JP7387503B2 - 通信機器の防水構造 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された情報通信システムは、作業機に装備された通信機器(作業機用無線端末)を備えている。通信機器は、作業機に関する情報を情報収集端末に送信する。
本発明は、通信機器のケースに形成された空気穴から水が浸入するのを防止する防水構造を提供することを目的とする。
図1~図14は、第1実施形態を示している。
図1は、本実施形態に係る作業機1の全体構成を示す斜視図である。本実施形態では、作業機1として旋回作業機であるバックホーが例示されている。
図1に示すように、作業機1は、機体(旋回台)2と、走行装置3と、フロント作業装置(作業装置)4とを備えている。機体2にはキャビン5が搭載されている。
また、機体2の幅方向の中央部から右方、或いは、左方へ向かう方向を機体幅方向外方として説明する。機体幅方向外方とは反対の方向を、機体幅方向内方として説明する。
また、フロント作業装置4は、ブーム12を駆動するブームシリンダ19と、アーム13を駆動するアームシリンダ20と、作業具14を駆動する作業具シリンダ21とを有する。ブームシリンダ19、アームシリンダ20、作業具シリンダ21は、油圧シリンダによって構成されている。
図3に示すように、メータ51の前方には、空調空気を流通させるエアダクト57が配設されている。エアダクト57は、シート台43の内側に設けられたエアコン本体からメータ51の前面側に延びている。エアダクト57には、空調空気を吹き出す吹き出し部57Aが設けられている。
図4、図5、図6に示すように、通信ユニット58は、IPU(Information processing unit;情報収集ユニット)59と、DCU(Direct Communication Unit;直接通信ユニット)60と、IPU59及びDCU60を機体2側に取り付けるための取付ブラケット61とを有するユニットで構成されている。
図1に示すように、DCU60は、機器正面60Aが機体2の外方(機体外方)を向むくように、運転部41の外縁部近傍に配置されている。本実施形態では、図6等に示すように、DCU60は、機器正面60Aが前方側を向くように配置されている。
図4、図5、図6に示すように、取付ブラケット61は、第1ブラケット部材66、第2ブラケット部材67、第3ブラケット部材68を有している。
図9Bに示すように、第1ブラケット部材66に、DCU60とIPU59とが取り付けられる。具体的には、図9Aに示すように、第1ブラケット部材66は、DCU60が取り付けられる第1機器取付部材69と、IPU59が取り付けられる第2機器取付部材78とを有している。
第1部材70は、開口側がプレート部材69側(前方側)を向くように横向きに(水平方向に延伸して)配置され、プレート部材69の後面下部に固定されている。また、第1部材70は、プレート部材69から右方に突出する突出部分70aを有している。第2部材71は、開口側がプレート部材69側(前方側)を向き且つ縦向きに(上下方向に延伸して)配置され、プレート部材69の後面右部且つ上部に固定されている。また、第2部材71の下端は、第1部材70に固定されている。IPU59は、第1部材70の左部と第2部材71の中途部とにボルト等の固定具によって、取り付けられている。
図4、図6、図9Aに示すように、第3ブラケット部材68は、第2ブラケット部材67から後方に突出していて、後部が前部フレーム56の側方(右側方)に配置されている。第3ブラケット部材68は、主部材68Aと、載置部材68Bと、補強部材82とを有している。主部材68Aは、底壁部68aと、第1側壁部68bと、第2側壁部68cと、立上がり壁68dとを有している。底壁部68aは、前部が第2ブラケット部材67の第2壁67bにボルト固定されている。底壁部68aは、第2壁67bから後方に突出している。底壁部68aは、後述する支持ブラケット86のカバー部材86Aにボルト87によって取り付けられている。第1側壁部68bは、底壁部68aの後部左端から上方に延出されている。第1側壁部68bは、前部フレーム56のメインフレーム56Aに設けられた取付部83にボルト84によって固定されている(図6参照)。第2側壁部68cは、底壁部68aの右端から上方に延出されている。立上がり壁68dは、底壁部68aの左端の前後方向K1中途部から上方に延出している。
補強部材82は、第1補強板82A、第2補強板82B、第3補強板82Cを有している。第1補強板82Aは、底壁部68aの前部から前後方向K1中途部にかけて前後方向K1に延伸して設けられていると共に底壁部68aの上面に立設されている。第2補強板82Bは、第1補強板82Aの後端に固定され、立上がり壁68dと第2側壁部68cとにわたって設けられている。第3補強板82Cは、第1側壁部68bと第2側壁部68cとを連結している。
図14に示すように、DCU60は、ケース72内に収容された電子基板91を有している。図11に示すように、ケース72は、略直方体形状に形成され、機器正面60A側と機器背面側とに2つ割りに形成されている。図14に示すように、電子基板91は、電子部品が取り付けられる表側に、通信アンテナ(3Gアンテナ)92と、測位アンテナ(GPSアンテナ)93とが取り付けられている。電子基板91は、表側が機器正面60Aを向くようにケース72内に収容されている。通信アンテナ92は、サーバとの通信を行うアンテナであって、電子基板91の上部と下部とに設けられている。通信アンテナ92は、DCU60に内蔵されている。
図11に示すように、カバー73は、樹脂によって形成され、ケース72の機器正面60A側を覆う正面壁73b、ケース72の上方を覆う上壁73c、ケース72の下方を覆う下壁73d、ケース72の一側面(左面)を覆う一側壁73e、ケース72の他側面(右面)を覆う他側壁73fを有し、ケース72をプレート部材69が配置された側とは反対側から覆う。プレート部材69は、ケース72の機器背面側の面であるケース背面(一面)72bを覆っている。したがって、カバー73は、プレート部材69と協同してケース72を収容している。
図12に示すように、ケース背面72bには、空気穴96から下方に延びる溝98が形成されている。溝98は、長手方向の一端(上端)が空気穴96に連通し、長手方向の他端(下端)が下方に開放状とされている。
第1部位99aは、切り欠き部95Bの一端から他端にわたって形成されていて、空気穴96と切り欠き部95Bとの間に介在している。つまり、シール部材99は、空気穴96と切り欠き部95Bとの間に介在する部位を有している。第1部位99aによって、切り欠き部95から空気穴96への水の浸入を防止できる。つまり、切り欠き部95B(通信アンテナ92)の近くに空気穴96が在っても空気穴96への水の浸入を適切に防ぎ止めることができる。
上記第1実施形態では、機体2に搭載されたキャビン5の内部にDCU60及びIPU59を搭載した作業機1を例示したが、キャビン5の代わりに、キャノピを機体2に搭載した作業機1であってもよく、キャビン5及びキャノピを備えない作業機1であってもよい。
図15に示すように、この第2実施形態にあっては、機体に4柱式のキャノピ106を搭載した作業機1に通信ユニット58を設けた例を示している。また、この第2実施形態の作業機にあっても、通信ユニット58は、運転部41の右部且つ前部に設けられている。この第2実施形態にあっては、DCU60及びIPU59は、上記第1実施形態と同様にコンソール44R(メータ51)の前方且つ下方に配置されているが、DCU60は、機器正面60Aが機体幅方向外方(右方)を向くように配置されており、図16に示すように、IPU59は、DCU60の機器背面側である左側に配置されている。
第2ステー板113は、上部113aが第1ステー板112の延出壁112bの左面に固定され、下部113bが取付部材107の側壁107cの右面側に配置されている。取付部材107の側壁107cは、第2ステー板113の下部113bにボルト及びナットによって構成される固定具114によって取り付けられている。図20に示すように、第2ステー板113の右面には、補強板115が固定されている。補強板115の上端は、第1ステー板112の下端に固定されている。第2ブラケット部材67の側壁107cは、取付ブラケット61をコンソール44Rに取り付ける第3取付部89を構成している。
なお、この第2実施形態の通信ユニット58(DCU60、IPU59)の配置構成を、キャビンが搭載された作業機1に採用してもよい。この場合、DCU60の右側方にガラスが設けられ、該ガラスに対向してDCU60が配置される。
次に、図21~図28を参照して、第3実施形態について説明する。
図26、図27に示すように、ブラケット取付部材116は、溝形鋼によって形成され、開口側がプレート部材69側(左方側)を向き且つ前後方向K1に延伸して配置されている。ブラケット取付部材116は、第1部材70の後方に配置され、プレート部材69の下部に固定されている。ブラケット取付部材116の後部は、プレート部材69から後方に突出している。ブラケット取付部材116の後部は、タンクステー117に取り付けられている。本実施形態では、ブラケット取付部材116は、タンクステー117に溶接固定されているが、ボルト固定であってもよい。
通信ユニット58(DCU60、IPU59)の搭載場所(配置場所)は、上記した実施形態に限定されることはない。例えば、DCU60は、運転席6の背もたれ部6Bの後方側に、機器正面60Aが後方を向くように配置されていてもよい。この場合、作業機1がキャビン仕様の場合は、DCU60は、機器正面60Aが後部窓の窓開口を塞ぐガラス(リヤガラス)に対向するようにキャビン5の内部に配置される。
また、作業機1がキャノピ仕様の場合、取付ブラケット61は、キャノピの左の後支柱と右の後支柱とを連結する連結杆や、運転席の側方に配置される手すり部材等に取り付けられていてもよい。
また、本実施形態では、取付ブラケット61は、機体2に搭載された部材(コンソール44R、支持ブラケット86、キャビン5)に取り付けられているが、機体2に直接的に取り付けられてもよい。
この構成によれば、通信アンテナ92内蔵型の通信機器60の通信性を確保することができる。
この構成によれば、通信機器60の通信性を確保することができる。
この構成によれば、通信アンテナ92内蔵型の通信機器60の通信性を確保することができる。
また、機体2に搭載され且つガラス面(前面ガラス32、側部ガラス33等のガラス面)を有するキャビン5を備え、通信機器60は、機器正面60Aがガラス側を向くようにキャビン5の内部に配置されている。
また、運転席6と、運転席6の側方に配置されたコンソール44Rとを備え、通信機器60は、コンソール44Rの前方に配置され、取付ブラケット61は、コンソール44Rに取り付けられる。
また、コンソール44Rは、前部にメータ51を有し、通信機器60は、メータ51の前方且つ下方に配置される。
この構成によれば、通信機器60及び情報処理機器59がオペレータの視界の邪魔になるのを抑制することができる。
この構成によれば、取付ブラケット61をコンソール44R及び支持ブラケット86によって安定して取り付けることができる。
また、通信機器60は、表側に通信アンテナ92が取り付けられた電子基板91と、電子基板91を表側が機器正面60Aを向くように収容するケース72と、電子基板91の表側に取り付けられ測位衛星から送信された衛星信号を受信する測位アンテナ93とを有している。
上記通信機器60の防水構造は、電子基板91を収容し且つ空気穴96が形成されたケース72を有する通信機器(DCU60)の防水構造であって、空気穴96を覆うようにケース72に対向して取り付けられるプレート部材69と、プレート部材69とケース72との間に挟まれプレート部材69とケース72との間から空気穴96へ水が浸入するのを防止するシール部材99と、を備えている。
また、シール部材99は、板状に形成されている。
この構成によれば、シール部材99をプレート部材69及びケース72との間にコンパクトに介在させることができ、且つ、シールの安定性を高めることができる。
この構成によれば、空気穴96からの水抜きをすることができる。
また、溝部101は、一端が空気穴96に連通すると共に空気穴96から横方向に延びる横溝部101cと、横溝部101cの他端から下方に延び且つ下端に開放部101bを含む縦溝部101dとを有している。
また、シール部材99は、空気穴96の下方に配置される第1部位99aと、空気穴96の上方に配置される第2部位99bと、空気穴96の横方向の一側に配置され且つ第1部位99aと第2部位99bとを接続する第3部位99cと、第1部位99aの横方向他側端から下方に延びる第4部位99dと、第2部位99bの横方向他側端から下方に延びる第5部位99eとを有し、横溝部101cは、第1部位99a、第2部位99b及び第3部位99cによって形成され、縦溝部101dは、第4部位99d及び第5部位99eによって形成されている。
また、溝部101は、上端側が空気穴96に連通すると共に空気穴96から下方に延び且つ下端に開放部101bを有する縦長の溝に形成されている。
この構成によれば、溝部101から空気穴96へ水が浸入するのを抑制することができる。
また、通信機器60は、ケース72内の空気穴96の近傍に内蔵された通信アンテナ92Bを有し、プレート部材69は、通信アンテナ92Bに対応する部分に切り欠き部95Bを有し、シール部材99は、空気穴96と切り欠き部95Bとの間に介在する部位(第1部位99a、第1部分102a)を有している。
また、ケース72をプレート部材69が配置された側とは反対側から覆うと共にプレート部材69との間でケース72を収容するカバー73を備えている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
69 プレート部材
72 ケース
73 カバー
91 電子基板
92B 通信アンテナ
95B 切り欠き部
96 空気穴
99 シール部材
99a 第1部位(部位)
99b 第2部位
99c 第3部位
99d 第4部位
99e 第5部位
101 溝部
101b 開放部
101c 横溝部
101d 縦溝部
102a 第1部分
102b 第2部分
102c 第3部分
Claims (9)
- 電子基板を収容し且つ空気穴が形成されたケースを有する通信機器の防水構造であって、
前記空気穴を覆うように前記ケースに対向して取り付けられるプレート部材と、
前記プレート部材と前記ケースとの間に挟まれ前記プレート部材と前記ケースとの間から前記空気穴へ水が浸入するのを防止するシール部材と、
を備え、
前記シール部材は、板状に形成されており、板厚方向の一方の面が前記プレート部材に当接し前記板厚方向の他方の面が前記ケースに当接するように前記プレート部材と前記ケースとの間に挟まれて前記板厚方向に圧縮され、
さらに、前記シール部材は、前記空気穴を介しての空気流通を可能とすべく、前記空気穴と、前記ケース、前記プレート部材、及び前記シール部材によって囲まれる空間の外部とを連通させる溝部を有している通信機器の防水構造。 - 前記溝部は、前記シール部材を前記板厚方向に貫通して形成され、前記板厚方向の一側がプレート部材で塞がれ、前記板厚方向の他側がケースで塞がれる請求項1に記載の通信機器の防水構造。
- 電子基板を収容し且つ空気穴が形成されたケースを有する通信機器の防水構造であって、
前記空気穴を覆うように前記ケースに対向して取り付けられるプレート部材と、
前記プレート部材と前記ケースとの間に挟まれ前記プレート部材と前記ケースとの間から前記空気穴へ水が浸入するのを防止するシール部材と、
を備え、
前記シール部材は、前記空気穴に長手方向の一端が連通する溝部を有し、
前記溝部は、長手方向の他端に下方に開放された開放部を有している通信機器の防水構造。 - 前記溝部は、一端が前記空気穴に連通すると共に前記空気穴から横方向に延びる横溝部と、前記横溝部の他端から下方に延び且つ下端に前記開放部を含む縦溝部とを有している請求項3に記載の通信機器の防水構造。
- 前記シール部材は、前記空気穴の下方に配置される第1部位と、前記空気穴の上方に配置される第2部位と、前記空気穴の横方向の一側に配置され且つ前記第1部位と前記第2部位とを接続する第3部位と、前記第1部位の横方向他側端から下方に延びる第4部位と、前記第2部位の横方向他側端から下方に延びる第5部位とを有し、
前記横溝部は、前記第1部位、前記第2部位及び前記第3部位によって形成され、
前記縦溝部は、前記第4部位及び前記第5部位によって形成されている請求項4に記載の通信機器の防水構造 - 前記溝部は、上端側が前記空気穴に連通すると共に前記空気穴から下方に延び且つ下端に前記開放部を有する縦長の溝に形成されている請求項3に記載の通信機器の防水構造。
- 前記シール部材は、前記空気穴の横方向の一側に配置される第1部分と、前記空気穴の横方向の他側に配置される第2部分と、前記空気穴の上方側に配置され且つ前記第1部分と前記第2部分とを接続する第3部分とを有し、
前記溝部は、前記第1部分、前記第2部分及び前記第3部分によって形成されている請求項6に記載の通信機器の防水構造。 - 前記通信機器は、前記ケース内の前記空気穴の近傍に内蔵された通信アンテナを有し、
前記プレート部材は、前記通信アンテナに対応する部分に切り欠き部を有し、
前記シール部材は、前記空気穴と前記切り欠き部との間に介在する部位を有している請求項1~7のいずれか1項に記載の通信機器の防水構造。 - 前記ケースを前記プレート部材が配置された側とは反対側から覆うと共に前記プレート部材との間で前記ケースを収容するカバーを備えている請求項1~8のいずれか1項に記載の通信機器の防水構造。
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