JP2003227083A - 線条体くせ付け装置 - Google Patents
線条体くせ付け装置Info
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Abstract
線条体に同時にくせ付け加工を施すことができ、くせ付
け加工工程を次工程とインラインにて直結化できるよう
にする。 【解決手段】 くせ付け機21と仮捻機22と矯正器2
3とからなるくせ付けラインを複数ライン配設し、前方
に、引取りキャプスタン42とダンサー32を配設し
て、複数本のスチールワイヤWを同時にくせ付け加工
し、巻き取らずにタイヤ製造工程のゴムコート機へ供給
できるうようにする。また、引取キャプスタン42は線
掛け時に回転ドラム41が個別に自由回転可能となる構
成とする。そして、全スチールワイヤWの線速および張
力は、ダンサー32の1個のセンサーの出力に基づいて
同時に調整し、仮捻機22の回転方向および回転数は全
スチールワイヤWの残留捻れの平均値に基づいて調整す
る。
Description
のゴム製品の補強材として使用されるスチールワイヤや
スチールコード等の線条体にスパイラル状等のくせを付
ける線条体くせ付け装置に関する。
ワイヤやスチールコードは、通常、線材メーカにおい
て、撚り線とされまたは型付けされた最終製品がボビン
に巻き取られて、ボビンの形で出荷される。そして、タ
イヤメーカにおいて、ゴム引き圧延工程で繰出し機に複
数のボビンをセットし、それら複数のボビンからスチー
ルワイヤあるいはスチールコードを繰り出して、その繰
り出した複数本のスチールワイヤあるいはスチールコー
ドを平行に引き揃えた状態でゴム引きコーティングを行
っている。
合わせた構造のコードであり、同じ強度を有する単線の
スチールワイヤに対し、柔軟性と伸長度に優れている。
そのため、タイヤ補強材としては一般にスチールコード
を用いることが多かった。そして、最近では、ゴムの材
質やタイヤ成型技術等が改良されたことにより、タイヤ
補強材として使用されるスチールコードは、撚り構造
が、1×4から1×3、さらに1×2と簡素化され、単
線に近づいている。また、究極的にはタイヤ補強材とし
て単線のスチールワイヤを使用することが望まれてい
る。
コードは撚り構造が次第に簡素化され、究極的には単線
のスチールワイヤが補強材として望ましいとされている
が、その最大の理由は、スチールコードの生産コストの
うち撚加工工程のコストが占める割合が非常に大きく、
撚加工工程の簡素化あるいは省略によって生産コストの
大幅な低廉化が可能となるからである。しかし、現実に
は、スチールコードの撚り構造の簡素化は未だしも、単
線のスチールワイヤをタイヤの補強材として用いるにつ
いては解決すべき問題がある。
までは柔軟性および伸長性に欠けるため、波形やスパイ
ラル状にくせ付けするのが普通で、そうすることにより
柔軟性と伸長性を付与できるが、単線のスチールワイヤ
は、くせを安定して付けるのが難しく、また、くせ付け
されたスチールワイヤは、スチールワイヤを複数本撚り
合わせたスチールコードに比して真直性が悪い。
開平6−25983号公報等に示されるようなくせ付け
装置が開発された。このくせ付け装置は、3本以上のく
せ付けピンを千鳥状又は直線状に所定間隔をおいて突設
し、それらくせ付けピンの間にワイヤを通してパスライ
ンを軸として回転させることによりスチールワイヤにス
パイラル状のくせを付けるくせ付け手段と、上下一対の
自由回転する仮捻ローラを備え、くせ付け手段によりく
せ付けしたスチールワイヤをそれら一対の仮捻ローラに
巻き掛けてスチールワイヤのパスラインを軸として強制
回転させることにより残留捻れを除去する仮捻手段と、
U溝またはV溝を備えた一群の矯正ローラを備え、仮捻
手段を経たスチールワイヤを矯正ローラ群に通すことに
よって真直性を付与する矯正手段と、くせ付けしたスチ
ールワイヤを巻き掛けて取り出す引取りキャプスタンと
で構成されたものである。
け手段のくせ付けピンの間を通過したスチールワイヤ
は、くせ付けピンによるしごき効果と、スチールワイヤ
のパスラインを軸としてスチールワイヤの周りを回転す
るくせ付け手段の回転効果との相乗効果によって、安定
した小さいスパイラル状のくせが付与される。そして、
くせ付け手段がパスラインを軸としてワイヤの周りを回
転する際にスチールワイヤとくせ付けピンとの接触によ
る摩擦力によりスチールワイヤに捻れや回転が付与され
て生じた捻れ(キンク)が、仮捻手段によって除去され
て、スチールワイヤのスパイラル形状がより安定したも
のとなり、さらに、矯正ローラで矯正が加えらることに
より、スパイラル中心がほぼ真っ直ぐとなり、均一な小
さいスパイラル状のくせを有し且つ真直性に優れたスチ
ールワイヤが得られる。
くせの外径およびピッチ(見かけの外径およびピッチ)
は、くせ付けピンの径や間隔や配列を変更することによ
り調整する。
よび回転数を可変とし、くせ付け手段によって生じる捻
れ力を見て、正確には仕上がりワイヤの残留捻れを見
て、その捻れを0にするよう適宜回転方向および回転数
を調整する。
いると考えられるので、仮捻手段を出たワイヤには仮捻
手段での新たな捻りは付加されない。というのは、例え
ば、仮捻手段を時計方向に回転させると、仮捻手段導入
部側のワイヤにも時計方向の捻りが付加されるが、ワイ
ヤの両端は固定されているので、仮捻手段の出口側で
は、反時計回り、すなわち捻りが戻る方向にワイヤは捻
られるからである。このとき仮捻手段によってワイヤは
降伏点以上まで捻られるので、くせ付け手段によって生
じた捻れ力を消去できる。
と、タイヤ製造の一工程であるカレンダー工程(数百本
のワイヤを上下一対のゴムシートで同時に連続して挟み
込む工程)において、残留捻れ力によってゴムシートが
跳ね上がる原因となり、ゴムシートが跳ね上がると次の
タイヤ成型工程に大きな障害をもたらし、タイヤ生産性
を阻害する原因となる。そのため、スチールワイヤに捻
りが残留していないことは非常に重要な品質特性であ
る。
としてのスチールコードは撚り構造が次第に簡素化さ
れ、さらに、スチールコードに代えて単線のスチールワ
イヤをタイヤ補強材とすることも可能となったが、それ
らスチールワイヤやスチールコードは、通常は線材メー
カで製品として一旦ボビンに巻き取って出荷し、タイヤ
メーカにおいてゴム引き圧延工程で繰出し機に複数のボ
ビンをセットし、それら複数のボビンから巻き出してゴ
ム引きコーティングを行っており、スチールワイヤある
いはスチールコード製造の後工程とタイヤ製造工程とに
連続性が無く、その間に、一旦巻き取って、巻き出すと
いう余分な工程が必要で、それが加工費上昇の要因とな
り、また、不均質要因になって品質の安定化を妨げてい
る。
ルコードを一旦巻き取り、巻き出して使用するのでは、
巻取り初期と巻取り終期の巻取り径の違いによる製品真
直性の変化や、巻出し時のワイヤやコード同士の干渉に
よるテンション変動があって、それが製品を全長に渡っ
て均質化する上で妨げとなる。
ヤやスチールコードは、通常、複数本を平行に引き揃え
てゴム引きコーティングするが、ボビンに巻き取ったそ
れら線条体の条長にはばらつきがあり、その内の最低長
さでゴム引きコーティング工程の圧延長さが規定される
ため、他のボビンの残存材は廃棄しなければならず、廃
材となる量が少なくない。
コードの製造工程とタイヤ製造工程が直結しないため、
中間ストックおよびそのための場所が必要で、それが生
産性低下の要因となり、また、ストック期間中の製品劣
化が問題となり、劣化を防ぐための特別な乾燥環境等が
必要で、それが品質およびコスト面の制約となる。
コード製造の後工程をタイヤ製造工程と一体化すること
で、大幅な工程短縮をはかり、スチールワイヤやスチー
ルコード製品の巻き取り、巻き出しに伴うさまざまな不
均質要因を排除して、安定した品質のコード/ゴム複合
部材を生産できるようにし、また、工程直結化により、
架け替え、運搬等の製品付加価値に寄与しない工程を削
減して、加工費を大幅に下げることができるようにした
いという要求がある。
とで線条体に均一で真直性に優れたスパイラル状のくせ
をつけることのできる前記構成のくせ付け装置を使用す
るスチールワイヤのくせ付け工程と、タイヤ製造工程の
ゴム引き圧延工程とを直結化したいという要望は強い。
工程と、タイヤ製造工程のゴム引き圧延工程を直結化す
るといっても、従来のくせ付け装置は、くせ付け手段と
仮捻手段と矯正手段とでスチールワイヤを1本ずつくせ
付けし、それを引取りキャプスタンで引き出すよう構成
されたもので、複数本同時にくせ付けすることはでき
ず、ゴム引き圧延工程において、複数本(例えば15本
とか30本)のスチールワイヤを平行に引き揃えた状態
でゴム引きコーティングする場合に、複数台のくせ付け
機をゴムコート機に隣接して配置するのでは、スペース
を取り、設備コストも高くつくし、仮にそうしたとして
も、複数台のくせ付け機から供給される複数本のスチー
ルワイヤを平行に引き揃えてゴムコート機に供給するこ
とは困難である。
イヤのくせ付け工程とタイヤ製造工程のゴム引き圧延工
程を直結化したいという要望に答えることは到底できな
い。
化の要求以前に、従来のくせ付け装置は1台で1本ずつ
線条体をくせ付け加工するので、線条体の本数が多いと
加工に時間かかり、また、くせ付け装置の数を増やした
のでは、設備コストが高くなり、スペースも大きくとる
必要があるなど、くせ付け工程自体にも問題があった。
で、簡素かつコンパクトな装置によって、複数本の線条
体に同時にくせ付け加工を施すことができ、また、くせ
付け加工の工程を次工程とインラインにて直結化できる
ようにすることを目的とする。
装置は、線条体にくせ付け加工を施すくせ付けラインを
一体的に複数ライン配設し、それら複数のくせ付けライ
ンにより同時に複数本の線条体をくせ付けし、そのくせ
付けした複数本の線条体を次工程の装置へ直接供給でき
るよう構成したことを特徴とする。
同時に複数本の線条体にくせ付け加工を施すことができ
て、加工時間を短縮できるとともに、複数のくせ付けラ
インが一体化されたことにより、実質1台に集約された
形の簡素かつコンパクトな装置となって、設備コスト、
スペースとも節減できる。そして、くせ付けした複数本
の線条体を、インラインで次工程の装置へ直接供給する
ことにより、線条体製造の後工程を例えばタイヤ製造工
程と一体化することができ、その結果、大幅な工程短縮
が可能となり、スチールワイヤやスチールコード製品の
巻き取り、巻き出しに伴うさまざまな不均質要因が排除
されて品質が安定し、また、巻取り部が不要となり、架
け替え、運搬等の製品付加価値に寄与しない工程が不要
で、加工費の大幅低減が可能となる。
が単線のスチールワイヤである場合に好適で、その場
合、各くせ付けラインは、所定の配置で突設した複数本
のくせ付けピンの間にワイヤを通してパスラインを軸と
して回転させることによりワイヤにスパイラル状のくせ
を付けるくせ付け手段と、該くせ付け手段によりくせ付
けしたワイヤを一対の仮捻ローラに巻き掛けてパスライ
ンを軸として回転させることによりワイヤの捻れを除去
する仮捻手段と、該仮捻手段を経たワイヤを矯正ローラ
群に通すことによって真直性を付与する矯正手段とで構
成されたものとするのがよい。
間を通過するスチールワイヤに、くせ付けピンによるし
ごき効果と、スチールワイヤのパスラインを回転軸とし
てスチールワイヤの周りを回転するくせ付け手段の回転
効果との相乗効果によって、安定した小さいスパイラル
状のくせを付与し、そのくせ付けの際に生ずるスチール
ワイヤの捻れ(キンク)を仮捻手段により除去して、ス
チールワイヤのスパイラル形状をより安定したものと
し、さらに、矯正ローラによりワイヤ中心軸がほぼ真っ
直ぐになるよう矯正を加えるようにでき、それにより、
均一な小さいスパイラル状のくせを有し且つ真直性に優
れたスチールワイヤを得ることができる。そして、そう
したくせ付け加工を、複数のくせ付けラインによって同
時に複数本の線条体に施すことができ、加工時間の短縮
と、装置の簡素かつコンパクト化が可能で、設備コスト
およびスペースを節減でき、また、くせ付け工程を次工
程と一体化することができる。
するよう構成した前記線条体くせ付け装置は、複数のく
せ付けラインによりくせ付けした複数本のワイヤを、一
体回転する引取りキャプスタンの複数の回転ドラムに巻
き掛けて同時に取り出すよう構成するのがよく、そうす
ることで、簡素かつコンパクトな構成が得られ、設置ス
ペースも小さくなる。
ンは、ワイヤ巻掛け時には複数の回転ドラムを個別に自
由回転可能とし、稼働時には複数の回転ドラムを一体回
転させるよう構成するのがよく、そうすることで、ワイ
ヤを巻掛ける作業(線掛け作業)が容易になる。
ンを備えた線条体くせ付け装置は、引取りキャプスタン
により取り出す複数本のワイヤを一体作動するダンサー
ローラに引掛けて張力を調整するダンサーを備えたもの
とし、該ダンサーの位置を検出する一個のセンサーの出
力に基づいて引取キャプスタンの回転数を調整しワイヤ
の線速および張力を制御するよう構成するのがよい。こ
うして一つのダンサーで複数本のスチールワイヤの線
速、張力制御を同時に行うことにより、同調機構、張力
調整機構が1セットで済み、設備費が安くなり、設置ス
ペースも小さくなる。
るよう構成した前記線条体くせ付け装置は、複数本のワ
イヤの残留捻れの平均値に基づいて仮捻手段の回転方向
および回転数を調整するよう構成することができ、そう
することで、残留捻れ調節機構のコストダウンが可能と
なり、設置スペースも小さくなる。
施の形態を説明する。
条体くせ付け装置の一例を概略構成にて示している。図
1は正面図、図2は平面図、図3は上部右側面図、図4
は左側面図である。
作業者が立ち姿勢で線掛け等の作業を行うのに適した高
さに形成されたテーブル状のベースフレーム10を有
し、該ベースフレーム10上の後方に、くせ付けライン
設置用のフレーム20が立設され、前方に、ダンサー設
置用のフレーム30が配置され、それらライン設置フレ
ーム20とダンサー設置フレーム30との間にキャプス
タン設置用のフレーム40が配置されている。
片面(正面)が傾斜し、その傾斜した面に、くせ付け手
段としてのくせ付け機21と、仮捻手段としての仮捻機
22と、矯正手段としての矯正器23とを1個ずつその
順序で配してなるくせ付けラインが、複数ライン(例え
ば15ライン)、段をなしてそれぞれ略水平に配設され
ている。なお、図示の例はくせ付けラインを片面に配し
たものであるが、配設するくせ付けラインの数が多い場
合は、正面および背面の両面を傾斜面として、それら両
面にくせ付けラインを配するようにしてもよい。
23は、いずれもそれ自体公知であり、例えば特開平6
−25983号公報記載のくせ付け装置におけるくせ付
け手段、仮捻手段および矯正手段がこれに相当する。
ンを千鳥状又は直線状に所定間隔をおいて突設し、それ
らくせ付けピンの間にスチールワイヤWを通してパスラ
インを軸として回転させることによりスチールワイヤW
にスパイラル状のくせを付けるよう構成されたものであ
る。くせ付けピンの径、本数、間隔及び配列は、スチー
ルワイヤWに施すくせの形状に応じて適宜設定する。
ーラを備え、くせ付け機21によりくせ付けしたスチー
ルワイヤWをそれら一対の仮捻ローラに巻き掛けてスチ
ールワイヤWのパスラインを軸として強制回転させるこ
とにより残留捻れ(キンク)を除去するよう構成された
ものである。仮捻機22は、それ自体もスチールワイヤ
Wと共に回転するが、パスラインを軸として正逆回転可
能にすることにより、キンクを+、−いずれにも調整で
きる。
た、U溝またはV溝を備える一群(少なくとも3個以
上)の矯正ローラを備え、仮捻機22を経たスチールワ
イヤWを矯正ローラ群に通すことによって真直性を付与
するよう構成されたものである。
は、複数個(くせ付けライン数と同数)のダンサーロー
ラ31を同軸配置で一体作動可能に設けてなるダンサー
32が配設され、ダンサー32には、ダンサー位置検出
用のセンサー33が設けられている。
には、複数個(くせ付けライン数と同数)の回転ドラム
41を同軸配置で一体回転可能に設けてなる引取りキャ
プスタン42が配設されている。引取りキャプスタン4
2は、複数の回転ドラム41をボルトにて締め付けて、
クラッチ状に構成したもので、線掛け時にはボルトを緩
めることにより、各回転ドラム41が個別に自由回転可
能となって、線掛け作業が容易になる。そして、稼働時
には、ボルトを締めることによって全回転ドラム41が
一体回転する。
には、ダンサー設置用のフレーム30に支持されたガイ
ドローラ50が配設されている。
せ付け機21、仮捻機22および引取りキャプスタン4
2を駆動する電動機51および変速機52が配設され、
また、それらを制御する制御盤(図示せず)が配設され
ている。
ルワイヤWを複数本(例えば15本)同時にくせ付け加
工し、ボビンに巻き取らずにインラインで次工程の装置
へ直接供給できるよう構成されたものであって、例え
ば、タイヤ補強材としてこのスチールワイヤを使用する
場合、スチールワイヤのくせ付け加工工程とタイヤ製造
工程のゴム引き圧延工程とを直結化するよう、ゴムコー
ト機(図示せず)に隣接して配置し、同時に複数本のス
チールワイヤWをスパイラル状にくせ付けし、ガイドロ
ーラ50からそのままゴムコート機へ供給する。
して配置されるワイヤリールスタンド(図示せず)か
ら、くせ付けラインの数(例えば15本)と同数あるい
はそれより少ない複数本のスチールワイヤWを繰り出
し、その複数本のスチールワイヤWを各くせ付けライン
のくせ付け機21の例えば3本のくせ付けピンの間を通
し、次いで、仮捻手段22に設けられた仮捻ローラに2
回巻き付け、矯正手段23の矯正ローラ群の間を通して
引取りキャプスタン42の各回転ドラム41に巻き掛
け、ダンサー32の各ダンサーローラ31を経てガイド
ローラ50に巻き掛ける。
動機51を回転させると、変速機52を介してくせ付け
機21および仮捻機22が駆動され、引取りキャプスタ
ン42が駆動されて、スチールワイヤWは、各くせ付け
ラインのくせ付け機21の回転軸の軸心をパスラインと
してくせ付けピンに接触しながら走行し、その際、くせ
付けピンによるしごき効果と、スチールワイヤWのパス
ラインを軸としてスチールワイヤWの周りを回転するく
せ付け機21の回転効果との相乗効果によって、安定し
た小さいスパイラル状のくせが付与される。このスチー
ルワイヤWに付与されるスパイラル状のくせの外径およ
びピッチ(見かけの外径およびピッチ)は、くせ付けピ
ンの径や間隔や配列の変更により調整可能である。
としてスチールワイヤWの周りを回転する際にスチール
ワイヤWとくせ付けピンとの接触による摩擦力によりス
チールワイヤWに捻れや回転が付与されて生じた捻れ
(キンク)が、仮捻機22によって除去されて、スチー
ルワイヤWのスパイラル形状がより安定したものとな
り、さらに、矯正機23の矯正ローラにより、スパイラ
ル中心がほぼ真っ直ぐとなるよう矯正される。
のセンサー33の出力に基づいて引取りキャプスタン4
2の回転数が制御され、全スチールワイヤWの線速およ
び張力が同時に調整される。
ばらつき(くせのばらつき)が小さく、アークハイト
(平面上に置いたときに描く円弧の高さ)およびはね上
がり(平面上に置いたときのはね上がりの高さ)が小さ
い(すなわち真直性に優れた)スチールワイヤWが、同
時に複数本得られる。
転数は可変で、くせ付け機21によって生じる捻れ力を
見て、正確には仕上がりワイヤの残留捻れを見て、その
捻れを0にするよう適宜回転方向および回転数を調整す
る。その際、仮捻機22の回転方向および回転数は、全
スチールワイヤWの残留捻れの平均値に基づいて調整す
る。
スチールワイヤを複数本同時にくせ付け加工することが
できて、くせ付け加工の加工時間を短縮できるととも
に、複数のくせ付けラインが一体化されたことにより、
実質1台に集約された形の簡素かつコンパクトな装置と
なって、設備コスト、スペースとも節減できる。
においてゴム引き圧延工程のゴムコート機に隣接配置し
て、くせ付け加工した複数本のスチールワイヤをそのま
まゴムコート機に供給するなど、インラインで次工程の
装置へ直接供給することにより、スチールワイヤの後工
程であるくせ付け加工工程を、そのスチールワイヤ製品
を使用するタイヤ製造工程等の次工程と一体化すること
ができ、その結果、大幅な工程短縮が可能となるばかり
か、スチールワイヤの巻き取り、巻き出しに伴うさまざ
まな不均質要因が排除されて品質が安定し、また、巻取
り部が不要となり、架け替え、運搬等の製品付加価値に
寄与しない工程が不要で、加工費の大幅低減が可能とな
る。
ルワイヤのくせ付け加工を行う場合を説明したが、同様
の装置でスチールワイヤ以外の単線ワイヤあるいは撚線
コード等、他の線条体のくせ付け加工を行うようにする
ことも可能である。
くせ付け加工した線条体をインラインで次工程に供給す
るばかりでなく、巻取り装置を付加し、くせ付けした製
品を巻き取って出荷するような使用態様も可能である。
は次の顕著な効果を奏する。
インで次工程の装置へ直接供給することにより、線条体
製造の後工程を例えばタイヤ製造工程と一体化すること
ができ、その結果、大幅な工程短縮が可能となり、スチ
ールワイヤやスチールコード製品の巻き取り、巻き出し
に伴うさまざまな不均質要因が排除されて品質が安定
し、また、巻取り部が不要となり、架け替え、運搬等の
製品付加価値に寄与しない工程が不要で、加工費の大幅
低減が可能となる。
本の線条体にくせ付け加工を施すことができて、加工時
間を短縮できる。
とにより、実質1台に集約された形の簡素かつコンパク
トな装置となって、設備コスト、スペースとも節減でき
る。
くせ付け加工することにより、均一な小さいスパイラル
状のくせを有し且つ真直性に優れたスチールワイヤを複
数本同時に得ることができる。
た複数本のワイヤを、一体回転する引取りキャプスタン
の複数の回転ドラムに巻き掛けて同時に取り出すよう構
成することで、簡素かつコンパクトな構成とすることが
でき、また、その引取りキャプスタンを、ワイヤ巻掛け
時には複数の回転ドラムを個別に自由回転可能とし、稼
働時には複数の回転ドラムを一体回転させるよう構成す
ることにより、線掛け作業を容易なものとすることがで
きる。
数本のスチールワイヤの線速、張力制御を同時に行うこ
とで、同調機構、張力調整機構が1セットで済み、設備
費が安くなる。
づいて仮捻手段の回転方向および回転数を調整すること
で、残留捻れ調節機構のコストダウンが可能となる。
の概略構成を示す正面図である。
の概略構成を示す平面図である。
上部の概略構成を示す右側面図である。
の概略構成を示す左側面図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 線条体にくせ付け加工を施すくせ付けラ
インを一体的に複数ライン配設し、それら複数のくせ付
けラインにより同時に複数本の線条体をくせ付けし、そ
のくせ付けした複数本の線条体を次工程の装置へ直接供
給できるよう構成したことを特徴とする線条体くせ付け
装置。 - 【請求項2】 前記線条体が単線のスチールワイヤであ
り、前記くせ付けラインは、所定の配置で突設した複数
本のくせ付けピンの間にワイヤを通してパスラインを軸
として回転させることによりワイヤにスパイラル状のく
せを付けるくせ付け手段と、該くせ付け手段によりくせ
付けしたワイヤを一対の仮捻ローラに巻き掛けてパスラ
インを軸として回転させることによりワイヤの捻れを除
去する仮捻手段と、該仮捻手段を経たワイヤを矯正ロー
ラ群に通して真直性を付与する矯正手段とで構成された
ことを特徴とする請求項1記載の線条体くせ付け装置。 - 【請求項3】 複数のくせ付けラインによりくせ付けし
た複数本のワイヤを、一体回転する引取りキャプスタン
の複数の回転ドラムに巻き掛けて同時に取り出すよう構
成したことを特徴とする請求項2記載の線条体くせ付け
装置。 - 【請求項4】 前記引取りキャプスタンは、ワイヤ巻掛
け時には複数の回転ドラムを個別に自由回転可能とし、
稼働時には複数の回転ドラムを一体回転させるよう構成
したことを特徴とする請求項3記載の線条体くせ付け装
置。 - 【請求項5】 前記引取りキャプスタンにより取り出す
複数本のワイヤを一体作動するダンサーローラに引掛け
て張力を調整するダンサーを備え、該ダンサーの位置を
検出する一個のセンサーの出力に基づいて引取キャプス
タンの回転数を調整しワイヤの線速および張力を制御す
ることを特徴とする請求項3記載の線条体くせ付け装
置。 - 【請求項6】 複数本のワイヤの残留捻れの平均値に基
づいて前記仮捻手段の回転方向および回転数を調整する
ことを特徴とする請求項2記載の線条体くせ付け装置。
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JP2002030634A JP4043796B2 (ja) | 2002-02-07 | 2002-02-07 | 線条体くせ付け装置 |
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JP2003227083A true JP2003227083A (ja) | 2003-08-15 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101216554B1 (ko) | 2005-05-31 | 2012-12-31 | 이치가와 가부시키가이샤 | 슈 프레스용 벨트 |
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2002
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