JP2003173673A - 強誘電体メモリ - Google Patents
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Abstract
強誘電体キャパシタとに印加される電圧比を大きくする
ことによって非選択セルにおけるディスターブ耐性を向
上することが可能な強誘電体メモリを提供する。 【解決手段】この強誘電体メモリは、ビット線BLと、
ビット線BLと交差するように配置されたワード線WL
と、ビット線BLとワード線WLとの間に配置され、正
と負のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ絶対値
のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子2と、ビ
ット線BLとワード線WLとの間に配置され、スイッチ
素子2と直列に接続された強誘電体キャパシタ3とを含
むメモリセル1を備えている。
Description
に関し、特に、強誘電体キャパシタを有する強誘電体メ
モリに関する。
電力な不揮発性メモリとして注目されている。このた
め、強誘電体メモリに関する研究開発が精力的に行われ
ている。図13は、従来の最も一般的に用いられている
強誘電体メモリの代表的な回路図であり、図14は、図
13に対応する断面構造図である。図13および図14
を参照して、この従来の構造では、半導体基板101の
表面上の所定領域に素子分離領域102が形成されてい
る。素子分離領域102によって囲まれた素子形成領域
には、所定の間隔を隔てて、ソース領域103およびド
レイン領域104が形成されている。ソース領域103
とドレイン領域104との間に位置するチャネル領域上
には、ゲート絶縁膜105を介して、ワード線(WL)
を構成するゲート電極106が形成されている。ドレイ
ン領域104には、ビット線(BL)113が電気的に
接続されている。
108を介して、下部電極109が形成されている。下
部電極109上には、強誘電体層110を介して、プレ
ート線(PL)を構成する上部電極111が形成されて
いる。この下部電極109、強誘電体層110および上
部電極111によって強誘電体キャパシタ112が構成
されている。また、ソース領域103およびドレイン領
域104と、ゲート電極106とによって、トランジス
タ107が構成されている。このトランジスタ107
は、メモリセルの選択を行うスイッチとして機能する。
また、図13に示すように、1つのメモリセル100
は、1つのトランジスタ107と、1つの強誘電体キャ
パシタ112とによって構成されている。
た従来の強誘電体メモリの構造では、1つのメモリセル
100が、1つのトランジスタ107と1つの強誘電体
キャパシタ112とによって構成されているため、比較
的大きなメモリセル面積になるという不都合があった。
強誘電体キャパシタのみによって構成する単純マトリッ
クス型の強誘電体キャパシタや、トランジスタのゲート
部に強誘電体キャパシタを形成したMFIS−FET
(Metal Ferroelectric Insu
lator Semiconductor−Field
Effect Transistor:金属・強誘電体
・絶縁体・半導体−電界効果トランジスタ)、または、
MFMIS−FET(Metal Ferroelec
tric Metal Insulator Semi
conductor−Field Effect Tr
ansistor:金属・強誘電体・金属・絶縁体・半
導体−電界効果トランジスタ)型の強誘電体メモリが開
発されている。
誘電体メモリの回路図であり、図16は、図15に対応
した断面図である。図15および図16を参照して、従
来の単純マトリックス型の強誘電体メモリでは、ビット
線(BL)201上に、強誘電体層202が形成されて
いる。そして、その強誘電体層202上に、ビット線2
01と交差する方向に、ワード線(WL)203が形成
されている。このビット線201と強誘電体層202と
ワード線203とによって、強誘電体キャパシタ210
が構成されている。この単純マトリックス型の強誘電体
メモリでは、図15に示すように、1つのメモリセル2
00が、1つの強誘電体キャパシタ210のみによって
構成されている。
誘電体メモリの1/2Vcc法による書き込み動作時の
電圧の印加方法を説明するための回路図であり、図18
は、従来の単純マトリックス型の強誘電体メモリの1/
3Vcc法による書き込み動作時の電圧の印加方法を説
明するための回路図である。
の場合、選択されたメモリセル(選択セル)を駆動する
ために、選択セルが繋がるビット線BL1とワード線W
L1との間にVccの電圧を加える。すなわち、ビット
線BL1には、電源電圧Vccを印加するとともに、ワ
ード線WL1には、0Vを印加する。そして、非選択の
メモリセル(非選択セル)の繋がるビット線BL0およ
びBL2には、0Vを印加し、非選択セルが繋がるワー
ド線WL0およびWL2には、1/2Vccを印加する。
これにより、選択セルには、Vccの電圧が印加される
とともに、非選択セルには、1/2Vccが印加され
る。
cc法の場合、ビット線BL1には、電源電圧Vccを
印加するとともに、ワード線WL1には、0Vを印加す
る。そして、非選択のメモリセル(非選択セル)の繋が
るビット線BL0およびBL2には、1/3Vccを印加
し、非選択セルの繋がるワード線WL0およびWL2に
は、2/3Vccを印加する。これにより、選択セルに
は、Vccの電圧が印加されるとともに、非選択セルに
は、1/3Vccが印加される。
(図16参照)に対しては、分極反転が十分飽和し、か
つ、非選択セルの強誘電体層に対しては、分極状態がほ
とんど変化しないことが必要となる。
は、強誘電体ヒステリシスの角型形状が十分でないた
め、図19に示すように、非選択セルに、1/2Vcc
または1/3Vccが同じ方向に印加され続けると、そ
の情報(電荷量)が失われていくという、いわゆるディ
スターブが発生する。このようなディスターブが生じる
と、非選択セルに書き込まれた情報が失われてしまうた
め、強誘電体メモリとして使用することが困難である。
このため、現状では、図15および図16に示した単純
マトリックス構造の強誘電体メモリの実用化は困難であ
ると考えられている。
Tをメモリセルとした1トランジスタ型の強誘電体メモ
リを示した回路図であり、図21は、図20に対応する
断面構造図である。図20および図21を参照して、こ
の1トランジスタ型の強誘電体メモリでは、半導体基板
301の表面にウェル領域302が形成されている。そ
して、このウェル領域302の表面に、所定の間隔を隔
てて、ソース領域303およびドレイン領域304が形
成されている。ソース領域303およびドレイン領域3
04間に位置するチャネル領域上には、ゲート絶縁膜3
05を介して、ゲート電極306が形成されている。
7を介して、ワード線(WL)308が形成されてい
る。ドレイン領域304には、ビット線(BL)310
が電気的に接続されている。ソース領域303には、プ
レート線(PL)311が接続されている。ウェル領域
302には、ソース線(SL)312が接続されてい
る。ゲート電極306、強誘電体層307およびワード
線308によって、1トランジスタ型の強誘電体キャパ
シタ315が構成されている。また、ソース領域303
およびドレイン領域304と、ゲート絶縁膜305と、
ゲート電極306とによって、トランジスタ309が構
成されている。この場合、1つのメモリセル300は、
1つのトランジスタ309のゲート部上に、強誘電体キ
ャパシタ315が形成された構造を有する。
ンジスタ型の強誘電体メモリにおいて、書き込み時に
は、図22に示すような等価回路図となる。このため、
図17および図18に示した単純マトリックス型の強誘
電体メモリと同様の書き込み動作を行った場合、非選択
セルに、1/2Vccまたは1/3Vccが同じ方向に
印加され続けると、その情報(電荷量)が失われてい
く、いわゆるディスターブが同様に生じるという問題点
があった。
ためになされたものであり、この発明の1つの目的は、
非選択のメモリセルにおけるディスターブ耐性を向上す
ることが可能な強誘電体メモリを提供することである。
モリセルにおけるディスターブ耐性を向上することによ
って、単純マトリックス型の強誘電体メモリを実用化す
ることである。
ランジスタ型の強誘電体メモリにおいて、非選択のメモ
リセルにおけるディスターブ耐性を向上することであ
る。
メモリは、ビット線と、ビット線と交差するように配置
されたワード線と、ビット線とワード線との間に配置さ
れ、正と負のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ
絶対値のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子
と、ビット線とワード線との間に配置され、スイッチ素
子と直列に接続された強誘電体キャパシタとを含むメモ
リセルを備えている。
ずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ絶対値のしきい
値電圧でターンオンするスイッチ素子を強誘電体キャパ
シタに直列に接続することによって、選択セルの強誘電
体キャパシタと非選択セルの強誘電体キャパシタとに印
加される電圧比を大きくすることができるので、単純マ
トリックス型の強誘電体メモリにおいて非選択セルのデ
ィスターブ耐性を向上することができる。
効果トランジスタのゲート部分に接続された強誘電体キ
ャパシタと、強誘電体キャパシタに直列に接続され、正
と負のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ絶対値
のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子とを含む
メモリセルを備えている。
ランジスタのゲート部分に接続された強誘電体キャパシ
タに直列に接続され、正と負のいずれの電圧印加方向に
対してもほぼ同じ絶対値のしきい値電圧でターンオンす
るスイッチ素子を設けることによって、選択セルの強誘
電体キャパシタと非選択セルの強誘電体キャパシタとに
印加される電圧比を大きくすることができるので、MF
IS−FETまたはMFMIS−FETなどの1トラン
ジスタ型の強誘電体メモリにおいて、非選択セルのディ
スターブ耐性を向上することができる。
項1または2の構成において、強誘電体キャパシタに高
い電圧を印加した場合には分極反転を生じるとともに、
強誘電体キャパシタに低い電圧を印加した場合には実質
的に分極反転を生じないような所定のパルス幅を有する
パルスを前記メモリセルに印加するためのパルス印加手
段をさらに備え、データの書き込み時および読み出し時
の少なくともいずれか一方の時に、選択されたメモリセ
ルには、所定のパルス幅を有する高い電圧のパルスを印
加するとともに、非選択のメモリセルには、所定のパル
ス幅を有する低い電圧のパルスを印加する。このように
構成すれば、選択されたメモリセルに対しては、書き込
みまたは読み出しを行うことができるとともに、非選択
のメモリセルに対しては、ほとんど分極反転を生じない
ようにすることができる。その結果、非選択のメモリセ
ルにおけるディスターブ耐性をより向上することができ
る。
項1〜3のいずれかの構成において、スイッチ素子は、
ショットキーダイオードを含む。このように構成すれ
ば、正と負のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ
絶対値のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子を
実現することができる。
イッチ素子は、双方向ダイオードからなるようにしても
よい。このように構成すれば、正と負のいずれの電圧印
加方向に対してもほぼ同じ絶対値のしきい値電圧でター
ンオンするスイッチ素子を実現することができる。
イッチ素子は、p型半導体層とn型半導体層との接合に
より形成されるp−nダイオードからなるようにしても
よい。このように構成すれば、正と負のいずれの電圧印
加方向に対してもほぼ同じ絶対値のしきい値電圧でター
ンオンするスイッチ素子を実現することができる。この
場合、p−nダイオードを形成するp型半導体層および
n型半導体層は、アモルファス層により形成されていて
もよい。このように構成すれば、微細なp−nダイオー
ドを均一に作製することができる。
イッチ素子は、導電層と半導体層との接合により形成さ
れるショットキーダイオードからなるようにしてもよ
い。このように構成すれば、正と負のいずれの電圧印加
方向に対してもほぼ同じ絶対値のしきい値電圧でターン
オンするスイッチ素子を実現することができる。この場
合、導電層は、金属とシリコンとを含有し、その金属は
Ir、Pt、Ru、Re、Ni、CoおよびMoからな
るグループより選択される少なくとも1つを含むように
してもよい。また、導電層は、金属と窒素とシリコンと
を含有し、その金属は、Ir、Pt、Ru、Re、N
i、CoおよびMoからなるグループより選択される少
なくとも1つを含むようにしてもよい。このように構成
すれば、熱的に安定なショットキー接合を形成すること
ができる。
イッチ素子は、トンネル電流を利用したMIMキャパシ
タからなるようにしてもよい。このように構成すれば、
正と負のいずれの電圧印加方向に対しても、ほぼ同じ絶
対値のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子を実
現することができる。
択されたメモリセルには、所定のパルス幅を有する所定
の電圧のパルスを印加するとともに、非選択のメモリセ
ルには、所定のパルス幅を有する所定の電圧の1/3の
電圧のパルスを印加するようにしてもよい。このように
構成すれば、選択されたメモリセルに印加される電圧と
非選択のメモリセルに印加される電圧との電圧差を最も
大きくすることができる。その結果、請求項3のディス
ターブ耐性の向上効果と相まって、非選択のメモリセル
におけるディスターブをより有効に回避することができ
る。
方法に向けた発明も考えられる。
は、ビット線と、そのビット線と交差するように配置さ
れたワード線と、ビット線とワード線との間に配置さ
れ、正と負のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ
絶対値のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子
と、ビット線とワード線との間に配置され、スイッチ素
子と直列に接続された強誘電体キャパシタとを含むメモ
リセルと、強誘電体キャパシタに高い電圧を印加した場
合には分極反転を生じるとともに、強誘電体キャパシタ
に低い電圧を印加した場合には実質的に分極反転を生じ
ないような所定のパルス幅を有するパルスをメモリセル
に印加するためのパルス印加手段とを備えた強誘電体メ
モリの動作方法であって、データの書き込みおよび読み
出し時の少なくともいずれか一方の時に、選択されたメ
モリセルには、所定のパルス幅を有する高い電圧のパル
スを印加するとともに、非選択のメモリセルには、所定
のパルス幅を有する低い電圧のパルスを印加する。この
ように構成すれば、選択セルと非選択セルとの強誘電体
キャパシタに印加される電圧比を大きくするとともに、
非選択セルの強誘電体キャパシタに対してはほとんど分
極反転を生じないようにすることが可能な強誘電体メモ
リの動作方法を実現することができる。これにより、非
選択セルにおけるディスターブ耐性を向上することがで
きる。
法において、選択されたメモリセルには、所定のパルス
幅を有する所定の電圧のパルスを印加するとともに、非
選択のメモリセルには、上記所定のパルス幅を有する所
定の電圧の1/3の電圧のパルスを印加する。このよう
に構成すれば、選択されたメモリセルに印加される電圧
と非選択のメモリセルに印加される電圧との電圧差を最
も大きくすることができる。その結果、非選択のメモリ
セルの強誘電体層のディスターブ耐性を効果的に向上す
ることができる。
は、電界効果トランジスタのゲート部分に接続された強
誘電体キャパシタと、強誘電体キャパシタに直列に接続
され、正と負のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同
じ絶対値のしきい値電圧でターンオンするスイッチ素子
とを含むメモリセルと、強誘電体キャパシタに高い電圧
を印加した場合には分極反転を生じるとともに、強誘電
体キャパシタに低い電圧を印加した場合には実質的に分
極反転を生じないような所定のパルス幅を有するパルス
をメモリセルに印加するためのパルス印加手段とを備え
た強誘電体メモリの動作方法であって、データの書き込
み時および読み出し時の少なくともいずれか一方の時
に、選択されたメモリセルには、所定のパルス幅を有す
る高い電圧のパルスを印加するとともに、非選択のメモ
リセルには、所定のパルス幅を有する低い電圧のパルス
を印加する。このように構成すれば、選択セルと非選択
セルとのゲート部の強誘電体キャパシタに印加される電
圧比を大きくするとともに、非選択セルの強誘電体キャ
パシタに対してはほとんど分極反転を生じないようにす
ることが可能な動作方法を実現することができる。これ
により、非選択セルにおけるディスターブ耐性を向上す
ることができる。
態を図面に基づいて説明する。
施形態による単純マトリックス型の強誘電体メモリの全
体構成を示した回路図である。図2は、図1に示した第
1実施形態による強誘電体メモリのメモリセル構造を説
明するための概略図である。図3は、第1実施形態によ
る強誘電体メモリの効果を説明するための図である。図
4は、第1実施形態による強誘電体メモリの強誘電体層
の分極反転電荷量に関するパルス応答特性を示した図で
ある。
施形態の単純マトリックス型の強誘電体メモリの全体構
成について説明する。この第1実施形態による強誘電体
メモリでは、メモリセルアレイ50は、複数のメモリセ
ル1がマトリックス状に配置されて構成されている(図
1では説明の便宜上、9個のメモリセルのみを示してい
る)。各メモリセル1を構成する強誘電体キャパシタ3
の一方の端子は、ワード線WL0〜WL2に接続され、強
誘電体キャパシタ3の他方の端子は、スイッチ素子2の
一方の端子に接続されている。スイッチ素子2の他方の
端子は、ビット線BL0〜BL2に接続されている。すな
わち、この第1実施形態では、メモリセル1は、スイッ
チ素子2と強誘電体キャパシタ3とから構成されてい
る。なお、スイッチ素子2の詳細については後述する。
31に接続されている。また、各ビット線BL0〜BL2
は、カラムデコーダ32に接続されている。
ラムアドレスは、アドレスピン33に入力される。その
ロウアドレスおよびカラムアドレスは、アドレスピン3
3からアドレスラッチ34へ転送される。アドレスラッ
チ34でラッチされた各アドレスのうち、ロウアドレス
は、アドレスバッファ35を介してロウデコーダ31へ
転送され、カラムアドレスはアドレスバッファ35を介
してカラムデコーダ32へ転送される。
WL2のうち、アドレスラッチ34でラッチされたロウ
アドレスに対応したワード線を選択し、各ワード線の電
位を動作モードに対応して制御する。
〜BL2のうち、アドレスラッチ34でラッチされたカ
ラムアドレスに対応するビット線を選択し、各ビット線
の電位を動作モードに対応して制御する。
31およびカラムデコーダ32が、それぞれ、パルス印
加回路41および42を含んでいる。このパルス印加回
路41および42は、強誘電体キャパシタ3に高い電圧
を印加した場合には十分な分極反転を生じるとともに、
強誘電体キャパシタ3に低い電圧を印加した場合にはほ
とんど分極反転を生じないような所定のパルス幅を有す
るパルスをメモリセル1に印加するためのものである。
なお、このパルス印加回路41および42は、本発明の
「パルス印加手段」の一例である。
36に入力される。そのデータは、データピン36から
入力バッファ37を介してカラムデコーダ32へ転送さ
れる。カラムデコーダ32は、各ビット線BL0〜BL2
の電位を、そのデータに対応した電位に制御する。
タは、各ビット線BL0〜BL2からカラムデコーダ32
を介してセンスアンプ38へ転送される。センスアンプ
38は電圧センスアンプである。センスアンプ38で判
別されたデータは、出力バッファ39からデータピン3
6を介して外部へ出力される。
1、42)の動作は、制御コア回路40によって制御さ
れる。
チ素子2は、図2に示すように、正と負のいずれの電圧
印加方向に対してもほぼ同じ絶対値のしきい値電圧Vt
1およびVt2でターンオンするスイッチ素子である。
この第1実施形態では、スイッチ素子2は、双方向ダイ
オードからなる。このダイオードは、正のしきい値電圧
Vt1および負のしきい値電圧Vt2でターンオンする
とともに、ほぼ|Vt1|=|Vt2|となるようにす
る。このメモリセルにおいて、正の電圧を加えた場合、
強誘電体キャパシタ3には、印加電圧からスイッチ素子
2を構成するダイオードのしきい値電圧分を引いた電圧
が加わる。たとえば、ダイオードのしきい値電圧を0.
8V、強誘電体キャパシタの飽和電圧を2.0V、Vc
c=2.8Vとする。このとき、1/2Vcc法を用い
ると、図3に示すように、選択セルの強誘電体キャパシ
タ3に印加される電圧は、2.8−0.8=2.0Vで
あり、非選択セルの強誘電体キャパシタ3に印加される
電圧は、2.8/2−0.8=0.6Vとなる。
のみで構成されるマトリックス型のメモリセルでは、選
択セルの強誘電体キャパシタに2.0Vを印加すれば
(Vcc=2.0V)、非選択セルの強誘電体キャパシ
タには1.0Vが印加されることになる。
T膜を用いた強誘電体キャパシタにパルスを印加した場
合において、印加電圧をパラメータとして、パルス幅と
分極反転電荷量との関係が示されている。図4から明ら
かなように、パルス幅が70ns以下において、印加電
圧が高い場合(たとえば1.6V以上)、分極反転量は
ほぼ飽和し、14〜15μC/cm2の電荷量になって
いる。これに対して、印加電圧が低い場合(たとえば
0.6V以下)、ほとんど分極反転が生じないことがわ
かる。このように、パルス幅が比較的短い場合には、高
電圧では強誘電体層における分極反転が生じるのに対し
て、低電圧では分極反転がほとんど生じないことがわか
る。したがって、選択セルに高い電圧パルスを印加し、
非選択セルに低い電圧パルスを印加することにより、選
択セルの強誘電体層で書き込みを行うことができ、か
つ、非選択セルの強誘電体層には分子構造上ほとんど変
化を起こすことがないようにすることができる。
T膜を用いて強誘電体キャパシタを形成した場合に、選
択セルの強誘電体キャパシタにパルス幅が30nsで
2.0Vの電圧が印加されるように設定する。この場
合、従来のセル構造では、非選択セルの強誘電体キャパ
シタに1.0Vが印加されるので、6.0μC/cm2
の分極反転量が生じてディスターブが起こる。これに対
して、第1実施形態では、非選択セルの強誘電体キャパ
シタに0.6Vの電圧が印加されるのみであるので、分
極反転量も1.0μC/cm2とほとんど分極反転が生
じないことがわかる。このように、第1実施形態のメモ
リセルでは、従来の強誘電体キャパシタのみで構成され
るメモリセルに比べて、非選択セルに印加される電圧が
小さくなり、その結果、ディスターブ耐性を向上させる
ことができる。
ても、双方向ダイオードからなるスイッチ素子2と強誘
電体キャパシタ3とは印加電圧に対してほぼ対称である
ため、強誘電体キャパシタ3に印加される電圧に関して
上記した説明と同様のことが成り立つ。
構成する双方向ダイオードは、たとえば、図5および図
6に示すようなp−nダイオード21および22や、図
7に示すような導電層25と高濃度n+半導体層または
高濃度p+半導体層26との接合で形成されるショット
キーダイオードを用いて作製することができる。p−n
ダイオード21および22は、図6に示すように、2つ
の電極23aおよび23bにより挟まれた構造を有す
る。また、ショットキーダイオードを構成する半導体層
26の一方の表面上には、電極27が形成されている。
ドは、多結晶半導体層やアモルファス半導体層を用いて
形成することができる。特に、アモルファス半導体層
は、結晶粒界がないため、微細な構造を作製してもダイ
オード特性の均一化を図ることができる。アモルファス
半導体層としては、アモルファスSiなどを用いること
ができる。
は、半導体素子製造工程において、導電層/半導体界面
での相互拡散によりオーミック特性を示さないように、
熱的安定性が必要となる。図8および図9は、それぞ
れ、IrSi/ポリSiサンプルおよびIrSiN/ポ
リSiサンプルに対し、800℃の熱処理を施した後の
各組成の深さ方向のプロファイルを示したものである。
図8および図9から明らかなように、800℃の高温処
理後においても、IrSi/ポリSi界面およびIrS
iN/ポリSi界面において、顕著な相互拡散は見られ
ず、導電層であるIrSiまたはIrSiNと、半導体
層であるポリSiとの接合が熱的に安定であることがわ
かる。
r、Pt、Ru、Re、Ni、CoおよびMoの少なく
ともいずれか1つと、シリコンとを含有する導電物、ま
たは、Ir、Pt、Ru、Re、Ni、CoおよびMo
の少なくともいずれか1つと、シリコンと、窒素とを含
有する導電物によっても得ることができる。
は、1/2Vcc法を用いる例を示したが、第2実施形
態では、1/3Vcc法を用いる例について説明する。
図10は、本発明の第2実施形態による強誘電体メモリ
の効果を説明するための図である。
は、上記した第1実施形態と同様である。すなわち、メ
モリセル1は、正と負のいずれの電圧印加方向に対して
もほぼ同じしきい値電圧(絶対値)でターンオンするス
イッチ素子2と、スイッチ素子2と直列に接続された強
誘電体キャパシタ3とから構成されている。
スイッチ素子2を構成する双方向ダイオードのしきい値
電圧を0.8V、強誘電体キャパシタの飽和電圧を2.
2V、Vcc=3.0Vとする。このとき、1/3Vc
c法を用いると、図10に示すように、選択セルに印加
される電圧は、3.0−0.8=2.2Vとなり、非選
択セルでは、3.0/3−0.8=0.2Vとなる。つ
まり、印加電圧に関して、非選択セル/選択セルは、1
/3以下になる。なお、従来のセル構造では、選択セル
の強誘電体キャパシタに2.2Vが印加されるととも
に、非選択セルの強誘電体キャパシタには、2.2Vの
1/3の0.73Vが印加される。
第1実施形態と同様のパルス応答特性を有するSBT膜
を用いて強誘電体キャパシタ3を形成した場合、選択セ
ルの強誘電体キャパシタ3に、パルス幅が30nsで
2.2Vの電圧が印加されるように設定する。この場
合、非選択セルでの分極反転量は、0.5μC/cm2
以下とほとんど分極反転が生じないことがわかる。した
がって、1/3Vcc法では、第1実施形態の1/2V
cc法に比べて、非選択セルに印加される電圧をさらに
低くすることができるので、ディスターブ耐性をより向
上することができる。
実施形態による強誘電体メモリの書き込み動作時の全体
構成を示した回路図である。図12は、図11に示した
第3実施形態による強誘電体メモリの効果を説明するた
めの図である。
FMIS−FETを用いた1トランジスタ型強誘電体メ
モリの書き込み時の等価回路において、図11に示すよ
うに、常誘電体キャパシタ54が直列に接続される強誘
電体キャパシタ53にスイッチ素子52を直列に接続し
た構成を有する。
される電圧は、強誘電体キャパシタ53と常誘電体キャ
パシタ54との容量比に逆比例する。たとえば、(強誘
電体キャパシタの容量):(常誘電体キャパシタの容
量)=1:2の場合、印加電圧の2/3が強誘電体キャ
パシタ53にかかることになる。ここで、ダイオードの
しきい値電圧を0.8V、ゲート部の強誘電体の飽和電
圧を2.0V、Vcc=3.8Vとする。このとき、1
/3Vcc法を用いると、図12に示すように、選択さ
れたメモリセルに印加される電圧は、(3.8−0.
8)×2/3=2.0V、非選択のメモリセルに印加さ
れる電圧は、(3.8/3−0.8)×2/3=0.3
1Vとなる。このため、印加電圧に関して、非選択セル
/選択セルは1/3以下になる。これに対して、図22
に示した従来のメモリセルの場合には、選択されたメモ
リセルの強誘電体キャパシタに2.0Vが印加されると
ともに、非選択の強誘電体キャパシタには2.0Vの1
/3の0.67Vが印加される。
4に示したパルス応答特性を有するSBT膜を用いて強
誘電体キャパシタを形成した場合、選択セルの強誘電体
キャパシタにパルス幅が30nsで2.0Vの電圧が印
加されるように設定する。この場合、非選択セルでの分
極反転量は、1.0μC/cm2以下とほとんど分極反
転が生じないことがわかる。したがって、第3実施形態
では、1トランジスタ型の強誘電体メモリの書き込み動
作において、効果的にディスターブ耐性を向上すること
ができる。
の点で例示であって制限的なものではないと考えられる
べきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明
ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請
求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が
含まれる。
ずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じしきい値電圧
(絶対値)でターンオンするスイッチ素子として、双方
向ダイオードを用いる例を示したが、本発明はこれに限
らず、トンネル電流を利用したMIMキャパシタなどか
らなるスイッチ素子を用いてもよい。
て、SBT膜を用いたが、本発明はこれに限らず、SB
NT、PZT、PLZT,BLTまたはこれに準ずる強
誘電体層を用いてもよい。つまり、図4に示したよう
に、強誘電体層に高い電圧を印加した場合では、十分な
分極反転を生じるとともに、低い電圧を印加した場合で
はほとんど分極反転を生じないようなパルス幅が存在す
る分極反転特性を有する全ての強誘電体層を用いること
ができる。
−FETを用いた1トランジスタ型強誘電体メモリへの
適用例について説明したが、本発明はこれに限らず、M
FIS−FETについても同様に適用可能である。
ルの強誘電体キャパシタと非選択セルの強誘電体キャパ
シタとに印加される電圧比を大きくすることができるの
で、非選択セルにおけるディスターブ耐性を向上するこ
とができる。
全体構成を示した回路図である。
リのメモリセル構造を説明するための概略図である。
効果を説明するための図である。
強誘電体層の分極反転電荷量に関するパルス応答特性を
示す図である。
スイッチ素子の一例を示した回路図である。
の回路図に対応する断面図である。
スイッチ素子の他の例を示した断面図である。
ー接合により構成する場合の熱的安定性を説明するため
の相関図である。
ー接合により構成する場合の熱的安定性を説明するため
の相関図である。
の効果を説明するための図である。
の全体構成を示した回路図である。
の効果を説明するための図である。
セルアレイの回路構成を示した回路図である。
である。
のメモリセルアレイの回路構成を示した回路図である。
強誘電体メモリの断面構造図である。
リックス型の強誘電体メモリの1/2Vcc法による書
き込み動作の際の電圧印加状態を説明するための回路図
である。
リックス型の強誘電体メモリの1/3Vcc法による書
き込み動作の際の電圧印加状態を説明するための回路図
である。
の問題点を説明するための強誘電体ヒステリシス特性を
示した図である。
ジスタ型の強誘電体メモリのメモリセルアレイの回路図
である。
用いた1トランジスタ型の強誘電体メモリの断面構造図
である。
S−FETを用いた1トランジスタ型の強誘電体メモリ
の書き込み動作時の等価回路図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ビット線と、 前記ビット線と交差するように配置されたワード線と、 前記ビット線と前記ワード線との間に配置され、正と負
のいずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ絶対値のし
きい値電圧でターンオンするスイッチ素子と、前記ビッ
ト線と前記ワード線との間に配置され、前記スイッチ素
子と直列に接続された強誘電体キャパシタとを含むメモ
リセルを備えた、強誘電体メモリ。 - 【請求項2】 電界効果トランジスタのゲート部分に接
続された強誘電体キャパシタと、 前記強誘電体キャパシタに直列に接続され、正と負のい
ずれの電圧印加方向に対してもほぼ同じ絶対値のしきい
値電圧でターンオンするスイッチ素子とを含むメモリセ
ルを備えた、強誘電体メモリ。 - 【請求項3】 前記強誘電体キャパシタに高い電圧を印
加した場合には分極反転を生じるとともに、前記強誘電
体キャパシタに低い電圧を印加した場合には実質的に分
極反転を生じないような所定のパルス幅を有するパルス
を前記メモリセルに印加するためのパルス印加手段をさ
らに備え、 データの書き込み時および読み出し時の少なくともいず
れか一方の時に、選択されたメモリセルには、前記所定
のパルス幅を有する高い電圧のパルスを印加するととも
に、非選択のメモリセルには、前記所定のパルス幅を有
する低い電圧のパルスを印加する、請求項1または2に
記載の強誘電体メモリ。 - 【請求項4】 前記スイッチ素子は、ショットキーダイ
オードを含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の強
誘電体メモリ。
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