JP2003243646A - 複合半導体素子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
て、性能と小型化を両立した複合半導体素子を提供する
こと。 【解決手段】 集積回路1上にエポキシ系接着剤3を塗
布して、薄膜形成用の基板に形成された化合物半導体薄
膜を接着剤3の上に貼り付け、その後、基板を除去し、
次いで接着剤3を硬化させ集積回路1と化合物半導体薄
膜2aを接着する。化合物半導体薄膜を所望の素子形状
に加工した後、集積回路1の電極パッド1b上の接着剤
を除去し、最後に化合物半導体素子2の入出力電極と集
積回路1の電極パッド1bを接続電極4で配線する。こ
れにより作製された複合半導体素子は、化合物半導体薄
膜が好適な基板および条件を用いて形成した後、集積回
路上に接着されるので、単一の化合物半導体素子が有す
る化合物半導体特有の高い性能を保ちつつ、小型化を実
現できる。
Description
と集積回路(IC)が複合化された複合半導体素子及び
その製造方法に関し、より詳細には、InSbなどを活
性層としたホール素子と集積回路が複合化されたホール
ICおよびInSbなどの化合物半導体薄膜を集積回路
上に転写する技術に関する。
As、GaAsなどの化合物半導体は、高感度ホール素
子や高速電子デバイスの材料として適している。また、
これら素子と信号処理機能を有する集積回路とを組み合
わせた複合半導体素子があり、例えば、特開昭61−2
26982号公報で記載されているInSbホール素子
とSiの集積回路とからなるホールICが良く知られて
いる。これらホールICは、ホール素子部と信号処理部
が同一の基板に形成されるSiモノリシックホールIC
と比較して、磁界に対する感度が高いという利点があ
る。
たホールICでは、ホール素子とICをリードフレーム
上に別々に配置して、それら素子の電極間をワイヤで接
続するため、SiモノリシックホールICと比べるとサ
イズが大きいという問題があった。
にホール素子を配置する構造が考えられる。例えば、特
開昭49−91196号公報では、増幅用トランジスタ
が形成された半導体基体(IC基板)上に絶縁層を介し
て化合物半導体の感磁気部が形成された感磁気素子が提
案されている。具体的な化合物半導体薄膜の形成方法と
しては、スパッタ、蒸着などによりSiO2などの絶縁
層上に直接形成することが記述されている。
いては、ICが基板であるため形成温度に制約を受ける
こと、回路が形成されているために基板の凹凸が大きい
こと、さらに絶縁層の上に直接堆積させることが原因
で、高電子移動度を有する高品質な化合物半導体薄膜を
形成することは困難であった。したがって、化合物半導
体を用いるにもかかわらず、高感度ホール素子を作製す
ることができず、SiモノリシックホールICに対する
優位性が著しく減少してしまった。
たもので、その目的とするところは、InSbをセンサ
部としたホールICなど、化合物半導体素子とICを組
み合わせた複合半導体素子において、化合物半導体の特
性を活かしつつ小型化を実現できるようにした複合半導
体素子及びその製造方法を提供することにある。
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、化合物
半導体素子と集積回路とが電気的に接続されている複合
半導体素子において、前記化合物半導体素子が前記集積
回路上に接着剤を介して接着されていることを特徴とす
る。
に記載の発明において、前記化合物半導体素子が、In
X1Ga1−X1AsY1Sb1−Y1(0≦X1≦
1、0≦Y1≦1)を活性層とするホール素子であるこ
と特徴とする。
導体素子と集積回路とが電気的に接続されている複合半
導体素子の製造方法において、基板上に形成された化合
物半導体薄膜を前記集積回路上に接着剤を介して接着し
た後、前記基板を前記化合物半導体薄膜から除去する工
程を有することを特徴とする。
に記載の発明において、前記化合物半導体薄膜が、雲母
基板上に蒸着形成されたInX1Ga1−X1AsY1
Sb 1−Y1(0≦X1≦1、0≦Y1≦1)であるこ
とを特徴とする。
又は4に記載の発明において、前記基板を前記化合物半
導体薄膜から除去した後、化合物半導体薄膜を所定の形
状にエッチング法により加工する工程と、その後、少な
くとも集積回路の電極パッド部上の接着剤を除去し、化
合物半導体薄膜と集積回路の電極パッドを導体薄膜で接
続する工程を有することを特徴とする。
決するために鋭意検討を重ねた結果、好適な基板上に好
適な条件で形成された化合物半導体薄膜をIC上に接着
剤を介して接着し、化合物半導体素子を形成した後、I
Cと電気的に接続することにより、IC上に化合物半導
体素子が配置された複合半導体素子を作製することがで
き、化合物半導体特有の性能(ホール素子においては高
感度)を達成しながら、小型化をも兼ね備えた複合半導
体素子の実現に有効であることを見い出し、本発明をな
すに至った。
施の形態について説明する。図1は、本発明の複合半導
体素子の断面構造図で、図中符号1は集積回路、1aは
回路が形成された基板、1bは電極パッド、2は化合物
半導体素子、3は接着剤、4は化合物半導体素子と集積
回路を結ぶ接続電極を示している。
体素子の作製プロセスを示す図である。まず、集積回路
1上に接着剤3を塗布して(a)、薄膜形成用の基板5
に形成された化合物半導体薄膜2aを接着剤3の上に貼
り付ける(b)。その後、基板5を除去(c)してから
パターンニングして化合物半導体素子2の形状に加工す
る(d)。さらに、電極パッド1b上の接着剤3を除去
し(e)、次いで、接続電極4を形成(f)して化合物
半導体素子と集積回路を接続することにより複合半導体
素子を作製する。
は、化合物半導体薄膜に適合した薄膜形成用基板を選択
し、好適な温度条件で実施することができる。したがっ
て、化合物半導体材料が本来有する高い電子移動度を実
現することができ、上述した特開昭49−91196号
公報に記載されている集積回路基板上に化合物半導体薄
膜が直接形成された構造の場合と異なる点である。
複合半導体素子の上面図で、図中符号6は集積回路、7
は化合物半導体素子、8はリードフレーム、9はワイ
ヤ、10はモールドパッケージを示している。これは、
化合物半導体素子と集積回路とをワイヤで接続した従来
の複合半導体素子と比較して著しく小型化されている。
集積回路1とが電気的に接続されている複合半導体素子
において、前記化合物半導体素子2が前記集積回路1上
に接着剤3を介して接着されていることを特徴としてい
る。
X1Ga1−X1AsY1Sb1− Y1(0≦X1≦
1、0≦Y1≦1)を活性層とするホール素子であるこ
と特徴とする複合半導体素子である。
能、構造および材料は特に限定されるものではないが、
ホール素子である場合の化合物半導体材料としては、I
nX1Ga1−X1AsY1Sb1−Y1(0≦X1≦
1、0≦Y1≦1)が、電子移動度が高くので好まし
い。また、化合物半導体素子はバルクの形態であっても
薄膜の形態であってもよく、特に限定されるものではな
い。例えば、化合物半導体がInSbの場合、InSb
バルクであっても、GaAs基板上に形成されたInS
b薄膜であっても構わないが、素子の厚みを薄くするた
めには、集積回路上に接着した後、薄膜形成用基板を除
去することが好ましい。薄膜形成用基板として、雲母を
使用するとInSb、InAs薄膜の電子移動度は高い
ものが得られ、また接着後、雲母基板を容易に剥離除去
することができることから極めて好ましい。
積回路とが電気的に接続されている複合半導体素子の製
造方法において、基板上に形成された化合物半導体薄膜
を前記集積回路上に接着剤を介して接着した後、前記基
板を前記化合物半導体薄膜から除去する工程を有する有
することを特徴とする複合半導体素子の製造方法であ
る。
雲母基板上に蒸着形成されたInX 1Ga1−X1As
Y1Sb1−Y1(0≦X1≦1、0≦Y1≦1)であ
ることを特徴とする複合半導体素子の製造方法である。
導体薄膜から除去した後、化合物半導体薄膜を所定の形
状にエッチング法により加工する工程と、その後、少な
くとも集積回路の電極パッド部上の接着剤を除去し、化
合物半導体薄膜と集積回路の電極パッドを導体薄膜で接
続する工程を有することを特徴とする複合半導体素子の
製造方法である。
限定されるものではないが、プロセスの容易さ、耐熱性
の観点からエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂が好まし
い。また、接着剤の塗布方法については、特に限定され
るものではないが、薄く均一に塗布できることからスピ
ンコート法が好ましい。この方法で塗布する場合は、低
粘度の樹脂を接着剤材料として選択することが好まし
い。
としては、特に限定されるものではないが、一般的にS
iまたはGaAsが用いられ、用途によって選択するこ
とができる。
説明する。図1に示す複合半導体素子を図2に示す工程
により作製した。まず、Si基板に形成した集積回路1
上に接着剤3としてのエポキシ系樹脂をスピンコートに
より約2μmの厚さで塗布した(a)。次に、雲母基板
5に真空蒸着法により形成した膜厚1μmのInSb薄
膜2aを接着剤の上に貼り付け、恒温槽内でエポキシを
熱硬化させSi集積回路とInSb薄膜を接着し
(b)、その後、雲母基板を剥離除去した(c)。
InSb薄膜の電子移動度を、van der Pau
w法を用いて測定したところ、転写前の雲母基板上の場
合と同じ30000cm2/Vsであった。Si集積回
路上にSiO2層を介して、直接形成した場合の電子移
動度4000m2/Vsと比較して極めて高い値であっ
た。
ル素子2の形状をしたレジストパターンをInSb薄膜
上に形成し、HCl系エッチング液を用いてInSb薄
膜をエッチングし、レジストを除去した(d)。次い
で、集積回路のAl電極パッドの部分が開口部となるレ
ジストパターンを形成し、O2アッシングによりエポキ
シを除去しAl電極パッドを露出させた(e)。最後
に、ホール素子の入出力端子と集積回路の所定のAl電
極パッドを配線するように、1μmのAuと0.1μm
のTiの積層体からなる接続電極4を形成し(f)、複
合半導体素子を完成させた。
ダイボンディング、次いでワイヤボンディング、さらに
トランスファーモールドを行い、モールド素子を製作し
た。
来のホール素子と集積回路をワイヤで接続した場合の図
4と比較して極めて小さくなることがわかる。なお、図
4において、符号11は集積回路、12は化合物半導体
素子、13はリードフレーム、14はワイヤ、15はモ
ールドパッケージを示している。
適な基板上に好適な条件で形成された高品質な化合物半
導体薄膜を集積回路上に接着剤を介して接着し、化合物
半導体素子を形成した後、化合物半導体素子と集積回路
とを接続電極で電気的に接続するので、単一の化合物半
導体素子で達成される性能を十分に引き出しながら、小
型化をも兼ね備えた複合半導体素子を提供することがで
きる。
面図である。
図の一例を示す図である。
の上面図である。
された従来の複合半導体素子の上面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 化合物半導体素子と集積回路とが電気的
に接続されている複合半導体素子において、前記化合物
半導体素子が前記集積回路上に接着剤を介して接着され
ていることを特徴とする複合半導体素子。 - 【請求項2】 前記化合物半導体素子が、InX1Ga
1−X1AsY1Sb1−Y1(0≦X1≦1、0≦Y
1≦1)を活性層とするホール素子であること特徴とす
る請求項1に記載の複合半導体素子。 - 【請求項3】 化合物半導体素子と集積回路とが電気的
に接続されている複合半導体素子の製造方法において、
基板上に形成された化合物半導体薄膜を前記集積回路上
に接着剤を介して接着した後、前記基板を前記化合物半
導体薄膜から除去する工程を有することを特徴とする複
合半導体素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記化合物半導体薄膜が、雲母基板上に
蒸着形成されたIn X1Ga1−X1AsY1Sb
1−Y1(0≦X1≦1、0≦Y1≦1)であることを
特徴とする請求項3に記載の複合半導体素子の製造方
法。 - 【請求項5】 前記基板を前記化合物半導体薄膜から除
去した後、化合物半導体薄膜を所定の形状にエッチング
法により加工する工程と、その後、少なくとも集積回路
の電極パッド部上の接着剤を除去し、化合物半導体薄膜
と集積回路の電極パッドを導体薄膜で接続する工程を有
することを特徴とする請求項3又は4に記載の複合半導
体素子の製造方法。
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