JP2003209002A - リングバリスタ - Google Patents
リングバリスタInfo
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Abstract
スタ素体に生ずるのを防げ、また、手間を掛けずに半田
付けできて電極膜と搭載機器との電気的接続を確実に取
れるよう構成する。 【解決手段】 リング状のバリスタ素体1を備え、絶縁
ギャップGを隔てて複数の電極膜2a〜2cをバリスタ
素体1の片面で周方向に設けると共に、その電極膜2a
〜2cの上に重ねて半田盛り3a〜3cを設けるもの
で、15μm〜2000μm厚みの半田盛り3a〜3c
を設ける。
Description
ノイズ吸収素子等として搭載されるリングバリスタの改
良に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、リングバリスタはリング状のバ
リスタ素体を備え、絶縁ギャップを隔てて複数の電極膜
をバリスタ素体の片面で周方向に設けることにより構成
されている。 【0003】そのリングバリスタは、マイクロモータを
搭載する機器を例示すると、ロータ巻線の一方の端部を
電極膜に半田付けすることからモータの内部に組み付け
られている。この半田付けの際、ロータ巻線の絶縁被膜
(シール材)を高温の半田ごてで加熱剥離し、また、鉛
(Pb)を含まない半田を使用するときには半田を高温
の半田ごてで溶融固着することが行われている。 【0004】そのロータ巻線の一方の端部を電極膜に直
接付けすると、半田こての高温が拡散しない状態でバリ
スタ素体に伝わるので、大きな熱ショックが発生し、サ
ーマルクラックがバリスタ素体に生じ易い。また、電極
膜を銅(Cu)で形成するものでは電極膜が酸化し易く
て半田の濡れ性が劣化する。更に、この半田付けには半
田材料,巻線,リングバリスタを同時に取り扱う必要が
あるため、手間の掛かる作業となる。 【0005】従来、搭載機器の接触端子との接続性を高
めるため、銀(Ag)からなる半田付け層をスパッタリ
ングによりクロム(Cr)/ニッケル(Ni)合金の電
極膜の上に重ねて形成することが提案されている(特開
平5−315107号)。 【0006】然し、その半田付け層はスパッタリングに
よる膜厚の薄いものであるため、バリスタ素体の高温半
田によるサーマルクラックの発生を防げない。また、搭
載機器の接触端子を電極膜と電気的に確実に接続固定す
るには半田材料を補充する必要があって半田付けに伴う
手間も省けない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、電極膜の上
に重ねて形成する半田盛りの厚みに着目し、半田処理に
伴うサーマルクラックがバリスタ素体に生ずるのを防
ぎ、また、手間を掛けずに半田付け処理できて電極膜と
搭載機器との電気的接続を確実に取れるリングバリスタ
を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明に係るリングバリ
スタにおいては、リング状のバリスタ素体を備え、絶縁
ギャップを隔てて複数の電極膜をバリスタ素体の片面で
周方向に設けると共に、その電極膜の上に重ねて半田盛
りを設けるもので、15μm〜2000μm厚みの半田
盛りを設けることにより構成されている。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して説明す
ると、図示実施の形態は、図1で示すようにリング状の
バリスタ素体1を備え、絶縁ギャップGを隔てて三つの
電極膜2a〜2cをバリスタ素体1の片面で周方向に設
けると共に、半田盛り3a〜3cを各電極膜2a〜2c
に設けることにより構成されている。 【0010】そのバリスタ素体1は、酸化亜鉛等を主成
分とするバリスタ磁器組生物から電圧非直線抵抗用の磁
器焼結体として形成されている。電極膜2a〜2cは、
ガラスフリットを添加した銅(Cu)の導電性ペースト
をバリスタ素体1の片面に印刷し焼付け処理することに
より3μm〜7μm厚みに形成されている。半田盛り3
a〜3cは、鉛(Pb)を含まないスズ(Sn)/銅
(Cu)合金半田により形成するとよい。 【0011】その半田盛り3a〜3cは、図2で示す厚
さtが15μm〜2000μm厚みのものに形成されて
いる。この半田盛り3a〜3cの厚み中、15μm〜3
00μm厚みのものはクリーム半田を印刷塗布すること
により簡単に形成できる。300μmを超えて2000
μm厚みのものになると、バリスタ素体の余熱や支持工
具等を要するデッピングを適用することから形成でき
る。 【0012】その半田盛り3a〜3cは、厚みが15μ
m以下のものであると、厚みが薄いため、半田こてのこ
て先温度が400℃以下でも、バリスタ素体1の半田付
けによるサーマルクラックが発生し、また、半田盛りの
みにては半田付けによる搭載機器の巻線等と電極膜2a
〜2cとの確実な電気的接続は図れない。 【0013】一方、半田盛り3a〜3cの厚みが200
0μmとなれば、半田こてのこて先温度が460℃程度
であっても、バリスタ素体1の高温半田によるサーマル
クラックの発生を防げしかも半田盛り3a〜3cによる
半田付けで搭載機器の巻線等と電極膜2a〜2cとの電
気的接続も確実に取れる。 【0014】それを実証するべく、鉛を含まないスズ/
銅合金半田により、半田盛りを厚み15μm,60μ
m,70μm,100μm,300μm,500μm,
1000μm,2000μmに設定した試料を各100
個づつ作製し、また、半田盛りを設けない(0μm)試
料を同数作製した。 【0015】その各試料に対し、半田こてのこて先温度
を320℃から20℃づつ高めて480℃まで設定する
ことから、ロータ巻線の一方の端部の半田付け処理を各
温度毎に行い、サーマルクラックの発生如何を各々検査
したところ、次の表1で示す通りであった。表1中、ク
ラックの発生は「%」で示し、「」「―」は試験不要で
あることから半田付け処理を行わなかったことを示す。 【0016】 【表1】 【0017】表1のデータで示す通り、半田盛りを設け
ない(0μm)試料では、半田こてのこて先温度が36
0℃までサーマルクラックが発生しないが、380℃で
サーマルクラックが12個に発生し、また、400℃で
サーマルクラックが63個に発生し、累積発生率が75
%となり、更に、420℃でサーマルクラックが25個
に発生し、累積発生率が100%となった。 【0018】これに対し、厚み15μmの半田盛りを設
けた試料ではこて先温度が380℃まで、厚み70μm
の半田盛りを設けた試料ではこて先温度が400℃ま
で、厚み100μmの半田盛りを設けた試料ではこて先
温度が440℃まで、厚み300μm〜2000μmの
半田盛りを設けた試料ではこて先温度が460℃までサ
ーマルクラックが発生しなかった。 【0019】その表1のデータにより、少なくとも厚み
15μm以上の半田盛りを設けることから、半田盛りを
設けないものに対し、高温の半田付け処理によっても、
サーマルクラックの発生を防げることが判る。また、厚
み300μm〜2000μmの半田盛りを設ければ、半
田こてのこて先温度が460℃での高温な半田付け処理
でもサーマルクラックを発生防げることが判る。 【0020】その半田盛りの厚み範囲は、製品の用途や
半田材料の材質に応じて適宜選択することにより応用で
きる。殊に、15μm〜300μm厚みの半田盛りはク
リーム半田の印刷塗布で簡単に形成できるが、サーマル
クラックの発生しない半田付け温度は相対的に低く、一
方、300μmを超えて2000μm厚みの半田盛りは
バリスタ素体の余熱や支持工具等を要するデッピングで
形成することからコストアップを招くが、サーマルクラ
ックの発生しない半田付け温度は相対的に高く設定でき
るため、これも製品の用途や半田材料の材質に応じて適
宜選択することにより応用すればよい。 【0021】なお、上述した実施の形態に係るリングバ
リスタでは電極膜を半田盛りで被覆することから、電極
膜が酸化するのを防げて半田の濡れ性を良好に保てるこ
とは勿論、電極膜を銅(Cu)の導電性ペーストにより
形成すると共に、半田盛りをスズ(Sn)/銅(Cu)
合金半田により形成することから両者の密着性も良好に
保てる。また、半田付けに際しては少なくとも半田材料
を取り扱う手間を省ける。 【0022】 【発明の効果】以上の如く、本発明に係るリングバリス
タに依れば、リング状のバリスタ素体を備え、絶縁ギャ
ップを隔てて複数の電極膜をバリスタ素体の片面で周方
向に設けると共に、その電極膜の上に重ねて半田盛りを
設けるもので、15μm〜2000μm厚みの半田盛り
を設けことにより、半田付け処理に伴うサーマルクラッ
クがバリスタ素体に生ずるのを防げ、また、手間を掛け
ずに半田付けできて電極膜と搭載機器との電気的接続を
確実に取れる。
る。 【図2】同リングバリスタを示す側断面図である。 【符号の説明】 1 バリスタ素体 2a〜2c 電極膜 3a〜3c 半田盛り G 電極膜の絶縁ギャップ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 リング状のバリスタ素体を備え、絶縁ギ
ャップを隔てて複数の電極膜をバリスタ素体の片面で周
方向に設けると共に、その電極膜の上に重ねて半田盛り
を設けるリングバリスタにおいて、15μm〜2000
μm厚みの半田盛りを設けたことを特徴とするリングバ
リスタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002005734A JP2003209002A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | リングバリスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002005734A JP2003209002A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | リングバリスタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003209002A true JP2003209002A (ja) | 2003-07-25 |
Family
ID=27644696
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002005734A Pending JP2003209002A (ja) | 2002-01-15 | 2002-01-15 | リングバリスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003209002A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100841916B1 (ko) * | 2006-02-13 | 2008-06-30 | 티디케이가부시기가이샤 | 배리스터 및 발광장치 |
CN102881388A (zh) * | 2012-09-07 | 2013-01-16 | 广州新莱福磁电有限公司 | 铜合金电极钛酸锶钡钙环形压敏电阻器及其制备方法 |
-
2002
- 2002-01-15 JP JP2002005734A patent/JP2003209002A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100841916B1 (ko) * | 2006-02-13 | 2008-06-30 | 티디케이가부시기가이샤 | 배리스터 및 발광장치 |
US7688177B2 (en) | 2006-02-13 | 2010-03-30 | Tdk Corporation | Varistor and light-emitting apparatus |
CN102881388A (zh) * | 2012-09-07 | 2013-01-16 | 广州新莱福磁电有限公司 | 铜合金电极钛酸锶钡钙环形压敏电阻器及其制备方法 |
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