JP2003238275A - 複合構造体 - Google Patents
複合構造体Info
- Publication number
- JP2003238275A JP2003238275A JP2002038685A JP2002038685A JP2003238275A JP 2003238275 A JP2003238275 A JP 2003238275A JP 2002038685 A JP2002038685 A JP 2002038685A JP 2002038685 A JP2002038685 A JP 2002038685A JP 2003238275 A JP2003238275 A JP 2003238275A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composite structure
- core material
- weight
- tic
- skin member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Press-Shaping Or Shaping Using Conveyers (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
提供する。 【解決手段】 長尺状の芯材4の外周を表皮部材8にて
被覆してなり、芯材4および表皮部材8の双方が組成の
異なるAl2O3とTiCとの複合セラミックスからなる
複合構造体を作製する。
Description
周を表皮部材にて被覆してなる複合構造体に関する。
ラミックスは高硬度および高強度を有する材料として知
られ、構造材として広く用いられており、例えば、特開
平2−229757号公報では、Al2O3に対して微粒
のTiCを分散せしめた複合セラミックスがクラックの
進展を抑制する効果を有すると記載されている。
来のAl2O3とTiCの複合セラミックスでは、クラッ
ク進展の抑制効果が低く、例えば切削工具等として使用
すると耐欠損性が劣るという問題があった。
たもので、その目的は、高硬度と高靭性とを兼ね備えた
複合構造体を提供することにある。
いて検討した結果、長尺状の芯材の外周を表皮部材にて
被覆してなる複合構造体であって、前記芯材および前記
表皮部材の双方を組成が異なるAl2O3とTiCとの複
合セラミックスにて形成することにより、高硬度と高靭
性を兼ね備えた複合構造体となることを知見した。
の芯材の外周を表皮部材にて被覆してなる複合構造体で
あって、前記芯材および前記表皮部材の双方を組成が異
なるAl2O3とTiCとの複合セラミックスにて形成す
ることを特徴とするものである。
重量%と、TiCを10〜45重量%との割合で含有す
るとともに、前記表皮部材がAl2O3を10〜60重量
%と、TiCを90〜40重量%との割合で含有するこ
とが望ましい。
の一実施例である図1の概略斜視図を基に説明する。
材4の外周を表皮部材(8)にて被覆した構造からな
る。
の双方を組成が異なるAl2O3とTiCとの複合セラミ
ックスにて形成することが大きな特徴であり、これによ
って、複合構造体1の硬度を高めることができるととも
に、表皮部材8の破壊を最低限に抑制できかつクラック
の進路の変更、ブリッジング、ディボンディング、プル
アウトの効果が発揮できることから構造体の靭性を高め
ることができる。
ことによって優れた耐摩耗性を発現させ、また靭性を向
上させ耐欠損性を向上させるという点で、前記芯材4が
Al 2O3を90〜55重量%と、TiCを10〜45重
量%との割合で含有するとともに、前記表皮部材8がA
l2O3を10〜60重量%と、TiCを90〜40重量
%との割合で含有することが望ましい。また芯材のAl
2O3の含有量は、表皮部材のAl2O3の含有量よりも3
0重量%以上多いことが望ましい。
%を越え、TiCが10重量%未満になると、芯材4自
体の靱性が低く、耐欠損性が向上する効果が低い。ま
た、芯材4のAl2O3が55重量%未満になり、TiC
が45重量%を越えると、芯材4の耐酸化性が劣化して
耐摩耗性が劣るとともに、表皮部材8との組成が近くな
って本構造の効果が弱くなる。
未満になり、TiCが90重量%を越えると、表皮部材
8が焼結不良となり、耐摩耗性が劣化する。また、表皮
部材8のAl2O3が60重量%を越え、TiCが40重
量%未満になると、芯材4との組成が近くなって本構造
の効果が弱くなる。
ックス中には、助剤成分として、希土類酸化物、4a,
5a,6aの酸化物、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸
化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化シリコンを含
有することが望ましい。
制のためには、例えば、芯材4の平均直径は5〜500
μm以下、特に5〜300μm、表皮部材8の平均厚み
は500μm以下、特に0.1〜200μm、さらに
0.1〜30μmからなり、複合構造体1の直径が0.
01〜5mmであることが望ましいが、高硬度と高靭性
の両立のためには、芯材4の平均直径D1と表皮部材の
平均厚みD2との比D2/D1が0.01〜0.5、特に
0.02〜0.2であることが望ましい。
単体の周囲に表皮部材8が被覆された場合について示し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、図3に
示すように、図1の構造体1を例えば4本以上の複数本
収束したマルチフィラメント構造であっても良い。
に、長尺状のものを所定長さとして並列に配列すること
によってシート状とすることもでき、さらに、該シート
を(a)長尺状の複合構造体1が各層とも同じ方向を向
くように積層する方法、(b)長尺状の複合構造体1が
各層間で直交する(交差角90°)ように積層する方
法、(c)長尺状の複合構造体1が各層間で例えば45
°等の所定角度となるように交差して積層する方法等に
よって整列された構造体を作製することができ、用途に
応じて異方性の度合いの異なる構造体とすることができ
る。
10mmの所定長さとして、これをランダムにお互いが
絡み合った組織とすることもでき、かかる構造体によれ
ば硬度や靭性等の特性の異方性が生じることなく均一な
特性を有する構造体となる。
法の一例について図4の模式図をもとに説明する。
粉末と、平均粒径0.5〜5μmのTiC粉末と、所望
により上述した助剤成分粉末とを所定の割合で添加、混
合して、これにパラフィンワックス、ポリスチレン、ポ
リエチレン、エチレン−エチルアクリレ−ト、エチレン
−ビニルアセテート、ポリブチルメタクリレート、ポリ
エチレングリコール、ジブチルフタレート等の有機バイ
ンダを添加、混錬した後、プレス成形、押出成形または
鋳込成形等の成形方法により芯材用に円柱形状の成形体
4’を作製する(工程(a))。
粉末と、平均粒径0.5〜5μmのTiC粉末と、所望
により上述した助剤成分粉末とを所定の割合で添加、混
合して、これに前述のバインダ等を添加、混錬して、プ
レス成形、押出成形または鋳込成形等の成形方法により
半割円筒形状の2本の表皮部材用成形体8’を作製し、
該表皮部材用成形体8’を前記芯材用成形体4’の外周
を覆うように配置した複合成形体を作製する(工程
(a))。
ことにより芯材4’の周囲に表皮部材8’が被覆された
細い径に伸延された複合成形体1’を作製する(工程
(b))。また、マルチフィラメント構造の構造体を作
製するには、上記共押出しした長尺状の成形体1’を複
数本収束して再度共押出し成形すれば良い(工程
(c))。
1’を所望により円柱や三角柱、四角柱、六角柱等の多
角形に成形することもできる。また、長尺状の成形体
1’を整列させてシートとなし、該シート同士が平行、
直行または45°等の所定の角度をなすように積層させ
た積層体とすることもできる。また、公知のラピッドプ
ロトダイビング法等の成形方法によって任意の形状に成
形することも可能である。さらには、上記整列したシー
トまたは該シートを断面方向にスライスした複合構造体
シートを従来の超硬合金等の硬質合金焼結体(塊状体)
の表面に貼り合わせ、または接合することも可能であ
る。
繊維状の芯材用成形体を先に作製し、これを表皮部材用
のスラリー中にディッピング(浸漬して引き上げ)する
ことによって上述したような複合構造成形体を作製する
ことも可能である。
後、不活性ガス雰囲気例えばArガス中、1300〜2
000℃で焼成することにより本発明の複合構造体1を
作製することができる。また、焼成に際しては、所望に
より、1000℃〜1900℃でHIP焼成してもよ
い。
D法やPVD法等の薄膜形成法により構造体の表面に周
期律表第4a、5a、6a族金属の炭化物、窒化物、炭
窒化物等の皮膜を形成することも可能である。
粉末80重量%と、平均粒径0.8μmのTiC粉末1
9wt%と、平均粒1μmのY2O3粉末1重量%とを秤
量し、これに有機バインダおよび溶媒を添加、混練した
混練物を押出成形機に充填して直径500μmの繊維状
に押出し成形し芯材用の成形体とした。
重量%と、平均粒径1μmのTiC粉末78wt%と、
平均粒径1μmのY2O3粉末2重量%とを秤量し、これ
に有機バインダおよび溶媒を添加、混合してスラリー状
とし、上記繊維状の芯材用成形体をスラリー内に浸漬、
引き上げして芯材用成形体の外周に厚さ15μmの表皮
部材をコーティングし、空気中で24時間乾燥して複合
構造体を作製した。
し並列に整列させたシートを複数枚作製し、各シート間
の複合構造体同士が45°となるように積層した積層体
を作製し、所定形状にカットした。そして、この積層体
を600℃で5時間脱バインダ処理し、1600℃で3
00MPaの圧力を付与してホットプレスを行った。
400μm、表皮部材の厚みが10μmであった。
0の切削工具形状に切り出し、以下の条件で8000m
切削した結果、ノーズ摩耗0.15mmで欠損は発生し
なかった。 (切削条件) 被削材 FCD450 切削速度 400m/min 送り 0.3mm/rev. 切り込み 2mm 乾式切削 (実施例2)平均粒径2μmのAl2O3粉末90重量%
とTiC粉末8重量%に対し、平均粒径2μmの酸化コ
バルト粉末を2重量%添加し、これにバインダ、滑剤を
添加、混錬した後、プレス成形により直径0.220m
mの芯材用成形体を作製した。また、平均粒径2μmの
Al2O3粉末6040重量%とTiC粉末55重量%に
対し、平均粒径2μmの酸化コバルト粉末を2重量%、
酸化イットリウム粉末を2重量%、酸化マグネシウムを
1重量%添加し、これにバインダ、滑剤を添加、混錬し
た後、プレス成形により肉厚1mmで半割円筒状の表皮
部材用成形体を2本作製し、前記芯材用成形体の周囲に
被覆した複合成形体を作製した。
した後、該伸延された成形体100本を収束して再度共
押出し成形し、マルチフィラメントタイプの成形体を作
製した。その後、該成形体に対して脱バインダ処理を行
い、続いて超高圧装置内にセットして、アルゴン雰囲気
中、圧力5GPaにて、1700℃で焼成して複合構造
体を作製した。構造体の断面を顕微鏡にて観察したとこ
ろ、平均で芯材の直径140〜160μm、表皮部材の
平均厚み8〜12μmであった。
同様にヴィッカース硬度(JISR1601に準じる)
およびIF法にて試料の靭性を測定した結果、硬度20
GPa、破壊靭性8MPa√mであり、切削特性を評価
した結果、ノーズ摩耗0.14mm、欠損は発生しなか
った。
て、表皮部材用成形体を実施例2の芯材用成形体と同じ
混練物を用い、すなわち芯材用成形体と表皮部材用成形
体とを同じ組成の混練物にて作製する以外は実施例2と
同様にして複合構造体を作製し、同様に評価した結果、
硬度18GPa、破壊靭性4MPa√m、ノーズ摩耗
0.25mm、微小欠損が発生した。
体によれば、芯材および表皮部材の双方を組成が異なる
Al2O3とTiCとの複合セラミックスにて形成するこ
とにより、高硬度と高靭性を兼ね備えた複合構造体とな
る。
ある。
示す図である。
組み合わせた例を示す図である。
の概念図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 長尺状の芯材の外周を表皮部材にて被覆
してなる複合構造体であって、前記芯材および前記表皮
部材の双方を組成が異なるAl2O3とTiCとの複合セ
ラミックスにて形成することを特徴とする複合構造体。 - 【請求項2】 前記芯材がAl2O3を90〜55重量%
と、TiCを10〜45重量%との割合で含有するとと
もに、前記表皮部材が前記芯材とは組成が異なるAl2
O3を10〜60重量%と、TiCを90〜40重量%
との割合で含有することを特徴とする請求項1記載の複
合構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002038685A JP4183162B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 複合構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002038685A JP4183162B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 複合構造体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003238275A true JP2003238275A (ja) | 2003-08-27 |
JP4183162B2 JP4183162B2 (ja) | 2008-11-19 |
Family
ID=27779930
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002038685A Expired - Fee Related JP4183162B2 (ja) | 2002-02-15 | 2002-02-15 | 複合構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4183162B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005074532A (ja) * | 2003-08-28 | 2005-03-24 | Kyocera Corp | 回転工具 |
-
2002
- 2002-02-15 JP JP2002038685A patent/JP4183162B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005074532A (ja) * | 2003-08-28 | 2005-03-24 | Kyocera Corp | 回転工具 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4183162B2 (ja) | 2008-11-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Wang et al. | Biomimetic structure design—a possible approach to change the brittleness of ceramics in nature | |
US5645781A (en) | Process for preparing textured ceramic composites | |
JP4951753B2 (ja) | 炭化ケイ素焼結体の製造方法 | |
US6777074B2 (en) | Composite construction | |
JP4183162B2 (ja) | 複合構造体 | |
JP2007113107A (ja) | 金属成形体とその製造方法 | |
JP4084583B2 (ja) | 切削工具 | |
JP4095286B2 (ja) | 多芯複合構造体 | |
JP2004043254A (ja) | 複合構造体 | |
JP2004043255A (ja) | 複合構造体 | |
JP4889226B2 (ja) | 複合焼結体および切削工具 | |
JP4109471B2 (ja) | 複合構造体の製造方法 | |
JP5241123B2 (ja) | スローアウェイチップ | |
JP4400850B2 (ja) | 複合部材およびこれを用いた切削工具 | |
JP4336111B2 (ja) | 複合部材、切削工具 | |
JP2003160389A (ja) | 複合構造体 | |
JP2004250735A (ja) | 複合構造体 | |
JPH069271A (ja) | 耐摩耗性のすぐれたダイヤモンド基焼結材料およびその製造法 | |
JP4309777B2 (ja) | 切削工具 | |
JP2004232001A (ja) | 複合硬質焼結体およびこれを用いた複合部材、切削工具 | |
JP4195797B2 (ja) | 複合硬質焼結体およびこれを用いた切削工具 | |
JP2004256851A (ja) | 複合構造体 | |
JP4351470B2 (ja) | 硬質複合焼結体および硬質複合構造体並びに製造方法 | |
JP2003277808A (ja) | 複合構造体 | |
JP4199557B2 (ja) | 複合焼結体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20071019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071218 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080218 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080507 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080527 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080805 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080829 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130912 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |