JP2003223991A - ドナーから有機材料を転写してoledデバイスの層を形成するための方法 - Google Patents

ドナーから有機材料を転写してoledデバイスの層を形成するための方法

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JP2003223991A
JP2003223991A JP2002366673A JP2002366673A JP2003223991A JP 2003223991 A JP2003223991 A JP 2003223991A JP 2002366673 A JP2002366673 A JP 2002366673A JP 2002366673 A JP2002366673 A JP 2002366673A JP 2003223991 A JP2003223991 A JP 2003223991A
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Yuan-Sheng Tyan
タイアン ユアン−シェン
Giuseppe Farruggia
ファルッジア ギウゼッペ
Fridrich Vazan
バザン フリドリッチ
Thomas Richard Cushman
リチャード クッシュマン トーマス
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    • H10K50/11OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED] characterised by the electroluminescent [EL] layers
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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】有機発光デバイスの製造に際し、ドナーから基
板へ有機材料を転写する方法を改良する。 【解決手段】1又は2以上の有機発光デバイスを製造す
るに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要素1
00から基板10上に有機材料を転写する方法であっ
て、転写ステーション200により画定された大気圧下
のチャンバ内に、柔軟性ドナー要素と基板を、柔軟性ド
ナー要素がチャンバを仕切って第1キャビティ30と第
2キャビティ40とにするように、間隔を置いて並べた
関係で提供し、柔軟性ドナー要素が移動して基板と接触
する関係をなすように第1キャビティと第2キャビティ
との間の圧力差を変更し、第1キャビティの上面を画定
する透明窓34を提供し、そして基板と接している柔軟
性ドナー要素の上に透明窓を介して輻射線エネルギーを
付与することにより、柔軟性ドナー要素に熱を吸収させ
て有機材料を基板の上に転写することを特徴とする方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機発光デバイス
(OLED)としても知られている有機電場発光(EL)デバイス
に関し、より詳細には、このようなデバイスに含まれる
有機層の形成を容易にする方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】赤、緑及び青の色画素のような着色画素
(通称、RGB画素)を配列したカラー又はフルカラー
有機電場発光(EL)ディスプレイにおいては、RGB画素
を形成するため発色性有機EL媒体を精密にパターン化
する必要がある。基本的な有機ELデバイスは、共通要
素として、アノード、カソード、及び該アノードと該カ
ソードとに挟まれた有機EL媒体を含む。有機EL媒体
は1又は2層以上の有機薄膜からなることができ、その
層の一つが主として発光、すなわち電場発光を担う。こ
の特定の層を、一般に有機EL媒体の発光層と称する。
有機EL媒体中に存在する他の有機層は、主として電子
輸送機能を提供することができ、(正孔輸送のための)
正孔輸送層又は(電子輸送のための)電子輸送層と称さ
れている。フルカラー有機ELディスプレイパネルのR
GB画素を形成する際には、有機EL媒体の発光層又は
有機EL媒体全体を精密にパターン化する方法を考案す
る必要がある。
【0003】典型的には、電場発光画素は、米国特許第
5742129号に記載されているようなシャドーマス
ク技法によりディスプレイ上に形成される。この技法は
有効であるが、いくつかの欠点がある。シャドーマスク
技法では、解像度の高い画素サイズを達成することが困
難である。さらに、基板とシャドーマスクとの間のアラ
インメントの問題があり、画素を適当な位置に形成させ
ることに慎重にならなければならない。基板を大きくす
る場合には、シャドーマスクを操作して適切に位置決め
された画素を形成することが困難となる。シャドーマス
ク技法のさらなる欠点は、マスクの開口部が時間ととも
に目詰まりすることである。マスクの開口部が目詰まり
すると、ELディスプレイ上に機能しない画素が生じ、
望ましくない。
【0004】シャドーマスク技法には、一辺が2〜3イ
ンチを超える寸法のELデバイスを製造する時に特に明
白となる別の問題がある。ELデバイスを精密に形成す
るために必要な精度(ホール位置±5μm)を有する比
較的大きなシャドーマスクを製造することは極めて困難
である。
【0005】高解像度有機ELディスプレイのパターン
化方法が、米国特許第5851709号(Grandeら)に記
載されている。この方法は、(1)対向する第1表面及
び第2表面を有する基板を用意し、(2)該基板の第1
表面の上に透光性断熱層を形成し、(3)該断熱層の上
に吸光層を形成し、(4)該基板に、該第2表面から該
断熱層にまで延在する開口部の配列を設け、(5)該吸
光層の上に転写可能な発色性有機ドナー層を形成し、
(6)該基板の開口部とデバイス上の対応するカラー画
素とが配向するように該ドナー基板をディスプレイ基板
に対して精密にアラインし、そして(7)該ドナー基板
上の有機層を該ディスプレイ基板に転写させるに十分な
熱を該開口部上の吸光層に発生させるための輻射線源を
使用する、という工程序列を含む。
【0006】別法として、パターン化されていないドナ
ーシートとレーザーのような精密光源とを使用してドナ
ーシートから有機材料を基板に転写する方法が開示され
ている。Wolkらの一連の特許(米国特許第611408
8号、同第6140009号、同第6214520号及
び同第6221553号)に、ドナーシートの選ばれた
部分をレーザー光で加熱することによりドナーシートか
ら基板にELデバイスの発光層を転写することができる
方法が記載されている。
【0007】譲受人共通の米国特許第5937272号
(Tang)に、EL材料を蒸着することにより薄膜トラン
ジスタ(TFT)アレイ基板の上に多色画素(例、赤、緑及
び青の二次画素)をパターン化する方法が記載されてい
る。このようなEL材料は、支持体上のドナーコーティ
ング及び開口マスクを使用することにより、基板上に選
ばれたパターンで付着される。開口マスクは、(上記米
国特許第5937272号の図1にあるように)ドナー
層と基板との間の独立した実体物であってもよいし、ま
た(上記米国特許第5937272号の図4、5及び6
にあるように)ドナー層に組み込まれていてもよい。
【0008】EL材料の転写は、ドナーから材料が均一
に転写することを保証し、かつ、転写された材料の汚染
を極力少なくするため、ドナーと基板との間の環境を減
圧にして行なうことが好ましい。さらに、転写される材
料の所在及び領域を画定する際の解像度を極力高めるた
め、ドナー層及び基板(及び、独立した実体物である場
合には、開口部)を密接に保持する必要もある。一例と
して、Tangは、開口部又はドナー層を基板表面に近づけ
て、又はその表面上に、保持したものを示している。
【0009】低圧転写環境要件と高解像度転写要件との
双方を満たすべき場合に、困難が生じる。Tangの教示の
場合には、同一真空チャンバ内にドナーと基板の両方を
配置することにより、減圧を達成している。この方法に
よると、ドナーと基板の間のスペースにおいて減圧を達
成することは容易であるが、当該方法が要求する密接さ
を維持することが困難となる。ドナーと基板の間に真空
を導入することによりドナーを基板に対して保持する方
法は、真空チャンバ内では使用できないので、別の方法
を考慮しなければならない。
【0010】譲受人共通のIsbergらの欧州特許出願公開
第1028001号明細書に、ドナー層と基板の間に密
着性改良層を追加使用することが記載されている。この
方法は、Tangが要求する密接さを高める上で役に立つで
あろうが、密着性改良層が接着剤の形態で不純物を導入
してしまう可能性がある点で、不利益となろう。
【0011】手動式プレートで加えるもののような機械
式圧力を使用することはできるが、マイクロメートル程
度の許容差が要求される場合に表面全体に均一な圧力を
維持することは困難である。空気その他の流体で加圧す
る方が良好に機能するであろうが、このような圧力の使
用は、真空チャンバ内のコンディションを乱さないよう
にしなければならない点で、困難である。
【0012】譲受人共通のPhillipsらの米国特許出願第
10/021410号(出願日2001年12月12
日)に、上記問題に向けた装置及び方法が提供されてい
る。この出願明細書には、ドナーと基板を両方とも真空
チャンバ内に予備装填した時にドナーと基板の間に均一
かつ密接な接触を提供する装置及び方法が教示されてい
る。
【0013】
【特許文献1】米国特許第5578416号明細書
【特許文献2】米国特許第5742129号明細書
【特許文献3】米国特許第5851709号明細書
【特許文献4】米国特許第5937272号明細書
【特許文献5】米国特許第6114088号明細書
【特許文献6】米国特許第6140009号明細書
【特許文献7】米国特許第6214520号明細書
【特許文献8】欧州特許出願公開第1028001号明
細書
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、製造を
簡素化するためには、ドナーと基板を大気圧下で取り扱
い、そして必要な減圧条件は実際の転写工程中にのみ提
供することが往々にして好ましい。このような場合、真
空ホールドダウン法を採用し、その際にドナーと基板を
使用して真空チャンバの一部を形成することがしばしば
行なわれる。この真空チャンバを排気する時、該チャン
バの外部の大気圧により、ドナーと基板は互いに押され
合う。しかしながら、この状況では、真に低い転写圧の
転写環境を達成する上で、困難が生じる。圧力が低下し
始めるとすぐに、ドナーと基板は互いに密接にプレスさ
れて、それらの間隔をさらにポンプ排気することに対し
てシールを形成する。その間隔における圧力は、高いま
ま、かつ、予測できないまま残存し、そして高品質EL
材料転写にとって不適切となり得る。したがって、本発
明の目的は、ドナーから基板へ有機材料を転写する方法
を改良することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】この目的は、1又は2以
上のOLEDデバイスを製造するに際し有機材料層を形成す
るため柔軟性ドナー要素から基板上に有機材料を転写す
る方法であって、(a) 転写ステーションにより画定され
た大気圧下のチャンバ内に、該柔軟性ドナー要素と該基
板を、該柔軟性ドナー要素が該チャンバを仕切って第1
キャビティと第2キャビティとにするように、間隔を置
いて並べた関係で提供し、(b) 該柔軟性ドナー要素が移
動して該基板と接触する関係をなすように該第1キャビ
ティと第2キャビティとの間の圧力差を変更し、(c) 該
第1キャビティの上面を画定する透明窓を提供し、そし
て(d) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該
透明窓を介して輻射線エネルギーを付与することによ
り、該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該
基板の上に転写することを特徴とする方法を提供するこ
とによって達成される。本発明のさらなる目的は、本発
明による方法の適用を容易にするための装置を提供する
ことである。
【0016】この方法による有利な効果は、ドナーと基
板をほとんど大気圧条件下で取り扱えることである。本
法によると、実際の転写工程中には減圧が付与され、ド
ナーと基板との間隔が縮まることで、転写パターンの解
像度が向上し、しかも該転写工程が高い処理量で達成さ
れる。本法によるさらに有利な効果は、輻射線源とドナ
ーとの間に、妨害されない光路が提供されることであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図1に、本発明による有機材料転
写に用いられる柔軟性ドナー要素100の横断面図を示
す。それには、柔軟性高分子シートであることができる
支持体12が含まれる。支持体12の片面上に輻射線吸
収材料14がコーティングされ、さらに有機材料16が
コーティングされている。このコーティング面が転写面
18となり、そして支持体12の反対面が非転写面20
となる。輻射線吸収材料14はスペクトルの所定部分の
輻射線を吸収して熱を発生させることができる。輻射線
吸収材料14は、米国特許第5578416号明細書に
特定されている色素のような色素、カーボンのような顔
料、もしくはニッケル、クロム、チタン、他のような金
属であってもよいし、又は単層もしくは多層構造で材料
の組合せを含むこともできる。有機材料16は、正孔注
入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、発光材料、ホス
ト材料又はこれらの材料の組合せであることができる。
【0018】図2に、本発明に使用することができる転
写ステーション装置200の略横断面図を示す。第1取
付具22は硬質材料でできている。それは、柔軟性ドナ
ー要素100及び基板10に機械的支持を提供する。第
1取付具22には、それ用に機械加工されたスロットに
嵌め込まれるガスケット24であって柔軟性ドナー要素
100を押し当てた時に空密シールを提供することがで
きるものと、真空ポンプ46に接続されたポンプ口26
とが設けられている。第2取付具28も同様に硬質材料
でできており、これには、それ用に機械加工されたスロ
ットにそれぞれ嵌め込まれるガスケット32及び38
と、真空ポンプ44に接続されたポンプ口36とが設け
られている。取付具22及び28がチャンバ48を画定
する。真空ポンプ44及び46は、個別に制御されるバ
ルブ(図示なし)を介してポンプ口26及びポンプ口3
6に接続された単一ポンプとすることもできる。透明窓
34は、柔軟性ドナー要素100から基板10へ有機材
料を転写するために用いられる輻射線エネルギーに対し
て透明な硬質プレートである。透明窓34には、第2取
付具28と共に空密シールを形成するため第2取付具2
8に対して保持されガスケット32に押し当てられるた
めの手段(図示なし)が設けられている。
【0019】柔軟性ドナー要素100は、第1取付具2
2と第2取付具28との間に配置され、そして柔軟性ド
ナー要素100と第1取付具22との間、及び柔軟性ド
ナー要素100と第2取付具28との間に空密シールを
形成するための手段(図示なし)と一緒に保持される。
柔軟性ドナー要素100と第1取付具22が第1キャビ
ティ30を形成し、柔軟性ドナー要素100と第2取付
具28と透明窓34が第2キャビティ40を形成する。
基板10は第1取付具22に対し、第1キャビティ30
内で、図示されていない手段によって搭載され、そして
柔軟性ドナー要素100から基板10へ有機材料が転写
される関係をなすように柔軟性ドナー要素100の転写
面18を向ける。柔軟性ドナー要素100と基板10と
の間隙は、適切な有機材料転写に必要な減圧を迅速に達
成できることを確保するため、ポンプ排気が促進される
ように大きく保たれる。
【0020】図2に、転写ステーション装置200のポ
ンプダウン構成を示す。ここでは、取付具22又は28
が所定の位置に移動されており、柔軟性ドナー要素10
0及び基板10が適切に装填され、キャビティ30及び
40が形成され、そして両方のキャビティの排気が開始
されている。第1キャビティ30は、所望の転写圧を達
成するために排気される。第2キャビティ40は、柔軟
性ドナー要素100と基板10との間隙が大きいままで
いることを保証するために2つのチャンバ間の圧力差を
小さく保持して柔軟性ドナー要素100の変形を極力抑
えるように排気される。適切な転写圧が達成される前に
柔軟性ドナー要素100が基板10に押し当てられる
と、両者の間隔が縮まり、適切な転写圧を達成するのに
要する時間が長くなる。これは極めて望ましくないこと
である。
【0021】図3に、転写ステーション装置200の転
写構成を示す。所望の転写圧が達成された後、第2キャ
ビティ40の圧力を高める。高められた圧力により、柔
軟性ドナー要素100が押されて基板10と接触する関
係となる。用語「接触する関係」とは、柔軟性ドナー要
素100が基板10又は基板10上のスペーサ要素と係
合することを意味する。別法として、ビーズのようなス
ペーサ要素を柔軟性ドナー要素100の上に形成させる
こともできる。転写のための実際の間隙の間隔は、基板
10又は柔軟性ドナー要素100の上のスタンドオフの
高さによって決めることができる。高解像度転写過程を
達成するためには、小さな間隙間隔が必要となる。透明
窓34を通して輻射線エネルギー50が加えられ、これ
が輻射線吸収層14により吸収されて、柔軟性ドナー要
素100から基板10への有機材料の転写が起こる。
【0022】第2キャビティ40における圧力上昇は、
当該チャンバを大気に対して換気することにより達成す
ることができ、また加圧容器から気体を入れることによ
り達成することもできる。転写工程が完了したら、第1
キャビティ30及び第2キャビティ40の双方を換気す
ることができ、第1キャビティ30と第2キャビティ4
0の間の圧力バランスが再び達成され、そして柔軟性ド
ナー要素100がはね返り、実質的にもとの平面とな
る。次いで、第1取付具22と第2取付具28を分離し
て、使用済の柔軟性ドナー要素100と基板10を取り
出すことができる。その後、新規のドナー及び基板片を
装填して、上記プロセスを繰り返すことができる。
【0023】輻射線エネルギー50が透明窓34を通し
て適用されることに留意されたい。キャビティ40を排
気しなければならないため、透明窓34は、当該キャビ
ティ外部からの大気圧に耐える必要がある。透明窓34
は強健でなければならず、またその厚さは実質的でなけ
ればならない。転写の対象となる基板の面積が大きくな
るほど、透明窓34をより厚くする必要がある。要素3
4が厚くなると、輻射線源52と柔軟性ドナー要素10
0との間の作業距離が増加するが、特定の輻射線源につ
いては達成が困難となる場合がある。合焦式走査ビーム
源を使用する場合、厚い透明窓34では、輻射線エネル
ギービームが錯行する可能性のため、合焦及び走査が困
難となる。さらに、許容できる光学的完成度を有する大
きくて厚い透明要素34を製造することも困難である。
【0024】図4に、本発明により設計された別の実施
態様である転写ステーション装置300を示す。これ
は、特に大きな基板を使用する場合に適している。転写
ステーション装置300は、ポンプダウン構成で図示さ
れている。この転写ステーション装置300の作用は、
透明窓34を可動扉42に置き換えたことを除き、上記
のものと実質同一である。図5に、この転写ステーショ
ン装置300を、転写構成で示す。第1キャビティ30
において転写圧を達成し、かつ、第2キャビティ40を
換気して大気圧にした後、扉42を開放して柔軟性ドナ
ー要素100を輻射線源52に露出する。これにより、
輻射線エネルギービーム50が、妨害されることなく柔
軟性ドナー要素100にアクセスすることができる。輻
射線エネルギー源52と柔軟性ドナー要素100との間
の作業距離を縮めることができ、錯行の問題もない。転
写過程が完了した後、第1キャビティ30を換気するこ
とにより第1取付具22と第2取付具28を分離し、そ
して使用済の柔軟性ドナー要素100及び基板10を取
り出すことができる。その後、扉42を第2取付具28
に対して再度閉めることにより、上述の手順を繰り返す
ことができる。この実施態様では、扉42を輻射線エネ
ルギーに対して透明にする必要がなく、当該装置の構成
を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に使用することができるドナーを示す横
断面図である。
【図2】本発明により設計された装置の一実施態様をポ
ンプダウン構成で示す横断面図である。
【図3】上記装置を転写構成で示す横断面図である。
【図4】本発明により設計された装置の別の実施態様を
ポンプダウン構成で示す横断面図である。
【図5】上記装置を転写構成で示す横断面図である。
【符号の説明】 10…基板 12…支持体 14…輻射線吸収材料 16…有機材料 22…第1取付具 24、32、38…ガスケット 26、36…ポンプ口 28…第2取付具 30…第1キャビティ 34…透明窓 40…第2キャビティ 42…可動扉 44、46…真空ポンプ 50…輻射線エネルギービーム 52…輻射線源 100…柔軟性ドナー要素 200、300…転写ステーション装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ギウゼッペ ファルッジア アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ビショップス レーン 706 (72)発明者 フリドリッチ バザン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14534, ピッツフォード,バンテージ ドライブ 3 (72)発明者 トーマス リチャード クッシュマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,ジョン ジェイ ドライブ 325 Fターム(参考) 3K007 AB18 DB03 FA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1又は2以上の有機発光デバイスを製造
    するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要素
    から基板上に有機材料を転写する方法であって、 (a) 転写ステーションにより画定された大気圧下のチャ
    ンバ内に、該柔軟性ドナー要素と該基板を、該柔軟性ド
    ナー要素が該チャンバを仕切って第1キャビティと第2
    キャビティとにするように、間隔を置いて並べた関係で
    提供し、 (b) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第1キャビティと該第2キャビティと
    の間の圧力差を変更し、 (c) 該第1キャビティの上面を画定する透明窓を提供
    し、そして (d) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該透
    明窓を介して輻射線エネルギーを付与することにより、
    該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板
    の上に転写することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 該第1キャビティと該第2キャビティと
    の間の相対圧力を変更することにより該柔軟性ドナー要
    素を該基板との接触から離し、かつ、該基板及び該柔軟
    性ドナー要素を該チャンバから取り出すことをさらに含
    む、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 1又は2以上の有機発光デバイスを製造
    するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要素
    から基板上に有機材料を転写する方法であって、 (a) 転写ステーションにより画定された大気圧下のチャ
    ンバ内に、該柔軟性ドナー要素と該基板を、該柔軟性ド
    ナー要素が該チャンバを仕切って第1キャビティと第2
    キャビティとにするように、間隔を置いて並べた関係で
    提供し、 (b) 該第1キャビティ及び第2キャビティにおける圧力
    を、該柔軟性ドナー要素の変形を抑えるためこれらのキ
    ャビティ間の圧力差を小さく維持しながら、減少させ、 (c) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第2キャビティにおける圧力を上昇さ
    せ、 (d) 該第2キャビティの上面を画定する透明窓を提供
    し、そして (e) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該透
    明窓を介して輻射線エネルギーを付与することにより、
    該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板
    の上に転写することを特徴とする方法。
  4. 【請求項4】 1又は2以上の有機発光デバイスを製造
    するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要素
    から基板上に有機材料を転写する方法であって、 (a) 第1取付具及び第2取付具を用意し、該第1取付具
    及び該第2取付具を移動させて、チャンバを有する転写
    ステーションを画定するように係合させ、 (b) 大気圧下の該チャンバ内に、該柔軟性ドナー要素と
    該基板を、該柔軟性ドナー要素が該チャンバを仕切って
    第1キャビティと第2キャビティとにするように、間隔
    を置いて並べた関係で提供し、 (c) 該第1キャビティ及び第2キャビティにおける圧力
    を、該柔軟性ドナー要素の変形を防止しながら、減少さ
    せ、 (d) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第2キャビティにおける圧力を上昇さ
    せ、 (e) 該第2キャビティの上面を画定する透明窓を該第2
    取付具に提供し、そして (f) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該透
    明窓を介して輻射線エネルギーを付与することにより、
    該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板
    の上に転写することを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 1又は2以上の有機発光デバイスを製造
    するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要素
    から基板上に有機材料を転写する方法であって、 (a) 第1取付具及び第2取付具を用意し、該第1取付具
    及び該第2取付具を移動させて、チャンバを有する転写
    ステーションを画定するように係合させるに際し、該第
    2取付具には、該チャンバの一部を画定し、かつ、閉鎖
    位置から輻射線を受容する開放位置まで移動することが
    できる扉要素が含まれており、 (b) 大気圧下の該チャンバ内に、該柔軟性ドナー要素と
    該基板を、該柔軟性ドナー要素が該チャンバを仕切って
    第1キャビティと第2キャビティとにするように、間隔
    を置いて並べた関係で提供し、 (c) 該第1キャビティ及び第2キャビティにおける圧力
    を、該柔軟性ドナー要素の変形を防止しながら、減少さ
    せ、 (d) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第2キャビティにおける圧力を上昇さ
    せ、かつ、該扉要素を輻射線を受容する開放位置にまで
    移動させ、そして(e) 該基板と接している該柔軟性ドナ
    ー要素の上に、該第2取付具の輻射線受容開放位置を介
    して輻射線エネルギーを付与することにより、該柔軟性
    ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板の上に転
    写することを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 輻射線エネルギーをレーザー光で付与
    し、かつ、該光を、該有機材料を該基板へ適切に転写さ
    せるパターンで走査する、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 該有機材料が正孔注入材料、正孔輸送材
    料、電子輸送材料、発光材料又はこれらの組合せを含
    む、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該有機材料が2種以上の成分を含み、そ
    の一つがホスト材料である、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該輻射線吸収材料が、有機材料をパター
    ン転写させるように選定されたパターン化層の形態にあ
    る、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 1又は2以上の有機発光デバイスを製
    造するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要
    素から基板上に有機材料を転写する装置であって、 (a) 大気圧下のチャンバを有する転写ステーションと、 (b) 該チャンバ内に、該柔軟性ドナー要素と該基板を、
    該柔軟性ドナー要素が該チャンバを仕切って第1キャビ
    ティと第2キャビティとにするように、間隔を置いて並
    べた関係で提供するための手段と、 (c) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該2つのキャビティ間に圧力差を発生さ
    せるための手段と、 (d) 該第2キャビティの上面を画定する透明窓と、 (e) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該透
    明窓を介して輻射線エネルギーを付与することにより、
    該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板
    の上に転写するための手段とを含む装置。
  11. 【請求項11】 1又は2以上の有機発光デバイスを製
    造するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要
    素から基板上に有機材料を転写する装置であって、 (a) 大気圧下のチャンバを有する転写ステーションと、 (b) 該柔軟性ドナー要素と該基板を、該柔軟性ドナー要
    素が該チャンバを仕切って第1キャビティと第2キャビ
    ティとにするように、間隔を置いて並べた関係で提供す
    るための手段と、 (c) 該第1キャビティ及び第2キャビティにおける圧力
    を、該柔軟性ドナー要素の変形を極力抑えるためこれら
    のキャビティ間の圧力差を小さく維持しながら、減少さ
    せるための手段と、 (c) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第2キャビティにおける圧力を上昇さ
    せるための手段と、 (d) 該第2キャビティの上面を画定する透明窓と、 (e) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該透
    明窓を介して輻射線エネルギーを付与することにより、
    該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板
    の上に転写するための手段とを含む装置。
  12. 【請求項12】 1又は2以上の有機発光デバイスを製
    造するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要
    素から基板上に有機材料を転写する装置であって、 (a) 第1取付具及び第2取付具、並びに該第1取付具及
    び該第2取付具を移動させて、大気圧下のチャンバを有
    する転写ステーションを画定するように係合させるため
    の手段と、 (b) 該チャンバ内に、該柔軟性ドナー要素と該基板を、
    該柔軟性ドナー要素が該チャンバを仕切って第1キャビ
    ティと第2キャビティとにするように、間隔を置いて並
    べた関係で提供するための手段と、 (c) 該第1キャビティ及び第2キャビティにおける圧力
    を、該柔軟性ドナー要素の変形を極力抑えながら減少さ
    せるための手段と、 (d) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第2キャビティにおける圧力を上昇さ
    せるための手段と、 (e) 該第2キャビティの上面を画定する、該第2取付具
    内の透明窓と、 (f) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に該透
    明窓を介して輻射線エネルギーを付与することにより、
    該柔軟性ドナー要素に熱を吸収させて有機材料を該基板
    の上に転写するための手段とを含む装置。
  13. 【請求項13】 1又は2以上の有機発光デバイスを製
    造するに際し有機材料層を形成するため柔軟性ドナー要
    素から基板上に有機材料を転写する装置であって、 (a) 第1取付具及び第2取付具、並びに該第1取付具及
    び該第2取付具を移動させて、チャンバを有する転写ス
    テーションを画定するように係合させるための手段であ
    って、該第2取付具に、該チャンバの一部を画定し、か
    つ、閉鎖位置から輻射線を受容する開放位置まで移動す
    ることができる扉要素が含まれているものと、 (b) 大気圧下の該チャンバ内に、該柔軟性ドナー要素と
    該基板を、該柔軟性ドナー要素が該チャンバを仕切って
    第1キャビティと第2キャビティとにするように、間隔
    を置いて並べた関係で提供するための手段と、 (c) 該第1キャビティ及び第2キャビティにおける圧力
    を、該柔軟性ドナー要素の変形を極力抑えながら、減少
    させるための手段と、 (d) 該柔軟性ドナー要素が移動して該基板と接触する関
    係をなすように該第2キャビティにおける圧力を上昇さ
    せ、かつ、該扉要素を輻射線を受容する開放位置にまで
    移動させるための手段と、 (e) 該基板と接している該柔軟性ドナー要素の上に、該
    第2取付具の輻射線受容開放位置を介して輻射線エネル
    ギーを付与することにより、該柔軟性ドナー要素に熱を
    吸収させて有機材料を該基板の上に転写するための手段
    とを含む装置。
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