JP6522424B2 - 作業車 - Google Patents

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JP6522424B2
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本発明は、エンジン等を有する原動機部と、原動機部の後方に配設した運転部を備えた作業車に関する。
従来、作業車の一形態として特許文献1に開示されたものがある。すなわち、特許文献1には、ボンネットに空気流通装置が設けられた作業車が開示されており、空気流通装置は、ボンネットのアッパーパネルに設けられ、車体前方に向けて開口する開口面を有する空気流通口を形成するエアスクープ部と、空気流通口を内側から覆う多孔板と、多孔板を通過した水滴をエンジンルーム内の水滴落下許容領域に案内するために空気流通口の下方でエンジン高温機器の上方に設けられた案内板と、を備えている。そして、エンジンルーム内に搭載されたエンジンが停止された際には、エンジンに連動連結された冷却ファンも停止されるが、エンジンルーム内の熱気は、空気流通口を通してボンネット外に放出されて、エンジンルーム内にこもらないようにしている。また、ボンネットと、その後方に配設された運転部を被覆するキャビンとの間には、間隙が設けられて、ボンネットに伝播された振動が、運転部に伝播されないようにしている。
特開2013‐112283号公報
ところが、上記した作業車に設けられた空気流通装置では、案内板を、空気流通口の下方でエンジン高温機器の上方に設けて、多孔板を通過した水滴をエンジンルーム内の水滴落下許容領域に案内する必要があるため、案内板がエンジンルームを被覆するボンネットのコンパクト化に支障となっている。また、ボンネットと、その後方に配設されたキャビンとの間には、振動の伝播を防止するために間隙が設けられているが、この間隙が作業車の外観上、美観を損ねている。
そこで、本発明は、ボンネットのコンパクト化と作業車の美観の向上化を同時に図ることができる作業車を提供することを目的とする。
発明は、
エンジン等を有する原動機部と、原動機部の後方に配設した運転部を備えた作業車であって、
原動機部を被覆するボンネットと運転部との間に形成された間隙に、排熱孔を有する排熱カバーを介設したことを特徴とする。
このような発明では、原動機部を被覆するボンネットと運転部との間に形成された間隙に、排熱孔を有する排熱カバーを介設しているため、排熱カバーの排熱孔を通して原動機部からの発熱を大気中に堅実に排出することができる。また、排熱孔から雨水や洗車水が流入したとしても、排熱カバーは原動機部を被覆するボンネットの背後に配設しているため、原動機部の背後において、雨水等を機外に流出(排出)させることができる。そのため、発熱するディーゼル・パーティクレート・フィルタ(DPF)を原動機部に配設する場合でも、排熱孔を通して雨水等が滴下しない位置に、容易にDPFを配設することができて、雨水等がDPFに接触して蒸気となって発散されるのを回避することができる。そして、排熱カバーは、ボンネットと運転部との間に形成された間隙を被覆することができる。つまり、ボンネットのコンパクト化と作業車の美観の向上化を同時に図ることができる。
発明の他の態様は、上記の発明であって、
ボンネットは、原動機部の後上部に配設された枢支部に開閉アームを介して後部を枢支して、枢支部を中心に上下方向に開閉自在となし、
排熱カバーは、枢支部を上方から被覆するとともに、枢支部に排熱カバーの前端縁部を近接させて配置し、
閉塞されたボンネットの後端縁部と排熱カバーの前端縁部は、上下方向に重合させて配置するとともに、その間には、シール性を保持させるためのシール材を介設したことを特徴とする。
このような発明では、枢支部に近接させて配置した排熱カバーの前端縁部と、閉塞されたボンネットの後端縁部とを、上下方向に重合させて配置するとともに、その間には、シール性を保持させるためのシール材を介設しているため、シール材を介して排熱カバーの前端縁部とボンネットの後端縁部との接続部のシール性を良好に確保することができて、接続部から雨水等が浸入するのを防止することができる。この際、排熱カバーは、開閉アームを介してボンネットを枢支する枢支部を上方から被覆するとともに、枢支部に排熱カバーの前端縁部を近接させて配置しているため、排熱カバーの前端縁部とボンネットの後端縁部との接続部を枢支部に近接させて配置することができて、接続位置がばらつくのを防止することができる。その結果、接続部を精度良く密閉することができる。つまり、シール性を良好に確保することができる。
発明の他の態様は、上記の発明であって、
排熱孔は、前後方向に延伸する細長孔となすとともに、前端を内側寄りに配置する一方、後端を外側寄りに配置し、後端縁部には排熱ガイド片を突設して、
原動機部から排熱孔を通して流出される排熱が、排熱ガイド片を介して外側方を指向して案内されるようにしたことを特徴とする。
このような発明では、原動機部から排熱孔を通して流出される排熱が、排熱ガイド片を介して外側方を指向して案内されるようにしているため、排熱は、後外方に流動されて、運転部で操作するオペレータに直接当たることがない。したがって、運転部がキャビンにより被覆されていない場合でも、オペレータの居住性を良好に確保することができる。
発明の他の態様は、上記の発明であって、
排熱カバーは、枢支部を上方から被覆するカバー前部と、枢支部を背後から被覆するカバー後部と、を有し、
カバー後部は、左右方向に延伸する凹条に形成して、カバー後部に左右方向に延伸する細長孔となした排熱孔を形成したことを特徴とする。
このような発明では、排熱カバーのカバー後部を左右方向に延伸する凹条に形成しているため、運転部がキャビンにより被覆されている場合でも、カバー後部が、キャビンに取り付けられたフロントワイパーの基部や、フロントガラスウォッシャーの噴出部等と干渉するのを回避することができる。そして、カバー後部には、左右方向に延伸する細長孔となした排熱孔を形成しているため、排熱孔を通して排出される排熱がキャビンのフロントガラスに当たって、デフロスタとしての機能を果たす。その結果、排熱を有効利用することができる。
発明の他の態様は、上記の発明であって、
排熱カバーは、大気放熱が可能な熱伝導性と、石等の落下物によっても破損し難い剛性を有する素材で成形したことを特徴とする。
このような発明では、排熱カバーを、大気放熱が可能な熱伝導性と、石等の落下物によっても破損し難い剛性を有する素材で成形しているため、排熱カバーの熱伝導性により、原動機部の発熱を堅実に大気放熱することができるとともに、排熱カバーの剛性により石等の落下物による破損を防止することができて、美観を良好に確保することができる。
本発明によれば、ボンネットのコンパクト化と作業車の美観の向上化を同時に図ることができる。
キャビンタイプのトラクタの側面図。 キャビンタイプのトラクタの前半部の平面図。 原動機部の斜視説明図。 ボンネット支持機枠の斜視説明図。 ボンネット補強枠の斜視説明図。 後部強度メンバーの左側前上方からの斜視説明図。 後部強度メンバーの右側後下方からの斜視説明図。 ボンネット枢支部の断面左側面図。 排熱カバーの斜視説明図。 排熱カバーの平面図。 排熱カバーの正面図。 排熱カバーの背面図。 図10のI-I線断面図。 ロプスタイプのトラクタの側面図。 ロプスタイプのトラクタの平面図。 他実施例としてのボンネット枢支部の断面側面図。 他実施例としての排熱カバーの斜視説明図。 他実施例としての排熱カバーの平面図。 他実施例としての排熱カバーの正面図。 他実施例としての排熱カバーの背面図。 他実施例としての排熱カバーの側面図。 図18のII-II線断面図。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1及び図2に示すA1は、作業車の一形態であるキャビンタイプのトラクタであり、トラクタA1は、キャビンCにより運転部20を被覆している。また、図14及び図15に示すA2は、作業車の一形態であるロプスタイプのトラクタであり、トラクタA2は、運転部20の背後にロプスRを立設している。以下では、キャビンタイプのトラクタA1の全体構成について説明し、続いて、トラクタA1の特徴となる構成について説明する。その後に、ロプスタイプのトラクタA2の全体構成について説明し、続いて、トラクタA2の特徴となる構成について説明する。
[キャビンタイプのトラクタの全体構成の説明]
キャビンタイプのトラクタA1は、図1及び図2に示すように、前後方向に延伸させて枠組形成した機体フレーム10の前部に原動機部11を設けるとともに、機体フレーム10の後端部にミッションケース12を設けている。原動機部11とミッションケース12は、動力伝動シャフト(図示せず)を介して連動連結している。そして、機体フレーム10の前部には、左右方向に軸線を向けたフロントアクスルケース13を取り付け、フロントアクスルケース13の左右側端部に前輪軸14を介して前輪15を取り付けている。また、ミッションケース12の左右側部には、それぞれリヤアクスルケース16を取り付けて、各リヤアクスルケース16に後輪軸17を介して後輪18を連動連結している。ミッションケース12とフロントアクスルケース13は、前輪駆動シャフト(図示せず)を介して連動連結して、前・後輪15,18を駆動する四輪駆動を可能としている。19は燃料タンクである。
トラクタA1は、機体フレーム10上において、原動機部11の直後方に運転部20を配設しており、運転部20は、キャビンCにより被覆されている。運転部20の構成は、トラクタA2の運転部20の構成と同一となしているので、説明の便宜上、後述するトラクタA2の全体構成の説明の欄において説明する。
(原動機部の構成の説明)
原動機部11は、図3に示すように、機体フレーム10の前部にエンジン40等を配設して構成している。すなわち、機体フレーム10は、原動機部11を支持する機体フレーム10の前部と、運転部20を支持する機体フレーム10の後部とから形成している。機体フレーム10の前部は、前後方向に延伸する左右一対の帯状の前部前後方向延伸片10aを左右方向に一定の間隔をあけて対面状態に配置し、両前部前後方向延伸片10aの前端間に左右方向に横長板状に形成した左右方向横長片10bを横架して形成している。機体フレーム10の後部は、前後方向に延伸する左右一対の帯状の後部前後方向延伸片10c(図1参照)を左右方向に一定の間隔をあけて対面状態に配置し、両後部前後方向延伸片10cの前部間に背面視U字状に形成した横架片10d(図4参照)を横架して形成している。左右一対の前部前後方向延伸片10aの後端部には、左右一対の後部前後方向延伸片10cの前端部を外側から重合状態に連結して一体となし、左右一対の後部前後方向延伸片10cの後端部間には、ミッションケース12の前部を介設状態に連結している。
主構成部材であるエンジン40は、その下部を左右一対の前部前後方向延伸片10aの後部間に嵌入させて搭載している。エンジン40の後端部には、クラッチハウジング66を一体的に形成している。エンジン40の直前方には、前後方向に軸線を向けたファン軸41を介して冷却ファン42を連動連結している。
左右一対の前部前後方向延伸片10aの前部間上には、支持板43を架設状に載設して、支持板43上でラジエータ45等を支持している。支持板43の前端縁部44は、後述するボンネット80の下端縁前部と整合する山形状に形成して、閉塞時のボンネット80を支持している。
冷却ファン42の直前方には、ラジエータ45を冷却ファン42と対面状態にて支持板43の後部上に立設している。ラジエータ45の直前方には、ごみや塵埃がラジエータに付着するのを防止するためのラジエータスクリーン46を、ラジエータ45の前面が被覆される状態に配設している。ラジエータスクリーン46の直前方の上部と下部には、オイルクーラー47と燃料クーラー48を配設している。これらのクーラー47,48の直前方には、エアコン用のコンデンサ49を配設している。コンデンサ49の直前方の左側部と右側部には、サブタンク50とレシーバードライヤ51を配設している。支持板43の後部上には、ラジエータ45の左右側方と上方を囲むように正面視門型に形成した門型支持体52を立設して、門型支持体52により配管等を支持している。
エンジン40の左側直上方位置には、前後方向に軸線を向けた円筒箱型に形成したディーゼル・パーティクレート・フィルタ(以下、「DPF」と略称する。)53を配設している。DPF53の後端部は、排気管54を介してエンジン40の排気口部と連通連結している。DPF53の前端部には、テールパイプ55の基端部を連通連結して、テールパイプ55の先端部を左側下方に開口させている。一方、エンジン40の右側後部の直上方位置には、基端側吸気管57を介してエンジン40の吸気口部と連通連結したエアクリーナ56を配設している。エアクリーナ56には、先端側吸気管58を連通連結しており、その先端部は、門型支持体52の右側上部に固定して前方に向けて開口させている。エンジン40の右側前部の直上方位置には、エアコン用のコンプレッサ59を配設するとともに、コンプレッサ59は、連動ベルト機構を介してファン軸41と連動連結している。
(ボンネット支持機枠の構成の説明)
上記のように構成した原動機部11には、図4に示すように、前部強度メンバーとしてのボンネット支持機枠60を設けて、ボンネット支持機枠60にボンネット80を開閉自在に取り付けて、ボンネット80により原動機部11を開放・閉塞可能としている。
ボンネット支持機枠60は、前部フレーム61と後部フレーム62と中間フレーム63とから形成している。前部フレーム61は、正面視縦長四角形門型に形成して、支持板43に立設しており、オイルクーラー47及び燃料クーラー48の左右側方と上方を囲繞するように配設している。前部フレーム61の上部には、ボンネットロック機構64を設けている。支持板43には、前部フレーム61の直前方において、左右一対の補助フレーム65を立設しており、両補助フレーム65の上端部は、前部フレーム61の上端部に連設している。後部フレーム62は、エンジン40の後端部に形成したクラッチハウジング66上に、支持台67を載設し、支持台67から支持本片68を上方へ向けて立ち上げて起立状に形成している。中間フレーム63は、前後方向に延伸する断面円形パイプ状に形成している。中間フレーム63の前端部は、連結体69を介して前部フレーム61の中央上部と連結する一方、中間フレーム63の後端部は、支持体70を介して支持本片68の上端部と連結している。支持体70上には、ボンネット80を開閉自在に枢支する枢支部71を設けている。連結体69は、前部フレーム61の中央上部からラジエータ45の上端面越しに後方へ張り出し状に突設した前側連結片69aと、中間フレーム63の前端部に交差状に取り付けた後側連結片69bと、をラジエータ45の背面上部位置において、前後方向から突合せ状に連結して形成している。そして、連結体69は、支持板43に立設したラジエータ45の上端部を支持している。
枢支部71は、正面視U字状に形成した枢支片72と、枢支片72の上端部間に左右方向に軸線を向けて横架した枢軸73と、枢軸73に回転自在に外嵌したボス部74と、ボス部74に基端縁部を取り付けた開閉アーム75とから形成している。開閉アーム75は、アーム前部76を四角形板リング状に形成する一方、アーム後部77を側面視U字状に下方へ湾曲させて形成している。そして、アーム後部77は、後端縁部がボス部74を介して枢軸73に枢支されており、前端縁部がアーム前部76の後端縁部と一体に接続されている。しかも、アーム前部76には、ボンネット80の後端部が前後延伸フレーム93を介して連結ボルト78により取り付けられている。したがって、ボンネット80は、枢軸73をボンネット支点として、それを中心に、前端側を上方へ向けて回動させることで開放可能としている。この際、開閉アーム75のアーム後部77は、下方へ湾曲させて形成することで、ボンネット80の後端縁部が枢軸73の直上方を被覆している後述の排熱カバー30と干渉して、ボンネット80の開放動作に支障となるのを防止している。
枢支片72の一部を形成する左右一対の立上がり片72aの上端部には、それぞれ外側方へ向けてカバー前部取付片72bを突設し、カバー前部取付片72bには、上下方向に開口するカバー前部取付孔72cを形成している。支持体70の左右側後部には、カバー後部取付片72dを突設し、カバー後部取付片72dには、上下方向に開口するカバー後部取付孔72eを形成している。そして、各取付片72b,72dを介して後述する排熱カバー30を取り付けている。
(ボンネットの構成の説明)
ボンネット80は、図1及び図2に示すように、船底を逆さにしたような形(いわゆる、船底天井)に形成した天井面部81と、網目状の前面部(フロントグリル)82と、左・右側面部83,83と、から下方と後方が開口する箱型に形成しており、枢支部71を介して原動機部11の大部分を開閉自在としている。つまり、ボンネット80は、フルオープン型に形成している。ボンネット80により被覆できない部分、つまり、残余となる原動機部11の下部の左右側方は、扁平扇状に形成した左右一対のサイドカバー84により僅かに被覆している。サイドカバー84は、ボンネット支持機枠60に固定されている。84aは、サイドカバー84に多数整列させて形成した通気孔である。
天井面部81は、平坦な天井面81aと、天井面81aの左右側縁部と前端縁部に外方へ膨出状に湾曲させて垂設した左右側面81b,81bとから形成している。前面部82の左右側上部には、左右一対の前照灯85を取り付けている。天井面部81の内面には、ボンネット補強枠90を設けている。
(ボンネット補強枠の構成の説明)
ボンネット補強枠90は、図5に示すように、ボンネット80の内面の前部と後部において、その内面に沿って左右方向に湾曲させて形成した前部門型フレーム91と後部門型フレーム92を取り付けている。天井面部81の内面の中央部には、その内面に沿って前後方向に延伸させて形成した前後延伸フレーム93を、上記門型フレーム91,92と交差させて取り付けている。前部門型フレーム91の左右側端部には、門型支持体52に沿って形成された左右側縁部と、支持板43の前端縁部44に沿って形成された前縁部と、から湾曲補強フレーム94を正面視U字状に形成している。湾曲補強フレーム94の中央部と前後延伸フレーム93の前端部との間には、前端直状フレーム95を架設状に介設している。前後延伸フレーム93の前端部には、左右側面81b,81bの前部内面に沿って左右側方に張り出し状に張出フレーム96を突設している。これらのフレーム91〜96は、ボンネット80を内方から補強している。
ボンネットロック機構64の直上方に位置する閉塞状態の天井面部81には、前後延伸フレーム93を介して被ロック片97を設けている。そして、ボンネットロック機構64に被ロック片97がロックされることで、ボンネット80が閉塞状態に保持される一方、ボンネットロック機構64に被ロック片97がロック解除されることで、ボンネット80を開放可能としている。ボンネットロック機構64のロック・解除動作は、ワイヤ98を介して支持板43の右側前部の下方において操作可能としている。99は、前部フレーム61の上部に設けた左右一対の押圧スプリングであり、押圧スプリング99は、ボンネット80を開放する上方向へ押圧付勢している。
ボンネット補強枠90の前後延伸フレーム93の中途部に設けた第1連結片93aと、ボンネット支持機枠60の中間フレーム63の後部との間には、支援手段としての一つの一方ガスダンパ86を介設している。中間フレーム63の前部に設けた第2連結片63aと、開閉アーム75のアーム前部76との間には、支援手段としてのもう一つの他方ガスダンパ87を介設している。そして、一方ガスダンパ86は、ボンネット80を手軽に開放可能に支援するように介設するとともに、他方ガスダンパ87は、ボンネット80を手軽に閉塞可能に支援するように介設している。
(キャビンの構成の説明)
キャビンCは、図1、図2、図6及び図7に示すように、六面体を形成するように枠組み形成したキャビンフレーム200と、キャビンフレーム200を形成する各片間に介設した各面部とから形成している。
すなわち、キャビンフレーム200は、図6及び図7に示すように、上下方向に延伸する左右一対の前部支柱片202と中途部支柱片204と後部支柱片206を前後方向に間隔をあけて配置している。これらの支柱片202,204,206の上端部間には、前後方向に延伸する左右一対の上部桁片208を架設する一方、これらの支柱片202,204,206の下端部間には、前後方向に延伸する左右一対の下部桁片210を架設している。左右一対の下部桁片210は、下部桁片前部212を床面部21の左右側端縁部に沿わせて水平な直状に形成するとともに、下部桁片後部214を左右一対のフェンダ29の上面に沿わせて湾曲状に形成している。左右一対の前部支柱片202の上端部間には、左右方向に延伸する前部梁片216を横架している。一方、左右一対の後部支柱片206の上端部間には、左右方向に延伸するとともに、後方へ張り出し状に湾曲させて形成した後上部梁片218を横架している。左右一対の後部支柱片206の下端部間には、左右方向に延伸するとともに、後方へ張り出し状に湾曲させて後上部梁片218と略同一形状に形成した後下部梁片220を横架して形成している。左右一対の上部桁片208の後端間には、後上部梁片218に沿って後方へ張り出し状に湾曲させて絞り成形した本体支持体222を架設しており、本体支持体222は、後上部梁片218に沿って湾曲する水平張り出し状で帯状の水平張り出し面部224と、水平張り出し面部224の後端縁部から上方へ立上がり状の立上がり面部226と、を剛性を有する薄肉板金により一体成形している。
このように形成したキャビンフレーム200は、後部強度メンバー230の一部を形成しており、後部強度メンバー230は、図6及び図7に示すように、キャビンフレーム200の一部を形成する左右一対の下部桁片前部212間に、床面部21の本体をなす水平面状の床板232を張設している。床板232の上面には、マット233(図15参照)を張設して床面部21を形成している。床板232の前端縁中央部には、原動機部11と運転部20との間を遮蔽する遮蔽板22を立設している。遮蔽板22は、原動機部11の背面を全面被覆可能な必要最低限の形状・大きさに形成して、原動機部11において生成された熱気が運転部20側に流入するのを防止している。遮蔽板22の左右側上部と左右一対の前部支柱片202の中途部との間に、左右方向に水平に延伸する左右一対の補強片234を介設している。床板232の後端縁部には、段付き凸条に形成した支持枠面板236の前端縁部を接続し、支持枠面板236を介してミッションケース12上に運転席28を載設している。支持枠面板236の後端縁部には、後下部梁片220に向けて、前低後高の傾斜状に背面板238を延設して張設している。支持枠面板236及び背面板238の左右側縁部と、左右一対の下部桁片後部214との間には、左右一対のフェンダ29をそれぞれ介設している。床板232の左右側前部において、遮蔽板22の左右側下端部と前部支柱片202の下端部との間には、左右方向に延伸する左右一対の前下部横片240を横架している。左右一対の前下部横片240の内側端部と、後下部梁片220の中途部との間には、床板232と支持枠面板236と背面板238に沿って、下方に凸状に湾曲する左右一対の床面桁242を架設して、左右一対の床面桁242により床板232と支持枠面板236と背面板238を下方から支持している。244は、左右一対の前下部横片240の内側下面に取り付けた左右一対の前部防振体であり、また、246は、左右一対の床面桁242の中途部に設けた後部防振体である。
このように構成した後部強度メンバー230は、左右一対の前部防振体244と左右一対の後部防振体246を介して、機体フレーム10上に載設することで、キャビンCを防振構造となしている。
キャビンCは、図1に示すように構成している。すなわち、左右一対の上部桁片208と前部梁片216と後上部梁片218と本体支持体222とにより囲繞状態に形成される天井面部には、扁平箱状に形成した天井部250を張設している。左右一対の前部支柱片202と前部梁片216と左右一対の補強片234とにより囲繞状態に形成される前面上部には、フロントガラス部252を張設するとともに、左右一対の前部支柱片202と左右一対の補強片234と左右一対の前下部横片240とにより囲繞状態に形成される前面下部には、左右一対の前壁部254を張設している。左右一対の前部支柱片202と中途部支柱片204と上部桁片208と下部桁片210とにより囲繞状態に形成される左右側面部には、左右一対の乗降扉部256を開閉自在に張設している。左右一対の中途部支柱片204と後部支柱片206と上部桁片208と下部桁片210とにより囲繞状態に形成される左右側面部には、左右一対のサイド窓部258を開閉自在に張設している。左右一対の後部支柱片206と後上部梁片218と後下部梁片220とにより囲繞状態に形成される後面部には、リヤガラス部260を開閉自在に張設している。262はフロントワイパー、264はリヤワイパー、266は低速度マーク、268は乗降ステップである。
天井部250には、左右一対の後部支柱片206よりも後方へ張り出し状にエアコン本体配設部270を設けており、エアコン本体配設部270内には、エアコン装置300の一部を構成するエアコン本体310を配設している。エアコン本体310は、後部天井片222により下方から支持されている。エアコン装置300は、エアコン本体310とエアコン用のコンデンサ49とエアコン用のコンプレッサ59とレシーバードライヤ51等を具備している。フロントガラス部252の中央下部には、遮蔽板22の上端部に設けたワイパー取付孔22aを介してフロントワイパー262の基部を取り付けている。
上記のように構成したキャビンCは、後部強度メンバー230と一体的に構成した防振構造となしており、後部強度メンバー230は、機体フレーム10を介して、前部強度メンバーとしての前記ボンネット支持機枠60と一体的に連結して、トラクタA1の強度メンバーを構成している。
上記のように構成した原動機部11を被覆するボンネット80とキャビンCとの間には、図8に示すように間隙88を形成しており、間隙88には、排熱孔34を有する排熱カバー30を介設している。
次に、トラクタA1の特徴となる構成、つまり、排熱カバー30の構成について説明する。
[排熱カバーの構成について説明]
排熱カバー30は、図8〜図13に示すように、枢支部71の枢軸73を上方から被覆するカバー前部31と、枢軸72を背後から被覆するカバー後部33と、を有している。カバー後部33は、左右方向に延伸する凹条に形成して、カバー後部33に左右方向に延伸する細長孔となした排熱孔34を形成している。
より具体的に説明すると、図1及び図2に示すように、ボンネット80は、天井面81aの後端部を前方へ向けて横長台形状に切欠して、排熱カバー配設凹部35を形成している。排熱カバー配設凹部35には、排熱カバー30を配設している。排熱孔34は、左右方向に横長に形成して、カバー後部33の左側部において、前後方向に並行状態に三個配設するとともに、カバー後部33の右側部において、前後方向に並行状態に三個配設している。左右側の排熱孔34間、つまり、カバー後部33の中央部には、より一層凹状の中央凹部36を形成して、フロントワイパー262の基部や、フロントガラスウォッシャー(図示せず)の噴出部等と干渉するのを回避するための空間を確保している。カバー前部31の前面下部には、カバー前部31の左右幅よりもやや細幅の前端縁部32を前方へ突出状に延設して、前端縁部32にシール材126を取り付けている。
また、排熱カバー30は、大気放熱が可能な熱伝導性と、石等の落下物によっても破損し難い剛性を有する素材(例えば、鉄板)で成形している。そのため、排熱カバー30の熱伝導性により、原動機部11の発熱を堅実に大気放熱することができるとともに、排熱カバー30の剛性により石等の落下物による破損を防止することができて、排熱カバー30の美観を良好に確保することができる。
シール材126は、左右方向に延伸させて、前端縁部32の左右幅と略同一幅に形成している。シール材126は、左右方向に延伸する筒状のシール本片127と、左右方向に延伸する断面コ字状のシール取付片128とから弾性素材により一体成形している。シール取付片128は、前端縁部32に前方から外嵌して取り付けている。シール本片127は、シール取付片128の上面に一体成形する一方、ボンネット80の天井面81aの後端縁部89は、直角に折り返し状に形成して、ボンネット80の閉蓋時には、シール本片127の後半部周面上に、直角に折り返し状に形成した天井面81aの後端縁部89が当接して、シール性が良好に保持されるようにしている。
排熱孔34は、図に示すように、DPF53の後方に一定の間隔Dをあけて配置している。そのため、排熱孔34を通して雨水や洗浄水が流入した場合にも、発熱しているDPF53に雨水等は接触しない。
37は、カバー前部31の左右側部に設けたカバー前部取付用孔であり、各カバー前部取付用孔37は、前記した各カバー前部取付孔72cと整合させて形成して、カバー前部31をビス止めして取り付けるようにしている。38は、カバー後部33の左右側部に設けたカバー後部取付用孔であり、各カバー後部取付用孔38は、前記した各カバー後部取付孔72eと整合させて形成して、カバー後部33をビス止めして取り付けるようにしている。
このように構成した排熱カバー30では、排熱カバー30のカバー後部33を左右方向に延伸する凹条に形成しているため、運転部20がキャビンCにより被覆されている場合でも、カバー後部33が、キャビンCに取り付けられたフロントワイパー262の基部や、フロントガラスウォッシャー(図示せず)の噴出部等と干渉するのを回避することができる。そして、カバー後部33には、左右方向に延伸する細長孔となした排熱孔34を形成しているため、排熱孔34を通して排出される排熱が、近接配置されたキャビンCのフロントガラス部252に当たって、デフロスタとしての機能を果たす。その結果、排熱を有効利用することができる。
[ロプスタイプのトラクタの全体構成の説明]
ロプスタイプのトラクタA2は、図14及び図15に示すように、キャビンタイプのトラクタA1と基本的構造を同じくしているが、運転部20をキャビンCによって被覆することなく、ロプスR及び防風板23,23を設けている点で大きく異なる。そして、運転部20がキャビンCにより被覆されていない関係で、他実施形態としての排熱カバー100の形状及び排熱孔130の形状も異なっている。
トラクタA2は、トラクタA1と同様に、機体フレーム10上において、原動機部11の直後方に運転部20を配設している。運転部20は、原動機部11の直後方位置からミッションケース12の直前方位置までの機体フレーム10上に床面部21を張設している。床面部21の前端縁部には、原動機部11と運転部20とを遮蔽する遮蔽板22を立設するとともに、遮蔽板22の左右側方に隣接させて防風板23,23を立設している。遮蔽板22には、ステアリング機構(図示せず)を取り付けるとともに、ステアリング機構を被覆するステアリングケース24を取り付けている。ステアリングケース24の前部上には、ダッシュボード25を取り付けている。ステアリング機構には、ハンドル支軸26を介してハンドル27を連動連結している。ハンドル27の後方に位置するミッションケース12上には、運転席28を載設している。運転席28の左右側方には、床面部21の後部の左右側縁部から立ち上げて形成して、後輪18,18の前上部を被覆する左右一対のフェンダ29,29を配設している。30は操作ペダル群、31は操作レバー群である。ロプスRは、背面視門型に形成して、左右のリヤアクスルケース16,16上に跨架状に立設することで、機体横転時に運転席28に着座しているオペレータを保護する機能を果たすものである。
上記のように構成した原動機部11を被覆するボンネット80と運転部20との間には、間隙88を形成しており、間隙88には、排熱孔130を有する排熱カバー100を介設している。
次に、トラクタA2の特徴となる構成、つまり、他実施形態としての排熱カバー100の構成について説明する。
[他実施形態としての排熱カバーの構成について説明]
排熱カバー100は、図16〜図22に示すように、天井面部81の天井面81aと対応する前後広幅部110と、天井面部81の左右側面81b,81b及び左・右側面部83,83と対応する前後短幅部115とから、背面視においてボンネット80の後端縁部の形状と同一形状である門型に形成している。前後広幅部110は、ボンネット80の前後幅の略11分の1の前後幅に形成するとともに、前後短幅部115は、前後広幅部110の略4分の1の短幅の前後幅に形成している。そして、前後広幅部110の前端縁部112と前後短幅部115の前端縁部122は、段付き凹状に形成して、側面視で折曲状に一体成形している。一方、前後広幅部110の後端縁部114と前後短幅部115の上半部の後端縁部124は、段付き凹状に形成して、面一の仮想垂直端面に沿わせて一体成形している。ボンネット80の後端縁部は、段付き凹状に形成した前後広幅部110の前端縁部112及び前後短幅部115の前端縁部122と突合せ状に印籠嵌合可能に形成している。また、ダッシュボード25の上部の前端縁部25aは、段付き凸条に形成して、段付き凹状に形成した前後広幅部110の後端縁部114及び前後短幅部115の上半部の後端縁部124と突合せ状に印籠嵌合可能に形成している。そして、ボンネット80と排熱カバー100とダッシュボード25の表面を面一状に形成している。排熱カバー100は、大気放熱が可能な熱伝導性と、石等の落下物によっても破損し難い剛性を有する素材(例えば、鉄板)で成形している。
前後広幅部110は、枢支部71の枢軸73を上方から被覆するとともに、枢支部71の枢軸73に前後広幅部110の前端縁部112を近接させて配置し、閉塞されたボンネット80の天井面81aの後端縁部89と前後広幅部110の前端縁部112は、内外側に重合させて配置するとともに、その重合部間には、シール性を保持させるためのシール材126を介設している。シール材126は、左右方向に延伸させて、前後広幅部110の前端縁部112の左右幅と略同一幅に形成している。そして、ボンネット80の閉蓋時には、シール本片127の後半部周面上に、直角に折り返し状に形成した天井面81aの後端縁部89が当接して、シール性が良好に保持されるようにしている。
排熱孔130は、前後広幅部110に左右方向に間隔をあけて複数個(本実施形態では六個)設けている。排熱孔130は、前後方向に延伸する細長孔となすとともに、前端を内側寄りに配置する一方、後端を外側寄りに配置し、後端縁部には排熱ガイド片140を突設している。そして、原動機部11から排熱孔130を通して流出される排熱が、排熱ガイド片140を介して外側方を指向して案内されるようにしている。
より具体的に説明すると、排熱孔130は、前後広幅部110の左側半部に、三個傾斜状に並行させて配置する一方、前後広幅部110の右側半部に、三個傾斜状に並行させて配置して、左右線対称に三個ずつ「ハ」の字状に配置している。各排熱孔130の後端縁部には、排熱ガイド片140を打ち起こし状に上方へ突出させて形成しており、排熱ガイド片140は、開口面141が前方から略45度の角度で外側方へ偏倚した方向に指向するように形成している。そして、ボンネット80内の排熱は、左側半部の三個の排熱孔130を通して機外に放出されるとともに、排熱ガイド片140を介してその開口面141から左側前方へ向けて放出される一方、右側半部の三個の排熱孔130を通して機外に放出されるとともに、排熱ガイド片140を介してその開口面141から右側前方へ向けて放出されるようにしている。このように、各排熱孔130から放出される排熱は、排熱ガイド片140により、機体の進行方向とは反対方向に向かって左右末広がり状に放出されて、各排熱孔130の後方に配置された運転席28に着座して運転するオペレータには、当たらないようにしている。排熱孔130とDPF53の相対的な配設位置関係は、排熱孔130の直下方位置にDPF53が配置されないようにしている。本実施形態では、DPF53を排熱孔130の前方に配置して、排熱孔130を通して雨水や洗浄水が流入した場合にも、雨水等が発熱しているDPF53に接触しないようにしている。142は排熱カバー係止片、143は排熱カバー取付用ビス孔である。排熱カバー係止片142は、遮蔽板22に設けた係止用突片(図示せず)に係止可能としている。排熱カバー取付用ビス孔143は、前記したカバー前部取付孔72cと整合させて形成しており、これらの孔143,72cを介して排熱カバー100をビス止めして取り付けるようにしている。
上記のように構成したトラクタAでは、原動機部11を被覆するボンネット80と運転部20との間に形成された間隙88に、排熱孔130を有する排熱カバー100を介設しているため、排熱カバー100の排熱孔130を通して原動機部11からの発熱を大気中に堅実に排出することができる。また、排熱孔130から雨水や洗車水が流入したとしても、排熱カバー100は原動機部11を被覆するボンネット80の背後に配設しているため、原動機部11の背後において、雨水等を機外に流出(排出)させることができる。そのため、発熱するDPF53を原動機部11に配設する場合でも、排熱孔130を通して雨水等が滴下しない位置に、容易にDPF53を配設することができて、雨水等がDPF53に接触して蒸気となって発散されるのを回避することができる。そして、排熱カバー100は、ボンネット80と運転部20との間に形成された間隙88を被覆することができる。つまり、ボンネット80のコンパクト化とトラクタA2の美観の向上化を同時に図ることができる。
しかも、枢支部に近接させて配置した排熱カバー100の前端縁部と、閉塞されたボンネット80の後端縁部とを、上下方向に重合させて配置するとともに、その間には、シール性を保持させるためのシール材126を介設しているため、シール材126を介して排熱カバー100の前端縁部とボンネット80の後端縁部との接続部のシール性を良好に確保することができて、接続部から雨水等が浸入するのを防止することができる。この際、排熱カバー100の前後広幅部110は、開閉アーム75を介してボンネット80を枢支する枢支部71の枢軸73を上方から被覆するとともに、枢軸73に前後広幅部110の前端縁部を近接させて配置しているため、前後広幅部110の前端縁部とボンネット80の天井面81aの後端縁部89との接続部を枢軸73に近接させて配置することができて、接続位置がばらつくのを防止することができる。その結果、接続部を精度良く密閉することができる。つまり、シール性を良好に確保することができる。
さらには、原動機部11から排熱孔130を通して流出される排熱が、排熱ガイド片140を介して外側方を指向して案内されるようにしているため、排熱は、後外方に流動されて、運転部20で操作するオペレータに直接当たることがない。したがって、運転部20がキャビンCにより被覆されていない場合でも、オペレータの居住性を良好に確保することができる。
また、排熱カバー100は、大気放熱が可能な熱伝導性と、石等の落下物によっても破損し難い剛性を有する素材(例えば、鉄板)で成形しているため、排熱カバー100の熱伝導性により、原動機部11の発熱を堅実に大気放熱することができるとともに、排熱カバー100の剛性により石等の落下物による破損を防止することができて、排熱カバー100の美観を良好に確保することができる。
A1,A2 トラクタ
10 機体フレーム
11 原動機部
12 ミッションケース
20 運転部
30,100 排熱カバー
88 間隙
80 ボンネット
34,130 排熱孔

Claims (2)

  1. エンジン等を有する原動機部と、原動機部の後方に配設した運転部を備えた作業車であって、
    原動機部を被覆するボンネットと運転部との間に形成された間隙に、排熱孔を有する排熱カバーを介設し
    排熱孔は、前後方向に延伸する細長孔となすとともに、前端を内側寄りに配置する一方、後端を外側寄りに配置し、後端縁部には排熱ガイド片を突設して、
    原動機部から排熱孔を通して流出される排熱が、排熱ガイド片を介して外側方を指向して案内されるようにしたことを特徴とする作業車。
  2. エンジン等を有する原動機部と、原動機部の後方に配設した運転部を備えた作業車であって、
    原動機部を被覆するボンネットと運転部との間に形成された間隙に、排熱孔を有する排熱カバーを介設し、
    排熱カバーは、ボンネットの後部を枢支する枢支部を上方から被覆するカバー前部と、枢支部を背後から被覆するカバー後部と、を有し、
    カバー後部は、左右方向に延伸する凹条に形成して、カバー後部に左右方向に延伸する細長孔となした排熱孔を形成したことを特徴とする作業車。
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