JP2003188903A - ルータ装置、端末装置、通信システム及びルーティング方法 - Google Patents
ルータ装置、端末装置、通信システム及びルーティング方法Info
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Abstract
なデータパケットの転送処理をなくし、ネットワーク資
源の有効活用を図ることを目的とする。 【解決手段】 時刻判断部26は、送信端末3aと等し
い時刻を把握できるクロック23から現在時刻を取得
し、データパケット5から送信端末出発時刻を取得し、
データパケット5の遅延時間を計算する。時刻判断部2
6は、許容遅延時間の偏差と伝播遅延時間から許容遅延
時間を求める。時刻判断部26は、データパケット5の
遅延時間と許容遅延時間とを比較し、AND回路27
a,27b,28a,28bに比較結果を入力する。そ
の比較結果に応じて再構成部29又は破棄部30にヘッ
ダー51とペイロード52とが入力される。再構成部2
9はデータパケット5を再構成し、ルーティング部25
がデータパケット5を転送する。破棄部30はヘッダー
51とペイロード52を破棄する。
Description
装置、通信システム及びルーティン方法に関する。本発
明は、特に、即時性又は連続性のある実時間トラヒック
のパケットに適したルータ装置、端末装置、通信システ
ム及びルーティング方法に関する。
は連続性のある実時間トラヒックのデータパケットの転
送を行うルータ装置として、図11に示すルータ装置が
ある。図11は、従来のルータ装置202の構成を示す
ブロック図である。図11に示すように、従来のルータ
装置202は、分割部221と、ヘッダー処理部222
と、フローラベル表223と、再構成部224と、ルー
ティング部225とから構成される。まず、送信端末か
らデータパケットを転送する経路を設定するための制御
パケットが送信される。分割部221は、その制御パケ
ットを受信し、ヘッダー処理部222に提供する。ヘッ
ダー処理部222は、制御パケットに含まれる情報を基
に、フローラベル表223に送信端末の送信元アドレス
や、フローラベル、転送先となる次のルータ装置のポー
トのアドレス等を記録する。そして、ヘッダー処理部2
22は、ルーティング部225に制御パケットを提供す
る。ルーティング部225は、より下流にある次のルー
タ装置202に制御パケットを転送する。このようにし
て、ルータ装置202は、データパケットを転送する経
路を設定する。
されると、分割部221はデータパケットを受信し、デ
ータパケットをヘッダーとペイロードに分割する。分割
部221は、ヘッダーをヘッダー処理部222に提供す
る。ヘッダー処理部222は、ヘッダーからフローラベ
ルを取得する。そして、ヘッダー処理部222は、その
フローラベルを用いて、フローラベル表223を検索
し、そのデータパケットの転送先のルータ装置のアドレ
スを取得する。一方、分割部221は、分割したヘッダ
ーとペイロードを、再構成部224に入力する。再構成
部224は、入力されたヘッダーとペイロードを再構成
してデータパケットとし、ルーティング部225に提供
する。ヘッダー処理部222は、取得した転送先のルー
タ装置のアドレスにデータパケットを転送するようルー
ティング部225を制御する。ルーティング部225
は、再構成部224から取得したデータパケットを、ヘ
ッダー処理部222の制御に従って次のルータ装置に転
送する。このようなルータ装置202によれば、ルータ
装置に202にフローラベルが記録され、そのフローラ
ベルを用いることにより、設定された経路においてデー
タパケットの迅速なルーティングを行うことができると
いう利点がある。
た従来のルータ装置202では、設定された経路上を転
送されるデータパケットに対してはオンザフライで制御
できない。そのため、経路上のルータ装置202は、そ
のルータ装置に202に遅れて到着し、使用しているア
プリケーションの許容遅延時間を超える遅延時間に達し
ているデータパケットであっても、受信端末まで転送し
てしまう。即ち、ネットワーク内においてそのデータパ
ケットの転送に遅延が発生し、そのパケットが、許容遅
延時間以内に受信端末に到着できず、上位アプリケーシ
ョンの品質条件を満たさないデータパケットとなってし
まった場合であっても、ルータ装置202は受信端末に
転送してしまう。そして、受信端末では、そのようなデ
ータパケットを受信しても、正常にアプリケーションと
して再現できないため、そのまま破棄してしまう。その
ため、本来、受信端末にとって不必要なデータパケット
を受信端末まで転送するという不必要な転送処理を行っ
ているという問題点があった。更に、そのような不必要
な転送処理を行うことで、経路上のネットワーク資源を
無駄にしているという問題点もあった。
信端末にとって不必要なデータパケットの転送処理をな
くし、ネットワーク資源の有効活用を図ることができる
ルータ装置、端末装置、通信システム及びルーティング
方法を提供することを目的とする。
は、データパケットを送信する端末装置と等しい時刻を
把握できる時計手段と、その時計手段から取得した時刻
に基づいて、データパケットの遅延時間とそのデータパ
ケットの許容遅延時間とを比較する比較手段と、その比
較手段の比較結果に基づいて、データパケットを転送又
は破棄するパケット処理手段とを備えることを特徴とす
る。
ば、比較手段は、データパケットを送信する端末装置と
等しい時刻を把握できる時計手段から時刻を取得するた
め、その時刻に基づいて、端末装置から送信されたデー
タパケットの遅延時間を把握できる。そして、比較手段
は、データパケットの遅延時間と許容遅延時間とを比較
する。パケット処理手段は、比較手段から比較結果を取
得し、その比較結果に基づいてデータパケットを転送又
は破棄する。
の遅延時間と許容遅延時間とを比較した結果に基づい
て、受信する端末装置にとって必要なデータパケットを
転送し、不必要なデータパケットは破棄するという制御
ができる。よって、ルータ装置は、遅延時間が大きく、
受信端末にとって不必要なデータパケットの転送処理を
行う必要がなく、ネットワーク資源の有効活用を図るこ
とができる。
結果に基づいて、遅延時間が許容遅延時間より大きい場
合は、データパケットを破棄する破棄手段と、その破棄
手段がデータパケットを破棄しない場合に、データパケ
ットを転送する転送手段とを備えることが好ましい。こ
れによれば、破棄手段が、データパケットの遅延時間が
許容遅延時間より大きく、受信する端末装置にとって不
必要となったデータパケットを破棄する。そして、破棄
手段がデータパケットを破棄しない場合には、転送手段
がデータパケットを転送する。そのため、ルータ装置
は、遅延時間が大きく、受信端末にとって不必要なデー
タパケットの転送処理を行う必要がなく、それ以外の受
信端末にとって必要なデータパケットを、適切に転送で
きる。
した送信端末出発時刻を含み、時計手段から取得した時
刻及びそのデータパケットから取得した送信端末出発時
刻に基づいて、データパケットの遅延時間を計算する計
算手段を備えることが好ましい。これによれば、ルータ
装置は、受信したデータパケットから送信端末出発時刻
を取得することができる。更に、計算手段が、その送信
端末出発時刻と時計手段から取得した時刻に基づいて、
データパケットの遅延時間を計算する。そのため、ルー
タ装置は、容易に遅延時間を把握することができる。
ラベルが記録されたフローラベルのフィールドと、送信
端末出発時刻が記録された宛先アドレスのフィールドと
を有し、計算手段は、宛先アドレスのフィールドから送
信端末出発時刻を取得することが好ましい。これによれ
ば、ルータ装置は、フローラベルのフィールドに記録さ
れたフローラベルを用いてデータパケットの転送を行う
ことができる。又、そのため、そのままでは、宛先アド
レスのフィールドは、データパケットの転送の際に、実
際には使用されない冗長フィールドとなってしまう。し
かし、宛先アドレスのフィールドには、送信端末出発時
刻が記録されるため、そのフィールドを有効活用するこ
とができる。そして、計算手段は、遅延時間を求めるた
めに必要な送信端末出発時刻を、その宛先アドレスのフ
ィールドから取得できる。そのため、データパケット
に、他の層との連携のため等の特別なオーバーヘッド情
報を含むような冗長なヘッダーを付加するもなくなる。
報を保持する記憶手段を備え、比較手段は、その記憶手
段から許容遅延時間情報を取得することが好ましい。こ
れによれば、各ルータ装置が許容遅延時間情報を保持で
き、比較手段は記憶手段から容易に許容遅延時間情報を
取得できる。又、データパケットを転送する経路を設定
する際に用いられる制御パケットは、許容遅延時間情報
を含み、その制御パケットに含まれる許容遅延時間情報
に基づいて、許容遅延時間情報を記憶手段に記録する許
容遅延時間情報記録手段を備えることが好ましい。これ
によれば、許容遅延時間情報記録手段が、制御パケット
から許容遅延時間情報を取得し、それに基づいて記憶手
段に許容遅延時間情報を記録する。そのため、ルータ装
置は、制御パケットを転送し、データパケットを転送す
る経路を設定する作業において、許容遅延時間情報を把
握することができる。よって、ルータ装置は、許容遅延
時間情報を把握するための特別な作業を、別途行う必要
がない。その結果、ルータ装置が行う処理の負荷軽減
や、ネットワーク資源の有効活用を図ることができる。
として、送信端末出発時刻及びデータパケットの許容遅
延時間の偏差を含み、許容遅延時間情報記録手段は、制
御パケットから取得した送信端末出発時刻及び時計手段
から取得した時刻に基づいて、端末装置から制御パケッ
トが転送されるのに要する伝播遅延時間を計算し、その
伝播遅延時間及び制御パケットに含まれる許容遅延時間
の偏差に基づいて、許容遅延時間情報を記憶手段に記録
することが好ましい。
が制御パケットから送信端末出発時刻を取得し、時計手
段から時刻を取得し、両者に基づいて伝播遅延時間を計
算することができる。そして、許容遅延時間情報記録手
段が、制御パケットから許容遅延時間の偏差を取得し、
その許容遅延時間の偏差と伝播遅延時間に基づいて、記
憶手段に許容遅延時間情報を記録する。そのため、比較
手段は、許容遅延時間の偏差と伝播遅延時間に基づいた
許容遅延時間情報を把握することができる。
ットを送信する送信手段と、その送信手段が送信したデ
ータパケットを転送する複数のルータ装置と等しい時刻
を把握できる時計手段と、その時計手段から取得した時
刻に基づいて、データパケットにそのデータパケットを
送信する送信端末出発時刻を記録する制御情報記録手段
とを備えることを特徴とする。このような本発明に係る
端末装置によれば、制御情報記録手段が、データパケッ
トを転送する複数のルータ装置と等しい時刻を把握でき
る時計手段から時刻を取得し、データパケットにそのデ
ータパケットを送信する送信端末出発時刻を記録する。
そして、送信手段がそのデータパケットを送信する。そ
のため、そのデータパケットを受信し、転送するルータ
装置に、データパケットに含まれる送信端末出発時刻を
通知できる。よって、ルータ装置は、その送信端末出発
時刻を用いてデータパケットの遅延時間を適切に把握で
きる。その結果、ルータ装置が遅延時間に基づいたデー
タパケットの処理を行うことができる。
ラベルが記録されるフローラベルのフィールドと、宛先
アドレスが記録される宛先アドレスのフィールドとを有
し、制御情報記録手段は、宛先アドレスのフィールド
に、データパケットを送信する送信端末出発時刻を記録
することが好ましい。これによれば、端末装置は、ルー
タ装置にデータパケットの転送に必要なフローラベルを
通知することができる。又、データパケットの転送の際
に、実際には使用されない宛先アドレスのフィールドに
送信端末出発時刻を記録することにより、端末装置はそ
のフィールドを有効活用することができる。
を転送する経路を設定する際に用いられる制御パケット
に、データパケットの許容遅延時間に関する許容遅延時
間情報を記録することが好ましい。これによれば、端末
装置は、制御パケットを転送し、データパケットを転送
する経路を設定する作業において、許容遅延時間情報
を、ルータ装置に通知することができる。そのため、端
末装置は、ルータ装置に許容遅延時間情報を提供するた
めの特別な作業を、別途行う必要がない。その結果、端
末装置が行う処理の負荷軽減や、ネットワーク資源の有
効活用を図ることができる。又、制御情報記録手段は、
許容遅延時間情報として、送信端末出発時刻及びデータ
パケットの許容遅延時間の偏差を記録することが好まし
い。これによれば、端末装置は、制御パケットにより、
ルータ装置に送信端末出発時刻や許容遅延時間の偏差を
通知することができる。
ータパケットを送信する端末装置と等しい時刻を把握で
きる時計手段から時刻を取得し、その取得した時刻に基
づいて、データパケットの遅延時間とデータパケットの
許容遅延時間とを比較し、その比較結果に基づいて、デ
ータパケットを転送又は破棄することを特徴とする。
によれば、データパケットを送信する端末装置と等しい
時刻を把握できる時計手段から時刻を取得するため、そ
の時刻に基づいて、端末装置から送信されたデータパケ
ットの遅延時間を把握できる。そして、データパケット
の遅延時間と許容遅延時間とを比較し、その比較結果に
基づいてデータパケットを転送又は破棄する。そのた
め、データパケットの遅延時間と許容遅延時間とを比較
した結果に基づいて、受信する端末装置にとって必要な
データパケットを転送し、不必要なデータパケットは破
棄するという制御ができる。よって、遅延時間が大き
く、受信端末にとって不必要なデータパケットの転送処
理を行う必要がなく、ネットワーク資源の有効活用を図
ることができる。
を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施の形態
に係る通信システム1の構成を示す説明図である。図1
に示すように、通信システム1は、複数のルータ装置2
a,2bと、送信端末3aと、受信端末3bとから構成
される。送信端末3aがパケットを送信すると、ルータ
装置2a,2bがそのパケットを転送して受信端末3b
まで届ける。そして、受信端末3bがパケットを受信す
る。図2は、本発明の実施の形態に係るルータ装置2の
構成を示すブロック図である。図2に示すように、ルー
タ装置2は、分割部21と、ヘッダー処理部22と、ク
ロック23と、フローラベル表24と、ルーティング部
25と、時刻判断部26と、AND回路27a,27
b,28a,28bと、再構成部29と、破棄部30と
から構成される。ルータ装置2は、図1に示すルータ装
置2a,2bとして機能する。
装置2から送信されたパケットを受信する。ここで、パ
ケットには、送信端末3aのユーザのデータを含むデー
タパケットと、そのデータパケットを転送する経路を設
定する際に用いられる制御パケットがある。図3は、本
発明の実施の形態に係る制御パケット4のフォーマット
を説明する説明図であり、図4は、本発明の実施の形態
に係るデータパケット5のフォーマットを説明する説明
図である。図3に示すように、制御パケット4は、IP
v6ヘッダー41と、拡張ヘッダー42とから構成され
る。制御パケット4は、経路設定を目的とするものであ
るため、図3においては、ユーザのデータを記録するペ
イロードを有しないが、ペイロードを有しても構わな
い。
ットに付与される標準的なヘッダーである。IPv6ヘ
ッダー41は、バージョンフィールド41a、トラフィ
ッククラスフィールド41b、フローラベルフィールド
41c、ペイロード長フィールド41d、次ヘッダーフ
ィールド41e、最大ホップ数フィールド41f、送信
元アドレスフィールド41g、宛先アドレスフィールド
41hとから構成される。バージョンフィールド41a
は、インターネットプロトコルのバージョンを表すフィ
ールドであり、バージョン番号が記録される。ここで
は、IPv6であるため、バージョンフィールド41a
には6が入る。トラフィッククラスフィールド41b
は、優先順位を表すフィールドであり、パケットの配送
優先順位を決める数字が記録される。フローラベルフィ
ールド41cは、フローラベルが記録されるフィールド
である。フローラベルは、経路制御をIP層で実現する
ために使用されるデータフロー用の識別子である。ペイ
ロード長フィールド41dは、ペイロードの大きさを記
録するフィールドである。次ヘッダーフィールド41e
は、IPv6ヘッダー41に続くヘッダーの種類を表す
フィールドである。ここでは、拡張ヘッダー42が次ヘ
ッダーとなる。最大ホップ数フィールド41fは、パケ
ットを中継する制限数が記録されるフィールドである。
そのため、最大ホップ数が0になると、そのパケットは
中継されずに破棄される。最大ホップ数は、IPv4に
おけるTTL(生存時間)と同様の役割を果たす。送信
元アドレスフィールド41gは、送信端末3aのIPア
ドレス(以下「送信元アドレス」という)が記録される
フィールドである。宛先アドレスフィールド41hは、
受信端末3bのIPアドレスが記録されるフィールドで
ある。
ョン機能(付加機能)を実現するために用いられる任意
のヘッダーである。ここでは、拡張ヘッダー42は、次
ヘッダーフィールド42aと、ヘッダー長フィールド4
2bと、許容遅延時間偏差フィールド42cと、送信端
末出発時刻フィールド42dとから構成される。次ヘッ
ダーフィールド42aは、拡張ヘッダー42に続くヘッ
ダーの種類を表すフィールドである。拡張ヘッダー42
に続く別の拡張ヘッダーがあれば、それが次ヘッダーと
なり、別の拡張ヘッダーがない場合には、上位層、例え
ば、TCPやUDPのヘッダーが次ヘッダーとなる。ヘ
ッダー長フィールド42bは、拡張ヘッダー42の大き
さを記録するフィールドである。許容遅延時間偏差フィ
ールド42cは、許容遅延時間の偏差が記録されるフィ
ールドである。
受信端末3b間の許容遅延時間と、送信端末3aと受信
端末3b間の伝播遅延時間の差をいう。ここで、送信端
末3aと受信端末3b間の許容遅延時間とは、送信端末
3aから受信端末3bまでデータパケット5が転送され
るのにかかる時間として、受信端末3bの上位層のアプ
リケーションが正常に行われるために許容している時間
をいう。送信端末3aと受信端末3b間の伝播遅延時間
とは、経路が正常な時に、送信端末3aから受信端末3
bまでパケットが転送されるのに要する時間、即ち、送
信端末3aから受信端末3bまでパケットが伝播される
のに要する時間をいう。送信端末出発時刻フィールド4
2dは、送信端末3aを制御パケット4が出発する時
刻、即ち、送信端末3aが制御パケット4を送信する時
刻が記録されるフィールドである。
は、ヘッダー51と、ペイロード52とから構成され
る。ヘッダー51は、データパケット5の制御に使用さ
れる。ヘッダー51は、バージョンフィールド51a、
トラフィッククラスフィールド51b、フローラベルフ
ィールド51c、ペイロード長フィールド51d、次ヘ
ッダーフィールド51e、最大ホップ数フィールド51
f、送信元アドレスフィールド51g、送信端末出発時
刻フィールド51hとから構成される。ここで、バージ
ョンフィールド51a、トラフィッククラスフィールド
51b、フローラベルフィールド51c、ペイロード長
フィールド51d、次ヘッダーフィールド51e、最大
ホップ数フィールド51f、送信元アドレスフィールド
51gは、制御パケット4のバージョンフィールド41
a、トラフィッククラスフィールド41b、フローラベ
ルフィールド41c、ペイロード長フィールド41d、
次ヘッダーフィールド41e、最大ホップ数フィールド
41f、送信元アドレスフィールド41gと同様である
ため、ここでは説明を省略する。
信端末3aをデータパケット5が出発する時刻、即ち、
送信端末3aがデータパケット5を送信する時刻が記録
されるフィールドである。以下、送信端末3aをパケッ
トが出発する時刻を送信端末出発時刻という。この送信
端末出発時刻フィールド51hは、本来、受信端末3b
のIPアドレスが記録される宛先アドレスのフィールド
である。しかし、ルータ装置2a,2bは、フローラベ
ルフィールド51cに記録されたフローラベルを用いて
データパケット5の転送を行うことができる。よって、
そのままでは、宛先アドレスのフィールドは、データパ
ケット5の転送の際に、実際には使用されない冗長フィ
ールドとなってしまう。そのため、本来、宛先アドレス
を記録するフィールドに、データパケット5が送信端末
3aを出発する送信端末出発時刻を記録し、そのフィー
ルドを送信端末出発時刻フィールド51hとすることに
より、そのフィールドを有効活用できる。尚、送信端末
出発時刻フィールド51hとして、宛先アドレスのフィ
ールドであった部分以外に、新たなフィールドを作成
し、ヘッダー51に加えてもよい。又、送信端末出発時
刻を、ヘッダー51の別のフィールドに記録してもよ
い。ペイロード52には、送信端末3aのユーザのデー
タが記録される。
場合、制御パケット4は、IPv6ヘッダー41と、拡
張ヘッダー42というヘッダーのみから構成されるた
め、ヘッダー処理部22に制御パケット4を提供する。
分割部21は、データパケット5を受信した場合、デー
タパケット5をヘッダー51とペイロード52とに分割
する。分割部21は、ヘッダー51をヘッダー処理部2
2に提供する。又、分割部21は、分割したヘッダー5
1をAND回路27a,28aに入力し、ペイロード5
2をAND回路27b,28bに入力する。
3b、複数のルータ装置2と等しい時刻を把握できる時
計手段である。即ち、クロック23は、送信端末3a、
受信端末3b、複数のルータ装置2に共通の時計手段で
ある。クロック23は、ヘッダー処理部22や時刻判断
部26に現在時刻を提供する。フローラベル表24は、
フローラベルを用いた経路制御を行うために必要な経路
制御情報を保持する記録手段である。経路制御情報に
は、送信元アドレス、フローラベル、データパケット5
の次の転送先となるルータ装置2や受信端末3bのアド
レスや、許容遅延時間に関する情報(以下「許容遅延時
間情報」という)が含まれる。許容遅延時間情報には、
許容遅延時間自体、許容遅延時間を求めるために必要な
情報、例えば許容遅延時間の偏差や伝播遅延時間、その
伝播遅延時間を求めるための送信端末出発時刻等が含ま
れる。
は、経路制御情報として、送信元アドレス、フローラベ
ル、データパケット5の次の転送先のアドレスや、許容
遅延時間の偏差と各ルータ装置2における伝播遅延時間
といった許容遅延時間情報が保持される。尚、各ルータ
装置2における伝播遅延時間とは、経路が正常な時に、
送信端末3aからルータ装置2まで、パケットが転送さ
れるのに要する時間、即ち、送信端末3aからルータ装
置2まで、パケットが伝播されるのに要する時間をい
う。そして、各ルータ装置2における許容遅延時間、即
ち、送信端末3aからルータ装置2までパケットが転送
されるのにかかる時間として、許容される時間は、各ル
ータ装置2における伝播遅延時間と、許容遅延時間の偏
差との合計になる。
ヘッダー51を取得して、ヘッダーに関する処理を行
う。ヘッダー処理部22は、制御パケット4を取得した
際は、制御パケット4から送信端末出発時刻を取得す
る。又、ヘッダー処理部22は、クロック23から現在
時刻を取得する。そして、ヘッダー処理部22は、現在
時刻と送信端末出発時刻とを比較して、送信端末3aか
らルータ装置2までの伝播遅延時間を計算する。又、ヘ
ッダー処理部22は、制御パケット4から送信元アドレ
ス、フローラベル、許容遅延時間の偏差を取得し、それ
らと計算したルータ装置2aにおける伝播遅延時間を、
フローラベル表24に記録する。又、ヘッダー処理部2
2は、転送先となる次のルータ装置2や受信端末3bの
アドレスもフローラベル表24に記録する。そして、ヘ
ッダー処理部22は、ルーティング部25に制御パケッ
ト4を提供し、経路のより下流にある次のルータ装置2
や受信端末3bに制御パケット4を転送するようルーテ
ィング部25に指示をする。このように、ヘッダー処理
部22は、制御パケット4を取得した際は、制御パケッ
ト4に含まれる許容遅延時間の偏差や送信端末出発時刻
等の許容遅延時間情報に基づいて、許容遅延時間の偏差
や伝播遅延時間等の許容遅延時間情報をフローラベル表
24に記録する許容遅延時間情報記録手段として機能す
る。
5のヘッダー51を取得した際は、ヘッダー51から送
信端末出発時刻を取得し、時刻判断部26に提供する。
又、ヘッダー処理部22は、ヘッダー51からフローラ
ベルを取得する。そして、ヘッダー処理部22は、その
フローラベルを用いて、フローラベル表24を検索し、
ルータ装置2における伝播遅延時間と、許容遅延時間の
偏差を取得し、時刻判断部26に提供する。又、ヘッダ
ー処理部22は、取得したフローラベルを用いて、フロ
ーラベル表24を検索し、そのデータパケット5の転送
先のルータ装置2や受信端末3bのアドレスを取得す
る。ヘッダー処理部22は、取得した転送先のルータ装
置2や受信端末3bのアドレスにデータパケット5を転
送するようルーティング部25に指示をする。
した時刻に基づいて、ルータ装置2におけるデータパケ
ット5の遅延時間と許容遅延時間とを比較する比較手段
である。又、時刻判断部26は、ヘッダー処理部22を
介してフローラベル表24から取得した許容遅延時間の
偏差やルータ装置2における伝播遅延時間等に基づい
て、データパケット5のルータ装置2における許容遅延
時間を計算する。又、時刻判断部26は、クロック23
から取得した時刻及びヘッダー処理部22を介してデー
タパケット5から取得した送信端末出発時刻に基づい
て、データパケット5の遅延時間を計算する計算手段で
もある。時刻判断部26は、ルータ装置2におけるデー
タパケット5の遅延時間と許容遅延時間とを比較し、遅
延時間が許容遅延時間より小さい場合には、AND回路
27a,27b,28a,28bに比較結果として
「0」を入力する。時刻判断部26は、ルータ装置2に
おけるデータパケット5の遅延時間と許容遅延時間とを
比較し、遅延時間が許容遅延時間以上の場合には、AN
D回路27a,27b,28a,28bに比較結果とし
て「1」を入力する。
からヘッダー51の入力を受け、時刻判断部26から
「0」又は「1」の入力を受ける。AND回路27b,
28bは、分割部21からペイロード52の入力を受
け、時刻判断部26から「0」又は「1」の入力を受け
る。尚、AND回路27a,27bは、時刻判断部26
から「0」又は「1」の入力を受けるが、「0」は
「1」に換えられて、「1」は「0」に換えられてAN
D回路27a,27bに入力される。AND回路27a
は、時刻判断部26から「0」の入力を受け、その
「0」が「1」に換えられて入力されると、再構成部2
9にヘッダー51を入力し、再構成部29を起動させる
(アクティブにする)。AND回路27bは、時刻判断
部26から「0」の入力を受け、その「0」が「1」に
換えられて入力されると、再構成部29にペイロード5
2を入力し、再構成部29を起動させる(アクティブに
する)。AND回路27a,27bは、時刻判断部26
から「1」の入力を受け、その「1」が「0」に換えら
れて入力された場合には何もしない。
6から「1」の入力を受けると、破棄部30にヘッダー
51を入力し、破棄部30を起動させる(アクティブに
する)。AND回路28bは、時刻判断部26から
「1」の入力を受けると、破棄部30にペイロード52
を入力し、破棄部30を起動させる(アクティブにす
る)。AND回路28a,28bは、時刻判断部26か
ら「0」の入力を受けた場合には、何もしない。
ッダー51の入力を受け、AND回路27bからペイロ
ード52の入力を受け、AND回路27a,27bによ
り起動される。再構成部29は、入力されたヘッダー5
1とペイロード52とを再構成してデータパケット5と
し、ルーティング部25に提供する。破棄部30は、A
ND回路28aからヘッダー51の入力を受け、AND
回路28bからペイロード52の入力を受け、AND回
路28a,28bにより起動される。破棄部29は、入
力されたヘッダー51とペイロード52とを破棄する。
2から取得した制御パケット4を、ヘッダー処理部22
の指示に従い、経路のより下流にある次のルータ装置2
や受信端末3bに制御パケット4を転送する。又、ルー
ティング部25は、再構成部29からデータパケット5
を取得した場合、ヘッダー処理部22の指示に従い、そ
のデータパケット5の転送先のルータ装置2や受信端末
3bに、データパケット5を転送する。尚、ルーティン
グ部25は、再構成部29からデータパケット5を提供
されない限り、ヘッダー処理部22から指示を受けてい
ても、データパケット5に対しては何もしない。
と、破棄部30によって、時刻判断部26の比較結果に
基づいて、ルータ装置2における遅延時間が許容遅延時
間より大きい場合に、データパケット5を破棄する破棄
手段を実現できる。又、AND回路27a,27bと、
再構成部29と、ルーティング部25によって、時刻判
断部26の比較結果に基づいて、ルータ装置2における
遅延時間が許容遅延時間より小さく、破棄部30によっ
てデータパケット5が破棄されない場合は、データパケ
ット5を転送する転送手段を実現できる。
置3の構成を示すブロック図である。図5に示すよう
に、端末装置3は、入力部31と、出力部32と、クロ
ック33と、処理部34と、送受信部35とから構成さ
れる。又、処理部34は、CPU34aと、メモリ34
bとから構成される。尚、端末装置3は、図1に示すパ
ケットを送信する送信端末3aやパケットを受信する受
信端末3aとして機能する。入力部31は、処理部34
にデータを入力する。出力部32は、入力部31や送受
信部35から処理部34に入力され、処理部34が処理
したデータ等が出力される。クロック33は、他の端末
装置3や複数のルータ装置2と等しい時刻を把握できる
時計手段である。即ち、クロック33は、他の端末装置
3や複数のルータ装置2に共通の時計手段である。クロ
ック33は、処理部34に現在時刻を提供する。
データパケット5を生成し、送受信部35を介してルー
タ装置2に送信したり、送受信部35を介してルータ装
置2から受信したデータパケット5をアプリケーション
として再現する等のパケットの処理を行う。又、処理部
34は、入力部31や出力部32、送受信部35の制御
も行う。メモリ34bには、CPU34aが実行するプ
ログラムや、生成したパケットや受信したパケット等が
保持される。CPU34aは、メモリ34bに格納され
たプログラムを読み取り、実行することにより処理部3
4を実現する。
る経路を設定する際には、制御パケット4のIPv6ヘ
ッダー41と拡張ヘッダー42の各フィールドに、必要
な情報を記録する。この際、処理部34は、クロック3
3から取得した現在時刻に基づいて、送信端末出発時刻
フィールド42dに、送信端末3aが制御パケット4を
送信する送信端末出発時刻を記録する。又、処理部34
は、データパケット5を送信する際には、データパケッ
ト5のヘッダー51の各フィールドに必要な情報を記録
し、ペイロード52にデータを記録する。この際、処理
部34は、クロック33から取得した現在時刻に基づい
て、本来、宛先アドレスのフィールドである送信端末出
発時刻フィールド51hに、端末装置3がデータパケッ
ト5を送信する送信端末出発時刻を記録する。このよう
に、処理部34は、制御パケット4に許容遅延時間情報
を記録したり、データパケット5に送信端末出発時刻等
を記録する制御情報記録手段を実現する。処理部34
は、生成した制御パケット4やデータパケット5を送受
信部35に提供する。送受信部35は、処理部34から
取得した制御パケット4やデータパケット5を、処理部
34の指示に従って、ルータ装置2に送信する。又、送
受信部35は、制御パケット4やデータパケット5をル
ータ装置2から受信し、処理部34に提供する。
ータパケット5を転送する経路を設定する際におけるル
ータ装置2a,2b、送信端末3a、受信端末3bの動
作を説明する。図6は、データパケット5を転送する経
路設定時のルータ装置2a,2b、送信端末3a及び受
信端末3bの動作を説明する説明図である。尚、図6〜
図10においては、送信端末出発時刻をS、許容遅延時
間の偏差をV、フローラベルをL、伝播遅延時間をPr
op、現在時刻をTと表す。又、図6、図7において、
フローラベル表の一部24aは、ルータ装置2aのフロ
ーラベル表24の一部であり、フローラベル表の一部2
4bは、ルータ装置2bのフローラベル表24の一部で
ある。
34は、制御パケット4のIPv6ヘッダー41と拡張
ヘッダー42に、クロック33から取得した現在時刻に
基づいた送信端末出発時刻S=10、許容遅延時間の偏
差V=3、フローラベルL=201、送信元アドレス
「11:19」等の必要な情報を記録する。そして、送
信端末3aの送受信部35が、制御パケット4を送信端
末3aよりも下流にある経路上のルータ装置2aに送信
する。次に、ルータ装置2aの分割部21が、制御パケ
ット4を受信し、ヘッダー処理部22に提供する。ルー
タ装置2aのヘッダー処理部22は、制御パケット4か
ら送信端末出発時刻S=10を取得する。又、ルータ装
置2aのヘッダー処理部22は、クロック23から現在
時刻T=13を取得する。そして、ルータ装置2aのヘ
ッダー処理部22は、現在時刻T=13と送信端末出発
時刻S=10とを比較して、送信端末3aからルータ装
置2aまでの伝播遅延時間Prop=3を計算する。
制御パケット4から送信元アドレス「11:19」、フ
ローラベルL=201、許容遅延時間の偏差V=3を取
得し、それらと計算したルータ装置2aにおける伝播遅
延時間Prop=3を、フローラベル表の一部24aに
示すように、フローラベル表24に記録する。又、ルー
タ装置2aのヘッダー処理部22は、転送先となる次の
ルータ装置2bのアドレスもフローラベル表24に記録
する。そして、ルータ装置2aのヘッダー処理部22
は、ルーティング部25に制御パケット4を提供し、経
路のより下流にある次のルータ装置2bに制御パケット
4を転送するようルーティング部25に指示をする。ル
ータ装置2aのルーティング部25は、ヘッダー処理部
22の指示に従い、ルータ装置2bに制御パケット4を
転送する。
御パケット4を受信し、ヘッダー処理部22に提供す
る。ルータ装置2bのヘッダー処理部22は、制御パケ
ット4から送信端末出発時刻S=10を、クロック23
から現在時刻T=18を取得する。そして、ルータ装置
2bのヘッダー処理部22は、現在時刻T=18と送信
端末出発時刻S=10とを比較して、送信端末3aから
ルータ装置2bまでの伝播遅延時間Prop=8を計算
する。ルータ装置2bのヘッダー処理部22は、制御パ
ケット4から送信元アドレス「11:19」、フローラ
ベルL=201、許容遅延時間の偏差V=3を取得し、
それらと計算したルータ装置2bにおける伝播遅延時間
Prop=8を、フローラベル表の一部24bに示すよ
うに、フローラベル表に記録する。又、ルータ装置2b
のヘッダー処理部22は、転送先となる受信端末3bの
アドレスもフローラベル表に記録する。
22は、ルーティング部25に制御パケット4を提供
し、経路のより下流にある受信端末3bに制御パケット
4を転送するようルーティング部25に指示をする。ル
ータ装置2bのルーティング部25は、ヘッダー処理部
22の指示に従い、受信端末3bに制御パケット4を転
送し、経路設定が終了する。最後に、受信端末3bの送
受信部35が制御パケット4を受信するが、受信端末3
bは特に何も行わない。このような作業により、各ルー
タ装置2a,2bは、フローラベル表24に経路制御情
報を保持でき、データパケット5を転送する経路を設定
できる。
ータパケット5a〜5cを転送する際におけるルータ装
置2a,2b、送信端末3a、受信端末3bの動作を説
明する。図7は、データパケット5a〜5c転送時のル
ータ装置2a,2b、送信端末3a及び受信端末3bの
動作を説明する説明図である。尚、データパケット5a
〜5cも、データパケット5と同様に、ヘッダー51と
ペイロード52とから構成される。図7に示すように、
送信端末3aの処理部34は、データパケット5aのヘ
ッダー51に、クロック33から取得した現在時刻に基
づいた送信端末出発時刻S=40、フローラベルL=2
01、送信元アドレス「11:19」等の必要な情報を
記録し、ペイロード52にデータを記録する。そして、
受信端末3aの送受信部35が、データパケット5aを
ルータ装置2aに送信する。
ータパケット5aを受信し、ヘッダー51とペイロード
52に分割する。分割部21は、ヘッダー51をヘッダ
ー処理部22に提供する。又、分割部21は、ヘッダー
51をAND回路27a,28aに入力し、ペイロード
52をAND回路27b,28bに入力する。ルータ装
置2aのヘッダー処理部22は、取得したヘッダー51
から送信端末出発時刻S=40を取得し、時刻判断部2
6に提供する。ルータ装置2aの時刻判断部26は、ク
ロック23から現在時刻T=44を取得する。そして、
ルータ装置2aの時刻判断部26は、現在時刻T=44
と送信端末出発時刻S=40とを比較して、送信端末3
aからルータ装置2aまでのデータパケット5aの遅延
時間T―S=4を計算する。
2は、ヘッダー51からフローラベルを取得する。そし
て、ヘッダー処理部22は、そのフローラベルを用い
て、フローラベル表24を検索する。そして、ルータ装
置2aのヘッダー処理部22は、フローラベル表の一部
24aに示されたルータ装置2aにおける伝播遅延時間
Prop=3と、許容遅延時間の偏差V=3を取得し、
時刻判断部26に提供する。又、ルータ装置2aのヘッ
ダー処理部22は、フローラベルを用いてフローラベル
表24を検索し、データパケット5aの転送先であるル
ータ装置2bのアドレスを取得する。ルータ装置2aの
ヘッダー処理部22は、取得したルータ装置2bのアド
レスにデータパケット5aを転送するようルータ装置2
aのルーティング部25に指示をしておく。
ダー処理部22から取得したルータ装置2aにおける伝
播遅延時間Prop=3と、許容遅延時間の偏差V=3
とを合計し、ルータ装置2aにおける許容遅延時間Pr
op+V=6を計算する。ルータ装置2aの時刻判断部
26は、データパケット5aの遅延時間T―S=4と、
ルータ装置2aにおける許容遅延時間Prop+V=6
とを比較して、遅延時間が許容遅延時間の範囲内である
かを判断する。ルータ装置2aの時刻判断部26は、遅
延時間が許容遅延時間より小さいため、AND回路27
a,27b,28a,28bに「0」を入力する。ルー
タ装置2aのAND回路27a,27bは、時刻判断部
26から「0」の入力を受けて、再構成部29を起動さ
せる。又、AND回路27aはルータ装置2aの再構成
部29にヘッダー51を入力し、AND回路27bはル
ータ装置2aの再構成部29にペイロード52を入力す
る。ルータ装置2aの再構成部29は、入力されたヘッ
ダー51とペイロード52とを再構成してデータパケッ
ト5aとし、ルーティング部25に提供する。ルータ装
置2aのルーティング部25は、再構成部29から取得
したデータパケット5aを、ヘッダー処理部22の指示
に従い、ルータ装置2bに転送する。
ータパケット5aを受信する。ルータ装置2bの分割部
21は、分割したヘッダー51をヘッダー処理部22に
提供する。又、分割部21は、ヘッダー51をAND回
路27a,28aに入力し、ペイロード52をAND回
路27b,28bに入力する。ルータ装置2bのヘッダ
ー処理部22は、ヘッダー51から送信端末出発時刻S
=40を取得し、時刻判断部26に提供する。ルータ装
置2bの時刻判断部26は、クロック23から現在時刻
T=52を取得する。そして、ルータ装置2bの時刻判
断部26は、現在時刻T=52と送信端末出発時刻S=
40とから、送信端末3aからルータ装置2bまでのデ
ータパケット5aの遅延時間T―S=12を計算する。
2は、ヘッダー51からフローラベルを取得し、フロー
ラベル表24を検索する。そして、ルータ装置2bのヘ
ッダー処理部22は、フローラベル表の一部24bに示
されたルータ装置2bにおける伝播遅延時間Prop=
8と、許容遅延時間の偏差V=3を取得し、時刻判断部
26に提供する。又、ルータ装置2bのヘッダー処理部
22は、フローラベルを用いてフローラベル表24を検
索し、データパケット5aの転送先である受信端末3b
のアドレスを取得する。ルータ装置2bのヘッダー処理
部22は、受信端末3bにデータパケット5aを転送す
るように、ルータ装置2bのルーティング部25に指示
をしておく。
ダー処理部22から取得したルータ装置2bにおける伝
播遅延時間Prop=8と、許容遅延時間の偏差V=3
とを合計し、ルータ装置2bにおける許容遅延時間Pr
op+V=11を計算する。ルータ装置2bの時刻判断
部26は、データパケット5aの遅延時間T―S=12
と、ルータ装置2bにおける許容遅延時間Prop+V
=11とを比較する。ルータ装置2bの時刻判断部26
は、遅延時間が許容遅延時間以上であるため、データパ
ケット5aを受信端末3bまで転送するのは無駄だと判
断し、ルータ装置2bのAND回路27a,27b,2
8a,28bに「1」を入力する。ルータ装置2bのA
ND回路28a,28bは、時刻判断部26から「1」
の入力を受けて、破棄部30を起動させる。又、AND
回路28aはルータ装置2bの破棄部30にヘッダー5
1を入力し、AND回路28bはルータ装置2bの破棄
部30にペイロード52を入力する。ルータ装置2bの
破棄部30は、入力されたヘッダー51とペイロード5
2とを破棄する。
データパケット5bに対しても、同様の処理が行われ
る。送信端末3aが、送信端末出発時刻S=44等の必
要な情報を記録し、ペイロード52にデータを記録した
データパケット5bをルータ装置2aに送信する。ルー
タ装置2aは、データパケット5bを受信する。ルータ
装置2aの時刻判断部26は、ヘッダー処理部22から
送信端末出発時刻S=44を取得し、クロック23から
現在時刻T=52を取得する。そして、ルータ装置2a
の時刻判断部26は、現在時刻T=52と送信端末出発
時刻S=44とから、送信端末3aからルータ装置2a
までのデータパケット5bの遅延時間T―S=8を計算
する。
2は、フローラベルを用いてフローラベル表24を検索
し、ルータ装置2aにおける伝播遅延時間Prop=3
と、許容遅延時間の偏差V=3を取得し、時刻判断部2
6に提供する。ルータ装置2aの時刻判断部26は、ル
ータ装置2aにおける伝播遅延時間Prop=3と、許
容遅延時間の偏差V=3とを合計し、ルータ装置2aに
おける許容遅延時間Prop+V=6を計算する。ルー
タ装置2aの時刻判断部26は、データパケット5bの
遅延時間T―S=8と、ルータ装置2aにおける許容遅
延時間Prop+V=6とを比較し、遅延時間が許容遅
延時間より大きいため、AND回路27a,27b,2
8a,28bに「1」を入力する。そして、ルータ装置
2aのAND回路28aが破棄部30にヘッダー51を
入力し、ルータ装置2aのAND回路28bが破棄部3
0にペイロード52を入力し、ルータ装置2aの破棄部
30が、入力されたヘッダー51とペイロード52とを
破棄する。
データパケット5cに対しても、同様の処理が行われ
る。送信端末3aが、送信端末出発時刻S=56等の必
要な情報を記録し、ペイロード52にデータを記録した
データパケット5cをルータ装置2aに送信する。ルー
タ装置2aは、データパケット5cを受信する。ルータ
装置2aの時刻判断部26は、ヘッダー処理部22から
送信端末出発時刻S=56を取得し、クロック23から
現在時刻T=59を取得する。そして、ルータ装置2a
の時刻判断部26は、現在時刻T=59と送信端末出発
時刻S=56とから、送信端末3aからルータ装置2a
までのデータパケット5cの遅延時間T―S=3を計算
する。
2は、フローラベルを用いてフローラベル表24を検索
し、ルータ装置2aにおける伝播遅延時間Prop=3
と、許容遅延時間の偏差V=3を取得し、時刻判断部2
6に提供する。ルータ装置2aの時刻判断部26は、ル
ータ装置2aにおける伝播遅延時間Prop=3と、許
容遅延時間の偏差V=3とを合計し、ルータ装置2aに
おける許容遅延時間Prop+V=6を計算する。ルー
タ装置2aの時刻判断部26は、データパケット5cの
遅延時間T―S=3と、ルータ装置2aにおける許容遅
延時間Prop+V=6とを比較し、遅延時間が許容遅
延時間より小さいため、AND回路27a,27b,2
8a,28bに「0」を入力する。そして、ルータ装置
2aのAND回路27aが再構成部29にヘッダー51
を入力し、ルータ装置2aのAND回路27bが再構成
部29にペイロード52を入力し、ルータ装置2aの再
構成部29が、入力されたヘッダー51とペイロード5
2とを再構成してデータパケット5cとする。そして、
ルータ装置2aのルーティング部25がデータパケット
5cをルータ装置2bに転送する。
5cを受信する。ルータ装置2bの時刻判断部26は、
ヘッダー処理部22から送信端末出発時刻S=56を取
得し、クロック23から現在時刻T=64を取得する。
そして、ルータ装置2bの時刻判断部26は、現在時刻
T=64と送信端末出発時刻S=56とから、送信端末
3aからルータ装置2aまでのデータパケット5cの遅
延時間T―S=8を計算する。次に、ルータ装置2bの
ヘッダー処理部22は、フローラベルを用いてフローラ
ベル表24を検索し、ルータ装置2bにおける伝播遅延
時間Prop=8と、許容遅延時間の偏差V=3を取得
し、時刻判断部26に提供する。ルータ装置2bの時刻
判断部26は、ルータ装置2bにおける伝播遅延時間P
rop=8と、許容遅延時間の偏差V=3とを合計し、
ルータ装置2bにおける許容遅延時間Prop+V=1
1を計算する。
タパケット5cの遅延時間T―S=8と、ルータ装置2
bにおける許容遅延時間Prop+V=11とを比較
し、遅延時間が許容遅延時間より小さいため、AND回
路27a,27b,28a,28bに「0」を入力す
る。そして、ルータ装置2bのAND回路27aが再構
成部29にヘッダー51を入力し、ルータ装置2bのA
ND回路27bが再構成部29にペイロード52を入力
する。ルータ装置2bの再構成部29が、入力されたヘ
ッダー51とペイロード52とを再構成してデータパケ
ット5cとし、ルータ装置2bのルーティング部25が
データパケット5cを受信端末3bに転送する。受信端
末3bは、送受信部35を介してルータ装置2bからデ
ータパケット5cを受信する。そして、受信端末3bの
処理部34がそのデータパケット5cをアプリケーショ
ンとして再現する等のパケットの処理を行う。このよう
に、データパケット5cは、各ルータ装置2a,2bに
おける許容遅延時間以内に、ルータ装置2aとルータ装
置2bに到着したため、受信端末3bまで転送される。
用いて行うルーティング方法について説明する。まず、
送信端末3aと受信端末3b間でデータパケット5を転
送する経路を設定する際のルーティング方法について説
明する。図8は、本発明の実施の形態に係る経路設定時
のルーティング方法の手順を示すフロー図である。ステ
ップ(S101)において送信端末3aの場合、制御パ
ケット4のIPv6ヘッダー41と拡張ヘッダー42の
各フィールドに、クロック33から取得した現在時刻に
基づいた送信端末出発時刻S、許容遅延時間の偏差V、
フローラベルL、送信元アドレス等の必要な情報を記録
する(S102)。そして、送信端末3aは、制御パケ
ット4を決まった経路上のルータ装置2aに送信する
(S103)。
aではなく、ステップ(S104)において受信端末3
bでもない場合、経路上のルータ装置2a,2bという
ことになる。ルータ装置2a,2bは、制御パケット4
を受信し、制御パケット4から送信端末出発時刻を取得
し、クロック23から現在時刻を取得する。そして、ル
ータ装置2a,2bは、現在時刻と送信端末出発時刻と
を比較して、送信端末3aからそのルータ装置2a,2
bまでの伝播遅延時間を計算する。そして、ルータ装置
2a,2bは、制御パケット4から送信元アドレス、フ
ローラベル、許容遅延時間の偏差を取得し、フローラベ
ル表24に記録する。又、ルータ装置2a,2bは、計
算したルータ装置2a,2bにおける伝播遅延時間も、
フローラベル表24に記録する(S105)。次に、ル
ータ装置2aの場合は経路上の次のルータ装置2bに、
ルータ装置2bの場合は受信端末3bに制御パケット4
を転送する(S106)。尚、ステップ(S101)に
おいて送信端末3aではなく、ステップ(S104)に
おいて受信端末3bである場合には、経路を設定する際
には特に何もしない。
ータパケット5を転送する際のルーティング方法につい
て説明する。図9は、本発明の実施の形態に係るデータ
パケット転送時のルーティング方法の手順を示すフロー
図である。ステップ(S201)において送信端末3a
の場合、送信端末3aは、クロック33からデータパケ
ット5を送信する際に、送信端末出発時刻として現在時
刻を取得する(S202)。送信端末3aは、データパ
ケット5のヘッダー51の本来、宛先アドレスを記録す
る宛先アドレスフィールドを、送信端末出発時刻フィー
ルド51hとし、送信端末出発時刻を記録する。そし
て、送信端末3aは、経路の下流にあるルータ装置2a
にデータパケット5を送信する(S203)。
aではなく、ステップ(S204)において受信端末3
bでもない場合、経路上のルータ装置2a,2bという
ことになる。ルータ装置2a,2bは、データパケット
5を受信する。ルータ装置2a,2bは、データパケッ
ト5から送信端末出発時刻を、クロック23から現在時
刻を取得して、送信端末3aからルータ装置2a,2b
までのデータパケット5の遅延時間を計算する。又、ル
ータ装置2a,2bは、フローラベル表24から伝播遅
延時間Propと、許容遅延時間の偏差Vを取得し、両
者を合計して、ルータ装置2a,2bにおける許容遅延
時間を計算する。そして、ルータ装置2a,2bは、デ
ータパケット5の遅延時間と、ルータ装置2a,2bに
おける許容遅延時間とを比較する(S205)。
が許容遅延時間より小さく、許容遅延時間よりもデータ
パケット5がルータ装置2a,2bに早く届いた場合、
ルータ装置2aであれば、データパケット5を次のルー
タ装置2bに転送し、ルータ装置2bであれば、データ
パケット5を受信端末3bに転送する(S206)。一
方、ステップ(S205)において、遅延時間が許容遅
延時間以上で、許容遅延時間以降にルータ装置2a,2
bにデータパケット5が届いた場合、ルータ装置2a,
2bはデータパケット5を破棄する(S207)。尚、
ステップ(S201)において送信端末3aではなく、
ステップ(S204)において受信端末3bである場合
には、受信端末3bは、ルータ装置2bからデータパケ
ット5を受信する。そして、受信端末3bは、受信した
データパケット5をアプリケーションとして再現する等
のパケットの処理を行う(S208)。
ーティング方法について、ルータ装置2が行う処理をよ
り詳細に説明する。図10は、本発明の実施の形態に係
るデータパケット5転送時のルータ装置2の処理手順を
示すフロー図である。まず、送信端末3a又は経路のよ
り上流のルータ装置2から送信されたデータパケット5
を、分割部21が受信する。そして、分割部21は、デ
ータパケット5をヘッダー51とペイロード52に分割
する(S301)。尚、分割部21は、ヘッダー51を
ヘッダー処理部22に提供し、ヘッダー51をAND回
路27a,28aに入力し、ペイロード52をAND回
路27b,28bに入力する。ヘッダー処理部22は、
取得したヘッダー51から送信端末出発時刻を取得し、
時刻判断部26に提供する。時刻判断部26は、クロッ
ク23から現在時刻を、ヘッダー処理部22から送信端
末出発時刻を取得する。そして、時刻判断部26は、現
在時刻と送信端末出発時刻とを比較して、送信端末3a
からルータ装置2までのデータパケット5の遅延時間を
計算する(S302)。
1からフローラベルを取得する。そして、ヘッダー処理
部22は、そのフローラベルを用いて、フローラベル表
24を検索し、ルータ装置2における伝播遅延時間と、
許容遅延時間の偏差を取得し、時刻判断部26に提供す
る(S303)。尚、ヘッダー処理部22は、フローラ
ベルを用いてフローラベル表24を検索し、データパケ
ット5の転送先である次のルータ装置2又は受信端末3
bのアドレスも取得する。そして、ヘッダー処理部22
は、次のルータ装置2や受信端末3bのアドレスにデー
タパケット5を転送するようルーティング部25に指示
をしておく。
ら、ルータ装置2における伝播遅延時間と、許容遅延時
間の偏差とを取得し、両者を合計して、ルータ装置2に
おける許容遅延時間を計算する(S304)。時刻判断
部26は、データパケット5の遅延時間と、ルータ装置
2における許容遅延時間とを比較して、遅延時間が許容
遅延時間の範囲内であるかを判断する(S305)。ス
テップ(S305)において、時刻判断部26は、遅延
時間が許容遅延時間より小さい場合には、AND回路2
7a,27b,28a,28bに「0」を入力する(S
306)。AND回路27a,27bは、時刻判断部2
6から「0」の入力を受け、その「0」が「1」に換え
られて入力され、再構成部29を起動させる。又、AN
D回路27aは再構成部29にヘッダー51を入力し、
AND回路27bは再構成部29にペイロード52を入
力する(S307)。再構成部29は、入力されたヘッ
ダー51とペイロード52とを再構成してデータパケッ
ト5とし、ルーティング部25に提供する(S30
8)。ルーティング部25は、再構成部29から取得し
たデータパケット5を、ヘッダー処理部22の指示に従
い、次のルータ装置2や受信端末3bに転送する(S3
09)。
刻判断部26は、遅延時間が許容遅延時間以上の場合に
は、AND回路27a,27b,28a,28bに
「1」を入力する(S310)。AND回路28a,2
8bは、時刻判断部26から「1」の入力を受け、破棄
部30を起動させる。又、AND回路28aは破棄部3
0にヘッダー51を入力し、AND回路28bは破棄部
30にペイロード52を入力する(S311)。破棄部
30は、入力されたヘッダー51とペイロード52とを
破棄する(S312)。
タ装置2、端末装置3、通信システム1及びルーティン
グ方法によれば、時刻判断部26は、送信端末3aと等
しい時刻を把握できるクロック23から現在時刻を取得
し、データパケット5から送信端末出発時刻を取得でき
る。そして、時刻判断部26は、現在時刻と送信端末出
発時刻から送信端末3aから送信されたデータパケット
5のルータ装置2における遅延時間を計算し、容易に遅
延時間を把握できる。又、時刻判断部26は、ヘッダー
処理部22を介して、フローラベル表24から許容遅延
時間の偏差とそのルータ装置2における伝播遅延時間を
取得し、そのルータ装置2における許容遅延時間を求め
ることができる。
ータ装置2における遅延時間と許容遅延時間とを比較
し、AND回路27a,27b,28a,28bに比較
結果を入力する。その比較結果に応じて、遅延時間が許
容遅延時間より小さい場合には再構成部29に、遅延時
間が許容遅延時間以上の場合には破棄部30に、ヘッダ
ー51とペイロード52とが入力される。そして、再構
成部29は、データパケット5を再構成し、ルーティン
グ部25に提供する。ルーティング部25は、データパ
ケット5を転送する。破棄部30は、ヘッダー51とペ
イロード52を破棄する。
ト5のルータ装置2における遅延時間と許容遅延時間と
を比較した結果に基づいて、ルータ装置2に許容遅延時
間よりも遅く到着し、結局は受信端末3bで正常なアプ
リケーションとして再現できないため、不必要となった
データパケット5を破棄できる。そして、ルータ装置2
は、受信端末3bにとって必要なデータパケット5だけ
を、適切に転送することができる。よって、ルータ装置
2は、遅延時間が大きく、受信端末3bに転送したとし
ても、受信端末3bによって、結局は破棄されてしまう
不必要なデータパケット5の転送処理を行う必要がなく
なる。
図ることができる。又、受信端末3bも不必要なデータ
パケット5の受信、破棄という処理を行う必要がなくな
るため、受信端末3bのコンピューティング資源の有効
活用も図ることができる。又、これまで、受信端末3b
が行っていたデータパケット5の破棄という処理を、経
路上のルータ装置2が行うことで、パケット処理の負荷
をルータ装置2と、受信端末3bとで分散できる。又、
ルータ装置2が、時間の制限が厳格なトラヒックの許容
遅延時間という制約条件について、データパケット5と
ネゴシエーションを行い、制約条件を満たさないデータ
パケット5を破棄できるため、時間の制限が厳格なトラ
ヒックをサポートできる。
5の送信端末3aから受信端末3bまでの全体の許容遅
延時間と、ルータ装置2におけるデータパケット5の遅
延時間とを比較するのではなく、各ルータ装置2におけ
る許容遅延時間を計算し、各ルータ装置2におけるデー
タパケット5の許容遅延時間と、各ルータ装置2におけ
るデータパケット5の遅延時間とを比較する。そのた
め、経路上のルータ装置2においては、送信端末3aか
ら受信端末3bまでの全体の許容遅延時間には達してい
ないが、すでに遅延が発生し、その後、転送したとして
も結局は全体の許容遅延時間を満たすことができないデ
ータパケット5を、ルータ装置2が早い段階で、即ち、
経路のより上流の方で破棄できる。よって、不必要なデ
ータパケット5の転送処理をより削減でき、ネットワー
ク資源の有効活用をより一層図ることができる。
て、本来、宛先アドレスを記録するフィールドに、デー
タパケット5が送信端末3aを出発する送信端末出発時
刻を記録し、そのフィールドを送信端末出発時刻フィー
ルド51hとする。これにより、そのままでは、データ
パケット5の転送の際に、実際には使用されない冗長フ
ィールドとなってしまう宛先フィールドを有効活用でき
る。又、時刻判断部26は、そのルータ装置2における
遅延時間を求める際に、送信端末出発時刻を送信端末出
発時刻フィールド51hから取得できる。そのため、ル
ータ装置2は、データパケット5に含まれる送信端末出
発時刻に基づいて、送信端末3aから送信されたデータ
パケット5の遅延時間を、適切に把握できる。又、デー
タパケット5に、他の層との連携のため等の特別なオー
バーヘッド情報を含むような冗長なヘッダーを付加する
必要もなくなる。
を有することにより、各ルータ装置2が、許容遅延時間
の偏差や各ルータ装置2における伝播遅延時間等の許容
遅延時間情報を保持できる。そして、時刻判断部26
は、ヘッダー処理部22を介して、フローラベル表24
から許容遅延時間情報を容易に取得することができる。
送信する前に、データパケット5を転送する経路を設定
する作業において、許容遅延時間の偏差や送信端末出発
時刻等の許容遅延時間情報を含む制御パケット4をルー
タ装置2に送信する。そのため、送信端末3aは、許容
遅延時間情報を経路上のルータ装置2に通知することが
できる。
4から送信端末出発時刻を取得し、クロック23から現
在時刻を取得し、両者に基づいて伝播遅延時間を計算で
きる。ヘッダー処理部22は、制御パケット4から許容
遅延時間の偏差を取得し、計算した伝播遅延時間と共
に、フローラベル表24に記録する。そのため、ルータ
装置2は、制御パケット4を転送し、データパケット5
を転送する経路を設定する作業において、許容遅延時間
情報を把握し、フローラベル表24に保持することがで
きる。よって、ルータ装置2a,2bは、許容遅延時間
情報を把握するための特別な作業を、別途行う必要がな
い。又、送信端末3aも、ルータ装置2に許容遅延時間
情報を通知するための特別な作業を、別途行う必要がな
い。その結果、ルータ装置2a,2bや送信端末3aが
行う処理の負荷軽減や、ネットワーク資源の有効活用を
図ることができる。
情報として、フローラベル表24に伝播遅延時間と許容
遅延時間の偏差を記録したが、それらを合計して許容遅
延時間を求めてしまい、その許容遅延時間自体を許容遅
延時間情報として、フローラベル表24に記録してもよ
い。これによれば、データパケット5を転送する際のル
ータ装置2の処理負荷を軽減でき、より迅速なデータパ
ケット5の経路制御を行うことができる。
遅延時間が許容遅延時間以上の場合には、AND回路2
7a,27b,28a,28bに比較結果として「1」
を入力するというように、遅延時間と許容遅延時間が等
しい場合にも「1」を入力し、破棄部30を起動させて
いる。これによれば、経路の途中にあるルータ装置2に
おいて、遅延時間が許容遅延時間に達してしまい、転送
したとしても受信端末3bにおいて、不必要となってし
まう可能性の高いデータパケット5を破棄することがで
き、無駄な転送処理を削減できる。但し、時刻判断部2
6は、遅延時間と許容遅延時間が等しい場合には「0」
を入力するようにし、再構成部29を起動させるように
してもよい。又、遅延時間が許容遅延時間より小さい場
合であっても、その遅延時間と許容遅延時間の差が小さ
く、転送したとしても、受信端末3bに到着する時に
は、許容遅延時間を超えてしまい、不必要となってしま
う可能性の極めて高いデータパケット5も破棄し、無駄
な転送処理をより一層削減するようにしてもよい。例え
ば、時刻判断部26が、遅延時間と許容遅延時間との差
を求め、その差が予め定めた所定範囲よりも大きい場合
には、AND回路27a,27b,28a,28bに
「0」を入力して再構成部29を起動し、所定範囲内に
ある場合には、AND回路27a,27b,28a,2
8bに「1」を入力して破棄部30を起動するようにし
てもよい。
信端末にとって不必要なデータパケットの転送処理をな
くし、ネットワーク資源の有効活用を図ることができる
ルータ装置、端末装置、通信システム及びルーティング
方法を提供することができる。
を示す説明図である。
示すブロック図である。
ーマットを説明する説明図である。
ォーマットを説明する説明図である。
すブロック図である。
装置、送信端末及び受信端末の動作を説明する説明図で
ある。
時のルータ装置、送信端末及び受信端末の動作を説明す
る説明図である。
ィング方法の手順を示すフロー図である。
時のルーティング方法の手順を示すフロー図である。
送時のルータ装置の処理手順を示すフロー図である。
ある。
Claims (15)
- 【請求項1】 データパケットを送信する端末装置と等
しい時刻を把握できる時計手段と、 該時計手段から取得した時刻に基づいて、前記データパ
ケットの遅延時間と前記データパケットの許容遅延時間
とを比較する比較手段と、 該比較手段の比較結果に基づいて、前記データパケット
を転送又は破棄するパケット処理手段とを備えることを
特徴とするルータ装置。 - 【請求項2】 前記パケット処理手段は、 前記比較手段の比較結果に基づいて、前記遅延時間が前
記許容遅延時間より大きい場合は、前記データパケット
を破棄する破棄手段と、 該破棄手段が前記データパケットを破棄しない場合に、
前記データパケットを転送する転送手段とを備えること
を特徴とする請求項1に記載のルータ装置。 - 【請求項3】 前記データパケットは、前記端末装置を
出発する送信端末出発時刻を含み、 前記時計手段から取得した時刻及び前記データパケット
から取得した送信端末出発時刻に基づいて、前記データ
パケットの遅延時間を計算する計算手段を備えることを
特徴とする請求項1又は2に記載のルータ装置。 - 【請求項4】 前記データパケットのヘッダーは、フロ
ーラベルが記録されたフローラベルのフィールドと、前
記送信端末出発時刻が記録された宛先アドレスのフィー
ルドとを有し、 前記計算手段は、前記宛先アドレスのフィールドから前
記送信端末出発時刻を取得することを特徴とする請求項
3に記載のルータ装置。 - 【請求項5】 前記許容遅延時間に関する許容遅延時間
情報を保持する記憶手段を備え、 前記比較手段は、前記記憶手段から前記許容遅延時間情
報を取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
かに記載のルータ装置。 - 【請求項6】 前記データパケットを転送する経路を設
定する際に用いられる制御パケットは、前記許容遅延時
間情報を含み、 前記制御パケットに含まれる前記許容遅延時間情報に基
づいて、該許容遅延時間情報を前記記憶手段に記録する
許容遅延時間情報記録手段を備えることを特徴とする請
求項5に記載のルータ装置。 - 【請求項7】 前記制御パケットは、前記許容遅延時間
情報として、前記送信端末出発時刻及び前記データパケ
ットの許容遅延時間の偏差を含み、 前記許容遅延時間情報記録手段は、前記制御パケットか
ら取得した前記送信端末出発時刻及び前記時計手段から
取得した時刻に基づいて、前記端末装置から前記制御パ
ケットが転送されるのに要する伝播遅延時間を計算し、 該伝播遅延時間及び前記制御パケットに含まれる許容遅
延時間の偏差に基づいて、前記許容遅延時間情報を前記
記憶手段に記録することを特徴とする請求項6に記載の
ルータ装置。 - 【請求項8】 データパケットを送信する送信手段と、 該送信手段が送信した前記データパケットを転送する複
数のルータ装置と等しい時刻を把握できる時計手段と、 該時計手段から取得した時刻に基づいて、前記データパ
ケットに該データパケットを送信する送信端末出発時刻
を記録する制御情報記録手段とを備えることを特徴とす
る端末装置。 - 【請求項9】 前記データパケットのヘッダーは、フロ
ーラベルが記録されるフローラベルのフィールドと宛先
アドレスが記録される宛先アドレスのフィールドとを有
し、 前記制御情報記録手段は、前記宛先アドレスのフィール
ドに、前記データパケットを送信する送信端末出発時刻
を記録することを特徴とする請求項8に記載の端末装
置。 - 【請求項10】 前記制御情報記録手段は、前記データ
パケットを転送する経路を設定する際に用いられる制御
パケットに、前記データパケットの許容遅延時間に関す
る許容遅延時間情報を記録することを特徴とする請求項
8又は9に記載の端末装置。 - 【請求項11】 前記制御情報記録手段は、前記許容遅
延時間情報として、前記送信端末出発時刻及び前記デー
タパケットの許容遅延時間の偏差を記録することを特徴
とする請求項10に記載の端末装置。 - 【請求項12】 データパケットを送信する端末装置
と、 該端末装置が送信した前記データパケットを伝送する複
数のルータ装置とを備える通信システムであって、 前記ルータ装置は、 前記端末装置と等しい時刻を把握できる時計手段と、 該時計手段から取得した時刻に基づいて、前記データパ
ケットの遅延時間と前記データパケットの許容遅延時間
とを比較する比較手段と、 該比較手段の比較結果に基づいて、前記データパケット
を転送又は破棄するパケット処理手段とを備えることを
特徴とする通信システム。 - 【請求項13】 データパケットを送信する端末装置と
等しい時刻を把握できる時計手段から時刻を取得し、 該取得した時刻に基づいて、前記データパケットの遅延
時間と前記データパケットの許容遅延時間とを比較し、 該比較結果に基づいて、前記データパケットを転送又は
破棄することを特徴とするルーティング方法。 - 【請求項14】 前記データパケットは、前記端末装置
を出発する送信端末出発時刻を含み、 前記データパケットから前記送信端末出発時刻を取得
し、 該送信端末出発時刻及び前記取得した時刻に基づいて前
記データパケットの遅延時間を計算して、該データパケ
ットの遅延時間と前記データパケットの許容遅延時間と
を比較することを特徴とする請求項13に記載のルーテ
ィング方法。 - 【請求項15】 前記データパケットを転送する経路を
設定する際に用いられ、許容遅延時間に関する許容遅延
時間情報を含む制御パケットを転送し、 該制御パケットに含まれる前記許容遅延時間情報に基づ
いて、該許容遅延時間情報を保持する記憶手段に前記許
容遅延時間情報を記録し、 前記記憶手段から前記許容遅延時間情報を取得して、前
記データパケットの遅延時間と前記データパケットの許
容遅延時間とを比較することを特徴とする請求項13又
は14に記載のルーティング方法。
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