JP2003215810A - フォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法 - Google Patents
フォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法Info
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- JP2003215810A JP2003215810A JP2002013488A JP2002013488A JP2003215810A JP 2003215810 A JP2003215810 A JP 2003215810A JP 2002013488 A JP2002013488 A JP 2002013488A JP 2002013488 A JP2002013488 A JP 2002013488A JP 2003215810 A JP2003215810 A JP 2003215810A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高い水酸化テトラアルキルアンモニウム(T
AAH)回収率を可能とするフォトレジスト現像廃液か
ら現像液を回収する方法を提供する。 【解決手段】 フォトレジスト及びTAAHを主として
含有するフォトレジスト現像廃液又は該フォトレジスト
現像廃液に由来する処理液を電気透析処理し、電気透析
処理後の脱塩廃液の少なくとも一部を濃縮処理し、TA
Aイオン濃縮液を電解処理してTAAH溶液を回収す
る。濃縮処理の前段か後段において、中和してフォトレ
ジストを析出させ、析出フォトレジスト成分を濾過等の
分離手段により分離除去するのが好ましい。
AAH)回収率を可能とするフォトレジスト現像廃液か
ら現像液を回収する方法を提供する。 【解決手段】 フォトレジスト及びTAAHを主として
含有するフォトレジスト現像廃液又は該フォトレジスト
現像廃液に由来する処理液を電気透析処理し、電気透析
処理後の脱塩廃液の少なくとも一部を濃縮処理し、TA
Aイオン濃縮液を電解処理してTAAH溶液を回収す
る。濃縮処理の前段か後段において、中和してフォトレ
ジストを析出させ、析出フォトレジスト成分を濾過等の
分離手段により分離除去するのが好ましい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス
(LSI、VLSI等)、液晶ディスプレイ(LC
D)、プリント基板等の電子部品の製造工程等で発生す
るフォトレジスト及び水酸化テトラアルキルアンモニウ
ム(テトラアルキルアンモニウムヒドロオキシドで、以
下、時に「TAAH」と略す)を少なくとも含むフォト
レジスト現像廃液の処理方法に関し、特にその電気透析
処理過程において生じる脱塩廃液の少なくとも一部から
も現像液を回収する方法に関する。
(LSI、VLSI等)、液晶ディスプレイ(LC
D)、プリント基板等の電子部品の製造工程等で発生す
るフォトレジスト及び水酸化テトラアルキルアンモニウ
ム(テトラアルキルアンモニウムヒドロオキシドで、以
下、時に「TAAH」と略す)を少なくとも含むフォト
レジスト現像廃液の処理方法に関し、特にその電気透析
処理過程において生じる脱塩廃液の少なくとも一部から
も現像液を回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSI、VLSI、LCD、プリント基
板等の電子部品等の製造過程には、フォトリソグラフィ
ー工程が含まれる。この工程では、ウェハやガラス基板
等の基板上にフォトレジストの皮膜を形成し、その所定
部分に光等を照射し、次いで現像液により不要のフォト
レジストを溶解・現像して微細なパターンを形成し、更
にエッチング等の処理を行った後、基板上の不溶性のフ
ォトレジスト膜を剥離する。フォトレジストは、露光部
分が現像液に可溶性となるポジ型と露光部分が現像液に
不溶性となるネガ型がある。LSI、VLSI、LCD
等の電子部品等の製造分野ではポジ型フォトレジストが
主に使用され、その現像液はアルカリ現像液である。こ
のアルカリ現像液としては、通常、有機アルカリである
水酸化テトラメチルアンモニウム(以下、時に「TMA
H」と略す)や水酸化トリメチル(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウム(即ち、コリン)等のTAAHの水溶
液が使用されている。なお、ネガ型フォトレジストの現
像液としては有機溶剤系現像液が主流であるが、アルカ
リ現像液を用いるものもある。
板等の電子部品等の製造過程には、フォトリソグラフィ
ー工程が含まれる。この工程では、ウェハやガラス基板
等の基板上にフォトレジストの皮膜を形成し、その所定
部分に光等を照射し、次いで現像液により不要のフォト
レジストを溶解・現像して微細なパターンを形成し、更
にエッチング等の処理を行った後、基板上の不溶性のフ
ォトレジスト膜を剥離する。フォトレジストは、露光部
分が現像液に可溶性となるポジ型と露光部分が現像液に
不溶性となるネガ型がある。LSI、VLSI、LCD
等の電子部品等の製造分野ではポジ型フォトレジストが
主に使用され、その現像液はアルカリ現像液である。こ
のアルカリ現像液としては、通常、有機アルカリである
水酸化テトラメチルアンモニウム(以下、時に「TMA
H」と略す)や水酸化トリメチル(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウム(即ち、コリン)等のTAAHの水溶
液が使用されている。なお、ネガ型フォトレジストの現
像液としては有機溶剤系現像液が主流であるが、アルカ
リ現像液を用いるものもある。
【0003】従って、TAAH水溶液をアルカリ現像液
として用いる現像工程から排出される廃液(「フォトレ
ジスト現像廃液」と言い、時に「現像廃液」と略称す
る)には、通常、溶解したフォトレジストとTAAHが
含有されている。但し、一般に、廃液(廃水)は工場に
よって異なってくるものであり、何が混入してくるか分
からず、また、場合によっては他の廃水と混合されるこ
とがあり得るので、TAAHの水酸化物イオンの少量が
他種の陰イオンに置換されてテトラアルキルアンモニウ
ム(以下、時に「TAA」と略す)の塩となっているこ
ともあり得るが、このような現像廃液がTAAHを含む
ことには変わりがない。
として用いる現像工程から排出される廃液(「フォトレ
ジスト現像廃液」と言い、時に「現像廃液」と略称す
る)には、通常、溶解したフォトレジストとTAAHが
含有されている。但し、一般に、廃液(廃水)は工場に
よって異なってくるものであり、何が混入してくるか分
からず、また、場合によっては他の廃水と混合されるこ
とがあり得るので、TAAHの水酸化物イオンの少量が
他種の陰イオンに置換されてテトラアルキルアンモニウ
ム(以下、時に「TAA」と略す)の塩となっているこ
ともあり得るが、このような現像廃液がTAAHを含む
ことには変わりがない。
【0004】TAAHは環境に有害で比較的高価な薬品
であり使用量も多く、公害対策や資源の有効活用等の観
点から、現像廃液の再生処理方法の一つとして、現像廃
液又はそれに由来する処理液を電気透析に供してTAA
H含有濃縮液を回収し、必要に応じて精製して、現像液
として再利用する試みがなされている(特開平7−32
8642号公報)。
であり使用量も多く、公害対策や資源の有効活用等の観
点から、現像廃液の再生処理方法の一つとして、現像廃
液又はそれに由来する処理液を電気透析に供してTAA
H含有濃縮液を回収し、必要に応じて精製して、現像液
として再利用する試みがなされている(特開平7−32
8642号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来法では、
電気透析で生じる若干のTAAHを含むフォトレジスト
含有脱塩廃液の方は捨てていたので、TAAH回収率は
廃液の条件にもよるが約75%〜約90%と低かった。
該脱塩廃液を捨てていた理由としては、(1)脱塩廃液
のTAAH濃度は低いので、TAAH回収率を更に上げ
ようとすると電気透析時間が長くなり、処理効率が悪く
なること、(2)拡散によって電気的移動とは逆方向に
TAAイオンが移動するため、実質的な平衡状態に達
し、脱塩廃液のTAAH濃度は、濃縮液のTAAH濃度
との或る差以下には下げることが実質的にできないこ
と、(3)脱塩廃液のTAAH濃度を大きく下げるとア
ルカリ性が弱くなり、フォトレジストが析出することな
どが挙げられる。
電気透析で生じる若干のTAAHを含むフォトレジスト
含有脱塩廃液の方は捨てていたので、TAAH回収率は
廃液の条件にもよるが約75%〜約90%と低かった。
該脱塩廃液を捨てていた理由としては、(1)脱塩廃液
のTAAH濃度は低いので、TAAH回収率を更に上げ
ようとすると電気透析時間が長くなり、処理効率が悪く
なること、(2)拡散によって電気的移動とは逆方向に
TAAイオンが移動するため、実質的な平衡状態に達
し、脱塩廃液のTAAH濃度は、濃縮液のTAAH濃度
との或る差以下には下げることが実質的にできないこ
と、(3)脱塩廃液のTAAH濃度を大きく下げるとア
ルカリ性が弱くなり、フォトレジストが析出することな
どが挙げられる。
【0006】従って、本発明の目的は、フォトレジスト
及びTAAHを含有するフォトレジスト現像廃液の上述
のような従来の処理方法の欠点を解消し、高TAAH回
収率を可能とするフォトレジスト現像廃液から現像液を
回収する方法を提供することである。
及びTAAHを含有するフォトレジスト現像廃液の上述
のような従来の処理方法の欠点を解消し、高TAAH回
収率を可能とするフォトレジスト現像廃液から現像液を
回収する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フォトレジス
ト及び水酸化テトラアルキルアンモニウムを主として含
有するフォトレジスト現像廃液又は該フォトレジスト現
像廃液に由来する処理液を電気透析処理する工程、電気
透析処理後の脱塩廃液の少なくとも一部を濃縮処理する
工程、テトラアルキルアンモニウムイオン濃縮液を電解
処理して水酸化テトラアルキルアンモニウム溶液を回収
する工程を含むことを特徴とするフォトレジスト現像廃
液からの現像液の回収方法を提供するものである。ここ
で、濃縮処理は、連続的でもよく、非連続的でもよい。
後述の様に、脱塩廃液の少なくとも一部を中和してフォ
トレジストの少なくとも一部を析出させ、析出フォトレ
ジスト成分を分離する場合は、その後段の濃縮処理は非
連続的になるのが通常である。また、ここで「テトラア
ルキルアンモニウムイオン濃縮液」と言っているのは、
TAAHの形ではなく、元々その塩の形で含まれるもの
も、中和によりその塩となったものも、電解処理でTA
AHとして回収されるので、取り敢えず「イオン」と言
う概念で捉えたものである。
ト及び水酸化テトラアルキルアンモニウムを主として含
有するフォトレジスト現像廃液又は該フォトレジスト現
像廃液に由来する処理液を電気透析処理する工程、電気
透析処理後の脱塩廃液の少なくとも一部を濃縮処理する
工程、テトラアルキルアンモニウムイオン濃縮液を電解
処理して水酸化テトラアルキルアンモニウム溶液を回収
する工程を含むことを特徴とするフォトレジスト現像廃
液からの現像液の回収方法を提供するものである。ここ
で、濃縮処理は、連続的でもよく、非連続的でもよい。
後述の様に、脱塩廃液の少なくとも一部を中和してフォ
トレジストの少なくとも一部を析出させ、析出フォトレ
ジスト成分を分離する場合は、その後段の濃縮処理は非
連続的になるのが通常である。また、ここで「テトラア
ルキルアンモニウムイオン濃縮液」と言っているのは、
TAAHの形ではなく、元々その塩の形で含まれるもの
も、中和によりその塩となったものも、電解処理でTA
AHとして回収されるので、取り敢えず「イオン」と言
う概念で捉えたものである。
【0008】電気透析処理で生じる脱塩廃液を濃縮し
て、電解処理することで、従来は捨てていた脱塩廃液中
のTAAHも効率的に回収でき、そのためにTAAH回
収率を上げることができ、また、後段の脱塩廃液処理工
程の経済性の上昇と共に、環境負荷の低減による環境的
な貢献も図れる。
て、電解処理することで、従来は捨てていた脱塩廃液中
のTAAHも効率的に回収でき、そのためにTAAH回
収率を上げることができ、また、後段の脱塩廃液処理工
程の経済性の上昇と共に、環境負荷の低減による環境的
な貢献も図れる。
【0009】フォトレジスト及びTAAHを主として含
む現像廃液は、通常は、pH値12〜14のアルカリ性
を呈しており、フォトレジストはアルカリ性現像廃液中
ではそのカルボキシル基やフェノール性水酸基等の酸基
によりTAAイオンとの塩の形で溶解している。本発明
は、かかるアルカリ性の現像廃液にもそのまま適用する
こともできる。即ち、現像廃液を電気透析し、得られる
脱塩廃液を濃縮し、濃縮液を電解してTAAH溶液を回
収するのである。
む現像廃液は、通常は、pH値12〜14のアルカリ性
を呈しており、フォトレジストはアルカリ性現像廃液中
ではそのカルボキシル基やフェノール性水酸基等の酸基
によりTAAイオンとの塩の形で溶解している。本発明
は、かかるアルカリ性の現像廃液にもそのまま適用する
こともできる。即ち、現像廃液を電気透析し、得られる
脱塩廃液を濃縮し、濃縮液を電解してTAAH溶液を回
収するのである。
【0010】フォトレジスト現像廃液中の水酸化テトラ
アルキルアンモニウム(TAAH)は、各種電子部品の
製造等の際に使用するフォトレジストの現像液に用いら
れるアルカリであり、例えば、水酸化テトラメチルアン
モニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウ
ム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラ
ブチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニ
ウム、水酸化トリメチルエチルアンモニウム、水酸化ジ
メチルジエチルアンモニウム、水酸化トリメチル(2−
ヒドロキシエチル)アンモニウム(即ち、コリン)、水
酸化トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウ
ム、水酸化ジメチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモ
ニウム、水酸化ジエチルジ(2−ヒドロキシエチル)ア
ンモニウム、水酸化メチルトリ(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウム、水酸化エチルトリ(2−ヒドロキシ
エチル)アンモニウム、水酸化テトラ(2−ヒドロキシ
エチル)アンモニウム等(特に、前二者とコリン)を挙
げることができる。
アルキルアンモニウム(TAAH)は、各種電子部品の
製造等の際に使用するフォトレジストの現像液に用いら
れるアルカリであり、例えば、水酸化テトラメチルアン
モニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウ
ム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラ
ブチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニ
ウム、水酸化トリメチルエチルアンモニウム、水酸化ジ
メチルジエチルアンモニウム、水酸化トリメチル(2−
ヒドロキシエチル)アンモニウム(即ち、コリン)、水
酸化トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウ
ム、水酸化ジメチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモ
ニウム、水酸化ジエチルジ(2−ヒドロキシエチル)ア
ンモニウム、水酸化メチルトリ(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウム、水酸化エチルトリ(2−ヒドロキシ
エチル)アンモニウム、水酸化テトラ(2−ヒドロキシ
エチル)アンモニウム等(特に、前二者とコリン)を挙
げることができる。
【0011】前述したように、現像廃液中のTAAHの
水酸化物イオンの少量が他種の陰イオンに置換されてT
AA塩となっていることもあり得る。かかる他種の陰イ
オンとしては、工場によって異なるが、例えば、弗化物
イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、炭酸イオン、炭
酸水素イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、硝酸イオ
ン、燐酸イオン、燐酸水素イオン、燐酸二水素イオン等
の無機陰イオン、及び、蟻酸イオン、酢酸イオン、蓚酸
イオン等の有機陰イオンを挙げることができる。炭酸イ
オン、炭酸水素イオンは、空気中の炭酸ガスが現像廃液
中に溶け込んで少量存在することが多い。これらの陰イ
オン類は、電気透析で生じる脱塩廃液にも多少は入って
くるが、濃縮後の電解工程で殆ど除去できる。これは、
後述する様な電解により得られる濃縮液では、水酸化物
イオン(OHイオン)が通常はTAAイオンの対イオン
となるからである。
水酸化物イオンの少量が他種の陰イオンに置換されてT
AA塩となっていることもあり得る。かかる他種の陰イ
オンとしては、工場によって異なるが、例えば、弗化物
イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、炭酸イオン、炭
酸水素イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、硝酸イオ
ン、燐酸イオン、燐酸水素イオン、燐酸二水素イオン等
の無機陰イオン、及び、蟻酸イオン、酢酸イオン、蓚酸
イオン等の有機陰イオンを挙げることができる。炭酸イ
オン、炭酸水素イオンは、空気中の炭酸ガスが現像廃液
中に溶け込んで少量存在することが多い。これらの陰イ
オン類は、電気透析で生じる脱塩廃液にも多少は入って
くるが、濃縮後の電解工程で殆ど除去できる。これは、
後述する様な電解により得られる濃縮液では、水酸化物
イオン(OHイオン)が通常はTAAイオンの対イオン
となるからである。
【0012】現像廃液に由来する処理液とは、前処理工
程を経て得られるTAAH含有溶液であって、多少とも
フォトレジストを含んでいる溶液である。かかる現像廃
液に由来する処理液としては、現像廃液に対して、逆浸
透膜処理及び(好ましくは減圧下の)蒸発処理の少なく
とも一つの濃縮方法で処理する濃縮処理工程(a)、ナ
ノフィルトレーション膜(NF膜)によりTAAHを主
として含む透過液と濃縮液を得るNF膜分離処理工程
(b)(特開平11−192481号公報)、および、
イオン交換体と接触させて或る程度の不純物を吸着除去
して精製液を得るイオン交換処理工程(c)から選ばれ
る少なくとも一つの前処理工程を行って得られる処理液
であるのが好ましい。複数のこれらの前処理工程を行う
場合は、その順序は任意であり、例えば、目的に応じて
適正な順序を選べばよい。ここで、「イオン交換体」
は、陰イオン交換樹脂等の陰イオン交換体や陽イオン交
換樹脂(特開平10−85741号公報、特開平11−
190907号公報)は勿論、キレート形成基を有する
キレート樹脂(特開2000−93955号公報)も含
めた概念とする。
程を経て得られるTAAH含有溶液であって、多少とも
フォトレジストを含んでいる溶液である。かかる現像廃
液に由来する処理液としては、現像廃液に対して、逆浸
透膜処理及び(好ましくは減圧下の)蒸発処理の少なく
とも一つの濃縮方法で処理する濃縮処理工程(a)、ナ
ノフィルトレーション膜(NF膜)によりTAAHを主
として含む透過液と濃縮液を得るNF膜分離処理工程
(b)(特開平11−192481号公報)、および、
イオン交換体と接触させて或る程度の不純物を吸着除去
して精製液を得るイオン交換処理工程(c)から選ばれ
る少なくとも一つの前処理工程を行って得られる処理液
であるのが好ましい。複数のこれらの前処理工程を行う
場合は、その順序は任意であり、例えば、目的に応じて
適正な順序を選べばよい。ここで、「イオン交換体」
は、陰イオン交換樹脂等の陰イオン交換体や陽イオン交
換樹脂(特開平10−85741号公報、特開平11−
190907号公報)は勿論、キレート形成基を有する
キレート樹脂(特開2000−93955号公報)も含
めた概念とする。
【0013】現像廃液は、通常、洗浄水(リンス水)な
どでTAAH濃度が低くなっているので、先ず現像廃液
を逆浸透膜処理及び(好ましくは減圧下の)蒸発処理の
少なくとも一つの濃縮方法で処理する濃縮処理工程を経
て得られるTAAHが濃縮された濃縮液を現像廃液に由
来する処理液として用いるのが好ましい。これらの濃縮
方法の複数を併用する場合は、順序は特に限定されず任
意である。このような濃縮液に対して電気透析処理を行
えば、電気透析の際の電流効率の向上、被処理液量の減
少に伴う電気透析装置の小型化とランニングコストの低
減、印加電圧の低減、TAAH回収率の向上等の利点を
得ることができる(特開平11−190907号公
報)。この場合に、蒸発及び/又は逆浸透膜処理の工程
は、NF膜分離処理工程(b)やイオン交換処理工程
(c)をも行う場合には、その前後のいずれの段階でも
よい。なお、蒸発の凝縮水や逆浸透膜処理の透過水はフ
ォトレジストやTAAHが殆ど含まれていないので、リ
ンス水や工程水等として用いることができる。また、逆
浸透膜処理の場合は、逆浸透膜の劣化を少なくする観点
からは被処理液のpH値9〜12で行うのが好ましい
が、その寿命や濃縮コスト等との関係でコスト的に見合
う限りこれに限定されない。
どでTAAH濃度が低くなっているので、先ず現像廃液
を逆浸透膜処理及び(好ましくは減圧下の)蒸発処理の
少なくとも一つの濃縮方法で処理する濃縮処理工程を経
て得られるTAAHが濃縮された濃縮液を現像廃液に由
来する処理液として用いるのが好ましい。これらの濃縮
方法の複数を併用する場合は、順序は特に限定されず任
意である。このような濃縮液に対して電気透析処理を行
えば、電気透析の際の電流効率の向上、被処理液量の減
少に伴う電気透析装置の小型化とランニングコストの低
減、印加電圧の低減、TAAH回収率の向上等の利点を
得ることができる(特開平11−190907号公
報)。この場合に、蒸発及び/又は逆浸透膜処理の工程
は、NF膜分離処理工程(b)やイオン交換処理工程
(c)をも行う場合には、その前後のいずれの段階でも
よい。なお、蒸発の凝縮水や逆浸透膜処理の透過水はフ
ォトレジストやTAAHが殆ど含まれていないので、リ
ンス水や工程水等として用いることができる。また、逆
浸透膜処理の場合は、逆浸透膜の劣化を少なくする観点
からは被処理液のpH値9〜12で行うのが好ましい
が、その寿命や濃縮コスト等との関係でコスト的に見合
う限りこれに限定されない。
【0014】NF膜分離処理工程(b)に用いられるN
F膜は、分画分子量が100〜1000の範囲内で、且
つ、0.2%(重量/容積)の塩化ナトリウム水溶液を
被処理液として25℃で分離処理した時の塩化ナトリウ
ムの阻止率(除去率)が90%以下の特性を有する分離
膜である。工程(b)は多段に行ってもよい(特開平1
1−192481号公報)。この工程(b)では、TA
AHはNF膜を透過してその殆どが透過液中に入って来
るが、フォトレジストは余り又は殆どNF膜を透過せ
ず、大部分は濃縮液側に残存して濃縮されるので、フォ
トレジスト等の不純物を主として含む濃縮液とTAAH
を主として含む透過液が得られる。この工程(b)は、
比較的低コスト且つ操作が容易な工程で、TAAHをか
なりの程度精製できる点で好ましく、また、イオン交換
処理では除去の難しいFe、Al等の金属成分やシリカ
等の不純物も或る程度は濃縮液側に除去できる(NF膜
を透過する量は少ない)。工程(b)により或る程度の
不純物が除去された透過液が得られるので、電気透析処
理を行う際に、その不純物負荷を低減でき、精製コスト
を低減することができる。また、この工程(b)で得ら
れる濃縮液は、電気透析処理の原液(脱塩液)として用
いたり(特開平11−192481号公報)、本発明の
方法で電気透析処理により得られる脱塩廃液と合流させ
て、後段の濃縮や電解に供することもできる。
F膜は、分画分子量が100〜1000の範囲内で、且
つ、0.2%(重量/容積)の塩化ナトリウム水溶液を
被処理液として25℃で分離処理した時の塩化ナトリウ
ムの阻止率(除去率)が90%以下の特性を有する分離
膜である。工程(b)は多段に行ってもよい(特開平1
1−192481号公報)。この工程(b)では、TA
AHはNF膜を透過してその殆どが透過液中に入って来
るが、フォトレジストは余り又は殆どNF膜を透過せ
ず、大部分は濃縮液側に残存して濃縮されるので、フォ
トレジスト等の不純物を主として含む濃縮液とTAAH
を主として含む透過液が得られる。この工程(b)は、
比較的低コスト且つ操作が容易な工程で、TAAHをか
なりの程度精製できる点で好ましく、また、イオン交換
処理では除去の難しいFe、Al等の金属成分やシリカ
等の不純物も或る程度は濃縮液側に除去できる(NF膜
を透過する量は少ない)。工程(b)により或る程度の
不純物が除去された透過液が得られるので、電気透析処
理を行う際に、その不純物負荷を低減でき、精製コスト
を低減することができる。また、この工程(b)で得ら
れる濃縮液は、電気透析処理の原液(脱塩液)として用
いたり(特開平11−192481号公報)、本発明の
方法で電気透析処理により得られる脱塩廃液と合流させ
て、後段の濃縮や電解に供することもできる。
【0015】工程(c)で用いるイオン交換体として
は、陰イオン交換樹脂(望ましくは、OH形の陰イオン
交換樹脂)及び/又はH形及びTAA形の少なくとも一
方の陽イオン交換樹脂及び/又はキレート樹脂を用いる
のが高純度の再生現像液を得る観点からは好ましいのは
勿論であるが、工程(c)が前処理であり、後段で適切
な処理を行えば良いことから、これらに限定されるもの
ではない。
は、陰イオン交換樹脂(望ましくは、OH形の陰イオン
交換樹脂)及び/又はH形及びTAA形の少なくとも一
方の陽イオン交換樹脂及び/又はキレート樹脂を用いる
のが高純度の再生現像液を得る観点からは好ましいのは
勿論であるが、工程(c)が前処理であり、後段で適切
な処理を行えば良いことから、これらに限定されるもの
ではない。
【0016】その他の現像廃液に由来するTAAH含有
溶液の例を具体的に挙げれば、現像廃液を活性炭処理す
る活性炭処理工程を経て得られる処理液(特開昭58−
30753号公報)、および、活性炭処理工程及び上記
工程(a)、工程(b)、工程(c)の少なくとも一つ
の工程を経て得られる処理液を挙げることができる。後
者の場合は、各工程の順序は任意である。
溶液の例を具体的に挙げれば、現像廃液を活性炭処理す
る活性炭処理工程を経て得られる処理液(特開昭58−
30753号公報)、および、活性炭処理工程及び上記
工程(a)、工程(b)、工程(c)の少なくとも一つ
の工程を経て得られる処理液を挙げることができる。後
者の場合は、各工程の順序は任意である。
【0017】フォトレジスト現像廃液を、先ず電気透析
で処理すると、TAAイオン(対イオンが、主に水酸化
物イオン)が濃縮されたTAAH濃縮液を回収すること
ができる。このTAAH濃縮液は、例えば、本発明の方
法で電解により得られるTAAH溶液(濃縮液)と合流
させ、必要に応じて更に精製して、現像液として再利用
することができる。電気透析におけるイオン交換膜(但
し、後述するように、陰イオン交換膜の代わりに中性膜
を用いることもできる)の作用により、大部分のフォト
レジストは、脱塩廃液(TAAイオンが稀薄になった
「稀薄液」)中に残留する。
で処理すると、TAAイオン(対イオンが、主に水酸化
物イオン)が濃縮されたTAAH濃縮液を回収すること
ができる。このTAAH濃縮液は、例えば、本発明の方
法で電解により得られるTAAH溶液(濃縮液)と合流
させ、必要に応じて更に精製して、現像液として再利用
することができる。電気透析におけるイオン交換膜(但
し、後述するように、陰イオン交換膜の代わりに中性膜
を用いることもできる)の作用により、大部分のフォト
レジストは、脱塩廃液(TAAイオンが稀薄になった
「稀薄液」)中に残留する。
【0018】上述の様に、脱塩廃液は一般に比較的多量
のフォトレジストを含むので、脱塩廃液の濃縮処理で残
留TAAHと共にフォトレジストも高度に濃縮されてし
まう。濃縮処理で得られる濃縮液にはTAAHも含まれ
るので、場合によってはこの濃縮液を電気透析してTA
AHの回収を行うことも理論的に可能であろうが、この
濃縮液中ではTAAイオンの対イオンが炭酸イオン、炭
酸水素イオン、フォトレジストイオン等となっている割
合が比較的高く、これらもOHイオンとするために本発
明では電解を行ってTAAHの回収を行う。
のフォトレジストを含むので、脱塩廃液の濃縮処理で残
留TAAHと共にフォトレジストも高度に濃縮されてし
まう。濃縮処理で得られる濃縮液にはTAAHも含まれ
るので、場合によってはこの濃縮液を電気透析してTA
AHの回収を行うことも理論的に可能であろうが、この
濃縮液中ではTAAイオンの対イオンが炭酸イオン、炭
酸水素イオン、フォトレジストイオン等となっている割
合が比較的高く、これらもOHイオンとするために本発
明では電解を行ってTAAHの回収を行う。
【0019】濃縮処理で得られるTAAイオン濃縮液に
高濃度のフォトレジストが含まれると、電解時に電解セ
ルでの陽イオン交換膜(後述の様に、中性膜の場合あ
り)の表面の目詰まりなどの様々なトラブルの原因とな
るので、予めフォトレジストを少なくとも或る程度除去
するのが好ましいが、フォトレジスト濃度は、前処理工
程の有無や種類などによっても異なってくるので、この
フォトレジスト除去は本発明において必須の操作ではな
い。
高濃度のフォトレジストが含まれると、電解時に電解セ
ルでの陽イオン交換膜(後述の様に、中性膜の場合あ
り)の表面の目詰まりなどの様々なトラブルの原因とな
るので、予めフォトレジストを少なくとも或る程度除去
するのが好ましいが、フォトレジスト濃度は、前処理工
程の有無や種類などによっても異なってくるので、この
フォトレジスト除去は本発明において必須の操作ではな
い。
【0020】フォトレジスト除去の手段としては、「中
和+濾過」法や、紫外線酸化法やオゾン酸化法等のフォ
トレジスト分解法を挙げることができるが、コスト等の
面で「中和+濾過」法が好ましい。フォトレジスト除去
工程は、濃縮処理工程の前段でも後段でも良い。濃縮装
置がフォトレジスト析出の大きな影響を受けそうな場合
は前段濃縮(例えば、濃縮→中和→濾過)を行うのが好
ましく、一方、濃縮装置が材料的にアルカリに弱い場合
は後段濃縮(例えば、中和→濾過→濃縮)を行うのが好
ましい。
和+濾過」法や、紫外線酸化法やオゾン酸化法等のフォ
トレジスト分解法を挙げることができるが、コスト等の
面で「中和+濾過」法が好ましい。フォトレジスト除去
工程は、濃縮処理工程の前段でも後段でも良い。濃縮装
置がフォトレジスト析出の大きな影響を受けそうな場合
は前段濃縮(例えば、濃縮→中和→濾過)を行うのが好
ましく、一方、濃縮装置が材料的にアルカリに弱い場合
は後段濃縮(例えば、中和→濾過→濃縮)を行うのが好
ましい。
【0021】中和用の酸としては、硫酸や塩酸や炭酸等
の無機酸を使用することができるが、その他に、TAA
吸着陽イオン交換樹脂を再生する際に生じる再生廃液を
中和剤として使用することもでき、この場合はTAAH
回収率を上げることができる。TAA吸着陽イオン交換
樹脂を再生する際に生じる再生廃液としては、例えば、
本発明による電解処理後の脱塩液からTAAイオン吸着
を行うのに用いられた陽イオン交換樹脂を酸で再生した
時に生じる再生廃液などを使用することができ、この場
合は略100%のTAAH回収率の達成も可能である。
ここで、再生剤の酸としては、例えば、塩酸や硫酸を用
いることができるが、これらに限定されない。中和によ
って脱塩廃液又はその濃縮液のpHを3〜10の範囲に
するのが好ましく、6〜8の範囲にするのがより好まし
い。
の無機酸を使用することができるが、その他に、TAA
吸着陽イオン交換樹脂を再生する際に生じる再生廃液を
中和剤として使用することもでき、この場合はTAAH
回収率を上げることができる。TAA吸着陽イオン交換
樹脂を再生する際に生じる再生廃液としては、例えば、
本発明による電解処理後の脱塩液からTAAイオン吸着
を行うのに用いられた陽イオン交換樹脂を酸で再生した
時に生じる再生廃液などを使用することができ、この場
合は略100%のTAAH回収率の達成も可能である。
ここで、再生剤の酸としては、例えば、塩酸や硫酸を用
いることができるが、これらに限定されない。中和によ
って脱塩廃液又はその濃縮液のpHを3〜10の範囲に
するのが好ましく、6〜8の範囲にするのがより好まし
い。
【0022】中和によって生じた析出フォトレジスト成
分の分離の手段としては、例えば、孔径1μm以下の精
密濾過膜、限外濾過膜及びNF膜から選ばれる濾過膜を
使用した膜濾過分離法、遠心分離法、サイクロン法、お
よび、活性炭や各種充填剤等の濾材を使用した濾過分離
法などを挙げることができる。
分の分離の手段としては、例えば、孔径1μm以下の精
密濾過膜、限外濾過膜及びNF膜から選ばれる濾過膜を
使用した膜濾過分離法、遠心分離法、サイクロン法、お
よび、活性炭や各種充填剤等の濾材を使用した濾過分離
法などを挙げることができる。
【0023】電気透析で生じる脱塩廃液又はその中和析
出フォトレジスト成分除去液の濃縮処理の手段として
は、例えば、逆浸透膜法、蒸発濃縮法、クロマト法(特
開平11−142380号公報参照)などを挙げること
ができる。単位操作としては、逆浸透膜法は連続的に行
うのが通常であり、蒸発濃縮法やクロマト法では連続的
にも非連続的にも行うことができる。蒸発濃縮法は、減
圧下に行うのがエネルギーコストの面で好ましい。通常
は、かかる濃縮手段の一つを選んで行えばよいが、二手
段以上を組み合わせて行うこともできる。上記の濃縮処
理により、得られるTAAイオン濃縮液のTAAイオン
濃度が好ましくは2重量%以上、より好ましくは5重量
%以上、更に好ましくは10〜20重量%の範囲になる
ように濃縮することが、後段に行う電解の効率の点で好
ましい。
出フォトレジスト成分除去液の濃縮処理の手段として
は、例えば、逆浸透膜法、蒸発濃縮法、クロマト法(特
開平11−142380号公報参照)などを挙げること
ができる。単位操作としては、逆浸透膜法は連続的に行
うのが通常であり、蒸発濃縮法やクロマト法では連続的
にも非連続的にも行うことができる。蒸発濃縮法は、減
圧下に行うのがエネルギーコストの面で好ましい。通常
は、かかる濃縮手段の一つを選んで行えばよいが、二手
段以上を組み合わせて行うこともできる。上記の濃縮処
理により、得られるTAAイオン濃縮液のTAAイオン
濃度が好ましくは2重量%以上、より好ましくは5重量
%以上、更に好ましくは10〜20重量%の範囲になる
ように濃縮することが、後段に行う電解の効率の点で好
ましい。
【0024】本発明の方法で得られたTAAH溶液は、
前述の様に、通常は電気透析処理で得られたTAAH濃
縮液と合流して、合流TAAH溶液を再生現像液として
再利用するが、一般に、LSI、VSLI、LCD等の
不純物を極度に嫌う電子部品の製造工程等で再生現像液
を再利用しようとする場合は、再生現像液に高い純度や
所定濃度が要求される。そのため、前処理工程を行って
いない場合や、上記合流TAAH溶液がかかる高い要求
純度に達していない場合には、上記合流TAAH溶液に
対して、OH形陰イオン交換樹脂及び/又はH形及びT
AA形の少なくとも一方の陽イオン交換樹脂及び/又は
キレート樹脂と接触処理する工程(A)、キレート形成
基を有する多孔性濾過膜、陰イオン交換基を有する多孔
性濾過膜及び陽イオン交換基を有する多孔性濾過膜から
なる群から選ばれる少なくとも一種のイオン交換基を有
する多孔性濾過膜で処理する工程(B)(特開2001
−17965号公報)、クロマト処理する工程(C)
(特開平11−142380号公報)の少なくとも一つ
の工程を行うのが好ましい。複数のこれらの工程を行う
のであれば、その順序は任意であり、例えば、目的に応
じて適正な順序を選べばよい。本発明の方法で得られた
TAAH溶液が所定濃度に達していない場合は、逆浸透
膜処理、(好ましくは減圧下の)蒸発処理、クロマト処
理などの方法で濃縮するか、新品TAAHを添加すれば
よい。また、本発明の方法で得られたTAAH溶液が所
定濃度を越えている場合は、(超)純水で稀釈すればよ
い。
前述の様に、通常は電気透析処理で得られたTAAH濃
縮液と合流して、合流TAAH溶液を再生現像液として
再利用するが、一般に、LSI、VSLI、LCD等の
不純物を極度に嫌う電子部品の製造工程等で再生現像液
を再利用しようとする場合は、再生現像液に高い純度や
所定濃度が要求される。そのため、前処理工程を行って
いない場合や、上記合流TAAH溶液がかかる高い要求
純度に達していない場合には、上記合流TAAH溶液に
対して、OH形陰イオン交換樹脂及び/又はH形及びT
AA形の少なくとも一方の陽イオン交換樹脂及び/又は
キレート樹脂と接触処理する工程(A)、キレート形成
基を有する多孔性濾過膜、陰イオン交換基を有する多孔
性濾過膜及び陽イオン交換基を有する多孔性濾過膜から
なる群から選ばれる少なくとも一種のイオン交換基を有
する多孔性濾過膜で処理する工程(B)(特開2001
−17965号公報)、クロマト処理する工程(C)
(特開平11−142380号公報)の少なくとも一つ
の工程を行うのが好ましい。複数のこれらの工程を行う
のであれば、その順序は任意であり、例えば、目的に応
じて適正な順序を選べばよい。本発明の方法で得られた
TAAH溶液が所定濃度に達していない場合は、逆浸透
膜処理、(好ましくは減圧下の)蒸発処理、クロマト処
理などの方法で濃縮するか、新品TAAHを添加すれば
よい。また、本発明の方法で得られたTAAH溶液が所
定濃度を越えている場合は、(超)純水で稀釈すればよ
い。
【0025】イオン交換樹脂として陰イオン交換樹脂と
陽イオン交換樹脂のどちらを用いるか、または、両方を
用いるかは、現像液として再生されるTAAH溶液の用
途との関連における該溶液中に残留するフォトレジス
ト、他の陰イオン類及び陽イオン類等の各種不純物の許
容量によって決めればよい。但し、例えば、上述の様
に、LSI、VLSI、LCD等の電子部品の製造用の
現像液として再生TAAH溶液を用いるには、陰イオン
交換樹脂及び陽イオン交換樹脂の両方を用いるのが望ま
しい。陰イオン交換樹脂は、OH形であるのが好まし
い。
陽イオン交換樹脂のどちらを用いるか、または、両方を
用いるかは、現像液として再生されるTAAH溶液の用
途との関連における該溶液中に残留するフォトレジス
ト、他の陰イオン類及び陽イオン類等の各種不純物の許
容量によって決めればよい。但し、例えば、上述の様
に、LSI、VLSI、LCD等の電子部品の製造用の
現像液として再生TAAH溶液を用いるには、陰イオン
交換樹脂及び陽イオン交換樹脂の両方を用いるのが望ま
しい。陰イオン交換樹脂は、OH形であるのが好まし
い。
【0026】陽イオン交換樹脂は、通常、水素イオン形
(H形)かナトリウムイオン形(Na形)で市販されて
おり、このような陽イオン交換樹脂(好ましくはH形)
を、その使用に先立って、予めテトラアルキルアンモニ
ウム形(TAA形)とすることによって、陽イオン交換
樹脂に通液する通液初期に、TAAHが陽イオン交換樹
脂に吸着されて、処理液中のその濃度が低下するという
現象の発生を防止することができる。即ち、陽イオン交
換樹脂としては、H形のままでも用いることができる
が、TAA形として用いるのが好ましい。但し、完全な
TAA形陽イオン交換樹脂ではなくて、一部H形となっ
ているものでも良く、また、H形陽イオン交換樹脂とT
AA形陽イオン交換樹脂を任意の割合で混合もしくは積
層して用いても良い。
(H形)かナトリウムイオン形(Na形)で市販されて
おり、このような陽イオン交換樹脂(好ましくはH形)
を、その使用に先立って、予めテトラアルキルアンモニ
ウム形(TAA形)とすることによって、陽イオン交換
樹脂に通液する通液初期に、TAAHが陽イオン交換樹
脂に吸着されて、処理液中のその濃度が低下するという
現象の発生を防止することができる。即ち、陽イオン交
換樹脂としては、H形のままでも用いることができる
が、TAA形として用いるのが好ましい。但し、完全な
TAA形陽イオン交換樹脂ではなくて、一部H形となっ
ているものでも良く、また、H形陽イオン交換樹脂とT
AA形陽イオン交換樹脂を任意の割合で混合もしくは積
層して用いても良い。
【0027】キレート形成基を有するキレート樹脂を単
独で用いることもできるが、陰イオン交換樹脂及び/又
は陽イオン交換樹脂と併用することもできる。キレート
樹脂とイオン交換樹脂(陰イオン交換樹脂と陽イオン交
換樹脂の片方又は両方)とを併用する場合、これらは単
床(別床)及び混床のいずれの形で使用しても良い。単
床(別床)の場合、配列順序は任意であり、陰イオン交
換樹脂と陽イオン交換樹脂との間にキレート樹脂を配し
ても良い。
独で用いることもできるが、陰イオン交換樹脂及び/又
は陽イオン交換樹脂と併用することもできる。キレート
樹脂とイオン交換樹脂(陰イオン交換樹脂と陽イオン交
換樹脂の片方又は両方)とを併用する場合、これらは単
床(別床)及び混床のいずれの形で使用しても良い。単
床(別床)の場合、配列順序は任意であり、陰イオン交
換樹脂と陽イオン交換樹脂との間にキレート樹脂を配し
ても良い。
【0028】陰イオン交換樹脂と陽イオン交換樹脂の両
方をイオン交換樹脂として用いる場合は、陰イオン交換
樹脂と陽イオン交換樹脂を混合した混合イオン交換樹脂
としてカラム又は塔中に充填して用いても良いが、陰イ
オン交換樹脂を上流側に、陽イオン交換樹脂を下流側に
カラム又は塔中に積層充填して用いるのが好ましく、場
合によっては逆でも差し支えない。また、陰イオン交換
樹脂を上流側のカラム又は塔に充填し、陽イオン交換樹
脂を下流側のカラム又は塔に充填し、個別に配置して用
いることもでき、この場合は、長時間の運転によって、
交換容量が減少したり、劣化した方のイオン交換樹脂の
みを容易に交換することができ、便利である。この場
合、陰イオン交換樹脂充填カラム又は塔と陽イオン交換
樹脂充填カラム又は塔の一方を電気透析装置及び/又は
電解装置の前段に設けてもよい。これらのことは、更に
キレート樹脂を用いる場合にも言えることである。な
お、上流側に陰イオン交換樹脂、下流側に陽イオン交換
樹脂を配置する場合の利点は、陰イオン交換樹脂からは
極微量のアミン類が溶出することが考えられるので、下
流側に陽イオン交換樹脂を配置することで、この溶出ア
ミン類を捕捉することができることなどである。
方をイオン交換樹脂として用いる場合は、陰イオン交換
樹脂と陽イオン交換樹脂を混合した混合イオン交換樹脂
としてカラム又は塔中に充填して用いても良いが、陰イ
オン交換樹脂を上流側に、陽イオン交換樹脂を下流側に
カラム又は塔中に積層充填して用いるのが好ましく、場
合によっては逆でも差し支えない。また、陰イオン交換
樹脂を上流側のカラム又は塔に充填し、陽イオン交換樹
脂を下流側のカラム又は塔に充填し、個別に配置して用
いることもでき、この場合は、長時間の運転によって、
交換容量が減少したり、劣化した方のイオン交換樹脂の
みを容易に交換することができ、便利である。この場
合、陰イオン交換樹脂充填カラム又は塔と陽イオン交換
樹脂充填カラム又は塔の一方を電気透析装置及び/又は
電解装置の前段に設けてもよい。これらのことは、更に
キレート樹脂を用いる場合にも言えることである。な
お、上流側に陰イオン交換樹脂、下流側に陽イオン交換
樹脂を配置する場合の利点は、陰イオン交換樹脂からは
極微量のアミン類が溶出することが考えられるので、下
流側に陽イオン交換樹脂を配置することで、この溶出ア
ミン類を捕捉することができることなどである。
【0029】キレート樹脂は多価の金属イオン類に対す
る選択性が高く、キレート樹脂と現像廃液又はそれに由
来するTAAH含有溶液とを接触処理させることによ
り、これらの多価の金属イオン類を効果的に除去でき
る。使用したキレート樹脂を再生するには、例えば、塩
酸等の酸で該キレート樹脂を処理してH形キレート樹脂
とし、(超)純水で洗浄して酸を洗い落とし、好ましく
はTAAH水溶液でTAA形キレート樹脂として、再利
用する。
る選択性が高く、キレート樹脂と現像廃液又はそれに由
来するTAAH含有溶液とを接触処理させることによ
り、これらの多価の金属イオン類を効果的に除去でき
る。使用したキレート樹脂を再生するには、例えば、塩
酸等の酸で該キレート樹脂を処理してH形キレート樹脂
とし、(超)純水で洗浄して酸を洗い落とし、好ましく
はTAAH水溶液でTAA形キレート樹脂として、再利
用する。
【0030】本発明の方法に用いるシステムの最後段又
はその近くに、0.03〜1μm程度の細孔径を有する
PE、PP又はPTFE製のフィルター等を用いた精密
濾過膜処理装置や、限外濾過膜処理装置等の膜処理装置
を設置しても良く、この場合、元々現像廃液中に存在す
る微粒子を除去できると共に、ポンプ、電気透析装置や
電解装置、イオン交換樹脂やキレート樹脂等から微粒子
が混入してきても、これを確実に除去できるので好まし
い。また、上記の様な濾過膜の代わりにNF膜や、キレ
ート形成基を有する多孔性濾過膜、陰イオン交換基を有
する多孔性濾過膜及び陽イオン交換基を有する多孔性濾
過膜からなる群から選ばれる少なくとも一種のイオン交
換基を有する多孔性濾過膜を用いて膜処理装置を構成
し、該システムの最後段またはその近くに設置してもよ
く、その場合は該NF膜や該多孔性濾過膜が微粒子を除
去できるので、別段の膜処理装置は必ずしも必要な訳で
はない。なお、これらの膜処理で濃縮液が生じる場合
は、例えば、該濃縮液は、合流させて、本発明における
電気透析処理工程又は電解処理工程に供することもでき
る。
はその近くに、0.03〜1μm程度の細孔径を有する
PE、PP又はPTFE製のフィルター等を用いた精密
濾過膜処理装置や、限外濾過膜処理装置等の膜処理装置
を設置しても良く、この場合、元々現像廃液中に存在す
る微粒子を除去できると共に、ポンプ、電気透析装置や
電解装置、イオン交換樹脂やキレート樹脂等から微粒子
が混入してきても、これを確実に除去できるので好まし
い。また、上記の様な濾過膜の代わりにNF膜や、キレ
ート形成基を有する多孔性濾過膜、陰イオン交換基を有
する多孔性濾過膜及び陽イオン交換基を有する多孔性濾
過膜からなる群から選ばれる少なくとも一種のイオン交
換基を有する多孔性濾過膜を用いて膜処理装置を構成
し、該システムの最後段またはその近くに設置してもよ
く、その場合は該NF膜や該多孔性濾過膜が微粒子を除
去できるので、別段の膜処理装置は必ずしも必要な訳で
はない。なお、これらの膜処理で濃縮液が生じる場合
は、例えば、該濃縮液は、合流させて、本発明における
電気透析処理工程又は電解処理工程に供することもでき
る。
【0031】なお、システムの最後段又はその近くに設
置する上記の様な膜処理装置の前段にTAAH溶液の脱
気脱泡を行う膜脱気装置等の脱気脱泡装置を配置するの
が膜処理装置の差圧上昇を防ぎ、膜の寿命を長くする点
で好ましい(特開2000−155426号公報)。
置する上記の様な膜処理装置の前段にTAAH溶液の脱
気脱泡を行う膜脱気装置等の脱気脱泡装置を配置するの
が膜処理装置の差圧上昇を防ぎ、膜の寿命を長くする点
で好ましい(特開2000−155426号公報)。
【0032】次に、本発明の方法において行う電気透析
の原理を図1を参照しつつ説明する。なお、TAAイオ
ンの対イオンが水酸化物イオン(以下、「OHイオン」
と略す)であるTAAHの通常の場合について説明す
る。
の原理を図1を参照しつつ説明する。なお、TAAイオ
ンの対イオンが水酸化物イオン(以下、「OHイオン」
と略す)であるTAAHの通常の場合について説明す
る。
【0033】図1に示した様に、陰極101と陽極10
2の間には陽イオン交換膜103と陰イオン交換膜10
4が交互に並べられて複数のセルを構成している。該複
数のセルに送られたTAAH及びフォトレジストを含有
する原液(現像廃液又はそれに由来するTAAH含有処
理液)中のTAAHは、陽イオンとしてのTAAイオン
(TAA+)と陰イオンとしてのOHイオンに解離して
いるため、陰極101と陽極102間に直流電圧が印加
されるとTAAイオンは陽イオン交換膜103を通って
陰極側に移動するが次の陰イオン交換膜104で殆ど阻
止され、一方、OHイオンは陰イオン交換膜104を通
って陽極側に移動するが次の陽イオン交換膜103で殆
ど阻止されるため、或るセルではTAAHが濃縮され、
該セルに隣接するセルではTAAHが減少することにな
る。即ち、陰イオン交換膜104を陰極101に面した
側に有するセル(A)は濃縮セルとして機能し、ここで
はTAAHが濃縮されて濃縮液となり、陰イオン交換膜
104を陽極102に面した側に有するセル(B)は脱
塩セルとして機能し、ここではTAAHが減少して脱塩
液となる。原液中のフォトレジストはイオン交換膜を殆
ど通らないため濃縮セル及び脱塩セルをそのまま通過し
て濃縮液中及び脱塩液中に残留する。
2の間には陽イオン交換膜103と陰イオン交換膜10
4が交互に並べられて複数のセルを構成している。該複
数のセルに送られたTAAH及びフォトレジストを含有
する原液(現像廃液又はそれに由来するTAAH含有処
理液)中のTAAHは、陽イオンとしてのTAAイオン
(TAA+)と陰イオンとしてのOHイオンに解離して
いるため、陰極101と陽極102間に直流電圧が印加
されるとTAAイオンは陽イオン交換膜103を通って
陰極側に移動するが次の陰イオン交換膜104で殆ど阻
止され、一方、OHイオンは陰イオン交換膜104を通
って陽極側に移動するが次の陽イオン交換膜103で殆
ど阻止されるため、或るセルではTAAHが濃縮され、
該セルに隣接するセルではTAAHが減少することにな
る。即ち、陰イオン交換膜104を陰極101に面した
側に有するセル(A)は濃縮セルとして機能し、ここで
はTAAHが濃縮されて濃縮液となり、陰イオン交換膜
104を陽極102に面した側に有するセル(B)は脱
塩セルとして機能し、ここではTAAHが減少して脱塩
液となる。原液中のフォトレジストはイオン交換膜を殆
ど通らないため濃縮セル及び脱塩セルをそのまま通過し
て濃縮液中及び脱塩液中に残留する。
【0034】上述の説明で明らかな様に、図1に示した
ように脱塩セル及び濃縮セルの両方に原液を通液した場
合は、濃縮液中にもフォトレジストがそのまま残留する
こととなるが、濃縮セル側ではTAAHのみが濃縮され
るのであってフォトレジストは濃縮されないので、濃縮
液中のフォトレジストは原液中の濃度とほぼ同じであ
り、この点において、電気透析法はTAAHのみでなく
フォトレジストも同時に濃縮されてしまう蒸発法や逆浸
透膜法とは明らかに相違する。
ように脱塩セル及び濃縮セルの両方に原液を通液した場
合は、濃縮液中にもフォトレジストがそのまま残留する
こととなるが、濃縮セル側ではTAAHのみが濃縮され
るのであってフォトレジストは濃縮されないので、濃縮
液中のフォトレジストは原液中の濃度とほぼ同じであ
り、この点において、電気透析法はTAAHのみでなく
フォトレジストも同時に濃縮されてしまう蒸発法や逆浸
透膜法とは明らかに相違する。
【0035】本発明では、フォトレジストアルカリ現像
液として再利用できる高純度のTAAHの溶液を再生回
収することを目的としているので、電気透析で不純物を
なるべく含まない濃縮液を得ることが再生現像液として
濃縮液をそのまま使用するには好ましく、そのために
は、脱塩セル側に原液を通液し、濃縮セル側に(超)純
水又は不純物を含まない低濃度のTAAH溶液〔例え
ば、(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕
等の電解質溶液を通液するのが好ましい。しかし、濃縮
セルにも原液を送る場合、濃縮処理工程や後述の電解工
程などに供する分を含めた脱塩廃液の排水量(容積)が
減少する点では有利である。
液として再利用できる高純度のTAAHの溶液を再生回
収することを目的としているので、電気透析で不純物を
なるべく含まない濃縮液を得ることが再生現像液として
濃縮液をそのまま使用するには好ましく、そのために
は、脱塩セル側に原液を通液し、濃縮セル側に(超)純
水又は不純物を含まない低濃度のTAAH溶液〔例え
ば、(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕
等の電解質溶液を通液するのが好ましい。しかし、濃縮
セルにも原液を送る場合、濃縮処理工程や後述の電解工
程などに供する分を含めた脱塩廃液の排水量(容積)が
減少する点では有利である。
【0036】電気透析装置は、一般的に使用されている
ものを使用でき、これに使用されるイオン交換膜として
は、陽イオンと陰イオンを選択的に分離できるものであ
れば特に限定されず、例えば、アシプレックス〔旭化成
工業(株)製〕、セレミオン〔旭硝子(株)製〕、ネオ
セプタ〔徳山曹達(株)製〕、イオンクラッドEDSメ
ンブレン〔ポール(株)製〕、ナフィオン(デュポン社
製)等を挙げることができる。また、イオン交換膜の特
性も、一般的なものでよい。
ものを使用でき、これに使用されるイオン交換膜として
は、陽イオンと陰イオンを選択的に分離できるものであ
れば特に限定されず、例えば、アシプレックス〔旭化成
工業(株)製〕、セレミオン〔旭硝子(株)製〕、ネオ
セプタ〔徳山曹達(株)製〕、イオンクラッドEDSメ
ンブレン〔ポール(株)製〕、ナフィオン(デュポン社
製)等を挙げることができる。また、イオン交換膜の特
性も、一般的なものでよい。
【0037】電気透析装置の構造は、特に限定されず、
例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを、脱塩さ
れる液の流入孔及び流出孔、濃縮される液の流入孔及び
流出孔が設けられているガスケットで適当な間隔を保っ
て交互に複数積層して複数のセルを構成し、両端を一組
の電極で挟んで電気透析装置を構成すればよい。また、
改良された電気透析装置として、例えば、両電極液の内
の少なくとも陽極液の少なくとも一部を循環使用する為
の電極液循環ラインにフォトレジスト除去装置及び/又
は脱泡装置を備えたラインを含むことを特徴とする特開
2000−218136号公報の装置や、別液室を設け
たことを特徴とする特開2001−310189号公報
の装置を用いることもできる。
例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを、脱塩さ
れる液の流入孔及び流出孔、濃縮される液の流入孔及び
流出孔が設けられているガスケットで適当な間隔を保っ
て交互に複数積層して複数のセルを構成し、両端を一組
の電極で挟んで電気透析装置を構成すればよい。また、
改良された電気透析装置として、例えば、両電極液の内
の少なくとも陽極液の少なくとも一部を循環使用する為
の電極液循環ラインにフォトレジスト除去装置及び/又
は脱泡装置を備えたラインを含むことを特徴とする特開
2000−218136号公報の装置や、別液室を設け
たことを特徴とする特開2001−310189号公報
の装置を用いることもできる。
【0038】ここで、陰イオン交換膜の代わりに、耐ア
ルカリ性が陰イオン交換膜より優れるポリビニールアル
コール系膜や親水化処理した多孔質テフロン(登録商
標)膜等の中性膜を用いてもよい。中性膜はイオン性官
能基の無い単なる高分子膜であるが、これはTAAイオ
ンを通すもののその透過性は陽イオン交換膜より低いの
で、両者間の輸率の差を利用してTAAイオンの電気透
析による濃縮を行うことができるのである。但し、中性
膜を陰イオン交換膜の代わりに用いた時は、陰イオン交
換膜の場合に比べて電流効率は悪くなる。
ルカリ性が陰イオン交換膜より優れるポリビニールアル
コール系膜や親水化処理した多孔質テフロン(登録商
標)膜等の中性膜を用いてもよい。中性膜はイオン性官
能基の無い単なる高分子膜であるが、これはTAAイオ
ンを通すもののその透過性は陽イオン交換膜より低いの
で、両者間の輸率の差を利用してTAAイオンの電気透
析による濃縮を行うことができるのである。但し、中性
膜を陰イオン交換膜の代わりに用いた時は、陰イオン交
換膜の場合に比べて電流効率は悪くなる。
【0039】上述の様な電気透析は一段(一回通液方
式)で行ってもよいが、例えば、特開平7−32864
2号公報に開示されるような循環方式や多段処理方式を
採ることもでき、また、回分式や半回分式であっても連
続式であってもよい。
式)で行ってもよいが、例えば、特開平7−32864
2号公報に開示されるような循環方式や多段処理方式を
採ることもでき、また、回分式や半回分式であっても連
続式であってもよい。
【0040】特開平7−328642号公報に開示され
る循環方式は、図2に示す方式である。即ち、TAAH
とフォトレジストを含有する原液の入った廃液槽6から
原液をポンプ9により脱塩液槽7に送り、脱塩液槽7か
らポンプ10により直流電圧を印加した電気透析装置5
の脱塩セルに送り、脱塩セルから流出する脱塩液を脱塩
液槽7に戻し循環させる。一方、濃縮液槽8には原液、
或いは、(超)純水又はフォトレジストを含まない低濃
度のTAAH溶液〔例えば、(超)純水に新品のTAA
Hを少量溶解させた液〕等の電解質溶液を仕込んでお
き、ポンプ11で電気透析装置5の濃縮セルへ送り、濃
縮セルから流出する濃縮液を濃縮液槽8に戻し循環させ
る。脱塩液槽7の脱塩液の電気伝導度を電気伝導度計1
2で測定し、脱塩されて一定の脱塩率になったところで
脱塩液槽7内の脱塩液の一部を槽外に排出し、濃縮処理
及び後述の電解処理などに供する少なくとも一部の脱塩
廃液として利用し、排出した分だけ脱塩液槽7内に廃液
槽6より原液を送る。一方、濃縮液槽8中のTAAH濃
度が所定の濃度に達したら、濃縮液を濃縮液槽8から取
り出す。取り出した濃縮液は、例えば、電解処理で生じ
るTAAH溶液と合流させ、必要に応じて合流TAAH
溶液をイオン交換樹脂との接触工程や膜処理工程等の精
製工程に廻し、再生現像液として再利用する。
る循環方式は、図2に示す方式である。即ち、TAAH
とフォトレジストを含有する原液の入った廃液槽6から
原液をポンプ9により脱塩液槽7に送り、脱塩液槽7か
らポンプ10により直流電圧を印加した電気透析装置5
の脱塩セルに送り、脱塩セルから流出する脱塩液を脱塩
液槽7に戻し循環させる。一方、濃縮液槽8には原液、
或いは、(超)純水又はフォトレジストを含まない低濃
度のTAAH溶液〔例えば、(超)純水に新品のTAA
Hを少量溶解させた液〕等の電解質溶液を仕込んでお
き、ポンプ11で電気透析装置5の濃縮セルへ送り、濃
縮セルから流出する濃縮液を濃縮液槽8に戻し循環させ
る。脱塩液槽7の脱塩液の電気伝導度を電気伝導度計1
2で測定し、脱塩されて一定の脱塩率になったところで
脱塩液槽7内の脱塩液の一部を槽外に排出し、濃縮処理
及び後述の電解処理などに供する少なくとも一部の脱塩
廃液として利用し、排出した分だけ脱塩液槽7内に廃液
槽6より原液を送る。一方、濃縮液槽8中のTAAH濃
度が所定の濃度に達したら、濃縮液を濃縮液槽8から取
り出す。取り出した濃縮液は、例えば、電解処理で生じ
るTAAH溶液と合流させ、必要に応じて合流TAAH
溶液をイオン交換樹脂との接触工程や膜処理工程等の精
製工程に廻し、再生現像液として再利用する。
【0041】特開平7−328642号公報に開示され
る多段処理方式は、図3に示す方式である。即ち、廃液
槽14からポンプ15で送られた原液を第1の電気透析
装置13−1で電気透析して得られる脱塩液を、第2の
電気透析装置13−2へポンプ16で輸送して電気透析
し、該脱塩液中に残留するTAAHの濃縮、回収を図
る。第2の電気透析装置13−2で電気透析されてTA
AHが濃縮された濃縮液は、第1の電気透析装置13−
1で電気透析されポンプ17で輸送される濃縮液と共に
第3の電気透析装置13−3で電気透析することによ
り、TAAHを更に高濃度濃縮する。第3の電気透析装
置13−3で電気透析された濃縮液は、例えば、電解処
理で生じるTAAH溶液と合流させ、必要に応じて合流
TAAH溶液をイオン交換樹脂との接触工程や膜処理工
程等の精製工程に廻し、再生現像液として再利用する。
第3の電気透析装置13−3で処理された脱塩液は、ポ
ンプ18で第2の電気透析装置13−2に送り返し、第
1の電気透析装置13−1で得られる前記脱塩液と共に
電気透析処理して残留するTAAHの濃縮、回収を図
る。第2の電気透析装置13−2から流出する脱塩液
は、含有物の殆どがフォトレジスト等であり、TAAH
濃度は低いので、濃縮処理及び後述の電解処理などに供
する脱塩廃液として利用する。なお、電気透析装置13
−1や電気透析装置13−3から排出される脱塩液の少
なくとも一部を直接的に濃縮処理及び後述の電解処理な
どに供する少なくとも一部の脱塩廃液として利用するこ
ともできる。
る多段処理方式は、図3に示す方式である。即ち、廃液
槽14からポンプ15で送られた原液を第1の電気透析
装置13−1で電気透析して得られる脱塩液を、第2の
電気透析装置13−2へポンプ16で輸送して電気透析
し、該脱塩液中に残留するTAAHの濃縮、回収を図
る。第2の電気透析装置13−2で電気透析されてTA
AHが濃縮された濃縮液は、第1の電気透析装置13−
1で電気透析されポンプ17で輸送される濃縮液と共に
第3の電気透析装置13−3で電気透析することによ
り、TAAHを更に高濃度濃縮する。第3の電気透析装
置13−3で電気透析された濃縮液は、例えば、電解処
理で生じるTAAH溶液と合流させ、必要に応じて合流
TAAH溶液をイオン交換樹脂との接触工程や膜処理工
程等の精製工程に廻し、再生現像液として再利用する。
第3の電気透析装置13−3で処理された脱塩液は、ポ
ンプ18で第2の電気透析装置13−2に送り返し、第
1の電気透析装置13−1で得られる前記脱塩液と共に
電気透析処理して残留するTAAHの濃縮、回収を図
る。第2の電気透析装置13−2から流出する脱塩液
は、含有物の殆どがフォトレジスト等であり、TAAH
濃度は低いので、濃縮処理及び後述の電解処理などに供
する脱塩廃液として利用する。なお、電気透析装置13
−1や電気透析装置13−3から排出される脱塩液の少
なくとも一部を直接的に濃縮処理及び後述の電解処理な
どに供する少なくとも一部の脱塩廃液として利用するこ
ともできる。
【0042】図3には示されていないが、第1の電気透
析装置13−1の濃縮セル側に(超)純水又はフォトレ
ジストを含まない低濃度のTAAH溶液〔例えば、
(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕等の
電解質溶液を通液するようにしてもよく、より高い純度
の濃縮液を得ることも可能である。しかし、図2及び図
3の両方式のシステムにおいて、濃縮セルにも原液を送
る場合、脱塩廃液の排水量(容積)が減少する点では有
利である。
析装置13−1の濃縮セル側に(超)純水又はフォトレ
ジストを含まない低濃度のTAAH溶液〔例えば、
(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕等の
電解質溶液を通液するようにしてもよく、より高い純度
の濃縮液を得ることも可能である。しかし、図2及び図
3の両方式のシステムにおいて、濃縮セルにも原液を送
る場合、脱塩廃液の排水量(容積)が減少する点では有
利である。
【0043】次に、本発明の方法において行う電解の原
理を図4を参照しつつ説明する。なお、TAAイオンの
対イオンが水酸化物イオン(以下、「OHイオン」と略
す)であるTAAHの通常の場合について説明する。
理を図4を参照しつつ説明する。なお、TAAイオンの
対イオンが水酸化物イオン(以下、「OHイオン」と略
す)であるTAAHの通常の場合について説明する。
【0044】図4に示した様に、陰極121と陽極12
2の間には陽イオン交換膜123が配置され、陰極セル
(C)と陽極セル(D)を構成している。陽イオン交換
膜は、理屈の上では陽イオンしか通さない〔実際は僅か
にフォトレジスト(R−)を含めた陰イオン等も通
す〕。陽極セル(D)に原液(TAAイオン濃縮液)を
通液し、一方、陰極セル(C)には、例えば、(超)純
水又は不純物を含まない低濃度のTAAH溶液〔例え
ば、(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕
等の電解質溶液を濃縮用液として通液する。原液中の主
有用成分であるTAAHはTAAイオン(TAA+)と
OHイオン(OH−)に解離しているため、陰極121
と陽極122の間に直流電圧を印加すると、TAAイオ
ンは陽イオンであるので陰極(−)側に移動し陽イオン
交換膜123を通って陰極セル(C)に入る。陰極12
1上では水(H2O←→H++OH−)の水素イオン
(H+)が電子(e−)を受け取り、水素ガス(H2)
を生じ、残った陰イオンであるOHイオン(OH−)
は、陽極セル(D)から陰極セル(C)に入ってきたT
AAイオンの対イオンとなりTAAHを生成する。従っ
て、電解が進行すると陰極セル(C)中ではTAAHが
濃縮されることとなる。この意味で、陰極セル(C)は
濃縮セルとして機能する。一方、陽極122上では、T
AAHのOHイオン(OH−)が電子(e−)を放出
し、酸素ガス(O2)と水とになる。この意味では、陽
極セル(D)は脱塩セルとして機能し、脱塩液(TAA
イオンが稀薄になった「稀薄液」)を生じる。
2の間には陽イオン交換膜123が配置され、陰極セル
(C)と陽極セル(D)を構成している。陽イオン交換
膜は、理屈の上では陽イオンしか通さない〔実際は僅か
にフォトレジスト(R−)を含めた陰イオン等も通
す〕。陽極セル(D)に原液(TAAイオン濃縮液)を
通液し、一方、陰極セル(C)には、例えば、(超)純
水又は不純物を含まない低濃度のTAAH溶液〔例え
ば、(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕
等の電解質溶液を濃縮用液として通液する。原液中の主
有用成分であるTAAHはTAAイオン(TAA+)と
OHイオン(OH−)に解離しているため、陰極121
と陽極122の間に直流電圧を印加すると、TAAイオ
ンは陽イオンであるので陰極(−)側に移動し陽イオン
交換膜123を通って陰極セル(C)に入る。陰極12
1上では水(H2O←→H++OH−)の水素イオン
(H+)が電子(e−)を受け取り、水素ガス(H2)
を生じ、残った陰イオンであるOHイオン(OH−)
は、陽極セル(D)から陰極セル(C)に入ってきたT
AAイオンの対イオンとなりTAAHを生成する。従っ
て、電解が進行すると陰極セル(C)中ではTAAHが
濃縮されることとなる。この意味で、陰極セル(C)は
濃縮セルとして機能する。一方、陽極122上では、T
AAHのOHイオン(OH−)が電子(e−)を放出
し、酸素ガス(O2)と水とになる。この意味では、陽
極セル(D)は脱塩セルとして機能し、脱塩液(TAA
イオンが稀薄になった「稀薄液」)を生じる。
【0045】中和して、析出フォトレジスト成分を分離
除去したTAA濃縮液を原液とした場合、原液中にCl
−やBr−等のOH−より電気分解されやすいイオン種
が含まれているとCl2やBr2等のガスが生じる。こ
の場合、特開昭57−155390号公報に開示されて
いる様に、陽極セルを更に陰イオン交換膜で区分し陽極
側の区分セルに水酸化アンモニウム等のアルカリ物質を
添加しておくと、中和によりCl2やBr2等のガスの
発生が防止できる。SO4 2−やNO3 −の場合はOH
−より電気分解され難いので、OH−の方が電気分解さ
れO2が発生し、H2SO4やHNO3等が残る。
除去したTAA濃縮液を原液とした場合、原液中にCl
−やBr−等のOH−より電気分解されやすいイオン種
が含まれているとCl2やBr2等のガスが生じる。こ
の場合、特開昭57−155390号公報に開示されて
いる様に、陽極セルを更に陰イオン交換膜で区分し陽極
側の区分セルに水酸化アンモニウム等のアルカリ物質を
添加しておくと、中和によりCl2やBr2等のガスの
発生が防止できる。SO4 2−やNO3 −の場合はOH
−より電気分解され難いので、OH−の方が電気分解さ
れO2が発生し、H2SO4やHNO3等が残る。
【0046】また、陽イオン交換膜を用いる代わりに2
枚の親水化処理した多孔質テフロン(登録商標)膜等の
中性膜を使用し、陽極室、中間室及び陰極室を設け、中
間室に原液を通しても電解を行うことができる(特開昭
60−247641号公報)。
枚の親水化処理した多孔質テフロン(登録商標)膜等の
中性膜を使用し、陽極室、中間室及び陰極室を設け、中
間室に原液を通しても電解を行うことができる(特開昭
60−247641号公報)。
【0047】更に純度の高いTAAH濃縮液を得たい場
合には、陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を複数枚(好
ましくは2枚)配置して、陽極側のセル(陽極セル)に
原液を通液し、陰極側のセル(陰極セル)及び中間セル
には、例えば、(超)純水又は各種不純物を実質的に含
まない低濃度のTAAH溶液〔例えば、(超)純水に新
品のTAAHを少量溶解させた液〕等の電解質溶液を濃
縮用液(TAAH回収用液)として通液すると、多段に
TAAHを精製することになり、陰極セルからは高純度
のTAAH濃縮液が得られる。
合には、陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を複数枚(好
ましくは2枚)配置して、陽極側のセル(陽極セル)に
原液を通液し、陰極側のセル(陰極セル)及び中間セル
には、例えば、(超)純水又は各種不純物を実質的に含
まない低濃度のTAAH溶液〔例えば、(超)純水に新
品のTAAHを少量溶解させた液〕等の電解質溶液を濃
縮用液(TAAH回収用液)として通液すると、多段に
TAAHを精製することになり、陰極セルからは高純度
のTAAH濃縮液が得られる。
【0048】電解も1段(一回通液方式)で行ってもよ
いが、電気透析の場合と同じ様な循環方式や多段処理方
式、また、回分式、半回分式や連続式を採ることもでき
る。
いが、電気透析の場合と同じ様な循環方式や多段処理方
式、また、回分式、半回分式や連続式を採ることもでき
る。
【0049】なお、ここで「濃縮液」、「脱塩液」と
は、TAAH含有量が増加するか減少するかによって使
い分けられる用語であり、どちらのTAAH濃度が高い
か低いかを示すものではない。
は、TAAH含有量が増加するか減少するかによって使
い分けられる用語であり、どちらのTAAH濃度が高い
か低いかを示すものではない。
【0050】本発明の方法を実施する装置(システム)
において、必要に応じて設ける少なくともTAAHを含
む溶液を貯蔵するか又は滞留させることを目的とする水
槽(タンク)は、その中に窒素ガス、アルゴンガス等の
不活性ガスを導入(パージ)するような構造とすること
が好ましく、この場合、水槽(タンク)内の不活性ガス
の圧力が外気(大気)圧よりも高く保たれる構造とする
のが更に好ましく、不活性ガスを導入する水槽(タン
ク)に水封装置を付設するのが特に好ましい(特開平1
0−165933号公報)。これは、TAAH(=TA
A+OH−)は強アルカリであるため、TAAHを含む
溶液が外気(大気)と接触して大気中の炭酸ガス(CO
2)が溶け込み、炭酸水素テトラアルキルアンモニウム
(TAA+HCO3 −)や炭酸テトラアルキルアンモニ
ウム〔(TAA+)2CO3 2−〕へと変化するのを防
止すると共に、該溶液中への大気中からの他の不純物
(CO 2以外の酸性ガスや酸化性ガス等の各種ガス類、
塵、ゴミ、金属類、塩類等)の混入を防止する等のため
である。これは、特にLSI、VLSI、LCD等の電
子部品製造用現像液として再生現像液を使用する際に要
求されることである。
において、必要に応じて設ける少なくともTAAHを含
む溶液を貯蔵するか又は滞留させることを目的とする水
槽(タンク)は、その中に窒素ガス、アルゴンガス等の
不活性ガスを導入(パージ)するような構造とすること
が好ましく、この場合、水槽(タンク)内の不活性ガス
の圧力が外気(大気)圧よりも高く保たれる構造とする
のが更に好ましく、不活性ガスを導入する水槽(タン
ク)に水封装置を付設するのが特に好ましい(特開平1
0−165933号公報)。これは、TAAH(=TA
A+OH−)は強アルカリであるため、TAAHを含む
溶液が外気(大気)と接触して大気中の炭酸ガス(CO
2)が溶け込み、炭酸水素テトラアルキルアンモニウム
(TAA+HCO3 −)や炭酸テトラアルキルアンモニ
ウム〔(TAA+)2CO3 2−〕へと変化するのを防
止すると共に、該溶液中への大気中からの他の不純物
(CO 2以外の酸性ガスや酸化性ガス等の各種ガス類、
塵、ゴミ、金属類、塩類等)の混入を防止する等のため
である。これは、特にLSI、VLSI、LCD等の電
子部品製造用現像液として再生現像液を使用する際に要
求されることである。
【0051】また、本発明の方法を実施する装置(シス
テム)において、現像廃液やその各種のTAAH含有処
理液のフォトレジスト濃度の定量装置(例えば、吸光分
光分析器、吸光光度計)、または、更にそれらのTAA
H濃度の定量装置(例えば、pH滴定装置、電位差滴定
装置、電気伝導度計、超音波濃度計)を備えた分析管理
装置を必要に応じて適所に設けるのも好ましい(特開平
10−207082号公報)。また、必要に応じて、少
なくとも冷却機能を有する温度調節器を適所に設けた
り、また、システムの後段にTAAH濃度調節器を設け
て、現像装置に再生現像液を供給する様にするのも好ま
しい(特開平11−128691号公報)。また、再生
TAAH溶液に適量の界面活性物質を混入して、再生現
像液として現像装置に供給する様にするのも好ましい
(特開2000−138150号公報)。
テム)において、現像廃液やその各種のTAAH含有処
理液のフォトレジスト濃度の定量装置(例えば、吸光分
光分析器、吸光光度計)、または、更にそれらのTAA
H濃度の定量装置(例えば、pH滴定装置、電位差滴定
装置、電気伝導度計、超音波濃度計)を備えた分析管理
装置を必要に応じて適所に設けるのも好ましい(特開平
10−207082号公報)。また、必要に応じて、少
なくとも冷却機能を有する温度調節器を適所に設けた
り、また、システムの後段にTAAH濃度調節器を設け
て、現像装置に再生現像液を供給する様にするのも好ま
しい(特開平11−128691号公報)。また、再生
TAAH溶液に適量の界面活性物質を混入して、再生現
像液として現像装置に供給する様にするのも好ましい
(特開2000−138150号公報)。
【0052】
【発明の実施の形態】次に、図5及び図6を参照しつつ
本発明の実施の形態を説明するが、本発明がこれらの実
施の形態に限定されるもので無いことは言うまでもな
い。また、図5と図6は、オンサイト方式のシステムを
開示するものであるが、本発明の方法をオフサイト方式
のシステムでも実施することができるのは言うまでもな
い。なお、図5と図6ではTAAHの代表例として水酸
化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を用いたもの
として説明する。
本発明の実施の形態を説明するが、本発明がこれらの実
施の形態に限定されるもので無いことは言うまでもな
い。また、図5と図6は、オンサイト方式のシステムを
開示するものであるが、本発明の方法をオフサイト方式
のシステムでも実施することができるのは言うまでもな
い。なお、図5と図6ではTAAHの代表例として水酸
化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を用いたもの
として説明する。
【0053】図5は、本発明の方法を組み込んだオンサ
イト方式の現像液回収再利用システムのフロー図であ
る。図5のシステムにおいて、本発明の方法は次の様に
実施される。現像装置から排出される現像廃液を逆浸透
膜法や(好ましくは減圧下の)蒸発法等の濃縮法により
濃縮して、電気透析処理(ED)し、(超)純水中に濃
縮されたTMAH濃縮液と脱塩液を得る。上記TMAH
濃縮液はイオン交換樹脂(IER)で処理され、一方、
上記脱塩液は脱塩廃液として逆浸透膜法や(好ましくは
減圧下の)蒸発法等の濃縮法により濃縮され、得られる
濃縮液を中和し、析出フォトレジスト成分を分離し、更
に電解処理してTMAH溶液(濃縮液)と脱塩液を得
る。ここで得られるTMAH溶液は、通常は電気透析処
理(ED)で得られた濃縮液と合流させ、イオン交換樹
脂(IER)での処理へ廻すが、例えば、電気透析処理
(ED)がバッチ方式で行われ、電気透析処理(ED)
からの濃縮液の送液が無い時間帯は、合流無しでイオン
交換樹脂(IER)での処理へ送液される場合もある。
なお、電気透析処理(ED)からのTMAH濃縮液と電
解処理からのTMAH溶液のTMAH濃度が大きく異な
る場合は、イオン交換樹脂(IER)を充填したイオン
交換樹脂処理装置は別個に用意してもよい。また、ここ
で得られる脱塩液は、フォトレジストイオン等を含む酸
性の脱塩廃液として扱う。以上が本発明の方法の一つの
実施の形態である。
イト方式の現像液回収再利用システムのフロー図であ
る。図5のシステムにおいて、本発明の方法は次の様に
実施される。現像装置から排出される現像廃液を逆浸透
膜法や(好ましくは減圧下の)蒸発法等の濃縮法により
濃縮して、電気透析処理(ED)し、(超)純水中に濃
縮されたTMAH濃縮液と脱塩液を得る。上記TMAH
濃縮液はイオン交換樹脂(IER)で処理され、一方、
上記脱塩液は脱塩廃液として逆浸透膜法や(好ましくは
減圧下の)蒸発法等の濃縮法により濃縮され、得られる
濃縮液を中和し、析出フォトレジスト成分を分離し、更
に電解処理してTMAH溶液(濃縮液)と脱塩液を得
る。ここで得られるTMAH溶液は、通常は電気透析処
理(ED)で得られた濃縮液と合流させ、イオン交換樹
脂(IER)での処理へ廻すが、例えば、電気透析処理
(ED)がバッチ方式で行われ、電気透析処理(ED)
からの濃縮液の送液が無い時間帯は、合流無しでイオン
交換樹脂(IER)での処理へ送液される場合もある。
なお、電気透析処理(ED)からのTMAH濃縮液と電
解処理からのTMAH溶液のTMAH濃度が大きく異な
る場合は、イオン交換樹脂(IER)を充填したイオン
交換樹脂処理装置は別個に用意してもよい。また、ここ
で得られる脱塩液は、フォトレジストイオン等を含む酸
性の脱塩廃液として扱う。以上が本発明の方法の一つの
実施の形態である。
【0054】イオン交換樹脂(IER)で処理されて得
られる処理液は、通常は全量の精密濾過処理(MF)を
受けて混合ユニットに送られる。この混合ユニットに濃
厚TMAH新液及び/又は(超)純水を加え、所定TM
AH濃度を有する再生現像液として、現像装置に送り、
ここで再生現像液を用いた現像操作が行われる。再生現
像液で現像されたウェハやガラス板等の基板は(超)純
水で洗浄され、比較的TMAH濃度が高い現像廃液とT
MAH濃度が低いリンス排水が生じる。
られる処理液は、通常は全量の精密濾過処理(MF)を
受けて混合ユニットに送られる。この混合ユニットに濃
厚TMAH新液及び/又は(超)純水を加え、所定TM
AH濃度を有する再生現像液として、現像装置に送り、
ここで再生現像液を用いた現像操作が行われる。再生現
像液で現像されたウェハやガラス板等の基板は(超)純
水で洗浄され、比較的TMAH濃度が高い現像廃液とT
MAH濃度が低いリンス排水が生じる。
【0055】図5のシステムは、電解処理から生じる脱
塩廃液やリンス排水を陽イオン交換樹脂(CER)[但
し、陰イオン交換樹脂との混床(MB)として用いても
よい]に通液し、該陽イオン交換樹脂(CER)にTM
Aイオンを吸着させ、TMAイオンを、例えば、HCl
である再生剤で脱着させて生じるTMA+Cl−を含む
再生廃液を上記の中和処理における中和剤として用いる
ことができる様に構成されている。また、イオン交換樹
脂(IER)(陽イオン交換樹脂又は陽イオン交換樹脂
+陰イオン交換樹脂の場合)を、例えば、HClである
再生剤で再生する際に生じる再生廃液もTMA+Cl−
を高濃度で含むので、上記中和処理における中和剤とし
て用いる様になっている。再生廃液を中和剤として用い
ればTMAH回収率が向上するが、勿論、中和剤が不足
する場合は、HCl等の酸からなる中和剤も用いること
ができる様になっている。
塩廃液やリンス排水を陽イオン交換樹脂(CER)[但
し、陰イオン交換樹脂との混床(MB)として用いても
よい]に通液し、該陽イオン交換樹脂(CER)にTM
Aイオンを吸着させ、TMAイオンを、例えば、HCl
である再生剤で脱着させて生じるTMA+Cl−を含む
再生廃液を上記の中和処理における中和剤として用いる
ことができる様に構成されている。また、イオン交換樹
脂(IER)(陽イオン交換樹脂又は陽イオン交換樹脂
+陰イオン交換樹脂の場合)を、例えば、HClである
再生剤で再生する際に生じる再生廃液もTMA+Cl−
を高濃度で含むので、上記中和処理における中和剤とし
て用いる様になっている。再生廃液を中和剤として用い
ればTMAH回収率が向上するが、勿論、中和剤が不足
する場合は、HCl等の酸からなる中和剤も用いること
ができる様になっている。
【0056】なお、リンス排水を陽イオン交換樹脂(C
ER)で処理して得られる処理水は比較的綺麗なので、
回収してリンス工程等に再利用することもできる(特開
2001−276825号公報)。電解処理から生じる
脱塩廃液を陽イオン交換樹脂(CER)で処理して得ら
れる処理水は、必要に応じて更に排水処理し、回収し
て、上述と同様にリンス工程水等に再利用するか、ある
いは放流する。
ER)で処理して得られる処理水は比較的綺麗なので、
回収してリンス工程等に再利用することもできる(特開
2001−276825号公報)。電解処理から生じる
脱塩廃液を陽イオン交換樹脂(CER)で処理して得ら
れる処理水は、必要に応じて更に排水処理し、回収し
て、上述と同様にリンス工程水等に再利用するか、ある
いは放流する。
【0057】図6は、本発明の方法を組み込んだオンサ
イト方式の他の現像液回収再利用システムのフロー図で
ある。図6のシステムは、図5の場合と異なって、電解
直前に中和剤で稀釈されるのを避けて電解の原液のTM
AH濃度を高めるために「中和+分離」操作を先に行っ
て、濃縮操作を後段で行っている点を除いて、図5のシ
ステムと同じなので、図6のシステムを用いた本発明の
方法の他の実施の形態の詳しい説明は省略する。
イト方式の他の現像液回収再利用システムのフロー図で
ある。図6のシステムは、図5の場合と異なって、電解
直前に中和剤で稀釈されるのを避けて電解の原液のTM
AH濃度を高めるために「中和+分離」操作を先に行っ
て、濃縮操作を後段で行っている点を除いて、図5のシ
ステムと同じなので、図6のシステムを用いた本発明の
方法の他の実施の形態の詳しい説明は省略する。
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明がこの実施例に限定されるもので無いことは
言うまでもない。なお、以下の実施例で、TMAH濃度
はイオンクロマト分析法で、フォトレジスト濃度は吸光
光度分析法でフォトレジスト成分由来のTOC濃度とし
て測定した。
が、本発明がこの実施例に限定されるもので無いことは
言うまでもない。なお、以下の実施例で、TMAH濃度
はイオンクロマト分析法で、フォトレジスト濃度は吸光
光度分析法でフォトレジスト成分由来のTOC濃度とし
て測定した。
【0059】実施例1
液晶ディスプレイ製造工程から排出されるフォトレジス
ト及びTMAHを含有するフォトレジスト現像廃液の1
000L(リットル、以下同様)を使用した。この廃液
の水質は、TMAH濃度が約0.01重量%、フォトレ
ジスト濃度が約2mg/Lであった。
ト及びTMAHを含有するフォトレジスト現像廃液の1
000L(リットル、以下同様)を使用した。この廃液
の水質は、TMAH濃度が約0.01重量%、フォトレ
ジスト濃度が約2mg/Lであった。
【0060】上記現像廃液を先ず逆浸透膜処理により、
約980Lの透過液と約20Lの濃縮液を得た。逆浸透
膜としては、ダウ・ケミカル(株)製の海水淡水化用F
T30−SWの4インチエレメントを使用し、運転圧は
1.8MPaであった。透過液の水質は、TMAH濃度
が実質的に0重量%、フォトレジスト濃度が実質的に0
mg/Lであり、現像工程のリンス水や工程水などとし
て再利用できるものであった。濃縮液の水質は、TMA
H濃度が約0.5重量%、フォトレジスト濃度が約10
0mg/Lであった。
約980Lの透過液と約20Lの濃縮液を得た。逆浸透
膜としては、ダウ・ケミカル(株)製の海水淡水化用F
T30−SWの4インチエレメントを使用し、運転圧は
1.8MPaであった。透過液の水質は、TMAH濃度
が実質的に0重量%、フォトレジスト濃度が実質的に0
mg/Lであり、現像工程のリンス水や工程水などとし
て再利用できるものであった。濃縮液の水質は、TMA
H濃度が約0.5重量%、フォトレジスト濃度が約10
0mg/Lであった。
【0061】上記逆浸透膜濃縮液を電気透析処理して、
4Lの純水を用い、この中にTMAHの分離、濃縮、回
収を循環方式で行った。電気透析装置としては、旭化成
工業(株)製マイクロ・アシライザーG3を使用し、こ
の装置において陽イオン交換膜アシプレックスK−50
1〔旭化成工業(株)製〕と陰イオン交換膜アシプレッ
クスA−201〔旭化成工業(株)製〕を使用した。こ
こで、イオン交換膜としては、他のものを使用してもよ
く、また、陰イオン交換膜の代わりにアシプレックスP
VA#100〔旭化成工業(株)製〕等の中性膜を使用
しても差し支えない。
4Lの純水を用い、この中にTMAHの分離、濃縮、回
収を循環方式で行った。電気透析装置としては、旭化成
工業(株)製マイクロ・アシライザーG3を使用し、こ
の装置において陽イオン交換膜アシプレックスK−50
1〔旭化成工業(株)製〕と陰イオン交換膜アシプレッ
クスA−201〔旭化成工業(株)製〕を使用した。こ
こで、イオン交換膜としては、他のものを使用してもよ
く、また、陰イオン交換膜の代わりにアシプレックスP
VA#100〔旭化成工業(株)製〕等の中性膜を使用
しても差し支えない。
【0062】電圧12Vで、濃縮液のTMAH濃度が
2.0重量%となるまで電気透析を行ったところ、得ら
れた濃縮液のフォトレジスト濃度は約10mg/Lで、
約4Lの濃縮液が得られた。この濃縮液を陽イオン交換
樹脂と陰イオン交換樹脂の混床のイオン交換樹脂処理装
置に通液して得られた約4Lの処理液の水質はTMAH
濃度が約2.0重量%で、フォトレジスト濃度が約0.
2mg/Lであり、TMAH濃度調整して再生現像液と
すると、再利用できるものであった。一方、約20Lの
脱塩廃液が得られたが、その水質はTMAH濃度が約
0.1重量%、フォトレジスト濃度が約98mg/Lで
あった。従来法に従い、この段階まででTMAHの回収
を終えると、約80.0%の回収率となる。なお、ここ
で用いたイオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交換樹脂
アンバーライトIRA−402BL(ローム・アンド・
ハース社製、OH形)と強酸性陽イオン交換樹脂アンバ
ーライト200C(ローム・アンド・ハース社製)を前
もってTMA形にしたものであった。
2.0重量%となるまで電気透析を行ったところ、得ら
れた濃縮液のフォトレジスト濃度は約10mg/Lで、
約4Lの濃縮液が得られた。この濃縮液を陽イオン交換
樹脂と陰イオン交換樹脂の混床のイオン交換樹脂処理装
置に通液して得られた約4Lの処理液の水質はTMAH
濃度が約2.0重量%で、フォトレジスト濃度が約0.
2mg/Lであり、TMAH濃度調整して再生現像液と
すると、再利用できるものであった。一方、約20Lの
脱塩廃液が得られたが、その水質はTMAH濃度が約
0.1重量%、フォトレジスト濃度が約98mg/Lで
あった。従来法に従い、この段階まででTMAHの回収
を終えると、約80.0%の回収率となる。なお、ここ
で用いたイオン交換樹脂は、強塩基性陰イオン交換樹脂
アンバーライトIRA−402BL(ローム・アンド・
ハース社製、OH形)と強酸性陽イオン交換樹脂アンバ
ーライト200C(ローム・アンド・ハース社製)を前
もってTMA形にしたものであった。
【0063】次いで、中和剤として1mol/LのHC
l水溶液を上記脱塩廃液にpH約8になるまで添加し
て、脱塩廃液に含まれるフォトレジストを析出させた。
中和されたこの脱塩廃液を遠心分離して、約20Lの上
澄み液を得ると共に、析出フォトレジスト成分を除去・
廃棄した。この上澄み液の水質は、TMACl濃度(大
部分のTMAイオンは、TMAClの形になっていると
思われるが、TMAHのままの形でも若干存在すると思
われる)が約0.12重量%、フォトレジスト濃度が約
1mg/Lであった。
l水溶液を上記脱塩廃液にpH約8になるまで添加し
て、脱塩廃液に含まれるフォトレジストを析出させた。
中和されたこの脱塩廃液を遠心分離して、約20Lの上
澄み液を得ると共に、析出フォトレジスト成分を除去・
廃棄した。この上澄み液の水質は、TMACl濃度(大
部分のTMAイオンは、TMAClの形になっていると
思われるが、TMAHのままの形でも若干存在すると思
われる)が約0.12重量%、フォトレジスト濃度が約
1mg/Lであった。
【0064】約20Lの上記透過液を減圧下に蒸発処理
して濃縮して、約1Lの濃縮液を得た。この濃縮液の水
質は、TMACl濃度が約2.4重量%、フォトレジス
ト濃度が約20mg/Lであった。一方、この蒸発処理
で得られた約19Lの蒸発凝縮水の水質は、TMAH濃
度が実質的に0重量%、フォトレジスト濃度が0mg/
Lで、リンス水や工程水などとして再利用できる程度の
純度のものであった。
して濃縮して、約1Lの濃縮液を得た。この濃縮液の水
質は、TMACl濃度が約2.4重量%、フォトレジス
ト濃度が約20mg/Lであった。一方、この蒸発処理
で得られた約19Lの蒸発凝縮水の水質は、TMAH濃
度が実質的に0重量%、フォトレジスト濃度が0mg/
Lで、リンス水や工程水などとして再利用できる程度の
純度のものであった。
【0065】次に、約1Lの上記の蒸発濃縮液を陽極側
に通液し、陰極側には電解初期には1Lの純水を通液
し、濃縮液のTMAH濃度が2.0重量%になるまで循
環方式で電解処理して、約1LのTMAH溶液(濃縮
液)と約1Lの脱塩液(稀薄液)を得た。電解装置とし
ては、弗素樹脂系陽イオン交換膜を用いたフィルタープ
レス型電解槽を用い、電流密度10A/dm2の定電流
運転で印加電圧は8〜10Vであった。上記TMAH溶
液の水質は、TMAH濃度が2.0重量%であり、フォ
トレジスト濃度が約0.3mg/Lであった。一方、上
記脱塩液の水質は、TMAH濃度が約0.01重量%、
フォトレジスト濃度が約19.7mg/Lであった。こ
の脱塩液は、若干のTMAHを含むが、このTMAHは
陽イオン交換樹脂により回収することができる。また、
陰極側に電解初期には純水を通液したが、代りに適当な
濃度のTMAH溶液を用いることもできる。
に通液し、陰極側には電解初期には1Lの純水を通液
し、濃縮液のTMAH濃度が2.0重量%になるまで循
環方式で電解処理して、約1LのTMAH溶液(濃縮
液)と約1Lの脱塩液(稀薄液)を得た。電解装置とし
ては、弗素樹脂系陽イオン交換膜を用いたフィルタープ
レス型電解槽を用い、電流密度10A/dm2の定電流
運転で印加電圧は8〜10Vであった。上記TMAH溶
液の水質は、TMAH濃度が2.0重量%であり、フォ
トレジスト濃度が約0.3mg/Lであった。一方、上
記脱塩液の水質は、TMAH濃度が約0.01重量%、
フォトレジスト濃度が約19.7mg/Lであった。こ
の脱塩液は、若干のTMAHを含むが、このTMAHは
陽イオン交換樹脂により回収することができる。また、
陰極側に電解初期には純水を通液したが、代りに適当な
濃度のTMAH溶液を用いることもできる。
【0066】電解処理で得られた上記TMAH溶液を、
上記と同様の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混
床のイオン交換樹脂処理装置に通液して得られた約1L
の処理液の水質はTMAH濃度が約2.0重量%で、フ
ォトレジスト濃度が約0.2mg/Lであり、TMAH
濃度調整して再生現像液とすると、再利用できるもので
あった。この様に、本発明の方法に従ってTMAHを回
収すると、TMAH回収率は約99.9%となる。な
お、電解の脱塩液に含まれるTMAHを陽イオン交換樹
脂に吸着させ、塩酸等の酸で脱着させて得られる再生廃
液を上記中和処理の際の中和剤として用いると、TMA
H回収率を実質的に100%とすることができる。
上記と同様の陽イオン交換樹脂と陰イオン交換樹脂の混
床のイオン交換樹脂処理装置に通液して得られた約1L
の処理液の水質はTMAH濃度が約2.0重量%で、フ
ォトレジスト濃度が約0.2mg/Lであり、TMAH
濃度調整して再生現像液とすると、再利用できるもので
あった。この様に、本発明の方法に従ってTMAHを回
収すると、TMAH回収率は約99.9%となる。な
お、電解の脱塩液に含まれるTMAHを陽イオン交換樹
脂に吸着させ、塩酸等の酸で脱着させて得られる再生廃
液を上記中和処理の際の中和剤として用いると、TMA
H回収率を実質的に100%とすることができる。
【0067】
【発明の効果】本発明のフォトレジスト現像廃液からの
現像液の回収方法では、電気透析処理で生じる脱塩廃液
を濃縮して、電解処理するので、従来は捨てていた脱塩
廃液中のTAAHも効率的に回収でき、そのためにTA
AH回収率を上げることができ、また、後段の脱塩廃液
処理工程の経済性の上昇と共に、環境負荷の低減による
環境的な貢献も図れる。
現像液の回収方法では、電気透析処理で生じる脱塩廃液
を濃縮して、電解処理するので、従来は捨てていた脱塩
廃液中のTAAHも効率的に回収でき、そのためにTA
AH回収率を上げることができ、また、後段の脱塩廃液
処理工程の経済性の上昇と共に、環境負荷の低減による
環境的な貢献も図れる。
【図1】図1は、本発明の方法において行う電気透析の
原理の説明図である。
原理の説明図である。
【図2】図2は、電気透析を循環方式で実施するための
プロセスの一例を説明するためのフロー図である。
プロセスの一例を説明するためのフロー図である。
【図3】図3は、電気透析を多段処理方式で実施するた
めのプロセスの一例を説明するためのフロー図である。
めのプロセスの一例を説明するためのフロー図である。
【図4】図4は、本発明の方法において行う電解の説明
図である。
図である。
【図5】図5は、本発明の方法を組み込んだオンサイト
方式の現像液回収再利用システムのフロー図である。
方式の現像液回収再利用システムのフロー図である。
【図6】図6は、本発明の方法を組み込んだオンサイト
方式の他の現像液回収再利用システムのフロー図であ
る。
方式の他の現像液回収再利用システムのフロー図であ
る。
101 陰極
102 陽極
103 陽イオン交換膜(カチオン交換膜)
104 陰イオン交換膜(アニオン交換膜)
5 電気透析装置
6 廃液槽
7 脱塩液槽
8 濃縮液槽
9、10、11 ポンプ
12 電気伝導度計
13−1 第1電気透析装置
13−2 第2電気透析装置
13−3 第3電気透析装置
14 廃液槽
15、16、17、18 ポンプ
121 陰極
122 陽極
123 陽イオン交換膜
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C02F 1/38 C02F 1/38 4D038
1/44 1/44 F 4D061
1/46 ZAB 1/46 ZAB 5F046
1/461 1/58 A
1/469 G03F 7/32
1/58 C02F 1/46 103
G03F 7/32 101C
H01L 21/027 H01L 21/30 569E
Fターム(参考) 2H096 AA25 AA30 GA09 LA25
4D006 GA03 GA07 GA17 HA47 JA30A
JA41A JA42A JA43A JA44A
KA01 KA53 KA72 KB11 KB12
KB14 KB18 KB20 MA13 MA14
MA22 MB02 MB05 MC22 MC23
MC30 PA01 PB08 PB26 PC01
4D017 AA01 BA07 CA17 EA05
4D034 AA11 BA01 BA03 CA12
4D037 AA11 AB12 BA28 CA02 CA03
CA04 CA14 CA15
4D038 AA08 AB12 AB16 AB81 BA04
BB02 BB08 BB09 BB10 BB13
BB17 BB20
4D061 DA08 EA04 EA09 EB04 EB13
FA02 FA06 FA07 FA08 FA09
FA11 FA13
5F046 LA12
Claims (7)
- 【請求項1】 フォトレジスト及び水酸化テトラアルキ
ルアンモニウムを主として含有するフォトレジスト現像
廃液又は該フォトレジスト現像廃液に由来する処理液を
電気透析処理する工程、電気透析処理後の脱塩廃液の少
なくとも一部を濃縮処理する工程、テトラアルキルアン
モニウムイオン濃縮液を電解処理して水酸化テトラアル
キルアンモニウム溶液を回収する工程を含むことを特徴
とするフォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方
法。 - 【請求項2】 フォトレジスト及び水酸化テトラアルキ
ルアンモニウムを主として含有するフォトレジスト現像
廃液又は該フォトレジスト現像廃液に由来する処理液を
電気透析処理する工程、電気透析処理後の脱塩廃液の少
なくとも一部を濃縮処理する工程、テトラアルキルアン
モニウムイオン濃縮液を中和してフォトレジスト成分の
少なくとも一部を析出させて、析出フォトレジスト成分
を分離する工程、析出フォトレジスト成分が除去された
テトラアルキルアンモニウムイオン濃縮液を電解処理し
て水酸化テトラアルキルアンモニウム溶液を回収する工
程を含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトレジ
スト現像廃液からの現像液の回収方法。 - 【請求項3】 フォトレジスト及び水酸化テトラアルキ
ルアンモニウムを主として含有するフォトレジスト現像
廃液又は該フォトレジスト現像廃液に由来する処理液を
電気透析処理する工程、電気透析処理後の脱塩廃液の少
なくとも一部を中和してフォトレジスト成分の少なくと
も一部を析出させて、析出フォトレジスト成分を分離す
る工程、析出フォトレジスト成分が除去された液を濃縮
処理する工程、テトラアルキルアンモニウムイオン濃縮
液を電解処理して水酸化テトラアルキルアンモニウム溶
液を回収する工程を含むことを特徴とする請求項1に記
載のフォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法。 - 【請求項4】 前記脱塩廃液又はその濃縮液の中和剤と
して、テトラアルキルアンモニウムイオンを含む陽イオ
ン交換樹脂の再生廃液を用いることを特徴とする請求項
2又は3に記載のフォトレジスト現像廃液からの現像液
の回収方法。 - 【請求項5】 前記析出フォトレジスト成分の分離の手
段が、孔径1μm以下の精密濾過膜、限外濾過膜及びナ
ノフィルトレーション膜から選ばれる濾過膜を使用した
膜濾過分離法、遠心分離法、サイクロン法、および、濾
材を使用した濾過分離法からなる群から選ばれる分離方
法であることを特徴とする請求項2から4のいずれかに
記載のフォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方
法。 - 【請求項6】 濃縮処理の手段が、逆浸透膜法、蒸発濃
縮法、および、クロマト法からなる群から選ばれる少な
くとも一濃縮手段であることを特徴とする請求項1から
5のいずれかに記載のフォトレジスト現像廃液からの現
像液の回収方法。 - 【請求項7】 前記濃縮処理により、前記テトラアルキ
ルアンモニウムイオン濃縮液のテトラアルキルアンモニ
ウムイオン濃度を2重量%以上、好ましくは5重量%以
上、より好ましくは10〜20重量%の範囲に濃縮する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のフ
ォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002013488A JP2003215810A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | フォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002013488A JP2003215810A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | フォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003215810A true JP2003215810A (ja) | 2003-07-30 |
Family
ID=27650434
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002013488A Pending JP2003215810A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | フォトレジスト現像廃液からの現像液の回収方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003215810A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010125352A (ja) * | 2008-11-25 | 2010-06-10 | Japan Organo Co Ltd | フォトレジスト現像排水の排水処理システム |
WO2014021043A1 (ja) * | 2012-08-03 | 2014-02-06 | 東レ株式会社 | 現像液の処理装置及び処理方法 |
JP2018195707A (ja) * | 2017-05-17 | 2018-12-06 | 三福化工股▲分▼有限公司 | 水酸化テトラメチルアンモニウム(tmah)の回収方法 |
WO2020080008A1 (ja) * | 2018-10-19 | 2020-04-23 | オルガノ株式会社 | 水酸化テトラアルキルアンモニウム含有液の処理システム及び処理方法 |
CN114163059A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-11 | 江苏电科环保有限公司 | 一种tmah废液的回收处理方法 |
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2002
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