JP2004297400A - 無線情報通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、システム全体に大きな制御負担をかけることなく、音声データ等の特定のデータが送信側の無線端末内でタイムアウトによって破棄されないように制御可能な無線LANシステムを提供することである。
【解決手段】本発明の無線情報通信システムでは、無線端末2aは、常時においては、CSMA/CA方式によりパケットを送信している。パケットには、次に続けて送信すべきパケットがタイムアウトにより無線端末2a内で破棄される時間が埋め込まれている。ここで、AP1は,当該情報を監視しており、無線端末2aが送信しようとしているパケットが、当該無線端末2a内でタイムアウトによって破棄されそうになったら、当該パケットを送信しようとしている無線端末2aにポーリング方式による送信権の付与を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明の無線情報通信システムでは、無線端末2aは、常時においては、CSMA/CA方式によりパケットを送信している。パケットには、次に続けて送信すべきパケットがタイムアウトにより無線端末2a内で破棄される時間が埋め込まれている。ここで、AP1は,当該情報を監視しており、無線端末2aが送信しようとしているパケットが、当該無線端末2a内でタイムアウトによって破棄されそうになったら、当該パケットを送信しようとしている無線端末2aにポーリング方式による送信権の付与を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線情報通信システムに関する発明であって、より特定的には、1台のアクセス中継装置と1以上の無線通信端末とがローカルネットワークを構成し、互いに無線でデータ通信を行う無線情報通信システムに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
無線LANにおける情報通信標準規格としてIEEE802.11がある。当該IEEE802.11では、CSMA/CAが用いられたDCF(Distributed Coordination Function)が標準機能として提案されている。
【0003】
ここで、上記DCFでは、パケットを保有している無線端末は、キャリアセンスにより無線伝送路をモニタし、当該無線伝送路が空きである場合には、当該パケットの送信を行う。逆に、当該無線端末は、当該無線伝送路が空きでない場合には、バックオフ処理に基づき乱数により決められた間隔の後、所有しているパケットの再送を行う。また、パケット同士の衝突が発生した場合も同様に、無線端末は、乱数により決められた間隔の後、前記パケットの再送を行う。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−205431号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記DCFは、制御が軽い反面以下のような問題を有する。
【0006】
音声パケットは、無線LAN内で未送信状態で所定時間以上保持されると、タイムアウトにより破棄されてしまうという性質を有する。ここで、上記DCFでは、パケットの衝突やバックオフ処理が発生するために、パケット送信の遅延が発生しやすい。その結果、上記DCFは、音声パケットが未送信の状態でシステム内で破棄されてしまう可能性が高いという問題を有する。
【0007】
上記問題を解決する方法としては、無線基地局によるポーリングを用いたPCF(Point Coodination Function)が考えられる。
当該PCFは、無線基地局が各無線端末に順に送信権を与え、送信権を獲得した無線端末が、パケットの送信を行う通信方法である。これにより、送信権を獲得した無線端末は、送信しなければならないデータのパケットを周期的に送信することができるようになる。その結果、上記タイムアウトによる音声パケットの破棄が生じにくくなる。
【0008】
しかしながら、上記PCFは、無線基地局が全無線端末を管理、制御しなければならないため制御負荷が大きく、且つバースト的にパケットを発生する無線端末に対しても周期的にポーリングするため効率が悪いという課題を有する。
【0009】
そこで、本発明の目的は、システム全体に大きな制御負担をかけることなく、音声データ等の特定のデータが送信側の無線端末内でタイムアウトによって破棄されないように制御可能な無線LANシステムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために、本発明の無線情報通信システムは、常時は、CSMA/CA方式によりパケットを送信し、パケットがタイムアウトによって破棄されそうになったら、APが当該パケットを送信しようとしている無線端末にポーリングを行っている。
【0011】
上記無線情報通信システムによると、APは、常時ポーリングする必要がなくなる。その結果、当該AP制御負担が軽減される。さらに、ポーリングにより無線端末に強制的に送信権が付与されるので、タイムアウトによるパケットの破棄が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
それでは、以下に、本発明の一実施形態に係る無線情報通信システムについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る無線情報通信システムの全体構成を示したブロック図である。
【0013】
図1に記載の無線情報通信システムは、アクセスポイント(以下、APと略す)1および無線端末2a〜dを備える。当該無線情報通信システムは、無線LANシステムであって、各無線端末2a〜dやAP1との間で無線情報通信が行われるシステムである。それでは、図1に示される無線情報通信システムの全体概要について簡単に説明する。
【0014】
当該無線情報通信システムでは、AP1および各無線端末2a〜dは、常時はCSMA/CA方式によってデータ通信を行っている。すなわち、AP1および各無線端末2a〜dは、自機が使用しようとしている通信経路をキャリアセンスして、送信可能である場合には、送信すべきデータのパケットを送信先のAP1または無線端末2a〜dに送信する。ここで、本実施形態に係る無線端末2a〜dは、自機が送信すべきデータのパケットが音声データのパケットであって、かつ、当該パケットがタイムアウトにより破棄されそうになっている場合には、AP1からポーリングにより送信権を付与してもらう。これにより、送信権を付与された無線端末2a〜dは、データ通信方式をCSMA/CA方式からポーリング方式に切り替えて、当該パケットをタイムアウトにより破棄することなく相手方の無線端末2a〜dに対して送信することができる。
【0015】
ここで、当該無線通信システムにおいて、無線端末2a〜dのいずれかが保有している音声データのパケットが破棄されそうになったときに、当該パケットを保有している無線端末2a〜dに対して送信権が付与されるためには、AP1は、当該パケットの次に送信しなければならないパケットがタイムアウトにより破棄されるタイミングを認識する必要がある。
【0016】
そこで、無線端末2a〜dは、送信すべきデータのパケットに所定の情報を埋め込んで、送信先の無線端末2a〜dおよびAP1に対して送信する。それでは、以下に、当該データのパケットの構造について図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係るデータのパケットの構造を示した図である。
【0017】
まず、本実施形態に係るデータのパケットは、制御ヘッダ51、ペイロード部52、パケット破棄時間領域53、残パケットフラグ領域54およびFCS55を備える。制御ヘッダ51は、当該パケットの送信先の情報等が含まれたヘッダ部分である。ペイロード部52は、実データを含んでいる。パケット破棄時間領域53は、当該パケットの次に送信されるパケットがタイムアウトで破棄されるまでの時間(パケット破棄時間)の情報を含む。例えば、当該パケット破棄時間は、10段階の数字で表現される。そして、2秒経過するごとに当該パケット破棄時間が一つ減少し、当該数字が0になったら、当該パケットの次に送信されるパケットは破棄される。
【0018】
残パケットフラグ領域54は、自己の次に送信されるべきパケットが存在するか否かを示す。より具体的には、残パケットフラグ領域54は、1ビットのデータで表され、0である場合には次のパケットが存在しないことを示し、1である場合には次のパケットが存在することを示す。FCS(Frame CheckSequence)は、受信したデータが正しいかどうかをチェックするための32bitのCRCである。
【0019】
それでは、以下に、本実施形態に係る無線情報通信システムの無線端末2a〜dおよびAP1の詳細な構成について図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る無線端末2a〜dの詳細な構成を示したブロック図である。図4は、無線端末2a〜dのMAC処理部102aの詳細な構成を示したブロック図である。また、図5は、本実施形態に係るAP1の詳細な構成を示したブロック図である。図6は、本実施形態にかかるAP1のMAC処理部102bの詳細な構成を示したブロック図である。
【0020】
まず、本実施形態に係る無線端末2a〜dは、互いに無線通信によりデータの送受信を行い、高周波処理部101a、MAC処理部102a、CPU103aおよび端末の有線I/F104および端末105を備える。
【0021】
高周波処理部101aは、無線端末2a〜dまたはAP1から送信されてくる無線信号を復調して、電気信号に変換すると共に、MAC処理部102aから出力されてくる電気信号を変調して、無線信号として出力する。
【0022】
MAC処理部102aは、図4に示されるように、内部CPU201a、フレーム処理部202a、送信/受信FIFO203a、MACプロトコル処理部204aおよびバスブリッジ205aを含み、CSMA/CA方式によるデータ通信とポーリング方式によるデータ通信とを、無線端末2a〜dとの通信状態により切り替える。CPU103aは、当該無線端末2a〜d内のパケットの流れを制御する。より具体的には、当該CPU103aは、外部ネットワークから端末の有線I/F104を介して入力してきたパケットをMAC処理部102aに流すと共に、MAC処理部102aから出力されてくるパケットを端末の有線I/F104へ流す。端末105は、例えばパソコンなどの情報端末であり、送信すべきパケットを作成する。
【0023】
ここで、MAC処理部102aの各構成部について説明する。バスブリッジ205aは、二本のバスをつなぐものであり、端末の有線I/F104aから出力されてくるパケットをフレーム処理部202aに出力する。フレーム処理部202aは、送信すべきデータのパケットに対して、パケット破棄時間領域53および残パケットフラグ領域54を付加して送信/受信FIFO203aに出力する。送信/受信FIFO203aは、MACプロトコル処理部204aの指示に基づいて、パケットを高周波処理部101aに対して出力する。MACプロトコル処理部204aは、常時はCSMA/CA方式によって、無線伝送路のキャリアセンスを行って、当該無線伝送路が空き状態である場合には送信/受信FIFO203aに対して、パケットを出力するように指示する。また、当該MACプロトコル処理部204aは、AP1からポーリングによって送信権が付与された場合には、送信/受信FIFO203aが所持しているパケットを送信させる。内部CPU201aは、時間計測を行っており、定期的に送信/受信FIFO203aにアクセスし、当該送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのパケット破棄時間領域53を一つずつ減らしていく。なお、内部CPU201aが送信/受信FIFO203aにアクセスする周期と、パケット破棄時間領域53が1つ減るのにかかる時間とは一致している必要がある。
【0024】
次に、AP1について、図面を参照しながら説明する。図5は、当該AP1の全体構成を示したブロック図である。なお、AP1と無線端末2a〜dは、略同様のハードウエア構成を有しており、同じハードウエアによって実現される構成要素に関しては同じ参照符号であって末尾がaからbに置換されたものが付してある。
【0025】
AP1は、外部ネットワークから入力してきたデータのパケットを電波の形式で無線端末2a〜dに送信すると共に、無線端末2a〜dから送信されてきた電波を受信して、外部ネットワークへとデータのパケットを送信する。当該AP1は、高周波処理部101b、MAC処理部102b、CPU103bおよびイーサネット(R)I/F304を備える。
【0026】
ここで、高周波処理部101bは、無線端末2a〜dのMAC処理部102aと同様であるので説明を省略する。
【0027】
MAC処理部102bは、図6に示されるように、内部CPU201b、フレーム処理部202b、送信/受信FIFO203b、MACプロトコル処理部204bおよびバスブリッジ205bを含み、CSMA/CA方式によるデータ通信とポーリング方式によるデータ通信とを、無線端末2a〜dとの通信状態により切り替える。CPU103bは、当該AP1内のパケットの流れを制御する。
より具体的には、当該CPU103bは、外部ネットワークからイーサネット(R)I/F304を介して入力してきたパケットをMAC処理部102bに流すと共に、MAC処理部102bから出力されてくるパケットをイーサネット(R)I/F304へ流す。イーサネット(R)I/F304は、パケットの形式を外部ネットワークに適した形式から無線LANネットワークに適した形式に変換すると共に、パケットの形式を無線LANネットワークに適した形式から外部ネットワークに適した形式に変換する。
【0028】
ここで、MAC処理部102bの各構成部について説明する。バスブリッジ205bは、無線端末2a〜dのバスブリッジ205aと同様であるので説明を省略する。フレーム処理部202bは、受信したパケットから、パケット破棄時間領域53および残パケットフラグ領域54を取得する。送信/受信FIFO203には、受信されたデータのパケットが一旦格納される。内部CPU201bは、時間計測を行っており、定期的にフレーム処理部202bにアクセスし、当該フレーム処理部202baが取得したパケットのパケット破棄時間を一つずつ減らしていく。MACプロトコル処理部204bは、最後に受信したパケットのパケット破棄時間が1であるにも関わらず、次のパケットが受信されていない場合には、無線端末2a〜dに対してポーリングによる送信権の付与を行うためのポーリングパケットを作成する。
【0029】
以上のように構成された無線情報通信システムについて、以下に動作を説明する。なお、本実施形態で示す各処理は、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現するか、あるいはそれら各処理を行う専用のハードウェア回路を用いて実現することができる。
【0030】
無線端末2aが無線端末2bに対してデータを送信する場合について説明する。無線端末2aが無線端末2bに対してデータを送信する場合には、まず、送信するデータのパケットにパケット破棄時間領域53等の各領域が埋め込まれる。
そこで、まず、以下に、図7を参照しながら、このときに無線端末2aが行う動作について説明する。なお、図7は、無線端末2aから無線端末2bに対してパケットが送信される際に、各パケットにパケット破棄時間領域53等の各領域が埋め込まれるときに、無線端末2aのMAC処理部102aのフレーム処理部202aが行う動作を示したフローチャートである。
【0031】
まず、端末105は、送信すべきデータのパケットを端末の有線I/F104に対して出力する。応じて、端末の有線I/F104は、受信したパケットを端末105に適したパケットの形式から、無線LANに適したパケット形式に変換し、CPU103aの指示にしたがって、当該パケットをMAC処理部102aに出力する。
【0032】
MAC処理部102aに入力したパケットは、バスブリッジ205aおよびバスを経由して、フレーム処理部202aに入力する。これにより、フレーム処理部202aは、パケットを取得する(ステップS5)。
【0033】
次に、フレーム処理部202aは、取得したパケットが音声パケットであるか否かを判定する(ステップS7)。取得したパケットが音声パケットでない場合、本処理はステップS15に進む。一方、取得したパケットが音声パケットである場合、本処理はステップS10に進む。
【0034】
取得したパケットが音声パケットである場合、フレーム処理部202は、取得したパケットに対して、制御ヘッダ51、パケット破棄時間領域53、残パケットフラグ領域54およびFCS55を付加する(ステップS10)。ここで、フレーム処理部202は、パケット破棄時間領域53に10という数字を埋め込むと共に、次のパケットが存在することを示す1の数字を残パケットフラグ領域54に埋め込む。また、次のパケットが存在しない場合には、フレーム処理部202は、当該残パケットフラグ領域540に数字を埋め込む。この後、本処理はステップS15に進む。
【0035】
上記ステップS15において、フレーム処理部202は、保持しているパケットを送信/受信FIFO203aに出力する(ステップS15)。この後、本処理は、ステップS5に戻り、フレーム処理部202は、次のパケットに対して上述した処理と同様の処理を行う。このように、送信/受信FIFO203aには、フレーム処理部202からパケットが次々と入力してくる。これにより送信/受信FIFO203aに、パケットが蓄積されていく。
【0036】
MACプロトコル処理部204aは、送信/受信FIFO203aに格納されたパケットの内、送信すべきデータの先頭のパケットをCSMA/CA方式によって送信する。すなわち、MACプロトコル処理部204aは、自機がこれからパケットの送信に使用しようとしている無線伝送路のキャリアセンスを行い、無線伝送路が空き状態になった場合には、CSMA/CA方式にしたがって、パケットの送信を行う。なお、本実施形態では、無線端末2aは、無線端末2bに対してパケットを送信しようとしているので、無線端末2aおよびb間の無線伝送路の使用状態を監視する。
【0037】
MACプロトコル処理部204aによりデータの送信をすることができると判定された場合には、送信/受信FIFO203aに格納されたパケットのうち、送信すべきデータの先頭のパケットは、高周波処理部101aに出力され、高周波処理部101aでRF処理が施されて、AP1および無線端末2bに送信される。応じて、AP1および無線端末2bは、無線端末2aが送信したパケットを受信する。なお、本実施形態に係るパケットは、送信先の無線端末2a〜dと、AP1との両方に対して送信される。これは、AP1に送信したパケットの次のパケットがいつ破棄されるのかを認識させるためである。
【0038】
ここで、送信側の無線端末2aは、自機が保持しているパケットが破棄される時間を管理しなければならない。そこで、以下に、無線端末2aの送信/受信FIFO203aにパケットが格納されているときに、当該無線端末2aの内部CPU201aが行う動作について図面を参照しながら説明する。図8は、このときに、当該内部CPU201aが行う動作を示したフローチャートである。
【0039】
まず、前提として、送信/受信FIFO203には、1以上のパケットが格納されているものとする。
【0040】
内部CPU201aは、時間計測を行っており、所定時間毎に送信/受信FIFO203aにアクセスする。ここで、当該所定時間とは、前述した通り、パケット破棄時間が一つ減少するのにかかる時間であり、本実施形態では、2秒となる。
【0041】
ここで、内部CPU201は、前回送信/受信FIFO203にアクセスしてから所定時間経過したか否かを判定する(ステップS50)。所定時間が経過していない場合には、本処理はステップS50に戻る。一方、所定時間が経過している場合には、本処理はステップS55に進む。
【0042】
所定時間が経過している場合、内部CPU201は、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのパケット破棄時間領域53を参照する(ステップS55)。そして、内部CPU201は、参照したパケット破棄時間を一つ減少させた値に書き換える(ステップS60)。
【0043】
次に、現在処理を行っているパケットが、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットの最後のパケットであるか否かを判定する(ステップS65)。当該処理は、残パケットフラグ領域54が参照されることにより判定される。ここで、最後のパケットである場合には、全てのパケットのパケット破棄時間が書き換えられたので、本処理は、ステップS50に戻る。一方、最後のパケットでない場合には、本処理は、ステップS70に進む。
【0044】
最後のパケットでない場合、内部CPU201aは、送信/受信FIFO203a内の次のパケットを参照する(ステップS70)。この後、本処理は、ステップS55に戻り、当該内部CPU201aは、ステップS70で参照したパケットに対しても、ステップS55および60と同様の処理を施す。
【0045】
以上のような動作により、送信側の端末である無線端末2aにおいて、パケット破棄時間が管理される。
【0046】
ここで、無線端末2bおよびAP1が、無線端末2aから送信されてきたパケットを受信したときの動作について説明する。まず、無線端末2bがパケットを受信したときに行う処理については、従来の一般的な無線LANシステムで行われる処理と同様であるので、説明を省略する。
【0047】
一方、AP1がパケットを受信したときに行う処理は、従来の無線LANシステムとは大きく異なるため、図面を参照しながら説明する。図9は、このときにAP1のMAC処理部102bが行う動作を示したブロック図である。
【0048】
まず、無線端末2aから送信されてきたパケットは、高周波処理部101bで受信される。高周波処理部101bは、受信したパケットをMAC処理部102bで処理可能な形式に変換して、当該MAC処理部102bに出力する。応じて、MAC処理部102bのフレーム処理部202bは、当該パケットを取得する(ステップS100)。
【0049】
パケットを取得したフレーム処理部202bは、取得したパケットを参照して、当該パケットが音声パケットであるか否かを判定する(ステップS105)。
ここで、音声フレームであるか否かの判断は、パケット内に残パケットフラグ領域54およびパケット破棄時間領域53が存在するか否かにより判断される。取得したパケットが音声パケットである場合には、本処理はステップS110に進む。一方、取得したパケットが音声パケットでない場合には、本処理は終了する。
【0050】
取得したパケットが音声パケットである場合、フレーム処理部202bは、残パケットフラグ領域54を参照して、次に送信されてくるパケットが存在するか否かを判定する(ステップS110)。当該判定は、残パケットフラグ領域54が1であるか否かにより判定される。続きのパケットが存在する場合には、本処理はステップS115に進む。一方、続きのパケットが存在しない場合には、本処理は終了する。
【0051】
続きのパケットが存在する場合には、フレーム処理部202bは、取得したパケットに含まれるパケット破棄時間領域53を取得する(ステップS115)。
そして、フレーム処理部202bは、当該パケットを送信/受信FIFO203bに出力する。
【0052】
内部CPU201bは、無線端末2a〜dの内部CPU201aと連動した状態で、時間計測を行っており、当該内部CPU201aが送信/受信FIFO203aにアクセスするタイミングと同じタイミングで、所定時間毎にフレーム処理部202にアクセスする。なお、当該所定時間とは、パケット破棄時間領域53の数字が一つ減るのにかかる時間であり、本実施形態では2秒である。
【0053】
内部CPU201bは、前回にフレーム処理部202bにアクセスしてから所定時間経過したか否かを判定する(ステップS120)。所定時間が経過している場合には、本処理はステップS125に進む。一方、所定時間が経過していない場合には、本処理はステップS120に戻る。
【0054】
所定時間が経過している場合、内部CPU201bは、フレーム処理部202bにアクセスして、当該フレーム処理部202bが取得したパケット破棄時間領域53に含まれる数を一つ減らした数に書き換える(ステップS125)。次に、当該フレーム処理部202bは、パケット破棄時間領域53を参照し、当該パケット破棄時間が1であるか否かを判定する(ステップS130)。パケット破棄時間が1である場合には、本処理はステップS135に進む。一方、パケット破棄時間が1でない場合には、次のパケットが破棄されるまでに、まだ十分な時間があるので、本処理はステップS120に戻る。
【0055】
パケット破棄時間が1である場合、内部CPU201bは、現在処理しているパケットの次のパケットをAP1が受信しているか否かを判定する(ステップS130)。次のパケットを受信している場合には、本処理は、ステップS115に戻り、MAC処理部102bは、当該次のパケットについてステップS115〜ステップS135の処理を行う。一方、次のパケットを受信していない場合には、本処理はステップS140に進む。
【0056】
次のパケットを受信していない場合、内部CPU201bは、その旨をMACプロトコル処理部204bに通知する。応じて、MACプロトコル処理部204bは、無線端末2aに送信権を付与するためのポーリングパケットを作成する(ステップS140)。ポーリングパケットを作成したMACプロトコル処理部204bは、当該ポーリングパケットを高周波処理部101bを介して、無線LANエリア内の各無線端末2a〜dに対して送信する(ステップS145)。これにより、無線端末2aには、ポーリング方式による送信権が付与される。この後、当該ポーリングパケットに応じて、無線端末2aからパケットが送信されてきて、ステップS100において、当該パケットを受信する。
【0057】
ここで、無線端末2aが、続きのパケットを無線端末2bに対して送信するときの動作について説明する。前述したように最初のパケットについては、CSMA/CA方式により、送信相手の無線端末2bに送信される。
【0058】
これに対して、2番目以降のパケットについては、原則CSMA/CA方式により送信され、パケットがタイムアウトにより破棄されそうになったときには、ポーリング方式によって送信される。それでは、以下に図面を参照しながら、2番目以降のパケットが送信されるときに、無線端末2aのMAC処理部102aが行う動作について説明する。図10は、このときに上記無線端末2aのMAC処理部102aが行う動作を示したフローチャートである。
【0059】
まず、MACプロトコル処理部204aは、自機が使用しようとしている無線伝送路をCSMA/CA方式によってキャリアセンスする(ステップS200)。次に、MACプロトコル処理部204aは、無線伝送路を使用することができるか否かを判定することで、パケットを送信できるか否かを判定する(ステップS205)。パケットを送信できる場合、本処理はステップS210に進む。一方、パケットを送信できない場合、本処理はステップS215に進む。
【0060】
パケットを送信できる場合には、MACプロトコル処理部204aは、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのうち最も古いパケットを高周波処理部101aを介して、AP1および無線端末2bに対して送信させる(ステップS210)。応じて、AP1および無線端末2bは、当該パケットを受信する。なお、当該パケットを受信したAP1では、図9のフローチャートに示される処理が行われる。この後、本処理は、ステップS200に戻り、次のパケットについて、同様の処理が行われる。
【0061】
一方、パケットを送信できない場合には、MACプロトコル処理部204aは、AP1からポーリングパケットを受信したか否かを判定する(ステップS215)。ポーリングパケットを受信した場合には、本処理はステップS220に進む。一方、ポーリングパケットを受信していない場合には、本処理は、ステップS200に戻る。
【0062】
ポーリングパケットを受信した場合には、当該無線端末2aには、無線端末2bに対してパケットを送信するための送信権が付与されたことになる。そこで、当該無線端末2aは、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのうち最も古いパケットを高周波処理部101bを介して、AP1および無線端末2bに対して送信させる(ステップS220)。応じて、AP1および無線端末2bは、当該パケットを受信する。なお、当該パケットを受信したAP1では、図9のフローチャートに示される処理が行われる。この後、本処理は、ステップS200に戻り、次のパケットについて、同様の処理が行われる。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る無線情報通信システムによれば、パケットが破棄されそうになったら、APが無線端末にポーリングによる送信権を付与するので、パケットが破棄されることがなくなる。
【0064】
また、常にポーリング方式による制御が行われるのではなく、パケットが破棄されそうになったときのみポーリング方式による制御が行われるので、常時ポーリング方式による制御が行われる場合に比べて、APへの制御負担が軽減される。
【0065】
なお、本実施形態では、無線端末同士のパケット通信のみについて説明を行ったが、当該データ通信の方式は、無線端末からAPに対してパケットが送信される場合についても適用可能である。この場合、APのMAC処理部は、無線端末のMAC処理部と同様の機能を有していればよい。無線端末からAPに対して送信されるパケットは、外部ネットワークに対して送信されるパケットであってもよいし、当該無線LAN内の無線端末に対して送信されるパケットであってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明の無線情報通信システムによれば、パケットが破棄されそうになったら、APが無線端末にポーリングによる送信権を付与するので、パケットが破棄されることがなくなると共に、常にポーリング方式による制御が行われるのではなく、パケットが破棄されそうになったときのみポーリング方式による制御が行われるので、常時ポーリング方式による制御が行われる場合に比べて、APへの制御負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線情報通信システムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の無線情報通信システムで用いられるパケットの構成を示した図である。
【図3】本発明の無線情報通信システムで用いられる無線端末の構成を示した図である。
【図4】本発明の無線情報通信システムの無線端末に含まれるMAC処理部の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の無線情報通信システムで用いられるAPの構成を示した図である。
【図6】本発明の無線情報通信システムのAPに含まれるMAC処理部の構成を示したブロック図である。
【図7】パケットに各領域が埋め込まれるときに、無線端末のMAC処理部のフレーム処理部が行う動作を示したフローチャートである。
【図8】送信/受信FIFOにパケットが格納されているときに、無線端末の内部CPUが行う動作を示したフローチャートである。
【図9】APがパケットを受信したときに行う処理を示したフローチャートである。
【図10】2番目以降のパケットが送信されるときに、無線端末2aのMAC処理部102aが行う動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 AP
2a〜d 無線端末
51 制御ヘッダ
52 ペイロード部
53 パケット破棄時間領域
54 残パケットフラグ領域
55 FCS
101a,b 高周波処理部
102a,b MAC処理部
103a,b CPU
104 端末の有線I/F
105 端末
201a,b 内部CPU
202a,b フレーム処理部
203a,b 送信/受信FIFO
204a,b MACプロトコル処理部
205a,b バスブリッジ
304 イーサネット(R)I/F
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線情報通信システムに関する発明であって、より特定的には、1台のアクセス中継装置と1以上の無線通信端末とがローカルネットワークを構成し、互いに無線でデータ通信を行う無線情報通信システムに関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
無線LANにおける情報通信標準規格としてIEEE802.11がある。当該IEEE802.11では、CSMA/CAが用いられたDCF(Distributed Coordination Function)が標準機能として提案されている。
【0003】
ここで、上記DCFでは、パケットを保有している無線端末は、キャリアセンスにより無線伝送路をモニタし、当該無線伝送路が空きである場合には、当該パケットの送信を行う。逆に、当該無線端末は、当該無線伝送路が空きでない場合には、バックオフ処理に基づき乱数により決められた間隔の後、所有しているパケットの再送を行う。また、パケット同士の衝突が発生した場合も同様に、無線端末は、乱数により決められた間隔の後、前記パケットの再送を行う。
【0004】
【特許文献1】
特開平09−205431号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記DCFは、制御が軽い反面以下のような問題を有する。
【0006】
音声パケットは、無線LAN内で未送信状態で所定時間以上保持されると、タイムアウトにより破棄されてしまうという性質を有する。ここで、上記DCFでは、パケットの衝突やバックオフ処理が発生するために、パケット送信の遅延が発生しやすい。その結果、上記DCFは、音声パケットが未送信の状態でシステム内で破棄されてしまう可能性が高いという問題を有する。
【0007】
上記問題を解決する方法としては、無線基地局によるポーリングを用いたPCF(Point Coodination Function)が考えられる。
当該PCFは、無線基地局が各無線端末に順に送信権を与え、送信権を獲得した無線端末が、パケットの送信を行う通信方法である。これにより、送信権を獲得した無線端末は、送信しなければならないデータのパケットを周期的に送信することができるようになる。その結果、上記タイムアウトによる音声パケットの破棄が生じにくくなる。
【0008】
しかしながら、上記PCFは、無線基地局が全無線端末を管理、制御しなければならないため制御負荷が大きく、且つバースト的にパケットを発生する無線端末に対しても周期的にポーリングするため効率が悪いという課題を有する。
【0009】
そこで、本発明の目的は、システム全体に大きな制御負担をかけることなく、音声データ等の特定のデータが送信側の無線端末内でタイムアウトによって破棄されないように制御可能な無線LANシステムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために、本発明の無線情報通信システムは、常時は、CSMA/CA方式によりパケットを送信し、パケットがタイムアウトによって破棄されそうになったら、APが当該パケットを送信しようとしている無線端末にポーリングを行っている。
【0011】
上記無線情報通信システムによると、APは、常時ポーリングする必要がなくなる。その結果、当該AP制御負担が軽減される。さらに、ポーリングにより無線端末に強制的に送信権が付与されるので、タイムアウトによるパケットの破棄が防止される。
【0012】
【発明の実施の形態】
それでは、以下に、本発明の一実施形態に係る無線情報通信システムについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る無線情報通信システムの全体構成を示したブロック図である。
【0013】
図1に記載の無線情報通信システムは、アクセスポイント(以下、APと略す)1および無線端末2a〜dを備える。当該無線情報通信システムは、無線LANシステムであって、各無線端末2a〜dやAP1との間で無線情報通信が行われるシステムである。それでは、図1に示される無線情報通信システムの全体概要について簡単に説明する。
【0014】
当該無線情報通信システムでは、AP1および各無線端末2a〜dは、常時はCSMA/CA方式によってデータ通信を行っている。すなわち、AP1および各無線端末2a〜dは、自機が使用しようとしている通信経路をキャリアセンスして、送信可能である場合には、送信すべきデータのパケットを送信先のAP1または無線端末2a〜dに送信する。ここで、本実施形態に係る無線端末2a〜dは、自機が送信すべきデータのパケットが音声データのパケットであって、かつ、当該パケットがタイムアウトにより破棄されそうになっている場合には、AP1からポーリングにより送信権を付与してもらう。これにより、送信権を付与された無線端末2a〜dは、データ通信方式をCSMA/CA方式からポーリング方式に切り替えて、当該パケットをタイムアウトにより破棄することなく相手方の無線端末2a〜dに対して送信することができる。
【0015】
ここで、当該無線通信システムにおいて、無線端末2a〜dのいずれかが保有している音声データのパケットが破棄されそうになったときに、当該パケットを保有している無線端末2a〜dに対して送信権が付与されるためには、AP1は、当該パケットの次に送信しなければならないパケットがタイムアウトにより破棄されるタイミングを認識する必要がある。
【0016】
そこで、無線端末2a〜dは、送信すべきデータのパケットに所定の情報を埋め込んで、送信先の無線端末2a〜dおよびAP1に対して送信する。それでは、以下に、当該データのパケットの構造について図面を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係るデータのパケットの構造を示した図である。
【0017】
まず、本実施形態に係るデータのパケットは、制御ヘッダ51、ペイロード部52、パケット破棄時間領域53、残パケットフラグ領域54およびFCS55を備える。制御ヘッダ51は、当該パケットの送信先の情報等が含まれたヘッダ部分である。ペイロード部52は、実データを含んでいる。パケット破棄時間領域53は、当該パケットの次に送信されるパケットがタイムアウトで破棄されるまでの時間(パケット破棄時間)の情報を含む。例えば、当該パケット破棄時間は、10段階の数字で表現される。そして、2秒経過するごとに当該パケット破棄時間が一つ減少し、当該数字が0になったら、当該パケットの次に送信されるパケットは破棄される。
【0018】
残パケットフラグ領域54は、自己の次に送信されるべきパケットが存在するか否かを示す。より具体的には、残パケットフラグ領域54は、1ビットのデータで表され、0である場合には次のパケットが存在しないことを示し、1である場合には次のパケットが存在することを示す。FCS(Frame CheckSequence)は、受信したデータが正しいかどうかをチェックするための32bitのCRCである。
【0019】
それでは、以下に、本実施形態に係る無線情報通信システムの無線端末2a〜dおよびAP1の詳細な構成について図面を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る無線端末2a〜dの詳細な構成を示したブロック図である。図4は、無線端末2a〜dのMAC処理部102aの詳細な構成を示したブロック図である。また、図5は、本実施形態に係るAP1の詳細な構成を示したブロック図である。図6は、本実施形態にかかるAP1のMAC処理部102bの詳細な構成を示したブロック図である。
【0020】
まず、本実施形態に係る無線端末2a〜dは、互いに無線通信によりデータの送受信を行い、高周波処理部101a、MAC処理部102a、CPU103aおよび端末の有線I/F104および端末105を備える。
【0021】
高周波処理部101aは、無線端末2a〜dまたはAP1から送信されてくる無線信号を復調して、電気信号に変換すると共に、MAC処理部102aから出力されてくる電気信号を変調して、無線信号として出力する。
【0022】
MAC処理部102aは、図4に示されるように、内部CPU201a、フレーム処理部202a、送信/受信FIFO203a、MACプロトコル処理部204aおよびバスブリッジ205aを含み、CSMA/CA方式によるデータ通信とポーリング方式によるデータ通信とを、無線端末2a〜dとの通信状態により切り替える。CPU103aは、当該無線端末2a〜d内のパケットの流れを制御する。より具体的には、当該CPU103aは、外部ネットワークから端末の有線I/F104を介して入力してきたパケットをMAC処理部102aに流すと共に、MAC処理部102aから出力されてくるパケットを端末の有線I/F104へ流す。端末105は、例えばパソコンなどの情報端末であり、送信すべきパケットを作成する。
【0023】
ここで、MAC処理部102aの各構成部について説明する。バスブリッジ205aは、二本のバスをつなぐものであり、端末の有線I/F104aから出力されてくるパケットをフレーム処理部202aに出力する。フレーム処理部202aは、送信すべきデータのパケットに対して、パケット破棄時間領域53および残パケットフラグ領域54を付加して送信/受信FIFO203aに出力する。送信/受信FIFO203aは、MACプロトコル処理部204aの指示に基づいて、パケットを高周波処理部101aに対して出力する。MACプロトコル処理部204aは、常時はCSMA/CA方式によって、無線伝送路のキャリアセンスを行って、当該無線伝送路が空き状態である場合には送信/受信FIFO203aに対して、パケットを出力するように指示する。また、当該MACプロトコル処理部204aは、AP1からポーリングによって送信権が付与された場合には、送信/受信FIFO203aが所持しているパケットを送信させる。内部CPU201aは、時間計測を行っており、定期的に送信/受信FIFO203aにアクセスし、当該送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのパケット破棄時間領域53を一つずつ減らしていく。なお、内部CPU201aが送信/受信FIFO203aにアクセスする周期と、パケット破棄時間領域53が1つ減るのにかかる時間とは一致している必要がある。
【0024】
次に、AP1について、図面を参照しながら説明する。図5は、当該AP1の全体構成を示したブロック図である。なお、AP1と無線端末2a〜dは、略同様のハードウエア構成を有しており、同じハードウエアによって実現される構成要素に関しては同じ参照符号であって末尾がaからbに置換されたものが付してある。
【0025】
AP1は、外部ネットワークから入力してきたデータのパケットを電波の形式で無線端末2a〜dに送信すると共に、無線端末2a〜dから送信されてきた電波を受信して、外部ネットワークへとデータのパケットを送信する。当該AP1は、高周波処理部101b、MAC処理部102b、CPU103bおよびイーサネット(R)I/F304を備える。
【0026】
ここで、高周波処理部101bは、無線端末2a〜dのMAC処理部102aと同様であるので説明を省略する。
【0027】
MAC処理部102bは、図6に示されるように、内部CPU201b、フレーム処理部202b、送信/受信FIFO203b、MACプロトコル処理部204bおよびバスブリッジ205bを含み、CSMA/CA方式によるデータ通信とポーリング方式によるデータ通信とを、無線端末2a〜dとの通信状態により切り替える。CPU103bは、当該AP1内のパケットの流れを制御する。
より具体的には、当該CPU103bは、外部ネットワークからイーサネット(R)I/F304を介して入力してきたパケットをMAC処理部102bに流すと共に、MAC処理部102bから出力されてくるパケットをイーサネット(R)I/F304へ流す。イーサネット(R)I/F304は、パケットの形式を外部ネットワークに適した形式から無線LANネットワークに適した形式に変換すると共に、パケットの形式を無線LANネットワークに適した形式から外部ネットワークに適した形式に変換する。
【0028】
ここで、MAC処理部102bの各構成部について説明する。バスブリッジ205bは、無線端末2a〜dのバスブリッジ205aと同様であるので説明を省略する。フレーム処理部202bは、受信したパケットから、パケット破棄時間領域53および残パケットフラグ領域54を取得する。送信/受信FIFO203には、受信されたデータのパケットが一旦格納される。内部CPU201bは、時間計測を行っており、定期的にフレーム処理部202bにアクセスし、当該フレーム処理部202baが取得したパケットのパケット破棄時間を一つずつ減らしていく。MACプロトコル処理部204bは、最後に受信したパケットのパケット破棄時間が1であるにも関わらず、次のパケットが受信されていない場合には、無線端末2a〜dに対してポーリングによる送信権の付与を行うためのポーリングパケットを作成する。
【0029】
以上のように構成された無線情報通信システムについて、以下に動作を説明する。なお、本実施形態で示す各処理は、コンピュータを用いてソフトウェア的に実現するか、あるいはそれら各処理を行う専用のハードウェア回路を用いて実現することができる。
【0030】
無線端末2aが無線端末2bに対してデータを送信する場合について説明する。無線端末2aが無線端末2bに対してデータを送信する場合には、まず、送信するデータのパケットにパケット破棄時間領域53等の各領域が埋め込まれる。
そこで、まず、以下に、図7を参照しながら、このときに無線端末2aが行う動作について説明する。なお、図7は、無線端末2aから無線端末2bに対してパケットが送信される際に、各パケットにパケット破棄時間領域53等の各領域が埋め込まれるときに、無線端末2aのMAC処理部102aのフレーム処理部202aが行う動作を示したフローチャートである。
【0031】
まず、端末105は、送信すべきデータのパケットを端末の有線I/F104に対して出力する。応じて、端末の有線I/F104は、受信したパケットを端末105に適したパケットの形式から、無線LANに適したパケット形式に変換し、CPU103aの指示にしたがって、当該パケットをMAC処理部102aに出力する。
【0032】
MAC処理部102aに入力したパケットは、バスブリッジ205aおよびバスを経由して、フレーム処理部202aに入力する。これにより、フレーム処理部202aは、パケットを取得する(ステップS5)。
【0033】
次に、フレーム処理部202aは、取得したパケットが音声パケットであるか否かを判定する(ステップS7)。取得したパケットが音声パケットでない場合、本処理はステップS15に進む。一方、取得したパケットが音声パケットである場合、本処理はステップS10に進む。
【0034】
取得したパケットが音声パケットである場合、フレーム処理部202は、取得したパケットに対して、制御ヘッダ51、パケット破棄時間領域53、残パケットフラグ領域54およびFCS55を付加する(ステップS10)。ここで、フレーム処理部202は、パケット破棄時間領域53に10という数字を埋め込むと共に、次のパケットが存在することを示す1の数字を残パケットフラグ領域54に埋め込む。また、次のパケットが存在しない場合には、フレーム処理部202は、当該残パケットフラグ領域540に数字を埋め込む。この後、本処理はステップS15に進む。
【0035】
上記ステップS15において、フレーム処理部202は、保持しているパケットを送信/受信FIFO203aに出力する(ステップS15)。この後、本処理は、ステップS5に戻り、フレーム処理部202は、次のパケットに対して上述した処理と同様の処理を行う。このように、送信/受信FIFO203aには、フレーム処理部202からパケットが次々と入力してくる。これにより送信/受信FIFO203aに、パケットが蓄積されていく。
【0036】
MACプロトコル処理部204aは、送信/受信FIFO203aに格納されたパケットの内、送信すべきデータの先頭のパケットをCSMA/CA方式によって送信する。すなわち、MACプロトコル処理部204aは、自機がこれからパケットの送信に使用しようとしている無線伝送路のキャリアセンスを行い、無線伝送路が空き状態になった場合には、CSMA/CA方式にしたがって、パケットの送信を行う。なお、本実施形態では、無線端末2aは、無線端末2bに対してパケットを送信しようとしているので、無線端末2aおよびb間の無線伝送路の使用状態を監視する。
【0037】
MACプロトコル処理部204aによりデータの送信をすることができると判定された場合には、送信/受信FIFO203aに格納されたパケットのうち、送信すべきデータの先頭のパケットは、高周波処理部101aに出力され、高周波処理部101aでRF処理が施されて、AP1および無線端末2bに送信される。応じて、AP1および無線端末2bは、無線端末2aが送信したパケットを受信する。なお、本実施形態に係るパケットは、送信先の無線端末2a〜dと、AP1との両方に対して送信される。これは、AP1に送信したパケットの次のパケットがいつ破棄されるのかを認識させるためである。
【0038】
ここで、送信側の無線端末2aは、自機が保持しているパケットが破棄される時間を管理しなければならない。そこで、以下に、無線端末2aの送信/受信FIFO203aにパケットが格納されているときに、当該無線端末2aの内部CPU201aが行う動作について図面を参照しながら説明する。図8は、このときに、当該内部CPU201aが行う動作を示したフローチャートである。
【0039】
まず、前提として、送信/受信FIFO203には、1以上のパケットが格納されているものとする。
【0040】
内部CPU201aは、時間計測を行っており、所定時間毎に送信/受信FIFO203aにアクセスする。ここで、当該所定時間とは、前述した通り、パケット破棄時間が一つ減少するのにかかる時間であり、本実施形態では、2秒となる。
【0041】
ここで、内部CPU201は、前回送信/受信FIFO203にアクセスしてから所定時間経過したか否かを判定する(ステップS50)。所定時間が経過していない場合には、本処理はステップS50に戻る。一方、所定時間が経過している場合には、本処理はステップS55に進む。
【0042】
所定時間が経過している場合、内部CPU201は、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのパケット破棄時間領域53を参照する(ステップS55)。そして、内部CPU201は、参照したパケット破棄時間を一つ減少させた値に書き換える(ステップS60)。
【0043】
次に、現在処理を行っているパケットが、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットの最後のパケットであるか否かを判定する(ステップS65)。当該処理は、残パケットフラグ領域54が参照されることにより判定される。ここで、最後のパケットである場合には、全てのパケットのパケット破棄時間が書き換えられたので、本処理は、ステップS50に戻る。一方、最後のパケットでない場合には、本処理は、ステップS70に進む。
【0044】
最後のパケットでない場合、内部CPU201aは、送信/受信FIFO203a内の次のパケットを参照する(ステップS70)。この後、本処理は、ステップS55に戻り、当該内部CPU201aは、ステップS70で参照したパケットに対しても、ステップS55および60と同様の処理を施す。
【0045】
以上のような動作により、送信側の端末である無線端末2aにおいて、パケット破棄時間が管理される。
【0046】
ここで、無線端末2bおよびAP1が、無線端末2aから送信されてきたパケットを受信したときの動作について説明する。まず、無線端末2bがパケットを受信したときに行う処理については、従来の一般的な無線LANシステムで行われる処理と同様であるので、説明を省略する。
【0047】
一方、AP1がパケットを受信したときに行う処理は、従来の無線LANシステムとは大きく異なるため、図面を参照しながら説明する。図9は、このときにAP1のMAC処理部102bが行う動作を示したブロック図である。
【0048】
まず、無線端末2aから送信されてきたパケットは、高周波処理部101bで受信される。高周波処理部101bは、受信したパケットをMAC処理部102bで処理可能な形式に変換して、当該MAC処理部102bに出力する。応じて、MAC処理部102bのフレーム処理部202bは、当該パケットを取得する(ステップS100)。
【0049】
パケットを取得したフレーム処理部202bは、取得したパケットを参照して、当該パケットが音声パケットであるか否かを判定する(ステップS105)。
ここで、音声フレームであるか否かの判断は、パケット内に残パケットフラグ領域54およびパケット破棄時間領域53が存在するか否かにより判断される。取得したパケットが音声パケットである場合には、本処理はステップS110に進む。一方、取得したパケットが音声パケットでない場合には、本処理は終了する。
【0050】
取得したパケットが音声パケットである場合、フレーム処理部202bは、残パケットフラグ領域54を参照して、次に送信されてくるパケットが存在するか否かを判定する(ステップS110)。当該判定は、残パケットフラグ領域54が1であるか否かにより判定される。続きのパケットが存在する場合には、本処理はステップS115に進む。一方、続きのパケットが存在しない場合には、本処理は終了する。
【0051】
続きのパケットが存在する場合には、フレーム処理部202bは、取得したパケットに含まれるパケット破棄時間領域53を取得する(ステップS115)。
そして、フレーム処理部202bは、当該パケットを送信/受信FIFO203bに出力する。
【0052】
内部CPU201bは、無線端末2a〜dの内部CPU201aと連動した状態で、時間計測を行っており、当該内部CPU201aが送信/受信FIFO203aにアクセスするタイミングと同じタイミングで、所定時間毎にフレーム処理部202にアクセスする。なお、当該所定時間とは、パケット破棄時間領域53の数字が一つ減るのにかかる時間であり、本実施形態では2秒である。
【0053】
内部CPU201bは、前回にフレーム処理部202bにアクセスしてから所定時間経過したか否かを判定する(ステップS120)。所定時間が経過している場合には、本処理はステップS125に進む。一方、所定時間が経過していない場合には、本処理はステップS120に戻る。
【0054】
所定時間が経過している場合、内部CPU201bは、フレーム処理部202bにアクセスして、当該フレーム処理部202bが取得したパケット破棄時間領域53に含まれる数を一つ減らした数に書き換える(ステップS125)。次に、当該フレーム処理部202bは、パケット破棄時間領域53を参照し、当該パケット破棄時間が1であるか否かを判定する(ステップS130)。パケット破棄時間が1である場合には、本処理はステップS135に進む。一方、パケット破棄時間が1でない場合には、次のパケットが破棄されるまでに、まだ十分な時間があるので、本処理はステップS120に戻る。
【0055】
パケット破棄時間が1である場合、内部CPU201bは、現在処理しているパケットの次のパケットをAP1が受信しているか否かを判定する(ステップS130)。次のパケットを受信している場合には、本処理は、ステップS115に戻り、MAC処理部102bは、当該次のパケットについてステップS115〜ステップS135の処理を行う。一方、次のパケットを受信していない場合には、本処理はステップS140に進む。
【0056】
次のパケットを受信していない場合、内部CPU201bは、その旨をMACプロトコル処理部204bに通知する。応じて、MACプロトコル処理部204bは、無線端末2aに送信権を付与するためのポーリングパケットを作成する(ステップS140)。ポーリングパケットを作成したMACプロトコル処理部204bは、当該ポーリングパケットを高周波処理部101bを介して、無線LANエリア内の各無線端末2a〜dに対して送信する(ステップS145)。これにより、無線端末2aには、ポーリング方式による送信権が付与される。この後、当該ポーリングパケットに応じて、無線端末2aからパケットが送信されてきて、ステップS100において、当該パケットを受信する。
【0057】
ここで、無線端末2aが、続きのパケットを無線端末2bに対して送信するときの動作について説明する。前述したように最初のパケットについては、CSMA/CA方式により、送信相手の無線端末2bに送信される。
【0058】
これに対して、2番目以降のパケットについては、原則CSMA/CA方式により送信され、パケットがタイムアウトにより破棄されそうになったときには、ポーリング方式によって送信される。それでは、以下に図面を参照しながら、2番目以降のパケットが送信されるときに、無線端末2aのMAC処理部102aが行う動作について説明する。図10は、このときに上記無線端末2aのMAC処理部102aが行う動作を示したフローチャートである。
【0059】
まず、MACプロトコル処理部204aは、自機が使用しようとしている無線伝送路をCSMA/CA方式によってキャリアセンスする(ステップS200)。次に、MACプロトコル処理部204aは、無線伝送路を使用することができるか否かを判定することで、パケットを送信できるか否かを判定する(ステップS205)。パケットを送信できる場合、本処理はステップS210に進む。一方、パケットを送信できない場合、本処理はステップS215に進む。
【0060】
パケットを送信できる場合には、MACプロトコル処理部204aは、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのうち最も古いパケットを高周波処理部101aを介して、AP1および無線端末2bに対して送信させる(ステップS210)。応じて、AP1および無線端末2bは、当該パケットを受信する。なお、当該パケットを受信したAP1では、図9のフローチャートに示される処理が行われる。この後、本処理は、ステップS200に戻り、次のパケットについて、同様の処理が行われる。
【0061】
一方、パケットを送信できない場合には、MACプロトコル処理部204aは、AP1からポーリングパケットを受信したか否かを判定する(ステップS215)。ポーリングパケットを受信した場合には、本処理はステップS220に進む。一方、ポーリングパケットを受信していない場合には、本処理は、ステップS200に戻る。
【0062】
ポーリングパケットを受信した場合には、当該無線端末2aには、無線端末2bに対してパケットを送信するための送信権が付与されたことになる。そこで、当該無線端末2aは、送信/受信FIFO203aに格納されているパケットのうち最も古いパケットを高周波処理部101bを介して、AP1および無線端末2bに対して送信させる(ステップS220)。応じて、AP1および無線端末2bは、当該パケットを受信する。なお、当該パケットを受信したAP1では、図9のフローチャートに示される処理が行われる。この後、本処理は、ステップS200に戻り、次のパケットについて、同様の処理が行われる。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る無線情報通信システムによれば、パケットが破棄されそうになったら、APが無線端末にポーリングによる送信権を付与するので、パケットが破棄されることがなくなる。
【0064】
また、常にポーリング方式による制御が行われるのではなく、パケットが破棄されそうになったときのみポーリング方式による制御が行われるので、常時ポーリング方式による制御が行われる場合に比べて、APへの制御負担が軽減される。
【0065】
なお、本実施形態では、無線端末同士のパケット通信のみについて説明を行ったが、当該データ通信の方式は、無線端末からAPに対してパケットが送信される場合についても適用可能である。この場合、APのMAC処理部は、無線端末のMAC処理部と同様の機能を有していればよい。無線端末からAPに対して送信されるパケットは、外部ネットワークに対して送信されるパケットであってもよいし、当該無線LAN内の無線端末に対して送信されるパケットであってもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上のように、本発明の無線情報通信システムによれば、パケットが破棄されそうになったら、APが無線端末にポーリングによる送信権を付与するので、パケットが破棄されることがなくなると共に、常にポーリング方式による制御が行われるのではなく、パケットが破棄されそうになったときのみポーリング方式による制御が行われるので、常時ポーリング方式による制御が行われる場合に比べて、APへの制御負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線情報通信システムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】本発明の無線情報通信システムで用いられるパケットの構成を示した図である。
【図3】本発明の無線情報通信システムで用いられる無線端末の構成を示した図である。
【図4】本発明の無線情報通信システムの無線端末に含まれるMAC処理部の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の無線情報通信システムで用いられるAPの構成を示した図である。
【図6】本発明の無線情報通信システムのAPに含まれるMAC処理部の構成を示したブロック図である。
【図7】パケットに各領域が埋め込まれるときに、無線端末のMAC処理部のフレーム処理部が行う動作を示したフローチャートである。
【図8】送信/受信FIFOにパケットが格納されているときに、無線端末の内部CPUが行う動作を示したフローチャートである。
【図9】APがパケットを受信したときに行う処理を示したフローチャートである。
【図10】2番目以降のパケットが送信されるときに、無線端末2aのMAC処理部102aが行う動作を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 AP
2a〜d 無線端末
51 制御ヘッダ
52 ペイロード部
53 パケット破棄時間領域
54 残パケットフラグ領域
55 FCS
101a,b 高周波処理部
102a,b MAC処理部
103a,b CPU
104 端末の有線I/F
105 端末
201a,b 内部CPU
202a,b フレーム処理部
203a,b 送信/受信FIFO
204a,b MACプロトコル処理部
205a,b バスブリッジ
304 イーサネット(R)I/F
Claims (4)
- 1台のアクセス中継装置と1以上の無線通信端末とがローカルネットワークを構成し、互いに無線でデータ通信を行うシステムであって、
前記無線通信端末は、
前記ローカルネットワーク内の他の無線通信端末又は前記アクセス中継装置に対して、複数のパケットを続けて送信をする際に、送信すべきパケットに、当該パケットの次に続けて送信すべきパケットが未送信の状態で放置されてタイムアウト制御により破棄されるまでの時間の情報である破棄時間情報を埋め込む情報埋め込み手段と、
前記他の無線通信端末または前記アクセス中継装置と自機との間の無線伝送路が使用可能であるか否かを判定するキャリアセンス手段と、
前記キャリアセンス手段が前記無線伝送路を使用可能であると判定した場合に、前記情報埋め込み手段が破棄時間情報を埋め込んだパケットを、前記ローカルネットワーク内に無線電波で送信する送信手段とを備え、
前記アクセス中継装置は、
前記送信手段が送信したデータの全パケットを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したパケットに含まれる破棄時間情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した前記破棄時間情報に含まれる時間が経過するまでに、当該受信手段が受信したパケットの次のパケットが当該受信手段で受信されたか否かを判定する判定手段と、
前記破棄時間情報に含まれる時間が経過するまでに、前記受信手段が前記次のパケットを受信していないと前記判定手段が判定した場合には、当該次のパケットを送信しようとしている無線通信端末に対して、当該次のパケットを送信するための送信権を強制的に付与する送信権付与手段とを備える、無線情報通信システム。 - 前記情報埋め込み手段は、送信すべきパケットが特定の種類のパケットである場合にのみ、前記破棄時間情報を埋め込むことを特徴とする、請求項1に記載の無線情報通信システム。
- 1以上の無線通信端末と共にローカルネットワークを構成し、互いに無線でデータ通信を行うアクセス中継装置であって、
前記無線通信端末は、前記ローカルネットワーク内の他の無線通信端末又は前記アクセス中継装置に対して、複数のパケットを続けて送信をする際に、送信すべきパケットに、当該パケットの次に続けて送信すべきパケットが未送信の状態で放置されてタイムアウト制御により破棄されるまでの時間の情報である破棄時間情報を埋め込んで送信しており、
前記無線通信端末が送信したデータの全パケットを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信したパケットに含まれる破棄時間情報を読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段が読み出した前記破棄時間情報に含まれる時間が経過するまでに、当該受信手段が受信したパケットの次のパケットが当該受信手段で受信されたか否かを判定する判定手段と、
前記次のパケットを前記受信手段が受信していないと前記判定手段が判定した場合には、当該次のパケットを送信しようとしている無線通信端末に対して、当該次のパケットを送信するための送信権を強制的に付与する送信権付与手段とを備える、アクセス中継装置。 - アクセス中継装置と共にローカルネットワークを構成し、互いに無線でデータ通信を行う無線通信端末であって、
前記ローカルネットワーク内の他の無線通信端末又は前記アクセス中継装置に対して、複数のパケットを続けて送信をする際に、送信すべきパケットに、当該パケットの次に続けて送信すべきパケットが未送信の状態で放置されるてタイムアウト制御により破棄されるまでの時間の情報である破棄時間情報を埋め込む情報埋め込み手段と、
前記他の無線通信端末または前記アクセス中継装置と自機との間の無線伝送路が使用可能であるか否かを判定するキャリアセンス手段と、
前記キャリアセンス手段が前記無線伝送路を使用可能であると判定した場合に、前記情報埋め込み手段が破棄時間情報を埋め込んだパケットを、前記ローカルネットワーク内に無線電波で送信する送信手段を備える、無線通信端末。
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