JP2003208256A - 可逆性記録媒体用処理装置及び加筆画像処理システム - Google Patents
可逆性記録媒体用処理装置及び加筆画像処理システムInfo
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Abstract
などの内容を、自動的に、その可逆性記録媒体の可逆記
録層に記録されている可視画像の元となる電子データに
反映させることである。 【解決手段】 感熱記録媒体100の表面に加筆された
文字等をクリーニング部30で除去した後、消去部10
で、その感熱記録媒体の可逆記録層102に記録されて
いる文書画像を消去し、その後記録部20において新し
い画像をその感熱記録媒体の可逆記録層に記録する。こ
こで、感熱記録媒体上の文字をクリーニング部で除去す
る前に、その文字を加筆画像読取部40で読み取ってこ
れを文字認識する。その文字データは、バーコード読取
部50で感熱記録媒体から読み取ったバーコード情報に
基づいて特定される上記文書画像の元となる文書データ
に追加される。
Description
気などのエネルギーにより可逆的に状態が変化すること
で可視画像の記録・消去を繰り返し行うことが可能な可
逆性記録媒体に対して、該可逆記録層の状態を変化させ
るための処理を施す可逆性記録媒体用処理装置及びこの
可逆性記録媒体用処理装置を備えた加筆画像処理システ
ムに関するものである。
体に外部からインクやトナーなどの着色剤を付着固定し
て可視画像を形成するか、紙などの基材上に感熱記録層
をもつ感熱記録紙等の記録媒体に熱エネルギーを加えて
可視画像を形成するなどして、記録媒体上に永久画像を
記録するものであった。しかし、近年、複写機やファク
シミリの普及やコンピュータからの頻繁な情報出力など
によって、記録媒体の消費量が急激に増大し、自然保
護、エネルギー消費、廃棄物処理等の観点から社会問題
となっている。このため、記録媒体上に記録した可視画
像を消去でき、かつ、再び画像を記録できるような繰り
返し利用可能な記録媒体が注目されている。
開昭55−154198号公報等に開示されているよう
に、脂肪酸などの有機低分子結晶粒子を分散した高分子
膜の光散乱性変化を利用し、透明状態と白濁状態を可逆
的に形成できる記録媒体が知られている。この記録媒体
は、すでに磁気カードの内容表示部として実用化されて
いる。しかし、表示される画像は、黒色や青色の着色さ
れた地肌又はアルミ蒸着膜などの光反射性のある地肌に
白色の印字がされたものとなるので、通常のハードコピ
ーとしては違和感が大きく適していない。このため、可
逆的に発色状態と消色状態をとり得るロイコ染料を可逆
記録層として用い、白色地肌に発色した画像を記録でき
る可逆的感熱記録媒体(以下、適宜「感熱記録媒体」と
いう。)が、特開平5−124360号公報等で提案さ
れている。この感熱記録媒体は、加熱温度や冷却速度の
違いによって、その発色状態と消色状態の切り換えが制
御できる。このような感熱記録媒体は、繰り返し画像の
記録・消去が可能であるため、紙などの記録媒体が利用
されていた従来の環境において、その紙などの記録媒体
に代わって利用することが可能である。この場合、紙な
どの記録媒体よりも再利用性が高くなるので、省資源、
省エネルギーの点で有益である。
おいては、例えばコンピュータのディスプレイ上に表示
した情報をプリンタなどの画像形成装置により出力した
紙などの記録媒体に、筆記具により加筆して修正した
り、重要な部分を蛍光ペンでマーキングしたりすること
が頻繁に行われる。そのため、上述したような可逆性記
録媒体を、紙などの記録媒体に代わりに広く普及させる
ためには、画像が記録された可逆性記録媒体上に加筆や
マーキングなどにより加筆画像を書き込むことができる
必要がある。このため、従来、加筆画像を書き込むこと
ができる可逆性記録媒体が種々提案されている。
中心とするいわゆるIT環境が一般化しており、コンピ
ュータを用いて作成された文書やスキャナ等により電子
化された文書などを、電子データとして管理することが
多い。このように管理することで、紙等の記録媒体に比
べて、文書内容の修正や変更が簡単になるなど、オフィ
スワークフローを大幅に効率化することができる。しか
し、このように電子データとして管理された文書データ
は、その文書内容をディスプレイ上に表示して閲覧する
ことができるが、実際上、文書内容をディスプレイ上で
確認するよりも紙等の記録媒体で確認する方が利便性に
優れている場合が多い。また、文書を外出先等で利用す
る場合、その文書が電子データであると外出先等でディ
スプレイを含むコンピュータを用意する必要があるが、
その文書が紙等の記録媒体であれば外出先等で特別に用
意するものはなく、その点において紙等の記録媒体の方
が利便性が高い。以上のような理由から、オフィスなど
では、依然として、文書を紙等の記録媒体で利用するこ
との利益は大きいものと言える。
で管理されている文書を紙等の記録媒体に印刷して利用
するとき、その紙等の記録媒体上の文書内容をユーザー
が筆記具で修正したり、追加情報を書き込んだりする場
合がある。この場合、修正、追加された情報の内容は、
元の文書データに反映させてその後の作業に利用するこ
とが多い。しかし、従来では、紙等の記録媒体に加筆さ
れた情報の内容を、ユーザー自身がコンピュータのキー
ボードやマウス等の入力装置を操作して元の文書データ
に入力したり、元の文書データを修正したりするという
編集作業が必要であった。このような作業は、煩雑であ
り、オフィスワークフローの作業効率を下げる結果とな
る。
利用を可能としつつ、紙等の記録媒体での利用をも可能
にする従来技術としては、例えば特開平9−10186
4号公報に記載されたものが知られている。この公報に
は、全体が紙状で各種情報を書換自在に表示して維持す
る複数の情報表示記録媒体と、複数の情報蓄積記録媒体
と、1個の情報記録装置(タブレット)とを備えた装置
が開示されている。この装置では、その情報記録装置に
手書き入力された情報を、情報表示記録媒体の表示や情
報蓄積記録媒体の記憶に利用することができ、また、情
報記録装置により情報蓄積記録媒体から読み出された情
報も情報表示記録媒体に表示させることができる。この
装置によれば、コンピュータで作成された文書や画像等
の情報又は手書き入力された情報を情報表示記録媒体上
に何度も書き換え可能に表示し、その情報をメモリヘ蓄
積したり、外部へ出力したり、外部から入力したり、コ
ンピュータで処理することが可能なデジタル情報として
処理したりすることができる。尚、上記情報表示記録媒
体としては、上述と同様の感熱記録媒体を使用してい
る。この公報に開示の装置によれば、文字やイメージな
どの各種情報を見うる状態で保存する手段として、伝統
的な紙に記録する手段と、ディスプレイとメモリを有す
るコンピュータに記録する手段の両者の利点を併せもっ
た効果を奏することができる。すなわち、紙を消費する
ことなく書類の作成や電子データとしての蓄積を実現す
ることができる。しかし、この装置を用いる場合、その
情報表示記録媒体に記録された情報を外出先等で編集す
るときに、そのタブレットを随時携帯する必要が生じる
ため、紙等の記録媒体に比べて利便性が悪い。また、ユ
ーザーがタブレットを用いて筆記作業を行う場合、紙に
筆記具で筆記作業を行う場合とは異なった感触となるた
め、ユーザに違和感をもたせてしまうという不具合もあ
る。
であり、その目的とするところは、ユーザーにより伝統
的な紙に筆記具で加筆する場合と同じように可逆性記録
媒体上に加筆された文字やマークなどの加筆画像の内容
を、ユーザーによる編集作業を必要とせずに、その可逆
性記録媒体の可逆記録層に記録されている可視画像の元
となる電子データに反映させることが可能な可逆性記録
媒体用処理装置及び加筆画像処理システムを提供するこ
とである。
に、請求項1の発明は、可逆的に状態が変化する可逆記
録層を有し、該可逆記録層の状態を変化させることで可
視画像の記録及び消去が可能な可逆性記録媒体に対し
て、該可逆記録層の状態を変化させるための処理を施す
処理手段を備えた可逆性記録媒体用処理装置であって、
上記可逆性記録媒体の表面に加筆された加筆画像を電子
データとして読み取る加筆画像読取手段を有することを
特徴とするものである。また、請求項2の発明は、請求
項1の可逆性記録媒体用処理装置において、上記可逆性
記録媒体表面に加筆された加筆画像を構成する加筆物質
を除去する加筆物質除去手段を有することを特徴とする
ものである。また、請求項3の発明は、請求項2の可逆
性記録媒体用処理装置において、上記可逆性記録媒体の
表面に付着した加筆物質を検出する加筆物質検出手段
と、上記加筆物質検出手段により加筆物質が検出された
ときには上記加筆物質除去手段により加筆物質を除去さ
せ、該加筆物質検出手段により加筆物質が検出されなか
ったときには該加筆物質除去手段により加筆物質を除去
させないように、該加筆物質除去手段の作動、不作動を
切り換える作動切換手段とを有することを特徴とするも
のである。また、請求項4の発明は、請求項1、2又は
3の可逆性記録媒体用処理装置において、上記可逆性記
録媒体に記録又は加筆された画像を識別するために該可
逆性記録媒体が有する識別情報を読み取る識別情報読取
手段を有することを特徴とするものである。また、請求
項5の発明は、請求項4の可逆性記録媒体用処理装置に
おいて、上記加筆画像読取手段により読み取った加筆画
像データを、文字データ又は画像データを編集するため
の編集手段により編集可能な電子データに変換するため
のデータ変換手段を有することを特徴とするものであ
る。また、請求項6の発明は、請求項4又は5の可逆性
記録媒体用処理装置において、上記識別情報は、該識別
情報を有する可逆性記録媒体の可逆記録層に記録されて
いる可視画像の元データを特定するためのデータ特定情
報を含んでおり、可逆性記録媒体の可逆記録層に記録さ
れる可視画像の元となる元データを記憶する元データ記
憶手段と、上記識別情報読取手段により読み取った識別
情報に対応する元データを、上記元データ記憶手段に記
憶されている元データの中から特定する元データ特定手
段と、上記加筆画像読取手段により読み取った加筆画像
データの内容を、上記元データ特定手段により特定され
た元データの内容に追加するデータ追加手段とを有する
ことを特徴とするものである。また、請求項7の発明
は、請求項6の可逆性記録媒体用処理装置において、所
定の情報をユーザーに知らせるための表示手段と、上記
加筆画像読取手段により加筆画像データが読み取られた
が、上記識別情報読取手段により読み取った識別情報に
対応する元データを上記元データ特定手段により特定で
きないとき、上記表示手段に、上記データ追加手段によ
る処理ができない旨の情報を表示させる表示制御手段と
を有することを特徴とするものである。また、請求項8
の発明は、請求項6又は7の可逆性記録媒体用処理装置
において、上記加筆画像読取手段により加筆画像データ
が読み取られたが、上記識別情報読取手段により読み取
った識別情報に対応する元データを上記元データ特定手
段により特定できないとき、該加筆画像データを新規デ
ータとして記憶する新規データ記憶手段を有することを
特徴とするものである。また、請求項9の発明は、可逆
的に状態が変化する可逆記録層を有し、該可逆記録層の
状態を変化させることで可視画像の記録及び消去が可能
な可逆性記録媒体に対して、該可逆記録層の状態を変化
させるための処理を施す処理手段を備えた可逆性記録媒
体用処理装置と、通信手段を介して上記可逆性記録媒体
用処理装置に接続され、可逆性記録媒体の可逆記録層に
記録される可視画像の元となる元データを記憶する元デ
ータ記憶手段を有する情報処理装置とを備える加筆画像
処理システムであって、上記可逆性記録媒体用処理装置
は、請求項4又は5の可逆性記録媒体用処理装置であ
り、上記識別情報は、該識別情報を有する可逆性記録媒
体の可逆記録層に記録されている可視画像の元データを
特定するためのデータ特定情報を含んでおり、上記識別
情報読取手段により読み取った識別情報に対応する元デ
ータを、上記情報処理装置の元データ記憶手段に記憶さ
れている元データの中から特定する元データ特定手段
と、上記加筆画像読取手段により読み取った加筆画像デ
ータの内容を、上記元データ特定手段により特定された
元データの内容に追加するデータ追加手段とを有するこ
とを特徴とするものである。また、請求項10の発明
は、請求項9の加筆画像処理システムにおいて、所定の
情報をユーザーに知らせるための表示手段と、上記加筆
画像読取手段により加筆画像データが読み取られたが、
上記識別情報読取手段により読み取った識別情報に対応
する元データを上記元データ特定手段により特定できな
いとき、上記表示手段に、上記データ追加手段による処
理ができない旨の情報を表示させる表示制御手段とを有
することを特徴とするものである。また、請求項11の
発明は、請求項9又は10の加筆画像処理システムにお
いて、上記加筆画像読取手段により加筆画像データが読
み取られたが、上記識別情報読取手段により読み取った
識別情報に対応する元データを上記元データ特定手段に
より特定できないとき、該加筆画像データを新規データ
として記憶する新規データ記憶手段を有することを特徴
とするものである。上記請求項1の可逆性記録媒体用処
理装置は、可逆性記録媒体の可逆記録層に記録される可
視画像を消去する消去処理、可逆性記録媒体の可逆記録
層に可視画像を記録する記録処理、あるいは、可逆性記
録媒体の可逆記録層に記録される可視画像を消去すると
ともにその可逆記録層に可視画像を記録する書換処理を
行う処理手段を有する。ここで、本請求項の可逆性記録
媒体用処理装置においては、可逆性記録媒体の表面に加
筆された加筆画像を電子データとして読み取る加筆画像
読取手段が設けられている。この加筆画像読取手段によ
り、加筆画像が電子データとして読み取られることで、
可逆性記録媒体上の加筆画像はコンピュータによる処理
が可能な状態となる。また、上記請求項9の加筆画像処
理システムは、請求項4又は5の可逆性記録媒体用処理
装置、すなわち、可逆性記録媒体に記録又は加筆された
画像を識別するために可逆性記録媒体が有する識別情報
を読み取る識別情報読取手段を有する可逆性記録媒体用
処理装置を用い、その可逆性記録媒体用処理装置に通信
手段を介して接続される情報処理装置を備えている。こ
の情報処理装置には元データ記憶手段が設けられてお
り、その元データ記憶手段には可逆性記録媒体の可逆記
録層に記録される可視画像の元となる元データが記憶さ
れている。よって、元データは、可逆性記録媒体用処理
装置ではなく、その可逆性記録媒体用処理装置に通信手
段を介して接続された情報処理装置で管理される。ここ
で、本請求項の加筆画像処理システムにおいては、可逆
性記録媒体用処理装置において識別情報読取手段により
可逆性記録媒体が有する識別情報を読み取り、その識別
情報に対応する元データ、すなわち、その可逆性記録媒
体の可逆記録層に記録される可視画像の元となる元デー
タを、元データ特定手段により情報処理装置の元データ
記憶手段に記憶されている元データの中から特定する。
そして、データ追加手段により、その特定された元デー
タの内容に、加筆画像読取手段により読み取った加筆画
像データの内容を追加する。よって、可逆性記録媒体上
に加筆された加筆画像の加筆画像データは、その可逆性
記録媒体の可視画像の元となる電子データに追加される
ことになる。尚、上記データ特定手段を実現する構成
は、そのすべてを可逆性記録媒体用処理装置又は情報処
理装置のいずれか一方に設けてもよいし、その構成を両
方に分けて設けてもよい。また、上記データ追加手段を
実現する構成は、そのすべてを情報処理装置に設けても
よいし、その構成を可逆性記録媒体用処理装置及び情報
処理装置の両方に分けて設けてもよい。また、本加筆画
像処理システムを構成する情報処理装置は複数あっても
よく、その場合、識別情報に対応する元データが、複数
の情報処理装置のうちのどの装置の元データ記憶手段に
記憶されているかを元データ特定手段により特定する。
用処理装置としての記録書換装置と、この記録書換装置
に通信手段としてのネットワークを介して接続される情
報処理装置としてのパーソナルコンピュータ(以下、
「パソコン」という。)とから構成される加筆画像処理
システムとしての記録書換システムに適用した一実施形
態について説明する。尚、本実施形態におけるパソコン
は、一般に市販されているものを利用することができ
る。本実施形態における記録書換装置の処理対象となる
可逆性記録媒体は、可逆的に状態が変化する可逆記録層
を有し、熱、光、電気、磁気などのエネルギーによる処
理を施して可逆記録層の状態を変化させることで、可視
画像の記録及び消去が可能なものである。尚、この処理
では、1種類のエネルギーだけを利用するものでも、2
種類以上のエネルギーを組み合わせて用いるものでもよ
い。以下、代表的な可逆性記録媒体について例示する
が、これらに限定されるものではない。
が行われる可逆性記録媒体(以下、「感熱記録媒体」と
いう。)としては、ロイコ染料の可逆発色を用いるもの
が代表例として挙げられる。これは、高いコントラスト
の発色画像が形成できるので、文書用としては最も好適
なものである。この感熱記録媒体についての詳細は後述
する。この他の感熱記録媒体としては、例えば、高分子
中に低分子化合物の結晶粒子を分散させた複合膜の光散
乱性の可逆変化を利用した可逆記録層をもつ記録媒体
や、高分子液晶層の光散乱性の可逆変化を利用した可逆
記録層をもつ記録媒体が挙げられる。前者は、一般に低
分子化合物の融点以上に加熱すると可逆記録層が白濁化
して画像を記録でき、これより低い温度に加熱すると可
逆記録層が透明になって画像を消去できる。一方、後者
は、等方点以上まで加熱した後に急冷すると可逆記録層
が透明化して画像を記録でき、等方点以上まで加熱した
後に徐冷すると白濁状態になって画像を消去できる。こ
の他にも、液晶材料や高分子材料を単独で又は組み合わ
せて用い、加熱温度又は加熱後の冷却速度の違いによっ
て画像の記録と消去が行われる記録媒体もある。
でき、その画像の保持に電力を必要としないメモリー性
を有する可逆性記録媒体も知られている。このような可
逆性記録媒体の中でも、電界によって画像の記録及び消
去が可能な可逆記録層をもつものが、消費電力を小さく
できる点で好ましい。その可逆記録層には、液晶材料を
用いることができ、例えば強誘電性高分子液晶の層であ
れば、安定したメモリー性を有するので、書き替え型の
記録媒体に利用する場合に有益である。この他、メモリ
ー性を有するスメクチック液晶やコレステリック液晶材
料なども利用することができる。これらの液晶材料は、
可逆記録層の偏光特性の変化を利用して画像を記録する
ことができるが、その他、2色性色素を含有させること
により着色画像を可逆的に記録させることも可能であ
る。これらの可逆記録層は、電界により可逆的に画像を
記録するのが一般的であるが、熱などの他のエネルギー
と電界とを組み合わせて画像の記録及び消去を可能にし
て画像保持特性を向上させたものもある。
及び消去ができる可逆性記録媒体としては、電気泳動材
料を利用したものもある。このような可逆性記録媒体と
しては、例えば、着色した溶媒中に酸化チタンなどの白
色微粒子を分散し、その粒子を電界により移動させて可
逆的に画像の記録及び消去を行うものが挙げられる。特
に、このような電気泳動材料をマイクロカプセル中に閉
じこめ、これを高分子フィルムなどの支持体上に樹脂に
よって固定した可逆記録層をもつ可逆性記録媒体は、紙
などの記録媒体に代わりに文書用の記録媒体として好適
に利用することができる。また、球状粒子の半分を着色
し、残り半分を白色にしたものをマイクロカプセル中に
媒質とともに閉じこめ、そのマイクロカプセルを支持体
上に保持させ、その球状粒子を電界により回転させて画
像を可逆的に記録及び消去する可逆性記録媒体も利用す
ることができる。上述した電気エネルギーを用いて画像
の記録及び消去ができる可逆性記録媒体に対する処理で
は、静電スタイラスやこれをライン状に並べたヘッドを
用いて書き込みを行ったり、イオンフローによって書き
込みを行ったり、あるいは、電子写真感光体などを利用
して静電潜像を可逆性記録媒体上に転写して書き込みを
行ったりするなどの公知の処理方法を利用することがで
きる。
記録層を熱処理することで可逆的に発色・消色するロイ
コ染料等の材料を用いた感熱記録媒体が、白色の地肌に
コントラストの高い画像を記録できる点で、紙などの記
録媒体が従来果たしていた文書用途等の役割に取って代
わる実用的な記録媒体として最も好ましい。この感熱記
録媒体の中には、加熱温度および/または加熱後の冷却
速度の違いにより発色および消色するものが包含され
る。尚、このような感熱記録媒体については、特開平1
0−58724号公報、特開平5−124360号公
報、特開平11−268419号公報、特開平11−1
927373号公報などにも詳述されている。
体としての感熱記録媒体について詳述する。図2は、本
実施形態における記録書換装置の処理対象となる感熱記
録媒体100の概略構成を示す厚さ方向の断面図であ
る。図2(a)は、感熱記録媒体100の代表的な一例
を示すものであり、この感熱記録媒体100は、支持体
101の上面に可逆記録層102及び保護層103が順
次積層された構成を有する。また、図2(b)は、感熱
記録媒体100の代表的な他の例を示すものであり、こ
の感熱記録媒体100は、支持体101の上面に可逆記
録層102及び保護層103が積層され、かつ、支持体
101の下面にバックコート層104をもつ構成を有す
る。
スチックフィルムなどが用いられる。支持体101とし
て紙を用いる場合、あらかじめ平滑性や白色度などを高
めるため、フィラーを結着材とともに塗布したコート紙
を使用するのが好ましい。また、支持体101としてプ
ラスチックフィルムを用いる場合、ポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムなどを使用する。尚、この
フィルムは、透明であってもフィラーを分散させて白色
にしたものであってもよい。また、支持体101の表面
には、必要に応じてあらかじめ画像情報を印刷しておい
てもよい。支持体101の厚さは、0.05〜0.5m
m程度であるのが好ましいが、特に文書用として用いる
場合は、扱いやすさの点で一般に用いられている紙と同
程度の0.05〜0.25mmであるのが好ましい。
加条件によって可視光に対する吸収、透過、反射、散乱
などの光学特性が変化する材料であるが、室温環境下で
可逆的に発色状態と消色状態を固定できる材料を利用す
ることができる。具体的には、特開平5−124360
号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−
95175号公報、特開2000−33776号公報、
特開2000−118142号公報、特開2001−1
62941号公報などに記載されている感熱記録媒体1
00が使用できる。特に、可逆記録層102としては、
高いコントラストが得られ視認性に優れたロイコ染料を
用いるのが好ましい。このロイコ染料としては、例え
ば、フタリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオ
ラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラ
ミン系化合物などを使用することができる。また、ロイ
コ染料を可逆的に発色させる顕色剤としては、フェノー
ル性水酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基などの酸性基
と分子間凝集力を制御する長鎖の炭化水素基を連結した
化合物を用いることができる。尚、これらの顕色剤の連
結基や長鎖炭化水素基の間にはヘテロ原子を含む二価の
基を有していてもよい。また、可逆記録層102は、上
述したロイコ染料等の可逆発色材料と樹脂によって形成
されるが、この樹脂は、書き換えの繰り返しにともなう
熱的ストレスや機械的ストレスに強い硬化型の樹脂であ
るのが望ましい。可逆記録層102の厚さは、3〜15
μm程度であるのが好ましい。
のサーマルヘッドから加えられる熱的ストレスや機械的
ストレスから可逆記録層102を保護し、その表面のダ
メージを防ぐための層である。また、紫外線によるロイ
コ染料の分解を防止するため、紫外線を吸収する機能を
もつものが好ましい。尚、保護層103は、紫外線を吸
収する機能と、熱的及び機械的ストレスから保護する機
能とを個別にもつ二層以上の構造であってもよい。いず
れにしても、保護層103には、強度の点から硬化型樹
脂を用いるのが好ましい。また、画像を記録する際に表
面に接触するサーマルヘッドの滑りも重要であり、表面
にある程度の凹凸をつけるためにフィラーを加えること
もある。また、文書用として用いるには、表面の光沢が
ある程度低いことも求められるが、これもフィラーを添
加することで達成できる。保護層103には、この他に
着色剤を含有させることもできる。この場合、例えば、
文書用として用いるときに、普通の紙と混在したときで
も紙と感熱記録媒体100とを容易に区別できるように
することができる。保護層103の厚さは、1〜10μ
m程度であるのが好ましい。
1が紙である場合に、その紙が吸湿して伸縮したときの
カールの発生を抑える機能を有する。バックコート層1
04の材料には、硬化型樹脂を用いるのが好ましく、支
持体101、可逆記録層102、保護層103とのバラ
ンスを考慮して、その材料の硬さと膜厚を選択する。
外にも、必要に応じて支持体101上にアンダーコート
層、断熱層などを設けることもできる。また、支持体1
01の両面に可逆記録層102、保護層103を設け、
両面に画像を記録できるようにすることもできる。ま
た、本実施形態に使用する感熱記録媒体100には、上
記支持体101に、磁気メモリ、光メモリ、光磁気メモ
リ、ICメモリなどの情報記録部を設けたものを利用す
ることもできる。
記具にて加筆画像を書き込んだ様子を示す説明図であ
り、図3(b)は、その加筆画像が表面に書き込まれ、
かつ、所定の情報に基づく可視画像が可逆記録層102
に記録されている感熱記録媒体100の断面図である。
以下の説明では、パソコンにより作成された文書データ
に基づく文書画像(可視画像)が可逆記録層102に記
録されている感熱記録媒体100上に、ユーザーにより
筆記具にて文字(加筆画像)が書き込まれる場合につい
て説明する。図3(b)に示すように、感熱記録媒体1
00の表面には、筆記具により加筆物質としてのインク
が付着して文字画像が保持され、また、感熱記録媒体1
00の可逆記録層102には、発色部分と消色部分との
コントラストにより文書画像が記録されている。本実施
形態では、文書画像部分が発色して可逆記録層102に
文書画像が記録される。
に、感熱記録媒体100上に筆記具にて文字を書き込ん
だ様子を示す説明図であり、図4(b)は、文書画像が
表面に書き込まれ、かつ、文書画像及び後述する識別情
報としてのバーコード画像が可逆記録層102に記録さ
れている感熱記録媒体100の断面図である。図4
(b)に示すように、感熱記録媒体100の表面には、
筆記具により加筆物質としてのインクが付着して文字画
像が保持され、また、感熱記録媒体100の可逆記録層
102には、発色部分と消色部分とのコントラストによ
り文書画像及びバーコード画像が記録されている。尚、
このバーコード画像は、文書画像の記録を妨げないよう
に、例えば、図4(a)に示すように、文書画像に対し
て横縁部分や上縁又は下縁部分などの感熱記録媒体10
0の周縁部分に記録されるのが望ましい。
00の基本的な発色・消色プロセスについて説明する。
図5(a)及び(b)は、感熱記録媒体100の基本的
な発色・消色プロセスを示すグラフである。図5(a)
と図5(b)は、材料の違いにより発色・消色プロセス
が異なる代表的な2つの例をそれぞれ示している。いず
れのグラフも、実線で示すように、消色状態Aから加熱
していき、可逆発色成分が溶融する温度T2以上に加熱
された状態Bになった後に急冷すると、ロイコ染料の発
色状態Cが固定される。これにより、感熱記録媒体10
0上に画像が記録される。また、発色状態Cから温度T
2より低温側にある消色温度範囲(T1〜T2)に加熱
すると、ロイコ染料が消色状態Dとなり、その後、消色
状態Aで固定される。これにより、感熱記録媒体100
上に記録された画像を消去できる。尚、画像を記録する
ときの処理には、通常、サーマルヘッドを用いて行われ
るが、レーザー光を用いて画像を記録する処理を行うも
可能である。また、画像を消去するときの処理には、基
板上に帯状の発熱体を有し、ガラス等によって保護層が
形成されたセラミックヒータ基板又は内部に熱源を有す
るヒートローラなどが実用的に用いられる。
構成及び各部の動作について説明する。図1は、本実施
形態における記録書換装置1を示す概略構成図である。
この記録書換装置1は、感熱記録媒体100の可逆記録
層102を消色状態にするために処理部材としての消去
用加熱部材であるヒータ基板11を用いて感熱記録媒体
100に対して加熱処理を行う処理手段としての消去部
10と、感熱記録媒体100の可逆記録層102を発色
状態にするために処理部材としての記録用加熱部材であ
るサーマルヘッド21を用いて感熱記録媒体100に対
して加熱処理を行う処理手段としての記録部20と、感
熱記録媒体100の表面に加筆された文字画像を構成す
る加筆物質100aを除去する加筆物質除去手段を構成
するクリーニング部30と、加筆画像読取手段としての
加筆画像読取部40とを備えている。また、この記録書
換装置1には、処理対象となる感熱記録媒体100を収
容する給紙トレイ2、給紙トレイ2から感熱記録媒体1
00を送り出す給紙ローラ3、給紙トレイ2から送り出
された感熱記録媒体100を搬送する搬送ローラ4、感
熱記録媒体100を案内しながら搬送する3つのガイド
ローラ5、処理後の感熱記録媒体100を機外に搬送す
るための排出ローラ6なども設けられている。また、図
示しないが、各部に電力を供給するための電源部、各部
に駆動力を供給するための駆動部、各部の動作を制御す
るための制御部なども設けられている。
加熱するためのヒータ基板11と、感熱記録媒体100
をヒータ基板11に押し付けて搬送させるための加圧ロ
ーラ12とを備えている。ヒータ基板11には、感熱記
録媒体100の搬送方向(以下、「媒体搬送方向」とい
う。)の中央部分に、その媒体搬送方向に直交する方向
における感熱記録媒体100の幅にわたって、熱源とし
ての図示しないハロゲンランプが設置されている。尚、
加圧ローラ12が感熱記録媒体100を搬送させる媒体
搬送手段としても機能する場合には、ガイドローラ5を
省略してもよい。感熱記録媒体100が消去部10に搬
送されると、消去部10では、ヒータ基板11からの熱
エネルギーにより可逆記録層102が上述した消色温度
範囲に加熱され、可逆記録層102に形成された文書画
像が消去される。
いて感熱記録媒体100を加熱するサーマルヘッド21
と、感熱記録媒体100をサーマルヘッド21に押し付
けて搬送させるための加圧ローラ22とを備えている。
サーマルヘッド21には、画像のドットに対応した多数
の発熱素子が設けられており、発熱した個々の発熱素子
に対応する感熱記録媒体100部分を発色温度T2まで
加熱することができる。感熱記録媒体100が記録部2
0に搬送されると、記録部20では、サーマルヘッド2
1の多数の発熱素子を画像情報に応じて個別に発熱さ
せ、発熱した発熱素子に対応する感熱記録媒体100部
分を上述した発色温度T2まで加熱し、可逆記録層10
2に文書画像を記録する。
去する除去部材としてのクリーニングシート31と、ク
リーニングシート31の新規部分を巻回する供給ローラ
32と、クリーニングシート31の使用済み部分を巻回
する巻取ローラ33と、クリーニングシート31を感熱
記録媒体100の表面に押付けるための加圧ローラ34
と、その加圧ローラ34に感熱記録媒体100を介して
対向する補助ローラ35とを備えている。クリーニング
シート31は、繊維質のシート状部材で構成されてお
り、表面に微細な凹凸を有する繊維の織布、編布、不織
布などからなる研磨布のほか、パルプ繊維や化学繊維か
らなる通常の織布、編布、不織布などを利用することが
できる。このような繊維質からなる部材であれば、表面
の微細な凹凸により感熱記録媒体100上の加筆物質1
00aを掻き取る効果が高く、かつ、感熱記録媒体10
0から除去された加筆物質100a等は繊維の目に捕獲
することができるので、一旦除去した加筆物質100a
が脱落することも少ない。尚、このクリーニング部30
では、加筆物質100aのほか、感熱記録媒体100上
に付着するゴミやチリあるいは指紋や脂などの汚れも同
時に除去することができる。
30の動作を示す説明図である。加圧ローラ34は、硬
度の低いゴム又はスポンジ等で形成されており、図中矢
印Aの方向に搬送されてくる感熱記録媒体100の表面
にクリーニングシート31を介して圧接する。これによ
り、補助ローラ35により裏面が支持されている感熱記
録媒体100との間でニップ部Xが形成される。クリー
ニングシート31の表面には、媒体搬送方向に対して直
交する方向(幅方向)にも凸凹があり、その幅方向で加
筆物質等の除去ムラが生じ得るので、除去残りが生じな
いようにニップ部Xの幅は比較的広めに設定するのがよ
い。具体的には、クリーニングシート31の材質等によ
っても異なるが、2ミリ以上であるのが好適である。
00とクリーニングシート31とが接触している間、ク
リーニングシート31が移動しないように固定される。
そして、感熱記録媒体100がクリーニングシート31
との接触部分を通過すると、図6(b)に示すように、
加圧ローラ34は図中矢印Bに示す方向すなわち補助ロ
ーラ35から離間する方向に移動し、クリーニングシー
ト31で回収した加筆物質100a等が補助ローラ35
に付着するのを防ぐ。その後、図示しない除去部材移動
手段としてのステッピングモータにより加圧ローラ34
及び巻取ローラ33を回転駆動させて、クリーニングシ
ート31を図中矢印Cの方向に移動させる。これによ
り、次の除去処理時には、新規なクリーニングシート部
分で感熱記録媒体100に対する除去処理を行うことが
できる。尚、ステッピングモータからの駆動力を巻取ロ
ーラ33に伝達する駆動力伝達経路上に摩擦クラッチ等
を設けるなどして、クリーニングシート41の弛みを吸
収する構成とするのが望ましい。本実施形態では、除去
処理中にクリーニングシート31が移動しないように固
定されているが、除去処理中にニップ部Xにおいてクリ
ーニングシート31が媒体搬送方向の向きとは逆向きに
移動するようにしてもよい。この場合、固定しておく場
合に比べて、除去した加筆物質100a等の付着量が少
ないクリーニングシート部分で感熱記録媒体100の表
面を摺擦できるので、除去性能を高めることができる。
取部40の構成及び動作について説明する。図7は、加
筆画像読取部40の概略構成図である。この加筆画像読
取部40は、発光素子41と受光素子42とから構成さ
れており、発光素子41で発光した光の反射光を受光素
子42で受光することで、感熱記録媒体100上に付着
した加筆物質100aによる文字画像を読み取る。発光
素子41は、光源として赤外光源を用いており、具体的
には、感熱記録媒体100の幅方向に配列された多数の
赤外LEDで構成されている。また、受光素子42は、
感熱記録媒体100の幅方向に配列されたライン型のC
CDセンサで構成されており、その受光素子42の受光
面の前方には、可視域成分を遮断する光学フィルタ43
と、集光レンズ44が設けられている。ここで、感熱記
録媒体100上の文字画像は、ユーザーにより感熱記録
媒体100の周縁部分に加筆されることも多いので、感
熱記録媒体100のサイズに合わせて、そのサイズ以上
の範囲からの反射光をCCDセンサで受光できるように
構成するのが望ましい。具体的には、例えばA4サイズ
の感熱記録媒体100をその長手方向が媒体搬送方向に
沿うように搬送する場合、感熱記録媒体100の幅方向
の長さ以上に配列されたライン型のCCDセンサを用い
るのが望ましい。
た文字筆画像を読み取るための原理について説明する。
図8は、図5(a)に示す発色・消色特性をもつロイコ
染料からなる可逆記録層102の吸収スペクトルを示す
グラフである。図8に示すように、ロイコ染料には赤外
域での吸収がない。したがって、可逆記録層102に記
録される文書画像部分では赤外光が吸収されない。一
方、筆記具により加筆されたことで感熱記録媒体100
a上に付着する加筆物質100aは、赤外域でも吸収の
ある顔料成分をもつインクであるのが最も一般的であ
る。したがって、感熱記録媒体100の表面上に加筆さ
れた文字画像部分では、赤外光が吸収されることにな
る。このような可逆記録層102の文書画像と感熱記録
媒体100上の文字画像との吸収特性の違いにより、可
逆記録層102の文書画像と区別して感熱記録媒体10
0上の文字画像を識別することができる。尚、本実施形
態では、光の吸収特性を利用して可逆記録層102の文
書画像と区別して感熱記録媒体100上に加筆された文
字画像を識別しているが、他の光学的特性の違いを利用
して識別することも可能である。また、可逆記録層10
2の文書画像部分と感熱記録媒体100上の文字画像部
分とが同じような光学的な特性を有する場合には、その
材料系でもかまわない。
子41として赤外LEDを使用し、可視域成分を遮断す
る光学フィルタ43を介してCCDセンサからなる受光
素子42で受光することで、可逆記録層102の文書画
像と区別して感熱記録媒体100上の文字画像だけを読
み取ることができる。すなわち、感熱記録媒体100の
可逆記録層102に記録された文書画像と表面に加筆さ
れた文字画像は、これらの画像からの可視域の反射光を
肉眼で受けることで、文書画像及び文字画像ともに利用
者に確認される。しかし、加筆画像読取部40では、可
視域の反射光が光学フィルタ43により遮断されるとと
もに、発光素子41からの赤外光による反射光を受光素
子42で受光することになる。よって、CCDセンサか
らなる受光素子42では、文書画像部分と非文書画像部
分との区別なく赤外光を含む可逆記録層102からの反
射光と、赤外光をほとんど含まない文字画像部分からの
反射光とが受光されることになる。したがって、CCD
センサの受光量が低い部分は文字画像部分であると認識
できるので、可逆記録層102の文書画像と区別して感
熱記録媒体100上の文字画像だけを読み取ることがで
きる。以上の構成により、図3に示したような感熱記録
媒体100上に加筆された文字画像を読み取ることがで
きる。
00上に加筆された文字画像及びバーコード画像を読み
取る場合の構成について説明する。図9は、上記記録書
換装置1の構成にバーコード画像を読み取るための識別
情報読取手段としてのバーコード読取部50を追加した
構成を示す概略構成図であり、図10は、そのバーコー
ド読取部50の概略構成図である。この記録書換装置1
では、上記加筆画像読取部40の媒体搬送方向上流側に
バーコード読取部50が設けられているが、消去部10
によりバーコード画像が消去される前であれば、どの位
置に設けてもよい。
部50は、上記加筆画像読取部40と同様に、発光素子
51と受光素子52とから構成されているが、その発光
素子51は、光源として赤色LED等の可視光源を用
い、受光素子52は、一般的なフォトダイオードを用い
ている。尚、受光素子52を、上記加筆画像読取部40
と同様にCCDセンサで構成してもよいが、バーコード
読取部50は、バーコード画像で示されるバーコード情
報を読み取れればよいので、低コストなフォトダイオー
ドを利用するのが好ましい。また、その受光素子52の
受光面の前方には、赤外域成分を遮断する光学フィルタ
53と、集光レンズ54が設けられている。このバーコ
ード読取部50の構成は、一般的に利用されているバー
コード読取装置(バーコードリーダ)を利用することが
できる。尚、バーコード画像は、文書画像と同様に感熱
記録媒体100の可逆記録層102に記録されているの
で、文書画像と同じ光学的特性をもち、上記加筆画像読
取部40では読み取ることができない。
部50の構成及び配置をそれぞれ説明するために、上記
記録書換装置1を感熱記録媒体100の表面法線方向か
ら見たときの概略構成図である。図11(a)は、バー
コード画像が媒体搬送方向先端側又は後端側の周縁部分
に記録されている感熱記録媒体100に対して、そのバ
ーコード画像を読み取るための構成を示している。この
バーコード読取部50は、上記加筆画像読取部40と同
様に、感熱記録媒体100の幅にわたって延びるライン
型の構成を有する。この場合、バーコード画像が感熱記
録媒体100のどの部分に記録されているか不明なとき
でも、そのバーコード画像を読み取ることが可能であ
る。また、図11(b)及び(c)は、バーコード画像
が媒体搬送方向に対して左横縁部分に記録されている感
熱記録媒体100に対し、そのバーコード画像を読み取
るための構成を示している。図11(b)に示すバーコ
ード読取部50は、予めバーコード画像の位置に対応す
るように配置されている。この場合、予めバーコード画
像の位置が規格化されていれば、バーコード読取部50
の構成を大幅に簡略化することができる。一方、図11
(c)に示すバーコード読取部50も、予めバーコード
画像の位置に対応するように配置されているが、加筆画
像読取部40と同じライン(幅方向のライン)上に配置
されている。この場合、1本のライン型センサを用い、
その検出領域の一部を加筆画像読取部40として利用
し、他部をバーコード読取部50として利用することが
できる。したがって、1つのセンサでバーコード読取部
50と加筆画像読取部40とを構成することができ、装
置の簡略化を図れるとともに、バーコード読取部50の
ラインがなくなる分だけ感熱記録媒体100の搬送距離
を短くすることができるので、装置の小型化も図ること
もできる。
説明するとともに、その動作の流れについて説明する。
図12(a)は、本実施形態における記録書換装置1の
各部の配置例を示す概略構成図であり、図12(b)
は、他の配置例を示す概略構成図である。以下の説明で
は、上述したバーコード読取部50を備えた記録書換装
置1を例に挙げて説明する。図12(a)に示す記録書
換装置1は、感熱記録媒体100の搬送経路を略U字状
に構成したものであり、図12(b)に示す記録書換装
置1は、感熱記録媒体100の搬送経路を略直線状に構
成したものである。図12(a)に示す記録書換装置1
は、装置スペースを小さくできる点で有利であるが搬送
安定性が低い点で不利である。一方、図12(b)に示
す記録書換装置1は、搬送安定性が高い点で有利である
が装置スペースを大きくなる点で不利である。これらの
有利な点や不利な点を考慮して、記録書換装置1の配置
構成を設計する。
00がセットされ、媒体検出手段としてのペーパー検出
センサ8がこれを検出すると、その感熱媒体媒体100
は、給紙ローラ3により搬送が開始される。尚、ペーパ
ー検出センサ8は、一般的な複写機等に用いられるもの
を利用することができる。搬送が開始されると、感熱媒
体媒体100は、まず、バーコード読取部50に搬送さ
れ、その感熱媒体媒体100の可逆記録層102に記録
されたバーコード画像が読み取られる。その後、感熱媒
体媒体100は、加筆画像読取部40に搬送され、その
感熱記録媒体100上に付着した加筆物質100aによ
る文字画像が読み取られる。尚、感熱記録媒体100の
搬送がスムーズに行われるように、本実施形態における
記録書換装置1には、各種ガイド部材7a,7b,7c
が設けられている。
び加筆画像読取部40を通過した感熱記録媒体100
は、クリーニング部30に搬送され、その感熱記録媒体
100の表面に付着している加筆物質100a、ゴミや
チリあるいは指紋や脂などの汚れが除去された後、消去
部10にて可逆記録層102に記録された文書画像が消
去される。その後、感熱記録媒体100は、ガイド部材
7cに案内されながら記録部20に向かうが、そのガイ
ド部材7cに案内されている間に冷却処理が施される。
このガイド部材7cとしては、例えばアルミ等の熱伝導
性の高い材料で加工したものを利用することができる。
このようにして記録部20に搬送された感熱記録媒体1
00は、その可逆記録層102にサーマルヘッド21に
より所定の画像情報に応じた画像が記録され、冷却ロー
ラ9により冷却された後、機外に排出される。尚、消去
部10のヒータ基板11及び記録部20におけるサーマ
ルヘッド21は、各加圧調整機構13,23により、各
加圧ローラ12,22との間の加圧力が調節されてい
る。これにより、感熱記録媒体100は、常に適正な加
圧状態下で加熱処理を受けることができ、良好な消去処
理及び記録処理を実現することができる。
おいて、感熱記録媒体100の表面に文字が書き込まれ
ていない場合、その感熱記録媒体100に対してクリー
ニング部30でのクリーニング処理を行わず、直接、消
去部10又は記録部20に搬送するようにしてもよい。
この場合、処理開始前に、加筆物質検出手段としてのセ
ンサーなどを利用して感熱記録媒体100上の文字画像
の有無を検知し、クリーニング部40でのクリーニング
処理を行うか否かを自動的に選択するように構成するこ
とができる。このとき、上記加筆画像読取部40を加筆
物質検出手段として利用してもよい。また、ユーザーが
判断し、操作手段を操作してクリーニング部40でのク
リーニング処理を行うか否かを選択するように構成する
こともできる。尚、このような処理モードの切り換えを
行うためにユーザーが操作する操作手段は、記録書換装
置本体にもたせてもよいし、この記録書換装置1に接続
されるパソコン側にもたせてもよい。また、上記記録書
換装置1において、感熱記録媒体100からの画像の消
去のみ又は感熱記録媒体100への画像の記録のみを行
う場合には、不要となる記録部20又は消去部10を機
能させずに感熱記録媒体100を通過させたり、不要と
なる記録部20又は消去部10を通過しないように書き
換えを行う場合とは別の経路で搬送したりしてもよい。
る制御部について説明する。図13は、記録書換装置1
における制御部200の基本的な制御ブロック図であ
る。この図では、パソコンから送られてくる文書データ
の処理、メモリ展開、その文書データに基づく画像記録
処理といった部分については省略している。本制御部2
00には、CPU201が設けられており、このCPU
201は、上記消去部10、上記記録部20、上記クリ
ーニング部30、上記加筆画像読取部40、上記バーコ
ード読取部50、上記ペーパー検出センサ8等に接続さ
れている。また、CPU201は、図示しない電源部、
CPUで処理するデータ等を格納する揮発性又は不揮発
性のメモリ202、感熱記録媒体100の搬送を開始し
てから機外に排出するまでの一連の搬送駆動を行う搬送
プロセス駆動部203、加筆画像読取部40で読み取ら
れた加筆画像データとしての文字画像データとバーコー
ド読取部50で読み取られたバーコード情報とを関連づ
けて処理する演算用ICからなる演算処理部204、通
信手段としての通信インターフェース(通信I/F)2
05等にも接続されている。尚、搬送プロセス駆動部2
03としては、一般的な複写機等に用いられるものを利
用することができ、また、通信I/F205としては、
RS232Cポートやイーサネット(登録商標)ポー
ト、PCMCIAカードポートなどの一般的な通信I/
Fを利用することができる。
ログラムに従って各種の情報処理を実行することによ
り、加筆画像読取部40に処理開始命令を出力して文字
画像を読み取らせて文字画像データを受け取り、また、
バーコード読取部50に処理開始命令を出力してバーコ
ード画像を読み取らせてバーコード情報を受け取る。受
け取った文字画像データ及びバーコード情報は、メモリ
202に格納される。本実施形態におけるメモリ202
は、書換可能な不揮発性メモリであり、例えば大容量の
フラッシュメモリやハードディスクなどを利用すること
ができる。また、制御部200は、CPU201が所定
のプログラムに従って各種の情報処理を実行することに
より、消去部10に処理開始命令を出力して感熱記録媒
体100における可逆記録層102の文書画像の消去処
理を実行させたり、また、記録部20に処理開始命令を
出力して感熱記録媒体100の可逆記録層102に文書
データに基づく文書画像の記録処理を実行させたりす
る。
の構成並びに記録書換装置1の動作及びシステム全体の
動作について説明する。図14(a)は、本実施形態に
係る記録書換システムを示す概略構成図であり、図14
(b)は、他の構成を有する記録書換システムを示す概
略構成図である。これらの記録書換システムにおいて
は、ユーザーはパソコン300を介して記録書換装置1
に対して指示を送る。尚、図14(a)に示す記録書換
システムは、記録書換装置1をローカルプリンタとして
利用する場合の一構成例であり、図14(b)に示す記
録書換システムは、記録書換装置1をネットワークプリ
ンタとして利用する場合の一構成例である。また、図示
の例では、図12(b)に示した記録書換装置1を採用
している。
媒体100に記録されているバーコード情報は、その感
熱記録媒体100の可逆記録層102に記録されている
文書画像と、パソコン300のハードディスクに保存さ
れている文書データとを関連付けるために利用される。
バーコード情報が示す具体的な情報としては、例えば、
文書名、ページ番号、感熱記録媒体100の文書画像の
元となる文書データが保存されているパソコンを特定す
るためのコンピュータ名等のデータ特定情報などが挙げ
られる。パソコン300がいわゆるディレクトリ構造で
ファイルの保管場所を管理している場合、そのバーコー
ド情報から、例えば「¥¥コンピュータ名¥ドライブ名
¥フォルダ名¥文書名¥ページ」という情報が得られ、
感熱記録媒体100の文書画像の元となる文書データが
どのパソコンのどこに保存されているかを特定すること
ができる。尚、これらの情報を直接バーコード情報にエ
ンコードできない場合には、例えば、これらの情報を所
定の数値情報にエンコードしておき、その数値情報を介
してこれらの情報とバーコード情報とが対応付けされた
テーブルを用意しておくようにしてもよい。この場合、
CPU201が実行するプログラムは、バーコード情報
を受け取ったら、上記テーブルを参照して文書名等の情
報を認識するように構成する。尚、そのテーブルの保存
場所は、記録書換装置本体であっても、その記録書換装
置1に接続されるパソコン300であってもよい。一
方、文書名等の情報を直接バーコード情報にエンコード
できる場合には、QRコードやデータマトリックスコー
ドなどの大容量の情報をコード化可能な2次元コードを
用いるのが望ましい。
書換システムが複数のパソコン300やサーバ301に
より構成されるネットワークで構築されている場合に
は、上記コンピュータ名の代わりにパソコンのIPアド
レス等のパソコンを特定するための情報をバーコード情
報に含ませてもよい。尚、図14(b)に示す記録書換
システムの例では、複数のパソコン300とサーバ30
1とから構成されるクライアント/サーバ型のネットワ
ークを例に挙げているが、これ以外の構造を有するネッ
トワークで構成してもよい。
ステム全体の動作の流れについて説明する。以下、記録
書換装置1として、図11(a)に示す構成をもつもの
を用いた場合について説明する。まず、ユーザーがパソ
コン300を用いて作成した文書データに基づく文書画
像を、バーコード画像と一緒に感熱記録媒体100に記
録するときのパソコン300における印刷指示処理の流
れについて説明する。図15は、文書画像をバーコード
画像と一緒に感熱記録媒体100に記録するときのパソ
コン300における処理の流れを示すフローチャートで
ある。ユーザーは、自分がパソコン300で作成した文
書データをプリントアウトする場合、まず、その文書デ
ータのみプリントアウトするコード無し印刷か又は文書
データとともにバーコード情報もプリントアウトするコ
ード付き印刷かを決定する(S1)。この決定の際、ユ
ーザーは、印刷ダイアログ等の指示画面に従ってユーザ
ーがコード無し印刷を行うことを決定した場合、後述す
る書換処理における記録処理では、上記文書データに基
づく文書画像の記録のみが行われる(S2)。一方、ユ
ーザーがコード付き印刷を行うことを決定した場合、上
記文書データに基づく文書画像に対応するバーコード情
報を作成する(S3)。そして、後述する書換処理にお
ける記録処理では、上記文書データに基づく文書画像の
みならず、図11(b)に示すようなバーコード情報に
基づくバーコード画像も記録される(S4)。尚、この
ように記録書換装置1にバーコード画像も記録させるた
めのパソコン300の処理動作は、例えば、市販のアプ
リケーションソフト(例えばワープロソフト)にバーコ
ード作成ソフトウェアをモジュールとして組み込むこと
で実現することできる。また、処理前に、パソコン30
0において、同様に感熱記録媒体100上の文字画像を
読み取るか、読み取らないかをユーザーに選択させるこ
ともできる。
命令を受けた記録書換装置1の書換処理の流れについて
説明する。以下、この記録書換装置1で以前にコード付
き印刷でプリントアウトした感熱記録媒体100の表面
に、ユーザーが筆記具で文字を加筆したものについて書
換処理を行う場合について説明する。また、本実施形態
において、上述したパソコン300のディスプレイに表
示される印刷ダイアログ等の指示画面において、ユーザ
ーが印刷対象の感熱記録媒体100上の文字画像を読み
取るか否かを決定するものとし、以下の説明では、ユー
ザーにより文字画像を読み取ることが決定されたものと
する。
換処理の流れを示すフローチャートである。ユーザー
は、まず、ユーザーにより筆記具にて文字が書き込まれ
た感熱記録媒体100を給紙トレイ2にセットする。そ
して、ユーザーは、パソコン300を操作して、上述し
た印刷指示処理に従ってプリントアウトを指示する。ユ
ーザーからの指示に基づいてパソコン300からの印刷
命令を受けたら、記録書換装置1のCPU201は、所
定の記録書換プログラムを実行して、消去部10のヒー
タ基板11を加熱する処理を開始する(S11)。ヒー
タ基板11の温度は、図13に示したサーミスタ14に
より監視されており、サーミスタ14からの出力信号に
基づいて、CPU201はヒータ基板11の温度を認識
する。CPU201がヒータ基板11が所定の設定温度
に達したと判断されたら(S12)、CPU201から
搬送プロセス駆動部203に搬送命令が出力され、感熱
記録媒体100の搬送が開始される(S13)。搬送さ
れた感熱記録媒体100がペーパー検出センサ8に検出
されると(S14)、CPU201は正常に搬送が開始
されたものと判断し、バーコード読取部50に対して処
理開始命令が出力される。これにより、バーコード読取
部50は、発光素子51及び受光素子52を動作させて
感熱記録媒体100のバーコード画像の読取処理を開始
する(S15)。
読み取るか否かを判断するが(S16)、この判断は、
パソコン300において予めユーザーが決定した文字画
像を読み取るか否かの内容に従う。本実施形態におい
て、ユーザーは、上述したように文字画像を読み取るこ
とを決定しているので、CPU201は文字画像を読み
取ると判断し、加筆画像読取部40に対して処理開始命
令を出力する。これにより、加筆画像読取部40は、発
光素子41及び受光素子42を動作させて感熱記録媒体
100上の文字画像の読取処理を開始する(S17)。
一方、仮にユーザーが文字画像を読み取らないと決定し
た場合、CPU201は加筆画像読取部40に対して処
理開始命令を出力しないので、加筆画像読取部40は動
作しない(S18)。このような構成にすることで、無
駄な動作を省くことができる。
コード読取部50に感熱記録媒体100が搬送されてく
ると、その受光素子52は、その感熱記録媒体100か
らの反射光の強度変化を検出し、その感熱記録媒体10
0の可逆記録層102に記録されているバーコード画像
を読み取る。このバーコード読取部50によりバーコー
ド画像が読み取られたら(S19)、そのバーコード情
報はCPU201に送られ、メモリ202に保存される
(S20)。また、加筆画像読取部40に感熱記録媒体
100が搬送されてくると、その受光素子42は、その
感熱記録媒体100からの反射光の強度変化を検出し、
その感熱記録媒体100上の文字画像を読み取る。この
加筆画像読取部40により文字画像が読み取られたら
(S21)、その文字画像データはCPU201に送ら
れる。これにより、CPU201は、上記クリーニング
部30に対して処理開始命令を出力し、クリーニング部
30に、感熱記録媒体100上の加筆物質100a等の
除去処理を実行させる(S22)。また、文字画像デー
タを受け取ったCPU201は、その文字画像データを
メモリ202に保存する(S23)。尚、本実施形態で
は、加筆物質検出手段として加筆画像読取部40を利用
しているが、加筆画像読取部40とは別個のセンサを設
けてもよい。
送経路に沿って搬送され、その可逆記録層102に記録
されている文書画像が消去部10で消去され(S2
4)、消去後の可逆記録層102にパソコン300から
の画像情報に従った新しい画像が記録部20で記録され
る(S25)。尚、感熱記録媒体100が消去部10を
完全に通過したら、CPU201は、消去部10に対し
て処理終了命令を出力する。これにより、ヒータ基板1
1の加熱動作が停止する(S26)。また、クリーニン
グ部30での除去処理を行った場合には、感熱記録媒体
100がクリーニング部30を完全に通過した後、CP
U201からクリーニング部30に処理終了命令が出力
され、クリーニング部30は除去処理を終了する(S2
7)。
可逆記録層102に対する画像の書き換えを終えたら、
CPU201は、所定の関連付けプログラムを実行する
ことでデータ変換手段及び元データ特定手段として機能
し、メモリ202に保存したバーコード情報及び文字画
像データの関連付け処理を行う(S30)。尚、この関
連付け処理は、少なくともバーコード情報及び文字画像
データをメモリ202に保存した後であれば、感熱記録
媒体100の可逆記録層102に対する画像の書き換え
を終了する前に開始してもよい。
媒体100から読み取ったバーコード情報及び文字画像
データの関連付け処理の流れを示すフローチャートであ
る。この関連付け処理では、感熱記録媒体100から読
み取ったバーコード情報に基づいて、その感熱記録媒体
100の可逆記録層102に記録されていた文書画像
と、その文書画像に対応するパソコン300に保存され
た元データとしての文書データ(以下、「元の文書デー
タ」という。)との関連付けを行う。
換処理におけるS21において加筆画像読取部40によ
り文字画像が読み取られた場合、CPU201は文字画
像データがあると判断し(S31)、メモリ202に保
存されている文字画像データに関する座標データ処理を
行う(S32)。尚、文字画像が読み取られなかった場
合(S31)、CPU201は、そのまま関連付け処理
を終了する。この座標データ処理では、CPU201が
所定の文字認識プログラムを実行することでデータ変換
手段として機能し、その文字画像データをユーザーによ
る修正作業等が可能な電子データ(文字データ)として
パソコン300が認識し得る状態に変換する処理がなさ
れる。この処理内容は、通常のOCR(Optical
−Character−Reader)で行われる処理
と同様である。このような座標データ処理を終えたら、
上記書換処理におけるS19においてバーコード読取部
50によりバーコード画像が読み取られた場合、CPU
201は、バーコード情報があると判断し(S33)、
メモリ202に保存されているバーコード情報に基づい
てデコード処理を行う(S34)。このデコード処理で
は、CPU201によりバーコード情報をデコードする
処理を行う。そして、CPU201は、デコードした情
報と上記S32における座標データ処理で得た加筆文字
データとの対応付け処理を行い(S35)、その対応付
け処理後の加筆文字データをメモリ202に保存するメ
モリ処理を行う(S36)。このようにして、メモリ2
02に保存された加筆文字データは、バーコード情報を
元にデコードされた情報に基づいて特定される元の文書
データが保存されているパソコン300に、通信I/F
205を介して転送される(S37)。これにより、パ
ソコン300に保存されている元の文書データは、ユー
ザーにより感熱記録媒体100上に加筆された文字画像
の文字データが追加された状態に更新される。
がないと判断された場合、CPU201は、プリントア
ウトの指示を行ったユーザーのパソコン300に対し、
通信I/F205を介してその旨の情報を送信する。こ
れにより、その情報を受け取ったパソコン300のディ
スプレイには、上記S32により得た加筆文字データを
新規文書として保存するか否かをユーザーに選択させる
指示画面が表示され(S38)、ユーザーはその指示画
面に従って決定する(S39)。ユーザーが新規文書と
して保存することを決定した場合、その旨の情報がパソ
コン300から記録書換装置1に送信され、これを受け
た記録書換装置1のCPU201は、加筆文字データを
メモリ202に保存するメモリ処理を行う(S40)。
その後、メモリ202に保存された加筆文字データは、
予め設定された文書管理用のパソコン等の所定の場所、
本実施形態ではパソコン300に、通信I/F205を
介して転送される(S41)。これにより、パソコン3
00には、ユーザーにより感熱記録媒体100上に加筆
された文字画像の加筆文字データが新規に保存される。
の流れは一例であり、実用に際して適宜変更することが
できる。以下、記録書換装置1として、加筆画像読取部
40及びバーコード読取部50が1本のライン型センサ
で構成された図11(c)に示す構成をもつものを用い
る場合の処理の一例(以下、「変形例」という。)につ
いて説明する。尚、上述した図16に示したフローチャ
ートによる書換処理の流れでは、ユーザーがパソコンの
操作ミスにより文字画像を読み取らないことを決定して
しまった場合、感熱記録媒体100上に加筆された文字
画像が読み取られないままクリーニング部30により除
去されてしまうことがあるので、本変形例では、ユーザ
ーによる指示に関係なく、常に感熱記録媒体100上の
文字画像を読み取るかように動作させる。
を示すフローチャートである。この書換処理では、図1
6に示したフローチャートによる処理の場合と同様にバ
ーコード読取部50によるバーコード画像の読取処理を
開始させた後(S15)、そのまま加筆画像読取部40
による文字画像の読取処理を開始するとともに(S1
7)、クリーニング部30による加筆物質100a等の
除去処理を実行させる(S22)。
及びバーコード読取部50が1本のライン型センサで構
成されているので、そのライン型センサで読み取られた
データは、文字画像データ及びバーコード情報の区別が
ない。よって、ライン型センサで画像が読み取られたら
(S51)、その画像データは、CPU201により文
字画像データ及びバーコード情報の区別なく、メモリ2
02に保存される(S52)。そして、図16に示した
フローチャートによる処理の場合と同様に上記S24〜
26の処理を実行した後、CPU201は、メモリ20
2に保存したデータに基づいて、バーコード情報及び文
字画像データの関連付け処理を行う(S60)。
流れを示すフローチャートである。本変形例による関連
付け処理の流れは、図17に示したフローチャートによ
る処理の流れと同様であるが、メモリ202に保存され
ているデータは、バーコード情報及び文字画像データの
区別がされていない。しかし、本変形例では、バーコー
ド画像が媒体搬送方向に対して感熱記録媒体100の左
横縁部分に記録されていることが予め決まっているの
で、そのライン型センサにおける読取領域の違いから文
字画像及びバーコード画像の別を判断することができ
る。
1ラインスキャン毎のデータ列の模式図である。この図
において、図中上部のデータ列から順に感熱記録媒体1
00の媒体搬送方向先頭からのデータを示し、図中左端
3つのデータは、媒体搬送方向に対して感熱記録媒体1
00の左横縁部分に対応している。感熱記録媒体100
にバーコード画像が記録されている場合、図示のよう
に、中腹あたりのラインに対応するデータ列における図
中左端3つのデータに、バーコード情報の一部を示す検
知信号が現れる。したがって、ライン型センサからのデ
ータを受け取ったCPU201は、ライン型センサにお
ける読取領域の違いによって、文字画像データ成分とバ
ーコード情報成分とを個別情報として認識することがで
きる。
コード情報成分とを個別に認識したCPU201は、上
記書換処理におけるS51において読み取られた画像デ
ータ中に文字画像データ成分がある否かを判断し(S6
1)、文字画像データ成分があると判断した場合には、
その文字画像データ成分を文字画像データとして座標デ
ータ処理を行う(S32)。尚、読み取られたデータ中
に文字画像データ成分がないと判断した場合(S6
1)、CPU201は、そのまま関連付け処理を終了す
る。また、座標データ処理を終えたCPU201は、今
度は、上記書換処理におけるS51において読み取られ
た画像データ中にバーコード情報成分があるか否かを判
断し(S62)、バーコード情報成分があると判断した
場合にはそのバーコード情報成分をバーコード情報とし
てデコード処理を行う(S34)。以後の処理S35〜
37及び読み取られた画像データ中にバーコード情報成
分がないと判断した場合の処理S38〜41は、図17
に示したフローチャートによる処理の場合と同様であ
る。
が変化する可逆記録層102を有し、その可逆記録層1
02の状態を変化させることで可視画像の記録及び消去
が可能な可逆性記録媒体としての感熱記録媒体100に
対して、可逆記録層102の状態を変化させるための処
理を施す処理手段としての消去部10及び記録部20を
備えた可逆性記録媒体用処理装置としての記録書換装置
1に、感熱記録媒体100の表面に加筆された加筆画像
を電子データとして読み取る加筆画像読取手段としての
加筆画像読取部40が設けられているので、その加筆画
像読取部40により加筆画像としての文字画像が電子デ
ータである文字画像データとして読み取られ、パソコン
300での加工が可能な状態となる。よって、感熱記録
媒体100上に加筆した文字画像が示す情報の内容を、
その感熱記録媒体100の可視画像(文書画像)に対応
する元の文書データの内容に反映させることが可能とな
る。よって、従来のように、ユーザーがパソコン300
により元の文書データに入力したり修正したりする作業
が不要となり、オフィスワークフローの作業効率を上げ
ることが可能となる。また、本実施形態における記録書
換装置1においては、感熱記録媒体100の表面に加筆
された文字画像を構成する加筆物質100aを除去する
加筆物質除去手段としてのクリーニング部30が設けら
れているので、ユーザーにより文字画像が加筆された感
熱記録媒体100に新しい画像を記録するときに、その
文字画像のない感熱記録媒体100に新しい画像を記録
することができる。よって、感熱記録媒体100を好適
に再利用できるようになり、感熱記録媒体100を従来
の紙等の記録媒体の代わりに有効利用することができる
ようになる。また、消去部10のヒータ基板11や記録
部20のサーマルヘッドのような処理部材を感熱記録媒
体100の表面に接触させて消去処理又は記録処理を行
う場合に、その処理部材による処理を行う前にクリーニ
ング部30により加筆物質100aを除去する構成とす
れば、その処理部材に加筆物質100aが付着するのを
抑制することができる。これにより、感熱記録媒体10
0の消去品質及び記録品質が著しく低下して消去残りや
印字のかすれ等を生じるという問題を抑制することがで
きる。また、本実施形態における記録書換装置1におい
ては、感熱記録媒体100の表面に付着した加筆物質1
00aを検出する加筆物質検出手段としての加筆画像読
取部40と、その加筆画像読取部40により加筆物質1
00aが検出されたときにはクリーニング部30により
加筆物質100aを除去させ、加筆画像読取部40によ
り加筆物質100aが検出されなかったときにはクリー
ニング部30により加筆物質100aを除去させないよ
うに、クリーニング部30の作動、不作動を切り換える
作動切換手段としての制御部200のCPU201とが
設けられているので、不要な動作を省くことができる。
また、本実施形態における記録書換装置1においては、
感熱記録媒体100に記録又は加筆された画像を識別す
るために感熱記録媒体100が有する識別情報としての
バーコード情報を読み取る識別情報読取手段としてのバ
ーコード読取部50が設けられているので、加筆画像読
取部40で読み取った加筆画像データである文字画像デ
ータを、感熱記録媒体100の可逆記録層102に記録
されている文書画像と関連付けることが可能となる。よ
って、その文書画像に対応する元の文書データと、読み
取った文字画像データとを関連付けることができ、その
文字画像データの内容を元データの内容に追加するのが
容易となる。また、本実施形態における記録書換装置1
においては、加筆画像読取部40により読み取った文字
画像データを、文字データ又は画像データを編集するた
めの編集手段としてのワープロソフトを組み込んだパソ
コン300により編集可能な電子データとしての加筆文
字データに変換するデータ変換手段としての制御部20
0のCPU201(S32)が設けられている。例え
ば、加筆画像が本実施形態のように文字画像である場
合、その文字画像データを文字認識してパソコン300
が実行するワープロソフトが各文字をそれぞれ文字デー
タとして認識できるように文字コード化する処理を行
う。このような処理を施すことで、文字画像データの追
加された元データについてユーザーが加筆した文字部分
を修正する場合の修正が容易となり、また、加筆した文
字の検索等が容易となるためデータの管理を簡単化する
ことができる。また、本実施形態では、感熱記録媒体1
00に記録又は加筆された画像を識別するために感熱記
録媒体100が有するバーコード情報を読み取るバーコ
ード読取部50を有する上述した記録書換装置1に、通
信手段としてのネットワークを介して、感熱記録媒体1
00の可逆記録層102に記録される可視画像としての
文書画像の元となる元データとしての元の文書データを
記憶する元データ記憶手段としてのハードディスクを有
する情報処理装置としてのパソコン300又はサーバ3
01を接続した加筆画像処理システムとしての記録書換
システムを構築している。ここで、本実施形態における
バーコード情報には、バーコード情報を有する感熱記録
媒体100の可逆記録層102に記録されている文書画
像の元の文書データを特定するためのデータ特定情報と
しての文書名、ページ番号、コンピュータ名等が含まれ
ている。そして、本記録書換システムには、バーコード
読取部50により読み取ったバーコード情報に対応する
元の文書データを、パソコン300又はサーバ301の
ハードディスクに記憶されている文書データの中から特
定する元データ特定手段としての書換記録装置1の制御
部200のCPU201(S37)と、加筆画像読取部
40により読み取った文字画像データの内容を、制御部
200により特定された元の文書データの内容に追加す
るデータ追加手段としてのパソコン300又はサーバ3
01とが設けられているので、感熱記録媒体100上に
加筆した文字画像が示す情報の内容を、その感熱記録媒
体100の文書画像に対応する元の文書データの内容に
反映させることができる。よって、従来のように、ユー
ザーがパソコン300により元の文書データに入力する
等の編集作業が不要となり、オフィスワークフローの作
業効率を上げることができる。尚、本実施形態では、元
の文書データがパソコン300のハードディスクに保存
され、そのハードディスクに保存されている元の文書デ
ータの内容に感熱記録媒体100上に加筆された文字画
像が示す情報の内容を追加する構成について説明した
が、パソコン300を用いずに書換記録装置単体でこれ
を実現することも可能である。この場合、元の文書デー
タを記憶する元データ記憶手段としてのハードディスク
等の不揮発性メモリを記録書換装置1に設け、更に、そ
の記録書換装置1の制御部200を、バーコード読取部
50により読み取ったバーコード情報に対応する元の文
書データをそのハードディスク等に記憶されている文書
データの中から特定する元データ特定手段、及び、加筆
画像読取部40により読み取った文字画像データの内容
を特定された元の文書データの内容に追加するデータ追
加手段として機能させる。これにより、感熱記録媒体1
00に記録される文書画像の元データを記録書換装置1
で一元管理することができる。また、本実施形態におけ
る記録書換システムでは、所定の情報をユーザーに知ら
せるための表示手段としてのパソコン300のディスプ
レイと、加筆画像読取部40により文字画像データが読
み取られたがバーコード読取部50により読み取ったバ
ーコード情報に対応する元の文書データを特定できない
ときに記録書換装置1の制御部200により文字画像デ
ータを元の文書データの内容に追加する処理ができない
旨の情報を表示手段に表示させる表示制御手段としての
パソコン300とが設けられているので、文字画像デー
タを元の文書データの内容に追加する処理ができない原
因をユーザーに解消させるなど、ユーザーに対して注意
を促すことができる。尚、このような記録書換システム
の構成を、書換記録装置単体で実現する場合、その記録
書換装置1に、所定の情報をユーザーに知らせるための
ディスプレイ等の表示手段を設け、加筆画像読取部40
により文字画像データが読み取られたがバーコード読取
部50により読み取ったバーコード情報に対応する元の
文書データを特定できないときに制御部200により文
字画像データを元の文書データの内容に追加する処理が
できない旨の情報を表示手段により表示する表示制御手
段として、制御部200を機能させる。これにより、上
記記録書換システムと同様に、文字画像データを元の文
書データの内容に追加する処理ができない原因をユーザ
ーに解消させるなど、ユーザーに対して注意を促すこと
ができる。また、本実施形態における記録書換システム
では、加筆画像読取部40により文字画像データが読み
取られたがバーコード読取部50により読み取ったバー
コード情報に対応する元の文書データを特定できないと
き、その文字画像データを新規データとして記憶する新
規データ記憶手段として、記録書換装置1の制御部20
0及びパソコン300又はサーバ301が設けられてい
る(S38〜S41)。これにより、文字画像データと
元の文書データとの関連付けができなくても、ユーザー
により加筆された文字画像を電子データとして保存して
おくことができるので、その後、ユーザーはその文字画
像の情報を電子データで利用することができるようにな
る。尚、このような記録書換システムの構成を、書換記
録装置単体で実現する場合、その記録書換装置1に、加
筆画像読取部40により文字画像データが読み取られた
がバーコード読取部50により読み取ったバーコード情
報に対応する元の文書データを特定できないとき、その
文字画像データを新規データとして記憶する新規データ
記憶手段として、例えば制御部200及びメモリ202
を機能させる。これにより、上記記録書換システムと同
様に、文字画像データと元の文書データとの関連付けが
できなくても、ユーザーにより加筆された文字画像を電
子データとして保存しておくことができるので、その
後、ユーザーはその文書画像の情報を電子データで利用
することができるようになる。
記録媒体100の表面に文字が書き込まれた場合につい
て説明しているが、文字に限らず、感熱記録媒体100
の表面にイラストやマークなどが書き込まれた場合にも
同様に適用することができる。このとき、イラストやマ
ークについては、上述したような座標データ処理を行わ
ずに、加筆画像読取部40で読み取った加筆画像データ
をそのまま元の文書データに追加するようにしてもよ
い。また、本実施形態では、識別情報としてバーコード
画像を利用する場合について説明したが、バーコード画
像から識別情報を読み取る構成の代わりに、感熱記録媒
体100の支持体101に磁気メモリ、光メモリ、光磁
気メモリ、ICメモリなどの情報記録部を設け、その情
報記録部に記録された識別情報を読み出す構成とするこ
ともできる。また、本実施形態における記録書換システ
ムにおいては、記録書換装置1で行われる処理内容の一
部をパソコン300等で実行するようにしてもよく、ま
た、パソコン300等で行われる処理内容の一部を記録
書換装置1で実行するようにしてもよい。例えば、本実
施形態の記録書換装置1では、座標データ処理におい
て、文字画像データをユーザーによる修正作業等が可能
な電子データ(文字データ)の状態に変換する処理まで
行っているが、この処理のうち、ユーザーによる修正作
業等が可能な電子データ(文字データ)としてパソコン
300が最終的に認識できるように、受け取った文字画
像データを座標データに変換する処理までを記録書換装
置1で行い、その座標データに基づいて最終的に行われ
る文字認識処理をパソコン300で行うようにしてもよ
い。
り伝統的な紙に筆記具で加筆する場合と同じように可逆
性記録媒体上に加筆された加筆画像を、コンピュータに
よる処理が可能な電子データの状態とすることができる
ので、その加筆画像に基づく加筆情報(文字情報等)
を、ユーザーによる編集作業を必要とせずに、その可逆
性記録媒体の可逆記録層に記録されている可視画像の元
となる電子データに反映させることが可能となるという
優れた効果がある。また、請求項9の発明によれば、ユ
ーザーにより伝統的な紙に筆記具で加筆する場合と同じ
ように可逆性記録媒体上に加筆された加筆画像の加筆画
像データを、その可逆性記録媒体の可視画像の元となる
電子データに追加することができるので、その加筆画像
が示す加筆情報(文字情報等)を、ユーザーによる編集
作業を必要とせずに、その可逆性記録媒体の可視画像の
元となる電子データに反映させることが可能となるとい
う優れた効果がある。
図。
を示す厚さ方向の断面図。
書き込んだ様子を示す説明図。(b)は、文字画像が表
面に書き込まれ、かつ、文書データに基づく文書画像が
可逆記録層に記録されている感熱記録媒体の断面図。
書き込んだ様子を示す説明図。(b)は、文字画像が表
面に書き込まれ、かつ、文書データに基づく文書画像及
びバーコード画像が可逆記録層に記録されている感熱記
録媒体の断面図。
発色・消色プロセスを示すグラフ。
ニング部の動作を示す説明図。
成図。
染料からなる可逆記録層の吸収スペクトルを示すグラ
フ。
加した構成を示す概略構成図。
及び配置をそれぞれ説明するために、同記録書換装置を
感熱記録媒体の表面法線方向から見たときの概略構成
図。
示す概略構成図。(b)は、他の配置例を示す概略構成
図。
御ブロック図。
から構成される記録書換システムを示す概略構成図。
(b)は、他の構成を有する記録書換システムを示す概
略構成図。
媒体に記録するときのコンピュータにおける処理の流れ
を示すフローチャート。
書換処理の流れを示すフローチャート。
から読み取ったバーコード情報及び文字画像データの関
連付け処理の流れを示すフローチャート。
体に対する書換処理の流れを示すフローチャート。
から読み取ったバーコード情報成分及び文字画像データ
成分の関連付け処理の流れを示すフローチャート。
ード読取部として機能するライン型センサで読み取られ
た1ラインスキャン毎のデータ列の模式図。
Claims (11)
- 【請求項1】可逆的に状態が変化する可逆記録層を有
し、該可逆記録層の状態を変化させることで可視画像の
記録及び消去が可能な可逆性記録媒体に対して、該可逆
記録層の状態を変化させるための処理を施す処理手段を
備えた可逆性記録媒体用処理装置であって、上記可逆性
記録媒体の表面に加筆された加筆画像を電子データとし
て読み取る加筆画像読取手段を有することを特徴とする
可逆性記録媒体用処理装置。 - 【請求項2】請求項1の可逆性記録媒体用処理装置にお
いて、上記可逆性記録媒体表面に加筆された加筆画像を
構成する加筆物質を除去する加筆物質除去手段を有する
ことを特徴とする可逆性記録媒体用処理装置。 - 【請求項3】請求項2の可逆性記録媒体用処理装置にお
いて、上記可逆性記録媒体の表面に付着した加筆物質を
検出する加筆物質検出手段と、上記加筆物質検出手段に
より加筆物質が検出されたときには上記加筆物質除去手
段により加筆物質を除去させ、該加筆物質検出手段によ
り加筆物質が検出されなかったときには該加筆物質除去
手段により加筆物質を除去させないように、該加筆物質
除去手段の作動、不作動を切り換える作動切換手段とを
有することを特徴とする可逆性記録媒体用処理装置。 - 【請求項4】請求項1、2又は3の可逆性記録媒体用処
理装置において、上記可逆性記録媒体に記録又は加筆さ
れた画像を識別するために該可逆性記録媒体が有する識
別情報を読み取る識別情報読取手段を有することを特徴
とする可逆性記録媒体用処理装置。 - 【請求項5】請求項4の可逆性記録媒体用処理装置にお
いて、上記加筆画像読取手段により読み取った加筆画像
データを、文字データ又は画像データを編集するための
編集手段により編集可能な電子データに変換するための
データ変換手段を有することを特徴とする可逆性記録媒
体用処理装置。 - 【請求項6】請求項4又は5の可逆性記録媒体用処理装
置において、上記識別情報は、該識別情報を有する可逆
性記録媒体の可逆記録層に記録されている可視画像の元
データを特定するためのデータ特定情報を含んでおり、
可逆性記録媒体の可逆記録層に記録される可視画像の元
となる元データを記憶する元データ記憶手段と、上記識
別情報読取手段により読み取った識別情報に対応する元
データを、上記元データ記憶手段に記憶されている元デ
ータの中から特定する元データ特定手段と、上記加筆画
像読取手段により読み取った加筆画像データの内容を、
上記元データ特定手段により特定された元データの内容
に追加するデータ追加手段とを有することを特徴とする
可逆性記録媒体用処理装置。 - 【請求項7】請求項6の可逆性記録媒体用処理装置にお
いて、所定の情報をユーザーに知らせるための表示手段
と、上記加筆画像読取手段により加筆画像データが読み
取られたが、上記識別情報読取手段により読み取った識
別情報に対応する元データを上記元データ特定手段によ
り特定できないとき、上記表示手段に、上記データ追加
手段による処理ができない旨の情報を表示させる表示制
御手段とを有することを特徴とする可逆性記録媒体用処
理装置。 - 【請求項8】請求項6又は7の可逆性記録媒体用処理装
置において、上記加筆画像読取手段により加筆画像デー
タが読み取られたが、上記識別情報読取手段により読み
取った識別情報に対応する元データを上記元データ特定
手段により特定できないとき、該加筆画像データを新規
データとして記憶する新規データ記憶手段を有すること
を特徴とする可逆性記録媒体用処理装置。 - 【請求項9】可逆的に状態が変化する可逆記録層を有
し、該可逆記録層の状態を変化させることで可視画像の
記録及び消去が可能な可逆性記録媒体に対して、該可逆
記録層の状態を変化させるための処理を施す処理手段を
備えた可逆性記録媒体用処理装置と、通信手段を介して
上記可逆性記録媒体用処理装置に接続され、可逆性記録
媒体の可逆記録層に記録される可視画像の元となる元デ
ータを記憶する元データ記憶手段を有する情報処理装置
とを備える加筆画像処理システムであって、上記可逆性
記録媒体用処理装置は、請求項4又は5の可逆性記録媒
体用処理装置であり、上記識別情報は、該識別情報を有
する可逆性記録媒体の可逆記録層に記録されている可視
画像の元データを特定するためのデータ特定情報を含ん
でおり、上記識別情報読取手段により読み取った識別情
報に対応する元データを、上記情報処理装置の元データ
記憶手段に記憶されている元データの中から特定する元
データ特定手段と、上記加筆画像読取手段により読み取
った加筆画像データの内容を、上記元データ特定手段に
より特定された元データの内容に追加するデータ追加手
段とを有することを特徴とする加筆画像処理システム。 - 【請求項10】請求項9の加筆画像処理システムにおい
て、所定の情報をユーザーに知らせるための表示手段
と、上記加筆画像読取手段により加筆画像データが読み
取られたが、上記識別情報読取手段により読み取った識
別情報に対応する元データを上記元データ特定手段によ
り特定できないとき、上記表示手段に、上記データ追加
手段による処理ができない旨の情報を表示させる表示制
御手段とを有することを特徴とする加筆画像処理システ
ム。 - 【請求項11】請求項9又は10の加筆画像処理システ
ムにおいて、上記加筆画像読取手段により加筆画像デー
タが読み取られたが、上記識別情報読取手段により読み
取った識別情報に対応する元データを上記元データ特定
手段により特定できないとき、該加筆画像データを新規
データとして記憶する新規データ記憶手段を有すること
を特徴とする加筆画像処理システム。
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