JP2000089072A - スロット型光ファイバケーブルの製造装置及び製造方法 - Google Patents

スロット型光ファイバケーブルの製造装置及び製造方法

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JP2000089072A
JP2000089072A JP10261456A JP26145698A JP2000089072A JP 2000089072 A JP2000089072 A JP 2000089072A JP 10261456 A JP10261456 A JP 10261456A JP 26145698 A JP26145698 A JP 26145698A JP 2000089072 A JP2000089072 A JP 2000089072A
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tension
fiber core
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Hideyo Kosaka
秀世 高坂
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スロットに光ファイバ心線が収納されたスロ
ットコアを直線状に引き取っても、光ファイバ心線のス
ロットコアに対する相対的な歪みを低減して適切にコン
トロールし、また、光ファイバ心線にスロットコアに対
して適切に余長を付与する。 【解決手段】 円筒状のノズル72は、スロットコア1
2に流体圧流を吹き付ける。この流体圧流は、スロット
に収納された光ファイバ心線を、光ファイバ心線の上流
側から負荷された光ファイバ心線の張力(矢印A)に抗
してスロットに押し付けて光ファイバ心線をスロットに
一時的に一体化させる。光ファイバ心線の張力(矢印
A)は、この流体圧流によって、遮断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、複数の光
ファイバ心線をスロットコアの複数のスロットに収納し
て1つのスロット型光ファイバケーブルとして集合等さ
せて形成されたスロット型光ファイバケーブルの製造装
置及び製造方法の改良に関し、特に、光ファイバ心線の
スロットコアに対する相対的な歪みを低減して適切にコ
ントロールし、また、光ファイバ心線にスロットコアに
対して適切に余長を付与することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1(A)及び(B)に示すような複数
の単心の光ファイバ素線14a(又は光ファイバ集合素
線)や光ファイバテープ心線14b等の複数の光ファイ
バ心線14をスロットコア12の複数のスロット12A
に収納して1つのスロット型ケーブルとして集合等させ
たスロット型光ファイバケーブル10においては、スロ
ットコア12に対して光ファイバ心線14が短すぎて光
ファイバ心線14が引っ張られた状態となっていると、
伝送損失が増加するのみならず、光ファイバ心線14又
はこの光ファイバ心線14を構成する光ファイバ素線が
破断するおそれがある。一方、逆に、スロットコア12
に対して、光ファイバ心線14が長すぎてスロット12
Aの中で弛んだ状態にあっても、光ファイバ心線14が
スロット12A内でうねり、曲げ歪みが加わって、やは
り同様に、伝送損失が増加するおそれがある。従って、
図1(A)及び(B)に示すようなスロット型光ファイ
バケーブル10においては、光ファイバ心線14とスロ
ットコア12との間の相対的な歪みを、所定の値に正確
にコントロールすることが必要となる。
【0003】このため、従来は、光ファイバ心線14を
スロット12Aに収納する際に、図7及び図8に示すよ
うに、スロットコア12が弛まないように、スロットコ
ア12を引取手段42により引き取る一方、スロットコ
ア繰出手段32から繰り出されたスロットコア12にス
ロットコア張力負荷手段34によって高張力を負荷しな
がらスロットコア12を適正な直線状態で引っ張りつ
つ、収納されるべき光ファイバ心線14にも、そのスロ
ットコア12に負荷された張力に相応した張力を光ファ
イバ心線繰出手段36が兼任する光ファイバ心線張力負
荷手段38により光ファイバ心線14の上流側からバッ
クテンションとして負荷した状態で(図7及び図8の矢
印A参照)、心線落とし込み手段40においてスロット
コア12のスロット12Aに光ファイバ心線14を落と
し込んで収納し、巻取手段68その他のその後の処理に
移行する前で(引取手段42を通過した後で)、光ファ
イバ心線14に負荷された張力を開放することにより、
自由状態における光ファイバ心線14のスロットコア1
2に対する相対的な歪みを低減し、又は、余長を入れる
ことにより、光ファイバ心線14とスロットコア12と
の間の相対的な歪みをコントロールすることが行われて
いた。なお、引き取り後光ファイバ心線14に負荷され
た張力を開放して光ファイバ心線14をスロットコア1
2に対して自由状態とするのは、スロット型光ファイバ
ケーブル10は、ケーブル化後(布設の際又は布設後も
含む)も曲げ・しごき・引っ張り・圧縮等の機械的応力
を受けるが、この場合に、内部の光ファイバ心線14に
加わる歪みを緩和するためには、本質的に光ファイバ心
線14がスロットコア12に対して自由に移動すること
ができなければならず、かかる自由状態において、適正
な歪みを確保することができる状態となっていなければ
ならないためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにして光ファ
イバ心線14をスロット12Aに収納してスロット型光
ファイバケーブル10とする製造装置30及び製造方法
において、スロット12Aに光ファイバ心線14が収納
されたスロットコア12を引き取る引取手段42として
一般に用いられるものには、第1に、図7に示すキャプ
スタン式がある。
【0005】このキャプスタン式の引取手段42におい
ては、図7に示すように、スロットコア12をキャプス
タン90に巻き付けて引き取るため、そのスロット12
A内に収納された光ファイバ心線14もキャプスタン9
0によって進行方向が転換され、この光ファイバ心線1
4に光ファイバ心線繰出手段36が兼任する光ファイバ
心線張力負荷手段38によって負荷された張力(バック
テンション:図7の矢印A参照)は、この進行方向転換
地点における光ファイバ心線14の引っ掛かりによる抵
抗によって遮断され、キャプスタン式の引取手段42の
後方(下流:引取手段42と巻取手段68との間)にま
では及ばず、その結果、引取手段42の前後で光ファイ
バ心線14がスロット12A内で移動することを抑制す
ることはできる。
【0006】しかしながら、このキャプスタン式の引取
手段42では、S撚り(右撚り)、SZ撚り(軸線を中
心に右撚りと左撚りとが交互に正逆回転した撚り)等の
スロット12Aを有するスロットコア12がキャプスタ
ン90に沿って曲がった時に、スロット12A内に収納
された光ファイバ心線14は、スロット12A内で曲げ
の内側の最短距離の部分を通過しようとして、相対的な
位置ズレが生じるため、スロットコア12に負荷した張
力と光ファイバ心線14に負荷した張力とを同じ歪みに
設定しても、光ファイバ心線14収納後の光ファイバ心
線14とスロットコア12との相対歪みは必ずしも
「0」にはならないばかりか、高張力が負荷された状態
でスロットコア12を曲げることは、スロット12A内
での光ファイバ心線14の配列の乱れ、また、伝送損失
の増加といった光ファイバケーブルにとって避けなけれ
ばならない本質的な問題を招くおそれがあった。この本
質的な問題に対処するためには、通常では、キャプスタ
ン式の引取手段42を有する製造装置30において、キ
ャプスタンシーブ径やキャプスタン90へのスロットコ
ア12の巻付ターン数を増加させることにより、対応す
ることができるが、これでは、一般に、装置の大型化と
いう他の問題を生じさせる欠点がある。更には、作業上
においても、スロットコア12をキャプスタン90に巻
き付ける最初の線通しが面倒である問題も有していた。
【0007】一方、スロット12Aに光ファイバ心線1
4が収納されたスロットコア12を引き取る引取手段4
2としては、第2に、図8に示す無限軌道式その他のス
ロットコア12を直線状に引取る引取手段42がある。
これらの無限軌道式その他のスロットコアを直線状に引
き取る引取手段42は、スロット12Aに光ファイバ心
線14が収納されたスロットコア12を直線状に引き取
るため、図7に示すキャプスタン式の引取手段42と異
なり、スロットコア12の曲げ特性による光ファイバ心
線14の配列の乱れや伝送損失の増加といった本質的な
問題が生じるおそれは少なく、また、線通しも比較的容
易に行うことができるため、これらの光ファイバ心線1
4への影響やスロットコア12の曲げ特性、作業性等を
考慮すると、優先的に考えることが望ましい。
【0008】しかし、光ファイバ心線14がスロット1
2Aに収納されたスロットコア12を直線状に引き取る
が故に、スロットコア12と光ファイバ心線14との相
対的な歪みをコントロールする上では、以下のような問
題が生じるおそれがある。即ち、スロット12Aに光フ
ァイバ心線14が収納されたスロットコア12が直線状
に引き取られるため、光ファイバ心線繰出手段36が兼
任する光ファイバ心線張力負荷手段38によりスロット
12A内に収納された光ファイバ心線14に負荷された
張力(バックテンション:図8の矢印A参照)が、この
無限軌道式の引取手段42の後方(下流:引取手段42
と巻取手段68との間)にまで到達してしまい、引取手
段42の通過後、巻取手段68により巻き取る等のその
後の処理工程までの間において光ファイバ心線14に負
荷された張力を開放して自由状態とすることができず、
この自由状態における相対的な歪みを適切に設定するこ
とができない欠点がある。また、このように光ファイバ
心線14に負荷された張力が引取手段42の後方にまで
及ぶ結果、無限軌道式の引取手段42の前後で光ファイ
バ心線14がスロット12A内で移動するおそれがある
ため、スロットコア12に高張力を負荷して光ファイバ
心線14の歪みを低減する効果を充分に得ることができ
ないおそれがあった。このように無限軌道式の引取手段
42を有する従来の製造装置30においては、本質的な
問題は回避することができるものの、スロットコア12
と光ファイバ心線14との相対的な歪みを適正にコント
ロールすることができないおそれがあった。
【0009】本発明が解決しようとする課題は、上記の
問題点を回避するため、スロットに光ファイバ心線が収
納されたスロットコアを直線状に引き取って光ファイバ
心線の配列の乱れや伝送損失の増加を防止しつつ、引き
取り後は光ファイバ心線に負荷された張力を適切に開放
して光ファイバ心線のスロットコアに対する自由状態を
確保することができると同時に、光ファイバ心線のスロ
ットコアに対する相対的な歪みを低減して適切にコント
ロールし、また、光ファイバ心線にスロットコアに対し
て適切に余長を付与することができるスロット型光ファ
イバケーブルの製造装置及び製造方法を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するための第1の手段として、スロットを有するス
ロットコアを繰り出すスロットコア繰出手段と、このス
ロットコアに張力を負荷するスロットコア張力負荷手段
と、スロットコア繰出手段から繰り出されたスロットコ
アのスロットに収納されるべき光ファイバ心線を繰り出
す光ファイバ心線繰出手段と、スロットコア張力負荷手
段によりスロットコアに負荷された張力に相応した張力
を光ファイバ心線に負荷する光ファイバ心線張力負荷手
段と、光ファイバ心線繰出手段から繰り出され張力が負
荷された光ファイバ心線をスロットコア繰出手段から繰
り出されたスロットコアのスロットに収納してスロット
型光ファイバケーブルを形成する心線落とし込み手段
と、スロットに光ファイバ心線が収納されたスロットコ
アを直線状に引き取る引取手段とを備えたスロット型光
ファイバケーブルの製造装置において、スロットに収納
された光ファイバ心線を光ファイバ心線張力負荷手段に
よって負荷された光ファイバ心線の張力に抗してスロッ
トに押し付けて光ファイバ心線をスロットに一時的に一
体化させる流体圧流をスロットに収納された光ファイバ
心線に負荷する流体圧固定手段を備えていることを特徴
とするスロット型光ファイバケーブルの製造装置を提供
するものである。
【0011】また、本発明は、上記の課題を解決するた
めの第2の手段として、スロットを有するスロットコア
に張力を負荷しつつスロットコアを繰り出し、このスロ
ットコアに負荷された張力に相応した張力を光ファイバ
心線の上流側から光ファイバ心線に負荷しつつ光ファイ
バ心線を繰り出して、張力を負荷されつつ繰り出された
光ファイバ心線を繰り出されたスロットコアのスロット
に収納してスロット型光ファイバケーブルを形成し、ス
ロットに光ファイバ心線が収納されたスロットコアを直
線状に引き取るスロット型光ファイバケーブルの製造方
法において、スロットに収納された光ファイバ心線に光
ファイバ心線の上流側から負荷された光ファイバ心線の
張力に抗して流体圧流を負荷してスロットに収納された
光ファイバ心線をスロットに押し付けて光ファイバ心線
をスロットに一時的に一体化させることを特徴とするス
ロット型光ファイバケーブルの製造方法を提供するもの
である。
【0012】このように、光ファイバ心線張力負荷手段
によって光ファイバ心線の上流側から光ファイバ心線に
負荷された光ファイバ心線の張力(バックテンション)
に抗して、スロットに収納された光ファイバ心線に圧縮
空気等の高圧気体その他の流体圧流を負荷して光ファイ
バ心線をスロットに押し付けて一時的に一体化させる
と、光ファイバ心線の配列の乱れや伝送損失の増加を防
止すべくスロットに光ファイバ心線が収納されたスロッ
トコアを直線状に引き取っても、この流体圧流によって
光ファイバ心線の上流側から負荷された光ファイバ心線
の張力が遮断されるため、引取後にまで光ファイバ心線
の張力が到達したり、この光ファイバ心線の張力によっ
て引取工程の前後で光ファイバ心線が移動することがな
く、光ファイバ心線を張力に影響されることなく自然な
摩擦によってスロット内に適切に一体的に収納すること
ができ、光ファイバ心線をスロットコアの長さに適正に
対応してスロットに収納することができ、光ファイバ心
線のスロットコアに対する相対的な歪みを低減し、ま
た、光ファイバ心線にスロットコアに対して適切に余長
を付与することができ、相対的な歪みを適切にコントロ
ールすることができる。
【0013】同時に、流体圧流によって、光ファイバ心
線をスロットに一時的に一体化するだけであるため、引
取後は光ファイバ心線に負荷された張力を適切に開放す
ることができると共に、張力開放後においては、光ファ
イバ心線のスロットコアに対する自由状態を確保するこ
とができるので、ケーブル化後において曲げ・しごき・
引張・圧縮等の手段械適応力を受けても、光ファイバ心
線がスロットに対して自由に動いて光ファイバ心線の歪
みを適正に緩和することをも確保することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
しながら詳細に説明すると、図1は本発明により製造さ
れるスロット型光ファイバケーブル10の一例を示し、
このスロット型光ファイバケーブル10は、図示の実施
の形態では、複数のスロット12Aを有するスロットコ
ア12と、このスロットコア12の複数のスロット12
Aに収納されて集合された複数の光ファイバ心線14と
を備えている。
【0015】なお、光ファイバ心線14は、図1(A)
に示す単心の光ファイバ素線14aの形態であっても、
図1(B)に示す複数の光ファイバ素線を平行に並べて
被覆等した光ファイバテープ心線14bの形態であって
も良く、また、図示はしていないが、複数の光ファイバ
素線14aを集合撚り等して形成された光ファイバ集合
素線の形態であっても良く、特にその形態を問わない。
また、図1において符号12Bは、スロットコア12の
テンションメンバを示す。
【0016】但し、本発明は、必ずしも、図1に示す複
数の光ファイバ心線14を複数のスロット12に収納し
て集合させたスロット型光ファイバケーブル10の製造
のみに限定されるものではなく、1つのスロット12A
のみを有するスロットコア12に光ファイバ心線14を
落とし込んで収納したスロット型光ファイバケーブル1
0にも適用することができる。
【0017】また、このスロット型光ファイバケーブル
10は、図1に示す形態が最終的な形態ではなく、その
上に更に、必要に応じて図示しない押さえ巻きやシール
ド等が施されて最終的な形状に仕上げられる。従って、
本発明は、スロット型光ファイバケーブル10の製造の
中でも、主に光ファイバ心線14をスロット12に落と
し込んで収納する工程、特に、図1に示す複数のスロッ
ト12Aの各々に光ファイバ心線14が収納されている
スロット型光ファイバケーブル10の製造にあっては、
複数の光ファイバ心線14を複数のスロット12Aに収
納することにより集合させて1つのスロット型ケーブル
に形成する工程に関するものである。
【0018】図2は、図1に示すスロット型光ファイバ
ケーブル10を製造する本発明の製造装置30及び製造
方法の系統を示したものである。この製造装置30は、
スロットコア12を繰り出すスロットコア繰出手段32
と、このスロットコア12に張力を負荷するスロットコ
ア張力負荷手段34と、スロットコア繰出手段32から
繰り出されたスロットコア12の複数のスロット12A
に収納されるべき複数の光ファイバ心線14を繰り出す
光ファイバ心線繰出手段36と、スロットコア張力負荷
手段34によりスロットコア12に負荷された張力に相
応した張力を光ファイバ心線12に負荷する光ファイバ
心線張力負荷手段38と、光ファイバ心線繰出手段36
から繰り出され張力が負荷された光ファイバ心線12を
スロットコア繰出手段32から繰り出されたスロットコ
ア12の複数のスロット12Aに収納してスロット型光
ファイバケーブル10を形成する心線落とし込み手段4
0と、複数のスロット12Aに光ファイバ心線14が収
納されたスロットコア12を直線状に引き取る引取手段
42とを備えている。
【0019】従って、スロット型光ファイバケーブル1
0は、この図2に示す製造装置30により、図2に示す
ように、複数のスロット12Aを有するスロットコア1
2を張力を負荷しながら繰り出し、複数の光ファイバ心
線14をスロットコア12に負荷された張力に相応した
張力を光ファイバ心線14の上流側から負荷しつつ繰り
出して、張力を負荷されつつ繰り出された複数の光ファ
イバ心線14を繰り出されたスロットコア12の複数の
スロット12Aに収納して集合させて1つのスロット型
光ファイバケーブル10を形成し、この複数の光ファイ
バ心線14が複数のスロット12Aに収納されたスロッ
トコア12を直線状に引き取って製造される。
【0020】スロットコア繰出手段32は、図示の実施
の形態では、図2に示すように、サプライスタンド50
Aと、このサプライスタンド50Aに回転自在に支持さ
れ繰り出すべきスロットコア12が巻き付けられたスロ
ットコア繰出ボビン50Bとから成るスロットコア繰出
機50から形成されている。このスロットコア12は、
引取手段42の引取力により、このスロットコア繰出機
50から繰り出されて、次に述べるスロットコア張力負
荷手段へ送り出される。
【0021】スロットコア張負荷手段34は、図示の実
施の形態では、図2に示すように、2つのローラ52
A、52Bを備えたスロットコア張力負荷機52から成
っている。スロットコア12は、図2に示すように、こ
の2つのローラ52A、52Bに跨って巻き回しされる
ことにより、引取手段42との間で高張力が負荷され
る。
【0022】具体的には、相対的な位置を変動すること
ができる2つのローラ52A、52Bを用いて、これら
の2つのローラ52A、52Bの間の距離を適宜調整す
ることにより、又は、いずれか一方又は双方のローラ5
2A、52Bの回転速度を調整可能として、その回転速
度を適宜調整することにより、引取手段42の引取力に
抗して、スロットコア12に高張力を負荷することがで
きる。
【0023】なお、スロットコア張力負荷手段34は、
必ずしもこの2つのローラ52A、52Bを備えたスロ
ットコア張力負荷機52に限定されるものなく、適正な
高張力をスロットコア12に負荷することができれば、
他の、例えば、移動可能なガイドロール等を用いてもよ
いことは勿論である。また、スロットコア12に高張力
を負荷するためには、図2に示すように、スロットコア
繰出手段32とは別にスロットコア張力負荷手段34を
設けることが望ましいが、適正な高張力をスロットコア
12に負荷することができれば、スロットコア繰出手段
32とスロットコア張力負荷手段34とを一体として、
兼任させることもできる。例えば、回転速度を自在に調
整することができるスロットコア繰出ボビン50Bを用
いて、スロットコア12の繰出量適宜を調整すること等
により行うこともできる。
【0024】光ファイバ心線繰出手段36は、図示の実
施の形態では、図2に示すように、複数の心線繰出ボビ
ン54aを備えた心線繰出機54から成り、各心線繰出
ボビン54aの各々から、収納すべきスロット12Aの
個数に相応した光ファイバ心線14が繰り出される。従
って、図1と異なり、単数のスロット12に光ファイバ
心線14を落とし込んで収納する場合には、必ずしも複
数の心線繰出ボビン54aを備える必要はなく、必要に
応じて、適宜、単数又は複数の心線繰出ボビン54aを
用いて対応することができる。
【0025】なお、心線繰出機54は、図2に示すよう
に、中央付近にスロットコア繰出機50から繰り出され
たスロットコア12が貫通するコア貫通孔54bを有
し、光ファイバ心線繰出機54から繰り出された複数の
光ファイバ心線14はこのコア貫通孔54bを貫通した
スロットコア12の周囲からスロットコア12の外周に
設けられた複数のスロット12Aに、後述する心線落と
し込み手段40によって落としもまれて収納されてい
く。
【0026】光ファイバ心線張力負荷手段38は、図示
の実施の形態では、光ファイバ心線繰出手段36と一体
となり、光ファイバ心線繰出手段36が光ファイバ心線
張力負荷手段38を兼任している。即ち、図2に示すよ
うに、光ファイバ心線14は、光ファイバ心線繰出機5
4の心線繰出ボビン54aによってスロットコア12に
負荷された張力に相応した張力が負荷される。
【0027】具体的には、心線繰出ボビン54aは、そ
の回転速度を自在に調整することができ、その回転速度
の調整により光ファイバ心線14の繰出速度を制御する
ことにより光ファイバ心線14に張力を負荷する。従っ
て、光ファイバ心線14は、繰出と同時に張力が負荷さ
れ、光ファイバ心線14の上流(図2の左側)から、図
2の矢印Aで示すバックテンションとして張力が負荷さ
れている。
【0028】なお、図示の実施の形態では、複数の光フ
ァイバ心線14が繰り出され、光ファイバ心線14の繰
出構造が複雑となるため、繰出と別途に張力を負荷する
手段を設けると、構造が更に複雑となり、また、不必要
に光ファイバ心線14に曲げ応力等を加えると、光ファ
イバ心線14に損傷を与え伝送損失の増加等を招くおそ
れがあることから、光ファイバ心線繰出手段36に光フ
ァイバ心線張力負荷手段38を兼任させている。即ち、
かかる繰出と張力負荷を兼任することも本発明の範囲に
含まれる。但し、必ずしも、この形態のみに限定される
ものではなく、光ファイバ心線14の伝送特性に影響を
与えない範囲であれば、光ファイバ心線繰出手段36と
光ファイバ心線張力負荷手段38とを別々に設けてもよ
いことは勿論であり、また、図1と異なり単数のスロッ
ト14のみを有するスロット型光ファイバケーブル10
に適用する場合等、比較的簡易な構造とすることができ
る場合には、別々に設けることもできる。
【0029】心線落とし込み手段40は、図1に示す複
数のスロット12Aに複数の光ファイバ心線14が収納
されたスロット型光ファイバケーブル10の製造例を示
す図示の実施の形態では、図2に示すように、複数の光
ファイバ心線14を複数のスロット12A収納して集合
させて1つのスロット型光ファイバケーブル10に形成
する集合機56であるのが示されている。この集合機5
6は、図2及び図3に示すように、複数のスロット12
Aに対応して形成された突起部56aを有する目板56
Aを備え、特に、図3(B)に示すように、この目板5
6Aの突起部56aにより、複数の光ファイバ心線14
を複数のスロット12Aに案内しながら落とし込んで収
納する。
【0030】この場合、光ファイバ心線14は、スロッ
トコア12に負荷された張力に相応した張力が心線繰出
ボビン54Aにより光ファイバ心線14の上流側から負
荷されつつ複数のスロット12Aにそれぞれ収納されて
いくため、光ファイバ心線14は、スロットコア12に
対して弛まないようにしてスロット12Aに収納されて
いく。
【0031】なお、図示の実施の形態と異なり、単数の
スロット12Aに光ファイバ心線14を落とし込んで収
納する場合には、心線落とし込み手段40は、光ファイ
バ心線14をスロット12に案内しながら落とし込む心
線落とし込み機の形態を採る。
【0032】このスロット12に光ファイバ心線14が
収納されたスロットコア12は、図2に示すように、必
要に応じて設けられる第1糸巻機58、押さえ巻き機6
0、第2糸巻機62、計尺機64を経て、引取手段42
により引き取られる。
【0033】この引取手段42は、本発明では図2に示
すように、スロットコアを直線状に引き取る引取手段を
前提とする。具体的には、この引取手段42として、図
示の実施の形態では、無限軌道式の引取機66が用いら
れている。
【0034】この無限軌道式の引取機66は、図2に示
すように、スロット12Aに光ファイバ心線14が収納
されたスロットコア12(スロット型光ファイバーケー
ブル10)を直線状に引き取るため、図7に示すキャプ
スタン式の引取手段42と異なり、スロットコア12の
曲げ特性による光ファイバ心線14の配列の乱れや伝送
損失の増加といった本質的な問題を招くおそれは少な
く、また、線通しも比較的容易に行うことができ、作業
性に優れる。
【0035】この無限軌道式の引取機66により引き取
られたスロット型光ファイバケーブル10は、その後、
巻取り手段68である巻取機70に巻き取られてその後
の処理工程へ移される。この場合、引取手段42通過し
た後において(巻取手段68に移行する前で)、光ファ
イバ心線14に負荷された張力を開放することにより、
光ファイバ心線14を自由状態とする。これにより、光
ファイバ心線14は、以後自然な摩擦のみによってスロ
ットコア12と一体となり、スロットコア12に対して
自由に移動することができるようになる。
【0036】なお、図示の実施の形態では、光ファイバ
心線14を、引取後、巻取手段68により巻き取った
が、引取後の処理は必ずしもこの巻取手段68による巻
取り処理のみに限定されるものではなく、その他の処理
工程に直ちに付することもできる。
【0037】本発明のスロット型光ファイバケーブルの
製造装置30は、図2に示すように、更に、スロット1
2Aに収納された光ファイバ心線14を光ファイバ心線
張力負荷手段38(図示の実施の形態では、光ファイバ
心線繰出手段36が兼任)によって光ファイバ心線14
の上流側から負荷された光ファイバ心線14の張力(図
2の矢印A参照)に抗してスロット12Aに押し付けて
光ファイバ心線14をスロット12Aに一時的に一体化
させる流体圧流をスロット12Aに収納された光ファイ
バ心線14に負荷する流体圧固定手段44を備えている
【0038】この流体圧固定手段44は、図4に示すよ
うに、スロット12Aに光ファイバ心線14が収納され
たスロットコア12の周囲を囲むようにして設置された
円筒状のノズル72と、この円筒状のノズル72に流体
を供給する図示しない流体流発生機とを備えている。
【0039】この円筒状のノズル72は、図4に示すよ
うに、圧縮空気74をスロット12Aの底方向(スロッ
トコア12の軸線に対して垂直方向)又はスロットコア
12の進行方向(図2の右側)に向けて、光ファイバ心
線14に吹き付けることにより、スロット12Aに収納
された光ファイバ心線14に光ファイバ心線14の上流
側から負荷された光ファイバ心線14の張力(図2及び
図4の矢印A)に抗して流体圧流を負荷してスロット1
2Aに収納された光ファイバ心線14をスロット12に
一時的に押し付ける。
【0040】この場合、円筒状のノズル72は、吹き出
すべき圧縮空気74の空気圧力を調整することにより、
又は、この円筒状のノズル72を複数設けて、適切な個
数のノズル72から圧縮空気を吹き付けること等によ
り、光ファイバ心線14をスロット12Aに押し付けて
一体化させる力を、光ファイバ心線14に負荷された張
力に応じて適切に調整することができる。
【0041】また、この円筒状のノズル72は、先端の
吹き出し口72aのスロットコア12に対する角度(吹
き出し方向)を、上述したスロット12Aの底方向(ス
ロットコア12の軸線に対して垂直方向)からスロット
コア12の進行方向(図2の右側)にかけての範囲(図
4の矢印b参照)で調整することができる。これによ
り、光ファイバ心線14に負荷された張力の大きさやそ
の変化等に応じて、流体圧流の流れの方向を変えて最適
な押し付け力に制御することができる。
【0042】この流体圧固定手段44は、図2に示すよ
うに、スロット12Aと、このスロット12Aに収納さ
れた光ファイバ心線14との間で、光ファイバ心線14
に負荷された張力に打ち勝つだけの摩擦が得られる点
(以下、『不動点』と称する。)以降であって、本来光
ファイバ心線14が光ファイバ心線14に負荷された張
力の影響を受けることなく摩擦によってスロットコア1
2と一体的となり処理されるべき箇所、具体的には、押
さえ巻き機60の前に(図示の実施の形態と異なり押さ
え巻き機60を設置しない場合には、引取手段42の直
前)に配置される。なお、このことから、流体圧固定手
段44は、少なくとも光ファイバ心線14をスロット1
2Aに収納した後(図示の実施の形態のように複数のス
ロット12Aに複数の光ファイバ心線14を収納して集
合させる場合には、光ファイバ心線14の集合させた
後)に配置される。
【0043】即ち、この不動点以降であれば、光ファイ
バ心線14は張力の影響を受けることなく自由な状態で
摩擦によってスロットコア12と一体なり、引取等する
ことができ、スロットコア12に負荷された張力を開放
した際には、光ファイバ心線14は、弛むことが可能と
なる。
【0044】この場合、この円筒状のノズル72により
負荷された圧縮空気によって光ファイバ心線14がスロ
ット12に押し付けられて一体となるため、光ファイバ
心線14を上流側(図2及び図4の左側方向)に向けて
移動させるように働く光ファイバ心線14の張力(図2
及び図4の矢印A参照)は、この圧縮空気(流体圧流)
によって遮断される。
【0045】このため、図2に示すように、無限軌道式
の引取機66その他の光ファイバ心線14を直線状に引
き取る引取手段42により光ファイバ心線14の配列の
乱れや伝送損失の増加を防止すべくスロット12Aに光
ファイバ心線14が収納されたスロットコア12を直線
状に引き取っても、引取後にまで光ファイバ心線14の
張力が到達することがなく、また、光ファイバ心線14
に負荷された張力によって引取工程の前後で光ファイバ
心線14が移動することがない。
【0046】即ち、不動点以降において、光ファイバ心
線14を、張力に影響されることなく自然な摩擦によっ
てスロット12A内に適切に一体的に収納することがで
き、光ファイバ心線14をスロットコア12の長さに適
正に対応してスロット12Aに収納することができるの
で、光ファイバ心線14のスロットコア12に対する相
対的な歪みを低減し、また、光ファイバ心線14にスロ
ットコア12に対して適切に余長を付与することがで
き、相対的な歪みを適切にコントロールすることができ
る。
【0047】同時に、流体圧固定手段44は、図2に示
すように、圧縮空気72等の流体圧流を用いることによ
り、光ファイバ心線14を、スロット12Aに押し付け
て一時的に一体化させるだけであるため、引取後は光フ
ァイバ心線14に負荷された張力を適切に開放すること
ができると同時に、張力開放後においては、光ファイバ
心線14のスロットコア12に対する自由状態を確保す
ることができるので、ケーブル化後において曲げ・しご
き・引張・圧縮等の手段械適応力を受けても、光ファイ
バ心線14がスロット12Aに対して自由に動いて光フ
ァイバ心線14の歪みを適正に緩和することをも確保す
ることができる。
【0048】なお、流体圧流として使用される流体は、
上述した図2に示す圧縮空気72には、必ずしも限られ
ず、他の、例えば、高圧窒素ガス等の気体であってもよ
く、更には、光ファイバ心線14やスロットコア12に
化学的・物理的に特性変化をもたらさなければ、液体で
あってもよい。
【0049】また、この流体圧固定手段44は、必ずし
も図4に示すような円筒状のノズル72を備えたものに
は限定されず、光ファイバ心線14に負荷された張力を
適切に遮断することができれば、他の構造とすることも
できる。例えば、図5に示すように、スロットコア12
を囲む2重の円筒状の本体から成り、先端に周状の吹き
出し口76aを有する流体ガイド76から圧縮空気74
その他の流体圧流を負荷することもできる。この場合に
は、流体圧流はスロットコア12の進行方向に流れて、
光ファイバ心線14に負荷された張力に抗して光ファイ
バ心線14をスロット12に押し付けて一体化する。こ
の実施の形態では、簡易な構造でありながら、充分な強
度を付与することができる。
【0050】更に、図6に示すように、流体圧固定手段
44は、スロットコア12を覆うブロック状の本体を備
え、内部にノズル孔78aを有する流体ガイド78の形
態とすることもできる。この実施の形態においては、こ
のノズル孔78aの個数や大きさ等を任意に設定するこ
とができ、これにより様々な光ファイバ心線14に対応
することができる。
【0051】なお、図示の実施の形態では、図3に示す
スロットコア12に設けられた複数のスロット12Aに
複数の光ファイバ心線14を収納するスロット型光ファ
イバケーブル10の製造状態を示している。このため、
スロット12Aに押し付けて一体化すべき光ファイバ心
線14がスロットコア12の周方向の複数の箇所に存在
している。このため、図示の実施の形態では、流体圧固
定手段44は、図4乃至図5のいずれの場合にも、スロ
ットコア12に円周方向から流体圧流を負荷して、スロ
ットコア12の全周に流体圧流が吹き付けられるように
し、複数のスロット12Aに収納された複数の光ファイ
バ心線14のいずれにも、流体圧流を吹き付けて確実に
スロット12Aと一体化できるようにしてある。
【0052】但し、流体圧固定手段44は、必ずしも、
このようにスロットコア12の全周に吹き付ける形態だ
けに限定されるものではなく、複数のスロット12Aを
有する場合でも、円筒状等ではなく、スロット12Aの
個数に対応した複数のノズル等を設け、この複数のノズ
ルを直線状に引き取られた場合の各スロット12Aの軌
跡に対応して移動するように制御して、スロット12A
に収納された光ファイバ心線14に確実に流体圧流を負
荷することもできる。
【0053】また、図示の実施の形態と異なり、単数の
スロット12Aのみを有する場合にも、とある一定の地
点を通過していく際の、スロットコア12のスロット1
2Aの位置は、同様に、スロットコア12の周方向の複
数の箇所にあるため、これを考慮して、図4乃至図5に
示すように、スロットコア12の全周に吹き付ける形態
とすることもできるし、また、上述したように、スロッ
ト12Aが描く軌跡に沿って単数のノズル等の移動を制
御することにより対応することもできる。
【0054】更に、図示の実施の形態では、図3(A)
に示すように、SZ型スロット12Aに光ファイバを心
線14を収納する例を示したが、勿論、これのみに限定
されるものではなく、S型スロット12A、Z型スロッ
ト12Aに光ファイバ心線14を落とし込んで収納、集
合させたスロット型光ファイバケーブル10の製造装置
として用いられるプラネタリー型製造装置(集合機)、
リジット型製造装置(集合機)、ドラムツイスト(巻取
回転)型製造装置(集合機)にも、同様に適用すること
ができる。なお、図1に示す実施の形態では、8つのス
ロット12Aを有するスロットコア12を例に説明した
が、勿論、このスロット12の個数も、特に限定される
ものではなく、8つ以外の任意の適宜な個数に設定する
ことができるのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、光ファ
イバ心線張力負荷手段によって光ファイバ心線の上流側
から光ファイバ心線に負荷された光ファイバ心線の張力
(バックテンション)に抗して、スロットに収納された
光ファイバ心線に圧縮空気等の高圧気体その他の流体圧
流を負荷して光ファイバ心線をスロットに押し付けて一
時的に一体化させているため、光ファイバ心線の配列の
乱れや伝送損失の増加を防止すべくスロットに光ファイ
バ心線が収納されたスロットコアを直線状に引き取って
も、この流体圧流によって光ファイバ心線の上流側から
負荷された光ファイバ心線の張力が遮断されるので、引
取後にまで光ファイバ心線の張力が到達したり、この光
ファイバ心線の張力によって引取工程の前後で光ファイ
バ心線が移動することがなく、光ファイバ心線を張力に
影響されることなく自然な摩擦によってスロット内に適
切に一体的に収納することができ、従って、光ファイバ
心線をスロットコアの長さに適正に対応してスロットに
収納することができ、光ファイバ心線のスロットコアに
対する相対的な歪みを低減し、また、光ファイバ心線に
スロットコアに対して適切に余長を付与することがで
き、相対的な歪みを適切にコントロールすることができ
る実益がある。
【0056】同時に、本発明によれば、上記のように、
流体圧流によって、光ファイバ心線をスロットに一時的
に一体化するだけであるため、引取後は光ファイバ心線
に負荷された張力を適切に開放することができると共
に、張力開放後においては、光ファイバ心線のスロット
コアに対する自由状態を確保することができるので、ケ
ーブル化後において曲げ・しごき・引張・圧縮等の手段
械適応力を受けても、光ファイバ心線がスロットに対し
て自由に動いて光ファイバ心線の歪みを適正に緩和する
ことをも確保することができる実益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により製造されるスロット型光ファイバ
ケーブルの一例の断面図である。
【図2】本発明の製造装置の全体概略側面図並びに本発
明の製造方法を実施する状況の概略系統図である。
【図3】図3は、光ファイバ心線をスロットに落とし込
んで収納する状態を示す、同図(A)はその側面図、同
図(B)はその正面図である。
【図4】本発明に用いられる流体圧固定手段の側面図で
ある。
【図5】本発明に用いられる流体圧固定手段の他の実施
の形態の側面図である。
【図6】本発明に用いられる流体圧固定手段の更に他の
実施の形態の側面図である。
【図7】従来技術のスロット型光ファイバケーブルの製
造装置の全体概略側面図でる。
【図8】他の従来技術のスロット型光ファイバケーブル
の製造装置の全体概略側面図である。
【符号の説明】
10 スロット型光ファイバケーブル 12 スロットコア 12A スロット 12B テンションメンバ 14 光ファイバ心線 14a 光ファイバ素線 14b 光ファイバテープ心線 30 スロット型光ファイバケーブルの製造装置 32 スロットコア繰出手段 34 スロットコア張力負荷手段 36 光ファイバ心線繰出手段 38 光ファイバ心線張力負荷手段 40 心線落とし込み手段 42 引取手段 44 流体圧固定手段 50 スロットコア繰出機 50A サプライスタンド 50B スロットコア繰出ボビン 52 スロットコア張力負荷機 52A、52B 回転ローラ 54 心線繰出機 54a 心線繰出ボビン 54b コア貫通孔 56 集合機 56A 目板 56a 突起部 58 第1糸巻機 60 押さえ巻き機 62 第2糸巻機 64 計尺機 66 引取機 68 巻取手段 70 巻取機 72 円筒状のノズル 72a 吹き出し口 74 圧縮空気 76 流体ガイド 76a 吹き出し口 78 流体ガイド 78a ノズル孔 90 キャプスタン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スロットを有するスロットコアを繰り出
    すスロットコア繰出手段と、前記スロットコアに張力を
    負荷するスロットコア張力負荷手段と、前記スロットコ
    ア繰出手段から繰り出された前記スロットコアの前記ス
    ロットに収納されるべき前記光ファイバ心線を繰り出す
    光ファイバ心線繰出手段と、前記スロットコア張力負荷
    手段により前記スロットコアに負荷された張力に相応し
    た張力を光ファイバ心線に負荷する光ファイバ心線張力
    負荷手段と、前記光ファイバ心線繰出手段から繰り出さ
    れ張力が負荷された光ファイバ心線を前記スロットコア
    繰出手段から繰り出されたスロットコアの前記スロット
    に収納してスロット型光ファイバケーブルを形成する心
    線落とし込み手段と、前記スロットに前記光ファイバ心
    線が収納された前記スロットコアを直線状に引き取る引
    取手段とを備えたスロット型光ファイバケーブルの製造
    装置において、前記スロットに収納された前記光ファイ
    バ心線を前記光ファイバ心線張力負荷手段によって負荷
    された前記光ファイバ心線の張力に抗して前記スロット
    に押し付けて前記光ファイバ心線を前記スロットに一時
    的に一体化させる流体圧流を前記スロットに収納された
    前記光ファイバ心線に負荷する流体圧固定手段を備えて
    いることを特徴とするスロット型光ファイバケーブルの
    製造装置。
  2. 【請求項2】 スロットを有するスロットコアに張力を
    負荷しつつ前記スロットコアを繰り出し、前記スロット
    コアに負荷された張力に相応した張力を光ファイバ心線
    の上流側から前記光ファイバ心線に負荷しつつ前記光フ
    ァイバ心線を繰り出して、前記張力を負荷されつつ繰り
    出された光ファイバ心線を前記繰り出されたスロットコ
    アの前記スロットに収納してスロット型光ファイバケー
    ブルを形成し、前記スロットに前記光ファイバ心線が収
    納された前記スロットコアを直線状に引き取るスロット
    型光ファイバケーブルの製造方法において、前記スロッ
    トに収納された前記光ファイバ心線に前記光ファイバ心
    線の上流側から負荷された前記光ファイバ心線の張力に
    抗して流体圧流を負荷して前記スロットに収納された前
    記光ファイバ心線を前記スロットに押し付けて前記光フ
    ァイバ心線を前記スロットに一時的に一体化させること
    を特徴とするスロット型光ファイバケーブルの製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011053517A (ja) * 2009-09-03 2011-03-17 Sumitomo Electric Ind Ltd 光ケーブルの製造方法及び製造装置
JP2011170089A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Sumitomo Electric Ind Ltd Szスロット型光ファイバケーブルの製造装置及び方法
CN114460689A (zh) * 2021-02-20 2022-05-10 王浩 一种注胶固化涂层形变隔离式光纤涂覆机

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