JP2003203324A - 垂直磁気記録媒体 - Google Patents
垂直磁気記録媒体Info
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Abstract
能が向上し、表面性が向上した垂直磁気記録媒体に関す
るものである。 【解決手段】 基体と該基体上に形成されたマグヘマイ
ト薄膜からなる磁気記録層を用いた垂直記録媒体におい
て、基板上に軟磁性層を形成し、該軟磁性層と前記磁気
記録層との間に膜厚が10nm未満のNaCl型構造酸
化物からなる中間層を設けた垂直磁気記録媒体であっ
て、垂直方向の保磁力が159kA/m(2000O
e)以上であり、磁気記録層の膜面に対して垂直方向に
磁化させたときの磁化曲線における角型比(Mr/
Ms)が反磁界補正無しで0.7以上であり、且つ、膜
面内方向に磁化させたときの残留磁化(Mr //)の垂
直方向に磁化したときの残留磁化(Mr ⊥)に対する比
が0.5以下であり、膜面内方向に磁化させたときの保
磁力(HC //)の垂直方向に磁化したときの保磁力
(HC ⊥)に対する比が0.5以下である。
Description
し、記録分解能が向上し、表面性が向上した垂直磁気記
録媒体に関するものである。
置においては、情報機器やシステムの小型化と高信頼性
化の傾向が顕著であり、大容量のデータを取り扱うため
には、高密度記録化できる磁気記録媒体を必要とし、そ
の要求が益々高まってきている。
ては、高い保磁力を有するとともに、磁気記録層と磁気
ヘッドとの距離(磁気的スペーシング)が低減できるこ
とが強く要求されている。
基体と該基体上に形成された磁性薄膜とからなる磁気記
録媒体が広く知られている。
としては、大別してマグヘマイト等の酸化物磁性薄膜
(非特許文献1及び2、特許文献1及び2等)とCoC
r合金等の合金磁性薄膜とがある。
性に優れている。その結果、経時安定性に優れ、経時に
よる磁気特性の変化が小さいという特徴を有している。
また、金属に比べ酸化物は硬いため、保護膜が不要であ
る。さらに保護膜を設ける際にも、合金磁性薄膜に必要
とされる膜厚より薄くすることができ、磁気的スペーシ
ングが合金磁性薄膜媒体に比べ低減することができ、高
密度記録媒体として最適である。
程度以上の高い保磁力を有するが、合金材料自体が酸化
しやすく、その結果、経時安定性が悪く、磁気特性が劣
化し易いものである。
合金磁性薄膜には、通常、5〜10nm程度の厚みのカ
ーボンやSiO2等が保護膜として表面にコーティング
されており、その結果、保護膜の厚み分だけ、磁気的な
スペーシングが大きくなっている。
ーシングを低減するためには、磁気ヘッドの浮上量を極
力低減し、且つ、常に安定に浮上させることが必要であ
る。従来のハードディスクドライブでは、磁気ヘッドの
静止時に磁気記録媒体と磁気ヘッドとがメニスカス力で
吸着するのを防ぐため、ある程度の表面粗さが必要とさ
れていた。現在ではハードシステムの改善によって吸着
防止のための表面粗さは不要となり、磁気記録媒体に用
いられる磁性薄膜が表面平滑性により優れていることが
要求されている。また、この磁気ヘッドの浮上量(媒体
と磁気ヘッドとの距離)の低下とともに保護層の膜厚も
薄くなる傾向にあり、磁気記録層自体の耐久性もさらに
必要とされている。
合には、ヘッド読み出し時に媒体ノイズとして現れるこ
とから、媒体ノイズを低減するためにも磁気記録媒体の
表面性を向上させる必要がある。
手記録の2つの方式があるが、高記録密度化に伴う熱揺
らぎの影響が懸念されており、将来の更なる高密度記録
媒体としては垂直磁気記録媒体が有望とされている(例
えば非特許文献3等)。垂直記録方式によれば、記録波
長が短くなるに伴って媒体内の残留磁化に作用する反磁
界の影響が少なくなり、高密度化に適している。
Cr系の垂直磁気記録層の下にNi−Fe系などの軟磁
性(低保磁力)裏打ち下地層(以下、「軟磁性層」と言
う。)を設けることが提案されており、単磁極ヘッドか
ら発生する磁界を強める作用を有するとともに、記録後
の残留磁化状態における減磁作用の低減を図ることがで
きる。(特許文献3等)
い垂直磁化膜と現行のリングヘッドを用いる方式、2)
軟磁性層を設けた垂直磁化膜(垂直2層媒体)とリング
ヘッドを用いる方式、3)軟磁性層を設けた垂直磁化膜
と単磁極ヘッドを用いる方式とが提案されており、高記
録密度に最適であるのは前記3)の方式である。(例え
ば非特許文献4等)
直記録層として用いる技術が特許文献4及び5等に記載
されているが、優れた垂直磁化膜を得るためにはMg
O、NaClの単結晶基板や、20〜200nmの膜厚
を有するNiO、MgO、Cr等の下地膜を設け、磁気
記録層の結晶配向を制御し、スピネル型酸化鉄層の(4
00)面を基体に平行に優先配向させる必要があること
が知られている。
体は、マグヘマイト薄膜の(400)面を基体と平行に
配向させ、且つ、前記マグヘマイト薄膜の面間隔が0.
2082nm以下とすることによって大きな磁気異方性
を得ている。これは下地膜として用いたNiO膜の(2
00)面が基体と平行に配向しており、且つ前記NiO
膜の面間隔が0.2089nmと本来マグヘマイトが有
する面間隔0.2086nmより大きいため、膜面内方
向に引っ張り応力が働き、NiO膜上に形成したマグヘ
マイト薄膜の(400)面の面間隔が0.2082nm
以下となることで磁歪の逆効果による大きな垂直磁気異
方性が誘導された効果によるものである。
記録層とし、基体と垂直磁気記録層との間に軟磁性層を
設ける磁気記録媒体に関しては、軟磁性層と磁気記録層
の間にAlなどの非磁性金属中間層を設けてスピネル型
酸化鉄磁気記録層の配向を制御する技術(特許文献8)
や、基体上に直接又は高透磁率磁性薄膜を介して鉄酸化
物からなる磁性層が形成された磁気記録媒体(特許文献
9)や、軟磁性層としてマグヘマイトと同じ結晶構造を
有するスピネル型酸化鉄軟磁性薄膜を用い、軟磁性層と
基板の間に配向制御用の下地層を形成する技術(特許文
献10等)が知られている。
に磁化させた時の残留磁化(Mr / /)の垂直方向に磁
化させた場合の残留磁化(Mr ⊥)に対する比を特定す
ることによって、優れた垂直磁気記録媒体と得る技術が
知られている(特許文献8、9、11乃至14等)。
信学会技術報告」、(1981年)MR81−20、5
〜12頁
「セラミックス」(1986年)第24巻、第1号、第
21〜24頁
9月25日、No.779
7月1日、No.665
い保磁力と角型比を有すると共に、表面平滑性に優れ、
しかも、磁気記録媒体としてのノイズを低減するために
面内磁化成分を極力低減することができるマグヘマイト
薄膜からなる垂直磁気記録媒体は、現在最も要求されて
いるところであるが、未だ得られていない。
磁性層と磁気記録層の間にAlなどの非磁性金属中間層
を設けてスピネル型酸化鉄磁気記録層の配向を制御して
おり、スピネル型酸化鉄の(400)面に対してAlの
(200)面の面間隔が狭いため、磁歪の逆効果による
大きな垂直磁気異方性を誘導しているとは言い難い。ま
た、中間層が10nm以上5μm以下であるため、記録
する際の磁気ヘッドと軟磁性層との磁気的なスペーシン
グが大きく、主磁極となる磁気ヘッドと補助磁極となる
軟磁性裏打ち層との磁気的な相互作用が十分に生かされ
ない。
2〜2.0μmの高透磁率薄膜を形成し、該高透磁率薄
膜上に磁気記録層を形成することが記載されているが、
高透磁率薄膜と磁気記録層の間又は高透磁率薄膜と基体
の間に非磁性層などを形成して配向制御することについ
ては記載されておらず、磁気記録層の結晶配向性や表面
性などについては考慮されていない。
スピネル型酸化鉄軟磁性層を用いた場合、磁気記録層と
して用いるスピネル型酸化鉄に対して大きな格子定数を
有するスピネル型構造の軟磁性フェライトを設けている
ので、磁気記録層に引っ張り応力が働き、磁歪の逆効果
による大きな垂直磁気異方性を誘導できる。しかし、優
れた軟磁気特性を有するスピネル型酸化物軟磁性膜を得
るためには成膜時の基板温度を400℃程度、熱処理温
度を550℃程度と高くする必要があるため、表面平滑
性に優れた垂直記録媒体が得られるとは言い難いもので
ある。
内方向に磁化させた時の残留磁化(Mr //)の垂直方
向に磁化させた時の残留磁化(Mr ⊥)に対する比が記
載されているが、その比が2以下と面内成分が大きく、
媒体ノイズが十分に低下されているとは言い難いもので
ある。
化鉄からなる垂直磁気記録媒体において、面内方向に磁
化させたときの残留磁化(Mr //)の垂直方向に磁化
させたときの残留磁化(Mr ⊥)に対する比、面内方向
に磁化させたときの保磁力値(HC //)の垂直方向に
磁化させたときの保磁力値(HC ⊥)に対する比が記載
されており、面内磁化成分を抑制できているが、保磁力
が151kA/m(1900Oe)以下と低く、高密度
垂直記録媒体としては十分とは言い難いものである。
維持したまま、表面平滑性に優れ、しかも、軟磁性層を
設けることによって記録分解能に優れたマグヘマイト薄
膜からなる垂直磁気記録媒体を提供するものである。
りの本発明によって達成できる。
れたマグヘマイト薄膜からなる磁気記録層を用いた垂直
記録媒体において、基板上に軟磁性層を形成し、該軟磁
性層と前記磁気記録層との間に膜厚が10nm未満のN
aCl型構造酸化物からなる配向制御層を設けることを
特徴とする垂直磁気記録媒体である(本発明1)。
れたマグヘマイト薄膜からなる磁気記録層を用いた垂直
記録媒体において、基板上に軟磁性層を形成し、該軟磁
性層と前記磁気記録層との間に膜厚が10nm未満のN
aCl型構造酸化物からなる配向制御層を形成し、前記
配向制御層の(200)面の面間隔がマグヘマイトの
(400)面の面間隔よりも大きいことを特徴とする垂
直磁気記録媒体である(本発明2)。
軟磁性層の飽和磁束密度(Bs)と膜厚(t)との積
(Bs・t)が1.13〜13.57×10−6Wb/
m(80〜1100G・μm)であることを特徴とする
垂直磁気記録媒体である(本発明3)。
9kA/m(2000Oe)以上であり、磁気記録層の
膜面に対して垂直方向に磁化させた場合の角型比(Mr
/M S)が反磁界補正無しで0.7以上であり、且つ、
膜面内方向に磁化させたときの残留磁化(Mr //)の
垂直方向に磁化したときの残留磁化(Mr ⊥)に対する
比(Mr ///Mr ⊥)が0.5以下であり、膜面内方
向に磁化させたときの保磁力(HC //)の垂直方向に
磁化したときの保磁力(HC ⊥)に対する比(HC //
/HC ⊥)が0.5以下であることを特徴とする本発明
1乃至本発明3のいずれかの垂直磁気記録媒体である
(本発明4)。
マイト薄膜からなる磁気記録層が形成され、前記基体と
前記磁気記録層との間に膜厚が10nm未満のNaCl
型構造酸化物からなる配向制御層が形成された垂直記録
媒体において、垂直方向の保磁力が159kA/m(2
000Oe)以上であり、磁気記録層の膜面に対して垂
直方向に磁化させた場合の角型比(Mr/MS)が反磁
界補正無しで0.7以上であり、且つ、膜面内方向に磁
化させたときの残留磁化(Mr //)の垂直方向に磁化
したときの残留磁化(Mr ⊥)に対する比(Mr ///
Mr ⊥)が0.5以下であり、膜面内方向に磁化させた
ときの保磁力(HC //)の垂直方向に磁化したときの
保磁力(HC ⊥)に対する比(HC ///HC ⊥)が
0.5以下であることを特徴とする垂直磁気記録媒体で
ある(本発明5)。
の通りである。
いて述べる。
は、基体上に、軟磁性層、配向制御層、磁気記録層を順
次形成したものである。本発明5に係る垂直磁気記録媒
体は基体上に配向制御層、磁気記録層を順次形成したも
のである。
ミ等の合金基板、PET、PEN等のプラスチック基
板、カーボン基板等の基体材料を使用することができ、
好ましくはガラス基板である。
おいては、上記基体のほか、軟磁性粒子を分散させて形
成したガラス基板や、軟磁性フェライト粒子を主原料と
するセラミックス基板なども使用することができ、これ
ら基板をもちいた場合は、本発明1乃至4の垂直磁気記
録媒体と同様に単磁極ヘッドと組み合わせた記録方式で
使用することができる。
層を形成しない場合においても前記特性を満たす垂直磁
気記録媒体を得ることができるが、基体と配向制御層と
の間に軟磁性層を形成することによって、補助磁極とし
て働く軟磁性層からの磁束を対向した主磁極に集中させ
ることができる(磁束の集中)とともに、記録後の残留
磁化状態における減磁作用の低減を図ることができる。
層の結晶構造、結晶配向に依らず磁気記録層であるマグ
ヘマイト薄膜の結晶配向を制御できるため、軟磁性層の
種類に限定されるものではない。得られる垂直磁気記録
媒体の記録再生特性を考慮した場合、飽和磁束密度(B
S)と軟磁性層の膜厚(t)との積(BS・t)が1.
13〜13.57×10−6Wb/m(80〜1100
Gμm)となるように、軟磁性層の種類及び膜厚を選択
すればよい。また、軟磁性層の材料は表面性に優れ、媒
体のトラック方向もしくは半径方向に磁化容易方向が揃
ったものが好ましい。軟磁性層の保磁力は796A/m
(10Oe)以下が好ましく、より好ましくは557A
/m(7Oe)以下、更により好ましくは398A/m
(5Oe)以下である。そのときの膜面内において磁化
容易方向と直交する磁化困難方向に磁気的に飽和される
のに必要な磁界(異方性磁界)は796A/m(10O
e)以上が好ましく、より好ましくは1592A/m
(20Oe)以上である。例えば、飽和磁束密度
(BS)を22.6Wb/m2(18000G)とした
場合、軟磁性層の膜厚は50〜600nmが好ましい。
金、Co−Zr−Ta等のCo系合金や、Fe−Si、
Fe−Si−Al、Fe−B、Fe−C、Fe−Ta−
N等のFe系合金、Ni−Fe等のNi系合金などがあ
げられる。また、Mn−Znフェライト等の軟磁性フェ
ライトを用いても良い。更に、前記軟磁性層の何種類か
を積層させた積層膜や前記軟磁性層とC、Si等の非磁
性層との積層膜でもよい。
度(BS)と軟磁性層の膜厚(t)との積が前記範囲を
満たすもので有れば、結晶質、非晶質、微結晶、グラニ
ュラー構造のいずれであってもよい。より好ましくは非
晶質、微結晶、グラニュラー構造である。
ノイズと呼ばれるノイズの影響をさらに抑えるために、
軟磁性層と基体の間に磁区制御用のPtMn、NiO等
の反強磁性層、CoSm、SmFe等の強磁性層などの
下地層を設けてもよい。
配向制御層はNaCl型構造の酸化物薄膜からなる。配
向制御層は基体面に平行に(200)面が優先配向して
いることが好ましい。より好ましくは配向制御層の(2
00)面の面間隔が、本来マグヘマイトが有する(40
0)面の面間隔である0.2086nmより大きいNa
Cl型構造の酸化物薄膜である。NaCl型構造の酸化
物薄膜とは、AmO、BaO、CaO、CdO、Ce
O、CoO、EuO、FeO、MgO、MnO、Nd
O、NiO、NpO、SmO、SrO、TiO、VO、
YbOなどであり、好ましくはMgO薄膜、NiO薄
膜、CoO薄膜、MnO薄膜等である。
m未満である。配向制御層が無い場合及び10nmを越
える場合には、磁気記録層の結晶配向性が低下する。ま
た、軟磁性層上に10nm以上の膜厚のNaCl型構造
酸化物層を形成した場合には、磁気ヘッドと軟磁性層と
の磁気的なスペーシングが大きくなるため、高記録密度
化した際に、主磁極となる磁気ヘッドと補助磁極となる
軟磁性裏打ち層との磁気的な相互作用が十分に生かされ
ない。好ましくは1〜9nmである。より好ましくは1
〜8nm、更により好ましくは1〜5nmである。
は、一般式γ−Fe2O3で示されるが、本発明におい
ては若干のFe2+を含むものであってもよい。
にコバルトを添加してもよい。コバルト量はFeに対し
て20重量%以下が好ましく、より好ましくは1〜10
重量%である。1重量%未満の場合には159kA/m
(2000Oe)以上のより高い保磁力を有する垂直磁
気記録媒体を容易に得ることが困難となる。20重量%
を越える場合には経時安定性に優れた垂直磁気記録媒体
が得られない。
めに通常使用されることがあるコバルト以外のB、C、
Cr、Cu、Mn、Ni、Ti、Zn等から選ばれる1
種又は2種以上を必要によりFeに対してモル比で0.
005〜0.04程度含有させてもよい。前記異種元素
を含有した場合には、高い保磁力及び角型比を有する垂
直磁気記録媒体が得られやすくなる。
厚は5〜80nmが好ましく、より好ましくは5〜50
nmである。磁気記録層の膜厚が5nm未満の場合に
は、高い保磁力と角型比を容易に得ることが困難とな
る。80nmを越える場合には、表面性が悪化し、媒体
ノイズが大きくなるため好ましくない。
直方向の保磁力値は159kA/m(2000Oe)以
上が好ましく、より好ましくは199〜1194kA/
m(2500〜15000Oe)である。飽和磁化値
(印加磁界1590kA/m(20kOe)における磁
化の値)は29〜53Wb/m3(230〜420em
u/cm3)が好ましく、より好ましくは30〜53W
b/m3(240〜420emu/cm3)である。
直方向に磁化させた場合の角型比(Mr/MS)は反磁
界補正なしで0.70以上が好ましい。角型比が0.7
0未満の場合には、媒体ノイズが大きくなり、垂直磁気
記録媒体として適さない。より好ましくは0.75以上
であり、上限値は1.0である。
内方向に磁化したときの残留磁化(Mr //)と垂直方
向に磁化したときの残留磁化(Mr ⊥)との比(M
r比:M r ///Mr ⊥)の値は0.5以下が好まし
く、面内方向に磁化したときの保磁力(HC //)と垂
直方向に磁化したときの保磁力(HC ⊥)との比(Hc
比:HC ///HC ⊥)の値は0.5以下が好ましい。
上記各数値が0.5以上の場合には、媒体ノイズが大き
くなり、垂直磁気記録媒体として適さない。
平均粗さRaは0.1〜1.5nmである。1.5nm
を超える場合には本発明の効果が得られない。好ましく
は0.1〜1.0nmである。
さRmaxは1〜15nmが好ましい。15nmを超え
る場合には本発明の効果が得られない。より好ましくは
1〜12nmである。
値は、軟磁性層として金属又は合金を用いた場合、好ま
しくは100〜10000kΩであり、より好ましくは
100〜8000kΩ、更により好ましくは100〜7
8000kΩであり、軟磁性層として酸化物を用いた場
合、50〜30000MΩが好ましく、より好ましくは
50〜20000MΩである。軟磁性層を形成しない場
合には50〜30000MΩである。電気抵抗値が前記
範囲未満の場合には、マグヘマイト薄膜中にマグネタイ
トが多量に残存していることが予想されるため好ましく
ない。
造法について述べる。
タ法によって基体上に軟磁性層、配向制御層、マグネタ
イト薄膜を順次形成する。次いで、マグネタイト薄膜を
マグヘマイト薄膜に変態すればよい。本発明5に係る垂
直磁気記録媒体は基板上に配向制御層、マグネタイト薄
膜を順次形成する。次いで、マグネタイト薄膜をマグヘ
マイト薄膜に変態すればよい。
磁性層、配向制御層、マグネタイト薄膜を順次形成した
後、大気中にて200〜350℃の温度範囲で加熱処理
してマグヘマイト薄膜に変態させる方法、スパッタ法
によって基体上に軟磁性層、配向制御層、マグネタイト
薄膜を順次形成した後、引き続き大気中に取り出すこと
なくスパッタ室内において、前記マグネタイト薄膜を酸
素を含有する雰囲気下で加熱処理してマグヘマイト薄膜
に変態させる方法、スパッタ法によって基体上に軟磁
性層、配向制御層、マグネタイト薄膜を順次形成した
後、引き続き大気中に取り出すことなくスパッタ室内に
おいて、前記マグネタイト薄膜を酸素過剰雰囲気下でス
パッタ処理してマグヘマイト薄膜にする方法、スパッ
タ法によって基体上に軟磁性層、配向制御層を順次形成
した後、過剰酸素雰囲気下でFe、Fe合金ターゲット
又は酸化鉄ターゲットをスパッタ処理し、極薄の酸化鉄
層を形成した後、マグネタイト薄膜を形成し、前記乃
至前記のいずれかの方法と同様にしてマグネタイト薄
膜をマグヘマイト薄膜に変態させる方法、スパッタ法
によって基体上に軟磁性層、配向制御層、マグネタイト
薄膜を順次形成した後、希ガスを含むプラズマ活性化さ
れた酸素雰囲気中で酸化処理を行ってマグヘマイト薄膜
に変態させる方法、スパッタ法によって基体上に軟磁
性層、配向制御層を形成した後、電子サイクロトロン共
鳴(ECR)マイクロ波によって活性化されたプラズマ
雰囲気下において、金属又は合金ターゲットをスパッタ
することによってマグヘマイト薄膜を形成する方法のい
ずれかによって得ることができる。
は、軟磁性層を形成しない以外は前記乃至の方法と
同様にして作製することができる。
されるものではなく、スパッタ法の実施に当たって汎用
されている周知のスパッタ装置である。例えば、ターゲ
ット、基体を保持するホルダー、真空室等から構成され
る周知のスパッタ装置、例えばC−3102(アネルバ
株式会社製)、SH−250H−T06(日本真空技術
株式会社製)等である。
の形成までは同様の作製工程によって作製することがで
きる。
性層、グラニュラー構造の軟磁性層を形成する場合は、
金属、合金ターゲット又は合金と酸化物とを混合したタ
ーゲット又は非磁性材料と磁性材料とからなるターゲッ
ト等を用い、希ガス中で通常のスパッタ法と同様にスパ
ッタリングで膜を基体上に堆積させれば良い。なお、希
ガスとしてはAr、Kr及びXeから選ばれる1種また
は2種以上を用いることができる。軟磁気特性の向上な
どの目的で希ガス中に若干の窒素ガスを導入しても良
い。また酸化物系の軟磁性層は焼結ターゲットを希ガス
のみの導入でスパッタ、もしくは希ガスと酸素ガスとの
混合雰囲気中でスパッタして堆積させる。もしくは合金
ターゲットを用い、希ガスと酸素ガスとの混合雰囲気で
反応スパッタして堆積させればよい。また、軟磁性層は
非磁性層との積層膜を形成しても良い。
性層上に又は基体上に、金属又は合金ターゲットを用い
て希ガスと酸素ガスとの混合雰囲気中で反応スパッタし
て堆積させるか、過剰酸素雰囲気下でスパッタ処理すれ
ば良い。また、MgO、NiO、CoO、MnO等の酸
化物の焼結ターゲットを用いて、希ガス中もしくは希ガ
スと酸素ガスとの混合雰囲気中でスパッタリングにより
堆積させれば良い。
剰雰囲気下とは、金属又は合金ターゲット表面が酸化さ
れ、酸化物の成膜速度が著しく低下する酸素分圧の領域
である。このときカソードの電流値は、ターゲット表面
が酸化されていない状態と比べて大幅に上昇し、また電
圧値は大幅に下降している。通常、金属又は合金ターゲ
ット表面が酸化された状態では、ターゲット表面に酸化
物皮膜が生じ、反応スパッタによる酸化物薄膜の成膜は
困難になる。本発明では、かかる酸素過剰雰囲気下でス
パッタすることにより、ターゲットから酸化物又は酸化
物イオンが弾き出されるものと考えられる。NaCl型
酸化物薄膜の種類によっては過剰酸素雰囲気下でスパッ
タする方が、通常の反応スパッタによって配向制御層を
形成する場合に比べて、配向制御層上に形成するマグヘ
マイト薄膜の結晶配向性が安定して優れることがある。
金をターゲットとして酸素及び希ガスからなる混合ガス
を導入し、混合ガス中の酸素流量(CCM)とマグネタ
イトの堆積速度(nm/秒)とを制御しながら、配向制
御層上にマグネタイト薄膜を形成させる。または、Fe
3O4等の酸化物焼結ターゲットを用いた反応スパッタ
もしくは、希ガス導入のみのスパッタによって堆積させ
れば良い。工業性を考慮した場合、金属又は合金ターゲ
ットを用いた反応スパッタで形成することが好ましい。
する混合ガス中の酸素流量(CCM)は、Fe金属又は
Fe合金ターゲットをスパッタしてマグネタイト薄膜を
得るための各種条件、例えば、装置の種類、構造、成膜
レート、全ガス圧、基体温度、スパッタリングターゲッ
ト面積等により種々選択すればよい。
方法では、得られたマグネタイト薄膜を大気中に取り出
し、大気中で200〜350℃の温度範囲で0.5〜2
時間加熱処理すればよい。
を得る際の酸素過剰雰囲気下とは、Fe金属又はFe合
金ターゲット表面が酸化され、マグネタイトの成膜速度
が著しく減少する酸素分圧の領域である。このときカソ
ードの電流値は、ターゲット表面が酸化されていない状
態と比べて大幅に上昇し、また電圧値は大幅に下降して
いる。通常、Fe金属又はFe合金ターゲット表面が酸
化された状態では、ターゲット表面に酸化鉄皮膜が生
じ、マグネタイトの成膜は困難になる。本発明では、か
かる酸素過剰雰囲気下でスパッタすることにより、ター
ゲットから酸化鉄又は鉄イオンが弾き出されるものと考
えられる。使用するターゲットは金属又は合金ターゲッ
トのほかに酸化物の焼結ターゲットを用いても良い。酸
化物の焼結ターゲットを用いた場合には下記に示す酸素
流量とマグネタイトの堆積速度の関係式は相違すること
は言うまでもない。
膜装置では、酸化処理での酸素流量をF(O2)(CC
M)、マグネタイトの堆積速度をR(nm/秒)とする
と、 F(O2)/R≧12 となる領域が酸素過剰雰囲気下である。例えば、R=
2.0(nm/秒)の時、F(O2)=24(CCM)
以上がターゲットが酸化する酸素流量となる。また、R
=1.0(nm/秒)の時、F(O2)=12(CC
M)以上がターゲットが酸化する酸素流量となる。
ッタ処理は、マグネタイト薄膜の基体温度が30〜25
0℃の温度範囲、好ましくは80〜150℃の温度範囲
で行う。基板温度が上記範囲外の場合には、十分な効果
が得られない。
ッタ処理の時間は、1〜30秒が好ましく、より好まし
くは1〜10秒である。時間が1秒未満では、十分な効
果を得ることができない。反応時間が30秒を超える場
合には、磁気特性が低下するため好ましくない。
ッタする際の酸素過剰雰囲気下とは、Fe金属又はFe
合金ターゲット表面が酸化され、酸化物の成膜速度が著
しく減少する酸素分圧の領域である。このときカソード
の電流値は、ターゲット表面が酸化されていない状態と
比べて大幅に上昇し、また電圧値は大幅に下降してい
る。通常、Fe金属又はFe合金ターゲット表面が酸化
された状態では、ターゲット表面に酸化鉄皮膜が生じ、
反応スパッタによる酸化物薄膜の成膜は困難になる。本
発明では、かかる酸素過剰雰囲気下でスパッタすること
により、ターゲットから酸化鉄又は酸化鉄イオンが弾き
出されるものと考えられる。過剰酸素雰囲気下でスパッ
タした初期層をあらかじめ設けて、マグネタイト薄膜を
形成し、マグヘマイト薄膜へ変態させることによって、
優れた粒度分布を有するマグヘマイト薄膜を安定して得
ることができる。
次の通りである。
性層、軟磁性層および配向制御層などの膜厚は、成膜前
にレジストペンで基板に線を書き、成膜後、有機溶剤に
てこの線を取り除くとともに、この上に堆積した膜を同
時に除去する。このようにしてできた段差を触針式表面
粗さ計(Veeco社製DEKTAK3ST)もしくは
原子間力顕微鏡(デジタルインストウルメンツ DI.
製)により測定し、薄膜の膜厚を算出した。
酸化の確認は、その目安の一つである薄膜の表面電気抵
抗の変化を評価して行った。即ち、合金系軟磁性層を用
いた場合、マグネタイト薄膜の表面電気抵抗は0.01
〜100kΩであるのに対し、マグヘマイト薄膜の表面
電気抵抗は100〜10000kΩへと上昇、変化す
る。表面電気抵抗の測定は、Insulation T
ester DM−1527(三和電気計器株式会社
製)で2探針間の距離を10mmにして測定した。
装置RINT2500」(理学電機株式会社製)で測定
した値で示した。測定条件は、使用ターゲット:Cu、
管電圧:40kV、管電流:300mA、縦型ゴニオメ
ーター、サンプリング幅:0.010°、発散スリッ
ト:1.0°、散乱スリット:1.0°、受光スリッ
ト:0.15mmで、回折角(2θ)が20.00°か
ら80.00°の領域を測定した。
表面粗さ(中心線平均粗さRa、最大粗さRmax)は
原子間力顕微鏡(デジタルインストウルメンツ DI.
製)を用い、5μm四方の領域で評価した。また、マグ
ヘマイト薄膜表面の粒子形状(グレインサイズ)は前記
原子間力顕微鏡(デジタルインストウルメンツ DI.
製)を用いて500nm四方の領域で評価した。
録媒体の保磁力及び角型比等の磁気特性は、「Kerr
効果測定装置BH−M800−FK」(ネオアーク株式
会社製)で測定した。膜面に対して垂直方向に印加する
最大印可磁界を1113kA/m(14kOe)で測定
し、反磁界補正なしで評価した。
の磁気特性の評価は「振動試料型磁力計VSM SSM
−5−15」(東英工業株式会社製)を用いて膜面に対
して垂直又は平行に印加する最大印可磁界を1590k
A/m(20kOe)として測定した値を反磁界補正な
しで評価した。
気特性(Mr比:Mr ///Mr ⊥、Hc比:HC //
/HC ⊥)は、直接測定することができないため、軟磁
性層を形成しないこと以外は同じ条件で作製した垂直磁
気記録媒体について前記「振動試料型磁力計VSM S
SM−5−15」(東英工業株式会社製)を用いて評価
した。
を39.75kA/m(500Oe)として「振動試料
型磁力計VSM SSM−5−15」で測定、あるいは
Kerr効果測定装置「BH−430GHL−2」(ネ
オアーク株式会社製)で最大印加磁界を1988A/m
(25Oe)でそれぞれ膜面に対して平行に磁界を印加
して測定した。
記録媒体の製造> (配向制御層)インラインディスクスパッタリング装置
C−3102(アネルバ株式会社製)を用いて、基体と
ターゲットの距離を85mmに設定して、ガラス基板上
に、常温で、MgO焼結ターゲットを用い、全圧0.0
94Paのアルゴン雰囲気中でスパッタリングして0.
03nm/秒の付着速度で、MgO薄膜を厚み5nmで
形成した。
薄膜上に、150℃で、酸素流量20CCM、酸素分圧
0.03Pa、全圧0.38Paの酸素とアルゴンから
なる雰囲気中で、金属合金(Fe+3wt%Co)ター
ゲットをスパッタリングして2nm/秒の付着速度で、
Co含有マグネタイト薄膜を20nmの厚みで形成し
た。
0℃で1時間電気炉で熱処理を行い、Co含有マグヘマ
イト薄膜を得た。
は20nm、表面粗度のうち、Raが0.6nm、R
maxが8.1nm、マグヘマイトの平均粒子径が18
nm、表面電気抵抗が9600MΩ、マグヘマイトから
なる磁気記録層の保磁力が314kA/m(3945O
e)、反磁界補正なしで角型比(Mr/MS)が0.8
3であった。Mr比(Mr ///Mr ⊥)は0.39、
HC比(HC ///HC ⊥)は0.36であった。な
お、得られたMgO薄膜の(200)面の面間隔は0.
2107nm程度であり、本来マグヘマイトが有する
(400)面の面間隔0.2086nmより大きいこと
から、大きな垂直磁気異方性が誘導されていること考え
られる。
テル系の潤滑剤「FOMBLINZ DOL」(商品
名:アウジモント株式会社製)を塗布した後、ライトポ
ール幅1.9μm、シールドギャップ0.21μm、リ
ードトラック幅1.5μm、ヘッド浮上量35nmの仕
様のMRヘッドを用い、スピンスタンド「LS−90」
(共同電子システム株式会社製)で線速度11.43m
/s、センス電流10mADCの条件で評価した。得ら
れた再生波形を図1に示す。図1に示すようにダイパル
ス比が高い再生波形が得られた。
垂直磁気記録媒体の製造> (軟磁性層)インラインディスクスパッタリング装置C
−3102(アネルバ株式会社製)を用いて、基体とタ
ーゲットの距離を85mmに設定して、ガラス基板上
に、常温で、全圧0.67Paのアルゴン雰囲気中で、
金属合金ターゲット(CoZrNb)をスパッタリング
して1.4nm/秒の付着速度で、CoZrNb薄膜を
400nmの厚みで形成した。得られたCoZrNb軟
磁性層は、非晶質であり、保磁力は79.5A/m(1
Oe)程度であり、半径方向が磁化容易方向となってい
た。なお、磁化困難方向であるトラック方向を磁気的に
飽和させるのに必要な印加磁界は1193A/m(15
Oe)程度であった。飽和磁束密度と厚さとの積は7.
04×10−6Wb/m(5600Gμm)であった。
Nb薄膜上に、MgO焼結ターゲットを用い、全圧0.
094Paのアルゴン雰囲気中でスパッタリングして
0.03nm/秒の付着速度で、MgO薄膜を厚み5n
mで形成した。
薄膜上に、150℃で、酸素流量20CCM、酸素分圧
0.03Pa、全圧0.38Paの酸素とアルゴンから
なる雰囲気中で、金属合金(Fe+3wt%Co)ター
ゲットをスパッタリングして2nm/秒の付着速度で、
Co含有マグネタイト薄膜を20nmの厚みで形成し
た。
300℃で1時間電気炉で熱処理を行い、Co含有マグ
ヘマイト薄膜を得た。
は20nm、表面粗度のうち、Raが0.7nm、R
maxが10.0nm、マグヘマイトの平均粒子径が1
8nm、表面電気抵抗が5100kΩ、マグヘマイトか
らなる磁気記録層の保磁力が358kA/m(4500
Oe)、角型比(Mr/MS)が0.82であった。な
お、得られたMgO薄膜の(200)面の面間隔は0.
2107nmであり、本来マグヘマイトが有する(40
0)面の面間隔0.2086nmより大きいことから、
大きな垂直磁気異方性が誘導されていること考えられ
る。
///Mr ⊥)及びHC比(HC / //HC ⊥)は実施
の形態Iで得られた垂直磁気記録媒体と同様程度である
と考えられる。
ガラス基板上に非晶質軟磁性層、マグネシウム酸化物か
らなる配向制御層、マグネタイト薄膜を順次形成し、熱
処理によってマグネタイト薄膜をマグヘマイト薄膜へ変
態させた積層薄膜のX線回折パターンを示す。図2に示
す通り、使用した結晶化ガラス基板の回折ピーク以外で
は、マグヘマイトの(400)面による回折ピーク以外
のマグヘマイトによる回折ピークは見られないことから
優れた結晶配向を有することがわかる。
テル系の潤滑剤「FOMBLINZ DOL」(商品
名:アウジモント株式会社製)を塗布した後、ライトポ
ール幅1.9μm、シールドギャップ0.21μm、リ
ードトラック幅1.5μm、ヘッド浮上量35nmの仕
様のMRヘッドを用い、スピンスタンド「LS−90」
(共同電子システム株式会社製)で線速度11.43m
/s、センス電流10mADCの条件で評価したとこ
ろ、図3に示すように矩形の再生波形が得られた。
録層の下にNaCl型酸化物薄膜を薄く形成することに
よって、マグヘマイト薄膜からなる磁気記録層の結晶配
向を制御できるので、表面性及び磁気特性に優れた垂直
磁気記録媒体が得られる点である。
層を形成することによって優れた磁気特性を有する垂直
磁気記録媒体が得られる理由として、通常マグヘマイト
が有する(400)面の面間隔より大きい(200)面
の面間隔を有するNaCl型酸化物薄膜からなる配向制
御層を設けることによって、マグヘマイト薄膜の面内方
向に引っ張り応力が働き、その結果、大きな垂直磁気異
方性が誘導できることが知られている。本発明において
は前記配向制御層をさらに薄く形成したことにより、前
記効果と結晶配向性の向上との相乗効果によって、磁気
特性がより向上したものと本発明者は推定している。
向制御層は磁気特性向上を目的として100〜200n
mと厚く形成されていたが、一方で配向制御層を厚く形
成することによって表面性が低下するものであった。本
発明においては、薄い膜厚であっても配向制御層として
の機能を発揮できるNaCl型酸化物薄膜を形成したこ
とによって表面性を向上させるとともに、磁気特性にお
いても同等以上の特性を有する垂直磁気記録媒体を得る
ことができたものである。
媒体が再生特性に優れる理由としては下記のとおりであ
る。
として得るためには、同じ結晶構造を有するスピネル型
酸化鉄軟磁性薄膜上にマグネタイト薄膜を成膜すること
でマグヘマイトの結晶配向を制御する必要があったが、
Mn−Znフェライト等のスピネル型酸化鉄軟磁性薄膜
を形成するためには、400〜550℃以上の高い基板
温度や処理温度が必要となるため表面性が低下する問題
があった。本発明では、配向制御層を設けることで磁気
記録層となるマグヘマイト薄膜の結晶配向を制御でき、
大きな垂直磁気異方性を誘導できるため、軟磁性層の種
類、結晶性及び結晶構造に限定されず、表面性に優れた
軟磁性層を選択することができる。
軟磁性層、基体の表面性に依存するが、配向制御層が1
0nm未満と薄いため軟磁性層の磁気的作用を阻害する
ことなく、表面性に優れた垂直磁気記録媒体とすること
ができる。更に、結晶配向性に優れることから、角型比
等の磁気特性が向上する。
層は10nm未満と非常に薄いため、記録する際の磁気
ヘッドと軟磁性層との磁気的なスペーシングを可及的に
小さくでき、軟磁性層が裏打ち層として十分に機能する
ことによって、主磁極となる磁気ヘッドと補助磁極とな
る軟磁性裏打ち層と磁気的な相互作用を高記録密度化し
た際にも十分に生かすことができる。
ヘマイト薄膜の(400)面の回折強度の関係を、図5
に配向制御層(MgO)の厚さと垂直磁気記録媒体の保
磁力の関係を、図6に配向制御用の配向制御層(Mg
O)の厚さとマグヘマイト薄膜の角型比(Mr/MS)
の関係をそれぞれ示す。いずれの特性も配向制御層であ
るMgO薄膜が10nm未満の場合に優れた特性を有す
ることが確認できる。
以下の低温で処理することができるので、従来の製造法
では使用できなかったPET、PEN等のプラスチック
基板も使用することができ、また、基板からのマイグレ
ーション等による磁気特性の劣化や磁性粒子肥大化を効
果的に防止できる。更に、大気中で加熱処理を行う場合
に比較して、昇温時間や冷却時間を含めて全体として数
時間が必要となるが、その必要がないため、マグヘマイ
ト薄膜の作製にかかる時間を大幅に短縮することが出来
る。
厚、コバルト含有マグネタイトの薄膜形成時のコバルト
量を種々変化させた以外は、前記実施の形態Iと同様に
して垂直磁気記録媒体を得た。
明の実施の形態Iと同様にしてCo含有マグネタイト薄
膜を得た後、得られた膜を引き続き同一装置内で150
℃で、酸素流量74CCM、酸素分圧0.12Pa、全
圧0.40Paの酸素とアルゴンからなる酸素過剰雰囲
気下で、金属合金(Fe+3wt%Co)ターゲットを
スパッタリングしてCo含有マグヘマイト薄膜を得た。
とした以外は、前記実施の形態Iと同様にして垂直磁気
記録媒体を得た。なお、得られたNiOの(200)面
の面間隔は0.2089nmであった。
Cl型酸化物層を形成することなく、前記実施の形態
と同様にしてマグヘマイトを形成し、磁気記録媒体を得
た。比較例2及至4はNaCl型酸化物層の膜厚を1
0、20、30nmと変化させた以外は、前記実施の形
態と同様にしてマグヘマイトを形成し、磁気記録媒体
を得た。比較例5ではマグネタイトからマグヘマイトへ
と変態させるための熱処理を行わない以外は、前記実施
の形態と同様にマグネタイト薄膜を形成し、磁気記録
媒体を得た。
直磁気記録媒体の諸特性を表2に示す。
体の配向制御層の(200)面の面間隔は、本来マグヘ
マイトが有する(400)面の面間隔よりもいずれも大
きなものであった。
イトの薄膜形成時の酸素流量、コバルト量、軟磁性層膜
厚、配向制御層の膜厚、マグヘマイト層の膜厚を種々変
化させた以外は、前記実施の形態IIと同様にして垂直
磁気記録媒体を得た。
イト薄膜へ変態させる温度を変化させた以外は、前記本
発明の実施の形態IIと同様にして垂直磁気記録媒体を
得た。
イトの薄膜形成時の膜厚、酸素流量、コバルト量、基板
温度及び大気中熱処理の温度、軟磁性層膜厚、配向制御
層の膜厚、マグヘマイト層の膜厚を種々変化させた以外
は、前記実施の形態IIと同様にして垂直磁気記録媒体
を得た。
とした以外は、本発明の実施の形態IIと同様にして垂
直磁気記録媒体を得た。
タイト薄膜を得た後、得られた積層膜を引き続き同一装
置内で150℃で、酸素流量74CCM、酸素分圧0.
12Pa、全圧0.40Paの酸素とアルゴンからなる
酸素過剰雰囲気下で、金属合金(Fe+3wt%Co)
ターゲットをスパッタリングしてCo含有マグヘマイト
薄膜を得た。
外は、本発明の実施の形態IIと同様にして垂直磁気記
録媒体を得た。なお、得られたNiOの(200)面の
面間隔は0.2089nmであった。
1と同様にして軟磁性裏打ち層薄膜を形成した後、Na
Cl型構造酸化物薄膜からなる配向制御層を設けずにマ
グネタイト薄膜を形成し、その後酸化処理を行い磁気記
録媒体を得た。比較例7〜9は、配向制御層の膜厚をそ
れぞれ10nm、20nm、30nmとした以外は前記
発明の実施の形態と同様して垂直磁気記録媒体を得た。
比較例10は前記本発明の実施の形態と同様にしてマグ
ネタイト薄膜を形成し、その後の酸化処理なしで磁気記
録媒体を得た
直磁気記録媒体の諸特性を表4に示す。
媒体の配向制御層の(200)面の面間隔は、本来マグ
ヘマイトが有する(400)面の面間隔よりもいずれも
大きなものであった。
れた軟磁性層の磁気特性と表面性について表5に示す。
気記録媒体は、表面平滑性及び磁気特性に優れ、垂直磁
気記録媒体として優れた結晶配向性を有するので、磁性
層と磁気ヘッドあるいは軟磁性裏打ち層と磁気ヘッドと
の磁気的スペーシングを極力低減することができ、しか
も、記録分解能を向上できるので、高密度記録用垂直磁
気記録媒体として好適である。
も表面平滑性及び磁気特性に優れているので、高密度記
録用垂直磁気記録媒体として好適である。
録媒体の5kFRPIの信号記録時の孤立再生波形を示
したものである。
記録のX線回折パターンである。
記録媒体の5kFRPIの信号記録時の孤立再生波形を
示したものである。
制御層の膜厚(nm)とマグヘマイト薄膜の(400)
面の回折強度との関係である。
制御層の膜厚(nm)と垂直磁気記録媒体の保磁力との
関係である。
制御層の膜厚(nm)と垂直磁気記録媒体の角型比(M
r/MS)との関係である。
Claims (5)
- 【請求項1】 基体と該基体上に形成されたマグヘマイ
ト薄膜からなる磁気記録層を用いた垂直記録媒体におい
て、基板上に軟磁性層を形成し、該軟磁性層と前記磁気
記録層との間に膜厚が10nm未満のNaCl型構造酸
化物からなる配向制御層を設けることを特徴とする垂直
磁気記録媒体。 - 【請求項2】 基体と該基体上に形成されたマグヘマイ
ト薄膜からなる磁気記録層を用いた垂直記録媒体におい
て、基板上に軟磁性層を形成し、該軟磁性層と前記磁気
記録層との間に膜厚が10nm未満のNaCl型構造酸
化物からなる配向制御層を形成し、前記配向制御層の
(200)面の面間隔がマグヘマイトの(400)面の
面間隔よりも大きいことを特徴とする垂直磁気記録媒
体。 - 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の軟磁性層の
飽和磁束密度(BS)と膜厚(t)との積(BS・t)
が1.13〜13.57×10−6Wb/m(80〜1
100G・μm)であることを特徴とする垂直磁気記録
媒体。 - 【請求項4】 垂直方向の保磁力が159kA/m(2
000Oe)以上であり、磁気記録層の膜面に対して垂
直方向に磁化させた場合の角型比(Mr/M s)が反磁
界補正無しで0.7以上であり、且つ、膜面内方向に磁
化させたときの残留磁化(Mr //)の垂直方向に磁化
したときの残留磁化(Mr ⊥)に対する比(Mr ///
Mr ⊥)が0.5以下であり、膜面内方向に磁化させた
ときの保磁力(HC //)の垂直方向に磁化したときの
保磁力(HC ⊥)に対する比(HC ///HC ⊥)が
0.5以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項
3のいずれかに記載の垂直磁気記録媒体。 - 【請求項5】 基体と該基体上にマグヘマイト薄膜から
なる磁気記録層が形成され、前記基体と前記磁気記録層
との間に膜厚が10nm未満のNaCl型構造酸化物か
らなる配向制御層が形成された垂直記録媒体において、
垂直方向の保磁力が159kA/m(2000Oe)以
上であり、磁気記録層の膜面に対して垂直方向に磁化さ
せた場合の角型比(Mr/MS)が反磁界補正無しで
0.7以上であり、且つ、膜面内方向に磁化させたとき
の残留磁化(Mr //)の垂直方向に磁化したときの残
留磁化(Mr ⊥)に対する比(Mr ///Mr ⊥)が
0.5以下であり、膜面内方向に磁化させたときの保磁
力(HC //)の垂直方向に磁化したときの保磁力(H
C ⊥)に対する比(HC ///HC ⊥)が0.5以下で
あることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
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