JP2003211942A - 建設機械における空調装置の配設構造 - Google Patents
建設機械における空調装置の配設構造Info
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Abstract
ペレータのヘッドクリアランスや足元スペースが狭くな
らないようにする。 【解決手段】 シート7の下方のフロアープレート17
を開口17aし、該開口17aを、断面凵形状のカバー
18により下方側から覆蓋することでフロアープレート
17より下方に窪んだ凹部19を形成し、該凹部19
に、空調設備の本体ユニット20を収納した。また、カ
バー18の底面部18aに排出孔18bを形成して、凹
部19内の泥水や埃等を、排出孔18bから機外に排出
できるようにした。
Description
建設機械における空調装置の配設構造の技術分野に属す
るものである。
て、オペレータの作業環境を向上させるべく、運転室に
空調装置を装備することが普及している。一方、狭い場
所でも作業することができる小型の建設機械の需要が増
加しているが、このような小型の建設機械では、運転室
空間も狭いため、運転室内に前記空調装置の配設スペー
スを確保することは容易ではない。特に、小旋回型油圧
ショベルのように、上部旋回体の前後長を短く設計する
必要があるものでは、運転室(キャブ)の前後長も短く
設定され、さらに運転室内には、オペレータが座するシ
ートや前記空調装置の他に、操作レバー等が設けられる
コンソールボックス、操作ペダル等の各種部材装置が配
設されるため、空調装置の配設スペースを確保すること
は困難であり、そこで従来、図8に示す如く、シートの
下方空間を利用して、ここに空調装置を配設したものが
提供されている。尚、図8において、7はシート、8は
操縦レバー、10はコンソールボックス、11はシート
サポート、20は空調装置である。
うにシート7の下方に空調装置を配設したものでは、ど
うしてもシート7の高さ位置が高くなって、オペレータ
の頭部とキャブ天井面とのあいだのヘッドクリアランス
Hの確保が困難になる。この場合、キャブ天井面を高く
すればヘッドクリアランスを確保することはできるが、
キャブ天井面を高くすることはキャブ全体の大型化につ
ながり、製造コストや機械重量の増大及び油圧ショベル
輸送時の車両輸送高さ制限への影響という新たな問題が
生じる。そこで、シートのサスペンション機構やチルト
機構を外してシートの高さ位置を抑えたものも提供され
ているが、このようにするとシートの乗り心地が損なわ
れて、オペレータの疲労に影響を与えるという問題があ
り、ここに本発明が解決しようとする課題があった。さ
らに、運転室内には、前記シートや空調装置の他に、シ
ートを支持するためのシートサポート、操作レバー等が
設けられるコンソールボックス、操作ペダル等の各種部
材装置が配設されている。このため、運転室内を洗車し
たときの洗車水(泥水)や埃などを運転室外に排出しよ
うとしたとき、これらの部材装置が邪魔になって清掃し
ずらく、特に運転席の後方や下方の床面については掃き
出すことができないため、一旦濡れると自然乾燥するま
で濡れたままの状態で放置するしかなく、衛生上好まし
くないという解決すべき課題もあった。
情に鑑み、これらの課題を解決することを目的として創
作されたものであって、空調装置を運転室に配設するに
あたり、オペレータが座するシートの下方または後方の
運転室床面に凹部を形成し、該凹部を、空調装置の少な
くとも一部を収納する収納スペースに設定したものであ
る。そして、この様にすることにより、運転室床面に形
成した凹部を空調設備の収納スペースとして利用できる
ことになって、オペレータのヘッドクリアランスや足元
スペースを狭くすることなく、空調設備を配設すること
ができる。このものにおいて、凹部の底部に排出孔を形
成することにより、該排出孔から凹部内の泥水や埃等を
機外に排出できることになって、凹部内に泥水や埃等が
溜ったままになってしまうことを回避できる。また、凹
部の底部を、前記排出孔が低位となるよう傾斜状に形成
することにより、凹部内の泥水や埃等を、自然に排出孔
に導くことができる。さらに、凹部に、運転室の気圧を
調整することができる気圧調整具を配設することによ
り、凹部を有効利用して気圧調整具を目立たず邪魔にな
らない場所に設置できることになって、都合がよい。
に基づいて説明する。図面において、1は油圧ショベル
であって、該油圧ショベル1は、クローラ式の下部走行
体2、該下部走行体2に旋回自在に支持される上部旋回
体3、該上部旋回体3に装着されるフロントアタッチメ
ント4等の各部から構成されており、さらに前記上部旋
回体3には、キャブ(本発明の運転室に相当する)5、
図示しないエンジンや油圧ポンプ等の動力機構が収納さ
れるエンジンルーム6等が設けられている等の基本的構
成は従来通りである。
シート7が配されているが、該シート7は、左右の操作
レバー8L、8Rや通路遮断レバー9等が配設される左
右のコンソールボックス10L、10Rと共に、後述す
るようにしてシートサポート11に支持されている。
部11aおよび左右前後の側面部11bを有し、かつ底
面側が開口した断面冂形状のものであって、側面部11
bの下端部に形成のフランジ部11cがキャブ5の床面
を構成するフロアープレート17にボルト11d止めさ
れているが、該シートサポート11の上面部11aの上
方には、ジャバラ状のカバー12に内装された図示しな
いサスペンション機構および前後チルト機構を介して、
台座13が支持されている。さらに該台座13の上方に
は、第一前後スライド機構14を介して、前記左右のコ
ンソールボックス10L、10R同志を連結する連結ブ
ラケット15が支持されており、さらに該連結ブラケッ
ト15の上方には、第二前後スライド機構16を介し
て、前記シート7が取り付けられている。そして、シー
ト7および左右のコンソールボックス10L、10R
は、前記サスペンション機構により衝撃吸収され、また
前後チルト機構により前後方向にチルトでき、かつ第一
前後スライド機構14により前後方向にスライド移動で
きるようになっており、さらにシート7は、第二前後ス
ライド機構16によりコンソールボックス10L、10
Rとは独立して前後方向にスライド移動できるように構
成されている。
トサポート11の前後左右の側面部11bの内側となる
部位が開口17aしている。そして、この開口17a
は、底面部18aを有し、かつ上方側が開口した断面凵
形状の板金製のカバー18により下方側から覆蓋されて
いるが、該カバー18の底面部18aはフロアープレー
ト17よりも低位になっており、而して該カバー18に
よってフロアープレート17よりも下方に窪んだ凹部1
9が形成されている。ここで、前記カバー18は、溶接
によりフロアープレート17に固着されているが、この
ようにカバー18等の別部材を用いて凹部19を形成す
るのではなく、図7に示す他例の如く、フロアープレー
ト17をプレス成形して凹部19を形成することもでき
る。
よび凹部19によって形成される一連状の空間部Sに
は、空調装置の室内部分を構成する本体ユニット20が
収納されている。この本体ユニット20は、箱状のケー
ス内に図示しないエバポレータ、ヒーター、送風機等が
組み込まれたものであるが、該本体ユニット20の高さ
方向中間部位には、複数のフランジ部20aが形成され
ている。そして、該フランジ部20aは、前記フロアー
プレート17の開口17aの外周側縁部にボルト20b
を介して止着されており、而して本体ユニット20は、
下半部が凹部19内に沈み込んだ状態で、前記空間部S
に収納されるように構成されている。
の底面部18aの後部には、キャブ5内の洗車時に生じ
る泥水(洗車水)や埃等を機外に排出することができる
排出孔18bが形成されている。さらにカバー18の底
面部18aは、上記排出孔18bが略最低位となるよう
に、前後方向、左右方向に傾斜した複数の傾斜面で形成
されており、これにより凹部19内の泥水や埃等を自然
に排出孔18b部位に導くことができるようになってい
る。そして、この排出孔18bは、図6(A)に示すよ
うなボルト、図6(B)に示すようなコック、図6
(C)に示すような開閉揺動自在な蓋体等の開閉具21
により、オペレータが任意に開閉できるようになってい
る。
ブ5内の気圧が上昇したときに該キャブ5内の空気を外
部に逃がすことができる逃がし弁22(本発明の気圧調
整具に相当する)が取り付けられている。而して、キャ
ブ5のドア5aを勢いよく閉めてキャブ内5の気圧が一
時的に上昇したような場合に、該上昇した気圧を逃がし
弁22により外部に逃がすことで、気圧上昇に起因して
オペレータの耳が痛くなってしまうような不具合を回避
できるようになっている。
装置の本体ユニット20は、シート7の下方の空間部S
に配設されているが、この場合、シート7の下方のフロ
アープレート17には、カバー18によってフロアープ
レート17よりも下方に窪んだ凹部19が形成されてお
り、該凹部19に、前記本体ユニット20の下半部が沈
み込む状態で収納されることになる。この結果、シート
7の高さ位置を、前記凹部19に収納される高さ分だけ
低くできることになって、シートサポート11とシート
7とのあいだに、サスペンション機構やチルト機構、前
後スライド機構14、16等のシート7の乗り心地や操
作性を向上させるための機構、あるいは本実施の形態で
は設けていないがコントローラ等の電装部品等を配設し
ても、オペレータ頭部とキャブ5の天井面とのヘッドク
リアランスHを充分に確保できることになる。しかも、
キャブ5内のスペースが狭くなることもなく、オペレー
タの足元のスペースも充分に確保することができる。
形成するカバー18の底面部18aには、排出孔18b
が形成されていると共に、底面部18aは、上記排出孔
18bが略最低位となるよう傾斜面で形成されており、
而して、凹部19内に溜った泥水や埃等は自然に排出孔
18bに導かれて、該排出孔18bから簡単に機外に排
出できることになる。この結果、シート7の下方や後方
等、清掃しずらく、かつドア5aからの掃き出しができ
ない場所であっても、泥水や埃等が溜ったままになって
しまうことを回避でき、衛生上好ましいという利点があ
る。尚、傾斜地で機体を傾斜させたり、あるいはフロン
トアタッチメント4を用いて機体前部を持ち上げたりす
ることで、フロアープレート17上の泥水等を積極的に
凹部19に導くこともでき、このようにすることで、凹
部19内だけでなくフロアープレート17上の泥水等も
排出することができる。
の気圧上昇を調整する逃がし弁22の配設スペースとし
て用いられている。この結果、凹部19を有効利用し
て、逃がし弁22を目立たず邪魔にならない場所に設置
できることになって、都合がよい。
いことは勿論であって、運転室内のスペースや各種部材
装置のレイアウト等により、凹部を、シートの後方、あ
るいはシートの下方から後方に至るように形成しても良
い。
す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 空調装置を運転室に配設するにあたり、
オペレータが座するシートの下方または後方の運転室床
面に凹部を形成し、該凹部を、空調装置の少なくとも一
部を収納する収納スペースに設定したことを特徴とする
建設機械における空調装置の配設構造。 - 【請求項2】 請求項1において、凹部の底部に排出孔
を形成したことを特徴とする建設機械における空調装置
の配設構造。 - 【請求項3】 請求項2において、凹部の底部は、排出
孔が低位となるよう傾斜状に形成されていることを特徴
とする建設機械における空調装置の配設構造。 - 【請求項4】 請求項1、2または3において、凹部
に、運転室の気圧を調整することができる気圧調整具を
配設したことを特徴とする建設機械における空調装置の
配設構造。
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