JP2003185857A - プラスチック光導波路用材料及び光導波路 - Google Patents

プラスチック光導波路用材料及び光導波路

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JP2003185857A
JP2003185857A JP2001380649A JP2001380649A JP2003185857A JP 2003185857 A JP2003185857 A JP 2003185857A JP 2001380649 A JP2001380649 A JP 2001380649A JP 2001380649 A JP2001380649 A JP 2001380649A JP 2003185857 A JP2003185857 A JP 2003185857A
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optical waveguide
acid
diamino
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polybenzoxazole precursor
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JP2001380649A
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Inventor
Kenji Miyao
憲治 宮尾
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電気特性、耐熱性、及び透明性に優れ、低価
格で、大面積化を実現することができるプラスチック光
導波路用材料を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される繰り返し単位を
有するポリオキサゾール前駆体を閉環した構造を有する
ポリオキサゾール樹脂からなることを特徴とする光通信
用のプラスチック光導波路用材料。 (式中、nは1〜1000までの整数であり、Xは2価
の有機基、Yは式(2)〜式(6)で表される基の中か
ら選ばれる2価の有機基を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチック光導
波路用材料及び光導波路に関するものである。更には、
耐熱性、電気特性に、機械特性、物理特性に優れたプラ
スチック光導波路用材料に関するものであり、詳しくは
レーザー光などを低損失で結合伝送するプラスチック光
導波路を用いたインターコネクション・光通信デバイス
等に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】従来、光導波路材料としては、ガラス
(石英)やプラスチックなどの材料が検討されている。
そのうち、石英で構成した光導波路は、低損失および高
耐熱性などの利点を有するため、光ファイバーや光イン
ターコネクション・光通信デバイスなどの分野に於い
て、数多く検討され、実際に利用されている。
【0003】一方、プラスチックで構成された光導波路
は、石英光導波路よりも作製及び大面積化が容易であ
り、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート及び
紫外線硬化型樹脂などのポリマーを用いたプラスチック
光導波路が検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の石英光導波路では、作製に長い工程を要するた
め、本質的に低価格化は困難であり、また、導波路製作
プロセスに置いて、1000℃前後の高熱処理を要する
ため、電気回路基板への適用に難がある上、大面積化が
困難である問題があった。
【0005】また、ポリメタクリレート、ポリカーボネ
ートもしくは紫外線硬化型樹脂で構成したプラスチック
光導波路では、その構成材料の耐熱性は、100℃前後
であるため使用環境が限定されると共に、実装回路とし
て組み込むためには、数百度のハンダ工程を通過するこ
とが必要となり、電気回路基板への適用に問題があっ
た。
【0006】また、プラスチック材料でありながら、3
00℃以上の耐熱性を有するポリイミドをプラスチック
光導波路に用いようとする試みも一部でなされている
が、現状のポリイミドでは、その特異な分子構造のた
め、構造に起因する吸収による光損失が、はなはだ大き
く、光導波路には適さないという問題があった。また、
ポリイミド樹脂において、その構造から結晶性の高い樹
脂があり、膜厚が薄い場合は影響が少ないが、導波路に
使用する膜厚になると、その結晶性の高さから膜が脆く
なる場合や、屈折率が変化する等の問題がある。
【0007】そこで、本発明は、電気特性、耐熱性、及
び透明性に優れ、低価格で、大面積化を実現することが
できるプラスチック光導波路用材料及びそれを用いた光
導波路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
の問題点を鑑み、鋭意検討を重ねた結果、特定のポリベ
ンゾオキサゾール前駆体を閉環した構造を有するポリベ
ンゾオキサゾール樹脂からなる光通信用のプラスチック
光導波路用材料を用いることにより、上記課題を解決で
きることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、一般式(1)で表され、
式(1)中のYとして一般式(2)から一般式(6)で
表される基の中から選ばれる二価の未ハロゲン化基を有
するポリベンゾオキサゾール前駆体を閉環させたポリベ
ンゾオキサゾール樹脂からなることを特徴とする光通信
用のプラスチック光導波路用材料、及び前記光通信用の
プラスチック光導波路用材料を用いることを特徴とする
光導波路である。
【0010】
【化7】 (式中、nは1〜1000までの整数であり、Xは二価
の未ハロゲン化有機基を示す。)
【0011】
【化8】
【0012】
【化9】
【0013】
【化10】
【0014】式(2)〜(4)中、R1〜R18は、水素
又は一価の未ハロゲン化有機基であり、互いに同じであ
っても異なっても良く、Zは、単結合、−O−,−SO
2−又は二価の未ハロゲン化有機基を示す。
【0015】
【化11】 式中、nは4以上12以下の整数を表す。
【化12】
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に用いるポリベンゾオキサ
ゾール前駆体は、ビスアミノフェノール化合物もしくは
ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物、又はそれらのエ
ステル化物やエーテル化物などの誘導体と、一般式
(2)から一般式(6)で表される基の中から選ばれる
二価の基を有するジカルボン酸とから、酸クロリド法、
活性化エステル法又はポリリン酸もしくはジシクロヘキ
シルカルボジイミド等の脱水縮合剤の存在下での縮合反
応等の方法により得ることができる。
【0017】本発明に用いるビスアミノフェノール化合
物及びジアミノジヒドロキシベンゼン化合物の例を挙げ
ると、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビ
フェニル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキ
シビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフ
ェニル)スルフィド、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキ
シフェニル)ケトン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン、2,2−ビス(3−アミノ−4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノ
キシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノ−4−ヒ
ドロキシフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4
−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ビフェニル、
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−エチルフェ
ニル)プロパン、2−(3−アミノ−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)−2−(3−アミノ−4−ヒドロ
キシ−5−エチルフェニル)プロパン、1,3−ジアミ
ノ−4,6−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジアミノ
−3,6−ジヒドロキシベンゼン、1,4−ジアミノ−
2,3−ジヒドロキシベンゼン、1,2−ジアミノ−
3,6−ジヒドロキシベンゼン、1−メチル−2,4−
ジアミノ−3,5−ジヒドロキシベンゼン、1−メチル
−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、
1,4−ジメチル−2,5−ジアミノ−3,6−ジヒド
ロキシベンゼン、1−エチル−2,5−ジアミノ−3,
6−ジヒドロキシベンゼン、1−シクロヘキシル−2,
5−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシベンゼン、2,7
−ジアミノ−3,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6
−ジアミノ−3,7−ナフタレン、1,6−ジアミノ−
2,5−ジヒドロキシナフタレン、3,6−ジアミノ−
2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジアミノ−
1,8−ジヒドロキシナフタレン、1−メチル−3,6
−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシナフタレン、1,5
−ジメチル−3,7−ジアミノ−2,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、1−メチル−3,6−ジアミノ−2,5−
ジヒドロキシナフタレン、1−エチル−3,6−ジアミ
ノ−2,7−ジヒドロキシナフタレンン、1−シクロヘ
キシル−3,6−ジアミノ−2,7−ジヒドロキシナフ
タレン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ
−5,5’−メチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジヒドロキシ−5,5’−エチルビフェニ
ル、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシ−
6,6’−メチルビフェニル、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジヒドロキシ−6,6’−エチルビフェニ
ル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−
5,5’−メチルビフェニル、3,3’−ジアミノ−
4,4’−ジヒドロキシ−5,5’−エチルビフェニ
ル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシ−
6,6’−メチルビフェニル、3,3’−ジアミノ−
4,4’−ジヒドロキシ−6,6’−エチルビフェニ
ル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−
5,5’−メチルビフェニル、3,4’−ジアミノ−
4,3’−ジヒドロキシ−5,5’−エチルビフェニ
ル、3,4’−ジアミノ−4,3’−ジヒドロキシ−
6,6’−メチルビフェニル、3,4’−ジアミノ−
4,3’−ジヒドロキシ−6,6’−エチルビフェニ
ル、4,4' −ジアミノ−3,3'−ジヒドロキシビフ
ェニル−エーテル、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ
ヒドロキシビフェニル−エーテル等を挙げることがで
き、これらは未ハロゲン化化合物であり、又これらのエ
ステル化合物やエーテル化合物などの誘導体を挙げるこ
とができるるが、これらに限定されるものではない。こ
れらの化合物は単独、又は組み合わせて使用することが
できる。
【0018】本発明に用いる一般式(2)から一般式
(6)で表される基の中から選ばれる二価の基を有する
ジカルボン酸として、それらの例を挙げると、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、1,3−ナフタレンジカルボン
酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタ
レンジカルボン酸、1,6−ナフタレンジカルボン酸、
1,7−ナフタレンジカルボン酸、1,8−ナフタレン
ジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,
7−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニレン
ジカルボン酸、3,3’−ビフェニレンジカルボン酸、
3,4’−ビフェニレンジカルボン酸、4,4’−オキ
シビス安息香酸、3,3’−オキシビス安息香酸、3,
4’−オキシビス安息香酸、コハク酸、アジピン酸、
1,6−ヘキサンジカルボン酸、1,8−オクタンジカ
ルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,12−
ドデカンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2
−シクロヘキサンジカルボン酸、4,4’−イソプロピ
リデンジフェニル−1,1'−ジカルボン酸、2,2’
−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジカルボン酸、
4,4’−オキシジフェニル−1,1’−ジカルボン
酸、1−メチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸、
1,5−ジメチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸、
1−エチルナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1−メ
チルナフタレン−3,7−ジカルボン酸、1,5−ジメ
チルナフタレン−3,7−ジカルボン酸、1−エチルナ
フタレン−3,7−ジカルボン酸、1−シクロヘキシル
ナフタレン−3,7−ジカルボン酸、1−ジメチルメト
キシナフタレン−3,7−ジカルボン酸、4,4’−イ
ソプロピリデンジフェニル−1,1’−ジカルボン酸等
の未ハロゲン化化合物、及びこれらの酸クロライドが挙
げることができ、これらのジカルボン酸及び酸クロライ
ドは単独、又は組み合わせて使用することができる。
【0019】本発明に用いるポリベンゾオキサゾール前
駆体製造方法の中で、酸クロリド法による合成の例を挙
げると、まず前記ジカルボン酸を、N,N−ジメチルホ
ルムアミド等の触媒存在下、過剰量の塩化チオニルと、
室温から75℃で反応させ、過剰の塩化チオニルを加熱
及び減圧により留去する。その後、残査をヘキサン等の
溶媒で再結晶することにより、酸クロリドであるジカル
ボン酸クロリドを得ることができる。次いで、前記ビス
アミノフェノール化合物及び/又はジアミノジヒドロキ
シ化合物を、通常、N−メチル−2−ピロリドン等の極
性溶媒に溶解し、ピリジン等の酸受容剤存在下で、ジカ
ルボン酸クロリドと、−30℃から室温で反応すること
により、ポリベンゾオキサゾール前駆体を得ることがで
きる。
【0020】本発明において、ポリベンゾオキサゾール
樹脂は、このようにして得られたポリベンゾオキサゾー
ル前駆体を、従来法の通り、加熱または脱水剤で処理す
るにより、閉環反応して得ることができる。このポリベ
ンゾオキサゾール前駆体又は樹脂に、必要により、各種
添加剤として、界面活性剤やカップリング剤等を添加し
てプラスチック光導波路用材料とすることができる。本
発明のプラスチック光導波路用材料は、溶剤中で混合し
てワニスとして、用いると良い。
【0021】本発明のプラスチック光導波路用材料は、
一般に製造されている基板上のシングルモード光導波路
と同様の構造に適用できる。例えば、スラブ型、リッジ
型、埋め込み型等がある。
【0022】前記光導波路構造の内、リッジ型光導波路
の製造方法の例について、図1を参照しつつ説明する。
まず、シリコン等の基板1の上に、ウェハの熱酸化やス
パッタ法を用いてSiO2膜を形成し、下部クラッド層
2を得る。次に、この下部クラッド層2上に、本発明の
ポリベンゾオキサゾールの前駆体からなる光導波路用材
料ワニスを用いて、スピンコート法により、コア層3を
塗布し、プリベーク後、アフターベークを行い、ポリベ
ンゾオキサゾール前駆体をポリベンゾオキサゾール樹脂
とした。次に、コア層上にコアパターンを形成するため
のマスク層4を形成する(図1(a))。マスク層用材
料としては、Al、Ti等の金属、スピンオングラス
(SOG)、Si含有レジスト、感光性ポリベンゾオキ
サゾール等を用いることができる。
【0023】次いで、マスク層4の上に、レジストを塗
布して、プリベーク、露光、現像、アフターベークを行
い、パターニングされたレジスト層5を得る(図1
(b))。次に、レジスト層5で保護されていないマス
ク層4をエッチングで除去(図1(c))した後、レジ
スト層5をエッチング液で除去し、マスク層4でコア層
3のポリベンゾオキサゾールをドライエッチングにより
除去する(図1(d))。マスク層4にSi含有レジス
トや感光性ポリベンゾオキサゾールを用いた場合には、
フォトレジストを使用する必要はない。
【0024】次に、残ったマスク層4を、ドライエッチ
ングやはく離液を用いることにより除去する(図1
(e))。このようにして、光損失等の光導波路特性の
良好なポリオキサゾール樹脂からなるリッジ型光導波路
を作製できる。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0026】合成例1 温度計、攪拌機、および乾燥窒素ガス導入管を備えた四
ツ口セパラブルフラスコ中で、ビス(3−アミノ−4−
ヒドロキシフェニル)エーテル23.22g(0.1モ
ル)とトリエチルアミン20.24g(0.2モル)
を、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと記
す)300gに溶解させる。セパラブルフラスコを冷却
して、系の温度を−10℃に保ち、窒素流入下で撹拌を
行いながら、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸クロ
リド20.91g(0.1モル)を投入し、系の温度を
室温に戻し、吸引濾過後に、溶液を20倍量のイオン交
換水中に滴下し、樹脂分を沈殿させた。樹脂分を濾過し
た後、50℃の真空乾燥機中で24時間乾燥させて、ポ
リベンゾオキサゾール前駆体(1)を得た。得られたポ
リベンゾオキサゾール前駆体の分子量を、ゲル・パーミ
エイション・クロマトグラフィ(以下GPCと略記)を
用いて測定した所、12,000であった。屈折率は8
30nmの波長で、1.663であった。
【0027】合成例2 温度計、攪拌機、および乾燥窒素ガス導入管を備えた四
ツ口セパラブルフラスコ中で、1,6−ヘキサンジカル
ボン酸17.42g(0.1モル)と1−ヒドロキシベ
ンゾトリアゾール27.03g(0.2モル)を、NM
P200gに溶解させる。セパラブルフラスコを冷却し
て、系の温度を0℃に保ち、窒素流入下で撹拌を行いな
がら、滴下ロートからジシクロヘキシルカルボジイミド
41.27g(0.2モル)をNMP100gに溶解し
た溶液を滴下し、室温で24時間撹拌する。滴下ロート
を外し、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’−ジアミノ
ビフェニル21.62g(0.1モル)を投入した後、
温度を75℃に上げて24時間反応させる。系の温度を
室温に戻し、濾過を行うことにより、系から反応により
生成したジシクロヘキシルカルボジウレアを取り除く。
濾液を5リットルのメタノール中に滴下して、固形分を
沈殿させて濾過により回収し、50℃で72時間真空乾
燥することにより、ポリベンゾオキサゾール前駆体
(2)を得た。得られたポリベンゾオキサゾール前駆体
の分子量を、GPCを用いて測定した所、13,000
であった。屈折率は830nmの波長で、1.617で
あった。
【0028】合成例3 合成例2において、1,6−ヘキサンジカルボン酸1
7.42g(0.1モル)を、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸17.22gに換えた以外は、合成例2と
同様に操作して、ポリベンゾオキサゾール前駆体(3)
を得た。得られたポリベンゾオキサゾール前駆体の分子
量を、GPCを用いて測定した所、13,000であっ
た。屈折率は830nmの波長で、1.636であっ
た。
【0029】合成例4 合成例2において、1,6−ヘキサンジカルボン酸1
7.42g(0.1モル)を、アジピン酸14.61g
(0.1モル)に、また、3,3’−ジヒドロキシ−
4,4’−ジアミノビフェニル21.62g(0.1モ
ル)を、2,2’−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン25.83g(0.1モル)に換え
た以外は、合成例2と同様に操作して、ポリベンゾオキ
サゾール前駆体(4)を得た。得られたポリベンゾオキ
サゾール前駆体の分子量を、GPCを用いて測定した
所、14,000であった。屈折率は830nmの波長
で、1.631であった。
【0030】合成例5 合成例2において、1,6−ヘキサンジカルボン酸1
7.42g(0.1モル)を、4,4’−オキシビス安
息香酸25.82g(0.1モル)に換えた以外は、合
成例2と同様に操作して、ポリベンゾオキサゾール前駆
体(5)を得た。得られたポリベンゾオキサゾール前駆
体の分子量を、GPCを用いて測定した所、13,00
0であった。屈折率は1.653であった。
【0031】実施例1 光導波路の製造;シリコン基板上に熱酸化によって2μ
mのSiO2膜を形成し、その上に、合成例1で得られた
ポリベンゾオキサゾールの前駆体(1)を1−メチル−
2−ピロリドンに溶解したワニスをスピンコート法によ
り、シリコン基板上に塗布して成膜した。形成した薄膜
は、320℃で1時間加熱することにより硬化しポリベ
ンゾオキサゾール樹脂に変換し、コア層とした。
【0032】次に、このコア層上に、膜厚0.3μmの
アルミニウム層を蒸着し、マスク層を形成した。次に、
このアルミニウム層上に、ポジ型フォトレジスト(ジア
ゾナフトキノン−ノボラック樹脂系、東京応化製、商品
名OFPR−800)をスピンコート法により塗布した
後、約95℃でプリベークを行った。次に、パターン形
成用のフォトマスク(Ti)を、超高圧水銀ランプを用い
て紫外線を照射した後、ポジ型レジスト用現像液(TM
AH:テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液、
東京応化製、商品名NMD−3)を用いて現像した。そ
の後、135℃でポストベークを行った。これにより線
幅8μmを有する直線状のレジストパターンが得られ
た。次に、アルミニウムのウエットエッチングを行い、
レジストパターンをアルミニウム層に転写した。更に、
パターニングされたアルミニウムをマスクとして、コア
層をドライエッチングにより加工した。次に、アルミニ
ウム層をエッチング液で除去した。最後に、光導波路の
両端をダイシングソーで切り落として、光の入出射端面
を形成した。このようにしてアルミニウム基板上にリッ
ジ型光導波路が得られた。
【0033】上記で得られたリッジ型光導波路の挿入損
失を測定したところ、波長850nmで0.3dB/c
m以下であった。また、挿入損失の偏波依存性は0.5
dB/cm以下であった。さらに、この光導波路の損失
は、75℃/90%RHの条件以下においても1ヶ月以
上変動しなかった。
【0034】実施例2 実施例1において、ポリベンゾオキサゾール前駆体
(1)に代えて、合成例2で得られたポリベンゾオキサ
ゾールの前駆体(2)を用いた以外は、実施例1と同様
にしてリッジ型光導波路を作製した。挿入損失は0.3
dB/cm以下であり、伝播損失値は0.7dB/cm
以下であった。さらに、この光導波路の損失は75℃/
90%RHの条件以下においても1ヶ月以上変動しなか
った。
【0035】実施例3 実施例1において、ポリベンゾオキサゾール前駆体
(1)に代えて、合成例3で得られたポリベンゾオキサ
ゾールの前駆体(3)を用いた以外は、実施例1と同様
にしてリッジ型光導波路を作製した。挿入損失は0.3
dB/cm以下であり、伝播損失値は0.8dB/cm
以下であった。さらに、この光導波路の損失は75℃/
90%RHの条件以下においても1ヶ月以上変動しなか
った。
【0036】実施例4 実施例1において、ポリベンゾオキサゾール前駆体
(1)に代えて、合成例4で得られたポリベンゾオキサ
ゾールの前駆体(4)を用いた以外は、実施例1と同様
にしてリッジ型光導波路を作製した。挿入損失は0.3
dB/cm以下であり、伝播損失値は0.7dB/cm
以下であった。さらに、この光導波路の損失は75℃/
90%RHの条件以下においても1ヶ月以上変動しなか
った。
【0037】実施例5 実施例1において、ポリベンゾオキサゾール前駆体
(1)に代えて、合成例5で得られたポリベンゾオキサ
ゾールの前駆体(5)を用いた以外は、実施例1と同様
にしてリッジ型光導波路を作製した。挿入損失は0.3
dB/cm以下であり、伝播損失値は0.8dB/cm
以下であった。さらに、この光導波路の損失は75℃/
90%RHの条件以下においても1ヶ月以上変動しなか
った。
【0038】比較例1 ピロメリット酸二無水物21.81g(0.1モル)
を、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル20.02
g(0.1モル)及びジメチルアセトアミド86.6g
に溶解させ窒素雰囲気下、室温で3日間撹拌し反応さ
せ、ポリアミド酸(M)を得た。このポリアミド酸の分
子量を、GPCを用いて測定した所、14,000であ
った。屈折率は1.603であった。
【0039】上記で得られたポリアミド酸(M)をコア
層に用いて、これら以外は、実施例1と同様にして、リ
ッジ型光導波路を作製し、評価した。挿入損失は0.3
dB/cm以下であったが、伝播損失値は2.2dB/
cmと、高かった。
【0040】
【発明の効果】本発明の光通信用のプラスチック光導波
路用材料は、電気特性、耐熱性、及び透明性に優れ、低
価格で、大面積化を実現することができ、特に、光通信
に利用される近赤外波長領域で透明度が高く、光損失の
小さい光導波路に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による埋め込み型光導波路の作成方法の
一例を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板 2 下部クラッド層 3 コア層 4 コアパターンを形成するためのマスク層 5 レジスト層 6 上部クラッド層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H047 KA02 PA02 PA21 PA24 PA28 QA02 QA05 4J043 PA19 QB23 QB34 SA06 SA42 SA43 SA46 SA71 SB01 SB02 TA06 TA12 TA26 TA66 TA67 TA70 TB01 TB02 UA042 UA121 UA122 UA131 UA132 UA141 UA151 UA261 UA262 UA56 UB012 UB021 UB022 UB121 UB122 UB151 UB281 UB301 UB302 XA19 XB19 YA06 YA08 ZA12 ZA41 ZA52 ZB21

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表され、式(1)中のY
    として一般式(2)から一般式(6)で表される基の中
    から選ばれる二価の未ハロゲン化基を有するポリベンゾ
    オキサゾール前駆体を閉環させたポリベンゾオキサゾー
    ル樹脂からなることを特徴とする光通信用のプラスチッ
    ク光導波路用材料。 【化1】 (式中、nは1〜1000までの整数であり、Xは二価
    の未ハロゲン化有機基を示す。) 【化2】 【化3】 【化4】 式(2)〜(4)中、R1〜R18は、水素又は一価の未
    ハロゲン化有機基であり、互いに同じであっても異なっ
    ても良く、Zは、単結合、−O−,−SO2−又は二価
    の未ハロゲン化有機基を示す。 【化5】 式中、nは4以上12以下の整数を表す。 【化6】
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光通信用のプラスチッ
    ク光導波路用材料を用いて得られることを特徴とする光
    導波路。
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