JPH11142380A - フォトレジスト現像廃液の再生処理方法 - Google Patents

フォトレジスト現像廃液の再生処理方法

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JPH11142380A
JPH11142380A JP9325148A JP32514897A JPH11142380A JP H11142380 A JPH11142380 A JP H11142380A JP 9325148 A JP9325148 A JP 9325148A JP 32514897 A JP32514897 A JP 32514897A JP H11142380 A JPH11142380 A JP H11142380A
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JP
Japan
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photoresist
ion
solution
waste liquid
exchange resin
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Application number
JP9325148A
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English (en)
Inventor
Hiromi Henmi
ひろみ 逸見
Fumihiko Matsuda
文彦 松田
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 クロマト分離法によりテトラアルキルアンモ
ニウムイオン画分とフォトレジスト画分に分離すること
により、フォトレジスト及びテトラアルキルアンモニウ
ムイオンを主として含有し、簡単且つ効率的な再生処理
方法を提供する。 【解決手段】 フォトレジスト及びテトラアルキルアン
モニウム(TAA)イオンを主として含有する現像廃液
を処理するに当たって、クロマト分離法により、現像廃
液又はそれに由来する処理液を高いTAAイオン純度を
有するTAAイオン画分と、フォトレジスト等の不純物
を含むフォトレジスト画分とに分離する。この分離工程
に加えて、逆浸透膜処理、蒸発、電気透析及び電解の一
つの濃縮方法で処理する濃縮工程及び/又は陰イオン交
換樹脂及び/又は水素イオン形及びTAAイオン形の一
つの陽イオン交換樹脂で不純物を除去するイオン交換処
理工程を行ってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体デバイス、
液晶ディスプレイ(LCD)、プリント基板等の電子部
品の製造工程等で発生するフォトレジスト及びテトラア
ルキルアンモニウムイオンを含有するフォトレジスト現
像廃液の再生処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイス、液晶ディスプレイ、プ
リント基板等の電子部品等を製造するには、ウェハー等
の基板上にネガ型又はポジ型のフォトレジストの皮膜を
形成し、パターンマスクを通して光等を照射し、次いで
現像液により不要のフォトレジストを溶解して現像し、
更にエッチング等の処理を行った後、基板上の不溶性の
フォトレジスト膜を剥離しなければならない。フォトレ
ジストは、露光部分が可溶性となるポジ型と露光部分が
不溶性となるネガ型があり、ポジ型フォトレジストの現
像液としてはアルカリ現像液が主流であり、ネガ型フォ
トレジストの現像液としては有機溶剤系現像液が主流で
あるが、アルカリ現像液を用いるものもある。
【0003】上記アルカリ現像液としては、通常、水酸
化テトラアルキルアンモニウム(テトラアルキルアンモ
ニウムヒドロオキシド)の水溶液が用いられる。従っ
て、かかる現像工程から排出される廃液(「フォトレジ
スト現像廃液」又は「フォトレジストアルカリ現像廃
液」と言い、時に「現像廃液」と略称する)には、通
常、溶解したフォトレジストとテトラアルキルアンモニ
ウムイオンが含有されている。ここで、テトラアルキル
アンモニウムイオンは、上述したことより明らかな通
り、通常は水酸化物イオン(OH- )を対イオンとする
ものであるが、廃液(廃水)は工場によって異なってく
るものであり、何が混入してくるか分からず、また、場
合によっては他の廃水と混合されることがあり得るの
で、他種のイオンを対イオンとする塩の形の場合もあり
得る。従って、本明細書中では対イオンを特定せず、
「イオン」と言う概念で捉えたものである。しかし、廃
液中のテトラアルキルアンモニウムイオンは、上述のよ
うに、通常は水酸化テトラアルキルアンモニウムとして
存在するので、これを中心として本発明を説明する。
【0004】従来、かかるフォトレジスト及びテトラア
ルキルアンモニウムイオンを含有するフォトレジスト現
像廃液を処理する方法には、全量業者引取する方法、蒸
発法や逆浸透膜法により濃縮し廃棄処分(焼却又は業者
引取)する方法、活性汚泥により生物分解処理し放流す
る方法がある。また、上記のようにして得た濃縮廃液或
いはもともとテトラアルキルアンモニウムイオン濃度の
高い濃厚現像廃液については、電気透析法や電解法によ
りテトラアルキルアンモニウムイオンを好ましくは水酸
化物の形(電解法では必然的に水酸化物の形となる)で
濃縮回収し、再利用するといった試みがなされている
(特開平7−328642号公報、特開平5−1788
9号公報)。
【0005】蒸発法や逆浸透膜法により濃縮する方法
は、アルカリ可溶性のフォトレジストとテトラアルキル
アンモニウムイオンが共に濃縮されるため、処理後の廃
液は廃棄処分せざるを得ない。活性汚泥により生物分解
処理する方法は、テトラアルキルアンモニウムイオンの
生物分解性が悪く、また、他の有機物成分が廃液に混在
している場合は、該他の有機物成分を分解する微生物の
方の増殖が活発となり、テトラアルキルアンモニウムイ
オンを分解する微生物の増殖が不活発となるので更にそ
の生物分解性が悪くなるため、低濃度の廃液の場合しか
処理できず、大規模な処理施設が必要となる。また、電
気透析や電解によりテトラアルキルアンモニウムイオン
を好ましくは水酸化物の形で濃縮回収する方法が公害対
策や資源の有効活用等の点でベストであるが、得られる
溶液を現像液として再利用するには高い純度が要求さ
れ、この点で微量のフォトレジストが残留してしまった
り、Na、Al、Fe等の金属類のイオン(特に電気透
析の場合)等の不純物が含まれるという問題が有る。例
えば、Na+ は現像液である水酸化テトラメチルアンモ
ニウム商品中に10ppb以下、使用後の現像廃液中に
100ppb以上存在するのが通常である。このため、
イオン交換樹脂を用いてこれらの不純物を除去する方法
を本出願人は提案している(特願平8−263793
号、特願平8−324867号)。しかし、これらの方
法でも、例えば、非イオン性界面活性剤等の非イオン性
不純物などは除去できないので、得られる溶液を特に各
種電子部品製造用等のその高純度を要求される再生現像
液として再利用するには充分とは言え無い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、フォトレジスト及びテトラアルキルアンモニウムイ
オンを含有するフォトレジスト現像廃液の上述のような
従来の処理方法の欠点を解消し、簡単且つ効果的なフォ
トレジスト現像廃液の再生処理方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、フォトレジス
ト及びテトラアルキルアンモニウムイオンを主として含
有するフォトレジスト現像廃液を処理するに当たって、
クロマト分離法により、フォトレジスト現像廃液又はフ
ォトレジスト現像廃液に由来する処理液を高いテトラア
ルキルアンモニウムイオン純度を有するテトラアルキル
アンモニウムイオン画分と、フォトレジスト等の不純物
を含むフォトレジスト画分とに分離する工程を含む、フ
ォトレジスト現像廃液からフォトレジスト現像液として
再利用できる高純度の水酸化テトラアルキルアンモニウ
ムの溶液を再生回収することを特徴とするフォトレジス
ト現像廃液の再生処理方法を提供するものである。
【0008】水酸化テトラアルキルアンモニウム(以
下、時に「TAAH」と略称する)及びフォトレジスト
を含有する現像廃液は、通常は、pH値12〜14のア
ルカリ性を呈しており、フォトレジストはアルカリ性現
像廃液中ではそのカルボキシル基等の酸基によりテトラ
アルキルアンモニウムイオン(以下、時に「TAAイオ
ン」と略称する)との塩の形で溶解している。本発明
は、かかるアルカリ性の現像廃液にもそのまま適用する
ことができる。
【0009】フォトレジストアルカリ現像廃液中のテト
ラアルキルアンモニウムイオンは、各種電子部品を製造
する際に使用するフォトレジストの現像液に用いられる
アルカリとしての水酸化テトラメチルアンモニウム(以
下、時に「TMAH」と略称する)、水酸化テトラエチ
ルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、
水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリエ
チルアンモニウム、水酸化トリメチルエチルアンモニウ
ム、水酸化ジメチルジエチルアンモニウム、水酸化トリ
メチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化
トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水
酸化ジメチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウ
ム、水酸化ジエチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモ
ニウム、水酸化メチルトリ(2−ヒドロキシエチル)ア
ンモニウム、水酸化エチルトリ(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウム、水酸化テトラ(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウム等(特に、前二者)の水酸化テトラア
ルキルアンモニウムから由来する。
【0010】現像廃液中のTAAイオンの対イオンは、
上述したように水酸化物イオン(OH- )であるのが通
常であるが、工場によっては、また、後述のように中和
を行った場合には、弗化物イオン、塩化物イオン、臭化
物イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硫酸イオン、
硫酸水素イオン、硝酸イオン、燐酸イオン、燐酸水素イ
オン、燐酸二水素イオン等の無機陰イオン、及び、蟻酸
イオン、酢酸イオン、蓚酸イオン等の有機陰イオンから
選ばれる少なくとも一種がTAAイオンの対イオンの少
なくとも一部となるのが一般的である。特に炭酸イオ
ン、炭酸水素イオンは、空気中の炭酸ガスが現像廃液中
に溶け込んで少量存在することが多い。なお、電解を行
って得られる濃縮液では、水酸化物イオンが通常TAA
イオンの対イオンとなるので、得られるTAAHの溶液
をフォトレジストアルカリ現像液として再利用するに支
障を生じる程、水酸化物イオン以外の上記の対イオンの
量が多い場合は、少なくとも電解の工程を本発明の方法
に含めれば良い。
【0011】本発明の方法においては、フォトレジスト
及びTAAイオンを含有するフォトレジスト現像廃液
を、直接、クロマト分離工程に供してもよいが、各種の
処理工程を経て得られるフォトレジスト現像廃液に由来
する処理液をクロマト分離工程に供してもよい。
【0012】例えば、現像廃液は通常洗浄水などでTA
Aイオン濃度が低くなっているので、先ず現像廃液を逆
浸透膜処理、蒸発、電気透析、電解などの少なくとも一
つの濃縮方法で処理する濃縮工程を経て得られるTAA
イオンが濃縮された濃縮液をフォトレジスト現像廃液に
由来する処理液としてクロマト分離工程に供するのが、
クロマト分離装置の小型化やランニングコストの低減等
(特に逆浸透膜処理や蒸発の場合)や再生現像液の純度
の向上(電気透析や電解の場合)の観点から好ましい。
これらの濃縮方法の複数を併用する場合は、順序は特に
限定されず任意である。例えば、浸透膜処理や蒸発を先
に行い、電気透析や電解を後で行えば、電気透析や電解
の際の電流効率の向上、被処理液量の減少に伴う電気透
析装置や電解装置の小型化とランニングコストの低減、
印加電圧の低減、TAAイオン回収率の向上等の利点を
得ることができる。なお、蒸発の凝縮水や逆浸透膜処理
の透過水はフォトレジストやTAAイオンが殆ど含まれ
ていないので、工程水等として用いることができる。な
お、逆浸透膜処理の場合は、逆浸透膜の劣化を少なくす
る観点から被処理液のpH値9〜12で行うのが好まし
い。
【0013】その他のフォトレジスト現像廃液に由来す
る処理液としては、例えば、現像廃液を活性炭処理する
活性炭処理工程を経て得られる処理液(特開昭58−3
0753号公報)、現像廃液を中和し、不溶性となった
分のフォトレジスト(塩の形から酸の形に戻って不溶性
となる)を遠心分離や濾過等の固液分離により除去する
中和+固液分離工程を経て得られる処理液、陰イオン交
換体(好ましくは陰イオン交換樹脂)及び/又は陽イオ
ン交換樹脂〔水素イオン形(OH形)及び/又はテトラ
アルキルアンモニウイオン形(TAA形)〕と接触させ
て或る程度の不純物を吸着除去するイオン交換処理工程
を経て得られる処理液(陰イオン交換樹脂等のイオン交
換体との接触では大部分のフォトレジストが除去され
る)、上記中和+固液分離工程と上記イオン交換処理工
程を経て得られる処理液、現像廃液中のTAAイオンを
陽イオン交換体に吸着させ、酸水溶液からなる溶離液を
用いてTAAイオンを溶離する陽イオン交換+溶離工程
を経て得られる溶出液としてのTAA塩水溶液(特開平
6−142649号公報)、これらの各工程と上記の濃
縮工程(順序は任意)を経て得られる処理濃縮液等を挙
げることができる。但し、中和を行った場合、TAAイ
オンを水酸化物(OH)の形とするためには、電解工程
を要するのが通常である。
【0014】現像廃液を陰イオン交換樹脂と接触させる
と、廃液中のフォトレジストを陰イオン交換樹脂に吸着
させ、高選択的に除去することができる。その理由は、
次のように考えられる。即ち、アルカリ現像フォトレジ
ストはノボラック樹脂を母体樹脂とするものが主流で、
このノボラック樹脂は多数のベンゼン環を有しており、
陰イオン交換樹脂として特にスチレン系のベンゼン環を
有する陰イオン交換樹脂等を用いた場合には、静電的相
互作用に加えて、ベンゼン環同士の親和(疎水的)相互
作用により、効率的且つ高選択的にフォトレジストを除
去することができると考えられる。
【0015】また、上記中和+固液分離工程、オゾン、
過酸化水素又は紫外線照射による有機物分解工程及び電
解による濃縮工程を経て得られる処理液(特開平4−4
1979号公報、特開平5−17889号公報、特開平
5−106074号公報)をフォトレジスト現像廃液に
由来する処理液として用いることもできる。
【0016】現像廃液中は勿論、現像廃液に由来する処
理液中にもその処理工程(前処理工程)によってTAA
イオン濃度やフォトレジスト等の不純物濃度やそれらの
比率は異なってくるが、フォトレジスト、金属イオン
類、場合によっては界面活性剤等の不純物が含まれてい
る。クロマト分離に用いる分離剤としては、TAAイオ
ンと不純物とを分離できるものであれば何でもよいが、
これらの成分の分子量の大きさや分子サイズの大きさに
よりそれらの大きさの順に各成分を順次溶出するような
サイズ排除クロマトグラフィー用分離剤が好ましく、そ
の例としては、東ソー(株)製トヨパールHWシリー
ズ、ファルマシア社製セファデックスGシリーズ、バイ
オラッド社製バイオゲルAシリーズなどを挙げることが
できる。また、ジビニールベンゼン単位含有量4重量%
以下のスチレン系イオン交換樹脂(陽イオン交換樹脂、
陰イオン交換樹脂のいずれでもよい)等のイオン交換樹
脂を分離剤として用いることもできる。
【0017】このような分離剤をカラムに充填し、現像
廃液又はそれに由来する処理液の所定量を通液した後、
溶離液〔例えば、(超)純水〕を通液して溶離する。フ
ォトレジストや界面活性剤は、通常、TAAイオンより
も分子量が大きいので、先に溶出し、次いでTAAイオ
ンが溶出する。従って、フォトレジストや界面活性剤等
の不純物を含むフォトレジスト画分とTAAイオンを高
濃度に含むTAAイオン画分とに分離することができ
る。
【0018】クロマト分離方法や装置としては、特に限
定されないが、例えば、固定層方式の方法と装置、固定
層方式で得られる純度の低いTAAイオン画分を再度ク
ロマト分離する方式の方法と装置、固定層を応用した半
連続分離方法と装置(例えば、特開昭56−37008
号公報等)、擬似移動層方式の方法と装置(例えば、特
公昭42−15681号公報、特開平3−134562
号公報、特公平7−46097号公報等)、これらを応
用した擬似移動層に類似する方式の方法と装置(例え
ば、特開平4−367701、特公平7−24724号
公報や特開平7−232003号公報等に開示される擬
似移動層方式を応用した多成分分離可能な方法と装置
等)が有り、特に限定されないが、擬似移動層方式やこ
れに類似する方式の方法や装置を使用すると、高純度の
TAAイオン画分を連続的に得ることができるので、有
利である。
【0019】このクロマト分離工程を経て得られるTA
Aイオン画分の純度は非常に高いので、このまま再生フ
ォトレジスト現像液として再利用できるが、所定TAA
イオン濃度に達していない場合は、前述したと同様の濃
縮工程(逆浸透膜処理、蒸発、電気透析及び電解等の少
なくとも一つの濃縮方法による)を行った後に再利用す
る。また、新品のTAAHを添加して所定TAAイオン
濃度に調整してもよい。
【0020】また、現像廃液の不純物濃度が非常に高い
場合や経済性等を考慮したクロマト分離条件ではTAA
イオン画分に不純物が混入してくる場合には、本出願人
が特願平8−263793号や特願平8−324867
号に提案しているような不純物吸着除去工程、即ち、陰
イオン交換樹脂によりフォトレジスト等を吸着除去する
陰イオン交換処理工程や陽イオン交換樹脂により金属イ
オン類を吸着除去する陽イオン交換処理工程を行い、得
られる処理液を再生現像液として再利用することができ
る。なお、陰イオン交換処理工程と陽イオン交換処理工
程を別々に行う代わりに、両イオン交換樹脂の混床や積
層方式を採用して、一工程で行うこともできる。また、
クロマト分離工程後に、上記濃縮工程と上記両イオン交
換処理工程とを行う場合、その順序は特に限定されず、
任意である。
【0021】本発明において用いてもよい陰イオン交換
樹脂としては、処理効率の点で繊維状や粒状等のスチレ
ン系やアクリル系等の陰イオン交換樹脂が好ましく、あ
るいは、これらの複数の種類を任意の割合で混合もしく
は積層して用いても良いが、後述するように、特にフォ
トレジスト除去効率の点ではスチレン系陰イオン交換樹
脂が好ましい。なお、アクリル系陰イオン交換樹脂は、
(メタ)アクリル酸やそのエステル類をジビニールベン
ゼン(DVB)等で架橋したものである。また、フォト
レジスト除去効率の点で強塩基性陰イオン交換樹脂が好
ましいが、弱塩基性陰イオン交換樹脂も特に中性又は酸
性側では、フォトレジスト除去効果があり、これらの複
数の種類を任意の割合で混合もしくは積層して用いても
良い。また、陰イオン交換樹脂の対イオンは、OH-
もCl- 等でもよいが、Cl- 等を対イオンとするCl
形等の陰イオン交換樹脂を用いるとTAAイオンの対イ
オンも少なくとも一部Cl- 等に変わることになるの
で、OH- イオンを対イオンとするOH形陰イオン交換
樹脂を用いるのが好ましい。なお、弱塩基性陰イオン交
換樹脂を中性又は酸性側で用いた場合や、Cl- 等を対
イオンとするCl形等の陰イオン交換樹脂を用いた場合
には、TAAイオンをTAAHの形とするために後段で
電解を行えば良い。
【0022】本発明に用いてもよいH形やTAA形陽イ
オン交換樹脂としては、処理効率の点で繊維状や粒状等
のスチレン系やアクリル系等の陽イオン交換樹脂が好ま
しく、また、弱酸性陽イオン交換樹脂でも強酸性陽イオ
ン交換樹脂のいずれでも良く、あるいは、これらの複数
の種類を任意の割合で混合もしくは積層して用いても良
い。
【0023】陽イオン交換樹脂は、通常、H形かナトリ
ウムイオン形(Na形)で市販されており、このような
陽イオン交換樹脂(Na形の場合はH形とした後)を、
その使用に先立って、予めTAA形とすることによっ
て、陽イオン交換樹脂に通液する通液初期に、TAAH
が陽イオン交換樹脂に吸着されて、処理液中のその濃度
が低下するという現象の発生を防止することができる。
即ち、陽イオン交換樹脂としては、H形のままでも用い
ることができるが、TAA形として用いるのが好まし
い。但し、完全なTAA形陽イオン交換樹脂ではなく
て、一部H形となっているものでも良く、また、H形陽
イオン交換樹脂とTAA形陽イオン交換樹脂を任意の割
合で混合もしくは積層して用いても良い。
【0024】陰イオン交換樹脂も陽イオン交換樹脂も、
その使用に際して溶出物が無いように、アルカリ水溶
液、酸水溶液の交互処理後、(超)純水で充分洗浄した
ものを用いるのが好ましい。
【0025】イオン交換樹脂として陰イオン交換樹脂と
陽イオン交換樹脂のどちらを用いるか、または、両方用
いるかは、クロマト分離工程で得られるTAAイオン画
分に残存する不純物の種類や濃度等によって決めればよ
い。両方を用いる場合は、陰イオン交換樹脂と陽イオン
交換樹脂を混合した混合イオン交換樹脂としてカラム又
は塔中に充填して用いても良いが、陰イオン交換樹脂を
上流側に、陽イオン交換樹脂を下流側にカラム又は塔中
に積層充填して用いるのが好ましい。しかし、クロマト
分離工程で得られるTAA画分にフォトレジストが少量
しか残存しない場合や、もともと現像廃液中にフォトレ
ジストが少量しか存在しない場合等においては、上流側
に陽イオン交換樹脂、下流側に陰イオン交換樹脂を配置
しても差し支えない。また、陰イオン交換樹脂を上流側
のカラム又は塔に充填し、陽イオン交換樹脂を下流側の
カラム又は塔に充填し、個別に配置、連結して用いる場
合は、長時間の運転によって、イオン交換容量が減少し
たり、劣化した方のイオン交換樹脂のみを容易に交換す
ることができ、便利である。
【0026】上流側に陰イオン交換樹脂、下流側に陽イ
オン交換樹脂を配置する場合の利点は、陰イオン交換樹
脂からは極微量のアミン類が溶出することが考えられる
ので、下流側に陽イオン交換樹脂を配置することで、こ
の溶出アミン類を捕捉することができることである。ま
た、高分子物質であるフォトレジストは、陽イオン交換
樹脂の表面に吸着し、その陽イオン交換の活性度を低下
させてしまうおそれがあるので、上流側に陰イオン交換
樹脂を配置し、前もってフォトレジストを充分除去して
おくのが有利である。
【0027】更に、最後段またはその近くに膜処理装置
を設置しても良く、この場合、元々現像廃液中に存在す
る微粒子を除去できると共に、クロマト分離装置、ポン
プ、場合によっては電気透析装置や電解装置、イオン交
換樹脂等から微粒子が混入してきても、これを確実に除
去できるので好ましい。
【0028】上記膜処理装置としては、0.03〜1μ
m程度の細孔径を有するポリプロピレン(PP)製フィ
ルターやポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製フ
ィルターを用いた膜処理装置や、限外濾過膜装置等を挙
げることができ、目的に合わせて適切な膜処理装置を選
択し、使用することができる。
【0029】次に、本発明の現像廃液の処理方法におい
て行ってもよい電気透析の原理を図3を参照しつつ説明
する。なお、TAAイオンはその対イオンが水酸化物イ
オン(OH- 、以下、「OHイオン」と略す)で、TA
AHの形である通常の場合について説明する。
【0030】図3に示したように、陰極101と陽極1
02の間には陽イオン交換膜103と陰イオン交換膜1
04が交互に並べられて複数のセルを構成している。セ
ルに送られたTAAH及びフォトレジストを含有する原
液(現像廃液又はそれに由来する処理液、または、クロ
マト分離工程を経て得られるTAAイオン画分等)中の
TAAHは、陽イオンとしてのTAAイオン(TA
+ )と陰イオンとしてのOHイオンに解離しているた
め、陰極101と陽極102間に直流電流が印加される
とTAAイオンは陽イオン交換膜103を通って陰極側
に移動するが次の陰イオン交換膜104で殆ど阻止さ
れ、一方、OHイオンは陰イオン交換膜104を通って
陽極側に移動するが次の陽イオン交換膜103で殆ど阻
止されるため、或るセルではTAAHが濃縮され、該セ
ルに隣接するセルではTAAHが減少することになる。
即ち、陰イオン交換膜104を陰極101に面した側に
有するセル(A)は濃縮セルとして機能し、ここではT
AAHが濃縮されて濃縮液となり、陰イオン交換膜10
4を陽極102に面した側に有するセル(B)は脱塩セ
ルとして機能し、ここではTAAHが減少して脱塩液と
なる。原液中のフォトレジストはイオン交換膜を殆ど通
らないため濃縮セル及び脱塩セルをそのまま通過して濃
縮液中及び脱塩液中に残留する。
【0031】上述の説明で明らかなように、図3に示し
たように脱塩セル及び濃縮セルの両方に原液を通液した
場合は、濃縮液中にもフォトレジストがそのまま残留す
ることとなるが、濃縮セル側ではTAAHのみが濃縮さ
れるのであってフォトレジストは濃縮されないので、濃
縮液中のフォトレジストは原液中の濃度とほぼ同じであ
り、この点において、電気透析法はTAAHのみでなく
フォトレジストも同時に濃縮されてしまう蒸発法や逆浸
透膜法とは明らかに相違する。
【0032】本発明では、フォトレジストアルカリ現像
液として再利用できる高純度のTAAHの溶液を再生回
収することを目的としているので、電気透析でフォトレ
ジスト等の不純物をなるべく含まない濃縮液を得ること
が好ましく、そのためには、脱塩セル側に原液を通液
し、濃縮セル側に(超)純水又はフォトレジスト等の不
純物をを含まない低濃度のTAAH溶液〔例えば、
(超)純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕等の
電解質溶液を通液するのが好ましい。しかし、濃縮セル
にも原液を送る場合、脱塩液として排出される排水の量
(容積)が減少する点では有利である。
【0033】電気透析装置は、一般的に使用されている
ものを使用でき、これに使用されるイオン交換膜として
は、陽イオンと陰イオンを選択的に分離できるものであ
れば特に限定されず、例えば、アシプレックス〔旭化成
工業(株)製〕、セレミオン〔旭硝子(株)製〕、ネオ
セプタ〔徳山曹達(株)製〕等を挙げることができる。
また、イオン交換膜の特性も、一般的なものでよく、例
えば、厚さは、0.1〜0.6mm、抵抗は、1〜10
Ω・cm2 程度のものであればよい。
【0034】電気透析装置の構造は、特に限定されず、
例えば、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを、脱塩さ
れる液の流入孔及び流出孔、濃縮される液の流入孔及び
流出孔が設けられているガスケットで適当な間隔を保っ
て交互に複数積層して複数のセルを構成し、両端を一組
の電極で挟んで電気透析装置を構成すればよい。
【0035】ここで、陰イオン交換膜の代わりに、耐ア
ルカリ性が陰イオン交換膜より優れるポリビニールアル
コール系等の中性膜を用いてもよい。中性膜はイオン性
官能基の無い単なる高分子膜であるが、これはTAAイ
オンを通すもののその透過性は陽イオン交換膜より低い
ので、両者間の輸率の差を利用してTAAイオンの電気
透析による濃縮を行うことができるのである。但し、中
性膜を陰イオン交換膜の代わりに用いた時は、陰イオン
交換膜の場合に比べて電流効率は悪くなる。
【0036】上述のような電気透析は一段で行ってもよ
いが、例えば、特開平7−324867号公報に開示さ
れるような循環方式や多段処理方式を採ることもでき
る。
【0037】次に、本発明の現像廃液の処理方法におい
て行ってもよい電解の原理を図4を参照しつつ説明す
る。なお、TAAイオンはその対イオンがOHイオン
で、TAAHの形である通常の場合について説明する。
【0038】図4に示したように、陰極121と陽極1
22の間には陽イオン交換膜123が配置され、陰極セ
ル(C)と陽極セル(D)を構成している。陽イオン交
換膜は、理屈の上では陽イオンしか通さない〔実際は僅
かにフォトレジスト(R- )を含めた陰イオン等も通
す〕。陽極セル(D)に原液(現像廃液又はそれに由来
する処理液、または、クロマト分離工程を経て得られる
TAAイオン画分等)を通液し、陰極セル(C)には
(超)純水又はフォトレジスト等の不純物を含まない低
濃度のTAAH溶液〔例えば、(超)純水に新品のTA
AHを少量溶解させた液〕等の電解質溶液を濃縮用液と
して通液する。原液中のTAAHはTAAイオン(TA
+ )とOHイオン(OH- )に解離しているため、陰
極121と陽極122の間に直流電流を印加すると、T
AAイオンは陽イオンであるので陰極(−)側に移動し
陽イオン交換膜123を通って陰極セル(C)に入る。
陰極121上では水(H2 O←→H+ +OH- )の水素
イオン(H+ )が電子(e- )を受け取り、水素ガス
(H2 )を生じ、残った陰イオンであるOHイオン(O
- )は、陽極セル(D)から陰極セル(C)に入って
きたTAAイオンの対イオンとなりTAAHを生成す
る。従って、電解が進行すると陰極セル(C)中ではT
AAHが濃縮されることとなる。この意味で、陰極セル
(C)は濃縮セルとして機能する。一方、陽極122上
では、TAAHのOHイオン(OH- )が電子(e-
を放出し、酸素ガス(O2 )と水とになる。この意味で
は、陽極セル(D)は脱塩セルとして機能し、脱塩液
(TAAイオンが希薄になった「希薄液」)を生じる。
【0039】なお、原液中にCl- やBr- 等のOH-
より電気分解されやすいイオン種が含まれているとCl
2 やBr2 等のガスが生じる。この場合、特開昭57−
155390号公報に開示されているように、陽極セル
を更に陰イオン交換膜で区分し陽極側の区分セルに水酸
化アンモニウム等のアルカリ物質を添加しておくと、中
和によりCl2 やBr2 等のガスの発生が防止できる。
SO4 2- やNO3 - の場合はOH- より電気分解され難
いので、OH- の方が電気分解されO2 が発生し、H2
SO4 やHNO3 等が残る。
【0040】また、陽イオン交換膜を用いる代わりに2
枚の親水化処理した多孔質テフロン膜等の中性膜を使用
し、陽極室、中間室及び陰極室を設け、中間室に原液を
通しても電解を行うことができる(特開昭60−247
641号公報)。
【0041】更に純度の高いTAAH濃縮液を得たい場
合には、陰極と陽極の間に陽イオン交換膜を複数枚(好
ましくは2枚)配置して、陽極側のセル(陽極セル)に
原液を通液し、陰極側のセル(陰極セル)及び中間セル
には(超)純水又はフォトレジストを含まない低濃度の
TAAH溶液〔例えば、(超)純水に新品のTAAHを
少量溶解させた液〕等の電解質溶液を濃縮用液として通
液すると、多段にTAAHを精製することになり、陰極
セルからは高純度のTAAH濃縮液が得られる。
【0042】また、電解においても、電気透析の場合と
同じ様に循環方式や多段処理方式を採ることもできる。
【0043】なお、ここで「濃縮液」、「脱塩液」と
は、TAAH含有量が増加するか減少するかによって使
い分けられる用語であり、どちらのTAAH濃度が高い
か低いかを示すものでは無い。
【0044】
【発明の実施の形態】次に、本発明の好ましい実施の形
態について説明するが、本発明がこれらに限定されるも
ので無いことは言うまでもない。
【0045】まず、擬似移動層式クロマト分離法の一例
の一般的な説明を行う。固体収着剤である分離剤を充填
した複数の単位充填塔を、配管で直列に連結すると共
に、最後部の単位充填塔と最前部の単位充填塔をも配管
で連結することによって無端に連結した単位充填塔群を
形成し、該単位充填塔群を溶離剤〔本発明の場合は、
(超)純水等の溶離水〕供給位置から見て下流側に向か
って第1区画、第2区画、第3区画、第4区画に区画
し、第1区画の最前列に位置する単位充填塔の入口の循
環流に対して溶離剤を供給弁を介して供給すると共に、
第1区画の最後列に位置する単位充填塔の出口の循環流
から被収着成分の含有量の多いエクストラクト(本発明
の場合は、TAAH水溶液等のTAAイオン画分)を抜
き出し弁を介して抜き出し、第3区画の最前列に位置す
る単位充填塔の入口の循環流に対して原料〔本発明の場
合、原廃液(現像廃液又はそれに由来する処理液)〕を
供給弁を介して供給すると共に、第3区画の最後列に位
置する単位充填塔の出口の循環流から被収着成分の含有
量の少ないラフィネート(本発明の場合は、フォトレジ
スト等の不純物を含むフォトレジスト画分)を抜き出
し、これらの溶離剤の供給位置、エクストラクトの抜き
出し位置、原廃液の供給位置、ラフィネートの抜き出し
位置を、上記原廃液中の成分の固体収着剤(分離剤)に
対する収着領域の移行に伴って下流側に繰り下げるよう
に操作する。
【0046】擬似移動層式クロマト分離に用いる擬似移
動層式クロマト分離装置の代表的な一例の一般的な説明
をすると、固体収着剤(分離剤)が充填されている複数
の単位充填塔を無端直列に連結した系と、該系内の循環
流体を一方向に循環させる手段と、これらの単位充填塔
のいずれかを選択して原料(本発明の場合、原廃液)を
供給する原料供給手段と、他のいずれかの単位充填塔を
選択して溶離剤〔本発明の場合、(超)純水等の溶離
水〕を供給する溶離剤供給手段と、いずれかの単位充填
塔を選択してラフィネート(本発明の場合は、フォトレ
ジスト等の不純物を含むフォトレジスト画分)を上記系
外に抜き出す第1の流体抜き出し手段と、他のいずれか
の単位充填塔を選択してエクストラクト(本発明の場合
は、TAAH水溶液等のTAAイオン画分)を上記系外
に抜き出す第2の流体抜き出し手段と、上記系内におけ
る上記流体の供給及び抜き出しの位置の関係を相互に維
持して、これらの位置を系内の流体流れ方向の下流側に
順次移行させる切り換え制御手段とを備えたものであ
る。
【0047】図2は、本発明を実施する際に使用するこ
とができる擬似移動層式クロマト分離装置の構成の一例
の概要を示す図であり、後述する実施例2においては図
4に示すような装置を用いた。図4において、1〜8は
単位充填塔、1A〜8Aはラフィネート(フォトレジス
ト画分)の抜き出し弁、1C〜8Cはエクストラクト
(TAAH画分、実施例2ではTMAH画分)の抜き出
し弁、1D〜8Dは溶離水供給弁、1F〜8Fは原廃液
供給弁、Aはラフィネート(フォトレジスト画分)、C
はエクストラクト(TAAH画分、実施例2ではTMA
H画分)、Dは溶離水、Fは原廃液、12はラフィネー
ト抜き出し配管、13はエクストラクト抜き出し配管、
15は原廃液供給ポンプ、16は溶離水供給ポンプ、1
9は循環ポンプ、20と21は連結配管、30は原廃液
供給配管、31は溶離水供給配管を表す。
【0048】単位充填塔1〜8のそれぞれの末端を、次
の単位充填塔の頂部に連結配管20、21で無端連結
し、連結配管の上流側にラフィネートの抜き出し弁1A
〜8A及びエクストラクトの抜き出し弁1C〜8Cを連
結すると共に、連結配管の下流側に原廃液供給ポンプ1
5によって供給される原廃液用の原廃液供給配管30か
ら分岐した原廃液供給弁1F〜8F付き分岐配管と溶離
水供給ポンプ16によって供給される溶離水用の溶離水
供給配管31から分岐した溶離水供給弁1D〜8D付き
分岐配管とを連結し、単位充填塔8の末端から単位充填
塔1の頂部への配管21の途中に循環ポンプ19を連結
し、更に、各ラフィネート抜き出し弁1A〜8Aをラフ
ィネート抜き出し配管12に接続し、各エクストラクト
抜き出し弁1C〜8Cをエクストラクト抜き出し配管1
3に接続して擬似移動層式クロマト分離装置を構成す
る。
【0049】図2の構成の擬似移動層式クロマト分離装
置を用いたクロマト分離操作法を説明する。第1段階と
して、溶離水供給弁1Dを開いて単位充填塔1の頂部か
ら溶離水を供給し、エクストラクト抜き出し弁2Cを開
いて単位充填塔2の底部からTAAHを多く含むエクス
トラクトを抜き出し、原廃液供給弁5Fを開いて単位充
填塔5の塔頂から原廃液を供給し、ラフィネート抜き出
し弁6Aを開いて単位充填塔6の底部からフォトレジス
ト等の不純物成分を多く含むラフィネートを抜き出し、
さらに単位充填塔8の底部からの液を循環ポンプ19を
介して単位充填塔1の頂部に導入する。
【0050】従って、この時、溶離水供給口からエクス
トラクト抜き出し口までの第1区画は単位充填塔が2
本、エクストラクト抜き出し口から原廃液供給口までの
原廃液供給口までの第2区画は単位充填塔が2本、原廃
液供給口からラフィネート抜き出し口までの第3区画は
単位充填塔が2本、ラフィネート抜き出し口から溶離水
供給口までの第4区画は単位充填塔が2本である。但
し、本発明がこの態様に限定されないことは言うまでも
無い。
【0051】予め定めた一定時間の経過後、第2段階と
して、上記第1段階で開いた溶離水供給弁1Dを閉じ且
つ溶離水供給弁2Dを開き、同様にしてエクストラクト
抜き出し弁の開いている所を2Cから3Cへ切り換え、
原廃液供給弁の開いている所を5Fから6Fへ切り換
え、ラフィネート抜き出し弁の開いている所を7Aから
8Aに切り換える。
【0052】以下、同様にして、上記の一定時間毎に、
開とする弁を順次循環液の流れ方向の下流側に移行させ
る操作を行って、クロマト分離を行う。
【0053】本発明の方法においては、クロマト分離工
程に加えて、逆浸透膜処理、蒸発、電気透析及び電解の
少なくとも一つの濃縮方法による濃縮工程及び/又は陰
イオン交換樹脂及び/又はH形及びTAA形の少なくと
も一方の陽イオン交換樹脂によるイオン交換工程を更に
含むのが好ましいことは、既述の通りである。次に、こ
の場合の一連の単位操作の好ましい順序(フロー)の例
を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものでは無
い。なお、「/」の表示は「及び/又は」を表し、
「(膜処理)」の表示は、最後段で膜処理を行うのが望
ましいが、これは必須の単位操作では無いことを示す。
また、単に「イオン交換処理」と記したのは、陰イオン
交換樹脂又は陽イオン交換樹脂又は両者(「混床」又は
「陰イオン交換樹脂→陽イオン交換樹脂」)で処理する
ことを示す。
【0054】(1)蒸発/逆浸透膜処理/電気透析/電
解→クロマト分離→(膜処理) (2)蒸発/逆浸透膜処理/電気透析/電解→クロマト
分離→イオン交換処理→(膜処理)
【0055】(3)蒸発/逆浸透膜処理→クロマト分離
→電気透析/電解→(膜処理) (4)蒸発/逆浸透膜処理→クロマト分離→電気透析/
電解→イオン交換処理→(膜処理) (5)蒸発/逆浸透膜処理→クロマト分離→イオン交換
処理→電気透析/電解→(膜処理) (6)蒸発/逆浸透膜処理→クロマト分離→陰イオン交
換処理→電気透析/電解→陽イオン交換処理→(膜処
理)
【0056】(7)クロマト分離→蒸発/逆浸透膜処理
/電気透析/電解→(膜処理) (8)クロマト分離→イオン交換処理→(膜処理) (9)クロマト分離→蒸発/逆浸透膜処理/電気透析/
電解→イオン交換処理→(膜処理) (10)クロマト分離→イオン交換処理→蒸発/逆浸透
膜処理/電気透析/電解→(膜処理) (11)クロマト分離→陰イオン交換処理→蒸発/逆浸
透膜処理/電気透析/電解→陽イオン交換処理→(膜処
理) (12)クロマト分離→蒸発/逆浸透膜処理→イオン交
換処理→電気透析/電解→(膜処理) (13)クロマト分離→蒸発/逆浸透膜処理→陰イオン
交換処理→電気透析/電解→陽イオン交換処理→(膜処
理) (14)クロマト分離→電気透析/電解→イオン交換処
理→蒸発/逆浸透膜処理→(膜処理) (15)クロマト分離→電気透析/電解→陰イオン交換
処理→蒸発/逆浸透膜処理→陽イオン交換処理→(膜処
理)
【0057】(16)イオン交換処理→クロマト分離→
(膜処理) (17)イオン交換処理→蒸発/逆浸透膜処理/電気透
析/電解→クロマト分離→(膜処理) (18)陰イオン交換処理→蒸発/逆浸透膜処理/電気
透析/電解→クロマト分離→陽イオン交換処理→(膜処
理) (19)陰イオン交換処理→クロマト分離→蒸発/逆浸
透膜処理/電気透析/電解→陽イオン交換処理→(膜処
理)
【0058】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明がこの実施例に限定されるもので無いこと
は言うまでも無い。
【0059】実施例1 半導体デバイス製造工場から排出されるフォトレジスト
及びTMAHを含有するフォトレジスト現像廃液を使用
した。この廃液の分析結果は、TMAH濃度が4604
ppm、フォトレジスト由来のTOC濃度が107.9
ppm、pHが12.5、ナトリウム(Na)イオン濃
度が10ppb、アルミニウム(Al)イオン濃度が1
9.3ppb、鉄(Fe)イオン濃度12.1ppbで
あった。なお、TMAH濃度はイオンクロマト分析法、
フォトレジスト濃度は吸光光度分析法、金属イオン濃度
は原子吸光光度法、pHはpHメーターによって測定し
た。
【0060】この現像廃液を蒸発処理し、濃縮液(残
液)を得た。この濃縮液の分析結果は、TMAH濃度2
4000ppm、フォトレジスト由来のTOC濃度56
2.2ppm、pH13.1、Naイオン濃度52.6
ppb、Alイオン濃度100.6ppb、Feイオン
濃度63ppbであった。
【0061】この濃縮液30mlをサイズ排除クロマト
グラフィー用分離剤としての東ソー(株)製トヨパール
HW40EC(事前に2.4重量%TMAH溶液を通液
して前処理したもの)を302ml充填した内径1.9
5cm、長さ1mのカラムに室温(25℃)且つ流量5
ml/分で通液した後、室温(25℃)且つ流量5ml
/分で溶離液として超純水を通液した。カラム出口で溶
出液を10mlずつサンプリングし、分析した。その溶
出曲線を図1に示す。図1の横軸は溶出液量〔単位:L
(リットル)/L−分離剤〕を表し、縦軸は規格化濃度
C/CO 〔供給濃縮液中の濃度CO に対するサンプリン
グされた溶出液中の濃度Cの比〕を表す。図1から明ら
かなように、分子量の大きなフォトレジストが最初に溶
出し、その後Alイオン、Naイオン、Feイオンが溶
出し、その後にTMAHが溶出した。
【0062】この溶出液を0.28〜0.58溶出液量
(L/L−分離剤)で分離して得られたフォトレジスト
画分と0.58〜0.78溶出液量(L/L−分離剤)
で分離して得られたTMAH画分について分析した結果
を表1に示す。
【0063】更に、このTMAH画分を電気透析装置マ
イクロ・アシライザーG3〔旭化成工業(株)製)の脱
塩セルに通液し、該装置の濃縮セルに最初超純水を通液
し、循環方式で電気透析することにより、TMAHを超
純水中にTMAH濃度24000ppmまで濃縮した
後、得られた濃縮液を強塩基性陰イオン交換樹脂アンバ
ーライトIRA−900(ローム・アンド・ハース社
製、OH形)を充填したカラムに通液して、再生処理液
1を得た。この再生処理液1を分析した結果も表1に示
す。表1において、「フォトレジスト」はフォトレジス
ト由来のTOC濃度を表す。
【0064】
【表1】 ────────────────────────────────── 成分(濃度) TMAH画分 フォトレジスト画分 再生処理液1 ────────────────────────────────── 液量(ml) 60 90 21 ────────────────────────────────── TMAH(ppm) 10723 76.8 24000 ────────────────────────────────── フォトレジスト (ppm) 63.2 135.1 0.1 ────────────────────────────────── Na(ppb) 0.3 17.1 0.8 ────────────────────────────────── Al(ppb) 1.1 32.4 0.8 ────────────────────────────────── Fe(ppb) 1.1 20.0 0.6 ──────────────────────────────────
【0065】実施例2 半導体デバイス製造工場から排出されるフォトレジスト
及びTMAHを含有するフォトレジスト現像廃液を使用
した。この廃液の分析結果は、TMAH濃度が4604
ppm、フォトレジスト由来のTOC濃度が107.9
ppm、pHが12.5、Naイオン濃度が10pp
b、Alイオン濃度が19.3ppb、Feイオン濃度
12.1ppb、非イオン性界面活性剤濃度2ppmで
あった。なお、TMAH濃度はイオンクロマト分析法、
フォトレジスト濃度は吸光光度分析法、金属イオン濃度
は原子吸光光度法、pHはpHメーター、非イオン性界
面活性剤濃度はテトラチオシアノコバルト(II)酸吸光
光度法(JIS K0102)によって測定した。
【0066】この現像廃液を蒸発処理し、濃縮液(残
液)を得た。この濃縮液の分析結果は、TMAH濃度2
4000ppm、フォトレジスト由来のTOC濃度56
2.2ppm、pHが13.1、Naイオン濃度52.
6ppb、Alイオン濃度100.6ppb、Feイオ
ン濃度63ppb、非イオン性界面活性剤濃度10pp
mであった。
【0067】クロマト分離装置としては、内径2.2c
m、長さ90cmの各カラム(単位充填塔)にサイズ排
除クロマトグラフィー用分離剤としての東ソー(株)製
トヨパールHW40EC(事前に2.4重量%TMAH
溶液を通液して前処理したもの)を充填した8本のカラ
ム(単位充填塔)から構成される図2に示されるような
擬似移動層方式クロマト分離装置を用いた。
【0068】このクロマト分離装置に、原廃液として上
記濃縮液を流量82ml/hrで、また、溶離液として
超純水を流量315ml/hrで通液した。この分離操
作中、温度は室温(25℃)で、出口でのTMAH画分
の流量は246ml/hrで、フォトレジスト画分の流
量は151ml/hrで、各液の入口と出口の切り替え
速度は1.85m/hrであった。その結果、分析結果
が表2に示されるようなTMAH画分とフォトレジスト
画分とが得られた。
【0069】次いで、このTMAH画分を電気透析装置
マイクロ・アシライザーG3〔旭化成工業(株)製)の
脱塩セルに通液し、該装置の濃縮セルに最初超純水を通
液し、循環方式で電気透析することにより、TMAHを
超純水中に濃縮して再生処理液2を得た。その分析結果
も表2に示す。表2において、「フォトレジスト」はフ
ォトレジスト由来のTOC濃度を表す。
【0070】
【表2】 ────────────────────────────────── 成分(濃度) TMAH画分 フォトレジスト画分 再生処理液2 ────────────────────────────────── TMAH(ppm) 7785 368 24000 ────────────────────────────────── フォトレジスト (ppm) 7.7 294 0.7 ────────────────────────────────── 非イオン性界 面活性剤(ppm) 1 5 <1 ────────────────────────────────── Na(ppb) 0.02 28.7 0.1 ────────────────────────────────── Al(ppb) 0.16 32.4 0.6 ────────────────────────────────── Fe(ppb) 0.05 34.3 0.2 ──────────────────────────────────
【0071】
【発明の効果】本発明のフォトレジスト現像廃液の再生
処理方法では、少なくともフォトレジストを含むテトラ
アルキルアンモニウムイオン含有フォトレジスト現像廃
液に対して、クロマト分離を行うことによって、フォト
レジスト及びその他の不純物が濃縮されること無く効率
良く除去することができ、フォトレジストアルカリ現像
液として再利用できる高純度の水酸化テトラアルキルア
ンモニウム溶液を簡単且つ効果的に得ることができる。
他の精製工程を更に行う場合も、該他の精製工程への負
荷を大幅に低減することができる。
【0072】クロマト分離工程に加えて、逆浸透膜処
理、蒸発、電気透析及び電解の少なくとも一つの濃縮方
法でフォトレジスト現像廃液を処理する工程を行っても
よく、クロマト分離装置の小型化やランニングコストの
低減等(特に逆浸透膜処理や蒸発の場合)や再生現像液
の純度の向上(電気透析や電解の場合)などの利点が得
られる。また、陰イオン交換樹脂及び/又は水素イオン
形(H形)及びテトラアルキルアンモニウムイオン形
(TAA形)の少なくとも一方の陽イオン交換樹脂で処
理するイオン交換処理工程を行ってもよく、再生現像液
の純度の向上を図ることができる。これらの工程の順序
は任意である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1における各成分の溶出曲線を
表すグラフ図である。
【図2】図2は、本発明を実施する際に使用することが
できる擬似移動層式クロマト分離装置の構成の一例の概
要を示す図である。
【図3】図3は、本発明の方法で行ってもよい電気透析
の原理の説明図である。
【図4】図4は、本発明の方法で行ってもよい電解の原
理の説明図である。
【符号の説明】
1〜8 単位充填塔 1A〜8A ラフィネート(フォトレジスト画分)の抜
き出し弁 1C〜8C エクストラクト(TAAH画分)の抜き出
し弁 1D〜8D 溶離水供給弁 1F〜8F 原廃液供給弁 A ラフィネート(フォトレジスト画分) C エクストラクト(TAAH画分) D 溶離水 F 原廃液 12 ラフィネート抜き出し配管 13 エクストラクト抜き出し配管 15 原廃液供給ポンプ 16 溶離水供給ポンプ 19 循環ポンプ 20、21 連結配管 30 原廃液供給配管 31 溶離水供給配管 101 陰極 102 陽極 103 陽イオン交換膜 104 陰イオン交換膜 121 陰極 122 陽極 123 陽イオン交換膜
【手続補正書】
【提出日】平成10年3月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明において用いてもよい陰イオン交換
樹脂としては、処理効率の点で繊維状や粒状等のスチレ
ン系やアクリル系等の陰イオン交換樹脂が好ましく、あ
るいは、これらの複数の種類を任意の割合で混合もしく
は積層して用いても良いが、前述したように、特にフォ
トレジスト除去効率の点ではスチレン系陰イオン交換樹
脂が好ましい。なお、アクリル系陰イオン交換樹脂は、
(メタ)アクリル酸やそのエステル類をジビニールベン
ゼン(DVB)等で架橋したものである。また、フォト
レジスト除去効率の点で強塩基性陰イオン交換樹脂が好
ましいが、弱塩基性陰イオン交換樹脂も特に中性又は酸
性側では、フォトレジスト除去効果があり、これらの複
数の種類を任意の割合で混合もしくは積層して用いても
良い。また、陰イオン交換樹脂の対イオンは、OH
もCl等でもよいが、Cl等を対イオンとするCl
形等の陰イオン交換樹脂を用いるとTAAイオンの対イ
オンも少なくとも一部Cl等に変わることになるの
で、OHイオンを対イオンとするOH形陰イオン交換
樹脂を用いるのが好ましい。なお、弱塩基性陰イオン交
換樹脂を中性又は酸性側で用いた場合や、Cl等を対
イオンとするCl形等の陰イオン交換樹脂を用いた場合
には、TAAイオンをTAAHの形とするために後段で
電解を行えば良い。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】本発明では、フォトレジストアルカリ現像
液として再利用できる高純度のTAAHの溶液を再生回
収することを目的としているので、電気透析でフォトレ
ジスト等の不純物をなるべく含まない濃縮液を得るこ.
とが好ましく、そのためには、脱塩セル側に原液を通液
し、濃縮セル側に(超)純水又はフォトレジスト等の不
純物を含まない低濃度のTAAH溶液〔例えば、(超)
純水に新品のTAAHを少量溶解させた液〕等の電解質
溶液を通液するのが好ましい。しかし、濃縮セルにも原
液を送る場合、脱塩液として排出される排水の量(容
積)が減少する点では有利である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】上述のような電気透析は一段で行ってもよ
いが、例えば、特開平7−328642号公報に開示さ
れるような循環方式や多段処理方式を採ることもでき
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】単位充填塔1〜8のそれぞれの末端を、次
の単位充填塔の頂部に連結配管20、21で無端連結
し、各単位充填塔の下流側の連結配管にラフィネートの
抜き出し弁1A〜8A及びエクストラクトの抜き出し弁
1C〜8Cを連結すると共に、各単位充填塔の上流側の
連結配管に原廃液供給ポンプ15によって供給される原
廃液用の原廃液供給配管30から分岐した原廃液供給弁
1F〜8F付き分岐配管と溶離水供給ポンプ16によっ
て供給される溶離水用の溶雌水供給配管31から分岐し
た溶離水供給弁1D〜8D付き分岐配管とを連結し、単
位充填塔8の末端から単位充填塔1の頂部への配管21
の途中に循環ポンプ19を連結し、更に、各ラフィネー
ト抜き出し弁1A〜8Aをラフィネート抜き出し配管1
2に接続し、各エクストラクト抜き出し弁1C〜8Cを
エクストラクト抜き出し配管13に接続して擬似移動層
式クロマト分離装置を構成する。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0069
【補正方法】変更
【補正内容】
【0069】次いで、このTMAH画分を電気透析装置
マイクロ・アシライザーG3〔旭化成工業(株)製
脱塩セルに通液し、該装置の濃縮セルに最初超純水を通
液し、循環方式で電気透析することにより、TMAHを
超純水中に濃縮して再生処理液2を得た。その分析結果
も表2に示す。表2において、「フォトレジスト」はフ
ォトレジスト由来のTOC濃度を表す。
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/28 C02F 1/28 M 1/42 1/42 D 1/44 1/44 F 1/469 9/00 502H 9/00 502 502F 502B 502J 502M 503C 503 G01N 30/14 Z G01N 30/14 30/46 A 30/46 30/48 D 30/48 G03F 7/32 G03F 7/32 C02F 1/46 103

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトレジスト及びテトラアルキルアン
    モニウムイオンを主として含有するフォトレジスト現像
    廃液を処理するに当たって、クロマト分離法により、フ
    ォトレジスト現像廃液又はフォトレジスト現像廃液に由
    来する処理液を高いテトラアルキルアンモニウムイオン
    純度を有するテトラアルキルアンモニウムイオン画分
    と、フォトレジスト等の不純物を含むフォトレジスト画
    分とに分離する工程を含む、フォトレジスト現像廃液か
    らフォトレジスト現像液として再利用できる高純度の水
    酸化テトラアルキルアンモニウムの溶液を再生回収する
    ことを特徴とするフォトレジスト現像廃液の再生処理方
    法。
  2. 【請求項2】 前記フォトレジスト現像廃液に由来する
    処理液が、逆浸透膜処理、蒸発、電気透析及び電解の少
    なくとも一つの濃縮方法でフォトレジスト現像廃液を処
    理する工程を経て得られる濃縮液であることを特徴とす
    る請求項1に記載のフォトレジスト現像廃液の再生処理
    方法。
  3. 【請求項3】 逆浸透膜処理、蒸発、電気透析及び電解
    の少なくとも一つの濃縮方法で前記テトラアルキルアン
    モニウムイオン画分を処理して、テトラアルキルアンモ
    ニウムイオンが濃縮された濃縮液を得る工程を更に含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトレジス
    ト現像廃液の再生処理方法。
  4. 【請求項4】 前記テトラアルキルアンモニウムイオン
    画分又はその濃縮液をイオン交換樹脂と接触させて微量
    の残存不純物を除去する工程を更に含むことを特徴とす
    る請求項1から3のいずれかに記載のフォトレジスト現
    像廃液の再生処理方法。
  5. 【請求項5】 前記クロマト分離法において用いる分離
    剤として、分離される各成分の分子量の大きさや分子サ
    イズの大きさに従って各成分を分離できるサイズ排除ク
    ロマトグラフィー用分離剤を用いることを特徴とする請
    求項1から4のいずれかに記載のフォトレジスト現像廃
    液の再生処理方法。
  6. 【請求項6】 前記クロマト分離法において、連続的な
    処理が可能な擬似移動層方式又はそれを応用した類似の
    方式のクロマト分離装置を用いることを特徴とする請求
    項1から5のいずれかに記載のフォトレジスト現像廃液
    の再生処理方法。
  7. 【請求項7】 前記イオン交換樹脂が、陰イオン交換樹
    脂及び/又は水素イオン形(H形)及びテトラアルキル
    アンモニウムイオン形(TAA形)の少なくとも一方の
    陽イオン交換樹脂であることを特徴とする請求項4から
    6のいずれかに記載のフォトレジスト現像廃液の再生処
    理方法。
  8. 【請求項8】 末端又はその近辺に膜処理装置を配設
    し、高純度の水酸化テトラアルキルアンモニウムの溶液
    から微粒子を除去することを特徴とする請求項1から7
    のいずれかに記載のフォトレジスト現像廃液の再生処理
    方法。
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