JP2001055760A - 作業車両の運転室空気調和装置の取付構造 - Google Patents

作業車両の運転室空気調和装置の取付構造

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JP2001055760A
JP2001055760A JP11233016A JP23301699A JP2001055760A JP 2001055760 A JP2001055760 A JP 2001055760A JP 11233016 A JP11233016 A JP 11233016A JP 23301699 A JP23301699 A JP 23301699A JP 2001055760 A JP2001055760 A JP 2001055760A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転室高さを低くでき、清掃時等に泥などが
溜まりにくい作業車両の運転室空気調和装置の取付構造
を提供する。 【解決手段】 運転室(10,20)の床面(11,21)又は壁面(2
2)に開口部(12,23)を設け、空気調和装置(40,30)のケー
ス(41,31)の側面外周部に環状に取付面(41b,31b,51b)を
形成し、この取付面(41b,31b,51b)よりも下方のケース
部位を前記開口部(12,23)内に入れ込み、かつ取付面(41
b,31b,51b)により開口部(12,23)の外周部を封止して空
気調和装置(40,30)を取り付けた構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、作業車両の運転室空気調和装置
の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、オペレータの作業環境を改善して
操作性の向上を図り、もって作業能率を向上させるた
め、作業車両の運転室内に空気調和装置を設置すること
が多くなっている。また、オペレータの体格や好み、及
び作業内容に合わせてオペレータシートの前後方向位置
及び上下方向の高さの調節装置が装着されることもあ
る。このシート関連の調節装置は、オペレータシートの
下方に、前後方向及び上下方向の調節機構がそれぞれ高
さ方向に重なるようにして装着されるものが一般的であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、作業車両の運転
室内の狭い空間には操縦装置、旋回操作装置、作業機操
作装置、及び工具箱収納部等が設けられているので、運
転室内に空気調和装置を設けるスペースを確保するのは
容易ではない。特に、最近増加している都市内の道路工
事やビル建築工事等のいわゆる都市型工事に適合させる
ために車両の小型化及び車体の旋回半径の縮小化が図ら
れた小型建設車両(例えば、後方小旋回油圧ショベル)
等においては、運転室空間が非常に狭くなっているた
め、このことは重要な課題の1つとなっている。
【0004】図7は、後方小旋回油圧ショベルの使われ
方の一例の説明図である。同油圧ショベルにおいて、下
部走行体1の上部略中央に上部旋回体2が旋回自在に搭
載されており、上部旋回体2の上部にはカウンターウエ
イト3、エンジン4、作業機5及び運転室80が設置さ
れている。そして一般的に、小型の作業車両(ここでは
後方小旋回油圧ショベル)は、作業現場内を移動する際
に建築中や解体中の鉄骨桁71及びその他設備配管(図
示せず)等の下をくぐる機会が多く、車高Hは可能な限
り低いことが要求されている。
【0005】上記のような課題を解決するための手段と
して、空気調和装置をオペレータシート及び前記オペレ
ータシート調節装置の下方に設けることが考えられる。
図8は、第1の手段の運転室空気調和装置の取付構造を
適用した油圧ショベルの運転室の部分断面図を示してい
る。同図において、運転室80の床面81の中央部より
やや後方寄りにはオペレータシート60が配設されてお
り、オペレータシート60の下方の床面81には空気調
和装置83が設置されている。また、空気調和装置83
とオペレータシート60との間には、オペレータシート
60の前後位置調整用の前後調節装置61、懸架用の懸
架装置62、及び上下位置調整用の高さ調節装置63が
上下方向に層状に設置されている。また、オペレータシ
ート60の前方の床面81には、運転者の脚長Lに合わ
せて足置き台84が設置されている。そして、運転室高
さGは、運転者の脚長L、座高M、及び所定の頭上空間
Nを確保した上で設定されている。
【0006】次に、第2の技術として図9に示すような
運転室空気調和装置の取付構造が考えられる。図9は、
第2の技術を適用した油圧ショベルの運転室の部分断面
図である。同図において、床面81に所定の深さを有す
る凹部82を設け、この凹部82内に空気調和装置83
の下部を沈めて設置している。空気調和装置83の上方
には、オペレータシート60、前後調節装置61、懸架
装置62及び高さ調節装置63が上下方向に層状に設置
されている。
【0007】上記第1及び第2の技術において、運転室
80の高さGが、車高Hに直接的に関わっている。前述
のように、小型の作業車両においては、車高Hは可能な
限り低いことが要求されている。また、この車高Hは図
7に示すような工事用道路の路面72の桁下高さYを決
める元になっており、路面掘削費に影響する。さらに、
作業車両は輸送トラックに載せて現場間移動が行なわれ
るので、車高Hはガード下(図示せず)等の通過性、つ
まり輸送規制を満たす輸送性を決めるから、商品価値に
直結している。従って、運転室80の高さGは、運転者
の作業姿勢を確保した上で、必要最小限の大きさとする
必要がある。
【0008】なお、図7では履帯式の油圧ショベルを示
しているが、車輪式の油圧ショベル(公道で長距離輸送
する時はトラックに載せる場合が多い)やその他の作業
車両でも上記のような課題及び要求は同じである。
【0009】しかしながら、上述したような第1及び第
2の空気調和装置の取付構造には次のような問題があ
る。 (1)図8に示した第1の技術では、床面81の上に前
後調節装置61、懸架装置62、高さ調節装置63及び
オペレータシート60が上下方向に層状に設置されてい
る。これにより、床面81からシート上面60aまでの
高さSが脚長Lを越える為に、所定高さXの足置き台を
必要とするが、これはオペレータシート60の下方に空
気調和装置83を設置したことによってオペレータシー
ト高さSがXだけ余分に高くなり、これによって運転室
高さGが所定高さXだけ冗長になったことを表してい
る。その結果、作業車両の車高Hが高くなり、工事用道
路の路面72の桁下高さYを確保するための路面掘削量
即ち工事費を増やすことになる。また、輸送トラックに
載せての現場間移動においては、ガード下等の通過性す
なわち輸送性を悪くするという問題がある。また、運転
室80の高さが足置き台所定高さX分だけ余分に必要な
ことで、運転室80の材料増加、重量増加、製造コスト
増加となる。さらに、運転室の表面積の増大と室内空間
の増大で、空気調和装置の稼働率が増えるから、エネル
ギー消費量の増大を招く。
【0010】(2)図9に示した第2の技術では、床面
81に凹部82を形成しているので、運転室80の製造
工程が複雑になり、製造コストが増大する。また、凹部
82は運転者の靴等に付着して持ち込まれる泥や塵埃が
この中に溜まり易く、かつ掃除が困難である。特に、近
年では油圧ショベル等の作業車両がリースやレンタルで
使用されることが多く、この場合には返却後の洗車時に
前記凹部82内に泥水等が溜まるので、稼働中の空気調
和装置の故障の原因となり易く、取り扱いが非常に煩雑
である。
【0011】本発明は上記の問題点に着目してなされた
もので、運転室高さを低くでき、清掃時等に泥などが溜
まりにくい作業車両の運転室空気調和装置の取付構造を
提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1の発明に係る作業車両の運転
室空気調和装置の取付構造は、運転室内の空気を調和す
る空気調和装置を運転室に取り付ける作業車両の運転室
空気調和装置の取付構造において、運転室の床面又は壁
面に開口部を設け、空気調和装置のケースの側面外周部
に環状に取付面を形成し、この取付面よりも下方のケー
ス部位を前記開口部内に入れ込み、かつ取付面により開
口部の外周部を封止して空気調和装置を取り付けた構成
としている。
【0013】第1の発明によれば、空気調和装置のケー
スの側面外周部、例えばケースの高さ方向の中間位置に
環状に取付面を形成し、この取付面よりも下方のケース
部位を、運転室の床面又は壁面に設けた開口部内に入れ
込んで空気調和装置を取り付けているので、運転室内に
占める空気調和装置の部分の体積が小さくなる。したが
って、運転室の狭い空間の内、空いた空間を広く利用で
きて、運転室の高さ及び容積を運転者の作業姿勢で決ま
るような必要最低限に確保することができ、運転室の高
さや広さの増大を抑制できる。また、ケースの側面外周
部に形成した取付面により開口部の外周部を封止して空
気調和装置を取り付けているので、開口部を設けていて
も運転室内を密閉構造とすることができ、空気調和装置
の空調機能の効果を維持できる。
【0014】また第2の発明は、第1の発明において、
前記開口部をオペレータシートの下方の床面に設け、空
気調和装置をオペレータシートの下方に取り付けた構成
としている。
【0015】第2の発明によれば、オペレータシートの
下方の床面に開口部を設け、この開口部内に空気調和装
置の取付面よりも下方の部位を入れ込んで空気調和装置
を設置するので、床面から空気調和装置上面までの高さ
が低くなる。これにより、この空気調和装置の上方に、
オペレータシート関連の前後調節装置、懸架装置、高さ
調節装置及びオペレータシートを上下方向に層状に設置
しても、床面からオペレータシート上面までの高さが運
転者の脚長を超えることが無く、よって運転室高さ及び
容積を運転者の作業姿勢で決まる必要最低限の大きさ以
上に増大させることはない。したがって、運転室を低く
できるので、作業車両の車高を所定値以下に抑えて輸送
性を確保できると共に、車両重量の軽減及び製造コスト
の低減が図れる。また、床面に空気調和装置を沈めるた
めの凹部を設けるようなことが必要ないから、運転室内
に泥、塵埃及び泥水等が溜まらなくなり、室内清掃が容
易となる。
【0016】第3の発明は、第1の発明において、前記
開口部内に入れ込む空気調和装置のケース部位は、送風
機を収納する部位である構成としている。
【0017】一般的に、空気調和装置をコンパクト化す
る場合、空気調和装置内の部品の内送風機は他の部品に
比べて、性能を同一にした上で小型化するのが困難であ
る。第3の発明によれば、送風機のみがコンパクト化さ
れずに大きくても、その送風機を収納して突出している
部位を開口部内に入れ込んで空気調和装置を取り付ける
ので、送風機の大きさに影響されず、運転室内に占める
空気調和装置の体積を小さくできる。したがって、運転
室高さ及び容積を運転者の作業姿勢で決まる必要最低限
の大きさ以上に増大させない。また、送風機部分のみの
突出部を開口部内に入れ込めば良いので、開口部の面積
が小さくてよく、したがって運転室内の床や側壁等の取
付面の選択において自由度が増す。更に開口部が小さい
ので開口部の補強が不要か又は軽微に成り、よって特に
運転室の床面に取付ける際に有効である。
【0018】
【本発明の実施の形態】以下に、本発明に係る、運転室
に設置する空気調和装置の構造と、その空気調和装置を
装着する際の同運転室への設置構造の各実施形態につい
て、図1〜図6の図面を参照して詳述する。
【0019】図1は、本発明に係る運転室空気調和装置
の取付構造が適用される運転室を有する油圧ショベルの
全体側面図を示す。下部走行体1の上部に上部旋回体2
が旋回自在に搭載され、上部旋回体2の上部にはカウン
ターウエイト3、エンジン4、作業機5及び運転室1
0,20が配設されている。
【0020】先ず図2〜図3に示す本発明の第1実施形
態について説明する。図2は、第1実施形態の運転室空
気調和装置の取付構造を適用した運転室の部分断面図で
ある。なお、図8と同一の構成要素には同一の符号を付
して以下での説明を省略する。
【0021】図2において、運転室10の床面11の中
央部よりやや後方寄りには、オペレータシート60が装
着されている。オペレータシート60の下方の床面11
には開口部12が設けられており、開口部12内に空気
調和装置40がその下部の突出部が入り込んだ状態で取
着されている。また、オペレータシート60と空気調和
装置40との間に、前後調節装置61、懸架装置62及
び高さ調節装置63が上下方向に層状に取付けられてい
る。ここで、オペレータシート60の運転室高さGは、
運転者に必要な脚長L、座高M及び頭上空間N等によっ
て設定される。
【0022】図3は空気調和装置40の構造と運転室床
面11への取付構造を示す図であり、(A)は空気調和
装置40の上面図、(B)は同背面図、(C)は同側面
図、(D)は同下面図を示す。空気調和装置40のケー
ス41の車両前後方向に向かって左右の外側部で、かつ
ケース41の上面41aと底面41cとの中間の高さに
はフランジ部46が設けられており、フランジ部46に
は所定数の取付孔45が設けられている。またケース4
1は、フランジ部46よりも上方の上部41nと下方の
底部41uとを有しており、上部41nの前端部及び後
端部の下面には平面47が形成されている。平面47よ
りも内側から下方に突出するようにして、底部41uが
取着されている。左右のフランジ部46及び前後端部の
平面47により、ケース41の側面外周部を環状に取り
巻く取付面41bを形成している。ここでケース41の
高さJに対して、上部41nの高さをK、底部41uの
高さをIとする。ケース41の上部41nの後面には空
気の吸入口41iが、また前端面には吹出し口41xが
設けられている。吸入口41iの近傍のケース41内側
には、底部41uから上部41nにわたって送風機42
が配設されており、送風機42と吹出し口41xとの間
には熱交換機能を有するエバポレーターコア43及びヒ
ーターコア44が配設されている。運転室10の床面1
1には、開口部12が設けられている。開口部12内に
空気調和装置40のケース41の底部41uを嵌まり込
ませて取付面41bにより開口部12の外周部を封止す
ると共に、フランジ部46の取付孔45を介して床面1
1にねじ等によりケース41を締着する。なお、取付面
41bにパッキンの装着又は封止剤の塗布等を行うと、
封止がより確実と成る。
【0023】次に、第1実施形態の作用について図1,
2,3により説明する。運転室10の床面11に開口部
12を設け、空気調和装置40の取付面41bをケース
41の上面41aと底面41cとの中間位置に設け、取
付面41bよりも下方の底部41uを開口部12内に突
出するように入れ込んで、取付面41bを介して床面1
1に取着するようにしたので、取付面41bから上方の
上部41nの高さKがケース高さJよりも低くなる。
【0024】これにより、運転室10の床面11に空気
調和装置40を設置し、さらにその上方にオペレータシ
ート60の前後調節装置61、懸架装置62、高さ調節
装置63及びオペレータシート60を上下方向に層状に
設置しても、床面11からオペレータシート上面60a
までの高さSが運転者の脚長Lを超えないようにするこ
とができる。したがって、運転室高さG及び運転室容積
は、運転者の作業姿勢で決まる必要最低限の所定値以上
に増大することがない。また、床面11に空気調和装置
40を沈めるための凹部を設けないから泥、塵埃、泥水
等が溜まることがなく、清掃が容易となり、稼働中に空
気調和装置40が故障することもない。以上の結果、作
業車両の運転室10に空気調和装置40を設置しても、
その車高Hを無駄の無い高さに設定でき、輸送時の桁下
等の通過性即ち輸送性を向上できる。また、運転室重量
を軽量化できると共に、床面の加工が簡単になって製造
コストを低減できる。
【0025】次に、第2実施形態を説明する。図4は、
本実施形態の運転室空気調和装置の取付構造を適用した
運転室の部分断面図である。同図において、前実施形態
と同一の構成要素には同一の符号を付して以下での説明
を省略する。運転室20の床面21の中央部よりやや後
方寄りには、オペレータシート60が装着されている。
オペレータシート60よりも後方で、運転室20の後面
壁22に、空気調和装置30が貫通して取付けられてい
る。即ち、後面壁22には開口部23が設けられてお
り、開口部23内に空気調和装置30の後部の突出部が
入り込んだ状態で空気調和装置30は後面壁22に取付
けられている。また、オペレータシート60の下方に
は、前後調節装置61、懸架装置62及び高さ調節装置
63が上下方向に層状に取り付けられている。
【0026】図5は空気調和装置30の構造と運転室後
面壁22への取付構造を示す図であり、(A)は空気調
和装置を水平に置いた時の上面図、(B)は同背面図、
(C)は同側面図、(D)は同下面図を示す。空気調和
装置30を水平に置いた状態で見て、空気調和装置30
のケース31の側面外周部で、かつ上面31aと底面3
1cとの中間の位置にはフランジ部36が環状に設けら
れている。フランジ部36の後面側に形成された取付面
31bはケース31の側面外周部を取り巻く幅の狭い面
で繋がっており、フランジ部36には所定数の取付孔3
5が設けられている。またケース31は、フランジ部3
6より上方の上部31nと下方の底部31uとを有して
いる。ここで、ケース31の高さJに対して、上部31
nの高さはK、底部31uの高さはIとする。ケース3
1の上部31nの背面には空気の吸入口31iが、また
正面には吹出し口31xが設けられている。このとき、
ケース31の上部31nの高さKが低くなっているの
で、空気の吸入口31iと吹出し口31xとを設けた面
を斜めにして開口面積を確保している。また、吸入口3
1iの近傍のケース31内側には、底部31uから上部
31nにわたって送風機32が配設されており、送風機
32と吹出し口31xとの間にはエバポレーターコア3
3及びヒーターコア34が配設されている。運転室20
の後面壁22には、開口部23が設けられている。開口
部23内に空気調和装置30のケース31の底部31u
を嵌まり込ませて取付面31bにより開口部23の外周
部を封止すると共に、フランジ部36の取付孔35を介
して後面壁22にねじ等によりケース41を締着する。
なお、取付面31bにパッキンの装着又は封止剤の塗布
等を行うと、封止がより確実と成る。
【0027】第2実施形態の作用を、図1〜図5により
説明する。運転室20の後面壁22に開口部23を設
け、空気調和装置30の取付面31bをケース31の上
面31aと底面31cとの中間位置に設け、取付面31
bよりも後方の底部31uを開口部23内に突出するよ
うに入れ込んで、取付面31bを介して後面壁22に取
着するようにしたので、取付面31bから後方の底部の
突出長さ(高さK)がケース高さJよりも低くなる。
【0028】これにより、図4に示すように、オペレー
タシート後方の空間を利用して、運転室20の後面壁2
2に空気調和装置30を設置できるので、運転室高さG
及び運転席容積は運転者の作業姿勢で決まる必要最低限
の所定値以上に増大することがない。この結果、作業車
両の運転室20に空気調和装置30を設置しても、車高
Hを低くでき、輸送時の桁下等の通過性即ち輸送性を向
上できる。また、運転室重量を軽量化できると共に、後
面壁22の加工も開口部23を開けるのみで簡単にな
り、製造コストを低減できる。
【0029】次に、第3実施形態について説明する。図
6は、作業車両の運転室空気調和装置の取付構造の他の
実施形態を示す図であり、(A)は空気調和装置を水平
に置いた時の上面図、(B)は同背面図、(C)は同側
面図、(D)は同下面図を示す。同図において、前実施
形態と同一の構成要素には同一の符号を付して以下での
説明を省略する。空気調和装置50のケース51は、水
平に置いた状態で見て、ケース51の車両前後方向に向
かって左右の外側部で、かつケース51の上面51aと
底面51cとの中間位置に設けたフランジ部56よりも
上方の上部51nと下方の底部51uとを有している。
ケース51の上部51nの背面には空気の吸入口51i
が、また前端面には吹出し口51xが設けられている。
吸入口51iの近傍のケース51内側には、底部51u
から上部51nにわたって送風機52が配設されてお
り、送風機52と吹出し口51xとの間にはエバポレー
ターコア53とヒーターコア54が配設されている。
【0030】ケース51内部の空気調和装置50の性能
部品の内、送風機52(これには、多くの場合円筒型の
シロッコファンが用いられる)は、通常、所定量以上の
送風量の確保の為に径寸法を余り小さくできないので現
状のままとし、エバポレーターコア53及びヒーターコ
ア54は、空気と熱交換を行う為の表面積を所定量以上
確保したままで少なくとも左右方向幅又は前後方向長さ
を増やし、かつ高さ方向の寸法を減らした扁平構造にし
ている。これにより、エバポレーターコア53及びヒー
ターコア54はケース51の上部51n内に収納され、
送風機52のみは上部51nと下部51uとにわたって
収納されており、下部51uは上部51nより突出した
状態で取着されている。下部51uの左右外側面に設け
られたフランジ部56と、上部51nの下面で、かつ下
部51uに接合される位置近傍に設けた平面57とによ
り、ケース51の側面外周部を環状に取り巻く取付面5
1bを形成している。ここでケース51の高さJに対し
て、上部51nの高さをK、底部51uの高さをIとす
る。
【0031】図2,4で示した運転室10,20の床面
や後壁面等の取付面15には開口部13を設け、開口部
13内に空気調和装置50のケース51の底部51uを
入り込ませるとともに、ケース51の取付面51bによ
り開口部13の外周部を封止した状態でケース51を締
着する。なお、取付面51bにパッキンの装着又は封止
剤の塗布等を行うと、封止がより確実と成る。
【0032】第3実施形態の作用について説明する。前
記第1,2実施形態の作用及び効果に加えて、空気調和
装置50のケース51の底部51uは送風機52を収納
する部分のみなので平面視の面積が小さいから、運転室
10,20への取付面の開口部13も小さくてよく、同
運転室内の床や側壁等の取付面15の選択において自由
度が増す。さらに、開口部13が小さいので開口部13
の補強が不要か又は軽微に成り、第1実施形態の如く特
に運転室10の床面に取付ける際に有効である。
【0033】本発明によると、以下に述べるような効果
を発揮するから、都市土木等のように頭上障害物(例え
ば鉄骨桁)のある現場で使われる頻度の高い小型作業車
両に最適の運転室を実現する空気調和装置の取付構造を
提供している。
【0034】空気調和装置の下方に突出した底部を運転
室の取付面(床面や後壁面等)に設けた開口部内に入れ
込むようにして、空気調和装置を運転室に取り付けるの
で、運転室内に出っ張る空気調和装置の取付け高さが開
口部内に入れ込んだ底部の高さ分だけ低くなる。したが
って、空気調和装置をオペレータシートの下方の床面に
取付ける場合、床面に凹部を設ける必要がなく、しかも
オペレータシートと空気調和装置との間にシート関連の
前後調節装置、懸架装置、高さ調節装置を上下方向に層
状に設置しても、シート上面高さをオペレータの操作姿
勢に最適な位置に設定できる。また、このとき、空気調
和装置の底部の突出部分を送風機の収納部のみとする場
合には、取付面の開口部を小さくすることができ、よっ
て開口部の加工と補強を最小にできる。そして、このこ
とは、特にオペレータシート下方の床面に装着する際
に、床面の構造を簡単化して有効である。従って、小型
であることを使命とする小型作業車両において、運転者
の作業姿勢で決まる所定の操作空間より大きな空間を必
要としない低車高の運転室を提供できる。また、開口部
の外周面は空気調和装置の取付面により封止されるの
で、開口部を設けても運転室の密閉性を保持できる。
【0035】その結果車両は、車高Hを低く保てるか
ら、頭上障害物(例えば鉄骨桁)のある狭隘な作業現場
で工事用道路の路面の桁下高さYを確保するための路面
掘削量を削減して工事費を節約することができる。ま
た、輸送トラックに載せての現場間移動においては、ガ
ード下等の通過性即ち輸送性を向上でき、商品価値の高
い車両を提供できる。
【0036】さらに、運転室の高さGと容積を必要最小
に保てることにより、運転室の材料節減、重量低減、コ
スト低減を図ることができ、価格の安い車両を提供でき
る。
【0037】また、運転室の高さGと容積を必要最小に
保てることにより、運転室の表面積の低減とあいまっ
て、空気調和装置の作動時間が低下するから、エネルギ
ー(燃料)消費量の低い車両を提供できる
【0038】空気調和装置を運転室の床面に設置した場
合、凹部のない平坦 (フラット)で泥の溜まりにくい床
面の運転室を提供できる。したがって、小型作業車両に
多いリースやレンタルで使用される場合の、返却後の再
貸出しに備えての洗車、清掃作業が容易となり、商品価
値の高い車両を提供できる。
【0039】以上の実施形態では油圧ショベルの運転室
の例で説明したが、本発明はこれに限定されず、クレー
ン車をはじめ多くの作業車両の運転室で適用可能で、同
様の作用及び効果が得られる。即ち、前方、左右、及び
上下の視界を確保する必要から、空気調和装置はオペレ
ータシートの下方又は後方に設置されることが多く、そ
の場合にも、上述のとおりに車両の商品価値を高める運
転室を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る運転室空気調和装置の取付構造が
適用される運転室を有する油圧ショベルの全体側面図を
示す。
【図2】第1実施形態の運転室空気調和装置の取付構造
を適用した運転室の部分断面図である。
【図3】第1実施形態の空気調和装置の構造及び運転室
床面への取付構造を示す図である。
【図4】第2実施形態の運転室空気調和装置の取付構造
を適用した運転室の部分断面図である。
【図5】第2実施形態の空気調和装置の構造及び運転室
後面壁への取付構造を示す図である。
【図6】第3実施形態の作業車両の運転室空気調和装置
の取付構造を示す図である。
【図7】課題を説明するための従来における小型作業車
両の使われ方の説明図である。
【図8】課題を説明するための第1の手段の空気調和装
置の取付構造を示す運転室の部分断面図である。
【図9】課題を説明するための第2の手段の空気調和装
置の取付構造を示す運転室の部分断面図である。
【符号の説明】
10…運転室、11…床面、12…開口部、20…運転
室、21…床面、22…後面壁、23…開口部、30…
空気調和装置、31…ケース、31b…取付面、31n
…上部、31u…底部、36…フランジ部、40…空気
調和装置、41…ケース、41b…取付面、41n…上
部、41u…底部、46…フランジ部、47…平面、5
0…空気調和装置、51…ケース、51b…取付面、5
1n…上部、51u…底部、52…送風機、56…フラ
ンジ部、60…オペレータシート、61…前後調節装
置、62…懸架装置、63…高さ調節装置。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転室内の空気を調和する空気調和装置
    を運転室に取り付ける作業車両の運転室空気調和装置の
    取付構造において、運転室(10,20)の床面(11,21)又は壁
    面(22)に開口部(12,23)を設け、空気調和装置(40,30)の
    ケース(41,31)の側面外周部に環状に取付面(41b,31b,51
    b)を形成し、この取付面(41b,31b,51b)よりも下方のケ
    ース部位を前記開口部(12,23)内に入れ込み、かつ取付
    面(41b,31b,51b)により開口部(12,23)の外周部を封止し
    て空気調和装置(40,30)を取り付けたことを特徴とする
    作業車両の運転室空気調和装置の取付構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の作業車両の運転室空気調
    和装置の取付構造において、前記開口部をオペレータシ
    ートの下方の床面に設け、空気調和装置をオペレータシ
    ートの下方に取り付けたことを特徴とする作業車両の運
    転室空気調和装置の取付構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の作業車両の運転室空気調
    和装置の取付構造において、前記開口部内に入れ込む空
    気調和装置のケース部位は、送風機を収納する部位であ
    ることを特徴とする作業車両の運転室空気調和装置の取
    付構造。
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