JP4666555B2 - 鋼線の複数本束巻き取り方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数本束の鋼線をスプールに巻き取る方法に関するものであり、各鋼線に掛かるテンションばらつきを制御して巻き長さのばらつきを改善する方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、メッキ被覆鋼線をスプールに巻き取る際に複数本を同時に巻き取り、これを同時に巻き出して次工程に鋼線を提供する技術が開発されている。
しかるに、複数本の鋼線を同時に巻き取る際に、通常は定テンション制御装置や鋼線束のからまり抑制装置などが備わっておらず、このため各鋼線1本毎にテンションがばらついている。従って、巻き取った鋼線束の各1本毎の巻き長さにばらつきが生じることとなる。
【0003】
具体的な例で言えば、3本束のフィラメントを同一スプールに巻き取り、次いでカバーゴムをトリートするためにカレンダーに数百本のスプールを仕掛けてトリートフィラメントを作成するが、スプールから巻き出されるフィラメントの巻き長さがばらついていると、カレンダー処理中に同一スプールより巻き出されるフィラメントの一部にたるみが生じてしまい、フィラメント外れによる断線等が発生してしまう。その結果、必要なトリート長さを処理できずタイヤ試作に支障をきたす。
【0004】
従来の巻き出し装置の各巻き出しスプールには、コップリングと呼ばれる機械的テンション制御装置を使用しているが、これは長手方向で安定したテンション制御はできにくい。勿論、この制御装置を数個組み合わせて巻き出し装置として使用した場合には、複数本を同時に巻き出して巻き取った時に、巻き長さにばらつきが生じてしまうことは避けられない。そして、巻き出しと巻き取り間にV溝プーリーキャプスタン装置が置かれるが、V溝部で鋼線束がからまり合いテンションばらつきを助長している。
【0005】
更に言えば、巻き取った複数束の鋼線の端末はばらけており、何らかの処置を施さないと次工程での通線作業性が悪くなる。具体的には、カレンダー工程での通線作業性が非常に煩雑になり多大な作業時間がかかってしまうという欠点もあった。そのため、複数本(3本束)の加捻処理が必要であり、従来は撚り線コードの端末を溶接してカレンダーの作業性改善に対応していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、各鋼線に掛かるテンションばらつきを制御して巻き長さを同一としてスプールに巻き取る方法の改良手段を提供するもので、特に具体的に言えば、タイヤ工場でのカレンダー作業性改善を目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の要旨は、複数本の鋼線を束ねた状態で第2のスプールに巻き取る方法であって、鋼線を第1のスプールより巻き出し、夫々の鋼線に対して一定のテンションを与える定テンション装置に掛け、次いで各鋼線を束ねた状態で引き揃えキャプスタン装置を通過させ、その後第2のスプールに巻き取ることを特徴とする夫々の鋼線が同一巻き長さとされた鋼線の複数本束巻き取り方法に関するものである。そして、好ましくは、定テンション装置のテンションを400〜1000g±50g/本として各鋼線を取り揃えたものであり、これを引き揃えキャプスタン装置を通過させ、第2のスプールに対して巻き取りピッチを7〜10mm、特に言えば8.5〜9.5mmを保って巻き取るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
タイヤ工場での鋼線のカレンダー処理の場合、巻き出しスタンドに仕掛けて複数本束(3本束)の鋼線を巻き出す時に、巻き長さがばらついているとたるみが発生する。そして1本でもたるみが生じるとスプールから外れて断線してしまうこととなる。これはカレンダー処理する長さが長くなる程、たるみの程度が大きくなり外れ易くなってしまうこととなる。
【0009】
かかる現象を精査した結果、3本束鋼線の巻き取り工程にて各鋼線の巻き出しから巻き取り(第1スプールから次工程の第2スプール)までの間の各鋼線に与えられるテンションにばらつきがあるために、巻き長さに差が生じていることが明らかになった。
【0010】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、3本束鋼線の巻き長さばらつきを抑制するために、巻き出し定テンション装置と引き揃えキャプスタン装置を併設して巻き取り手段としたものである。巻き出し定テンション装置は複数個の巻き出し軸と各軸の巻き出しテンション制御から構成されており、テンション制御はダンサーの変動を電圧変換しこれを検出してモーター出力に変換し、出力を加減してブレーキ制御してテンション安定化を図るものである。これはテンション設定値対比で±10%以内の精度で制御することができ、充分に目的を満足できる。
【0011】
一方、その後工程にあっては、1本毎にテンション制御しても3本束になった場合にテンション変動が生じるが、これを抑えるために引き揃えフラットロールを2個設置して、その間に複数回掛け渡して3本束におけるテンションを安定させたものである。
【0012】
更に、第2スプールにおける鋼線束の巻き取りピッチも巻き長さのばらつきに影響を及ぼすことが判明したものであり、ピッチが大きいほどばらつきが小さくなる傾向がある。但し、大き過ぎると巻き姿調整に悪影響を及ぼすため上限があり、巻き取りピッチを7〜10mm程度、好ましくは8.5〜9.5mm程度とするのがよい。
【0013】
尚、タイヤ工場での鋼線のカレンダー処理の場合には、鋼線の太さは0.1〜0.4mmφで、メッキ被覆されたものである。
【0014】
尚また、タイヤ工場のカレンダー工程での通線作業性を向上させるため、鋼線の端末処理を行っておくことが好ましい。端末処理を行わない場合には鋼線の夫々がばらけることとなり、その通線作業には手間がかかることとなっている。従って、複数の鋼線(3本束)の先端端末を例えば1.5m程度加捻処理しておくのがよい。かかる加捻処理の場合、3本束の鋼線を巻き取りスプール(第2スプール)から約2.0m引き出し、先端部を駆動モー夕ー側に固定し、もう一方端を1.5mはなれた荷重の掛かったスライド部に固定する。そして、正回転方向に約500回転させてから、逆回転方向に約90回転させるものであり、その結果、真直性良好なばらけのない1.5mの3本束の加捻鋼線が得られる。これは言ってみれば基本的に鋼線に残留ひずみがない状態で撚り合わせようとするものである。
【0015】
【実施例】
以下、実施例をもって更に詳細に説明する。
図1は本発明の鋼線の複数本束巻き取り方法を採用するための巻き取り装置の概要を示す図である。図中、符号1は巻き出しスプール(第1スプール)、2は巻き取りスプール(第2スプール)である。そして、10は巻き出し定テンション装置であり、20は引き揃えキャプスタンである。11はテンション制御のためのダンサープーリーであり、第1スプール1より巻き出された鋼線Wがダンサープーリー11に掛け渡される。そしてダンサーの変動を検知して図示しないモーター出力に変換して各鋼線Wのテンション制御を行うものである。ここでは400±50g/本に制御した。21、22はフラットロールであり、この間を3本束の鋼線W0を4回掛け渡してテンションを更に安定させ、第2スプール2に巻き取るものである。
【0016】
さて、高炭素鋼材(0.82C%)で線径が0.21mmのフィラメント(約3600Mpa)を3本用いて巻き長さばらつき評価を実施した。効果確認は室内しごき試験法にて評価を行った。
【0017】
室内しごき試験法の概要は以下の通りである。
カレンダー巻き出し同様の軸に3本束鋼線のスプールをセットし、約4m離れたところで手動しごきを施した状態で約100m引き出す。その時の約4m間でのたるみ巾とスプール端部の3本束残糸間の長さばらつきを測定して効果を確認した。そして、最適条件組み合わせ時のタイヤ工場作業性及びフィラメントたるみ発生によるからみ断線の有無を評価した。試験結果を表1に示す。
【0018】
【表1】
Figure 0004666555
【0019】
図2は複数本束の加捻処理装置の概要図である。
図中、符号30はモーター、40はスライド部である。そして、第2スプール2より巻き出された3本束鋼線W0の先端をモーター側チャック部に固定し、間隔2mをもって正回転(約500回)させ、次いで逆回転(約90回)させて加捻処理を行った。尚、スライド部40における荷重は約1.2kgであった。
【0020】
【発明の効果】
その結果、巻き長さばらつき及びたるみ改善に対しては、巻き出し定テンション化の効果が大きく、キャプスタン引き揃え効果にてさらに改善されているのが分かる。一方、その結果、タイヤ工場でのカレンダー作業性は改善され、3本束鋼線でのトラブルは解消した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は複数本束巻き取り装置の概要図である。
【図2】図2は複数本束の加捻処理装置の概要図である。
【符号の説明】
1‥巻き出しスプール(第1スプール)、
2‥巻き取りスプール(第2スプール)、
10‥巻き出し定テンション装置、
11‥ダンサープーリー、
20‥引き揃えキャプスタン、
21、22‥フラットロール、
W‥鋼線、
W0‥鋼線束。

Claims (6)

  1. 複数本の鋼線を束ねた状態で第2のスプールに巻き取る方法であって、鋼線を第1のスプールより巻き出し、夫々の鋼線に対して一定のテンションを与える定テンション装置に掛け、次いで各鋼線を束ねた状態で引き揃えキャプスタン装置を通過させ、その後第2のスプールに巻き取ることを特徴とする夫々の鋼線が同一巻き長さとされた鋼線の複数本束巻き取り方法。
  2. 鋼線がメッキ被覆されたものである請求項1記載の鋼線の複数本束巻き取り方法。
  3. 鋼線が0.1〜0.4mmφの太さである請求項1記載の鋼線の複数本束巻き取り方法。
  4. 定テンション装置のテンションを400〜1000g±50g/本とした請求項1記載の鋼線の複数本束巻き取り方法。
  5. 鋼線の複数本束の巻き取りピッチが7〜10mmである請求項1記載の鋼線の複数本束巻き取り方法。
  6. 巻き取った鋼線束の端末を捻回装置を用いて加捻処理する請求項1記載の鋼線の複数本束巻き取り方法。
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