JP2003183372A - 異種複合エステルの製造方法 - Google Patents
異種複合エステルの製造方法Info
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Abstract
量に使用されて来たが、環境ホルモンと指摘される、2
塩基酸ジエステルの、揮発性を改善しそれらを含まない
で、同等の製造の経済性と性能を有する可塑剤が求めら
れている。本製造法は、その目的に対応する為に、異種
複合エステルを製造する方法と、組成に関する。 【解決手段】 2塩基酸ジエステルはその蒸気圧に対
応して揮発するが、ポリマーでは分子量に対応して揮発
性が無く毒性も低下する。しかし可塑剤としての性能も
悪くなる。中間的分子量となる複合エステルが対応する
ことになるが、製造が難しく経済性に劣る。酸及びジオ
ール、末端アルコールを使用し、脱水エステル化反応次
いで過剰アルコールをエステル交換反応を行って有利に
異種複合エステル化反応次いで過剰アルコールをエステ
ル交換反応を行って有利に異種複合エステルを製造する
方法を見出してその製造方法並びに、2種2塩基酸、各
1乃至2ケが交互結合した組成物(R(PX)1~2(AX)n~1AR)
である異種複合エステルを提起する。
Description
ルの製法に関する。ここで複合エステルとは、R(AX)nAR
(nは1以上の正数を表す。)の組成式で表され、この
式でn=1に相当する複合エステルであるCOMPLEX ESTE
R(RAXAR)に対比するものとして、COMPOSITE EST
ERとして別の概念として考えられる。
価アルコール(例えば、オクタノールである。)を表
し、A及びPは二塩基酸を表し(例えば、Aはアジピン
酸、Pはフタル酸である。)、Xはジオール(例えば、
エチレングリコールやプロピレングリコールである。)
を表し、これらにおける未反応末端基(水酸基及びカル
ボキシル基)や、これらがエステル結合した生成物にお
けるエステル結合の記載を省略する場合がある。複合エ
ステルは一般的に組成物のジオール二塩基酸末端の一価
アルコールの反応で得られ、n=1〜7の重合度の異な
る化合物の混合物として製造され、その割合は重合度が
多くなるにつれて比例して級数的に減少する量の混合組
成として製造される。組成については、特に製造方法に
よってその分布が変動するので、その分布をコントロー
ルして製造された複合エステルは、考慮せずに製造され
たものとは、別の組成と考えるべきもので、得られた製
品の特性を左右する性質がある。本発明は、既に出願し
た異種複合エステルの製造法(特開平7−33068
4)を改良し、その分布の幅を少なくする方法(特願2
001−119252)を採用することによって、特に
副生する二塩基酸のジエステルRAR又はRPRの生成を全く
防止するか又は極微量にすることを目的にして製造する
方法を提起して、そのようにして製造される、異なった
2種の二塩基酸、アジピン酸、HOCOACOOHと無水フター
ル酸P(CO)2O又はその他の無水琥珀酸S(CO)2O等を使用し
て、組成一般式R(PX)1~2(AX)0~1ARを作る製造方法並び
に当該方法で製造される異種複合エステルに関するもの
である。
エステルの生成に関して、まず3成分(R、A、X)の
エステル反応について考えると: 2{R+A+X+A+R} → 2RAXAR (1) {R+A+X+A+X+A+R} + {R+A+R} → R{AX}2AR + RAR (2) (1)式に従って4モルの酸A及びモノアルコールRと
2モルのジオールXでは2モルのn=1の生成物ができ
るが(1)、同じモル数の反応で(2)式の反応が起こ
るとn=21モルと1モルのジエステルができる。
(1)(2)の反応は同時に起こるので、(1)を目的
に反応しても、nの数に対応した量のRARが必ずできる
ことになる。この副生するジエステルは目的重合度から
ずれた量だけできるので、逆にジエステルに対応した重
合度のものができることになる。分子量分布のコントロ
ールは従ってジエステルの生成を抑えて、無くすること
ができれば目的分子量重合度の生成物を得ることができ
ることになり、既に重合度分散を2以下にする、ポリエ
ステルの製造方法の出願を行った(特願2001−11
9252)。
際して過剰に使用されるアルコール量が問題で、ROHを
過剰になるように使用すると、エステル化反応と同時に
エステル交換反応も進行して一旦できたポリエステルの
末端とROHの反応ではRARができるので、その結果目的重
合度が得られない。本発明は、ROHの使用量を制限して
使用することによって重合度のコントロールが可能であ
ることを見出したものであり、複合エステルとエステル
アルコールの共存するような条件でエステル化を行うこ
とによって、分子量分布が2以下のポリエステルの製造
が可能となった。一方複合エステルではnの値が小さく
RARの副生を少なくすることはできるが完全に防止する
ことは不可能であると考えてきたが、反応モル比を上手
にコントロールして反応させることによって、特に前記
の活性触媒を使用し、必要以上のROHを使用しない製造
方法に従って目的重合度の生成物を製造するとRARの副
生を防止できると考えられるようになった。
論量の0.2〜2倍量と規定したが、低い割合でも活性
触媒(特願2000−147554)の使用では特に反
応が十分に進行し有用なエステルが製造されることが見
出され、従って当該発明の利用にも関連する。副生ジエ
ステルの発生防止については、従来の技術では既に述べ
た理由から低重合度のエステル類を目的にする程多量に
生成し、完全に無くすることができないとの見通しから
エステル交換方法で一般式では下記の方法で異種複合エ
ステルを製造できる方法を提案した(特願2000−1
47554)。 ROH + P(CO)20 → RPH → + HOXOH → RPXOH 2ROH + HOCOACOOH → mRAR → + RPXOH → R(PX)nAR + ROH↑+RAR (3)
アルコールを反応させ、次いでジオールを反応させて、
部分的に複合エステルも含むフタール酸のエステルアル
コールを作る。これを別途製造した過剰量のアジピン酸
ジエステルに添加脱アルコールエステル交換反応を行い
生成物を得て、残存する過剰量のジエステルRARを蒸留
除去することによって、異種複合エステルを製造するこ
とがでる(式(3))。この際エステル交換反応のRAR
の量が少ないと生成物の重合度が上がって粘度が高くな
り、優れた可塑性のエステルを目的にしては2.5モル
量程度を使うと、例えばジオール成分が1,2−プロパ
ンジオールでは生成物の重合度は1.4程度の優れた低
粘度450センチポイズの異種複合エステル生成物が製
造される。
HがオクタノールOOHではO(PXp)1.4AOと記載されるが、
重合体の成分としてその製造方法に起因するR(PXPX)AR
並びにRPXPRの混入が考えられる。また本発明者は異種
複合エステルについて脱水エステル化反応ではジエステ
ルの副生を防止できなかったが、その生成を前提に製造
することによって、目的からは組成がずれるけれども、
各種異種複合エステルを製造してそれらの性能を評価し
て優れた特性を有することが判明し、可塑剤として使用
する特許出願をした(特開平7−330674)。しか
し、なおRARの除去必要量が多いために、副生RARの量を
減らす製造技術が求められている。
合度分布をもった組成物として得られ高重合組成物を含
むため、特にフタール酸複合エステルでは粘度が高く可
塑剤として使用する時は可塑化効率が極端に悪くなり、
粘度の低い優れた可塑剤を目的にフタール酸とアジピン
酸の共重合に相当するPXAX組成の複合エステルが検討さ
れたが、高重合度の副生物を含まない製造方法ができず
特に高重合度の副生物として2塩基酸ジエステルがで
き、ジエステルを除去することが必要で、フタレートの
除去には熱分解による製品酸価の悪化あり、アジペート
ではその除去が製造原価高の要因となっている。何れも
優れた可塑剤ならびに低粘度添加加工助剤として使用さ
れるが、環境ホルモンとして問題視され、含まない可塑
剤が求められている。それらの複合エステルの製造に当
たって、n=3以上の高分子オリゴマーを含まない組成物
を製造するに当たって、末端アルコールを効率良く反応
させると、低重合組成になるが、エステル化に当たって
末端アルコールによって副次的にエステル交換反応が起
こると高重合体となることから末端アルコールを酸との
エステルとすることが考えられる。エステル化に当たっ
て、触媒機能が不十分であった時には、過剰分のコント
ロールができなかった。特に優れた触媒の利用によって
反応が理解されて、反応様式が決まり優れた組成物を製
造する手法となった。
℃以下の反応温度で第1の二塩基酸、過剰量のジオール
及び一価アルコールを反応させる第1段階(この段階で
は主反応が1/2〜2/3程度進行することが好まし
い。)、別途第2の二塩基酸と一価アルコールとを当量
比がほぼ1:1で反応させる第2段階(この段階は、過
剰使用のジオールを除去するために0.2〜10mmH
gの減圧下で行うことが好ましい。)、該第1段階と該
第2段階の生成物を反応させる第3段階(この段階では
反応モル当量に併せて追加するジオールを使用して酸に
対してアルコール過剰量を使用して脱水エステル化反応
を行って、十分酸価を下げさせてエステル化を行うこと
が好ましい。)、第3段階の生成物を減圧下でエステル
交換反応させる第4段階(この段階は、第3段階の生成
物中に過剰量に対応して残存し、又エステル化で生成す
るエステルアルコールを主成分と反応させることを目的
とする。)から成る、組成式 R(PX)1〜2(A
X)0〜1AR (式中、Rは一価アルコール、A及び
Pは二塩基酸、Xはジオールを表し、エステル結合の記
載を省略する。)で表される異種複合エステルの製造方
法である。この異種複合エステルは、酸に対し過剰量の
アルコール成分と酸との間で脱水エステル反応を行って
酸価を下げ、過剰量に対応するジオール成分より生成又
は残存するエステルアルコールと主生成エステルとの間
でエステル交換反応を行うことにより生成されたもので
ある。なお、異種複合エステルの組成式は成分の割合を
示すものであって、成分の並びを示すものではない。ま
た、本発明は、組成式 R(PX)1〜2(AX)
0〜1AR (式中、Rは一価アルコール、A及びPは
二塩基酸、Xはジオールを表し、エステル結合の記載を
省略する。)で表される異種複合エステルであって、P
XPX構造を含まない異種複合エステルである。また、
この異種複合エステルは、RAR、RPR及びRAXを
含まない又は微量にしか含まないことができる。上記第
1の二塩基酸はアジピン酸、上記第2の二塩基酸はフタ
ール酸であることが好ましい。また上記ジオールは炭素
数が2〜6の2官能性アルコール又は炭素数が6以下の
ポリアルキレングリコールであることが好ましく、例え
ば、プロパンジオールと12、13、14−ブタンジオ
ール、ジプロピレングリコールとの混合ジオールであ
る。
ごとに述べる。 第一段階: 第1の二塩基酸(A、例えば、アジピン
酸)を過剰量のジオール(X)の存在下で脱水エステル
化反応を通常より低温(160℃以下、好ましくは14
0〜150℃)で行うと、AXが多く生成する。このよ
うな条件で、一価アルコール(R)を少量ずつ添加して
反応を進める。2/3〜3/4の反応が進行した後、触
媒の添加し、昇温し、190〜210℃でエステル脱水
エステル化を進め、酸価を完全に下げ、第1の二塩基酸
(アジピン酸)のジエステル(RAR)を含まない、ジ
オールジエステル(XAX)及びエステルアルコール
(RAX)よりなる混合生成物が得られる。この段階で
は通常減圧するため、未反応のジオール(X)や一価ア
ルコール(R)は除去される。この段階では、RはXに
優先的に反応し、その使用量によって生成物の組成が決
まるが、過剰に使用するXは低温0.2〜20mmHg
の減圧下で除去される。この温度は圧力で決まり圧力は
できるだけ低い方が効果的であるが、Xの完全除去を試
みると、XAXは脱XAXAXとなって重合度が上がり、通常条
件下では生成物がX(AX)1.05~1.4となり好ましくない。
例えば、フタール酸無水物)と末端アルコール(R)を
ほぼ1:1で無水物反応させて、第2の二塩基酸(フタ
ール酸)のモノエステル(RP)を得る。 第3段階: 第2段階の生成物を第1段階の反応系に添
加してその反応を継続させるか、又は、第1段階の生成
物を第2段階の反応物に添加してその反応を継続させる
と、第2の二塩基酸(フタール酸)のモノエステル(R
P)と第1の二塩基酸(アジピン酸)のエステルアルコ
ール(RAX)及びジオールジエステル(XAX)との
反応によるエステル化反応が進行する。この反応は脱水
エステル化反応で酸とアルコールを目的組成に適合する
反応量で行うが、総アルコール当量は酸当量より0.5
〜2割多くすることが好ましく、過剰に使用されるアル
コール分は次段のエステル交換反応で反応系に取り込ま
れる。この段階では酸価を下げる為に追加するアルコー
ル(ジオール追加の具体例第2の方法)は酸との反応で
エステル化されて実質的に無くなりその代わりにできた
エシテルアルコールRPX又はRAXは、過剰に使用した量と
併せてエステル化生成物中に残存する。酸当量に対して
過剰なアルコール当量となる脱水エステル化反応は特に
活性触媒では反応末期でも優れた反応速度で進行して酸
は定量的に反応する。酸価が十分に下がらないエステル
混合物では次段のエステル交換反応も極度に進行しなく
なる。
応系を減圧にすることにより、第3段階の主生成物(RAX
PR及びRPXAXPR)と第3段階で残存したエステルアルコー
ル(RAX及び反応で生成するエステルアルコール(RPXAX並
びにX追加ではRPX)との間で全ての組み合わせによる生
成物ができるが、反応は主としてRAの部位が優先すると
判断される。この様にして異種混合エステル(組成式R
(PX)1~2(AX)0~1ARが得られるがそれらは大部分は主生成
物であるが、エステル交換反応のエステルアルコールは
過剰量のアルコール分に対応するもので、主生成物に比
べると量は少なくなる。生成が予想される生成物はRAXA
XPR,RPXAXAXPR,RPX(AX)0~1AXPR,RAXPXAR,RPXAXPXAR,RPX
PXAXPR等でその重合度は2及び3のものとなるが、これ
らを含めて全体の分子中のフタール酸は1〜2アジピン
酸は同じく1〜2の組成を有する混合物として製造され
る。特にPXPX構造の副生物最終記載の化合物はその生成
によってはその量に対応して粘度が急増するが、エステ
ル交換反応に当たって、RAとの反応に対比しRPとの反応
は、反応温度が高く、RA構造のものは優先して反応する
ので、反応に関与する前記主生成物中のRAXPRの割合の
多いもの程、低粘度の組成物となる。この組成物はフタ
ール酸とアジピン酸の組成割合を変えて任意のものが製
造されるが、アジピン酸に比しフタール酸が低価格であ
り、粘度との対応でできるだけ分子中にフタール酸単位
が多い方が好ましい製品となる。
ることができたが、2種酸が交互に結合した主としてP
XAX構造の異種複合エステルを作ることによって、重
合度の高いポリエステル構造を含まず、またフタール酸
等の立体障害となるPXPX構造を全く持たないか又は
持っていても極僅かな量である異種複合エステルを製造
することによって、その粘度は400〜600センチポ
イズ程度の低粘度の複合エステルであることが判明し
た。フタール酸ユニットが多い直鎖二塩基酸エステルに
おいては、可塑剤として使用する際のフタール酸ジエス
テルの分子量に対応する対揮発性が完全に解決され、可
塑性能は粘度は幾分高いが構造に起因して改善されジエ
ステルと同等となり、直鎖二塩基酸のアジピン酸による
柔軟性を合わせ持ちその耐水性が大幅に改善され、フタ
ール酸による耐候性が合わせ持って優れた可塑剤として
使用することが可能となった。
れるフタール酸、アジピン酸、2官能ジオール及び一価
アルコールの4成分よりなり、主として2種の酸が交互
に結合し一般式R(PX)1~2(AX)0~1ARで表される異種複合
エステルに関する。即ち、アジピン酸のジオールジエス
テル並びに末端モノアルコールを部分的に反応し、更に
反応モル量に対応してジオールを追加して製造されるエ
ステルアルコールを使用し、二塩基酸無水物より得られ
るモノエステルとの反応で、異種複合エステル並びにエ
ステルアルコールを作り、エステル交換反応によって、
目的の異種複合エステルにする。この方法によって、複
合エステルではできなかった、副生物である酸ジエステ
ル生成を極微量にする効率の優れた製造法を提供するも
のである。
1~2AOはRPXAXPAとRPXAOとの任意の混合物を意味してお
り、(AX)0~1は実施例で説明されるが、XAXの100%純
度製造は実質的に不可能で従って、その純度重合度に対
応しAXAXAの混入割合で計算される数字であり、対応し
て(AX)ユニットが増加する。ゼロは完全100%理論値
であり、エステル混合物中のAX割合の増加分として表さ
れる値である。この組成は極微量の高重合体を含むが全
組成として、分子中にフタール酸1以上2ケアジピン酸
1以上2ケでできる組成物を意味しその製造方法からPX
PXを殆ど含まない組成物である。このような組成物は本
特許に記載されたその他の方法によっても、特に反応割
合、方法によって可能であり、その方法が特に限定され
るものではない。フタール酸と末端アルコール及びジオ
ールからできるRPXを使用してエステル交換反応でPXPX
構造を含むが(PX)3以上を含まない生成物を得る方法を
先に出願した(特願2000−147554)。また異
種複合エステルとして本願と同じ様式の記載ではR(PX)m
(AX)nAO m=0.3以上n=0.3以下の組成物を出願し(特開平
7−330684)、その(PX)の組成割合は全く含まな
いものとの混合物で全組成割合が平均して0.3以上の
組成物の性能を評価して優れた性能耐水性を保持するこ
とを示している。本願の組成物は、異種複合エステルと
して数字からはその範囲に入る可能性があるが、(PX)に
関しては必ず1つ以上を含む完全な異種複合エステル
で、前者がポリマーで説明されるランダムポリマーに対
比して、本願の組成物は交互重合ポリマーを主とする複
合エステル組成物に関するものである。RPXを使用して
本願と同じ手法に従って脱水エステル化反応次いで過剰
アルコール分のエステル交換反応の手法によって、アジ
ピン酸ジエステルの副生を完全に防止できなかったの
で、詳しく記載されていないが、本願のR(PX)1~2(AX)
0~1ARが製造されその製造方法についても特に限定する
ものではない。
明を限定することを意図するものではない。末端アルコ
ールを2−エチルヘキサノール(オクタノール、O又は
OOHの記号で記載する。)を使用するO(PXp)1.5AOの
製造を目的に実験室スケールでの反応を例にして以下に
説明を行う。アジピン酸1モル(146g)及び1,2
−プロパンジオール(プロピレングリコール、HOXpOHと
略記する。)2.5モル(190g、必要量より1モル
過剰)を脱水エステル反応用の1L三つ口反応器に入
れ、減圧下に窒素置換を行い、次いで少量20mlの共
沸溶剤としてトルエンを加え、140〜160℃に加熱
撹伴して脱水エステル化反応を開始した。9mlの水の
溜出から27mlの水の流出の間に、少量ずつ2−エチ
ルヘキサノール0.5モル(65g)を添加してエステ
ル化反応を進め、溜出するジオールは反応器に戻しなが
ら反応を行った。プロピレングリコールは水との共沸で
溜出するので、1モル量は過剰であり、共沸で溜出する
水は30〜40%の水溶液である。添加を終え27ml
の水の溜出を確認して、別途調整したチタン触媒2ミリ
モル(テトラブトキシチタン0.7g量)を加え反応温
度を180〜190℃に上げ脱水エステル化反応を続け
る。1〜2時間後反応を終えて、次段反応を行う。
留除去されるので、酸価の測定と同時にできれば高速液
体クロマトグラフィー(HPLC)によって、成分ジオー
ルエステルHOXPAXPOH、エステルアルコールOAXPOHの純
度と同時にHOXPOHの残存量を測定して、次段反応時の計
算基礎データを得る。目的生成物はジオールジエステル
0.5モルとエステルアルコール0.5モルとなる。こ
の反応では、オクタノールの反応が早く急激に添加する
と、ジエステルDOAが副生するので、DOAが生成し
ない程度に添加することが必要である。更にアジピン酸
とジオールとの反応生成物であるAXは、逐次反応でAXA
又はAXAXを生成するので、Xの過剰量の存在で反応を行
うことが必要である。そのコントロールのために温度を
下げ反応が緩徐に進行する140〜160℃の温度を選
択することが必要である。この反応はアジピン酸では無
触媒で2〜4時間の反応である。プロパンジオールは1
50℃を越すと水との共沸では速やかに蒸留除去される
ので、過剰量は反応温度によって変わり、従って、溜出
分を補正して算出すると同時に反応器に循環して使用す
る。過剰量が少なく反応の進行が急な場合には、ジオー
ルジエステルポリマーHO(XpA)nXpOHが得られ、nの値は
1.4程度に上がるので、HPLCによって確認するこ
とができる。一方反応物を減圧下にジオールを除去し
て、残った生成物の重量から計算によってn重合度の値
を計算することができる。減圧濃縮によって残留生成物
の理論重量は289gでほぼ近い生成物が得られるが、
285gでは組成は0.5OAXOH及び0.447HO(XA)
1.12XOHの混合物と計算される。
フタール酸1.5モル(222g)と2−エチルヘキサ
ノール1.5モル(195g)に希釈溶剤としてトルエ
ン150gを加え100℃以下の温度で3時間撹伴して
無水物反応を行った。この反応は発熱反応で生成物はモ
ノオクチルフタレート(OPHと略記する。)であるが、
反応温度は途中の発熱で急激に上昇し、反応量によって
希釈液がない場合では特に140℃以上にもなる。この
高い温度での反応はジオクチルフタレートDOPが副生
し、無水フタール酸の純度も影響するが無水物並びにフ
タール酸が残存することになる。無水物の残存は触媒活
性の低下の原因となるが、特にジオールとの反応では、
フタール酸ジオールジエステルHOXPXOHができ次段反応
に際しPXPXができて粘度上昇の原因となることが考えら
れるので、できるだけ純度の高いOPHが得られることが
望まれる。OPHの反応量は前記ジオールジエステル並び
にエステルアルコールの純度によって決められる。
使用して、2L三つ口反応器に入れ、前記アジピン酸1
モル反応物を添加して撹伴し残存する無水物と触媒を馴
染ませた後更に2〜5ミリモル量の触媒液を添加する。
活性化触媒はトルエン、少量のプロパンジオール、又は
オクタノールにテトラアルコキシチタンを溶解し、チタ
ンモル量の4〜20倍モル量の水溶性ジオールと水との
混合液を添加混合反応させて、活性化した触媒が作られ
る(特願2000−147554)。190〜210℃
で脱水エステル化反応を行うと、酸価は一次反応で低下
しその半減期は15〜25分である。もしその酸量の低
下速度が遅く反応速度が停滞する場合は、前記ジオール
ジエステルの製造時に重合度が高くまた残ったジオール
が除去されて、全アルコール濃度が低くなった場合であ
る。理論量ではOH量は反応量から0.1モル過剰であっ
て、反応は確実に進行して低酸価エステル混合物とな
る。酸価が下がった生成物は、還留開口部を閉じ、器内
を徐々に減圧にして溜出物を除去する。共沸用添加トル
エン次いで残存する揮発分と、エステル交換反応で生成
する2−エチルヘキサノールが除去される。この除去に
対応してエステル交換反応が進み、最後は反応器の温度
210℃、減圧度2〜10mmHgで反応が終了する
が、完全にするためには副生するDOAの除去も含めて
0.2mmHgまで下げることが好ましく、低減圧条件
下での加熱撹伴で、揮発分の混在量が確認される。
によるOH過剰量に対応する量であって、この場合は
0.1モルであり、13gが除去されることになり、1.
30 OPH + 0.45 HOX(AX)1.1OH + 0.50 OAXOH の反応は、 i) 0.35 OPX(AX)1.1PO + 0.50 OPXAO + 0.10 OPX(AX)
1.1OH → 0.35 OPX(AX)1.1PO + 0.40 OPXAO + 0.1 OPX(AX)1.1AXP
O ii) 0.45 OPX(AX)1.1PO + 0.40 OPXAO + 0.1 OAXOH → 0.45 OPX(AX)1.1PO + 0.30 OPXAO + 0.1 OPXAXAO の2つの反応が予想される。従って、生成物は少なくと
も記載される5〜6つの異種複合エステルの混合物であ
り、エステル交換反応が十分に進行すれば、製品の揮発
分の原因となるエステルアルコールは完全になくなる。
一方アジピン酸のエステル化反応によって、DOAが副
生する可能性があるが、前記の反応条件で防止され、D
OPも純度の良い無水物と反応条件でその生成は防止で
きることになる。しかし、エステル交換反応に際し一旦
生成したオクタノールが生成物の末端エステルで反応す
るとDOP又はDOAを副生することになるので、エス
テル交換反応でできるROHが生成物と再び反応しないよ
うに速やかに除くことが必要で、減圧下でエステル交換
を行うことが必要である。このエステル交換反応は、エ
ステルアルコール類とエステルのAX又はPXの部位で優先
的に進むことが分っており、更にAXの部位での反応がよ
り容易に反応し、生成物の粘度は対応して低粘度の生成
物として製造することができる。
剤と微量の水を添加攪拌するとチタンが加水分解され、
活性白土の添加で吸着され濾過して触媒残が除去され
る。その後揮発分を減圧除去して生成物を622g、2
1℃の粘度420センチポイズを得た。製造されたエス
テルはDOA及びDOPの副生が無いと反応物のモル数
はアジピン酸のモル数でnはフタール酸モル/アジピン
酸モルで表され、従って完全にジエステルが生成しない
と先の反応生成物の組成はO(PX)1.3AOとして表現され
る。ジオールジエステルのモル数が少なくなっているの
で補正をしてO(PX)1 .37(AX)0.05AO分子量661、モル
数0.95モルの組成式が計算される。製造される異種
複合エステルは主として交互複合エステルで、隣り合っ
た酸の結合は異種酸でPXAの構造であり、特にPXPで表さ
れるフタール酸単独の複合エステル結合では最低でも7
00センチポイズの高粘度エステルとなることからその
生成を極力抑えることによって生成物の粘度の上昇が制
御されて有用なエステルとすることができる。一方、特
にジオールジエステル製造に当たって残存するジオール
との反応でOPXOHが副生する可能性があり、エステル交
換反応ではOPXPXが生成することになるので、OAX末端を
有する複合エステルとの混合であることが好ましくその
際にはOPXAXとなって粘度の上昇を抑えることができ
る。従って使用するアジピン酸のジオールエステルとエ
ステルアルコールの比を1:1としたが、9:1から
1:9であっても良く其の際のOPH反応量は異なった化
学量論量を使用し、生成物の組成として(PX)の重合度1
〜2となることが本発明の有用な低粘度生成物を得る要
因となる。
直鎖二塩基酸のモノエステルを選択的に作ることができ
ず、ジエステルが副生し、除去工程が必要となる。OPH
は直鎖脂肪酸を部分的に代替することは可能であるが、
無水物を利用してもモノエステルとして使用するとが可
能となる。この方法で、ジオールジエステルとエステル
アルコール1:9では0.1 HOXAXOHと0.9 OAXOHを目的に
製造して、1モルのOPHとの反応は 0.1 OPXAXPO + 0.8 OPXAO + 0.1 OAXOH → 0.1 OPXAXPO + 0.7 OPXAO + 0.1 OPXAXAO 又は、 0.1 OPXAXOH + 0.9 OPXAO → 0.1 OPXAXAXPO + 0.8 OPX
AO となり、この反応の生成物は4〜6種の生成物の混合物
で、組成はO(PX)1.0AOに近い生成物が得られることにな
る。実際の反応ではアジピン酸エステルアルコール製造
に当たっては末端アルコールの添加反応を厳密に行って
もDOAが部分的に生成することを防止できず、その除
去が必要となる許りではなく、生成物の反応モル数が理
論量より少なくなりその結果nの値は1より大きくずれ
OPH反応量も減らす必要が出て来る。DOAは除去する
必要性が出て来るが、揮発分を含む生成物の製造条件と
なる。
過剰に使用し、過剰量に対応するジオールHOXOHを添加
して脱水エステル化反応を行う方法が採用される。前記
の反応によって例示すると、無水フタール酸1.6モル
(237g)と2−エチルヘキサノール(208g)を
使用して1.6モル量のフタール酸モノエステルOPHを
製造して、前記と同様にして製造されるアジピン酸エス
テルを使用し、ジオールエステル0.424 HO(XpA)1.18XpO
H 及び 0.5エステルアルコール OAXpOH との1対1混合
反応液を添加し(重量法による重合度を示した)、2L
反応器中で脱水エステル化反応を開始し、OPH過剰量に
対応する量として0.16モル(12.2g)の12−
プロパンジオールを添加するが、さらに活性化触媒製造
に当たって0.1モル7.6gのプロパンジオールを追
加使用して反応を行った。即ち7.6gにテトラブトキ
シチタン1.7g(5ミリモル)を加えて溶解し、エチ
レングリコール1g水1gの混合液を添加して撹伴し生
成する活性化触媒を添加して160〜210℃で脱水エ
ステル化を行い酸価の低下に応じ最後に6.1gのプロ
パンジオールを追加してエステル化を行うと、反応は1
5〜25分の半減期の速度で進行して2〜3時間後に酸
価0.1以下にすることができる。
2mmHgとして、揮発分を除去すると共にエステル交
換反応で生成するオクタノールを除去し、DOAの無い
ことを確認して反応を終える。生成物は100℃に冷却
し水少量と希釈溶剤を加えて撹伴し活性白土を加えて、
触媒残を吸着し、濾過して白土と共に触媒を除去再び減
圧下揮発分を加熱除去して生成物675gが得られた。
得られた異種複合エステルの粘度は20℃で520セン
チポイズの低粘度の生成物で、従来の実験経過からポリ
塩化ビニールの可塑剤として使用した際にその可塑化効
率はDOP50に対比して50〜52と推測され、フタ
レートアジペートの特性として耐水性耐候性に優れ揮発
減量は殆ど無く非揮発性の可塑剤として使用できること
が、先に報告された結果(特開平7−330684記
載)からも判断される。
XOH → エステル化で 0.42 OPX(AX)1.18PO + 0.5 OPXAO + 0.26 OPXOH → 次段交換反応で 0.42 OPX(AX)1.18 PO + 0.24 OPXAO + 0.26 OPXAXPO 又
は エステル化で 0.32 OPX(AX)1.18 PO + 0.5 OPXAO + 0.16 OPXOH + 0.1
OP(AX)1.18OH + 0.1 OPXPO → 次段交換反応で 0.32 OPX(AX)1.18 AXPO + 0.24 OPXAO + 0.16 OPXAXPO+
0.1 OP(AX)1.18AXPO + 0.1 OPXPO に従って推測される下段の反応では(PXP)の構造の生成
物ができ、その反応を無視することはできず過剰にOPH
又はHOXOHを試用する量は限度がある。理論的に反応し
た場合生成物は1.6モルと1モルの反応でその組成は
O(PX)1.5AOとなるが、ジオールの重合度補正から組成的
にはO(PX)1.73(AXp)0.08AO分子量740 0.92モル
と計算される。OPHの使用量はアジピン酸エステルアル
コール製造時のアルコール添加量で異なり、OAXが多い
場合にはOPX過剰量に対応するOPH及びHOXOHの使用量は
当然0.1モル量より大幅に大きくなる。しかしPXPX構
造の生成物が増加して、粘度が急増しない程度にする必
要がある。
エステルとエステルアルコール2対8の生成物と1.8
モルフタール酸モノエステルに対応する0.6モル量の
ジオールを加えて複合エステル1モルとエステルアルコ
ール0.6モルを作ると脱水エステル化反応は0.6モ
ル量のアルコールが過剰で酸は完全にエステル化され、
次いでエステル交換で(O(PX)1.8AO)が得られることにな
る。目的生成物はOPXAXPOであるが、部分的にはOPXPXAX
POができるので、生成物の粘度は幾分高くなる。 (0.2 XAX + 0.8 OAX) + (1.2 OPH + 0.6 OPH) + 0.6HOX
OH →0.2 OPXAXPO + 0.8 OPXAO + 0.6 OPX → 0.8 OPXA
XPO + 0.2 OPXAO
P等の副生物を含み除去することが必要な本発明の組成
式 R(PX)1〜2AR で表される異種複合エステ
ルは記述の(3)式に従ってアジピン酸ジエステルのRP
Xとのエステル交換反応で作ることができその場合には
(PXPX)が副生するので大過剰のジエステルを使用するこ
とが必要で、その回収費用が問題である。本発明はジエ
ステル類ができないが極微量にすることができる特長が
あるが、本発明の方法を使用して、次段に記載する方法
によっても製造されるが、アジピン酸のモノエステルの
製造を厳密に行うことができず、目的として反応を行っ
ても、ジエステルと未反応アジピン酸との混合物になる
為に、ジエステルの副生を防止することができない。通
常の条件で1対1のアジピン酸と末端アルコールとなる
1価アルコールの反応では生成物は略 1/3モルづつ
のモノエステル、ジエステル、未反応酸である。以上の
結果から具体的な生成物の条件記載はしないが、次式に
従って本発明の方法に従いエステル化し副生するエステ
ルアルコールをエステル交換反応を行うことによって、
目的生成物として組成式R(PX)1~2ARの複合エステルが製
造できる。 第1段アジピン酸について 3 HOCO(CH2)4 COOH + 3 ROH → HOCOACOOH(Aと略記す
る) + RAH + RAR 第2段フタール酸について P(CO)20 + ROH → RPH RPH + HOXOH → RPXOH(又は RPX) (3)式の方法に順じRPXOHの脱ROHによるR(PXPX)OHの
生成防止目的で減圧下(0.3mmHg)での過剰アルコール
除去によって作られたフタール酸エステルアルコールを
1割過剰に使用して脱水エステル化反応を行うと 3.3 RPX + A + RAH + RAR → RPXAXPR + RPXAR + RAR +
0.3 RPX 次いでエステル交換反応を行うと → RPXAXPR + 0.7 RPXAR + 0.3 RPXAXPR + RAR 以上の反応で1.3 RPXAXPRと0.7 RPXARとの混合組成物R
(PX)1.65AR 2モルと1モルのRARの混合物ができる。な
おこの反応は先にジオールを反応させて、過剰アルコー
ルを使用してRPXを製造してもよく、いずれの方法でもP
XPXが部分的に微量にできるので生成物の粘度が幾分高
くなる。一方、第1段反応で、RARジエステルの副生を
押さえるために温度を変えても、RARジエステルの副生
を完全に防止することができなかったが、RARジエステ
ルの副生量を少なくすることはできる。
酸が交互に結合した構造を有する異種複合エステルの製
造方法に関し、主としてその組成はO(PX)1~2AO の組成
物の製造法であるが、上下限に近い所では、特にアジピ
ン酸の反応で、ジオールジエステル並びにエステルアル
コールの製造を定量的に行うことが困難で、反応条件温
度条件更に反応量によって生成物組成が異なり、製造時
にジオール成分の揮発性が大きく影響する。12−プロ
パンジオールは最も工業的に安く有用であるが、共沸蒸
留され易く生成物の組成コントロールが難しい。対比し
てジプロピレングリコールや2エチル13−ヘキサンジ
オール、16−ヘキサンジオールは揮発性が少なく容易
である。12−、13−、並びに14−ブタンジオール
は揮発性を考慮する必要があり、エチレングリコールは
プロパンジオール同様大過剰の使用が必要である。ジオ
ール成分はその使用目的に対応してジオールを混合使用
することも実際上は可能になる。末端アルキルアルコー
ルの使用は特に2エチル−ヘキサノールに制限されず、
オキソ法で製造される種々のアルコール並びに混合組成
であっても良い。本反応の手法はフタール酸無水物を使
った二塩基酸モノエステルを有効に利用した方法であ
り、その他のマレイン酸、琥珀酸、ヒドロフタール酸に
ついても実施可能であり、部分的に脂肪酸を混入させて
使用する可能性もある。
に揮発するが低粘度仕様として添加して使用される。ま
たDOPは70〜80℃では4週間で揮発し、屋外仕様
のフィルムでは1年間で半分近くも揮発するが、有用な
高可塑性可塑剤として使用されて来た。ポリエステル可
塑剤の加工用希釈剤としても使用される場合がある。非
揮発性可塑剤として使用される際にDOA並びにDOP
の部分的混入使用は実際使用に当たっては、揮発減量は
増加するが大部分が残存して非揮発性可塑剤として使用
することができるので、微量成分としてDOAやDOP
が残存するものであっても実用的には問題ないので、製
造方法として過剰分として少量のROHを併用し、また厳
密に反応モル比をコントロールして得られる生成物に限
定するものではない。但し、もしDOA並びにDOPが
その揮発性のみならず、環境ホルモンとして生物環境に
影響が多い場合には、本発明の異種複合エステル類は分
子量が大きく揮発性や浸透性等の生物活性は高分子であ
る分作用が無く生物活性は弱くなるものと考えられ環境
ホルモンを全く含まない可塑剤として有用であり、DO
Pと同等の可塑剤、耐水性、耐候性も保持した非揮発性
の優れた可塑剤となると考えられる。
Claims (6)
- 【請求項1】 160℃以下の反応温度で第1の二塩基
酸、過剰量のジオール及び一価アルコールを反応させる
第1段階、別途第2の二塩基酸と一価アルコールとをモ
ル比ほぼ1:1で反応させる第2段階、該第1段階と該
第2段階の生成物を反応させる第3段階、第3段階の生
成物を減圧下でエステル交換反応させる第4段階から成
る、組成式 R(PX)1〜2(AX)0〜1AR
(式中、Rは一価アルコール、A及びPは二塩基酸、X
はジオールを表し、エステル結合の記載を省略する。)
で表される異種複合エステルの製造方法。 - 【請求項2】 前記第1の二塩基酸がアジピン酸であ
り、前記第2の二塩基酸がフタール酸である請求項1に
記載の製造方法。 - 【請求項3】 前記ジオールが炭素数が2〜6の2官能
性アルコール又は炭素数が6以下のポリアルキレングリ
コールである請求項1又は2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 前記反応温度が140〜150℃である
請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。 - 【請求項5】 前記第2段階を0.2〜10mmHgの
減圧下で行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造
方法。 - 【請求項6】 組成式 R(PX)1〜2(AX)
0〜1AR (式中、Rは一価アルコール、A及びPは
二塩基酸、Xはジオールを表し、エステル結合の記載を
省略する。)で表される異種複合エステルであって、P
XPX構造を含まない異種複合エステル。
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