるのが一般的である
が、劣化などによって本来の機能を有しなくなる場合も
生じる。
【0017】本発明が解決しようとする課題は、アルミ
心線部と銅製の端子と接続する場合であっても、接続部
分における電食を防止することができるアルミ電線の端
末構造を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、本願請求項1に記載の発明は、電装機器と接続する
ための端子を接続するアルミ電線の端末部分のアルミ心
線部において、アルミ心線部の端末部表面にアルミ心線
部端部から端面を含め所定位置まで形成されたZnメッ
キ層と、該Znメッキ層の外側表面にアルミ心線部端面
からZnメッキ層が形成された部位を超えない所定位置
まで形成されアルミ心線部外周面に直接重ならないSn
メッキ層と、該Snメッキ層の外側表面にアルミ心線部
端面から該Snメッキ層が形成された範囲を超えない所
定位置まで形成されZnメッキ層表面及びアルミ心線部
外周面に直接重ならないCuメッキ層を有し、各メッキ
層がアルミ電線の端末部で積層構造をなしていることを
要旨とするものである。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、Snメッ
キ層ではなくNiメッキ層を構成し、電装機器と接続す
るための端子を接続するアルミ電線の端末部分のアルミ
心線部において、アルミ心線部の端末部表面にアルミ心
線部端部から端面を含め所定位置まで形成されたZnメ
ッキ層と、該Znメッキ層の外側表面にアルミ心線部端
面から該Znメッキ層が形成された部位を超えない所定
位置まで形成されアルミ心線部外周面に直接重ならない
Niメッキ層と、該Niメッキ層の外側表面にアルミ心
線部端面からNiメッキ層が形成された範囲を超えない
所定位置まで形成されZnメッキ層表面及びアルミ心線
部外周面に直接重ならないCuメッキ層を有し、各メッ
キ層がアルミ電線の端末部で積層構造をなしていること
を要旨とするものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0021】図1は、本発明に係る一実施形態に係るア
ルミ電線の端末構造の模式断面図である。実際にはZn
メッキ層3、Snメッキ層4aまたはNiメッキ層4
b、Cuメッキ層5の厚さはアルミ心線部2の線径に比
較して極めて薄い。また最外の銅メッキ層5の形成され
る範囲は接続されるコネクタや端子の形状、形態に応じ
て定められ、Cuメッキ層5の形成される範囲に応じて
他の各メッキ層の形成範囲が定められる。
【0022】図1に示すように、本願発明に係る電食を
防止するアルミ電線の端末構造は、まずアルミ心線部2
の端末部表面に端部から所定位置までZnメッキ層3が
形成される。
【0023】そして請求項1に記載の発明は前記Znメ
ッキ層3の外側表面を覆うようにSnメッキ層4aがア
ルミ心線部2の端末部表面に端部から所定位置まで形成
される。このSnメッキ層4aが形成される所定位置は
Znメッキ層の形成される所定位置よりも端部寄りであ
り、Snメッキ層4aがZnメッキ層3の形成される表
面部位の範囲を超えて直接アルミ心線部2外周面に接
触、形成されない構成となっている。
【0024】一方、請求項2に記載の発明も前記Znメ
ッキ層3の外側表面を覆うようにNiメッキ層4bがア
ルミ心線2の端末部表面に端部から所定位置まで形成さ
れる。請求項1に記載の発明と同じくこのNiメッキ層
4bが形成される所定位置はZnメッキ層3が形成され
る所定位置よりも端部寄りであり、Niメッキ層4b
が、Znメッキ層3の形成される表面部位の範囲を超え
て直接アルミ心線部2の外周面に接触、形成されない構
成となっている。
【0025】そして請求項1に記載の発明は前記Snメ
ッキ層4aの外側表面には、該Snメッキ層4aを覆う
ようにCuメッキ層5が形成される。該Cuメッキ層5
もSnメッキ層4aと同様にSnメッキ層4aの形成さ
れた位置よりも端面寄りの位置にまでしか形成されてお
らず、Cuメッキ層5がSnメッキ層4aの形成される
範囲を超えて直接Znメッキ層3の表面やアルミ心線部
2の外周面に接触しない構成となっている。
【0026】一方、請求項2に記載の発明は前記Niメ
ッキ層4bの外側表面には、該Niメッキ層4bを覆う
ようにCuメッキ層5が形成される。該Cuメッキ層5
もNiメッキ層4bと同様にNiメッキ層4bの形成さ
れた位置よりも端面寄りの位置にまでしか形成されてお
らず、Cuメッキ層5がNiメッキ層4bの形成される
範囲を超えてZnメッキ層3の表面やアルミ心線部2の
外周面に直接接触しない構成となっている。
【0027】そして請求項1及び2に記載の発明の双方
ともアルミ電線1の端末部の最外面は銅メッキ層5が露
出しており、該銅メッキ層5が形成されている部位と電
装機器と接続するための端子類とを結合する。
【0028】前記メッキ層形成手段は、電解メッキでも
無電解メッキでも良くその種類は問わない。
【0029】このような構成とすることにより、それぞ
れ接触している金属メッキ層間の標準電極電位差は、請
求項1に記載の発明においては、アルミ心線部2とZn
メッキ層3では0.89V、Znメッキ層3とSnメッ
キ層4aでは0.63V、Snメッキ層4aとCuメッ
キ層5では0.48Vとなり、請求項2に記載の発明に
おいては、アルミ心線部とZnメッキ層3では0.89
V、Znメッキ層3とNiメッキ層4bでは0.52
V、Niメッキ層4bとCuメッキ層5では0.59V
となり、直接アルミ心線部2と銅製の端子類と接触する
場合に比べて標準電極電位が各メッキ層の間で小さく段
階的に変化するため、電食の発生を抑制することができ
る。
【0030】次に、上記構成の端末部を有するアルミ電
線を電線接続用端子と接続する組み付け操作の各種実施
例について説明する。
【0031】<実施例1> 図2(a)及び(b)は本
発明に係るアルミ電線の端末構造の第1の実施例であ
り、アルミ電線と銅線との電線どうしの突き合わせ接続
構造の例として、圧着式接続コネクタを用いたアルミ電
線1と銅線8の接続方法を示した外観斜視図である。図
1(a)に示すように円筒形状をなす銅製のスリーブ7
内に、一端から本願請求項1に係るアルミ電線2を、他
端から銅線8をそれぞれスリーブ7の中央または中央付
近まで挿入する。その後、図略のダイスなどを使用して
銅製のスリーブ7を外周面から中心方向に圧縮する。こ
の結果図2(b)に示すようにアルミ電線1と銅線8が
接続される。この場合において、アルミ電線1がスリー
ブ7内に挿入されて圧着される部分より銅メッキ層5の
形成される部分を長くし、スリーブ7がアルミ電線1の
銅メッキ層以外とは接触しない構成とする。
【0032】<実施例2> 図3は本発明に係るアルミ
電線の末端構造の第2の実施例であり、アルミ電線に接
続用端子を接合して使用する構造の例を示した外観斜視
図である。本発明に係るアルミ電線1の末端部の銅メッ
キ層5の外周面を覆うように接続用端子11の電線接続
部分14を締結ネジ15によって抜脱不可能に締め付け
て固定するものである。そして接続部13を図示しない
電装機器の端子に貫通孔12を介してネジ止めする。
尚、本実施例ではアルミ電線1と接続用端子11の電線
接続部分14との接合に締結ネジ15を用いる方法を示
したが、銅メッキ層5を破壊しない方法での接合であれ
ば良く、例えば第1の実施例に示したようなかしめによ
る圧着でも良い。
【0033】<実施例3> 図4(a)及び(b)は本
発明に係るアルミ電線の末端構造の第3の実施例であ
り、アルミ電線を外部電装機器のターミナルに直接接続
する構造の例を示した外観斜視図である。図4(a)は
本実施例の分解(締結前)斜視図、図4(b)は締結後
の状態を示した斜視図である。図4(a)に示すよう
に、電装機器本体に配設された電極18とアルミ電線1
を電極18に固定するための接合部材17からなる。そ
して図4(b)に示すように電極18上に本願発明に係
るアルミ電線1の端末部の銅メッキ層5が形成された部
位を配し、該銅メッキ層5を覆うように接合部材17を
上から締結ネジ19で締結し、アルミ電線1を電極18
から抜脱不可能に電気的に接続する。
【0034】以上本発明の実施形態及び各種実施例につ
いて説明したが、本発明に係る電食を防止するアルミ電
線の端末構造は上記実施の形態、実施例に何ら限定され
るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々
の改変が可能である。
【0035】例えば本願発明においては、アルミ心線部
分2にZnメッキ層3、Snメッキ層4aまたはNiメ
ッキ層4b、Cuメッキ層5を3層積層構造に形成した
が、直接隣接・接触する金属間の標準電極電位差が小さ
くなるような金属を選択してメッキ層を積層状態に形成
するものであればよく、本願発明に示した材質、層数に
限定されない。また本願発明ではアルミ電線の端部構造
について示したが、例えば端部ではなく中間部分への適
用や、電線ではなく板状或いは箔状の素材、電線接続用
端子、具体的には図5に示した端子本体や端子接続部分
への適用も考えられる。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る電食防止のためのアルミ電
線末端構造によれば、直接隣接するメッキ層を標準電極
電位差の小さい材料によって積層構造に形成することに
より、アルミ心線部分と銅製コネクタ類の標準電極電位
差を小さく段階的に変化させることができ、その結果標
準電極電位差が大きいアルミニウムや銅といった電材ど
うしであっても電食が生じることなく電気的な接続が可
能となる。
【0037】また、外部端子と接続する部分が銅メッキ
層でありアルミニウムと直接接続するものではないた
め、アルミニウム酸化物の被膜の破壊・除去作業が不要
となり、作業効率が向上すると共に、接続部分における
電気特性のばらつきを抑制し品質の均一化を図ることも
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る電食を防止するア
ルミ電線の端末構造の断面模式図である。
【図2】 本発明に係る第1の実施例を示した図であ
る。
【図3】 本発明に係る第2の実施例を示した図であ
る。
【図4】 本発明に係る第3の実施例を示した図であ
る。
【図5】 従来の電線接続端子とアルミ電線を示した外
観斜視図である。
【符号の説明】
1 アルミ電線 2 アルミ心線部 3 Znメッキ層 4a Snメッキ層 4b Niメッキ層 5 Cuメッキ層 6 アルミ電線被覆材 7 スリーブ 8 銅電線 9 銅線心線部 10 銅電線被覆材 11 接続用端子 13 締結部 14 電線接続部 16 接続用端子 17 締結用部材 18 電極 20 心線締結部 24 接続用端子 25 締結部 26 電線接続部 28 電線挿入孔 30 電線心線部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 浩孝 愛知県名古屋市南区菊住1丁目7番10号 株式会社オートネットワーク技術研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電装機器と接続するための端子を接続す
    るアルミ電線の端末部分のアルミ心線部において、アル
    ミ心線部の端末部表面にアルミ心線部端部から端面を含
    め所定位置まで形成されたZnメッキ層と、該Znメッ
    キ層の外側表面にアルミ心線部端面から該Znメッキ層
    が形成された部位を超えない所定位置まで形成されアル
    ミ心線部外周面に直接重ならないSnメッキ層と、該S
    nメッキ層の外側表面にアルミ心線部端面から該Snメ
    ッキ層が形成された範囲を超えない所定位置まで形成さ
    れZnメッキ層表面及びアルミ心線部外周面に直接重な
    らないCuメッキ層を有し、各メッキ層がアルミ電線の
    端末部で積層構造をなしていることを特徴とする電食を
    防止するアルミ電線の端末構造。
  2. 【請求項2】 電装機器と接続するための端子を接続す
    るアルミ電線の端末部分のアルミ心線部において、アル
    ミ心線部の端末部表面にアルミ心線部端部から端面を含
    め所定位置まで形成されたZnメッキ層と、該Znメッ
    キ層の外側表面にアルミ心線部端面から該Znメッキ層
    が形成された部位を超えない所定位置まで形成されアル
    ミ心線部外周面に直接重ならないNiメッキ層と、該N
    iメッキ層の外側表面にアルミ心線部端面から該Niメ
    ッキ層が形成された範囲を超えない所定位置まで形成さ
    れZnメッキ層表面及びアルミ心線部外周面に直接重な
    らないCuメッキ層を有し、各メッキ層がアルミ電線の
    端末部で積層構造をなしていることを特徴とする電食を
    防止するアルミ電線の端末構造。
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