JP2007046202A - スチールコードの製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コア要素に形状崩れを生じることのないコードの製造方法を提供する。
【解決手段】コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するに当り、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸に沿ってコア要素を撚り合せ部まで導く一方、該仮想回転軸の周りに設定したシース要素通過経路を介して、シース要素を撚り合せ部まで導き、シース要素通過経路上のシース要素を仮想回転軸周りで回転させて、コア要素のまわりにシース要素を撚り合わせる。
【選択図】図3
【解決手段】コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するに当り、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸に沿ってコア要素を撚り合せ部まで導く一方、該仮想回転軸の周りに設定したシース要素通過経路を介して、シース要素を撚り合せ部まで導き、シース要素通過経路上のシース要素を仮想回転軸周りで回転させて、コア要素のまわりにシース要素を撚り合わせる。
【選択図】図3
Description
本発明は、空気入りタイヤや工業用ベルト等のゴム物品の補強材として使用されるコード、特にコア要素のまわりにシース要素を撚り合わせたスチールコードの製造方法および製造装置に関するものである。
コアのまわりにシースを配置したスチールコードを製造するには、例えば図1に概念図を示すチューブラー形撚り線装置を用いる方法や、図2に概念図を示すスキップ形撚り線装置を用いる方法がある。
いずれの装置においても、コアの要素となる例えばフィラメントを撚り合せたストランドSを巻き付けたボビンであるコア要素補給部1と撚り合せ部2との間に、シース要素となる例えばフィラメントFを巻き付けたボビンであるシース要素補給部3の所定数を設置し、シース要素補給部3からのフィラメントFを撚り合せ部2に導くシース要素通過経路3aを、撚り合せ部2における撚り中心を通ってコア要素補給部1に向かって延びる仮想回転軸Lの周りで、シース要素補給部3を内側に抱える範囲で回転可能に設け、さらにコア要素補給部1からのストランドSを撚り合せ部2に導くコア要素通過経路1aをシース要素補給部3の可動範囲の外側に設けて、シース要素通過経路3aを回転することによって、撚り合せ部2においてストランドS(コア)の周りにフィラメントF(シース)を撚り合せる。
撚り合せ後のコードCは、キャプスタン4を介して巻き取り部5に巻き取られる。
撚り合せ後のコードCは、キャプスタン4を介して巻き取り部5に巻き取られる。
ここで、通線の方法として、図1に示したチューブラー形撚り線装置では回転フレーム6、そして図2に示したスキップ形撚り線装置ではシース要素通過経路3aとして示されるフライヤ7、の内側にコア要素補給部1がある場合と、回転フレーム6またはフライヤ7の外側にコア要素補給部1がある場合とが考えられるが、通常はシース要素(フィラメントF)よりも径の太いコア要素(ストランドS)を扱う場合、同じボビンサイズでは、コア要素の巻き量が製品長さを短く制限する不具合があるため、コア要素を巻くボビンサイズを大きくし、回転フレーム6またはフライヤ7の外側にコア要素補給部3を設置するのが一般的である。
ここで、特許文献1には、中心に透孔を有する心線供給ボビンの複数個を共軸的に配列させ、各々の心線供給ボビンから心線を前記軸線の周上に同期的に回転させつつ等速度で繰り出すと共に、繰り出された各々の心線を心線引き出し側にある心線供給ボビンの透孔に各平行関係を維持したまま順次挿通しその延長上において、これら心線を集合することを特徴とする撚合方法と、それを可能とする撚合装置とが開示されている。
すなわち、一般のチューブラー形撚り線装置の心線通路が回転円筒フレームのすぐ内側にあることから、遠心力と風圧を線材が強く受けるという不具合を、ボビン配置を共軸化し線材の通線路として通線路の回転半径を小さくすることによって解決している。また、回転円筒フレームがあることによるボビンサイズの制約が解消されるため、心線供給ボビンの大径化が可能となっている。
また、特許文献2には、複数本の素線を撚り合わせずに並列に束ねたコアと、このコアの周囲に巻き付けた複数本の素線によるシースとからなるスチールコードを、チューブラー型撚線機にて製造するに当り、コアとなる素線は、チューブラー型撚線機のバレル内部の該バレルと隔離した位置を通して、シースとなる素線との集合部に導くことが提案されている。この提案によって、無撚り素線の並列配置に成るコアを有する扁平コードの製造過程において、コア素線の配置に乱れを生じることのない方途が確立されている。
特公昭47−46612号公報
特開2001−3281号公報
上記した特許文献に開示の撚り線機を含め撚り線機全般において、回転フレーム(フライヤを含む)に設置された通過経路を通るコア要素およびシース要素は、回転フレームの回転に起因したガイド等との間の摩擦力で、ねじり作用を不可避に受けるため、通過経路長が長くなるほど、ねじれが原因の形状崩れを生じ易い。形状崩れが生じると、撚り線のコア要素においては、部分的にピッチが変化することにより、たるみ(解れ方向)やキンク(締り方向)の不具合を呈し、また平行な無撚りコア素線においても、相互乗り上げで素線配置に乱れを生じる。
このようなコア要素の形状崩れは、その周囲にシース要素が撚られた後の撚り線製品の撚り構造および外観に異常をきたす他に、撚り線装置内部の狭い通過経路で、コア要素にこのような形状崩れが発生すると、ガイド詰まりから断線を引き起こし、生産性や安全面からも問題となっていた。
従って、本発明の目的は、コア要素に形状崩れを生じることのないコードの製造方法並びに製造装置を提供することにある。
本発明の要旨は次の通りである。
(1)コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するに当り、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸に沿ってコア要素を撚り合せ部まで導く一方、該仮想回転軸の周りに設定したシース要素通過経路を介して、シース要素を撚り合せ部まで導き、シース要素通過経路上のシース要素を仮想回転軸周りで回転させて、コア要素のまわりにシース要素を撚り合わせることを特徴とするスチールコードの製造方法。
(1)コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するに当り、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸に沿ってコア要素を撚り合せ部まで導く一方、該仮想回転軸の周りに設定したシース要素通過経路を介して、シース要素を撚り合せ部まで導き、シース要素通過経路上のシース要素を仮想回転軸周りで回転させて、コア要素のまわりにシース要素を撚り合わせることを特徴とするスチールコードの製造方法。
(2)上記(1)において、シース要素通過経路が複数であり、その少なくとも1つのシース要素通過経路が、少なくとも1回は、コア要素と非接触で回転軸を横切ってその近傍を通過するスチールコードの製造方法。
(3)上記(1)または(2)において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
(4)上記(1)または(2)において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(5)上記(1)または(2)において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれ複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
(6)上記(1)または(2)において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(7)上記(1)または(2)において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(8)上記(1)または(2)において、前記コア要素が複数の要素からなり、複数の要素を撚り合わせることなく並列に引き揃えて撚り合わせ部に導くスチールコードの製造方法。
(9)上記(8)において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
(10)上記(8)において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(11)上記(8)において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれ複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
(12)上記(8)において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(13)上記(8)において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(14)上記(8)において、前記コア要素は、フィラメント、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドおよび複数本のストランドを撚り合わせたケーブルのうちから選ばれる、少なくとも2種の組合せになるスチールコードの製造方法。
(15)上記(14)において、前記シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
(16)上記(14)において、前記シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
(17)コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するための装置であって、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸の端末にコア要素補給部を配置し、該仮想回転軸に沿ってコア要素通過経路を形成し、さらにコア要素補給部と撚り合せ部との間に、シース要素補給部を仮想回転軸周りに回転可能に設置し、シース要素をシース要素補給部から撚り合せ部まで仮想回転軸から離間して導くシース要素通過経路を、シース要素供給部と同軸回転可能に形成したことを特徴とするスチールコードの製造装置。
(18)上記(17)において、シース要素通過経路が複数であり、その少なくとも1つのシース要素通過経路が、少なくとも1回はコア要素通過経路と非接触で仮想回転軸を横切ってその近傍を通過する経路であることを特徴とするスチールコードの製造装置。
(19)上記(17)または(18)において、撚り線形式がチューブラー形であるスチールコードの製造装置。
(20)上記(17)または(18)において、撚り線形式がスキップ形であるスチールコードの製造装置。
本発明によれば、コア要素に全くねじりの入らない経路を介して撚り線部にコア要素を導くために、コア要素にねじり作用が加わることで形状崩れが生ずる問題を解決し、同現象によるスチールコード製造上の品質トラブルや断線等を回避することが可能となる。従って、健全な撚り構造および外観のコードを提供することができる。
以下に、本発明のコードの製造方法について、この方法に使用する製造装置を参照して詳しく説明する。
すなわち、図3に示すように、コア要素補給部1と撚り合せ部2との間に、シース要素であるフィラメントFを巻き付けたボビンによるシース要素補給部3の所定数を設置し、これらシース要素補給部3を、撚り合せ部2における撚り中心を通ってコア要素補給部1に向かって延びる仮想回転軸Lの周りに回転可能に設置するとともに、フィラメントFをシース要素補給部3から撚り合せ部2まで仮想回転軸Lから離間して導くシース要素通過経路3aを、シース要素供給部3と同軸回転可能に形成し、一方コア要素補給部1からのストランドSを撚り合せ部2まで導くコア要素通過経路1aを仮想回転軸Lに沿って形成してなる。
すなわち、図3に示すように、コア要素補給部1と撚り合せ部2との間に、シース要素であるフィラメントFを巻き付けたボビンによるシース要素補給部3の所定数を設置し、これらシース要素補給部3を、撚り合せ部2における撚り中心を通ってコア要素補給部1に向かって延びる仮想回転軸Lの周りに回転可能に設置するとともに、フィラメントFをシース要素補給部3から撚り合せ部2まで仮想回転軸Lから離間して導くシース要素通過経路3aを、シース要素供給部3と同軸回転可能に形成し、一方コア要素補給部1からのストランドSを撚り合せ部2まで導くコア要素通過経路1aを仮想回転軸Lに沿って形成してなる。
以上の構成の製造装置は、コア要素通過経路1aおよびシース要素通過経路3aを介して撚り合せ部2にストランドSおよびフィラメントFを導いてシース要素通過経路3aを回転することによって、撚り合せ部2においてストランドS(コア)の周りにフィラメントF(シース)を撚り合せることができる。
ここで、上記の製造装置を使用したコードの製造において、回転するシース要素通過経路3aの回転領域外に配置されたコア要素補給部1から繰り出されるストランドS(コア要素)は、シース要素通過経路3aの回転軸、つまり仮想回転軸Lと実質同軸の経路を、回転するシース要素通過経路3aと非接触に、または大きな捻り作用が生じない程度の軽いガイド接触のみで通過することによって、回転の影響を受けることなくシース要素通過経路3aの回転範囲の径方向内側に導かれる。
次いで、シース要素通過経路3aの回転範囲の径方向内側に配置されたシース要素補給部3に達したストランドSは、シース要素通過経路3aの回転軸と実質に同軸のシース要素補給部3の回転軸部分に設けた貫通孔3bを通ることで、ストランドSとは干渉することなく、ほぼ直線の状態で次のシース要素補給部3入側にまで到達させることができる。
次のシース要素補給部3の入側においても、上流のコア要素補給部1の出側と同様に、回転するシース要素通過経路3aの回転軸と実質に同軸の経路上で、シース要素通過経路3aの回転軸、つまり仮想回転軸Lと実質同軸の経路を、回転するシース要素通過経路3aと非接触に、または大きな捻り作用が生じない程度の軽いガイド接触のみで通過することによって、回転の影響を受けることなく、次のシース要素補給部、さらには撚り合わせ部2の入側にまで導出することができる。
次のシース要素補給部3の入側においても、上流のコア要素補給部1の出側と同様に、回転するシース要素通過経路3aの回転軸と実質に同軸の経路上で、シース要素通過経路3aの回転軸、つまり仮想回転軸Lと実質同軸の経路を、回転するシース要素通過経路3aと非接触に、または大きな捻り作用が生じない程度の軽いガイド接触のみで通過することによって、回転の影響を受けることなく、次のシース要素補給部、さらには撚り合わせ部2の入側にまで導出することができる。
かように、ストランドS(コア要素)は、その経路上の全ての場所において、シース要素通過経路3aの回転の影響を受けることがないため、ねじりに起因するコア要素の形状崩れは回避される。
さらに、コア要素補給部1がシース要素通過経路3aの回転範囲の軸方向外側に配置されるため、回転範囲の体積によってコア要素補給部1のサイズを制限する必要がなくなり、より多くの撚り線製品を製造することができる。
さらにまた、コア要素補給部1がシース要素通過経路3aの回転範囲の軸方向外側に配置され、回転範囲の体積によるコア要素補給部サイズの制限がないことによって、複数本のコア要素補給部1を設置することが可能である。
また、シース要素通過経路3aが複数であり、その少なくとも1つのシース要素通過経路が、撚り合わせ部2側の他のシース要素補給部3の手前において、少なくとも1回は、ストランドS(コア要素)と非接触で回転軸を横切ってその近傍を通過すると、そのフィラメントF(シース要素)が受ける遠心力がその前後でほぼ正反対に向くこととなる。その際、フィラメントF(シース要素)自身は張力を負担することで吸収するため、結果として、遠心力に起因するガイド摩擦の抵抗を低減することができ、より速い回転で安定した撚り線の製造を実施することができる。
次に、図4は、スキップ形撚り線装置に本発明を適用した装置例であり、そのシース要素補給部3の拡大図を図5に、そしてベアリング部分の通線ガイドの概念図を図6に、それぞれ示す。
まず、全体構成を図4に示すように、基本構成は図3に示した装置と同様であり、同じ符号を付して説明を省略する。
まず、全体構成を図4に示すように、基本構成は図3に示した装置と同様であり、同じ符号を付して説明を省略する。
シース要素補給部3は、図5に示すように、シース要素通過経路3aとなるフライヤー7をそなえ、このフライヤ7は、図6に示すように、円環状のベアリング8a、8bおよび8cに回転自在に支持されている。すなわち、外側のベアリング8aにて支持脚9がフライヤ7の回転を保持し、フライヤ7の付け根部分に固定した中間のベアリング8bにてシース要素補給ボビン3bを保持するクレイドル3cを据え付けることにより、フライヤ7の回転とは関係なく、シース要素補給ボビン3bはクレイドル3c上で回転が可能となり、装置運転時のシース要素巻き出し量を調整することができる。
なお、クレイドル3cには、シース要素補給ボビン3bの他にブレーキ装置など、撚り線性の制御に必要な器具を設置することも可能である。
なお、クレイドル3cには、シース要素補給ボビン3bの他にブレーキ装置など、撚り線性の制御に必要な器具を設置することも可能である。
ここで、ストランドS(コア要素)は、回転するフライヤ7を保持している支持脚9に設けた円筒ガイド9aを通り、次のシース要素補給部3に導出される。円筒ガイド9aは、内側のベアリング8cに固定されているため、ここを通るストランドS(コア要素)は回転軸Lに相当する場所を通過することになり、フライヤ7やクレイドル3cの回転の影響を受けることがない。
また、クレイドル3cおよびシース要素補給用ボビン3bの回転軸部分には貫通穴が設けられており、ストランドS(コア要素)がここを通過することで、回転軸方向反対側のクレイドル3c出口側に案内される。
このクレイドル3c出口側においても入口時と同様に、ストランドS(コア要素)は、回転軸に相当し内側のベアリングで固定された円筒ガイド9aを通ることによって、フライヤ7やクレイドル3cの回転の影響を受けることなく、次のシース要素補給部3またはシース要素通過経路3aの軸方向外側の撚り合わせ部2にまで導出することができる。
このクレイドル3c出口側においても入口時と同様に、ストランドS(コア要素)は、回転軸に相当し内側のベアリングで固定された円筒ガイド9aを通ることによって、フライヤ7やクレイドル3cの回転の影響を受けることなく、次のシース要素補給部3またはシース要素通過経路3aの軸方向外側の撚り合わせ部2にまで導出することができる。
なお、図5および6において、符号7aはフライヤ7に設けたフィラメントF(シース要素)を通線用具であり、同7cはフィラメントF(シース要素)のガイド孔である。
以上の撚り線装置を用いることによって、コア要素は、その経路上の全ての場所において、回転の影響を受けることがないため、ねじりに起因するコア要素の形状崩れは無くなる。
また、図1に示したチューブラー形撚り線装置において、その回転フレーム6を保持するベアリングと、これと共軸で回転フレーム6内部に配置されているシース要素補給部3を保持している土台を保持するベアリングの回転軸部分を通り、また回転フレーム6内部においては、シース要素補給部3を回転フレーム6と共軸に配置し、軸部分の貫通穴に必要に応じてベアリング状のガイドを施したコア要素の通線経路を設けることによって、チューブラー形撚り線装置においても、発明の実施が可能である。
なお、上記のチューブラー形撚り線装置によれば、コア要素の通線経路が回転フレーム6と独立でねじれが全く無いため、コア要素の通線経路は、1本のみに限定されることはなく、内側のベアリング芯の中に複数のガイドを並べて設けることによって、コア要素の通線経路は並列して何本でも設けることができる。
以上述べたように、本発明の製造方法並びに製造装置は、コア要素に全くねじりの入らない経路を介して撚り線部にコア要素を導くことから、とりわけコア構造が複雑なコードを製造する場合に極めて有効である。
例えば、次の(a)〜(f)に示すコードの製造に適用した場合に、健全な撚り構造が維持されたコードが得られる。
(a)コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコード。
(b)コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素がフィラメントであるスチールコード。
(c)コア要素およびシース要素がそれぞれ複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコード。
(d)コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであり、シース要素がフィラメントであるスチールコード。
(e)コア要素およびシース要素がそれぞれフィラメントであるスチールコード。
(f)コア要素が複数の要素からなり、複数の要素を撚り合わせることなく並列に引き揃えて撚り合わせたスチールコードにおいて、上記した(a)〜(e)のそれぞれの構造を有するスチールコード。
また、コア要素としては、フィラメント、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドおよび複数本のストランドを撚り合わせたケーブルのうちから選ばれる、少なくとも2種の組合せとすることも可能である。その場合、シース要素には、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドが適している。
例えば、次の(a)〜(f)に示すコードの製造に適用した場合に、健全な撚り構造が維持されたコードが得られる。
(a)コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコード。
(b)コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素がフィラメントであるスチールコード。
(c)コア要素およびシース要素がそれぞれ複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコード。
(d)コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであり、シース要素がフィラメントであるスチールコード。
(e)コア要素およびシース要素がそれぞれフィラメントであるスチールコード。
(f)コア要素が複数の要素からなり、複数の要素を撚り合わせることなく並列に引き揃えて撚り合わせたスチールコードにおいて、上記した(a)〜(e)のそれぞれの構造を有するスチールコード。
また、コア要素としては、フィラメント、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドおよび複数本のストランドを撚り合わせたケーブルのうちから選ばれる、少なくとも2種の組合せとすることも可能である。その場合、シース要素には、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドが適している。
1 コア要素補給部
1a コア要素通過経路
2 撚り合せ部
3 シース要素補給部
3a シース要素通過経路
4 キャプスタン
5 巻き取り部
6 回転フレーム
7 フライヤ
8a、8bおよび8c ベアリング
L 仮想回転軸
F フィラメント
S ストランド
1a コア要素通過経路
2 撚り合せ部
3 シース要素補給部
3a シース要素通過経路
4 キャプスタン
5 巻き取り部
6 回転フレーム
7 フライヤ
8a、8bおよび8c ベアリング
L 仮想回転軸
F フィラメント
S ストランド
Claims (20)
- コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するに当り、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸に沿ってコア要素を撚り合せ部まで導く一方、該仮想回転軸の周りに設定したシース要素通過経路を介して、シース要素を撚り合せ部まで導き、シース要素通過経路上のシース要素を仮想回転軸周りで回転させて、コア要素のまわりにシース要素を撚り合わせることを特徴とするスチールコードの製造方法。
- 請求項1において、シース要素通過経路が複数であり、その少なくとも1つのシース要素通過経路が、少なくとも1回は、コア要素と非接触で回転軸を横切ってその近傍を通過するスチールコードの製造方法。
- 請求項1または2において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
- 請求項1または2において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- 請求項1または2において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれ複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
- 請求項1または2において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- 請求項1または2において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- 請求項1または2において、前記コア要素が複数の要素からなり、複数の要素を撚り合わせることなく並列に引き揃えて撚り合わせ部に導くスチールコードの製造方法。
- 請求項8において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
- 請求項8において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドの複数本をさらに撚り合わせたケーブルであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- 請求項8において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれ複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
- 請求項8において、前記コア要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであり、シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- 請求項8において、前記コア要素およびシース要素がそれぞれフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- 請求項8において、前記コア要素は、フィラメント、複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドおよび複数本のストランドを撚り合わせたケーブルのうちから選ばれる、少なくとも2種の組合せになるスチールコードの製造方法。
- 請求項14において、前記シース要素が複数本のフィラメントを撚り合わせたストランドであるスチールコードの製造方法。
- 請求項14において、前記シース要素がフィラメントであるスチールコードの製造方法。
- コア要素のまわりにシース要素を集合させて撚り合せ部において撚り合せて、コアのまわりにシースを配置したコードを製造するための装置であって、該撚り合せ部から延びる仮想回転軸の端末にコア要素補給部を配置し、該仮想回転軸に沿ってコア要素通過経路を形成し、さらにコア要素補給部と撚り合せ部との間に、シース要素補給部を仮想回転軸周りに回転可能に設置し、シース要素をシース要素補給部から撚り合せ部まで仮想回転軸から離間して導くシース要素通過経路を、シース要素供給部と同軸回転可能に形成したことを特徴とするスチールコードの製造装置。
- 請求項17において、シース要素通過経路が複数であり、その少なくとも1つのシース要素通過経路が、少なくとも1回はコア要素通過経路と非接触で仮想回転軸を横切ってその近傍を通過する経路であることを特徴とするスチールコードの製造装置。
- 請求項17または18において、撚り線形式がチューブラー形であるスチールコードの製造装置。
- 請求項17または18において、撚り線形式がスキップ形であるスチールコードの製造装置。
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- 2005-08-11 JP JP2005233243A patent/JP2007046202A/ja active Pending
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