JP2003197482A - 固体電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

固体電解コンデンサの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電容量並びにESR、漏れ電流特性を向上
させることができる固体電解コンデンサの製造方法を提
供する。 【解決手段】 陽極箔と陰極箔をバインダー成分を含有
するセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成
し、修復化成を施す。この修復化成時の化成液の温度
を、バインダー成分の修復化成の化成液への溶解温度以
下とすると共に、修復化成の後、コンデンサ素子を上記
溶解温度以上の温水に所定時間浸漬する。その後に、こ
のコンデンサ素子を重合性モノマーと酸化剤とを所定の
溶媒と共に混合して調製した混合液に浸漬し、コンデン
サ素子内で導電性ポリマーの重合反応を発生させ、固体
電解質層を形成する。そして、このコンデンサ素子を外
装ケースに挿入し、開口端部に封口ゴムを装着して、加
締め加工によって封止した後、エージングを行い、固体
電解コンデンサを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、固体電解コンデン
サの製造方法に係り、特に、バインダー成分を含むセパ
レータを用いた場合の漏れ電流の上昇を防止することが
できる固体電解コンデンサの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】タンタルあるいはアルミニウム等のよう
な弁作用を有する金属を利用した電解コンデンサは、陽
極側対向電極としての弁作用金属を焼結体あるいはエッ
チング箔等の形状にして誘電体を拡面化することによ
り、小型で大きな容量を得ることができることから、広
く一般に用いられている。特に、電解質に固体電解質を
用いた固体電解コンデンサは、小型、大容量、低等価直
列抵抗であることに加えて、チップ化しやすく、表面実
装に適している等の特質を備えていることから、電子機
器の小型化、高機能化、低コスト化に欠かせないものと
なっている。
【0003】この種の固体電解コンデンサにおいて、小
型、大容量用途としては、一般に、アルミニウム等の弁
作用金属からなる陽極箔と陰極箔をセパレータを介在さ
せて巻回してコンデンサ素子を形成し、このコンデンサ
素子に駆動用電解液を含浸し、アルミニウム等の金属製
ケースや合成樹脂製のケースにコンデンサ素子を収納
し、密閉した構造を有している。なお、陽極材料として
は、アルミニウムを初めとしてタンタル、ニオブ、チタ
ン等が使用され、陰極材料には、陽極材料と同種の金属
が用いられる。
【0004】また、固体電解コンデンサに用いられる固
体電解質としては、二酸化マンガンや7、7、8、8−
テトラシアノキノジメタン(TCNQ)錯体が知られて
いるが、近年、反応速度が緩やかで、かつ陽極電極の酸
化皮膜層との密着性に優れたポリエチレンジオキシチオ
フェン(以下、PEDTと記す)等の導電性ポリマーに
着目した技術(特開平2−15611号公報)が存在し
ている。
【0005】このような巻回型のコンデンサ素子にPE
DT等の導電性ポリマーからなる固体電解質層を形成す
るタイプの固体電解コンデンサは、アルミニウム等の弁
作用金属からなる陽極箔の表面を塩化物水溶液中での電
気化学的なエッチング処理により粗面化して、多数のエ
ッチングピットを形成した後、ホウ酸アンモニウム等の
水溶液中で電圧を印加して誘電体となる酸化皮膜層を形
成する(化成)。陽極箔と同様に、陰極箔もアルミニウ
ム等の弁作用金属からなるが、その表面にはエッチング
処理を施すのみである。
【0006】このようにして表面に酸化皮膜層が形成さ
れた陽極箔とエッチングピットのみが形成された陰極箔
とを、セパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形
成する。続いて、修復化成を施したコンデンサ素子に、
3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、EDTと
記す)等の重合性モノマーと酸化剤溶液をそれぞれ吐出
し、あるいは両者の混合液に浸漬して、コンデンサ素子
内で重合反応を促進し、PEDT等の導電性ポリマーか
らなる固体電解質層を生成する。その後、このコンデン
サ素子を有底筒状の外装ケースに収納して固体電解コン
デンサを作成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したよ
うな従来の固体電解コンデンサでは、一般に、ビニロン
繊維、またはビニロン繊維とガラス繊維、ポリエステル
繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、紙繊維とを混抄し
た不織布からなるセパレータが用いられ、陽極箔と陰極
箔とを上記合成繊維を主体とするセパレータを介して巻
回してなるコンデンサ素子に、重合性モノマーと酸化剤
とを含浸することで固体電解質層を形成していた。
【0008】しかしながら、上記のような合成繊維を主
体とするセパレータを用いた場合に、漏れ電流が上昇す
るという問題点があった。また、漏れ電流の高いコンデ
ンサは、出荷検査時にデバッグを行う必要があり、製造
効率が非常に悪くなっていた。さらに、静電容量及びE
SRをより向上させることが切望されていた。
【0009】本発明は、上述したような従来技術の問題
点を解決するために提案されたものであり、その目的
は、静電容量並びにESR、漏れ電流特性を向上させる
ことができる固体電解コンデンサの製造方法を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく、静電容量並びにESR、漏れ電流特性を向
上させることができる固体電解コンデンサの製造方法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
たものである。
【0011】すなわち、本発明者は、合成繊維を主体と
するセパレータを用いた場合に、漏れ電流が上昇する原
因について検討した結果、修復化成時の温度によって漏
れ電流特性が変わることが判明したものである。具体的
には、修復化成時の温度が、セパレータに用いられてい
るバインダーの修復化成に用いる化成液への溶解温度よ
り高くなると、漏れ電流が上昇することが分かった。そ
の理由は、修復化成時の温度が高いと、セパレータに用
いられているバインダーが修復化成の化成液に溶解する
ため、溶解したバインダーが陽極箔に付着し、修復化成
の障害となって良好な修復が行われず、漏れ電流が上昇
するものと考えられる。
【0012】また、本発明者は、修復化成の後の処理に
ついてさらに検討を重ねた結果、バインダー成分がビニ
ル基を有する化合物の場合、修復化成の後に、ビニル基
を有する化合物の溶解温度以上の温水浸漬処理を行う
と、ESR特性が向上することが分かった。その理由
は、修復化成後に温水浸漬処理を行った結果、温水に溶
解したビニル基を有する化合物が電極箔の被膜に付着
し、その後に電極箔の表面にPEDTを形成すると、電
極箔に付着したビニル基を有する化合物がPEDTの電
極箔への付着、形成を促進するためと考えられる。な
お、温水浸漬処理の条件は、70〜100℃の温水に5
〜20分浸漬した後、90〜110℃で5〜30分乾燥
することが望ましい。
【0013】このように、セパレータに用いられている
バインダー成分が溶解してコンデンサ素子内に存在する
と固体電解コンデンサの特性が向上するが、バインダー
成分を溶解させる時期は修復化成後であることが必要で
あって、修復化成時にバインダー成分が溶解すると漏れ
電流が上昇することが分かった。
【0014】また、上記温水浸漬処理の後、ホウ酸浸漬
処理を行うと、さらに静電容量とESR特性、及び耐電
圧特性が向上することが分かった。その理由は、温水に
溶解したビニル基を有する化合物が、コンデンサ素子内
でホウ酸化合物と水素結合等により結合体を形成し、こ
の結合体が電極箔の酸化皮膜上に付着して層を形成する
ことにより、固体電解質と酸化皮膜の密着性が向上し、
さらにこの層の耐電圧が高いので、コンデンサの耐電圧
が向上するものと考えられる。特に、ビニル基を有する
化合物としてポリビニルアルコール(以下、PVAと記
す)を用いた場合には、ホウ酸とエステル化合物からな
る結合体を形成し、このエステル化合物は誘電体皮膜中
に浸透せずに、皮膜表面に付着して良好な層を形成する
ため、良好な特性が得られるものと考えられる。
【0015】(固体電解コンデンサの製造方法)本発明
に係る固体電解コンデンサの製造方法は以下の通りであ
る。すなわち、表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と
陰極箔を、バインダー成分を含有するセパレータを介し
て巻回してコンデンサ素子を形成し、修復化成を施す。
この修復化成時の化成液の温度を、バインダー成分の修
復化成の化成液への溶解温度以下とすると共に、修復化
成の後、コンデンサ素子を溶解温度以上の温水に所定時
間浸漬する。その後に、このコンデンサ素子を重合性モ
ノマーと酸化剤とを所定の溶媒と共に混合して調製した
混合液に浸漬し、コンデンサ素子内で導電性ポリマーの
重合反応を発生させ、固体電解質層を形成する。そし
て、このコンデンサ素子を外装ケースに挿入し、開口端
部に封口ゴムを装着して、加締め加工によって封止した
後、エージングを行い、固体電解コンデンサを形成す
る。
【0016】(バインダー)通常、合成繊維を主体とす
る固体電解コンデンサ用セパレータは、合成繊維とこれ
らを接合するバインダーから構成されている。このバイ
ンダーとしては、合成樹脂そのものを用いたり、合成樹
脂を繊維状にしてセパレータの作成工程で溶融させるこ
とにより主体繊維を接合するものが用いられている。こ
のバインダー成分としては、ビニル基を有する化合物が
好ましく、ビニル基を有する化合物としては、PVA、
ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル
アミド等を用いることができるが、なかでもPVAがよ
り好ましい。
【0017】(ホウ酸浸漬処理)上記ホウ酸浸漬処理の
条件は、20〜50℃のホウ酸溶液に30秒〜5分浸漬
することが望ましい。また、ホウ酸化合物としては、ホ
ウ酸、ホウ砂、ホウ酸のアンモニウム塩、金属塩等のホ
ウ酸塩、ホウ酸トリエチル等のホウ酸エステル等を用い
ることができるが、なかでも、ホウ酸を用いることが望
ましい。また、これらホウ酸化合物の溶媒としては、こ
れらの化合物が溶解するものであれば良く、主として
水、グリセリン等を用いることができる。また、ホウ酸
化合物溶液の濃度は、0.1wt%〜10wt%が好ま
しく、より好ましくは3wt%〜7wt%である。ホウ
酸化合物溶液の濃度がこの範囲外の場合、効果が低下し
た。その理由は、ホウ酸化合物溶液の濃度が0.1wt
%未満では、溶液中のホウ酸化合物が少ないため、形成
される結合体の量が十分ではなく、一方、10wt%を
越えると、理由は定かではないが、結合体を形成した後
の余剰のホウ酸が悪影響を及ぼして、ESRが上昇する
からである。
【0018】また、ホウ酸化合物をコンデンサ素子内に
含有させた後、加熱処理すると初期特性が向上すること
が分かった。その理由は、バインダー成分であるビニル
基を有する化合物がコンデンサ素子内に溶出し、その末
端基の疎水性が増すことにより、酸化皮膜と固体電解質
の密着性が向上するためと考えられる。また、この加熱
温度は120〜250℃が好ましく、より好ましくは1
50〜200℃である。加熱温度がこの範囲外の場合、
効果が低下した。その理由は、加熱温度が120℃未満
では、ビニル基を有する化合物の末端基の疎水化等の反
応が十分に進行せず、一方、250℃を越えると、ビニ
ル基を有する化合物の熱劣化が起こって効果が低減する
ためであると考えられる。
【0019】(修復化成の化成液)修復化成の化成液と
しては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アン
モニウム等のリン酸系の化成液、ホウ酸アンモニウム等
のホウ酸系の化成液、アジピン酸アンモニウム等のアジ
ピン酸系の化成液を用いることができるが、なかでも、
リン酸二水素アンモニウムを用いることが望ましい。ま
た、浸漬時間は、5〜120分が望ましい。
【0020】(EDT及び酸化剤)重合性モノマーとし
てEDTを用いた場合、コンデンサ素子に含浸するED
Tとしては、EDTモノマーを用いることができるが、
EDTと揮発性溶媒とを1:0〜1:3の体積比で混合
したモノマー溶液を用いることもできる。前記揮発性溶
媒としては、ペンタン等の炭化水素類、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類、ギ酸エチル等のエステル類、アセ
トン等のケトン類、メタノール等のアルコール類、アセ
トニトリル等の窒素化合物等を用いることができるが、
なかでも、メタノール、エタノール、アセトン等が好ま
しい。
【0021】また、酸化剤としては、エタノールに溶解
したパラトルエンスルホン酸第二鉄、過ヨウ素酸もしく
はヨウ素酸の水溶液を用いることができ、酸化剤の溶媒
に対する濃度は40〜57wt%が好ましく、45〜5
7wt%がより好ましい。酸化剤の溶媒に対する濃度が
高い程、ESRは低減する。なお、酸化剤の溶媒として
は、上記モノマー溶液に用いた揮発性溶媒を用いること
ができ、なかでもエタノールが好適である。酸化剤の溶
媒としてエタノールが好適であるのは、蒸気圧が低いた
め蒸発しやすく、残存する量が少ないためであると考え
られる。
【0022】(他の重合性モノマー)本発明に用いられ
る重合性モノマーとしては、上記EDTの他に、EDT
以外のチオフェン誘導体、アニリン、ピロール、フラ
ン、アセチレンまたはそれらの誘導体であって、所定の
酸化剤により酸化重合され、導電性ポリマーを形成する
ものであれば適用することができる。なお、上記チオフ
ェン誘導体としては、下記の構造式のものを用いること
ができる。
【化1】
【0023】
【実施例】続いて、以下のようにして製造した実施例及
び比較例に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。 (実施例1)表面に酸化皮膜層が形成された陽極箔と陰
極箔とを、修復化成の化成液であるリン酸二水素アンモ
ニウム水溶液への溶解温度が70℃のPVAをバインダ
ーとして含有する不織布からなるセパレータを介して巻
回して、素子形状が4φ×7Lのコンデンサ素子を形成
した。そして、このコンデンサ素子を50℃のリン酸二
水素アンモニウム水溶液に30分間浸漬して、修復化成
を行った。次に、このコンデンサ素子を90℃の温水に
10分間浸漬した後、100℃で30分乾燥した。一
方、所定の容器に、EDTと45%のパラトルエンスル
ホン酸第二鉄のエタノール溶液を混合し、コンデンサ素
子を上記混合液に10秒間浸漬し、120℃、60分加
熱して、コンデンサ素子内でPEDTの重合反応を発生
させ、固体電解質層を形成した。そして、このコンデン
サ素子を有底筒状の外装ケースに挿入し、開口端部に封
口ゴムを装着して、加締め加工によって封止した。その
後に、150℃、120分、8Vの電圧印加によってエ
ージングを行い、固体電解コンデンサを形成した。な
お、EDTモノマーと酸化剤との配合比は、1:3とし
た。また、この固体電解コンデンサの定格電圧は6.3
WV、定格容量は120μFである。
【0024】(実施例2)実施例1の製造方法におい
て、コンデンサ素子を90℃の温水に浸漬し、乾燥した
後、5wt%のホウ酸水溶液中に30分間浸漬した後、
175℃で乾燥した。その他の条件は実施例1と同様に
して固体電解コンデンサを形成した。
【0025】(比較例1)修復化成の工程で、コンデン
サ素子を90℃のリン酸二水素アンモニウム水溶液に3
0分間浸漬して、修復化成を行った。その他の条件は実
施例1と同様にして固体電解コンデンサを形成した。 (比較例2)修復化成の工程で、コンデンサ素子を50
℃のリン酸二水素アンモニウム水溶液に30分間浸漬し
て、修復化成を行った。次に、このコンデンサ素子を5
0℃の温水に10分間浸漬した後、乾燥した。その他の
条件は実施例1と同様にして固体電解コンデンサを形成
した。
【0026】[比較結果]上記の方法により得られた実
施例1、実施例2、比較例1及び比較例2の固体電解コ
ンデンサの初期特性を表1に示した。
【表1】
【0027】表1から明らかなように、修復化成時の温
度が90℃と、バインダーとして用いられているPVA
の修復化成の化成液であるリン酸二水素アンモニウム水
溶液への溶解温度である70℃より高い比較例1の漏れ
電流は“1.05μA”であった。これに対して、修復
化成時の温度を50℃と低くした実施例1においては、
漏れ電流は“0.15”となり、比較例1の14%に大
幅に低下した。また、ホウ酸浸漬処理を行った実施例2
においては、漏れ電流はさらに低下して“0.14”と
なった。
【0028】次に、静電容量(Cap)について検討し
たところ、実施例1のCapは“130”であり比較例
の約1.04倍であったが、ホウ酸浸漬処理を行った実
施例2においては“140”と比較例の約1.12倍と
なった。これらの結果から、コンデンサ素子を修復化成
した後に、添加剤であるホウ酸溶液に浸漬することによ
り、静電容量を増加させることができることが示され
た。
【0029】さらに、等価直列抵抗(ESR)について
検討したところ、実施例1のESRは0.021であ
り、比較例1の約95%、比較例2の約68%に低下し
た。また、実施例2のESRは0.018であり、比較
例1の約82%、比較例2の約58%に低下した。この
ことから、温水処理温度を90℃とすることにより、E
SRが低減できることが分かった。さらに、コンデンサ
素子を修復化成した後に、添加剤であるホウ酸溶液に浸
漬することにより、ESRをより低減できることが示さ
れた。
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、静
電容量並びにESR、漏れ電流特性を向上させることが
できる固体電解コンデンサの製造方法を提供することが
できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔とをバインダー成分を含
    むセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成
    し、このコンデンサ素子を化成液中で修復化成し、その
    後に導電性ポリマーを形成してなる固体電解コンデンサ
    の製造方法において、 前記修復化成時の化成液の温度を、前記バインダー成分
    の前記化成液への溶解温度以下とすることを特徴とする
    固体電解コンデンサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記修復化成後に、コンデンサ素子を前
    記溶解温度以上の温水に所定時間浸漬することを特徴と
    する請求項1に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記バインダー成分がビニル基を有する
    化合物であることを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の固体電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ビニル基を有する化合物が、ポリビ
    ニルアルコールであることを特徴とする請求項3に記載
    の固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記導電性ポリマーが、チオフェン誘導
    体の重合体であることを特徴とする請求項1乃至請求項
    4のいずれか一に記載の固体電解コンデンサの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記チオフェン誘導体が、3,4−エチ
    レンジオキシチオフェンであることを特徴とする請求項
    5に記載の固体電解コンデンサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005197314A (ja) * 2003-12-26 2005-07-21 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサの製造方法
JP2020053575A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 カーリットホールディングス株式会社 固体電解コンデンサの製造方法

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