JP2003238816A - 炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品 - Google Patents

炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料およびその成形品

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JP2003238816A
JP2003238816A JP2002036354A JP2002036354A JP2003238816A JP 2003238816 A JP2003238816 A JP 2003238816A JP 2002036354 A JP2002036354 A JP 2002036354A JP 2002036354 A JP2002036354 A JP 2002036354A JP 2003238816 A JP2003238816 A JP 2003238816A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れた導電性と力学特性を兼ね備えた炭素繊維
強化樹脂組成物、成形材料、およびその成形品を提供す
ること。 【解決手段】少なくとも多層カーボンナノチューブ、炭
素繊維および樹脂を含むものであり、多層カーボンナノ
チューブとして、2〜5層の範囲の層構造を有する多層
カーボンナノチューブ、外表面の炭素に対する酸含有割
合が2%以上であるカーボンナノチューブ、および親水
性のカーボンナノチューブのうちいずれかのものを用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた導電性と力
学特性を兼ね備えた炭素繊維強化樹脂組成物、成形材料
およびその成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータやOA機器の分野の
発展により、高い電磁波シールド性や、高い制電性が求
められるようになった。電磁波シールド性や制電性を高
めるには、成形品の導電性を十分に高めることが必要と
なる。
【0003】炭素繊維強化複合材料は、強度、剛性、寸
法安定性、導電性等に優れることから、有用であり、事
務機器用途、自動車用途、コンピュータ用途(ICトレ
イ、ノートパソコンの筐体(ハウジング)など)等の一
般産業分野に広く展開され、その需要は年々増加しつつ
ある。成形品の導電性を高めるには、炭素繊維の含有量
を増してやればよいが、炭素繊維の量を増やすと材料の
成形が著しく困難になり、かつ経済性が低下したり、成
形品外観が悪化することが多い。
【0004】そこで、炭素繊維の含有量を増加させるこ
となく、成形品の導電性を高める手法として、特定の導
電性材料の併用などの各種試みが行われ、その一例とし
て、炭素繊維と気相成長炭素繊維やナノチューブの併用
する例が特開平10−121334号公報、特開200
0−44815号公報などで提案されている。すなわ
ち、前者は微細糸状炭素フィブリルを使用したものであ
り、後者は気相成長炭素繊維を使用したものである。
【0005】しかし、本発明者らが、炭素繊維と特定の
気相成長炭素繊維とを併用した樹脂組成物について検討
したところ、気相成長炭素繊維を数%の比率で配合する
と、導電性、力学特性の向上効果が十分に得られなくな
るばかりか、凝集物による成形品表面品位の著しい低
下、成形性の悪化が明らかになり、その使用には制限が
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の欠点を解消すべくなされたもので、優れた導電
性、力学特性を兼ね備えた炭素繊維強化樹脂組成物、成
形材料およびその成形品を提供することを目的とするも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決すべく鋭意検討した結果、炭素繊維に特定のカ
ーボンナノチューブを配合してなる炭素繊維強化樹脂組
成物を見出した。
【0008】すなわち、本発明の炭素繊維強化樹脂組成
物は、次の構成要素(A)、(B)および(C)を必須
成分とする炭素繊維強化樹脂組成物であり、(A)2〜
5層の範囲の層構造を有する多層カーボンナノチュー
ブ、(B)炭素繊維および(C)樹脂からなるものであ
る(以下、第1発明という。)。
【0009】また、(A)外表面の炭素に対する酸含有
割合が2%以上であるカーボンナノチューブ、(B)炭
素繊維および(C)樹脂からなる炭素繊維強化樹脂組成
物である(以下、第2発明という。)。
【0010】さらに、(A)親水性のカーボンナノチュ
ーブ、(B)炭素繊維および(C)樹脂からなる炭素繊
維強化樹脂組成物である(以下、第3発明という。)。
【0011】また、本発明の成形材料および成形品は、
少なくとも上記炭素繊維強化樹脂組成物を含むものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について具体的に説明する。
【0013】まず、本発明の炭素繊維強化樹脂組成物
は、少なくとも次の構成要素(A)、(B)および
(C)からなる。
【0014】 構成要素(A):カーボンナノチューブ 構成要素(B):炭素繊維 構成要素(C):樹脂 本発明における構成要素(A)カーボンナノチューブと
は、気相で結晶を成長させる製造方法(気相成長法)に
より得られるカーボンナノチューブを指す。これらカー
ボンナノチューブは、グラファイトの1枚面を巻いて筒
状にした形状を有しており、そのグラファイト層が一層
で巻いた構造を持つものが単層カーボンナノチューブ、
2層以上で巻いたものが多層カーボンナノチューブであ
る。また、これらは、針状、コイル状、チューブ、カッ
プ状の形態など任意の形態をとることができ、また、こ
れらを2種類以上ブレンドしたものでもよい。
【0015】カーボンナノチューブの特徴である円筒状
のグラファイト構造は高分解能透過型電子顕微鏡で調べ
ることができる。グラファイトの層は、透過型電子顕微
鏡でまっすぐにはっきりと見えるほど好ましいが、グラ
ファイト層は乱れていても構わない。グラファイト層が
乱れたものは、カーボンナノファイバーと定義すること
があるが、このようなカーボンナノファイバーも本発明
においてはカーボンナノチューブに含むものとする。
【0016】本発明の樹脂組成物に用いるカーボンナノ
チューブは、一般にレーザーアブレーション法、アーク
放電法、熱CVD法、プラズマCVD法、燃焼法などで
製造できるが、どのような方法で製造したカーボンナノ
チューブでも構わない。ゼオライトを触媒の担体として
アセチレンを原料に熱CVD法で作る方法は、特に精製
することなく、多少の熱分解炭素等の炭素被覆はあるも
のの、純度が高く、良くグラファイト化された多層カー
ボンナノチューブが得られる点で特に好ましい方法であ
る(Chemical Physics Letters 303(1999) 117-124)。
【0017】ところで、本第1発明の樹脂組成物におけ
るカーボンナノチューブは2〜5層の範囲の積層構造を
有する多層カーボンナノチューブである。カーボンナノ
チューブが単層であると、後述するプラズマ処理におい
て消失したり、またプラズマ処理による親水性が確保で
きない場合があり、5層を越える積層構造では、本発明
の効果である導電性向上効果が不十分になる場合があ
る。しかるに、本発明のカーボンナノチューブは2〜4
層の範囲の積層構造を有する多層カーボンナノチューブ
がさらに好ましく、2〜3層の範囲がとりわけ好まし
く、2層カーボンナノチューブが最も好ましい。
【0018】また、本第2発明の樹脂組成物に用いるカ
ーボンナノチューブは、下記式で定義されるカーボンナ
ノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%以上で
あり、4%以上がより好ましく、8%以上がとりわけ好
ましい。
【0019】
【数2】
【0020】上式に示す分子のAcは、外表面に酸を有
するカーボンナノチューブ1gに含まれる酸のモル数で
ある。純度100%のカーボンナノチューブを得ること
は困難であり、それを同定することも困難であるため、
ここで言うカーボンナノチューブとは5万倍の倍率で走
査型電子顕微鏡で見たときに繊維状の物質がその電子顕
微鏡の視野の中に80%以上であるカーボン質材料であ
ればカーボンナノチューブと言って差し支えない。従っ
て、厳密に定義すればカーボンナノチューブ外表面だけ
に酸性基を有するのではなく、カーボンナノチューブに
付着した炭素、カーボンナノチューブに混在する炭素粒
子も含んだ状態で酸量を測定し、すべてカーボンナノチ
ューブの表面に酸性基があるとして計算したものであ
る。外表面に酸を有するカーボンナノチューブとは、図
1の模式図に示されるように、カーボンナノチューブ外
表面に少なくとも1種類以上の官能基を有するカーボン
ナノチューブのことである。官能基の種類は特に限定さ
れないが、例えば、水酸基、カルボニル基、カルボキシ
ル基、ニトロ基、スルホン基、エーテル基などを挙げる
ことができる。外表面に酸を有するカーボンナノチュー
ブに含まれる酸のモル数の測定には、例えば、アルカリ
水溶液を用いた中和滴定の測定から計算によって求め
る。
【0021】上式に示す分母は、カーボンナノチューブ
1gに含まれるカーボンナノチューブ外表面の炭素のモ
ル数である。カーボンナノチューブ平均外周を、カーボ
ンナノチューブ平均層数とカーボンナノチューブ平均円
周の乗算結果を用いて除算することで、カーボンナノチ
ューブ全体に対するカーボンナノチューブ外表面の炭素
率を求める。これに、カーボンナノチューブ1gを炭素
原子の原子量(12g/mol)で除算した結果(つま
り、カーボンナノチューブ1g中に含まれる炭素原子の
モル数)を乗算することで、カーボンナノチューブ1g
に含まれるカーボンナノチューブ外表面の炭素のモル数
を求める。
【0022】カーボンナノチューブ平均外半径Ra、カ
ーボンナノチューブ平均内半径Rbは図1に示すように
定義され、例えば、透過型電子顕微鏡(TEM)観察結
果から、ひとつのカーボンナノチューブを重複して用い
ないルール適用して、任意に少なくとも10点以上、好
ましくは20点以上のカーボンナノチューブの外半径、
内半径を計測し、それぞれ平均値を計算することで求め
る。カーボンナノチューブ層間距離Rkは、公知の値で
ある0.34nmを用いる。
【0023】かかる、前記式で示されるカーボンナノチ
ューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%以上である
カーボンナノチューブを使用することで、樹脂中へのカ
ーボンナノチューブの分散性が極めて向上し、優れた導
電性や力学特性を得ることができる。その理由は、カー
ボンナノチューブ外表面にカルボキシル基などの酸性基
が十分に存在することで、隣接するカーボンナノチュー
ブ同士が反発し合うようになり、カーボンナノチューブ
の凝集が抑制されると考えられる。
【0024】従って、前記式で示されるカーボンナノチ
ューブ外表面の炭素に対する酸含有率が2%未満である
と、炭素繊維強化樹脂とした場合、成形品の導電性、力
学特性の向上が不十分であったり、成形品表面品位が劣
る場合がある。
【0025】さらに、本第3発明の樹脂組成物における
カーボンナノチューブは親水性であることを特徴とす
る。ここでの親水性は、水(イオン交換水)に対する分
散性を目安とすることができる。例えば、カーボンナノ
チューブ10mgに、イオン交換水50mlを加えて、
超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRANSON3
210、発信周波数47KHz、出力130W)にて1
時間処理後、48時間静置して得られた試料溶液にて確
認することができる。すなわち、溶液全体が均一な黒色
透明な溶液であれば親水性と判断できる。かかる、親水
性を有するカーボンナノチューブを使用することで、同
様に樹脂中へのカーボンナノチューブの分散性が極めて
向上する。従って、疎水性の強いカーボンナノチューブ
は、炭素繊維強化樹脂とした場合、成形品の導電性、力
学特性の向上が不十分であったり、成形品表面品位が劣
る場合がある。
【0026】かかる、本第2,第3発明におけるカーボ
ンナノチューブを得る方法としては特に制限はないが、
多層カーボンナノチューブをプラズマ処理する方法が好
ましく用いられる。酸含有量を高めるためには、酸化剤
を用いて酸化する方法、酸素ガス存在下で焼成する方法
が知られているが、これらを用いると層数の少ないカー
ボンナノチューブは分解してしまう場合がある。それに
比較してプラズマ処理は、表面層のみをマイルドに処理
できる方法であり、カーボンナノチューブの分解を抑
え、上記特徴を有するカーボンナノチューブを効率良く
製造する上で好ましい。
【0027】本第2、第3発明におけるカーボンナノチ
ューブは成形品の導電性を効率よく高める観点から、2
〜5層のカーボンナノチューブであることが好ましく、
2〜4層がより好ましく、2〜3層がとりわけ好まし
く、2層が最も好ましい。これは2層のとき、プラズマ
処理が十分に行われ、かつカーボンナノチューブの重量
当たりの添加効率が最大となるためである。
【0028】これら構成要素(A)のカーボンナノチュ
ーブの添加量は特に制限はないが、得られる炭素繊維樹
脂組成物の導電性、力学特性および成形性のバランスか
ら、炭素繊維強化樹脂組成物100重量%に対して、
0.01〜40重量%の範囲内が好ましく、0.05〜
30重量%の範囲内がより好ましく、0.1〜20重量
%の範囲内がとりわけ好ましい。
【0029】本発明における構成要素(B)の炭素繊維
とは、例えば、PAN系、ピッチ系からつくられた炭素
繊維や黒鉛繊維、それらをニッケル、イッテルビウム、
金、銀、銅などの金属を、メッキ法(電解、無電解)、
CVD法、PVD法、イオンプレーティング法、蒸着法
などにより少なくとも1層以上被覆して構成された金属
被覆炭素繊維や、これらを2種類以上ブレンドして構成
されたものを指す。2種類以上併用する場合には、炭素
繊維とガラス繊維やアラミド繊維などの炭素繊維以外の
繊維とを併用することもできる。かかる炭素繊維として
は、強度と弾性率などの力学特性と価格とのバランスに
優れるPAN系炭素繊維が好ましい。
【0030】本発明で用いる炭素繊維としては、広角X
線回折法により測定された結晶サイズ(以下、Lcと記
す)が、1〜6nmの範囲内であることが好ましい。1
nm未満である場合、炭素繊維の炭化または黒鉛化が十
分ではなく、炭素繊維自体の導電性が低くなる。これに
起因して、得られた成形品の導電性が劣る場合がある。
一方、6nmを越える場合、炭素繊維の炭化もしくは黒
鉛化は十分であり、炭素繊維自体の導電性には優れるも
のの、脆く繊維折損しやすくなる。これに起因して、成
形品中の繊維長さが短くなり、優れた導電性が期待でき
ないため好ましくない。より好ましくは1.3〜4.5
nm、さらに好ましくは1.6〜3.6nmの範囲内で
ある。なお、広角X線回折法によるLcの測定は、日本
学術振興会第117委員会、炭素、36、p25(19
63)に記載された方法にて可能である。
【0031】これら炭素繊維の添加量は特に制限はない
が、得られる炭素繊維樹脂組成物の導電性、力学特性お
よび成形性のバランスから、炭素繊維強化樹脂組成物1
00重量%に対して、6〜40重量%の範囲内が好まし
く、8〜30重量%の範囲内がより好ましい。
【0032】本発明で用いる構成要素(C)の樹脂と
は、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のどちらも使用す
ることができるが、熱硬化性樹脂である場合、得られた
成形品の剛性、強度に優れ、熱可塑性樹脂である場合、
得られた成形品の衝撃強度に優れ、かつ成形効率の高い
プレス成形や射出成形が可能であるため好ましい。ま
た、これら樹脂のブレンド比は、上記要素(A)および
(B)の残量である。
【0033】かかる熱硬化性樹脂としては、例えば、不
飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノ
ール(レゾール型)、ユリア・メラミン、ポリイミド等
や、これらの共重合体、変性体、および、2種類以上ブ
レンドした樹脂などを使用することができる。また、更
に耐衝撃性向上のために、上記熱硬化性樹脂にエラスト
マーもしくはゴム成分を添加した樹脂であってもよい。
【0034】かかる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレ
ート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PE
N)、液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチ
レン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレン
等のポリオレフィンや、スチレン系樹脂の他や、ポリオ
キシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカ
ーボネート(PC)、ポリメチレンメタクリレート(P
MMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレン
スルフィド(PPS)、ポリフェニレンエーテル(PP
E)、変性PPE、ポリイミド(PI)、ポリアミドイ
ミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリ
スルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン、ポリケト
ン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン
ケトン(PEKK)、ポリアリレート(PAR)、ポリ
エーテルニトリル(PEN)、フェノール系樹脂、フェ
ノキシ樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素
系樹脂、更にポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリ
ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタ
ジエン系、ポリイソプレン系、フッ素系等の熱可塑エラ
ストマー等や、これらの共重合体、変性体、および2種
類以上ブレンドした樹脂などであってもよい。また、更
に耐衝撃性向上のために、上記熱可塑性樹脂にその他の
エラストマーもしくはゴム成分を添加した樹脂であって
もよい。
【0035】本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、その
目的に応じて更に充填材(マイカ、タルク、カオリン、
セリサイト、ベントナイト、ゾノトライト、セピオライ
ト、スメクタイト、モンモリロナイト、ワラステナイ
ト、シリカ、炭酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラスフ
レーク、ガラスマイクロバルーン、クレー、二硫化モリ
ブデン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アンチモン、ポリ
リン酸カルシウム、グラファイト、硫酸バリウム、硫酸
マグネシウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸亜カルシウム、ホウ
酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウムウィスカ、
高分子など)、導電性付与材(カーボンブラック、アモ
ルファスカーボン粉末、天然黒鉛粉末、人造黒鉛粉末、
膨張黒鉛粉末、ピッチマイクロビーズ、金属系、金属酸
化物系など)、難燃剤(ハロゲン系(臭素化樹脂な
ど)、アンチモン系(三酸化アンチモン、五酸化アンチ
モンなど)、リン系(赤燐、燐酸エステルなど)、有機
酸金属塩系(有ホウ酸金属塩、カルボン酸金属塩、芳香
族スルホンイミド金属塩など)、無機系(硼酸亜鉛、亜
鉛、酸化亜鉛、ジルコニウム化合物など)、窒素系(シ
アヌル酸、イソシアヌル酸、メラミン、メラミンシアヌ
レート、メラミンホスフェート、窒素化グアニジンな
ど)、フッ素系(PTFEなど)、シリコーン系(ポリ
オルガノシロキサンなど)、金属水酸化物系(水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウムなど)など)、難燃助
剤(酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化第一銅、酸化第二
銅、酸化第一鉄、酸化第二鉄、酸化コバルト、酸化マン
ガン、酸化モリブデン、酸化スズおよび酸化チタンな
ど)、顔料、染料、滑剤、離型剤、相溶化剤、分散剤、
結晶核剤、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色防止
剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、発泡剤、抗菌剤、制
振剤、防臭剤、摺動性改質剤、帯電防止剤等の任意の添
加剤を、単独でも、2種類以上ブレンドしたものでも使
用することができる。
【0036】また、かかる充填材などは、膨潤化剤によ
り膨潤されていてもよいし、有機化剤により有機化され
ていてもよい。膨潤化剤、有機化剤としては、イオン交
換などにより充填材などを膨潤化または有機化し得るも
のなら特に制限はなく、具体的にはε−カプロラクタ
ム、12−アミノドデカン酸、12−アミノラウリン
酸、アルキルアンモニウム塩(ジメチルジアルキルアン
モニウムなど)などが挙げられる。特にポリアミド樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレ
ン系樹脂、アクリル系樹脂などに膨潤化または有機化さ
れた充填材(好ましくはモンモリロナイト、マイカ、サ
ポナイト、ヘクトライト、セピオライト、クレー)が配
合されていると、充填材のナノオーダーでの分散が可能
となり、より少ない配合量で所望の特性が得られるため
好ましい。
【0037】本発明の炭素繊維強化樹脂組成物は、例え
ば射出成形(射出圧縮成形、ガスアシスト射出成形、イ
ンサート成形など)、ブロー成形、回転成形、押出成
形、プレス成形、トランスファー成形(RTM成形、R
IM成形、SCRIMP成形)、フィラメントワインデ
ィング成形、オートクレーブ成形、ハンドレイアップ成
形などの成形方法によって成形されて成形品を提供する
ことができるが、最も生産性の観点から好ましい成形法
は射出成形である。
【0038】かかる成形に用いられる成形材料の形態と
しては、ペレット、スタンパブルシート、プリプレグ、
SMC、BMC等を使用することができるが、なかでも
取扱性の観点で好ましい成形材料の形態はペレットであ
る。前記ペレットは、一般的には、所望量の樹脂とフィ
ラーや繊維のチョップド糸または連続繊維とを押出機中
で混練し、押出、ペレタイズすることによって得られた
ものを指す。特に炭素繊維を用いた場合、前述のペレッ
トは、ペレットの長手方向の長さより、ペレット中の炭
素繊維の長さの方が短くなるが、以下に説明する長繊維
ペレットも含まれる。
【0039】かかる長繊維ペレットとは、特公昭63−
37694号公報に示されるような、繊維がペレットの
長手方向に、ほぼ平行に配列し、ペレット中の繊維長さ
が、ペレット長さと同一またはそれ以上であるものを指
す。この場合、樹脂は繊維束中に含浸されていても、繊
維束に被覆されていてもよい。特に樹脂が被覆された長
繊維ペレットの場合、繊維束には被覆されたものと同じ
か、あるいは被覆された樹脂よりも低粘度(または低分
子量)の樹脂が、予め含浸されていてもよい。
【0040】本発明の成形材料からなる成形品が、優れ
た導電性、力学的特性を兼ね備えるためには、成形品中
の炭素繊維のアスペクト比を長くすることが有効である
が、そのためには、前述のペレットの中でも長繊維ペレ
ットを用いて成形するのがさらに好ましい。
【0041】本発明における成形品は、優れた導電性を
活かし、電磁波シールド、帯電防止、制電塗装などの用
途に使用されるため、ASTM D257に基づいた表
面抵抗率(単位はLogΩ/cm2)が8以下であるこ
とが好ましく、6以下であることがより好ましく、5以
下であることがさらに好ましい。特に、成形品にメッキ
処理を行うことなく優れた電磁波シールド性が得られる
観点から、4以下がとりわけ好ましい。
【0042】また、本発明における成形品は、優れた力
学特性を有し、電気・電子機器や精密機械のハウジン
グ、ケース、トレイなどの用途に使用されるため、AS
TMD790に基づいた曲げ弾性率が6.4mm厚みの
試験片で6GPa以上であることが好ましく、7GPa
以上であることがより好ましく、8GPa以上であるこ
とがさらに好ましい。
【0043】本発明における成形品の用途としては、優
れた導電性、力学的特性(特に剛性)が求められる電子
・電気機器用、OA機器用、精密機器用、自動車用の部
材、例えばハウジング、ケーシング、カバー、トレーな
どが好ましい例として挙げられ、特に優れた導電性(電
磁波シールド性)と高い剛性(軽量化)との要求が高い
携帯用の電子・電気機器のハウジングなどがとりわけ好
ましい例として挙げられる。より具体的には、大型ディ
スプレイ、ノート型パソコン、携帯用電話機、PHS、
PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメ
ラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、携帯用ラジ
オカセット再生機、インバーターなどのハウジング、ケ
ーシング、などである。
【0044】また、優れた導電性を有しているため、炭
素繊維の少量添加で帯電/放電防止性を付与することが
でき、それらの特性が必要とされる部材、例えばICト
レー、シリコンウェーハー運搬用バスケット、パチンコ
などの電子回路を有する遊技機器の部材(シャーシな
ど)への適応にも有用である。
【0045】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明する。 [炭素繊維強化樹脂組成物の評価方法] (1)成形品の導電性(表面抵抗率) ASTM D257−99規格に従い、表面抵抗率測定
を行った。用いた試験片は、長さ80mm×幅80mm
×厚さ3mmの板状成形品に、導電性ペースト(藤倉化
成(株)製ドータイト)を図2のように塗布し、AB
間、AC間、BD間、CD間の抵抗を測定し、その4種
の測定値の平均値をもって表面抵抗率(単位はLogΩ
/cm2)として求めた。測定には、アドバンテスト社
製デジタルマルチメーターR6581を用いた。表面抵
抗率の値の小さい方が導電性に優れる。 (2)成形品の力学特性(曲げ弾性率) ASTM D790規格に従い、曲げ試験を行った。用
いた試験片の厚みは6.4mmで、試験片の水分率0.
05%以下、雰囲気温度23℃、湿度50重量%におい
て曲げ弾性率(GPa)を求めた。
【0046】上記評価項目の導電性、力学特性のバラン
スを、○○:より優れる、○:優れる、△:優れない、
×:著しく劣る、の4段階にて総合的に評価した。本発
明の実施例および比較例に用いた成分は以下の通りであ
る。 構成要素(A) CNT−1:カーボンナノチューブ K.Hernadi、A.Fonsecaらによる報告
を参照(Zeolites 17:416−423、1
996)し、酢酸鉄(2g)、酢酸コバルト(2g)、
Y型ゼオライト(10g)を秤量し、メタノール(10
0ml)を加えて、振とう器にて1時間攪拌後、メタノ
ール分を乾燥除去し、触媒を得た。次に、CVD反応装
置を用いて、反応管内の石英ウール上に触媒1gをあら
かじめセットし、窒素(30cc/分)雰囲気下で60
0℃まで昇温後、アセチレン(6cc/分)、窒素(3
0cc/分)雰囲気下で600℃×5時間保持しカーボ
ンナノチューブを合成した。その後、窒素(30cc/
分)雰囲気下で室温まで冷却し、反応混合物を取り出し
た。
【0047】前記の反応混合物を、フッ化水素酸10%
水溶液中で3時間攪拌後、ろ紙(Toyo Roshi
Kaisha、Filter Paper 2号 1
25mm)を用いてろ過し、ろ紙上の固形物を、イオン
交換水、アセトン溶液にて洗浄後、乾燥し、カーボンナ
ノチューブ(CNT−1)を得た。CNT−1の透過型
電子顕微鏡(TEM)観察結果から、多層カーボンナノ
チューブを多く含むことがわかった。また、SEMのE
DXを用いて元素分析を行ったところ、Y型ゼオライト
の存在率はEDXの測定限界以下(ほぼ0%)である結
果を得た。
【0048】前記カーボンナノチューブ(CNT−1)
10mgに、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗
浄機(YAMATO化学製、BRANSON3210、
発信周波数47KHz、出力130W)にて1時間処理
後、48時間静置して得られた試料のpHをガラス電極
式水素イオン濃度計(東亜電波工業、HM−30V)を
用いて測定したところ、pH=7.0でり、この結果か
らCNT−1の酸のモル数は10mgあたり、ほぼ0m
olであり、前記式を用いてカーボンナノチューブ外表
面の炭素に対する酸含有率(%)を計算すれば、0%と
算出される。なお、CNT−1の水溶液には黒い沈殿物
が多く確認され、親水性を示さなかったた。
【0049】CNT−2:プラズマ処理したカーボンナ
ノチューブ 前記で得たカーボンナノチューブ(CNT−1)0.5
gを、ガラス製シャーレー上にうすく広げて、YAMA
TO化学製PLASMA CHAMBER MODEL
PC−101Aを用いて、酸素ガス、圧力20Pa、
POWER300Wの条件で、5分間プラズマ処理を行
い、一度取り出して、シャーレー上のプラズマ処理カー
ボンナノチューブを、かき混ぜ(ひっくり返す、転がす
等の動作)、シャーレー上にうすく広げ、再び同様のプ
ラズマ処理を行う作業を繰り返し、合計15分(計3
回)のプラズマ処理を行いプラズマ処理したカーボンナ
ノチューブ(CNT−2)を得た。前記プラズマ処理カ
ーボンナノチューブ(CNT−2)の透過型電子顕微鏡
(TEM)観察結果から、多層カーボンナノチューブを
多く含むことが確認できた。
【0050】前記プラズマ処理後のカーボンナノチュー
ブ(CNT−2)10mgに、イオン交換水50mlを
加えて、超音波洗浄機(YAMATO化学製、BRAN
SON3210、発信周波数47KHz、出力130
W)にて1時間処理後、48時間静置して得られた分散
液のpHを、ガラス電極式水素イオン濃度計(東亜電波
工業、HM−30V)を用いて測定したところ、pH=
5.5であった。一般によく知られた中和滴定を、4
2.5×10-6(mol/l)の水酸化ナトリウム水溶
液を用いて、pH=7.0を終点として行った結果、水
酸化ナトリウム水溶液145mlを要した。つまり、
0.25mgの水酸化ナトリウム(NaOH、40g/
mol)を要した。この結果から、プラズマ処理後のカ
ーボンナノチューブ10mg中の酸のモル数は6.3×
10-6(mol)と計算できる。
【0051】透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、ひ
とつのカーボンナノチューブを重複して用いないルール
を適用して、任意に20点のカーボンナノチューブの外
半径、内半径を計測し、それぞれ平均値を計算した結
果、Ra:カーボンナノチューブ平均外半径11.5n
m、Rb:カーボンナノチューブ平均内半径3.3nm
の結果を得た。また、Rk:カーボンナノチューブ層間
距離0.34nmを用いた。
【0052】これらの結果から、前記式を用いてカーボ
ンナノチューブ外表面の炭素に対する酸含有率(%)を
計算した結果、12%の結果を得た。
【0053】なお、CNT−2の水溶液は均一な黒色透
明であり、十分な親水性を有した。
【0054】CNT−3:プラズマ処理したカーボンナ
ノチューブ J.L.Hutchisonらの方法(Carbon 39 (2001) 761-770)に
従って、アーク放電法でカーボンナノチューブを生成し
た。アノードは直径3.2mm長さ140mmの穴に触媒が埋め込
まれた直径8.2mmのグラファイトロッド、カソードは直
径10mm,長さ25mmのグラファイトロッドとした。触媒
は、次のように調製した。粒子径2-5μmのNi,Co,Fe粉末
の混合物と硫黄原子を良く粉砕した後、アルゴンガス下
で500℃1時間焼成した。ボールミルでμサイズまで
粉砕した後すぐにカーボン粉末と混ぜた。3.2mmの穴を
ドリルであけたグラファイトロッドにぎっしりつめた。
アノードの組成は、カーボンに対して、Ni 2.6at%,Co
0.7at%,Fe 1.45at%,S 0.75at%であった。アルゴン:水
素体積比1:1で350torrで75−80Aのアーク電
流でCNT合成を行った。両電極は2mmの距離で電圧差
は26〜28Vとした。
【0055】得られたカーボンナノチューブを含むカー
ボン0.5gを、ガラス製シャーレー上にうすく広げ
て、YAMATO化学製PLASMA CHAMBER
MODEL PC−101Aを用いて、窒素ガス、圧
力20Pa、POWER300Wの条件で、5分間プラ
ズマ処理を行い、一度取り出して、シャーレー上のプラ
ズマ処理カーボンナノチューブを、かき混ぜ(ひっくり
返す、転がす等の動作)、シャーレー上にうすく広げ、
再び同様のプラズマ処理を行う作業を繰り返し、合計1
0分(計2回)のプラズマ処理を行った。
【0056】プラズマ処理後のカーボン材料10mg
に、イオン交換水50mlを加えて、超音波洗浄機(Y
AMATO化学製、BRANSON3210、発信周波
数47KHz、出力130W)にて1時間処理後、48
時間静置して得られた試料を観察したところ、カーボン
ナノチューブ分散液と黒い沈殿物が確認できた。分散液
を、遠心分離器(装置:KUBOTA KR−2000
0T、ローター:RA−3 50ml×8本)を用い
て、回転数12000rpm(約17000(×g))
×1時間、遠心分離したところ、上澄み液として、透明
感のある黒色の溶液を得た。スポイトで溶液部分を回収
し、高分解能透過型電子顕微鏡で観察した結果、炭素不
純物の付着したカーボンナノチューブが多く見られた。
5万倍の走査型電子顕微鏡で見たところ、80%は、繊
維状物質で、20%は粒子状物質であった。
【0057】上澄み液を乾燥させ、プラズマ処理したカ
ーボンナノチューブ(CNT−3)を得た。CNT−3
を再度水に分散させて、CNT−2と同様に酸量を量
り、酸含有率を求めたところ8.5%であった。
【0058】なお、CNT−3の親水性もCNT−2同
様に十分であった。 構成要素(B) CF−1:チョップド炭素繊維 東レ(株)製 PAN系炭素繊維 T700SC−24
Kに水を付着させ、カートリッジカッターで6mm長に
カットした。さらにその後、乾燥機で190℃にて5分
間乾燥してチョップド炭素繊維(CF−1)を得た。
【0059】CF−2:東レ(株)製 PAN系炭素繊
維 T700SC−12K 構成要素(C) PA :東レ(株)製 ナイロン樹脂 CM1001 PBT:東レ(株)製 PBT樹脂 1401X−07 POM:東レ(株)製 POM樹脂 S731 PPS:東レ(株)製 PPS樹脂 M2588 ABS:東レ(株)製 ABS樹脂 T−100 PC :日本GEプラスチックス(株)製 ポリカーボ
ネート樹脂 レキサン121R その他の成分 CB :三菱化学(株)製 カーボンブラック #30
30B 実施例1〜4および6〜10、比較例1〜4 日本製鋼所(株)製TEX30α型2軸押出機を使用
し、構成要素(A)、(C)およびその他の成分をメイ
ンフィーターより供給し、次いで構成要素(B)をサイ
ドフィーダーから供給した。スクリュー回転数は250
rpmに設定し、最下流にベント部を設けた。スクリュ
ー形状は剪断力の強いものを使用した。ダイスより吐出
されるガットを冷却後、カッターで5mmに切断して、
ペレット状の成形材料を得た。
【0060】各構成要素、その他の成分の種類およびそ
の配合率は表1、2に示した通りである。得られたペレ
ットを水分率0.05%以下になるよう十分乾燥させた
後、住友プロマット社製小型射出成形機にて成形を行
い、各試験片を得た。成形後、試験片を真空下で80
℃、12時間の乾燥を行い、かつデシケーター中で室
温、3時間保管した乾燥状態として評価に供した。評価
結果を表1,2に示す。
【0061】なお、各組成物のプロセス温度の代表値も
表1、2に併記した。 実施例5 予め、構成要素(A)、(C)を2軸押出機を用い前記
同様の仕様にて、コンパウンドしカーボンナノチューブ
の10重量%のマスターペレットとした。
【0062】前記マスターペレットを水分率0.05%
以下になるよう十分乾燥させた後、構成要素(C)の所
望量とともに、1軸押出機にて、その先端に取り付けた
クロスヘッドダイ中に十分溶融・混練された状態で押し
出しながら、水分率0.05%以下に十分乾燥した連続
繊維状の構成要素(B)束も連続して前記クロスヘッド
ダイ中に供給し、構成要素(A)、(C)をはじめとす
る各構成要素を、構成要素(B)束中に十分含浸させ
る。ここでクロスヘッドダイとは、そのダイ中で連続し
た繊維束を開繊させながら溶融樹脂等をその中に含浸さ
せる装置のことをいう。このようにして得られた連続繊
維状の構成要素(B)束を含有するストランドを冷却
後、カッターで7mmに切断して、長繊維ペレットを得
た。 実施例11 構成要素(A)1.3重量部および構成要素(B)13
重量部をビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエ
ポキシレジン”エピコート828”)85.7重量部に
添加し、80℃で2時間、加熱攪拌して分散させた。得
られたエポキシ樹脂組成物100重量部に、ジアミノジ
フェニルスルホン30重量部を添加混合し、200℃で
圧縮成形し、厚さ1mmのシート状成形品を得た。実施
例1と同様にして、評価を行い結果を表2に示した。
【0063】最終的な組成量が、表1となるようにペレ
ットブレンドで調整し、前記同様に射出成形を行い、評
価に供した。評価結果を表1に示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表1、2の実施例及び比較例より以下のこ
とが明らかである。
【0067】本発明の範囲で示される要件を満たす構成
要素(A)を使用した実施例1および3は、比較例1に
比べて、優れた導電性と力学特性を得ることができる。
これは、比較例3、4と比べて、飛躍的に優れることか
ら、炭素繊維や、カーボンブラックを添加するよりも少
量の添加で効率的に上記効果が得られるものである。さ
らに、実施例2、4から、構成要素(A)の添加量の幅
広い領域で、同様の効果が得られた。一方、本発明の要
件を十分に満たさない構成要素(A)を使用した比較例
2でも、同様の効果は認められるものの、不十分であ
る。
【0068】特に本発明の好ましい形態である長繊維ペ
レットとした実施例6では、実施例3よりも、さらに高
い導電性と力学特性が得られる。実施例7〜12から、
他の樹脂系においても優れた導電性と力学特性が得られ
ることが明らかである。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、特定構造の多層カーボ
ンナノチューブ、炭素繊維および樹脂を有するので、優
れた導電性、力学特性を兼ね備えた炭素繊維強化樹脂組
成物、成形材料およびその成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の樹脂組成物に用いられる多層カーボン
ナノチューブの模式図である。
【図2】表面抵抗率を測定するための試験片の平面図で
ある。
【符号の説明】
1:導電性ペースト塗布範囲A 2:導電性ペースト塗布範囲B 3:導電性ペースト塗布範囲C 4:導電性ペースト塗布範囲D
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/06 C08K 7/06 Fターム(参考) 4F072 AA02 AA04 AB10 AD37 AD41 AD42 AD44 AD46 AF01 AH05 AH46 AK04 AK15 AL02 AL13 AL16 4F201 AB11 AB18B AD16 AH33 BA02 BC19 BK13 BL08 BL44 4J002 AA011 AA021 BB031 BB121 BB171 BC031 BD041 BD151 BG061 CB001 CC031 CC051 CC181 CD001 CF051 CF071 CF081 CF161 CF211 CG001 CH071 CH091 CL001 CM041 CN011 CN031 DA036 DA037 FA047 FA116 FD01 GN00 GQ00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の構成要素(A)、(B)および(C)
    を必須成分とする炭素繊維強化樹脂組成物。 (A)2〜5層の範囲の積層構造を有する多層カーボン
    ナノチューブ (B)炭素繊維 (C)樹脂
  2. 【請求項2】次の構成要素(A)、(B)および(C)
    を必須成分とする炭素繊維強化樹脂組成物。 (A)下式で示される、外表面の炭素に対する酸含有割
    合が2%以上であるカーボンナノチューブ 【数1】 (B)炭素繊維 (C)樹脂
  3. 【請求項3】次の構成要素(A)、(B)および(C)
    を必須成分とする炭素繊維強化樹脂組成物。 (A)親水性のカーボンナノチューブ (B)炭素繊維 (C)樹脂
  4. 【請求項4】カーボンナノチューブがプラズマ処理され
    たカーボンナノチューブである請求項2または3に記載
    の炭素繊維強化樹脂組成物。
  5. 【請求項5】該カーボンナノチューブが2〜5層の範囲
    の積層構造を有する多層カーボンナノチューブである請
    求項2または3に記載の炭素繊維強化樹脂組成物。
  6. 【請求項6】樹脂が熱硬化性樹脂であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の炭素繊維強化樹脂組
    成物。
  7. 【請求項7】樹脂が熱可塑性樹脂であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれか記載の炭素繊維強化樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維
    強化樹脂組成物がペレットの形態を有する成形材料。
  9. 【請求項9】ペレット内の炭素繊維がペレットの長手方
    向にほぼ並行に配列され、ペレット中の繊維長さがペレ
    ット長さと同一かまたはそれ以上である請求項8に記載
    の成形材料。
  10. 【請求項10】請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊
    維強化樹脂組成物からなる成形品。
  11. 【請求項11】射出成形されたものである請求項10に
    記載の成形品。
  12. 【請求項12】ASTM D257に基づく表面抵抗率
    (単位はLogΩ/cm2)が4以下である請求項10
    に記載の成形品。
  13. 【請求項13】6.4mm厚みの試験片に基づくAST
    M D790による曲げ弾性率が6GPa以上である請
    求項10に記載の成形品。
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