JP2003212490A - 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両 - Google Patents

産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両

Info

Publication number
JP2003212490A
JP2003212490A JP2002014736A JP2002014736A JP2003212490A JP 2003212490 A JP2003212490 A JP 2003212490A JP 2002014736 A JP2002014736 A JP 2002014736A JP 2002014736 A JP2002014736 A JP 2002014736A JP 2003212490 A JP2003212490 A JP 2003212490A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cargo handling
target
carriage
work
fork
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002014736A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3858703B2 (ja
Inventor
Kenichi Katae
健一 片江
Hisashi Ichijo
恒 一条
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2002014736A priority Critical patent/JP3858703B2/ja
Priority to US10/470,129 priority patent/US7010404B2/en
Priority to PCT/JP2002/001354 priority patent/WO2003062127A1/ja
Priority to EP02712416A priority patent/EP1502896A4/en
Publication of JP2003212490A publication Critical patent/JP2003212490A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3858703B2 publication Critical patent/JP3858703B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影手段が荷役作業時に周辺物などと干渉す
ることを防ぐことができ、撮影手段が受ける振動も比較
的小さく抑えられ、しかも荷役機器を荷役対象に自動で
位置合わせできる産業車両の荷役作業支援装置を提供す
る。 【解決手段】 フォークリフトはフルフリー型の荷役装
置11を備える。インナマスト13Cとフォーク2の相
対位置関係(同図の位置関係)が一定に保たれる所定揚
高以上の範囲で、フォーク2の作業エリアを撮影できる
ようにカメラ17はインナマスト13Cのミドルビーム
13Dに固定されている。カメラ17により撮影された
画像データの画像処理結果を用いてフォーク2と荷役対
象との相対位置が割り出され、この位置割出情報に基づ
きフォーク2を荷役対象に位置合わせする制御が行われ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業車両に設けら
れた荷役機器の荷役対象を撮影した画像データを用い
て、例えばパレットなどの荷役対象に荷役機器を位置合
わせする位置合わせ作業を支援する産業車両における荷
役作業支援装置及び産業車両に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、この種の産業車両であるフォー
クリフトでは、多段式マストを有する荷役装置が車体に
備えられ、フォーク等の荷役機器(アタッチメント)を
有したキャリッジがマストに沿って昇降可能に設けられ
ている。例えば棚の高所で荷取作業や荷置作業をする際
は、運手者は高所(例えば3〜6メートル)を仰ぎ見な
がらフォークがパレットの穴または棚面の少し上方位置
に合ったかどうかを目視で確認しつつ荷役レバーを操作
する必要がある。
【0003】しかし、高所を下方から仰ぎ見ながらフォ
ークとパレット等が水平方向に位置合わせされたかを目
視で判断することは困難で、熟練者でもこの位置合わせ
に時間を要するという問題があった。そこで、従来、例
えば荷役機器にカメラを取り付け、フォーク正面に見え
る棚やパレット等の様子を撮影した画像を、運転席にい
る運転者が表示装置の画面を通して見られるようにする
ことで、高所でのフォークの位置合わせ作業を支援する
装置が知られている。
【0004】例えば米国特許5586620号には、カ
メラが昇降機構と共にキャリッジ(荷役機器)に取り付
けられ、フォークが最下降位置から少し上昇するとカメ
ラが下降し、フォークが最下降位置に下降する際は最下
降位置に達するまでにカメラが上昇して保護位置に格納
される昇降式のカメラ昇降装置を備えるものが開示され
ている。このカメラ機構であれば、フォーク上昇時には
カメラがキャリッジから下降してフォーク正面の撮影が
でき、フォークを最下降させた時には、カメラが上昇し
て保護位置に格納されるため、カメラが床面に衝突する
ことが回避される。カメラはバネで下方に付勢されてお
り、キャリッジが最下降位置付近まで下降するとマスト
側に設けられたプレートに当たってカメラがバネの付勢
力に抗して上昇して保護位置に格納される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カメラ
がキャリッジに取り付けられていたので、フォークが最
下降位置に下降する過程でプレートに当たってカメラを
保護位置に上昇させて格納する移動機構を採用してい
た。このため、カメラの取付構造が比較的複雑であっ
た。またカメラがキャリッジに取り付けられていたの
で、カメラが比較的振動を受け易いという問題もあっ
た。さらに、フォーク位置決め操作の支援を必要とする
高所ではカメラが常に下方に突出した状態にあったた
め、下方に突出したカメラが荷役作業時に周辺物と干渉
する恐れがあった。そのため、この種の干渉を防ぐ機構
も設ける必要があった。
【0006】また、このフォークリフトは、荷役作業時
に高所の様子を画面を通して確認しながら荷役作業がで
きるものの、フォークを荷役対象であるパレットや棚部
に位置合わせする位置合わせ作業は、運転者が荷役レバ
ーを操作して行わなければならなかった。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであって、その目的は、カメラ等の撮影手段が荷
役作業時に周辺物などと干渉することを防ぐことがで
き、撮影手段が受ける振動も比較的小さく抑えられ、し
かも荷役機器を荷役対象に自動で位置合わせできる産業
車両における荷役作業支援装置及び産業車両を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の発明では、荷役機器を有するキャリ
ッジが案内部材に沿って基準位置から所定位置までの第
1範囲を移動するとともに、前記所定位置以上の第2範
囲では前記キャリッジと前記案内部材との当該移動方向
における相対位置関係を一定に保ったまま該案内部材が
移動することにより前記キャリッジが前記第2範囲を移
動する荷役装置を備える。前記キャリッジが前記所定位
置以上の前記第2範囲に位置するときに前記荷役機器の
作業エリアを撮影可能に撮影手段が前記案内部材に設け
られている。位置割出手段は、前記撮影手段からの画像
データを画像処理するとともにその処理結果を用いて前
記荷役対象の位置を割り出す。制御手段は、前記位置割
出手段により位置が割り出された荷役対象に前記荷役機
器を位置合わせするように前記荷役装置の駆動手段を駆
動制御する。なお、作業エリアとは、荷役機器が荷役対
象に大雑把に位置合わせされた状態(遠方からあるいは
斜めの角度から見て目視で大雑把に位置を合わせた程度
で実際には位置が合っていない状態)下で、荷役機器に
とって目標とする荷役対象を含むことになるエリアであ
り、よって大雑把に位置が合った状態で荷役対象を撮影
できる位置に撮影手段は配置される。
【0009】この発明によれば、キャリッジが所定位置
以上の第2範囲にあるときは、キャリッジと案内部材と
の相対位置関係が一定に保たれるので、少なくともキャ
リッジ移動方向において荷役機器と撮影手段との相対位
置関係が一定に保たれる。このため、キャリッジが第2
範囲のどの位置にあろうとも、撮影手段により荷役機器
の荷役対象を撮影できる。そして、撮影手段からの画像
データを画像処理するとともにその処理結果を用いて荷
役対象の位置が位置割出手段によって割り出される。こ
の位置割出情報に基づき制御手段によって荷役装置の駆
動手段が駆動制御され、荷役機器は位置割出手段により
位置が割り出された荷役対象に位置合わせされる。案内
部材に移動可能に取り付けられたキャリッジに撮影手段
が設けられる構成であると、撮影手段が比較的大きな振
動を受けることになるが、キャリッジを支持する案内部
材側に撮影手段が設けられることで撮影手段が受ける振
動を比較的小さく抑えることができる。また、撮影手段
がキャリッジに設けられると、例えば撮影のため撮影手
段をキャリッジから突出配置させなければならない場合
があり、この場合には撮影手段がキャリッジの周辺物と
干渉し易くなるが、案内部材に設けられていればそのよ
うな心配もない。さらにキャリッジを例えば基準位置に
戻したときなどに撮影手段と他の周辺物(床面含む)と
の干渉を避けるために撮影手段を格納させる格納機構を
設ける必要があるが、案内部材に設けられていれば格納
機構は必要ない。
【0010】請求項2に記載の発明では、産業車両は荷
役機器を有するキャリッジが所定揚高以上の範囲をマス
トの構成部材と相対位置関係を一定に保った状態で昇降
する荷役装置を備える。撮影手段は前記荷役機器の作業
エリアを撮影可能に前記マストの前記構成部材に設けら
れている。位置割出手段は、前記撮影手段からの画像デ
ータを画像処理するとともにその処理結果を用いて前記
荷役対象の位置を割り出す。制御手段は、前記位置割出
手段により位置が割り出された荷役対象に前記荷役機器
を位置合わせするように前記荷役装置の駆動手段を駆動
制御する。
【0011】この発明によれば、キャリッジが所定揚高
以上の範囲を昇降する際、キャリッジとマストの構成部
材は一定の相対位置関係に保たれる。このため、マスト
の構成部材に設けられた撮影手段と荷役機器もキャリッ
ジ移動方向において一定の相対位置関係に保たれる。よ
って、キャリッジが所定揚高以上のどの揚高にあって
も、撮影手段によって荷役機器の作業エリアが撮影さ
れ、荷役対象を撮影できることになる。そして、撮影手
段からの画像データを画像処理するとともにその処理結
果を用いて荷役対象の位置が位置割出手段によって割り
出される。この位置割出情報に基づき制御手段によって
荷役装置の駆動手段が駆動制御され、荷役機器は位置割
出手段により位置が割り出された荷役対象に位置合わせ
される。キャリッジに撮影手段が設けられる構成である
と、撮影手段が比較的大きな振動を受けることになる
が、インナマスト側に撮影手段が設けられることで、撮
影手段が受ける振動を比較的小さく抑えることができ
る。また、撮影手段がキャリッジに設けられると、例え
ば撮影のため撮影手段をキャリッジから突出配置させな
ければならない場合、撮影手段が周辺物と干渉し易くな
るが、インナマストに設けられていればそのような心配
もない。さらにキャリッジを例えば最下降位置に戻した
ときなどに撮影手段と床面との干渉を避けるために撮影
手段を格納させる格納機構などの移動機構を設ける必要
があるが、インナマストに設けられていれば移動機能も
必要なくなる。
【0012】請求項3に記載の発明では、荷役装置は多
段式のマストを備える。荷役機器を有するキャリッジが
最下降位置から所定揚高までの第1範囲でインナマスト
に沿って昇降するとともに、前記所定揚高以上の第2範
囲では前記キャリッジが前記インナマストとの相対位置
関係を一定に保ったままインナマストが昇降することに
より前記キャリッジが昇降する荷役装置を備える。撮影
手段は、前記キャリッジが前記第2範囲にあって前記荷
役機器と前記インナマストが一定の相対位置関係にある
ときに前記荷役機器の作業エリアを撮影可能に前記イン
ナマストに設けられている。位置割出手段は、前記撮影
手段により撮影された画像データを画像処理するととも
にその処理結果を用いて荷役対象の位置を割り出す。制
御手段は、前記位置割出手段により位置が割り出された
荷役対象に対し、前記荷役機器を位置合わせするように
前記荷役装置の駆動手段を駆動制御する。
【0013】この発明によれば、キャリッジが所定揚高
以上の第2範囲のどの位置にあっても、キャリッジとイ
ンナマストとの相対位置関係が一定に保たれる。このた
め、インナマストに設けられた撮影手段と荷役機器との
相対位置関係が少なくともキャリッジ移動方向において
一定に保たれる。よって、キャリッジが所定揚高以上の
第2範囲のどの位置にあっても、荷役機器の作業エリア
を撮影手段により撮影することができる。そして、撮影
手段により撮影された画像データを画像処理するととも
にその処理結果を用いて荷役対象の位置が位置割出手段
によって割り出される。この位置割出情報に基づき制御
手段により荷役装置の駆動手段が駆動制御され、位置割
出手段により位置が割り出された荷役対象に対し荷役機
器が位置合わせされる。よって、請求項2に記載の発明
と同様の作用効果が得られる。
【0014】請求項4に記載の発明では、スライド伸縮
可能な多段式のマストと、前記マストを構成するインナ
マストに沿って荷役機器を有するキャリッジを昇降させ
る第1駆動手段と、前記マストをスライドさせて伸縮駆
動させる第2駆動手段とを備える。駆動制御手段は、荷
役操作手段の操作に基づき前記第1駆動手段及び第2駆
動手段を駆動させるとともに、前記キャリッジが最下降
位置から所定揚高までの第1範囲にあって前記インナマ
ストの上限に位置することが検知されないときに前記第
1駆動手段を駆動する。また駆動制御手段は、前記キャ
リッジが前記所定揚高以上の第2範囲にあって前記イン
ナマストの上限に位置することが検知されたときに前記
第2駆動手段を駆動する。撮影手段は、前記キャリッジ
が前記インナマストの上限に位置する状態で前記荷役機
器の作業エリアを撮影可能に前記インナマストに設けら
れている。位置割出手段は、前記撮影手段からの画像デ
ータを画像処理するとともにその処理結果を用いて荷役
対象の位置を割り出す。制御手段は、前記位置割出手段
により位置が割り出された荷役対象に前記荷役機器を位
置合わせするように前記第2駆動手段を駆動制御する。
【0015】この発明によれば、キャリッジが所定揚高
以上の第2範囲にあってインナマストの上限に位置する
ことが検知されたときに第2駆動手段が駆動される。キ
ャリッジが第2範囲のどの位置にあっても、少なくとも
キャリッジ移動方向において、インナマストに設けられ
た撮影手段と荷役機器の相対位置関係が一定に保たれる
ため、荷役機器の作業エリア(荷役対象)を撮影手段に
より撮影することが可能となる。撮影手段からの画像デ
ータを画像処理するとともにその処理結果を用いて荷役
対象の位置が位置割出手段により割り出される。この位
置割出情報に基づき制御手段により第2駆動手段が駆動
制御され、位置割出手段により位置が割り出された荷役
対象に荷役機器が位置合わせされる。よって、この発明
においても、請求項2に記載の発明と同様の作用効果が
得られる。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項3〜4に
記載の発明において、前記荷役機器を前記インナマスト
に対しサイドシフトさせるサイドシフト用駆動手段と、
前記荷役機器のサイドシフト方向における基準位置から
のサイドシフト量を検出するサイドシフト量検出手段と
を備える。前記位置割出手段は、前記画像処理結果から
得られた前記荷役対象の位置情報と前記サイドシフト量
検出値とに基づき前記荷役機器と前記荷役対象との上下
方向及びサイドシフト方向の相対位置を割り出す。前記
制御手段は、前記相対位置の位置割出情報に基づき前記
荷役機器を前記荷役対象に前記二方向に位置合わせすべ
く前記駆動手段及びサイドシフト用駆動手段を駆動制御
する。
【0017】この発明によれば、請求項3〜4に記載の
発明の作用に加え、以下の作用が得られる。サイドシフ
ト量検出手段により検出されたサイドシフト量検出値か
ら、撮影手段と荷役機器とのサイドシフト方向における
相対位置が把握されるので、荷役機器と荷役対象とのサ
イドシフト方向のずれを求めることが可能となる。従っ
て、上下方向とサイドシフト方向の二方向において荷役
機器を荷役対象に位置合わせすることが可能となり、運
転者の手動操作による負担がより軽減される。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項3〜5の
いずれか一項に記載の発明において、前記撮影手段は前
記インナマストに固定されていることを要旨とする。こ
の発明によれば、請求項3〜5のいずれか一項に記載の
発明の作用に加え、撮影手段がインナマストに固定され
ているので、その組付構造が簡単に済む。
【0019】請求項7に記載の発明は、請求項6に記載
の産業車両における荷役作業支援装置において、前記撮
影手段は前記インナマストのビームに固定されているこ
とを要旨とする。
【0020】この発明によれば、撮影手段はインナマス
トのビームに固定されているので、ビームがブラケット
などの取り付け用の部材を兼ねるので、取付に必要な余
分な部材を抑えられる。
【0021】請求項8に記載の発明は、請求項3〜7の
いずれか一項に記載の発明において、前記撮影手段は、
前記荷役機器が前記所定揚高以上の揚高に位置する状態
で前記荷役機器より下方に配置されるようにインナマス
トに設けられていることを要旨とする。
【0022】この発明によれば、荷役機器が所定揚高以
上の揚高に位置する状態で、インナマストに設けられた
撮影手段により荷役機器の下方から荷役対象を撮影でき
る。例えば荷役機器に荷が積まれたときでも荷に遮られ
ず荷役対象を撮影することができる。
【0023】請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の
いずれか一項に記載の発明において、前記撮影手段によ
り撮影された画像を表示する表示手段を備えていること
を要旨とする。
【0024】この発明によれば、撮影手段により撮影さ
れた荷役対象の画像を表示手段の画面で見ることができ
る。よって、例えば運転者から離れた場所(例えば高
所)で荷役作業が行われる場合でも、表示手段の画面を
通して荷役機器の荷役対象に対する位置合わせを確認す
ることができる。
【0025】請求項10に記載の発明は、請求項1〜9
のいずれか一項に記載の発明において、前記位置割出手
段は、前記撮影手段からの画像データを画像処理するこ
とで前記荷役対象に付されたマークの位置を割り出し、
該割り出したマークの位置から荷役対象の位置を割り出
すことを要旨とする。
【0026】この発明によれば、撮影手段からの画像デ
ータを画像処理することで荷役対象に付されたマークの
位置を割り出し、割り出したマークの位置から荷役対象
の位置が割り出される。従って、荷役対象の位置を正確
に割り出すことができ、位置合わせ制御時の精度が高ま
る。
【0027】請求項11に記載の発明は、請求項1〜1
0のいずれか一項に記載の発明において、荷役作業が荷
取作業であるか荷置作業であるかを判別する判別手段を
備える。前記位置割出手段は、前記判別手段により荷取
作業と判別されたときは荷取作業用の荷役対象の位置を
割り出し、荷置作業と判別されたときは荷置作業用の荷
役対象の位置を割り出す。前記制御手段は、前記判別手
段により判別された荷役作業の種別に応じて位置が割り
出された荷役対象に対し前記荷役機器を位置合わせする
よう前記駆動手段を駆動制御する。
【0028】この発明によれば、荷役作業に荷取作業と
荷置作業の複数があっても、それぞれを判別してその荷
役作業内容から対象とすべき荷役対象の位置が割り出さ
れ、判別された荷役作業の種別に応じて位置が割り出さ
れた荷役対象に対し荷役機器を位置合わせされる。従っ
て、荷役作業内容に複数の種別があってもその適切な荷
役対象に自動で位置合わせできる。
【0029】請求項12に記載の発明は、請求項11に
記載の産業車両における発明において、前記位置割出手
段は、前記判別手段の判別結果に基づき荷取作業のとき
はパレットに付された第1マークの位置を割り出し、荷
置作業のときは棚部に付された第2マークの位置を割り
出す。前記制御手段は、前記判別手段により荷取作業と
判別されたときは、前記第1マークの位置割出情報に基
づき荷役対象とするパレットの位置を割り出して前記荷
役機器を該パレットに位置合わせするよう前記駆動手段
を制御するとともに、前記判別手段により荷置作業と判
別されたときは、前記第2マークの位置割出情報に基づ
き荷役対象とする棚部の位置を割り出して前記荷役機器
を該棚部に位置合わせするよう前記駆動手段を駆動制御
する。
【0030】この発明によれば、荷役作業に荷取作業と
荷置作業の複数があっても、それぞれを判別した内容に
応じて対象とすべきマークを第1マークと第2マークの
いずれかを適切に選んで、その荷役作業内容に適した荷
役対象が選択される。従って、荷役作業内容に複数の種
別があってもその適切な荷役対象に自動で位置合わせで
きる。
【0031】請求項13に記載の発明は、請求項1〜1
2のいずれか一項に記載の発明において、前記荷役機器
を移動させるために操作される荷役操作手段と、前記荷
役機器を荷役対象に位置合わせする自動位置合わせ制御
を行うときに操作する操作手段とを備える。駆動制御手
段は、前記荷役操作手段の操作に応じて前記荷役機器を
移動させるべく前記荷役操作手段の操作に基づき前記駆
動手段を駆動制御する。前記制御手段は、前記操作手段
が操作されたときの入力信号に基づき前記荷役機器を前
記荷役対象に位置合わせするように前記駆動手段を駆動
制御する。
【0032】この発明によれば、荷役操作手段を操作し
てまず荷役機器を目標とする荷役対象に近づけ、おおま
かに位置合わせする。その後、自動位置合わせ制御を開
始させるために操作手段を操作する。制御手段は操作手
段が操作された信号を入力すると、自動位置合わせ制御
を行い、荷役機器は荷役対象に位置合わせされる。ここ
で、操作手段の操作のタイミングは、カメラによる撮影
開始タイミングでもよいし、画像処理の開始タイミング
でもよいし、位置割出処理の開始タイミングであっても
よい。要するに位置合わせ制御が行われるのであればよ
い。
【0033】請求項14に記載の発明は、請求項1〜1
3のいずれか一項に記載の荷役作業支援装置を備えてい
る産業車両。この発明によれば、産業車両には請求項1
〜13のいずれか一項に記載の荷役作業支援装置が備え
られていることから、請求項1〜13のいずれか一項に
記載の発明と同様の作用効果が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明をフォークリフトの
荷役作業支援装置に具体化した一実施形態を図面に従っ
て説明する。
【0035】図1に示すように、産業車両としてのリー
チ型フォークリフトトラック(以下、フォークリフトと
いう)1は、荷役機器としてのフォーク2を用いて荷役
作業を行う。車体3の前部から前方へ延出する左右一対
のリーチレグ4の先端部に左右の前輪(従動輪)5がそ
れぞれ取付けられており、後輪である駆動操舵輪6は、
車体3に配備されたバッテリ7を電源とする走行用モー
タ8の動力により走行駆動される。運転者は車体3の後
部右側に設けられた立席タイプの運転席9に立った状態
で、ハンドル10を操作して駆動操舵輪6を操舵するこ
とによりフォークリフト1を運転する。
【0036】車体3の前側に配備された荷役装置(マス
ト装置)11は、リーチシリンダ12の駆動により左右
のリーチレグ4に沿って前後方向に移動(リーチ動作)
可能に設けられている。荷役装置11は、多段式(本例
では3段式)マスト13と、荷役用のキャリッジ14
と、中央の第1リフトシリンダ15と、左右一対の第2
リフトシリンダ16(片側のみ図示)とを備えている。
マスト13は、外側から順にアウタマスト13A、ミド
ルマスト13Bおよびインナマスト13Cがスライド可
能に配置されて構成される3段マストである。本実施形
態の荷役装置11は、キャリッジ14がインナマスト1
3Cの最上位置に一旦到達後はじめてマスト13のスラ
イド伸長が開始されるフルフリー型(テレスコピック
型)である。
【0037】すなわち、荷役装置11の中央に1本配置
された第1リフトシリンダ15はインナマスト13Cの
底板に立設されており、この第1リフトシリンダ15が
駆動することによりキャリッジ14はインナマスト13
Cに沿って昇降する。第2リフトシリンダ16はアウタ
マスト13Aの背面に左右一対立設され、キャリッジ1
4がインナマスト13Cの最上端に位置することが検知
された状態で駆動され、その駆動により3段のマスト1
3A,13B,13Cがスライド伸縮する。このため、
キャリッジ14は最下降位置からマスト13の伸長動作
を伴わずインナマスト13Cに沿ってその上端位置まで
上昇してまず所定揚高(例えば2m)に到達する。そし
てキャリッジ14はインナマスト13Cの上端位置に配
置された状態を保ったままマスト13がスライド伸長す
ることにより、さらに所定揚高以上の揚高範囲を最上昇
位置まで上昇する。フォーク2は例えば最高約6メート
ルまで上昇する。
【0038】フォークリフト1には、高所(高揚高範
囲)におけるフォーク2の位置合わせ操作を支援するた
めに作業エリアを撮影する撮影手段としてのカメラ17
がマスト13の構成部材であるインナマスト13Cに固
定されている。インナマスト13Cには高さ方向中央よ
りやや上方位置にミドルビーム13Dが横架されてお
り、カメラ17はこのミドルビーム13Dの下側に取り
付けられている。カメラ17はその撮影部17Aにより
フォーク2の作業エリアを撮影可能に前方を向く状態に
配置されている。
【0039】また、ルーフ18には運転席9に立つ運転
者からよく見える位置に表示手段としての表示装置(液
晶ディスプレイ装置(LCD))19が取り付けられて
いる。表示装置19の画面には、荷役作業時にカメラ1
7によって撮影されたフォーク前方の画像が映し出され
るようになっている。
【0040】図4に示すように、本実施形態では、棚2
0とパレット21には、フォーク2を棚部22またはパ
レット21に対して位置合わせする際の位置目標とする
マークM1,M2が付されている。すなわち、パレット
21の正面と背面には2つの差込穴21A間中央部にパ
レット位置検出用のマークM1が付されている。一方、
棚20の棚部(ビーム)22にはその正面中央部に棚位
置検出用のマークM2が付されている。ここで、パレッ
ト21に付されたマークM1と、棚部22に付されたマ
ークM2は互いに白黒が反転した模様の図形となってい
る。カメラ17により撮影されたマークM1(またはM
2)の画面上の位置からフォーク2と荷役対象(パレッ
ト21または棚部22)の左右(Y方向)・上下(Z方
向)のずれ量を算出し、そのずれ量を無くすようにフォ
ーク2を荷役対象に自動で位置合わせするフォーク自動
位置合わせ制御が行われる。
【0041】本実施形態のフォークリフト1では荷役装
置11がフルフリー型であるため、フォーク2が所定揚
高以上の揚高にあるときは、カメラ17とフォーク2の
高さ方向における相対位置関係が常に一定に保たれる。
よって、カメラ17が例えば正面を向く姿勢で固定され
ていても、所定揚高以上の揚高ではカメラ17によって
常にフォーク2の作業エリアを撮影可能である。
【0042】図2及び図3は、キャリッジ14がインナ
マスト13Cの最上端位置(上限)に配置された状態
(所定揚高以上の揚高時)を示すもので、図2が正面か
ら見た図、図3が側方から一部破断して見た図である。
【0043】図3に示すように、キャリッジ14は、リ
フトブラケット23、フィンガバー24、シフタ(サイ
ドシフタ)25、バックレスト26およびフォーク2か
ら構成される。なお、フォーク2はアタッチメントであ
るため、荷役作業の用途に応じて荷役機器は他のアタッ
チメントと交換可能である。
【0044】リフトブラケット23はマスト13間に昇
降可能に配備されている。すなわちリフトブラケット2
3はインナマスト13Cの案内面(内面)上を転動する
ローラ(図示省略)をその両側面に複数個(2個)ずつ
備え、チェーン(図示省略)により昇降可能に吊り下げ
支持されている。フルフリー型である本実施形態では、
第1リフトシリンダ15のロッド15Aの上端部に設け
られたスプロケット15Bにはキャリッジ14を吊下す
るチェーンが掛装されている。第1リフトシリンダ15
が駆動されると、キャリッジ14(リフトブラケット2
3)がインナマスト13Cに沿って最下降位置から所定
揚高までの範囲を昇降するようになっている。また、フ
ィンガバー24はリフトブラケット23に対し前後に傾
動可能な状態で支持されている。
【0045】シフタ25はフィンガバー24に対し左右
にスライド可能な状態で取付けられている。すなわちフ
ィンガバー24の上下両端に固定された車幅方向に延び
る上下一対の支持レール24Aに対し、シフタ25の二
本のガイドレール25Aがそれぞれ係合することで、シ
フタ25はレール25Aに沿って車幅方向(左右方向)
にスライド可能となっている。バックレスト26はシフ
タ25の上部に固定されている。またフォーク2はシフ
タ25に着脱可能に取り付けられている。
【0046】リフトブラケット23には、フィンガバー
24を傾動させるティルトシリンダ27が配設されてい
る。ティルトシリンダ27が駆動されることでフィンガ
バー24は傾動動作し、これによってフォーク2がティ
ルト動作する。またフィンガバー24の上部にはサイド
シフトシリンダ28が設けられており、そのピストンロ
ッド28Aはシフタ25と連結されている。サイドシフ
トシリンダ28が駆動されることにより、シフタ25は
フィンガバー24に対してその幅中心(基準位置)(図
2における▼印)から左右に一定距離(例えば50〜1
00mm内の設定値)ずつ相対移動可能となっている。
【0047】マスト13はキャリッジ14がインナマス
ト13Cの最上位置に一旦到達後はじめてスライド伸長
を開始するフルフリー型(テレスコピック型)である。
このため、キャリッジ14がインナマスト13Cの最上
位置(上限)に到達した後の所定揚高(例えば2m)以
上の揚高範囲では、フォーク2は常にインナマスト13
Cの上端位置に配置されたままフォーク2とカメラ17
との相対位置関係が上下方向に常に一定に保たれる。
【0048】カメラ17は、キャリッジ14がインナマ
スト13Cの最上位置(上限)に配置された状態におい
て、フォーク2の所定距離だけ下方に位置する。また、
カメラ17は、左右方向(車幅方向)にはキャリッジ1
4がサイドシフトしていない(サイドシフト方向の基準
位置にある)状態下で一対のフォーク2間中心線より片
側に偏位(オフセット)している。すなわち、カメラ1
7は、第1リフトシリンダ15の背後に位置するため、
ピストンロッド15Aがカメラ17の撮影の妨げになら
ないように中心線より片側に偏位させている。
【0049】図2,3に示すようにカメラ17は、フォ
ーク2に対し所定距離だけ下方に位置しており、フォー
ク2上に荷が積載されている荷置作業時にもそのときの
荷役対象である棚部22に付されたマークM2を撮影で
きるようになっている。もちろん、フォーク2上に荷が
積載されていない荷取作業時にはそのときの荷役対象で
あるパレット21に付されたマークM1を撮影できる。
【0050】サイドシフトシリンダ28にはサイドシフ
ト量検出手段としてのストロークセンサ29が設けられ
ており、ストロークセンサ29によりサイドシフトシリ
ンダ28のストローク量が検出される。ストロークセン
サ29の検出結果によりフォーク2のサイドシフト量が
把握される。また、サイドストローク検出値からフォー
ク2とカメラ17との左右方向(Y方向)の相対位置
(ずれ量)が把握される。なお、本実施形態において、
最下降位置が基準位置に相当し、所定揚高が所定位置に
相当する。また、第1範囲とは、キャリッジ14(フォ
ーク2)の最下降位置(基準位置)から所定揚高(所定
位置)までの範囲を指し、第2範囲とは、所定揚高(所
定位置)以上の範囲を指す。
【0051】インストルメントパネル上には、荷役操作
手段として図5に示す操作レバー(マルチレバー)31
が設けられている。操作レバー31は、これ1つで走行
操作と荷役操作の全ての操作を可能とするもので複数種
類の操作部を備えている。
【0052】操作レバー31は、インストルメントパネ
ル上の所定箇所に形成されたスロット32に沿って前後
方向に傾動するレバー本体33を備えている。レバー本
体33は操作しない状態ではパネル面に対し略垂直とな
る中立位置にバネ(図示せず)の付勢力により復帰す
る。レバー本体33の上端部にはグリップ34が車幅方
向に対し30度〜60度程度の角度をもって傾斜する姿
勢に取付けられている。
【0053】グリップ34の左端部には、略円筒形のノ
ブ35が軸線Cを中心に回転可能に設けられている。ま
たグリップ34の左部分前縁にシーソースイッチ36
が、グリップ34の左部分背面に十字スイッチ37が、
グリップ34の左部分前面に操作手段としての作動スイ
ッチ38がそれぞれ設けられている。グリップ34は、
運転者が右肘を付いて右手で握る状態で使用される。グ
リップ34を握った状態では、親指でノブ35と十字ス
イッチ37を操作でき、人差し指でシーソースイッチ3
6を操作でき、中指で作動スイッチ38を操作できる。
なお、同図における円内がA方向から見た十字スイッチ
37である。
【0054】グリップ34を握った右手でレバー本体3
3を前方に傾けるとフォークリフト1が前進し、レバー
本体33を後方に傾けるとフォークリフト1が後進す
る。ノブ35に形成された突起35Aを親指で上方へ押
してノブ35を上側に回すとフォーク2が上昇し、親指
で突起35Aを下方へ押してノブ35を下側に回すとフ
ォーク2が下降する。また、人差し指でシーソースイッ
チ36の前端を押すと荷役装置11が前方に移動し、人
差し指でシーソースイッチ36の後端を押すと荷役装置
11が後方に移動する。十字スイッチ37は上下・左右
の4方向に操作可能になっており、上下方向の操作でマ
スト13のティルトを操作し、左右方向の操作でサイド
シフトを操作する。親指で十字スイッチ37の上端部を
押すとマスト13が前傾し、十字スイッチ37の下端部
を押すとマスト13が後傾する。また親指で十字スイッ
チ37の右端部を押すとフォーク2が右方向に移動し、
十字スイッチ37の左端部を押すとフォーク2が左方向
に移動する。作動スイッチ38は、荷役作業時に操作レ
バー31を操作してフォーク2を目標とする荷役対象
(パレット21または棚部22)におおまかに位置合わ
せした後、フォーク2の自動位置合わせ制御を開始させ
るときに操作するものである。
【0055】次に、荷役操作支援装置の電気的構成を図
6に基づいて説明する。荷役操作支援装置40はコント
ローラ45を備える。コントローラ45は、画像制御部
46、荷役制御部47、駆動回路48,49およびソレ
ノイド駆動回路50を備えている。
【0056】画像制御部46にはその入力側にカメラ1
7が電気的に接続され、映像信号(画像信号)が入力さ
れるとともに、その出力側には表示装置19およびスピ
ーカ51が接続されている。画像制御部46は、カメラ
17からの映像信号(画像信号)を基に表示装置19の
画面に撮影画像を表示させる。また画像制御部46は、
撮影画像中からマークを画像認識する画像認識処理(テ
ンプレートマッチング処理)をし、この画像認識によっ
て把握される画面上(画面座標系)におけるマークの位
置から、マークに対するカメラ17の相対位置座標を把
握する。またスピーカ51からは荷役作業支援状況や作
業者への指示内容などが音声ガイドで知らせられる。
【0057】一方、荷役制御部47には、マルチレバー
31の各ポテンショメータ54,55およびスイッチ3
6〜38、さらに揚高センサ58、荷重センサ59、テ
ィルト角センサ60などが接続されている。また荷役制
御部47には、駆動回路48を介して荷役モータ(電動
モータ)62がそれぞれ接続されるとともに、ソレノイ
ド駆動回路50を介してオイルコントロールバルブ64
に組付けられた各種電磁比例弁65〜69のソレノイド
が接続されている。なお、荷役制御部47および荷重セ
ンサ59により判別手段が構成される。
【0058】荷役制御部47は、各ポテンショメータ5
4,55、スイッチ36,37からの信号を基に電磁比
例弁65〜69の電流値制御と荷役モータ62の駆動制
御を行う。荷役モータ62の作動により荷役ポンプ(油
圧ポンプ)70が駆動されることでオイルコントロール
バルブ65に作動油が供給される。マルチレバー31の
操作信号を基にその操作に対応する各電磁比例弁65〜
69が比例制御されることで、リフトシリンダ15,1
6、リーチシリンダ12、ティルトシリンダ27、サイ
ドシフトシリンダ28が油圧制御され、フォーク2の昇
降操作、リーチ操作、サイドシフト操作、ティルト操作
が可能となっている。なお、シリンダ15,16,28
により駆動手段が構成される。
【0059】荷役制御部47は、マルチレバー操作時の
荷役制御の他、フォーク自動位置合わせ制御を司る。フ
ォーク自動位置合わせ制御は、フォーク2を一定高さ以
上に上昇させて行われる高所の荷役作業を支援するため
のもので、揚高センサ58により検出されたフォーク2
の揚高が設定揚高(例えば約2メートル)以上にあると
きに行われる。荷役制御部47は荷重センサ59の検出
値を基にフォーク2上の荷の有無を判断して荷役モード
を判別し、フォーク2上に荷が無く荷重検出値が閾値以
下となると、「荷取りモード(荷取作業)」と判別し、
フォーク2上に荷が有って荷重検出値が閾値を超える
と、「荷置きモード(荷置作業)」と判別する。
【0060】画像制御部46は、表示処理部75、画像
処理部76、描画表示部77、描画データ記憶部78お
よび音声合成部79を備える。表示処理部75は、カメ
ラ17により撮影された画像が画面に映し出されるよう
にカメラ17から入力した映像信号を表示装置19に出
力する。また音声合成部79は、音声アナウンス(音声
ガイド)などのための音声合成処理を行ってスピーカ5
1に音声信号を出力する。また表示処理部75からの画
像データが画像処理部76に入力される。
【0061】画像処理部76は、画面上のマークM1,
M2の位置を割り出す画像認識処理と、その割り出した
マーク位置を基に車両(カメラ2)と荷役対象との相対
位置関係を演算する。画像処理部76は、画像認識処理
部81、テンプレート記憶部82、画像演算部83およ
び表示位置決定部84を備えている。画像認識処理部8
1はパターンマッチング処理による画像認識処理を行
う。画像演算部83は、画像認識処理で得られた画面座
標系のマーク位置情報を基にマークに対するカメラ17
の実座標系の相対位置座標を算出する。表示位置決定部
84は、マーク位置情報等を基に画面19A上でフォー
ク2を荷役対象に位置合わせする際にマークの移動目標
とすべき移動目標点座標などをはじめとする各種表示位
置(描画座標)を計算により決定する。描画表示部77
は、移動目標点データなどの表示位置データを取得する
と、描画データ記憶部78から対応する表示(描画)デ
ータを読み出して移動目標点マークなどを画面19A上
の画像に描画する。なお、画像処理部76は、マイクロ
コンピュータ(マイコン)およびメモリ(ROM)等に
格納されたプログラムデータによって構成される。また
描画表示部77および描画データ記憶部78は、描画制
御用ゲートアレイと描画用VRAMにより構成される。
【0062】図7は、マークとテンプレートを示す。同
図(a)はパレット位置検出用のマークM1を示し、同
図(c)は棚位置検出用のマークM2を示す。また同図
(b)がマークM1用のテンプレートT1、同図(d)
がマークM2用のテンプレートT2である。
【0063】マークM1はパターンP1,P1を2個並
べて構成され、マークM2はパターンP2,P2を2個
並べて構成されている。マークとは全体の模様、パター
ンとはマークを構成する2つの模様を指す。パターンマ
ッチング処理に使うテンプレートT1,T2は、パター
ンP1,P2と同じ模様を有する。2つのマークM1,
M2の各パターンP1,P2は、互いに白と黒が反転し
た模様となっている。
【0064】各パターンP1,P2は、一点を中心とし
て放射状に真っ直ぐ延びる複数本の境界線によって白と
黒に色分けされた模様である。本実施形態の各パターン
P1,P2は、正方形の2本の対角線により区画された
4つの領域を白と黒で色分けした模様である。但し、テ
ンプレートの四角形の辺に相当する外形線は模様の一部
ではない。マークとカメラの距離の違いに応じて画面1
9A上に映し出されるマークM1,M2の大きさが変化
しても、その撮影されたパターンP1,P2の中心部分
には常にテンプレートT1,T2と同サイズのパターン
が存在する。よって、1つのテンプレートT1,T2を
用いただけのパターンマッチング処理によりマークM
1,M2を認識できるようになっている。テンプレート
T1,T1は、カメラ17から所定距離以内で撮影され
たマークM1,M2は全て認識可能となるような所定サ
イズに設定してある。
【0065】図6に示すテンプレート記憶部82には、
2つのテンプレートT1,T2のデータが記憶されてい
る。画像認識処理部81は、荷役制御部47から通知さ
れた荷役モードが「荷取モード」であればテンプレート
T1を使用し、「荷置モード」であればテンプレートT
2を使用する。つまり荷取モードであればパレット位置
検出用のマークM1を認識するパターンマッチング処理
が行われ、荷置モードであれば棚位置検出用のマークM
2を認識するパターンマッチング処理が行われる。
【0066】図8(a)は画面上に設定された画面座標
系を示す。画面座標系では座標を画素の単位で取り扱
い、同図(a)における画面19Aでは、横方向画素数
H、縦方向画素数Vとなっている。ここではマークM2
を例にして説明する。画像認識処理部81は、同図
(b)に示すように、画像データ上のマークM2を構成
する2つのパターンP2,P2に対しテンプレートT2
により2箇所でマッチングし、各パターンP2,P2を
認識する。画像演算部83は、画像認識処理部81が認
識した2つのパターンP2,P2の各中心点(放射中心
点)の座標(I1 ,J1 ),(I2 ,J2 )をそれぞれ
算出し、これら2つの座標値を基にマークM2の重心
(I,J)とパターンP2,P2の中心間距離Dを求め
る。なお、マークM1についてもI,J,D値の求め方
は同様である。
【0067】図9は、実座標系を示す。実座標系は同図
のようにマークMの中心(重心)を原点Oとし、マーク
Mに垂直な方向でカメラ17と逆の向きにX軸、X軸を
水平面内で反時計回りに90度回転した方向にY軸、鉛
直方向(上方向)にZ軸をとる3次元座標を想定してい
る。そしてこの実座標系でカメラ17の相対座標(相対
位置)(Xc,Yc,Zc)を求め、この相対座標を基
にフォーク2の位置ずれ量を算出する。図6に示す画面
座標系において計算したデータI,J,Dを使用し、幾
何変換を行って実座標系の相対座標(Xc,Yc,Z
c)は計算される。
【0068】以下、I,J,D値からカメラ17の実座
標系における相対座標(Xc ,Yc,Zc )を求める計
算方法について説明する。図10は、実座標系でカメラ
とマークを上から見た図を示す。また図11は、実座標
系と画面座標系について相似関係にあることを示す。同
図左側がカメラ17に撮影された実座標系のYZ平面を
示すもので、同図右側がカメラ17に撮影された画像の
画面座標系におけるIJ平面を示す。像の歪みを考慮し
なければ、これらの2つの像は相似関係にある。
【0069】図10,図11に示すように、実座標系に
おいて撮影範囲の横幅は、2L・tan αで示され、これ
は画面座標系では画面19Aの横方向画素数Hとなる。
ここで、角度「α」は、図8に示すようにカメラ17の
水平画角の2分の1である。またLは、カメラ17とY
Z平面との間の距離であり、|Xc |に等しい(L=|
Xc |)。また、実座標系におけるマークM内の2つの
パターンP,Pの中心間距離dは、画面座標系では中心
間距離Dとなる。つまり実座標系と画面座標系の相似比
は、d:Dとなる。また、原点Oから像の中心までの横
座標については、実座標系のYc と、画面座標系のI−
H/2とが対応関係にある。また原点Oから像の中心ま
での縦座標については、実座標系のZc と、画面座標系
のJ−V/2とが対応関係にある。
【0070】画面座標系の座標(I,J)と距離Dの値
を用いて、図11の相似関係を用いた幾何変換を行え
ば、図9に示す実座標系(XYZ座標系)におけるカメ
ラ17の相対座標(Xc,Yc,Zc)は、次式より算
出される。 Xc =−L=−Hd/(2Dtan α) … (1) Yc =d/D(I−H/2) … (2) Zc =d/D(J−V/2) … (3) ここで、H,V,α,d値は既知の値であるため、I,
J,D値を算出すれば、座標(Xc,Yc,Zc)が求
まる。
【0071】図6に示すように、荷役制御部47には、
相対座標算出部85および制御量算出部86が備えられ
ている。相対座標算出部85は、画像制御部46から荷
役制御部47へ送られたデータI,J,Dを基に、実座
標系におけるカメラ17の相対座標OC(Xc,Yc,Zc
)を算出する。
【0072】制御量算出部86は、この実座標系で求め
たカメラ17の相対座標(相対位置)OC(Xc,Y
c,Zc)を基に、フォーク2を荷役対象に位置合わせ
する際のフォーク2と目標位置との位置ずれ量を演算す
る。すなわち、フォーク2を荷役対象に位置決めすると
きに必要なX,Y,Z方向の移動距離を計算する。ここ
で、X,Y,Z方向の移動距離を計算するに当たり、カ
メラ17はフォーク2間中心位置(サイドシフト方向の
基準位置)から左右方向に偏位(オフセット)している
ので、このオフセット分を補正する必要がある。また、
フォーク2はサイドシフトとカメラ17とのY方向にお
ける相対位置が変化するため、フォーク2のサイドシフ
ト方向(Y方向)における基準位置からのずれ分を補正
する必要がある。制御量算出部86は、これらの補正分
を考慮してカメラ17の相対座標OC(Xc,Yc,Zc )
から、ストロークセンサ29から取得したストローク量
検出値を使って、フォーク2と荷役対象(パレット21
または棚部22)とのY,Z方向(左右・上下方向)の
相対位置(ずれ量)を算出する。
【0073】図13は、画像認識処理からフォーク自動
位置合わせ制御までの制御処理の流れを説明するもので
ある。まずフォーク2が所定揚高以上の揚高にあると
き、画像認識処理部81がカメラ17によって撮影され
た画像データを画像処理してマークMを画像認識する画
像認識処理(パターンマッチング処理)を行う。すなわ
ち予め判別された荷役モードに応じ、荷取モードであれ
ばテンプレート記憶部82からテンプレートT1を読み
出してマークM1を認識する画像認識処理を行い、荷置
モードであればテンプレート記憶部82からテンプレー
トT2を読み出してマークM2を認識する画像認識処理
を行う。画像演算部83は、画像認識処理部81で認識
されたパターンPの位置を基にマークMの重心座標
(I,J)とパターン中心間距離Dを画面座標系(画素
レベル)で算出する。画面19A上におけるマークMの
位置データI,J,Dは荷役制御部47へ送られる。そ
して相対座標算出部85は、データI,J,Dを基に、
マークMの重心を原点Oとする実座標系におけるカメラ
17の相対座標OC(Xc,Yc,Zc )を算出する。
【0074】ここで、図12に示すように、カメラ位置
C、フォーク位置F、パレット位置P、マーク重心位置
(原点)Oとおき、荷取作業時に、フォーク位置Fをパ
レット位置Pに位置合わせするときのベクトルFPを考
えると、ベクトルFP=ベクトルOP−ベクトルOC−
ベクトルCFの関係にある。ここで、点Oと点Pはそれ
ぞれ同一鉛直線上の位置にするものとすると、ベクトル
OPは、マーク重心位置Oとパレット位置Pの距離(Z
方向)に相当し、既知情報となる。また、ベクトルCF
は、カメラ位置Cとフォーク位置Fとの相対位置で決ま
るもので、フォーク2のサイドシフト量(つまりストロ
ーク量検出値)に応じて変化する。なお、図12は、フ
ォーク2の荷役対象に対する位置合わせ制御をベクトル
を使って説明した模式説明図であるため、パレットへの
位置合わせ制御で使用されるマークの位置など実際のも
のと異なる部分がある。
【0075】制御量算出部86は、カメラ17の相対座
標OC(Xc,Yc,Zc)を基に、既知情報(ベクト
ルOP)を用いてフォーク2を荷役対象に位置合わせす
る際のフォーク2と目標位置との位置ずれ量(ベクトル
FPの各成分)を演算する。すなわち、フォーク2を荷
役対象に位置決めするときに必要なX、Y、Z方向の移
動距離を計算する。ここで、既知情報のベクトルOPの
成分(Xp,Yp,Zp)、ベクトルCFの成分(Xc
f,Ycf,Zcf)、フォーク2をパレット21に位置合
わせするためにフォーク2を移動させるべきベクトルF
Pの成分(Xfp,Yfp,Zfp)とおく。ベクトルFP
は、ベクトルFP=ベクトルOP−ベクトルOC−ベク
トルCFであるので、荷取作業時の位置ずれ量(Xfp、
Yfp,Zfp)は、 (Xfp,Yfp,Zfp)=(Xp−Xc −Xcf,Yp−Yc −Yc
f,Zp −Zc −Zcf) となる。ここで、Yp,Zp,Zcfは既知の値、Ycfは変
数である。
【0076】同様に、荷置作業時を考えると、フォーク
2を棚部22に対し位置合わせする棚面42Aから所定
距離(10〜20cm)上方位置を荷置位置Rとおく
と、フォーク位置Fを荷置位置Rに位置合わせするとき
のベクトルFRを考えると、ベクトルFR=ベクトルO
R−ベクトルOC−ベクトルCFの関係にある。ここ
で、点Oと点Rはそれぞれ同一鉛直線上の位置にとるも
のとする。ベクトルORは、マーク重心位置Oと荷置位
置Rとの距離(Z方向)に相当し、既知情報である。ま
た、ベクトルCFは、カメラ位置Cとフォーク位置Fと
の相対位置で決まるもので、フォーク2のサイドシフト
量(つまりストローク検出値)に応じて変化する。既知
情報となるベクトルORは、マーク重心位置Oと荷置位
置Rとの距離に相当する。
【0077】この既知情報であるベクトルORの成分
(Xr,Yr,Zr)、ベクトルCFの成分(Xcf,Y
cf,Zcf)、フォーク2を荷置位置Rに位置合わせする
ためにフォーク2を移動させるべきベクトルFPの成分
(Xfr,Yfr,Zfr)とおく。ベクトルFRは、ベクト
ルFR=ベクトルOR−ベクトルOC−ベクトルCFで
あるので、荷置作業時の位置ずれ量(Xfr、Yfr,Zf
r)は、 (Xfr,Yfr,Zfr)=(Xr −Xc −Xcf,Yr −Yc −Y
cf,Zr −Zc −Zcf) となる。ここで、Yr,Zr,Zcfは既知の値、Ycfは
変数である。
【0078】本実施形態ではサイドシフトによりフォー
ク2が横方向に動いてもカメラ17は動かないので、Y
cfはサイドシフトの状態によって変化する変数となる。
従って、Ycfは例えばストロークセンサ29で計測して
求める。ストロークセンサ29により、サイドシフトシ
リンダ28が一杯に伸びた状態からの縮み量ΔYを測定
し、ΔY=0のときのYcfをYcf0 とすると、Ycfは次
式で表される。 Ycf=Ycf0 +ΔY … (4) また本実施形態では、マークM1がパレット21の幅中
心に位置し、マークM2が棚部22の幅中心に位置する
ことから、Yp,Yrが「0」になる。よって、荷取作業
時のフォーク2とパレット21とのY方向およびZ方向
のずれ量Yfp,Zfpは、以下のように表される。 Yfp=−Yc −Ycf0 −ΔY … (5) Zfp=Zp −Zc −Zcf … (6) また、荷置作業時のフォーク2と荷置位置RとのY方向
およびZ方向のずれ量Yfr,Zfrは、以下のように表さ
れる。 Yfr=−Yc −Ycf0 −ΔY … (7) Zfr=Zr −Zc −Zcf … (8) ここで、Ycf0 は、サイドシフトシリンダ28が伸びき
った際にフォーク根元左右中心をカメラ17から見た横
座標、ΔYは、サイドシフトシリンダ28が一杯に伸び
きった状態からの縮み量(ストロークセンサ29により
計測)、Zcfは、フォーク根元左右中心をカメラ17か
ら見た縦座標である。よって、Ycf0、Zr、Zcfが既知
の値であることから、相対座標算出部85により算出さ
れたYc,Zcと、ストロークセンサ29により計測した
縮み量ΔYが求まれば、荷取作業時のずれ量Yfp,Zfp
と、荷置作業時のずれ量Yfr,Zfrとが、それぞれ(5),
(6)式と(7),(8)式とから求められる。
【0079】そして、マルチレバー31の作動スイッチ
38を操作すると、フォーク自動位置合わせ制御が開始
される。荷役制御部47は、ベクトルFPが「0」にな
るような制御量指令値をソレノイド駆動回路50に出力
する。但し、本実施形態では、フォーク2の上下方向お
よび左右方向についてのみ自動位置制御を行い、前後方
向(リーチ方向)については運転者による手動操作に任
せている。
【0080】このため、荷役制御部47は、ベクトルF
PのうちYZ成分((5),(6)式または(7),(8)式)を
「0」とするよう算出したフォーク2の上下方向および
左右方向の各シフト量に応じた値を制御量指令値として
ソレノイド駆動回路50に出力する。これによりフォー
ク2は上下方向および左右方向については自動で位置合
わせされる。この結果、フォーク2は荷取モード時はパ
レット21の差込穴21Aに位置決めされ、荷置モード
時は棚部22から所定距離上方の目標位置(荷置位置
R)に位置合わせされる。この位置合わせの後、リーチ
操作を行ってマスト13をリーチさせることにより荷取
作業または荷置作業が行われる。
【0081】この際、例えば車両を前進させながらフォ
ーク2を荷役対象に近づける場合、作動スイッチ38を
操作し続けていれば、仮に車両が左右にずれてもフォー
ク2は荷役対象に位置合わせされるように位置補正され
る。なお、フォーク2のリーチ動作も自動制御で行って
もよい。
【0082】この実施形態によれば、以下の効果が得ら
れる。 (1)高所で荷役作業をする際に、フォーク2を荷役対
象におおまかに位置合わせした後、作動スイッチ38を
操作すればフォーク2をパレット21または棚部22に
自動で位置合わせすることができる。
【0083】(2)フォーク2が所定揚高以上の揚高範
囲にあるとき、キャリッジ14がフォーク2とインナマ
スト13Cの相対位置関係を一定に保ったまま昇降する
フルフリー型フォークリフト1において、インナマスト
13Cのミドルビーム13Dにカメラ17を固定した。
このようにカメラ17をインナマスト13Cに固定して
も、荷役作業を支援する必要のある所定揚高以上の高所
では、カメラ17により荷役対象とするパレット21や
棚部22をいつも同じ角度から撮影することができる。
よって、カメラ17をミドルビーム13Dに固定するこ
とが可能となるので、カメラ17を有する撮影システム
を簡易構造かつ低コストで実現することができる。
【0084】(3)カメラ17をキャリッジ14に取り
付けなくて済むので、荷役作業時にカメラ17が棚や荷
などの周辺物と干渉することを防止できる。 (4)キャリッジ14にカメラを搭載すると衝撃入力が
大きくなり信頼性の確保が難しくなるが、インナマスト
13Cにカメラ17が搭載されているので、キャリッジ
14に搭載する場合に比べ衝撃入力を小さく抑えること
ができる。
【0085】(5)常にフォーク2の下側にカメラ17
が位置するので、荷の有無にかかわらず前方視野を確保
できる。 (6)インナマスト13Cにカメラ17を搭載した場
合、床面(地面)および棚や荷との接触も無いため、カ
メラ17を移動する機構(格納機構など)も不要であ
る。またカメラケース自体の剛性も確保する必要がなく
低コスト化が可能となる。
【0086】(7)フォーク2をサイドシフトさせても
カメラ17が横方向に動かない構成であるが、ストロー
クセンサ29の計測値ΔYを用いて、カメラ17とフォ
ーク2のY方向のずれ量Ycfを求めるので、フォーク2
と荷役対象とのY,Z方向のずれ量を計算できる。この
ため、サイドシフト機構を備えるフォークリフト1にお
いて、カメラ17をインナマスト13Cに設ける構成を
採用しても、フォーク2を上下・左右の二方向に自動位
置合わせすることができる。
【0087】なお、実施の形態は上記に限定されず、次
の態様で実施することもできる。 ○ 前記実施形態のように第1リフトシリンダ15を中
央に1本配置した構成に限定されない。例えば第1リフ
トシリンダを左右一対設けたり、第1リフトシリンダが
1本であれば中央からオフセットした位置に配置し、カ
メラをマスト内中央に配置することができる。カメラを
マスト内中央に配置できれば、運転者に画面を通して作
業し易い画像を提供できる。
【0088】○ カメラはビームに固定されることに限
定されない。例えばインナマストに対しブラケットを介
して固定されていてもよい。要するにキャリッジ14が
昇降可能に設けられたインナマスト(案内部材)に固定
されていればよい。この場合、荷役機器であるフォーク
2とインナマスト13Cとの相対位置関係が保たれれば
足り、例えばインナマスト13Cに一体的に移動する移
動部材を取り付け、この移動部材に撮影手段であるカメ
ラを取り付ける構造を採用することもできる。要するに
カメラはインナマストに直接固定される必要はなく、イ
ンナマストと一体に移動できるように固定されていれば
足りる。
【0089】○ カメラの固定位置はフォークの下側に
限定されない。例えば荷取作業と荷置作業のうち一方の
みを撮影する配置を採用することもできる。例えば荷取
作業時のみ自動位置合わせ制御を採用する場合は、カメ
ラをフォーク2の水平面とほぼ同じ高さ、もしくは少し
上方位置に配置することもできる。
【0090】○ インナマストに固定するカメラの個数
は1個に限定されない。例えばカメラを荷取作業用と荷
置作業用との別々に2個設けてもよい。この場合、荷置
作業用カメラは前記実施形態と同様の高さに配置し、荷
取作業用カメラはフォーク2の水平面とほぼ同じ高さも
しくはそれより少し上方位置に配置する。もちろん、カ
メラの個数は3個以上であっても構わない。
【0091】○ 荷取作業用と荷置作業用との別々に2
個のカメラを設け、荷置作業用カメラをインナマストに
設けるとともに荷取作業用カメラをキャリッジに設けて
もよい。この場合、少なくとも荷置作業用カメラについ
ては周辺物(棚や荷等)との接触回避効果や衝撃入力抑
制効果などが得られる。またキャリッジ側のカメラは荷
取作業用であるため荷役機器の下側に設ける必要がない
ので、格納機能などの移動機構も不要である。
【0092】○ カメラはインナマストに固定されてい
ることに限定されない。カメラの角度(撮影方向)を変
更可能にインナマストに回動式に取り付けることもでき
る。例えばモータ等のアクチュエータを使用し、荷役作
業の内容に応じた適切な撮影角度にカメラを自動調整で
きるようにする。また、例えばカメラが上下に昇降した
り、左右に移動する移動機構を備えた取付構造を採用す
ることができる。カメラをインナマスト13Cに昇降可
能に設ける場合、カメラをフォーク2の水平面とほぼ同
じ高さに配置される荷取用位置と、フォーク2上の荷に
遮られず作業エリアを撮影可能なフォーク2より所定距
離下方の荷置用位置との二位置を昇降可能とする。この
構成によっても、荷役作業時にカメラと周辺物との接触
を回避したりフォークを最下降させたときの床面との衝
突を回避するために、フォーク2のリーチ時や最下降時
にカメラ17を常に格納する必要がないうえ、カメラへ
の衝撃入力も小さく抑えられる。
【0093】○ ストロークセンサ29は超音波センサ
に限定されない。例えばリニアセンサを使用してもよ
い。またサイドシフトシリンダ28のストローク量を回
転量に変換する回転変換機構を設け、この回転変換機構
により変換された回転量を検出するポテンショメータを
使用することもできる。
【0094】○ 前記実施形態では、荷役作業内容が荷
取作業か荷置作業かを荷重センサ59の検出値に基づき
判別し、その判別した荷役作業の種別に応じて目標とす
るマークMを決定し、荷役対象をパレットとするか棚部
とするかを決定する構成とした。しかし、荷取作業か荷
置作業かを判別するための検出手段は必須ではない。例
えば前記実施形態で荷重センサ59を廃止するととも
に、運転席のインストルメントパネル上に荷役作業の種
別を指定するための操作ボタン(スイッチ)を設け、荷
役作業の種別は運転者が操作スイッチを操作すること
で、コントローラに指示する構成を採用することができ
る。
【0095】○ 前記実施形態では、所定揚高以上の範
囲で自動位置合わせ制御を行うこととしたが、自動位置
合わせ制御を行う範囲は所定揚高以上の揚高範囲のうち
で任意に設定できる。所定揚高よりも高い設定揚高(例
えば3m以上の揚高)以上の揚高範囲でのみ自動位置合
わせ制御を実施しても構わない。
【0096】○ 前記実施形態では、所定揚高以上の範
囲で自動位置合わせ制御を行うこととしたが、自動位置
合わせ制御を行う範囲に所定揚高未満の範囲が一部含ま
れても構わない。例えば所定揚高よりも若干低くても、
連続検出可能な揚高センサからの検出揚高に基づきカメ
ラとフォークとの相対位置関係は把握できるので、フォ
ークの作業エリアを撮影さえできれば所定揚高未満のこ
の範囲も自動位置合わせ制御の対象範囲に含めることは
できる。
【0097】○ 前記実施形態では、画像処理をテンプ
レートマッチングで行う場合、画像認識用マークとして
放射状の図形を採用したが、このような図形に限定され
ない。四角(■)や三角(▲)などの単純図形でもよ
い。その他、マークの図形デザインは適宜変更できる。
パターンマッチングによりテンプレートを多数用意する
必要があって画像認識処理負担が多くなるが、画像認識
処理に時間を要することにはなるが、荷役対象の位置検
出はすることができる。例えば高速のCPUなどを使用
すれば十分利用に耐える処理時間内での荷役対象の位置
認識はできる。またパターンマッチング以外の画像認識
方法を採用し、荷役対象の位置検出を行ってもよい。
【0098】○ 荷役対象の位置情報を得るための画像
処理方法は、テンプレートマッチング法に限定されな
い。特徴ベクトルを用いた画像認識処理方法を採用する
こともできる。また、マークを使用しない画像認識方法
を採用できる。例えば画像データから特徴抽出(特徴ベ
クトル)でパレット又は棚部を認識し、パレット又は棚
部の位置を認識する構成でもよい。すなわちカメラが撮
影した画像データを基に画像認識処理をする対象である
パレット21または棚部22の形状自体をパターンとし
て特徴抽出による画像認識処理を施し、荷役対象の位置
を割り出す手法を採用することもできる。
【0099】○ 前記実施形態では、フォーク2を上下
・左右二方向(YZ方向)に位置合わせする自動位置合
わせ制御を採用したが、さらに前後方向(リーチ方向
(X方向))にもフォーク2を位置制御するようにし、
フォーク2を3方向(XYZ方向)のずれ量を無くすよ
うに位置合わせする自動位置制御を採用することもでき
る。また、サイドシフト機構を備えないフォークリフト
では、荷役機器(フォーク2)を上下方向(Z方向)の
み自動位置合わせ制御してもよい。もちろん、Y方向の
み、X方向のみの自動位置合わせ制御を採用することも
できる。
【0100】○ 作動スイッチを廃止してもよい。例え
ば荷役操作手段(マルチレバーやリフトレバー)を操作
して大雑把に位置があったところで荷役操作を止める
と、これを契機にコントローラの判断により自動位置合
わせ制御に自動で移行するようにしてもよい。この場
合、自動位置合わせ制御の中止スイッチを設けてもよ
い。
【0101】○ 自動揚高装置を備えるフォークリフト
に採用できる。例えば自動揚高装置によりキー操作で選
択した所定高さにフォークを自動で揚高させ、所定高さ
に位置決めされたら、マークの画像認識処理を通じて荷
役対象の位置を割り出して自動位置合わせ制御を行う。
この場合、作動スイッチを廃止し、自動揚高装置による
高さ方向の位置決め(メモリに登録された設定高さ(設
定データ)への位置決めとなるので荷役対象に対し位置
が合っている保証はない)が完了後、コントローラの判
断で自動に位置合わせ制御に移行するようにしてもよ
い。
【0102】○ 産業車両はリーチ型フォークリフトに
限定されない。フルフリー型の荷役装置を備えたカウン
タバランス型フォークリフトに適用してもよい。さらに
産業車両はフォークリフトに限定されない。フォークリ
フト以外でもフルフリー型の荷役装置を装備する産業車
両に広く適用できる。また荷役装置はマストを備える必
要はない。例えば荷役機器が左右方向(横方向)又は前
後方向にスライド可能なスライド式の案内機構を備え、
この案内機構を構成する1つの移動式案内部材に沿って
荷役機器が移動する方式の荷役装置であっても構わな
い。この場合も、荷役機器と案内部材との相対位置関係
が保たれる第2範囲が存在すれば撮影手段(カメラ)を
案内部材に設けることにより、第2範囲での荷役作業時
にカメラにより作業エリアを撮影することができる。
【0103】前記実施形態及び別例等から把握される技
術的思想を、以下に記載する。 (1)請求項3、5〜13のいずれか一項に記載の荷役
作業支援装置において、前記荷役装置は、スライド伸縮
可能な多段式マストと、荷役操作手段の操作に基づき駆
動され前記荷役機器を前記インナマストに沿って昇降さ
せる第1駆動手段と、前記荷役操作手段の操作に基づき
駆動され前記マストをスライドさせて伸縮駆動させる第
2駆動手段とを備え、前記キャリッジが前記第1範囲に
あって前記インナマストの上限に位置することが検知さ
れないときに前記第1駆動手段が駆動され、前記キャリ
ッジが第2範囲にあって前記インナマストの上限に位置
することが検知されるときに前記第2駆動手段が駆動さ
れる。
【0104】(2)請求項4及び前記技術的思想(1)
において、前記撮影手段は前記第1駆動手段より後方に
配置されており、前記撮影手段は前記第1駆動手段によ
って撮影が遮られないように該第1駆動手段を避けた状
態に配置されていることを要旨とする。
【0105】(3)請求項1〜13のいずれか一項にお
いて、前記撮影手段はカメラを有し、該カメラは前記案
内部材に固定されている。 (4)請求項3〜13のいずれか一項において、前記制
御手段は、前記第2範囲のうち設定揚高以上の揚高にお
いて前記位置合わせ制御を実行する。
【0106】(5)請求項1において、前記撮影手段は
撮影方向において前記案内部材を駆動する駆動手段の背
面側に位置し、前記駆動手段の構成部により撮影を遮ら
れないように当該構成部を避けた位置に配置されてい
る。
【0107】(6)請求項1において、前記撮影手段は
前記荷役機器の空荷時及び荷有り時のいずれにおいても
前記作業エリアを撮影可能な位置に配置されている。 (7)請求項1〜13のいずれか一項において、前記位
置割出手段は、前記荷役機器と前記荷役対象との位置合
わせすべき方向におけるずれ量(相対位置)を割り出
す。
【0108】(8)請求項3〜13のいずれか一項にお
いて、前記撮影手段は、前記インナマストに対し荷役機
器上の荷によって作業エリアの撮影が遮られることがな
い位置に配置されていることを要旨とする。
【0109】(9)請求項4〜13及び前記技術的思想
(1)のいずれか一項において、前記第1駆動手段は、
前記マストの幅方向中央から幅方向に外れて位置し、前
記撮影手段は、前記マストの幅方向略中央に配置されて
いる。
【0110】(10)請求項3〜13のいずれか一項に
おいて、前記荷役機器を前記インナマストに沿って昇降
させる第1駆動手段と、前記マストをスライド駆動によ
り伸縮駆動させる第2駆動手段とを備え、前記撮影手段
は前記第1駆動手段より後方に配置されており、前記撮
影手段は前記第1駆動手段によって撮影が遮られないよ
うに該第1駆動手段を避けた状態に配置されていること
を要旨とすることを要旨とする。
【0111】(11)請求項4〜13のいずれか一項に
おいて、前記荷役機器の揚高を検出する揚高検出手段を
備え、前記駆動制御手段は、前記揚高検出手段が所定揚
高になったことを検出するまでは前記第1駆動手段を駆
動し、前記揚高検出手段が所定揚高になったことを検出
すると、第2駆動手段を駆動する。
【0112】(12)請求項2〜12のいずれか一項に
おいて、前記荷役機器を前記荷役対象に位置合わせすべ
く前記キャリッジを上下方向に昇降させるために操作さ
れる荷役操作手段と、前記荷役操作手段の操作に応じて
前記キャリッジを昇降させるべく前記荷役操作手段の操
作に基づき前記駆動手段を駆動制御する駆動制御手段
と、前記荷役機器を前記荷役対象に位置合わせする位置
合わせ制御を開始するために操作する操作手段とを備
え、前記制御手段は、少なくとも前記操作手段が操作さ
れたときの入力信号に基づき前記荷役機器を前記荷役対
象に位置合わせするための前記駆動手段の駆動制御を開
始する。この構成によれば、荷役機器を上下方向(高さ
方向)に大雑把に荷役対象に対し位置合わせした後、作
動操作手段を操作すると自動で位置合わせ制御が開始さ
れる。
【0113】(13)請求項2〜13及び前記技術的思
想(12)のいずれか一つにおいて、前記荷役機器が前
記所定揚高に達したことを検出する揚高検出手段を備
え、前記制御手段は、前記揚高検出手段が所定揚高以上
の揚高を検出するときに位置合わせ制御を実行する。
【0114】(14)請求項3〜13及び前記技術的思
想(12)のいずれか一つにおいて、前記荷役機器の揚
高を検出する揚高検出手段を備え、前記制御手段は、前
記揚高検出手段が第2範囲内の設定揚高以上の揚高を検
出するときに位置合わせ制御を実行する。
【0115】(15)請求項2〜4及び前記技術的思想
(12)のいずれか一つにおいて、前記位置割出手段は
前記荷役対象の少なくとも上下方向における位置を割り
出し、前記制御手段は前記荷役機器が前記荷役対象に対
し少なくとも上下方向に位置合わせされるように位置合
わせ制御を行う。
【0116】(16)請求項2〜4及び前記技術的思想
(12)のいずれか一つにおいて、前記位置割出手段は
前記荷役対象の少なくとも上下・左右の二方向における
位置を割り出し、前記制御手段は前記荷役機器が前記荷
役対象に対し少なくとも前記二方向に位置合わせされる
ように位置合わせ制御を行う。
【0117】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1及び14に
記載の発明によれば、案内部材と荷役機器の相対位置関
係が一定に保たれる範囲で、荷役機器の作業エリアを撮
影できるように撮影手段を案内部材に設け、撮影した画
像データの画像処理結果を用いて位置を割り出した荷役
対象に荷役機器を位置合わせする制御をした。従って、
撮影手段が荷役作業時に周辺物などと干渉することを防
ぐことができ、撮影手段が受ける振動も比較的小さく抑
えられ、しかも荷役機器を荷役対象に自動で位置合わせ
できる。
【0118】請求項2〜14に記載の発明によれば、イ
ンナマストと荷役機器の相対位置関係が一定に保たれる
範囲で、荷役機器の作業エリアを撮影できるように撮影
手段をインナマストに設け、撮影した画像データの画像
処理結果を用いて位置を割り出した荷役対象に荷役機器
を位置合わせする制御をした。従って、撮影手段が荷役
作業時に周辺物などと干渉することを防ぐことができ、
撮影手段が受ける振動も比較的小さく抑えられ、しかも
荷役機器を荷役対象に自動で位置合わせできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施形態におけるフォークリフトの斜視
図。
【図2】 荷役装置の部分正面図。
【図3】 荷役装置の部分側断面図。
【図4】 棚に対する荷役作業の様子を示す斜視図。
【図5】 マルチレバーの平面図。
【図6】 荷役操作支援装置の電気的構成を示すブロッ
ク図。
【図7】 マークとテンプレートを示す正面図。
【図8】 (a)画面座標系を説明する画面図、(b)
マッチング方法の説明図。
【図9】 実座標系を説明する模式斜視図。
【図10】 実座標系を説明する平面図。
【図11】 実座標系と画面座標系との関係を示す相関
関係図。
【図12】 位置合わせ制御を説明する模式図。
【図13】 位置合わせ制御の処理の流れを示すブロッ
ク図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、2…荷役機器と
してのフォーク、3…車体、11…荷役装置、13…マ
スト、13C…案内部材及びマストの構成部材としての
インナマスト、14…キャリッジ、15…第1駆動手段
としての第1リフトシリンダ、16…第2駆動手段とし
ての第2リフトシリンダ、17…撮影手段としてのカメ
ラ、19…表示手段としての表示装置、19A…画面、
21…荷役対象としてのパレット、22…荷役対象とし
ての棚部、28…サイドシフト用駆動手段としてのサイ
ドシフトシリンダ、29…サイドシフト量検出手段とし
てのストロークセンサ、31…手動操作手段としての操
作レバー(マルチレバー)、38…操作手段としての作
動スイッチ、40…荷役作業支援装置としての荷役操作
支援装置、45…制御手段としてのコントローラ、46
…表示制御部、47…判別手段及び制御手段を構成する
荷役制御部、58…揚高検出手段としての揚高センサ、
59…判別手段を構成する荷重センサ、81…位置割出
手段を構成する画像認識処理部、82…位置割出手段を
構成するテンプレート記憶部、83…位置割出手段を構
成する画像演算部、85…位置割出手段を構成する相対
座標算出部、86…位置割出手段を構成する制御量算出
部、M1…第1マークとしてマーク、M2…第2マーク
としてのマーク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3F333 AA02 AB19 FA11 FA17 FA23 FA25 FA40 FD12 FD13 FD14 FE04 FE05 FE10

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役機器を有するキャリッジが案内部材
    に沿って基準位置から所定位置までの第1範囲を移動す
    るとともに、前記所定位置以上の第2範囲では前記キャ
    リッジと前記案内部材との当該移動方向における相対位
    置関係を一定に保ったまま該案内部材が移動することに
    より前記キャリッジが前記第2範囲を移動する荷役装置
    と、 前記キャリッジが前記所定位置以上の前記第2範囲に位
    置するときに前記荷役機器の作業エリアを撮影可能に前
    記案内部材に設けられた撮影手段と、 前記撮影手段からの画像データを画像処理するとともに
    その処理結果を用いて前記荷役対象の位置を割り出す位
    置割出手段と、 前記位置割出手段により位置が割り出された荷役対象に
    前記荷役機器を位置合わせするように前記荷役装置の駆
    動手段を駆動制御する制御手段とを備えている産業車両
    における荷役作業支援装置。
  2. 【請求項2】 荷役機器を有するキャリッジが所定揚高
    以上の範囲をマストの構成部材と相対位置関係を一定に
    保った状態で昇降する荷役装置を備えた産業車両におい
    て、 前記キャリッジが前記マストの構成部材に対し一定の相
    対位置関係に保たれた状態で前記荷役機器の荷役対象を
    撮影可能に前記マストの前記構成部材に設けられた撮影
    手段と、 前記撮影手段からの画像データを画像処理するとともに
    その処理結果を用いて前記荷役対象の位置を割り出す位
    置割出手段と、 前記位置割出手段により位置が割り出された荷役対象に
    前記荷役機器を位置合わせするように前記荷役装置の駆
    動手段を駆動制御する制御手段とを備えている産業車両
    における荷役作業支援装置。
  3. 【請求項3】 多段式のマストを備え、荷役機器を有す
    るキャリッジが最下降位置から所定揚高までの第1範囲
    でインナマストに沿って昇降するとともに、前記所定揚
    高以上の第2範囲では前記荷役機器が前記インナマスト
    との相対位置関係を一定に保ったままインナマストが昇
    降することにより前記キャリッジが昇降する荷役装置
    と、 前記キャリッジが前記第2範囲にあって前記荷役機器と
    前記インナマストが一定の相対位置関係にあるときに前
    記荷役機器の荷役対象を撮影可能に前記インナマストに
    設けられた撮影手段と、 前記撮影手段により撮影された画像データを画像処理す
    るとともにその処理結果を用いて荷役対象の位置を割り
    出す位置割出手段と、 前記位置割出手段により位置が割り出された荷役対象に
    対し、前記荷役機器を位置合わせするように前記荷役装
    置の駆動手段を駆動制御する制御手段とを備えている産
    業車両における荷役作業支援装置。
  4. 【請求項4】 スライド伸縮可能な多段式のマストと、 前記マストを構成するインナマストに沿って荷役機器を
    有するキャリッジを昇降させる第1駆動手段と、 前記マストをスライドさせて伸縮駆動させる第2駆動手
    段と、 荷役操作手段の操作に基づき前記第1駆動手段及び第2
    駆動手段を駆動させるとともに、前記キャリッジが最下
    降位置から所定揚高までの第1範囲にあって前記インナ
    マストの上限に位置することが検知されないときに前記
    第1駆動手段を駆動し、前記キャリッジが前記所定揚高
    以上の第2範囲にあって前記インナマストの上限に位置
    することが検知されたときに前記第2駆動手段を駆動す
    る駆動制御手段と、 前記キャリッジが前記インナマストの上限に位置する状
    態で前記荷役機器の荷役対象を撮影可能に前記インナマ
    ストに設けられた撮影手段と、 前記撮影手段からの画像データを画像処理するとともに
    その処理結果を用いて荷役対象の位置を割り出す位置割
    出手段と、 前記位置割出手段により位置が割り出された荷役対象に
    前記荷役機器を位置合わせするように前記第2駆動手段
    を駆動制御する制御手段とを備えている産業車両におけ
    る荷役作業支援装置。
  5. 【請求項5】 前記荷役機器を前記インナマストに対し
    サイドシフトさせるサイドシフト用駆動手段と、 前記荷役機器のサイドシフト方向における基準位置から
    のサイドシフト量を検出するサイドシフト量検出手段と
    を備え、 前記位置割出手段は、前記画像処理結果から得られた前
    記荷役対象の位置情報と前記サイドシフト量検出値とに
    基づき前記荷役機器と前記荷役対象との上下方向及びサ
    イドシフト方向の相対位置を割り出し、 前記制御手段は、前記相対位置の位置割出情報に基づき
    前記荷役機器を前記荷役対象に前記二方向に位置合わせ
    すべく前記駆動手段及びサイドシフト用駆動手段を駆動
    制御する請求項3〜4に記載の産業車両における荷役作
    業支援装置。
  6. 【請求項6】 前記撮影手段は前記インナマストに固定
    されている請求項3〜5のいずれか一項に記載の産業車
    両における荷役作業支援装置。
  7. 【請求項7】 前記撮影手段は前記インナマストのビー
    ムに固定されている請求項6に記載の産業車両における
    荷役作業支援装置。
  8. 【請求項8】 前記撮影手段は、前記荷役機器が前記所
    定揚高以上の揚高に位置する状態で前記荷役機器より下
    方に配置されるようにインナマストに設けられている請
    求項3〜7のいずれか一項に記載の産業車両における荷
    役作業支援装置。
  9. 【請求項9】 前記撮影手段により撮影された画像を表
    示する表示手段を備えている請求項1〜8のいずれか一
    項に記載の産業車両における荷役作業支援装置。
  10. 【請求項10】 前記位置割出手段は、前記撮影手段か
    らの画像データを画像処理することで前記荷役対象に付
    されたマークの位置を割り出し、該割り出したマークの
    位置から荷役対象の位置を割り出す請求項1〜9のいず
    れか一項に記載の産業車両における荷役作業支援装置。
  11. 【請求項11】 荷役作業が荷取作業であるか荷置作業
    であるかを判別する判別手段を備え、 前記位置割出手段は、前記判別手段により荷取作業と判
    別されたときは荷取作業用の荷役対象の位置を割り出
    し、荷置作業と判別されたときは荷置作業用の荷役対象
    の位置を割り出し、 前記制御手段は、前記判別手段により判別された荷役作
    業の種別に応じて位置が割り出された荷役対象に対し前
    記荷役機器を位置合わせするよう前記駆動手段を駆動制
    御する請求項1〜10のいずれか一項に記載の産業車両
    における荷役作業支援装置。
  12. 【請求項12】 前記位置割出手段は、前記判別手段の
    判別結果に基づき荷取作業のときはパレットに付された
    第1マークの位置を割り出し、荷置作業のときは棚部に
    付された第2マークの位置を割り出し、 前記制御手段は、前記判別手段により荷取作業と判別さ
    れたときは、前記第1マークの位置割出情報に基づき荷
    役対象とするパレットの位置を割り出して前記荷役機器
    を該パレットに位置合わせするよう前記駆動手段を制御
    するとともに、前記判別手段により荷置作業と判別され
    たときは、前記第2マークの位置割出情報に基づき荷役
    対象とする棚部の位置を割り出して前記荷役機器を該棚
    部に位置合わせするよう前記駆動手段を駆動制御する請
    求項11に記載の産業車両における荷役作業支援装置。
  13. 【請求項13】 前記荷役機器を移動させるために操作
    される荷役操作手段と、 前記荷役操作手段の操作に応じて前記荷役機器を移動さ
    せるべく前記荷役操作手段の操作に基づき前記駆動手段
    を駆動制御する駆動制御手段と、 前記荷役機器を荷役対象に位置合わせする自動位置合わ
    せ制御を行うときに操作する操作手段とを備え、 前記制御手段は、前記操作手段が操作されたときの入力
    信号に基づき前記荷役機器を前記荷役対象に位置合わせ
    するように前記駆動手段を駆動制御する請求項1〜12
    のいずれか一項に記載の産業車両における荷役作業支援
    装置。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれか一項に記載
    の荷役作業支援装置を備えている産業車両。
JP2002014736A 2002-01-23 2002-01-23 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両 Expired - Fee Related JP3858703B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002014736A JP3858703B2 (ja) 2002-01-23 2002-01-23 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両
US10/470,129 US7010404B2 (en) 2002-01-23 2002-02-18 Position control apparatus and position control method for cargo carrying apparatus in industrial vehicle
PCT/JP2002/001354 WO2003062127A1 (fr) 2002-01-23 2002-02-18 Dispositif et procede de commande de la position d'un appareil de manutention dans un vehicule industriel
EP02712416A EP1502896A4 (en) 2002-01-23 2002-02-18 POSITION CONTROL DEVICE AND POSITION CONTROL PROCESS FOR LOADING DEVICE IN INDUSTRIAL VEHICLE

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002014736A JP3858703B2 (ja) 2002-01-23 2002-01-23 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003212490A true JP2003212490A (ja) 2003-07-30
JP3858703B2 JP3858703B2 (ja) 2006-12-20

Family

ID=27651331

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002014736A Expired - Fee Related JP3858703B2 (ja) 2002-01-23 2002-01-23 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3858703B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106020200A (zh) * 2016-07-07 2016-10-12 江苏上骐集团有限公司 采用轮毂电机驱动的agv小车及路径规划方法
CN109916403A (zh) * 2017-12-13 2019-06-21 华中科技大学 一种用于agv小车的短时精确定位的装置及方法
CN112061037A (zh) * 2020-07-20 2020-12-11 嘉善新石器智牛科技有限公司 货柜与车体的合装装置、合装系统和合装方法
CN113998418A (zh) * 2021-09-18 2022-02-01 龙合智能装备制造有限公司 一种侧位自动装车方法及其系统
WO2022051435A1 (en) * 2020-09-01 2022-03-10 Lineage Logistics, LLC Image sensing assembly

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP4348539A1 (en) * 2021-05-28 2024-04-10 Koireader Technologies, Inc. System for inventory tracking

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106020200A (zh) * 2016-07-07 2016-10-12 江苏上骐集团有限公司 采用轮毂电机驱动的agv小车及路径规划方法
CN109916403A (zh) * 2017-12-13 2019-06-21 华中科技大学 一种用于agv小车的短时精确定位的装置及方法
CN109916403B (zh) * 2017-12-13 2023-12-05 华中科技大学 一种用于agv小车的短时精确定位的装置及方法
CN112061037A (zh) * 2020-07-20 2020-12-11 嘉善新石器智牛科技有限公司 货柜与车体的合装装置、合装系统和合装方法
WO2022051435A1 (en) * 2020-09-01 2022-03-10 Lineage Logistics, LLC Image sensing assembly
US11601594B2 (en) 2020-09-01 2023-03-07 Lineage Logistics, LLC Image sensing assembly
CN113998418A (zh) * 2021-09-18 2022-02-01 龙合智能装备制造有限公司 一种侧位自动装车方法及其系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP3858703B2 (ja) 2006-12-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1502896A1 (en) Position control device and position control method of stevedoring apparatus in industrial vehicle
EP1361190B1 (en) Camera lifting device and load handling support device of industrial vehicle, and industrial vehicle
US7219769B2 (en) Industrial vehicle equipped with load handling operation control apparatus
WO2016181733A1 (ja) フォークリフト
JP3921968B2 (ja) 位置検出方法及び位置検出装置
JP4882176B2 (ja) 産業車両における荷役支援報知装置及び産業車両
JP3900941B2 (ja) フォークリフトトラックの作業視野支援装置及びフォークリフトトラック、産業車両の作業視野支援装置及び産業車両
JP3900942B2 (ja) 産業車両における荷役機器の自動位置制御装置、産業車両及び荷役機器の自動位置制御方法
JP3855728B2 (ja) 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両
JP3858703B2 (ja) 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両
JP7287231B2 (ja) 荷役車両の操作支援装置
JP4961643B2 (ja) 産業車両における荷役制御装置及び産業車両
JP3900902B2 (ja) 産業車両における荷役作業支援装置及び産業車両
WO2020095602A1 (ja) フォークリフトの遠隔操作システム
JP3900887B2 (ja) 産業車両の作業モード切替装置及び産業車両
JP7099399B2 (ja) 荷役支援システム
JP7087737B2 (ja) フォークリフト用遠隔操作システム
JP2003155199A (ja) 産業車両の音声報知装置及び産業車両
JP7435432B2 (ja) フォークリフト
JP2003089500A (ja) 荷役レバー及び産業車両
JP3941521B2 (ja) 産業車両の標識選定装置及び産業車両
JP2021020793A (ja) 荷役車両の操作支援装置
JP2021042071A (ja) フォークリフトのサイドシフト制御装置
WO2020085067A1 (ja) フォークリフトの遠隔操作システム
JP2020066505A (ja) フォークリフトの遠隔操作システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060911

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3858703

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120929

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130929

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees