JP2003213220A - 床用水性被覆組成物 - Google Patents
床用水性被覆組成物Info
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Abstract
れる塗膜の耐ヒールマーク性等の耐久性、耐水性、さら
にはアルカリ除去性が良好な床用水性被覆組成物を提供
すること。 【解決手段】 テトラヒドロフラン媒体を用いたGPC
測定によるポリスチレン換算分子量10万以下の低分子
量セグメントが全固形分中20重量%未満であり、かつ
カルボキシル基含有単量体に由来する構成部分が重合体
中の8〜18重量%の範囲であるカルボキシル基含有ア
クリル乳化重合体を主要バインダーとして含んで成る床
用水性被覆組成物。
Description
量を有し、特定のカルボキシル基含有量のカルボキシル
基含有アクリル乳化重合体を必須成分として含んで成る
耐久性に優れた床用水性被覆組成物に関する。更には、
金属架橋成分を含有しない、環境への影響が少ないこと
を特長とする床用水性被覆組成物に関する。
体、とりわけ高耐久性を有するアクリル系乳化重合体を
主要バインダー成分として、ワックス、レベリング剤、
亜鉛等の金属架橋剤を含んでなる床用水性被覆組成物
は、ポリ塩化ビニル、木床などの床の保護艶だし塗装
剤、即ちフロアーポリッシュとして多用されている。
付着防止効果(以下これを耐ヒールマーク性と略称す
る)、塗膜の耐久性向上のため、そして塗膜が老朽化し
た際にアルカリ性除去液で旧塗膜が膨潤、溶解、除去し
やすいこと(以下これをアルカリ除去性と略称する)が
求められ、この対策として、炭酸性亜鉛アンモニウム水
溶液に代表される金属架橋剤の添加が必須であった。
か、上記した、旧塗膜のアルカリ除去液は最終的には下
水として放流されるため、塗膜中に含有される金属架橋
剤に由来する金属イオンの削減、または全廃が社会要請
と成りつつある。しかしながらりこの改善の取り組み
は、技術的難易度が高いためか殆どなされていなかっ
た。またカルシウムやアルミニウムなど環境に影響が少
ない代替の金属架橋剤の使用も試みられているが、充分
な架橋効果が得られていない。かかる状況下、金属架橋
剤を削減、或いは全廃しても、得られる塗膜の耐ヒール
マーク性等の耐久性が良好な床用水性被覆組成物が市場
から渇望されているにもかかわらず、未だこの要求を満
足するものは皆無である。
架橋剤を削減、或いは全廃しても、得られる塗膜の耐ヒ
ールマーク性等の耐久性、耐水性、さらにはアルカリ除
去性が良好な床用水性被覆組成物を提供することにあ
る。
問題点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定の範囲の分子
量を有し、且つ特定のカルボキシル基含有量のカルボキ
シル基含有アクリル乳化重合体を含んでなる水性被覆組
成物が、金属架橋剤を低減、或いは全廃しても所望の耐
久性、アルカリ除去性を有する塗膜が得られることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
体を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー測
定によるポリスチレン換算分子量10万以下の低分子量
セグメントが全乳化重合体固型分中20重量%未満であ
り、かつカルボキシル基含有単量体に由来する構成部分
が重合体中の8〜18重量%の範囲であるカルボキシル
基含有アクリル乳化重合体を主要バインダーとして含ん
で成る床用水性被覆組成物を提供するものである。
アクリル乳化重合体のカルボキシル基と金属架橋し得る
金属類を含まないものである、上記の床用水性被覆組成
物を提供するものである。
明する。まず、カルボキシル基含有アクリル乳化重合体
について説明する。基本的には乳化剤存在下、水中で後
述の重合性不飽和単量体類をラジカル開始剤を用いて乳
化重合せしめて得ることができる。
基含有単量体を共重合させることで容易にアクリル乳化
重合体に導入することができる。アクリル乳化重合体に
含まれるカルボキシル基は得られる塗膜の硬さや、アル
カリ除去性の確保、更には基材付着性の確保の観点より
必須の成分であるが、その含有量は、これら塗膜の諸物
性のバランスから、乳化重合に使用する全重合性単量体
中8〜18重量%の範囲で使用することが望ましい。8
重量%未満では配合にもよるが、得られる塗膜のアルカ
リ除去性が劣るようになり、逆に18重量%を超える量
を使用すると、得られる塗膜の耐水性、造膜性が劣るよ
うになる。かかる観点から、10〜16重量%の範囲で
の使用がより好ましい。
合体の分子量について述べる。カルボキシル基含有単量
体は一般に親水性が高く通常の乳化重合では乳化重合体
粒子に取り込まれず、親水性オリゴマーを少なからず生
成せしめる。重合反応過程で生成した親水性オリゴマー
は成長せずに水溶性オリゴマーとして水相に存在するも
のと、成長し乳化重合体粒子内に取り込まれ低分子量成
分の原因となるものがある。
と架橋し得うる金属架橋剤が少量しか配合されないか、
全く配合されない配合においては塗膜の耐ヒールマーク
性や耐水性等の耐久性を大幅に損ねるのでその含有量を
極力減少させることが必要である。また乳化剤、ポリマ
ー中の低分子量成分も架橋塗膜の耐久性を損ねるのでそ
の含有量を極力低減させなければならない。
好な耐久性を有する塗膜を得るには、乳化重合体は、テ
トラヒドロフラン(THF)を媒体とするゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー法によるポリスチレン換算
分子量10万以下の低分子量セグメントが全固形分中2
0重量%未満であることが必要であり、より好ましくは
15重量%未満である。
シル基含有アクリル乳化重合体は、高分子量であるため
THF等の有機溶剤には全量溶解しない場合が多々ある
が、このようなTHF等有機溶剤不溶物の大部分は検出
限界以上の超高分子量成分であることから、THF等有
機溶剤不溶物を検出限界以上の超高分子量成分と見なし
ても事実上支障なく、本明細書における低分子量成分の
量の計算も、そのような取扱いで行っている。
有アクリル乳化重合体を得るには、乳化重合に用いる乳
化剤の使用量を低減させる必要もあるが、最も効果的な
のは、重合中の系内に存在するエチレン性不飽和単量体
に対し重合開始剤由来のラジカル発生数を低くすること
が最も効果的である。この観点より、重合開始剤の使
用量を低減させる、低温、特に50℃以下の重合温度
でいわゆるレドックス開始剤を用いて重合する、重合
時間を延長する、等の手法の何れか、又は組み合わせが
有効である。
レン性不飽和単量体中に含まれる重合禁止剤の影響を考
慮しなければならない。すなわち、多量の重合禁止剤存
在下で、ラジカル重合開始剤使用量を過度に低減させる
と重合反応が進行し難くなるからである。この場合、例
えば事前にモレキュラシーブにより、エチレン性不飽和
単量体中の重合禁止剤を吸着除去したり、或いは反応系
中の溶存酸素を低下せしめて重合禁止剤の活性を低下さ
せる等の公知の方法が有効である。また、反応点を同一
分子内に二個以上有する、いわゆる架橋性モノマーの使
用も低分子量成分生成に対する抑制効果があるが、過度
の使用は樹脂全体の分子量が高くなり過ぎ、造膜性が損
なわれ易くなるので好ましくない。
グメント含有量が低減化されたカルボキシル基含有アク
リル乳化重合体を使用することによって、本発明が解決
しようとする課題である、金属架橋に依らずとも、耐ヒ
ールマーク性、耐水性等の耐久性に優れた塗膜が得られ
るという効果が発揮される。
有アクリル乳化重合体の調整に使用する重合性不飽和単
量体類について述べる。まずカルボキシル基含有単量体
としては、例えば(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の
一塩基酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の二塩
基酸及びこれらの半エステル類が挙げられ、一種もしく
は二種以上の混合物として所望の塗膜性能が得られるよ
うな使用量で使用される。これらカルボキシル基含有単
量体の内、得られる組成物の塗膜性能のバランスより、
メタクリル酸を多用するのが好ましい。
と共重合可能な重合性不飽和単量体を、得られる乳化重
合体皮膜の硬さ、耐久性、極性等の調整を目的として使
用することができる。例えば(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブ
チル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)ア
クリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル類;
体類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベオバ(シェ
ル社製バーサチック酸ビニルエステル)等のビニルエス
テル類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデ
ン等のハロゲン含有単量体類等が挙げられる。
ル(メタ)アクリレート、α−メチル−グリシジル(メ
タ)アクリレート等のエポキシ基含有単量体類;(メ
タ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリル
アミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド等の
含窒素単量体類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水
酸基含有単量体類;
ビニルシラン、γ−プロポキシエチルメタクリロイルト
リメトキシシラン等のシラン含有単量体類;ジビニルベ
ンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエ
チレングルコールメタクリレート等の多官能単量体類が
挙げられ、これらは、一種もしくは二種以上の混合物と
して使用することができる。
トキシビニルシラン等のビニルシラン類を全単量体中1
重量%未満の範囲で極少量使用することは、得られる塗
膜のアルカリ除去性を損なわずに、耐ヒールマーク性、
耐水性、基材付着性等の耐久性を向上させることが可能
となる観点から好ましい。
ルマーク性をさらにより優れたものとすることができる
という観点から、前述のカルボキシル基含有単量体とし
て炭素数4以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル
酸エステル類を主体として使用し、さらに必要に応じて
全単量体中35重量%以下の範囲でスチレン、及び2重
量%以下の範囲で前述した官能基含有不飽和単量体類を
組み合わせて使用することが好ましい。
有アクリル乳化重合体の調整に使用する乳化剤について
説明する。当該乳化剤としては、公知慣用のアニオン乳
化剤、カチオン乳化剤、ノニオン乳化剤、反応性乳化剤
類の使用が可能であるが、通常、アニオン乳化剤、ノニ
オン乳化剤、及び必要に応じ反応性乳化剤を組み合わせ
て使用する。ノニオン乳化剤の過多の使用は、得られる
塗膜の硬さの低下や、耐ヒールマーク性の低下を招きや
すいので注意を要する。
性を考慮して、使用する単量体総量100重量部に対し
5重量%未満の範囲が好ましく、さらに4重量%未満の
範囲がより好ましい。これら乳化剤類は、環境ホルモン
の問題の観点より、アルキルフェノールの構造を有さな
いものを選択し使用することが好ましい。
制限はなく公知慣用のものと手段を適宜使用することが
できるが、前述した分子量範囲になるように考慮が必要
である。得られるカルボキシル基含有アクリル乳化重合
体のTgとしては、特に制限はないが、得られる塗膜の
耐久性、硬さ、造膜性等を考慮すると、示差熱天秤によ
るTgが40℃〜60℃の範囲のものが好ましい。
合体の固形分としては、特に制限はないが、得られる水
性被覆組成物の乾燥性、塗装作業性を考慮して、30〜
55重量%の範囲が好ましく、35〜50重量%の範囲
がより好ましい。
子量を有するカルボキシル基含有アクリル乳化重合体
と、必要に応じて、ポリエチレン等の水分散ワックス、
スチレンマレイン酸樹脂やマレイン化ロジンやフェノー
ル樹脂等のアルカリ可溶性樹脂類、レベリング剤、消泡
剤、造膜助剤類、凍結防止剤類、アンモニア水等のpH
調整剤、防腐・防黴剤、消臭剤等公知慣用の添加剤を混
合して得ることができるものである。
含有アクリル乳化重合体以外の乳化重合体を、例えば、
得られる塗膜の光沢の向上等の目的で併用することも可
能である。この場合、得られる塗膜の耐ヒールマーク性
等が損なわれないように留意する必要があり、かかる観
点から、その使用量は使用される全乳化重合体中40重
量%未満に制限されることが好ましい。
いては、足等の皮膚を通して人体に接触する可能性があ
り、更にアルカリ除去剤で組成物の塗膜を除去すると、
その廃液は最終的には下水として放流されるので、人体
や環境への影響が極力低いものを選択して使用すること
が望ましい。炭酸性亜鉛アンモニア溶液等の金属架橋剤
の配合は、発明の趣旨より、極力減らすか全く用いない
のが良い。
整によっては、組成物を塗装した後バフかけが必要ない
所謂ノンバファブル仕様や、バフかけの必要な所謂バフ
ァブル仕様にする事ができる。
た各種添加剤以外にも、例えばコロイダルシリカ、内部
ゲル化ポリスチレンやポリメチルメタクリレートビー
ズ、ウレタンビーズ等の有機、無機の微粒子類も、得ら
れる塗膜の硬さや滑り性を調整する目的で使用すること
ができる。
成物は、ポリ塩化ビニル、木材、石材等より成る床部、
床材の保護、汚染防止、艶だしのため、クロス等で塗装
される。また、部材工場で事前に塗装されることも可能
で、その場合、塗装方法もスプレー、刷毛、ローラー、
カーテンコーターなど汎用の塗装方法が全て使用可能で
あり、塗装条件、作業性を勘案して選択することができ
る。乾燥方法も常温乾燥の他、強制乾燥も可能である。
特段の断りがない限り、「部」は重量基準である。
クリル乳化重合体A−1の調製例〕攪拌機、窒素導入
管、温度計、乾留冷却器を備えた3リットル反応器に窒
素を導入しつつ、煮沸し脱気したイオン交換水900
部、ネオペレックスF−25(花王社製の固形分25%
のアニオン乳化剤)20部、エマルゲンA−90(花王
社製の固形分100%のノニオン乳化剤)5部を仕込
み、攪拌を開始し、65℃まで昇温した。
み、反応温度を65〜67℃に保ちつつ、別途調整した
脱気したイオン交換水220部、ニューコール707S
F(日本乳化剤社製の固形分30%のアニオン乳化剤)
67部、n−ブチルアクリレート100部、n−ブチル
メタクリレート510部、メチルメタクリレート240
部、メタクリル酸140部を攪拌乳化せしめた単量体乳
化プレミックスを4時間かけて滴下せしめた。滴下終了
後80度に昇温し、過硫酸カリウム0.5部を加え更に
同温度で4時間保持し室温まで冷却した。25%アンモ
ニア水を用いてpHを6.5に調整し、イオン交換水を
加え固形分を45%に調整した。
6.5、Tg45℃、THF媒体によるゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーによる分子量測定でポリスチ
レン換算分子量10万以下の低分子量セグメントが全体
の10重量%であった。これをA−1と略称する。
クリル乳化重合体A−2の調製例〕上記A−1の調整例
と同様の反応装置に窒素導入下、イオン交換水900
部、ネオゲンRK(第一工業製薬社製の固形分60%の
アニオン乳化剤)8部を仕込み、攪拌下45℃に昇温し
た。続けてピロ亜硫酸ナトリウム2部と酸化第二鉄の
0.1%水溶液1部を加え、更に別途調整したイオン交
換水220部、ネオペレックスF-25(前記アニオン乳
化剤、固形分25%)40部、エレミノールJS−2
(三洋化成社製の固形分40%のアニオン乳化剤)1
2.5部、レオノールTD−70(ライオン社製の固形
分100%のノニオン乳化剤)10部とn−ブチルアク
リレート300部、スチレン150部、メチルメタクリ
レート430部、メタクリル酸120部を攪拌乳化せし
めた単量体乳化プレミックスと、別途調整した過硫酸ア
ンモニア2をイオン交換水50部に溶解したものを、反
応温度43〜47℃に保持しつつ、同時に4時間かけて
滴下せしめた。
硫酸ナトリウム1部と過硫酸アンモニア1部をそれぞれ
イオン交換水5部に溶解したものを加え、更に同温度で
3時間保持せしめた。室温まで冷却後、pH、固形分を
上記のA−1の調製例と同様に調整した。
6.5、Tg48℃、THF媒体によるゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーによる分子量測定でポリスチ
レン換算分子量10万以下の低分子量セグメントが全体
の9%であった。これをA−2と略称する。
クリル乳化重合体A−3の調製例〕上記A−1の調整例
と同様の反応装置に窒素導入下、イオン交換水900
部、ネオペレックスF−25(前記アニオン乳化剤)2
0部、エマルゲンA−90(前記ノニオン乳化剤)5部
を仕込み、攪拌を開始し、75℃まで昇温した。過硫酸
0.5部を仕込み、反応温度を73〜77℃に保ちつ
つ、別途調整したイオン交換水220部、ニューコール
707SF(前記のアニオン乳化剤)67部、ブチルア
クリレート150部、エチルアクリレート200部、シ
クロヘキシルメタクリレーチ200部、メチルメタクリ
レート350部、メタアクリル酸100部を攪拌乳化せ
しめた単量体乳化プレミックスと、過硫酸カリウム1部
をイオン交換水50部に溶解したものとを10時間かけ
て滴下せしめた。
ーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部を加え更
に同温度で3時間保持し室温まで冷却した。その後A−
1の調製例と同様の手法により、固形分、pHを調整し
た。得られた乳化重合体は固形分45%、pH6.5、
Tg46℃、THF媒体によるゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーによる分子量測定でポリスチレン換算
分子量10万以下の低分子量セグメントが全体の13%
であった。これをA−3と略称する。
機、窒素導入管、温度計、乾留冷却器を備えた3リット
ル反応器に窒素を導入しつつ、イオン交換水850部、
ネオペレックスF−25(前記のアニオン乳化剤、固形
分25%)20部、エマルゲンA−90(前記のノニオ
ン乳化剤、固形分100%)5部を仕込み、攪拌を開始
し、80℃まで昇温した。
を78〜83℃に保ちつつ、別途調整したイオン交換水
220部、ニューコール707SF(前記したアニオン
乳化剤、固形分30%)67部、n−ブチルアクリレー
ト100部、n−ブチルメタクリレート510部、メチ
ルメタクリレート270部、メタクリル酸120部を攪
拌乳化せしめた単量体プレミックスと、過硫酸ナトリウ
ム4部をイオン交換水50部に溶解したものを、それぞ
れ3時間かけて同時に滴下せしめた。
5部を加え更に同温度で3時間保持し室温まで冷却し
た。その後A−1と同様の手法により固形分、pHを調
整した。 得られた乳化重合体は固形分45%、pH
6.5、Tg41℃、THF媒体によるゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーによる分子量測定でポリスチ
レン換算分子量10万以下の低分子量セグメントが全体
の28%であった。これをB−1と略称する。
の比較用乳化重合体B−1の調製例で用いる単量体組成
を、n−ブチルアクリレート300部、スチレン150
部、メチルメタクリレート430部、メタクリル酸12
0部、ラウリルメルカプタン2部に変えた以外、比較用
の乳化重合体の調整例1と同様の手法を繰り返し、比較
用乳化重合体を得た。固形分45%、pH6.5、Tg
37℃、THF媒体によるゲルパーミエーションクロマ
トグラフィーによる分子量測定でポリスチレン換算分子
量10万以下の低分子量セグメントが全体の45%であ
った。これをB−2と略称する。
の乳化重合体A−1の調整例で、用いる単量体組成をn
−ブチルアクリレート100部、n−ブチルメタクリレ
ート510部、メチルメタアクリレート330部、メタ
クリル酸60部に置き換えた以外、乳化重合体A−1の
調整例と同様の手法を繰り返した。
H6.5、Tg45℃、THF媒体によるゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィーによる分子量測定でポリス
チレン換算分子量10万以下の低分子量セグメントが全
体の8%であった。これをB−3と略称する。
ロフィルターで濾過後2 00μl注入(不溶解分は検知限界以上の高分子と見な
す) 標準;PS、 データ処理;東ソーSC−8010
合体A−1、A−2、A−3、及び比較用の乳化重合体
B−1、B−2、B−3の組成等をまとめて表−1に示
す。
合体を用いて、下記の配合(配合−I、II、III)に従い
各水性被覆種組成物を調整した。
たもの 前記した配合−Iにおいて亜鉛炭酸アンモニウム溶液量
を1.6gに減じ、イオン交換水量93gに増量した以
外は配合−Iと同様に配合したもの。
ないもの 前記した配合−Iにおいて亜鉛炭酸アンモニウム未添加
で、イオン交換水量94.6gに増量した以外は配合−
Iと同様に配合したもの。
性被服組成物を用い、JIS K−3920“フロアー
ポリッシュ試験法”に準拠して塗膜の性能評価を行っ
た。結果を表−4示す。
×150mmに切断したガーゼ(約0.6g)の四つ折に
し、表−1に記載の各種乳化重合体を用い、配合−I〜I
IIに基づき配合した各種配合物の量が約5ccとなるよ
うにメスピペットでそれぞれ基材上に移し、ガーゼで均
一に塗り広げた。一回目塗布後、30分以上乾燥してか
ら2回目を塗布し、同様にして、3回目を塗布した。塗
布終了後水平に置き24時間乾燥させた後各種試験に供
した。以下、黒色基材を用いたものを黒色試片、白色基
材を用いたものを白色試片と称する
(東リ社製ホモジニアスビニル床タイル:JIS A
5705)寸法300mm×300mm ・白色基材 …東リビニル床タイル MSプレーン
(東リ社製ホモジニアスビニル床タイル:JIS A
5705)寸法300mm×300mm
°光沢を測定。
25mm×225mmに切断し、ヒールマーク試験機に
装着し、標準ゴムブロック(JIS S 5007)5
0mm×50mm×50mm立方体(約175g)6個
をヒールマーク試験機に入れ、毎分50回転で5分間回
転させる。その後、逆方向に5分間回転させ、合計10
分間を与える。白色試片をヒールマーク試験機から取り
出し、起毛した綿布で表面を軽くなで、表面に付着した
ごみ、ほこりを除去する。白色試片に付着したヒールマ
ークの付着度合を目視で判定し、評価基準は下記に示
す。
℃に保った下記配合の標準除去液中に20分間浸した
後、流水で十分にすすぎ、風乾し、除去の状況を判定
し、評価基準は下記に示す。 皮膜が完全に除去された場合 :○ 皮膜の4分の1が残存した場合 :△○ 皮膜の2分の1が残存し場合 :△ 皮膜の4分の3が残存した場合 :△× 皮膜の大半が除去されなかった場合:×
ナトリウム15g、炭酸ナトリウム15g及び500m
lの水を入れ透明になるまでよくかき混ぜてから、次に
モノエタノールアミン10g、直鎖アルキルベンゼンス
ルフォン酸ナトリウム0.12gを加え、よく分散させ
て更に水を加え1lとしたもの。
lの水を、メスピペットで滴下して、シャーレで覆い、
1時間静置する。シャーレを除き、黒色試片の白化状態
を目視で判定し、評価基準は下記に示す。 水滴の跡がほとんどない:○ 水滴の跡が微かに残る:○− 水滴の跡が残る:△ 水滴の跡がはっきりと残る:△× 水滴の跡がはっきりと残りかつ塗膜の膨潤、白化等が著
しい:×
の使用量を削減し、或いは全く使用しなくとも、従来の
金属架橋の塗膜の場合と同等、あるいは更に優れた塗膜
性能を有するものである。
Claims (2)
- 【請求項1】 テトラヒドロフラン媒体を用いたゲルパ
ーミエーションクロマトグラフィー測定によるポリスチ
レン換算分子量10万以下の低分子量セグメントが全固
形分中20重量%未満であり、かつカルボキシル基含有
単量体に由来する構成部分が重合体中の8〜18重量%
の範囲であるカルボキシル基含有アクリル乳化重合体を
主要バインダーとして含んで成る床用水性被覆組成物。 - 【請求項2】 カルボキシル基含有アクリル乳化重合体
のカルボキシル基と金属架橋し得る金属類を含まないも
のである、請求項1に記載の床用水性被覆組成物。
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---|---|---|---|
JP2002012803A JP2003213220A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | 床用水性被覆組成物 |
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---|---|---|---|
JP2002012803A JP2003213220A (ja) | 2002-01-22 | 2002-01-22 | 床用水性被覆組成物 |
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---|---|
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