JP2003171287A - 細胞活性物質、その製造方法、ならびに、当該細胞活性物質を含む医薬品、化粧料および食品 - Google Patents
細胞活性物質、その製造方法、ならびに、当該細胞活性物質を含む医薬品、化粧料および食品Info
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Abstract
に溶存される無機塩の少なくとも一部を分離する操作を
経た(濃縮)脱塩海洋深層水を、さらに濃縮する操作を
少なくとも1回行うことにより得られ得る細胞活性物質
であり、当該細胞活性物質には、皮膚細胞活性物質およ
び/または免疫細胞活性物質が包含される。また、本発
明の医薬品、化粧料および食品は、上記の細胞活性物質
を含有している。 【効果】 本発明の細胞活性物質によれば、たとえば、
繊維芽細胞のエネルギー代謝・増殖活性を向上でき、皮
膚の老化防止、機能改善に有効であり、また、好酸球の
活性を高めることができ、アトピーなどのアレルギーの
治療薬としても有効である。
Description
る細胞活性物質、その製造方法、ならびに、この細胞活
性物質を含有する医薬品および化粧料に関する。さらに
詳しくは、本発明は、海洋深層水中に含有される、皮膚
細胞活性物質(繊維芽細胞エネルギー代謝活性物質およ
び繊維芽細胞増殖活性物質などの繊維芽細胞活性物質を
含む)、免疫細胞活性物質(好酸球活性物質を含む)な
どの細胞活性物質、このような細胞活性物質を製造する
方法、ならびに、このような細胞活性物質を含有する医
薬品、化粧料および食品に関する。
よりあるいは紫外線などの外的要因などにより、しわ、
しみ、たるみの発生といった老化症状が発現する。こう
した人皮の老化症状は、皮膚真皮繊維芽細胞の機能低
下、さらにこうした細胞の機能低下に伴うマトリックス
繊維およびコラーゲンの分泌不足が主要な発生要因とな
っていると考えられている。従って、人皮の老化防止あ
るいは老化した皮膚の機能改善には、皮膚真皮繊維芽細
胞を活性化させ、さらにこうした細胞の増殖を図ること
が有効な手段であると考えられている。
真皮繊維芽細胞の活性の低下に対しては、海藻などから
の抽出物が有効であるとされている。例えば特開平10-3
30281号公報には、ヤハズグサ類、ホンダワラ類、フク
リンアミジ類、フクロノリ類、コンブ類、カイメンソウ
類、カギケノリ類、イトグサ類、ヤナギノリ類、ソゾ
類、ガラガラ類からの抽出液が真皮繊維芽細胞の代謝を
活性化させることが記載されている。また、特開平11-1
16431号公報には、キートセロスグラシリスの培養上清
を含有してなる皮膚外用剤の発明が開示されている。こ
こで使用されているキートセロスグラシリス(Chaetocer
os gracilis)は、近海の海中に単独で生息する藻類の一
種である。このキートセロスグラシリスの培養上清は、
真皮の繊維芽細胞の代謝活性を向上させる効果があると
記載されている。
も、例えば特開2000-169320号公報には、海藻抽出液、
カミツレ抽出液、ムクロジ抽出液、タマサキツズラフジ
抽出液のいずれかと、ユッカ抽出液とを組み合わせるこ
とにより細胞賦活剤として効果があると記載されてい
る。しかしながら、こうした藻類あるいは植物からの抽
出物は、藻類あるいは植物の生息状況によって抽出され
る成分の組成に変動が生ずる虞があり、また、こうした
藻類あるいは植物からの抽出操作も複雑であるとの問題
がある。
深層水を限外濾過、逆浸透膜濾過法、電気透析法、イオ
ン交換膜法および蒸留法の処理法から選ばれる少なくと
も1種の処理法により処理することにより得られる濃縮
水を含有することを特徴とする化粧料の発明が開示され
ている。そして、この公報には、この濃縮水の導電率が
5mS/cm〜1S/cm、好ましくは10mS/cm〜500mS/cm
であると記載されており、海水が上記のような導電率を
有するためには、相当量のイオン性物質を含有している
と考えられる。また、この公報では、濃縮水中の水蒸発
固形分あたりの塩素イオン、ナトリウムイオンおよびカ
リウムイオンの合計存在量比率は35%以下であり、現
に実施例2および比較例2で使用している濃縮水B1の塩
素イオン、ナトリウムイオン及びカリウムイオンの合計
存在比率は31.5%、実施例2および比較例2で使用
している濃縮水B2の塩素イオン、ナトリウムイオン及び
カリウムイオンの合計存在比率も32.5%と非常に高
い値を示している。そして、該公報には、これらの値を
有し、かつこの公報に記載されている方法により得られ
る濃縮水であって、海洋深層水中に含有される成分のう
ち、皮膚に対して刺激性を有する塩素イオン、ナトリウ
ムイオン及びカリウムイオンを除いたミネラル分を高い
濃度で含有する海洋深層水を用いた化粧料の発明が開示
されていると解される。海洋深層水に含まれる無機物質
から、皮膚に対して刺激性を有する塩素イオン、ナトリ
ウムイオン及びカリウムイオンを除去すると、一般に栄
養塩といわれるイオンであるリン酸イオン、ケイ酸イオ
ン、硝酸イオンなどの含有比率が高くなり、これらの天
然ミネラルが皮膚のくすみ、しわなどの改善効果および
痩身効果を奏するものと考えられる。
は、海洋深層水を濃縮して、海洋深層水中に含有される
天然ミネラルを主として含有する海洋深層水の濃縮水を
使用した化粧料が開示されているのであり、この公報に
開示されている化粧料によって奏される効果は海洋深層
水中に含まれる天然ミネラル成分、すなわち無機塩であ
ると解される。
の老化とは別に、皮膚疾患として、近年、住環境および
食生活等の変化、ストレスなどから、アトピー性皮膚炎
などの種々のアレルギー症状を起こす患者が増えてお
り、問題となっている。アトピー性皮膚炎などのアレル
ギー症状は、遺伝による体質が大きな役割を果たしてい
る過敏症の一種である。このようなアレルギー症状を引
き起こす抗原は、血液中にあると考えられており、この
抗原と抗体との複合体が、組織からヒスタミンあるいは
ヒスタミン様物質を遊離させる結果、特異的な症状が引
き起こされるものと考えられている。例えば、アトピー
性皮膚炎では、末梢血好酸球が増大し、組織所見におい
ても好酸球の浸潤がみられることが多い。このことから
も、好酸球がアトピー性皮膚炎においては中心的な役割
を担う細胞の一つであると考えられる。
ついて種々の研究がなされており、海洋深層水によって
好酸球の活性が高くなることが既に知られているが、こ
のような海洋深層水の好酸球活性に関するメカニズムに
ついては、いまだ正確には解明されていない。目下のと
ころ、好酸球活性は、海洋深層水中に含まれるミネラル
分に由来するものとの考え方が大勢を占めており、海洋
深層水を濃縮、脱塩、分離して得られるミネラル分を多
く含む分離物がアレルギー性の薬剤等に用いられてい
た。
離して得られる物質では、そのほとんどを硫酸カルシウ
ム等の無機塩が占めている。しかしながら、硫酸カルシ
ウムには、アレルギーに関与した薬効が実質的にはない
ことが知られている。
きるだけ除去し、一方この海洋深層水中に含有される有
機物質を濃縮した高濃縮脱塩海洋深層水からなる細胞活
性物質である皮膚細胞活性物質(繊維芽細胞エネルギー
代謝活性物質および繊維芽細胞増殖活性物質などの繊維
芽細胞活性物質を含む)および免疫細胞活性物質(好酸
球活性物質を含む)を提供することを目的としている。
質である皮膚細胞活性物質および免疫細胞活性物質を製
造する方法を提供することを目的としている。また、本
発明は、上記のような皮膚細胞活性物質および免疫細胞
活性物質などの細胞活性物質を用いた医薬品、化粧料お
よび食品を提供することを目的としている。
に溶存される無機塩の少なくとも一部を分離する操作を
経た脱塩海洋深層水を、さらに濃縮する操作を少なくと
も1回行うことにより得られ得るものである。前記脱塩
海洋水は、必要に応じて、減圧蒸留等により濃縮された
濃縮脱塩海洋水であってもよい。
海洋水中に溶存する溶在塩の除去操作をいい、本工程に
おいては、海洋水が濃縮され真水が除去されていてもよ
い。本発明における細胞活性物質には、皮膚細胞活性物
質および免疫細胞活性物質が包含される。また、前記皮
膚細胞活性物質には、繊維芽細胞エネルギー代謝活性物
質および繊維芽細胞増殖活性物質などの繊維芽細胞活性
物質が含まれ、前記免疫細胞活性物質には、好酸球活性
物質が含まれる。
以上の深海から採取されたものを用いる。また、本発明
の細胞活性物質の製造方法は、海洋深層水から溶存する
無機塩の少なくとも一部を分離して(濃縮)脱塩海洋深
層水を得る工程、および、該(濃縮)脱塩海洋深層水を
さらに濃縮して析出物あるいは無機塩を分離する操作を
少なくとも一回行う工程を経て細胞活性物質を高い濃度
で含有する高濃縮脱塩海洋深層水を得ることを特徴とし
ている。
に溶存される無機塩の少なくとも一部を分離する操作を
経た(濃縮)脱塩海洋深層水を、さらに濃縮する操作を
少なくとも1回行うことにより得られ得る細胞活性物質
を含有することを特徴としている。また、本発明の化粧
料は、海洋深層水中に溶存される無機塩の少なくとも一
部を分離する操作を経た(濃縮)脱塩海洋深層水を、さ
らに濃縮する操作を少なくとも1回行うことにより得ら
れ得る細胞活性物質を含有することを特徴としている。
中に溶存される無機塩の少なくとも一部を分離する操作
を経た(濃縮)脱塩海洋深層水を、さらに濃縮する操作
を少なくとも1回行うことにより得られ得る細胞活性物
質を含有することを特徴としている。海洋深層水中に
は、無機塩と有機物質とが含有されており、海洋深層水
中に溶存している無機塩の濃度は、通常は3.4重量%
程度である。そして、この無機塩のうち約2.2重量%
以上が、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸カル
シウムであり、こうした無機塩は、繊維芽細胞活性物質
としての作用は少なく、また、特に無機塩中に多く含ま
れる硫酸カルシウムには、アレルギーに関与した薬効も
実質的にないことが知られている。
除去しながら濃縮して得られる濃縮液を分析すると、こ
の濃縮液中には一定分子量以上の有機物質が含有されて
いることがわかった。このような有機物質の由来および
その構成などについての詳細は明らかではなく、極めて
多種多様な成分を含有しているものと推定される。しか
しながら、こうした有機物質について、展開溶媒を選択
してゲル濾過クロマトグラフィーを用いて分析すると、
波長280nmにおける紫外線検出分析においては分子量
100万以上の第1画分、分子量3万〜100万の第2
画分、分子量5000〜3万の第3画分、および、分子
量5000以下の第4画分よりなる画分の少なくとも1
の画分にピークを有する有機物質が含有されていること
がわかった。
に含有される有機物質を選択的に収集して、たとえば繊
維芽細胞に対する挙動および好酸球活性などの細胞活性
について調査したところ、これらの有機物質に繊維芽細
胞エネルギー代謝・増殖活性および好酸球活性などの細
胞活性があるとの知見を得て本発明を完成したものであ
る。
れる塩化物系以外の無機物である天然ミネラルが注目さ
れており、こうした天然ミネラルを例えば化粧品などの
皮膚外用薬に配合することにより、希少天然ミネラルが
繊維芽細胞活性および好酸球活性を有する活性物質とし
て作用すると考えられ検討されていたが、こうした海洋
深層水に微量に含有される有機物質に関しては、細胞エ
ネルギー代謝・増殖活性などに関する詳細な検討はされ
ていない。これは海洋深層水中における無機塩の含有率
が高く、通常の分離方法では、無機塩により阻害されて
極微量に含有される有機物質を無機塩から分離すること
さえも極めて困難であると共に、こうした無機塩の影に
隠れて極微量の有機物質の作用効果を特定すること自体
に著しい困難性があったためである。
繰り返し濃縮しながら無機塩をでき得る限り分離除去し
て有機物質の濃度を高めて、この有機物質を比較的高い
濃度で含有する濃縮液を例えば繊維芽細胞、好酸球に作
用させてみたところ、繊維芽細胞のエネルギー代謝・増
殖活性物質として優れた効果を奏し、好酸球活性物質と
しても優れた効果を奏したのである。
て繊維芽細胞活性物質を例に採り、また、免疫細胞活性
物質として好酸球活性物質を例に採って、本発明の細胞
活性物質である皮膚細胞活性物質および免疫細胞活性物
質、それらの製造方法、ならびにこの細胞活性物質を含
む医薬品、化粧料および食品について具体的に説明す
る。
繊維芽細胞等を活性化し得る物質をいう。また、免疫細
胞活性物質とは、白血球、すなわち、マクロファージな
どの単球、NK細胞、T細胞、K細胞、B細胞などのリンパ
球、好酸球、好中球、好塩基球などの顆粒球等を活性化
し得る物質をいう。
の代表的な操作の例を示す。なお、本発明の細胞活性物
質(皮膚細胞活性物質および免疫細胞活性物質)は、そ
れぞれ上記操作によって得られ得るものであるが、この
操作のみによって得られる物質に限定的に解釈されるべ
きではない。まず本発明の細胞活性物質について、図1
に例示した製造フローに沿って具体的に説明する。
は海洋深層水を原料として用いて製造される。本発明に
おいては、細胞活性物質には、皮膚細胞活性物質および
/または免疫細胞活性物質が、特に好ましくは、繊維芽
細胞エネルギー代謝・増殖活性物質および/または好酸
球活性物質が含まれる。すなわち、本発明の細胞活性物
質は、皮膚細胞活性を有すると同時に免疫細胞活性を有
するものであってもよく、また、皮膚細胞活性または免
疫細胞活性のみを有するものであってもよい。
水深200m以上、好ましくは300m以上の深度の海
洋深層水を使用する。また、水深は200m以内だが、
海水の湧昇による海面付近に湧き上がる海洋深層水も利
用できる。一般に海洋水中、太陽光が到達可能な深度は
約200mである。したがって、水深約200m以下の
海洋の深層に存在する海洋深層水には、太陽光は当然到
達しないから、この海洋深層水中においては藻あるいは
水性植物などによる光合成は行われることなく、またプ
ランクトンなどの繁殖もほとんど見られないというのが
一般的な見解である。このように海洋深層の海流中に
は、有機物質はほとんど含有されていないと考えられて
いるが、反面、通常の海洋水(海洋深層水以外の海洋水
の意味)よりも高い濃度でミネラル分を含有しており、
これらのミネラル分には、現在の通常の食生活などにお
いて不足しがちな稀少ミネラル分も含有されていること
が知られている。したがって、従来の海洋深層水におい
ては、上記のような稀少ミネラル分が複合的に作用し
て、繊維芽細胞あるいは好酸球に対して活性を有すると
考えられていた。
細に分析してみると、海洋深層水中には意外に多くの有
機物質が溶存していることがわかった。したがって、こ
のような溶存している有機物質が、細胞活性を有してい
る可能性が高く、このような成分を得ることができれ
ば、高い細胞活性、具体的には、繊維芽細胞エネルギー
代謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)などの皮膚
細胞活性物質、あるいは、好酸球活性物質などの免疫細
胞活性物質を得ることができる。こうした繊維芽細胞エ
ネルギー代謝・増殖活性物質は、皮膚の老化防止あるい
は老化した皮膚の機能改善に有効であり、また、こうし
た好酸球活性物質はアトピーなどのアレルギー性疾患の
治療薬として非常に有用性が高い。
の際に混入することもある浮遊物を除去するため、メン
ブランフィルターのように比較的目開きの小さいフィル
ターを用いて濾過する。本発明では通常は0.01〜2
μm、好ましくは0.1〜1μmの目開きのフィルター、
特にメンブランフィルターを用いて濾過することが好ま
しい。このようなフィルターを用いることにより、肉眼
では確認することができない微細成分まで濾別すること
ができる。なお、この段階で析出してくる析出物あるい
は無機塩がある場合には、この段階でこのような析出物
等が分離されてもよい。
を用いるので、フィルターを透過できなかった物質(残
渣)は廃棄される。本発明では、上記のようにして得ら
れた濾液を減圧下に蒸留して、この濾液中に含有される
水分の少なくとも一部をこの減圧蒸留操作により除去す
る。最初に採取した海洋深層水を100容量部としたと
きに、この減圧下における蒸留操作によって、最初の海
洋深層水採取量に対して、通常は1〜50容量部、好ま
しくは1〜30容量部、さらに好ましくは2〜25容量
部、特に好ましくは5〜20容量部になるように、減圧
蒸留を行う。具体的には、1〜40torr、好ましくは5
〜30Torrの減圧下に、50℃以下の温度、好ましくは
40℃以下の温度で、10分〜3.0時間、好ましくは
30分〜1.0時間かけて減圧蒸留する。なお、この減
圧蒸留の際の蒸留温度は、海洋深層水に溶存している溶
存物質の分解を防止等するため、上記範囲のようなでき
るだけ低いことが好ましく、従って、ここで使用する減
圧蒸留時の圧力を低くすることにより、より低い温度で
この減圧蒸留操作を行うことができる。この減圧蒸留操
作によって海洋深層水中の水の一部が分離され、この分
離された水(真水)は廃棄される。また、無機塩を分離
する設備の処理能力が充分であれば、上記の濃縮作業は
省略できる。
洋深層水を濃縮して無機塩を分離する代わりに、荷電モ
ザイク膜を用いて海洋深層水中の電解質(無機塩)を分
離することもできる。荷電モザイク膜を用いることによ
り海洋深層水中の無機塩を選択的に除去することがで
き、しかもこの無機塩の選択的な除去に際して海洋深層
水を加熱する必要がないので、この方法を採用すること
により溶存する有機物などに対する熱影響を低減するこ
とができる。
分離することにより濃縮された海洋深層水(以下、濃縮
海洋深層水という)中には、無機塩などが析出する。こ
の析出物は、塩化ナトリウム、硫酸カルシウム、塩化マ
グネシウムなどの無機塩を主成分とするものであり、蒸
留残渣を充分に冷却(通常は室温(25℃)以下)した
後、好ましくは2〜10℃に冷却することにより析出し
た析出物を分離する。この析出物の分離には、濾過、遠
心分離、デカンテーションなどの一般的な分離方法を利
用することができる。また、これらの分離操作を組み合
わせることもできる。上記のようにして減圧下に濃縮す
ることにより析出する析出物の量(主として無機塩化
物)は比較的多く、またこの析出物はほとんどが結晶化
した無機塩であることから、濾過による分離が効率的で
ある。
れる濾過装置に特に限定はないが、目開きが通常0.0
1〜2μm、好ましくは0.1〜1.0μmのフィルタ
ーを使用する。上記のようなフィルターを用いて減圧濾
過することにより、効率よく析出物と濾液とを分離する
ことができる。上述のようにここで分離される析出物は
主として無機塩化物であり、この分離操作によって最初
に使用した海洋深層水中に溶存している無機塩化物など
の無機塩(主として、塩化ナトリウム、塩化マグネシウ
ムの他、硫酸カルシウムなど)の50重量%以上、好ま
しくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上
が除去される。上記のようにして分離された析出物(主
として無機塩化物)は、本発明では使用せず廃棄され
る。
離された分離液、即ち、上記例で示すと濾過により分離
した場合には上記脱塩濾液を次の工程で使用する(以
下、(濃縮)脱塩海洋深層水という)。即ち、本発明の
細胞活性物質は、上記の工程で得られた脱塩濾液((濃
縮)脱塩海洋深層水)を濃縮し、この濃縮により析出し
た析出物を分離する工程を少なくとも1回行うことによ
り得られ得る高濃縮脱塩海洋深層水中に高い濃度で含有
されている。
される。本発明において、濃縮操作(工程)とは、海洋
水中に溶存する溶在塩の除去操作をいい、本工程におい
ては、海洋水が濃縮され真水が除去されていてもよい。
このときの圧力は、通常は1〜40Torr、好ましくは5
〜30Torrの範囲内に設定することができ、蒸留温度
は、通常は5〜50℃、好ましくは10〜40℃であ
る。上記のような条件で一回の操作で、もとの濾液の量
100容量部に対して好ましくは5〜30容量部、さらに
好ましくは5〜20容量部の範囲内になるように蒸留す
る。このように蒸留することにより、この濾液中に溶存
した成分(主として無機塩)が析出する。次いで、本発
明では、このようにして析出した析出物(主として無機
塩)を分離する。
ち、溶存塩の除去は、半透過膜を用いた分離操作、残留
イオン性物質を電気的に分離する操作、遠沈操作、ゲル
濾過操作、荷電モザイク膜を用いた分離操作および、限
外濾過操作のいずれかの方法を採用することが好まし
い。即ち、この工程における析出物は、前の工程におけ
る析出物よりも粒子径が小さくなる傾向があり、一部は
コロイド状あるいはゲル状になることさえあるため、通
常の濾過などの操作では析出物を分離しにくい。
無機塩と液との分離には、半透過膜の浸透圧の差を利用
して分散媒から分離する方法、電圧を印加して残留する
イオン性物質の電気的特性を利用して収集し分散媒から
分離する方法、遠心力のような外部応力を用いて析出物
を収集し分散媒から分離する方法、限外濾過膜など所望
の透過性を有する濾過膜を用いて加圧下に濾過する方
法、ゲル濾過を用いて低分子量の粒子を分散媒から分離
する方法などを利用することにより、析出物と分散媒と
を分離することができる。
縮操作と分離操作を少なくとも1回、好ましくは2回以
上行うことにより得られる分散媒(高濃縮脱塩海洋深層
水)である。なお、上記の工程を繰り返し行う場合、前
の操作で行った濃縮操作および分離操作と、次に行う濃
縮操作および分離操作とは、同一の操作である必要はな
く、その析出物の状態などに対応させて適宜操作を組み
合わせることができる。こうして分離された析出物は、
主として残存していた無機塩、溶存金属化合物などであ
ると考えられ、本発明ではこの析出物は廃棄される。
とによって得られる分散媒(高濃縮脱塩海洋深層水)
は、細胞活性物質を高濃度で含有する液体であり、この
細胞活性物質(すなわち、繊維芽細胞代謝活性物質およ
び好酸球活性物質)を高濃度で含有する液体の量は、最
初に使用した海洋深層水100容量部に対して通常は
0.00001〜50.0容量部、好ましくは0.00
01〜30.0容量部、さらに好ましくは0.001〜
5.0容量部、特に好ましくは0.01〜0.5容量部
の量である。
深層水中には、種々の有機物質が含有されており、逆に
無機物質の含有率は、非常に低く、通常は2.0重量%
以下、好ましくは0.9重量%以下、さらに好ましくは
0.1重量%以下、特に好ましくは0.01重量%以下
であり、この細胞活性物質の強熱残分は通常は1.0重
量%以下、好ましくは0.1重量%以下、特に好ましく
は0.01重量%以下である。特に、この高濃縮脱塩海
洋深層水中における無機塩化物の含有率は著しく低く通
常は1000ppm以下、好ましくは100ppm以下であ
る。また、この高濃縮脱塩海洋深層水中に含有される有
機物質の総合量は、通常は0.001〜50重量%、好
ましくは0.01〜50重量%、特に好ましくは0.1
〜10重量%の範囲内にある。
深層水中には、たとえば、人皮の繊維芽細胞を活性化す
る物質のような皮膚細胞活性物質、および/または、た
とえば、好酸球の活性を高める物質のような免疫細胞活
性物質などの細胞活性物質が含有されている。この高濃
縮脱塩海洋深層水中に含有される皮膚細胞活性物質およ
び免疫細胞活性物質についての詳細は不明であるが、少
なくとも上記のようにして海洋深層水を処理することに
より得られる高濃縮脱塩海洋深層水は繊維芽細胞にエネ
ルギー代謝・増殖活性を賦与する成分および/または好
酸球活性を有する成分を含有している。そして、本発明
者の検討によると、この物質は、高濃縮脱塩海洋深層水
に含有される有機物質のいずれかであろうと推定され
る。
溶媒としてリン酸バッファー生理食塩水(PBS-)を用い、
カラムとして商品名セファクリルS-300(ファルマシヤ
社製)を用いて、ゲル濾過クロマトグラフィーにより波
長280nmにおける紫外線検出で分析し、この分析結果
を、分子量100万以上の第1画分、分子量3万〜10
0万の第2画分、分子量3万〜5000の第3画分、お
よび、分子量5000以下の第4画分に分割して各画分
におけるピークの有無を調べてみると、上記のようにし
て得られた高濃縮脱塩海洋深層水は、少なくとも上記第
1〜第4画分のいずれかの画分に少なくとも1個のピー
クが観察される。上記のような分子量で区画した画分に
ピークが表れることは、この高濃縮脱塩海洋深層水が上
記画分に該当する分子量の有機化合物を含有しているこ
とを意味する。因みに、標識物質として数平均分子量1
3700のRibonuclease Aを添加した場合、このRibonu
clease Aに対応する部分は第3画分に表れ、また、標識
物質として数平均分子量440000のFerritinを添加
した場合には、このFerritinに対応する部分は、第2画
分に表れる。
深層水について測定したゲル濾過クロマトグラフィーの
チャートの例を図2に示す。図2において、破線で示し
たのは標識物質として使用した数平均分子量13700
のRibonuclease Aおよび数平均分子量440000のFe
rritinのピークである。図2に示すチャートでは、第
3、第4画分(分子量3万以下)にピークが表れ、ま
た、第1画分(分子量100万以上)にも小さいながら
ピークが表れている。また、第2画分にはピークは表れ
ないが、繊維芽細胞活性が確認されたことから、当該第
2画分に含まれる物質は、UV吸収のない有機成分、例
えば多糖成分であると考えられる。これらのピークとな
って表れている物質の構造などについては、これらのピ
ークが単一の物質を表すものではなく、複数の化合物に
起因するピークであることから、その詳細は解明するに
至っていない。しかしながら、標識物質のピークとの対
比からすると、重合体化した生体関連物質である可能性
が高い。
膚細胞活性および/または免疫細胞活性を有している。
以下に、上記高濃縮脱塩海洋深層水が示す皮膚細胞活性
および免疫細胞活性について、それぞれ、繊維芽細胞に
対する細胞エネルギー代謝・増殖促進活性および好酸球
活性を例にとって説明する。まず上記高濃縮脱塩海洋深
層水中に高濃度で含まれる細胞活性物質(繊維芽細胞エ
ネルギー代謝・増殖活性物質)の有する繊維芽細胞に対
する細胞エネルギー代謝・増殖促進活性について説明す
る。
ト真皮由来繊維芽細胞の三次元細胞組織モデルを用いて
MTT法により細胞のミトコンドリアのエネルギー代謝活
性を評価すると、上記高濃縮脱塩海洋深層水は、固体分
濃度0.1重量%の添加で、繊維芽細胞に対する明らか
な代謝活性の改善効果が認められる。さらに、画分別に
成分を分離して繊維芽細胞のエネルギー代謝・増殖活性
を調べると、図3に示したように、第2画分の成分が最
も高いエネルギー代謝・増殖活性を示す傾向がある。図
2において、この画分には、UVのピークが表れていな
いことから、第2画分に含まれる活性成分は、UV吸収
のない多糖成分であると考えられる。
ー代謝・増殖活性物質、すなわち、繊維芽細胞活性物質
は海洋深層水から得られ、特に繊維芽細胞に対してエネ
ルギー代謝・増殖活性を示すことから、この細胞エネル
ギー代謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)は、医
薬品・化粧料、食品などに添加して用いることが好まし
い。
剤として使用することができる。なお、本発明の効果を
達成し得る限り、医薬品・化粧料の剤型、投与方法は、
制限されないことはいうまでもなく、本発明において
は、当該細胞活性物質は、内服薬であってもよく、経口
投与も可能である。本発明の皮膚外用薬は、海洋深層水
中に溶存される無機塩の少なくとも一部を分離する操作
を経た(濃縮)脱塩海洋深層水を、さらに濃縮する操作
を少なくとも1回行うことにより得られ得る繊維芽細胞
エネルギー代謝・増殖活性物質を含有している。
ネルギー代謝・増殖活性物質は、例えば水性媒体に配合
して化粧水のようにして使用することもできるし、軟膏
基材に配合してクリームとして使用することもできる。
さらに、エマルジョンに配合することにより乳液のよう
に使用することができ、また、この細胞エネルギー代謝
・増殖活性物質を水性媒体に配合し、この水性媒体に増
粘剤を配合することにより、ジェルのようにして使用す
ることもできる。
る細胞エネルギー代謝・増殖活性物質以外の成分として
は、鉱油、植物油、ワックス、脂肪酸、脂肪族アルコー
ル、エステル油、界面活性剤、湿潤剤、ポリマー、動植
物抽出油、アミノ酸類、ビタミン剤、ステロイド剤、消
炎剤、防腐剤、紫外線吸収剤、金属キレート剤、酸化防
止剤、pH調整剤、色剤、香料など、皮膚の外用剤に通
常使用される成分を配合することができる。
せて細胞エネルギー代謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活
性物質)の含有量を調整することができる。即ち、本発
明の皮膚外用剤は、人の皮膚の細胞の代謝・増殖活性を
改善することにより、ヒト皮膚のしわ、しみ、たるみの
発生といった老化症状を予防あるいは治療するものであ
り、その使用方法などに対応させて、配合する細胞エネ
ルギー代謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)を調
整することができる。この細胞エネルギー代謝・増殖活
性物質(繊維芽細胞活性物質)は、上述のように通常は
水に溶解もしくは分散した状態で得られるが、ヒト皮膚
のしわ、しみ、たるみの発生といった老化症状の予防あ
るいは治療には、この水溶液あるいは分散液中の溶存あ
るいは分散成分が作用することから、本発明では固形分
換算重量として細胞エネルギー代謝・増殖活性物質の使
用量を特定することが好ましい。そして、本発明の皮膚
外用薬(剤)100重量部中における細胞エネルギー代
謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)の量は、固形
分換算で、通常は0.00001〜50.0重量部、好
ましくは0.0001〜30.0重量部、さらに好まし
くは0.001〜5.0重量部、特に好ましくは、0.
01〜1.0重量部である。本発明の細胞エネルギー代
謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)は、分子量に
よる上記画分に含有される成分の構造などの詳細が必ず
しも明らかではなく、従ってこれらの画分に含有される
成分の作用効果を明確にすることは非常に困難であると
共に、それぞれの画分に含有される成分の相互作用によ
る作用効果の向上もあると考えられる。上記の理由か
ら、本発明では各画分に含有される成分の複合体である
上記のようにして得られた細胞エネルギー代謝・増殖活
性物質を含有する水溶液あるいは分散液をそのまま使用
することが好ましく、そして、その際に使用量は、水溶
液あるいは分散液中に溶存もしくは分散している固形分
として表記する。
殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)を含有する本発明の
皮膚外用剤を使用することにより、この細胞エネルギー
代謝・増殖活性物質(繊維芽細胞活性物質)がヒトの皮
膚細胞、特に繊維芽細胞を活性化して、例えばコラーゲ
ンなどの皮膚老化防止性の成分の分泌を促進すると共
に、色素の沈着、ヒアロルン酸生成の低下などを有効に
防止することができる。
わ、しみ、たるみの発生といった老化症状を予防するこ
とができ、あるいはこうして老化症状に陥った皮膚を治
療し、改善することができる。次に、上記高濃縮脱塩海
洋深層水中に高濃度で含まれる免疫細胞活性物質(好酸
球活性物質を含む)の有する好酸球活性について説明す
る。
するような方法により、好酸球活性を調べると、コント
ロールとして用いたリン酸バッファー生理食塩水(PB
S)およびポジティブコントロールとして用いたオプソ
ニン化ザイモザン(OZ, 免疫賦活剤)よりも高い好酸球
活性を示す。また、上記のように分割した各画分につい
て好酸球活性を調べた場合においても、いずれの画分に
おいても、コントロールよりも高い好酸球活性が見られ
る。各画分の中では、第4画分の成分が最も高い高酸球
活性を示す傾向にある(図4参照)。
活性の関係について簡単に説明する。アトピー性皮膚炎
のようなアレルギー反応においては、局所に遊走した好
酸球がヒスタミラーゼ、アリルスルファターゼB、ホス
ホリパーゼD2を放出する。放出されたこれらの物質は
炎症をメディエート(mediate)するヒスタミン、異種蛋
白等の異物に対する異常過敏反応のエオジン好性細胞走
化性因子(eosinophil chemotactic factor of anaphyl
axis)および血小板活性化因子(platelet activating
factor(PAF))を代謝してアレルギー反応の修復に働く
ことが知られている。さらに、最近では、好酸球は上記
のような組織の修復作用以上に組織の障害性に働くと考
えるようになってきてもいる。好酸球が組織障害に関与
する上で役割を果たすのが好酸球の特殊顆粒内に存在す
る4種類の塩基性タンパク質(major basic protein(MB
P), eosinophil peroxidase(EPO),eosinophil cationic
protein(ECP),eosinophil-derived neurotoxin(EDN))
と好酸球が産生するスーパーオキサイド(O2 -)由来の
各種活性酵素分子種である。これらの4種類の塩基性タ
ンパク質は、活性化された好酸球から脱顆粒によって組
織に放出され、組織障害に関与すると考えられている。
特にMBPは好塩基性球を、EPOは肥満細胞を活性化
しヒスタミンを遊離させアレルギー反応を増長させてい
ると考えられている。
酸球がIgE複合体、PAF、オプソニン化ザイモザン(O
Z)、phorbol myristate acetate などの種々の刺激に
よってNADPHオキシダーゼと呼ばれる細胞膜結合性酵素
系が活性化することによって産生する。このNADPHオキ
シターゼは、急激なhexose monophosphate shunt 活性
の増大で生成されるNADPHを酸化し、それによって酸素
が1電子還元されたO2 -を生成する。このO2 -からは酵
素的あるいは非酵素的反応により、H2O2、HO-、1O2など
の反応性の高い各種活性酸素分子種が生ずる。これらの
活性酸素分子種は、殺菌などの重要な生体防御を担って
いる。したがって、好酸球は、好酸球の有するスーパー
オキサイド(O2 -)産生を促進させる能力によって、ア
トピー性皮膚炎などのアレルギー反応の原因要素の抑制
に非常に有効に作用する。
ば以下に記載する方法により測定することができる。ま
ず、活性化度を測定するのに用いられる好酸球を調製す
る。具体的には、例えば、好酸球に選択的な増殖分化因
子であるIL-5を恒常的に産生するトランスジェニック
マウス(C3H/HeN-TgN(IL-5)Imeg)の15〜20週令の個
体から、脾臓好酸球および脊髄好酸球を調製する。すな
わち、脾臓および脊髄をCa2+フリーのKrebs-Ringer-pho
sphate buffer solution(KRP)(pH値7.4)中でホモジナイ
ズし、細胞懸濁液をPercoll不連続密度勾配遠心法等の
方法で分離することにより、好酸球を得ることができ
る。脾臓は通常は75%、脊髄は通常は80%をそれぞ
れ好酸球画分として使用することができる。なお、ここ
で使用されるマウスは、メタロチオネインプロモーター
支配下にIL-5産生量を高める目的で実験の5日前に硫
酸カドミウム20μgの腹腔内投与を行ったものである
ことが望ましい。
な増殖分化因子であるIL-5を恒常的に産生するトラン
スジェニックマウス(C3H/HeN-TgN(IL-5)Imeg)の末梢血
から分離した好酸球も好ましく用いられる。海洋深層水
中に含有されている本発明の細胞活性物質(好酸球活性
物質)による好酸球のスーパーオキサイド(O2 -)産生
向上力は、好酸球により産生される過酸化水素により還
元されたシトクロムc(Cyt. c)の量を測定することに
より算定できる。
Takeshige. K., et al: Exp.Cell.Res.101:224-234(19
76)に記載の方法で行うことができる。すなわち、例え
ば、20μモルのシトクロムc(Cyt. c)、10mモル
のグルコース、1mMのCaCl2を含み、37℃に保持され
たKRPに上記由来の好酸球(5×105 cells/ml)を懸濁
し、Cyt. cの還元に伴う550nmの吸光度の増大(A
550-5 40)を経時的に測定する。なお、O2 -の生成量
は、Cyt. cの分子吸光度21.0mM-1・cm-1から求め
ることができる。また、この測定には、反応液を攪拌し
ながら吸光度を測定できる装置(例えば、(株)島津製
作所製、二波長分光光度計(UV-300))を使用すること
が望ましい。
する方法により測定することができる。すなわち、例え
ば、好酸球が産生するスーパーオキサイド(O2 -)から
派生した過酸化水素(H2O2)の量を測定することによ
り算定できる。この過酸化水素(H2O2)の量は好酸球
の過酸化水素産生能を示すものであり、活性化指標とし
て好酸球の活性化度を表すことができる。この測定は、
Irene, A.M.Vint, John,C. Foreman, et al: Eur. J. I
mmunol. 24:1961-1965,1994に記載の方法で行うことが
できる。
性物質により活性化され産生するスーパーオキサイド
(O2 -)から派生した過酸化水素(H2O2)の量の測定
は、2',7'-dichlorodihydrofluorescein diacetate(DCF
H-DA)による蛍光を、フローサイトメーターを用いて解
析することにより測定することができる。具体的には、
5×105cells/mlの好酸球を2.5μモルDCFH-DAを含
むPhosphate-buffer saline glucose(5mモルglucose)(P
BSg)0.5ml中で37℃、15分間インキュベート
し、その後、刺激物を添加して37℃で、30分間イン
キュベートを行い、最後にPBSgで数度細胞を洗浄した
後、フローサイトメーターで解析測定することができ
る。
度を測定する方法の例であり、本発明の好酸球活性物質
の活性化度の測定方法は上記の方法に限定されるもので
はない。本発明の細胞活性物質(好酸球活性物質)は、
優れた好酸球活性を有するため、医薬品・化粧料に使用
することができる。
物質)を含有する医薬品(薬剤)は、アレルギー疾患、
特にアトピー性皮膚炎に使用される医薬品の成分として
有用性が高い。また、本発明の細胞活性物質は、同様の
効果を得られる化粧品としても用いることができる。す
なわち、本発明の細胞活性物質(ここでは、好酸球活性
物質)は、局所に遊走した好酸球を活性化してアレルギ
ー反応におけるヒスタミン、異種蛋白等の異物に対する
異常過敏反応のエオジン好性細胞走化性因子(eosinoph
il chemotactic factor of anaphylaxis)および血小板
活性化因子 (platelet activating factor(PAF))を代
謝させるヒスタミラーゼ、アリルスルファターゼB、ホ
スポリパーゼD2を放出する。さらに、好酸球が細胞膜結
合性酵素系を活性化することによるスーパーオキサイド
(O2 -)の生成により生体防御反応を向上させることが
できる。
胞活性物質(好酸球活性物質)は、分子量による上記画
分に含有される成分の構造などの詳細が必ずしも明らか
ではなく、従ってこれらの画分に含有される成分の作用
効果を明確にすることは非常に困難であると共に、それ
ぞれの画分に含有される成分の相互作用による作用効果
の向上もあると考えられる。したがって、本発明の医薬
品・化粧料では、各画分に含有される成分の複合体であ
る上記のようにして得られた細胞活性物質を含有する水
溶液あるいは分散液をそのまま使用することが好まし
い。
して医薬品に用いる場合の用法等について、以下に説明
する。本発明の細胞活性物質(好酸球活性物質)は、基
材に溶解もしくは分散させた外用薬として使用すること
もできる。このように外用薬として使用する場合、外用
薬中における好酸球活性物質の量は、通常は0.000
01〜50.0重量%、好ましくは0.00001〜3
0.0重量%、特に好ましくは0.001〜0.1重量
%である。この場合の外用薬の基材としては、ワセリ
ン、セレシン、パラフィン、スクワラン、ワックス類、
オゾケライド等通常の外用薬の基材として使用されてい
るものを用いることができる。また、剤形としては、エ
マルジョン状、油状、ワックス状、ローション状などに
応用されることができる。
物質)を水溶液とすることにより注射液として使用する
こともできる。この場合における好酸球活性物質の濃度
は、通常は0.000001〜10.0重量%、好まし
くは0.0001〜0.1重量%の範囲内に設定する。
注射液として使用する場合、pH調整剤、酸化防止剤な
ど注射液の安定性等を確保するために配合する成分を配
合することができる。
性物質)は、粉剤、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、シロッ
プなどの内服薬として使用することもできる。本発明の
細胞活性物質(好酸球活性物質)を使用する内服薬、注
射薬として使用する場合、使用量は症状、使用者の状態
などを考慮して適宜設定することができるが、体重1kg
あたりの使用量は、一般には、0.0001〜1000
0mg、好ましくは0.1〜100mgの範囲内に設定する
ことができる。
粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、ジェル、美白
エッセンス、紫外線防止エッセンス、化粧オイル、パッ
ク、シャンプー、コンディショニングシャンプー、リン
ス、育毛剤、ヘアリキッド、液状歯磨き、洗口剤、ウェ
ットティッシュ用薬液が挙げられる。表1に、これらの
処方の一態様を示すが、本発明の化粧料は、以下の処方
に限定されるものではない。なお、以下の処方例におい
ては、%は重量%を示し、さらに添加剤の合計が100
重量%となるように配合されている。
しては、さらに以下のものを例示することができる。そ
のような化粧料としては、固形石鹸、クレンジングフォ
ーム、クレンジングジェル、クレンジングクリーム、ク
レンジング乳液、クレンジングマスク、クレンジングオ
イル、洗顔パウダー、シェービングフォーム等の洗顔料
類;柔軟性化粧水、収れん性化粧水、洗浄化粧水、多層
式化粧水などの化粧水類;保湿、柔軟、血行促進、紫外
線防御、化粧下地、メークアップベース、角質柔軟、毛
髪保護、脱毛防止、整髪、防臭、ひげそり、ボディ用、
ハンド用、マッサージ用などの各用途に用いられるオイ
ル類、ジェル類、乳液類、またはクリーム類;ピールオ
フタイプ、拭き取りタイプ、洗い流しタイプ、固化後剥
離タイプ、貼付タイプ、含浸タイプなどの各タイプのパ
ック・マスク類;パウダー、白粉、打粉、ファンデーシ
ョン、口紅、頬紅、アイライナー、マスカラ、アイブロ
ー、ネールエナメル、アイシャドー、エナメルリムーバ
ー、ネールトリートメントなどのメーキャップ化粧品
類;ヘアフォーム、ヘアムース、ヘアスプレー、ヘアジ
ェル、ウォーターグリース、セットローション、ポマー
ド、チック、ヘアクリーム、トリートメントローショ
ン、枝毛コート、ヘアオイル、パーマネントウェーブ用
剤、染毛剤、ヘアブリーチなどの染毛用化粧料類;石
鹸、薬用石鹸、液体ボディシャンプー、ハンドソープ、
フットソープなどの全身洗浄化粧料類;サンスクリー
ン、サンタン化粧品、アフターサンケアなどのサンケア
化粧料類;デオドラントローション、デオドラントスプ
レー、デオドラントスティック、オーデコロン、香水等
の防臭芳香化粧料類;脱毛、除毛、浴用、インセクトリ
ペラーなどの各用途に用いられる衛生用化粧料類;歯み
がき、洗口、防臭、清涼などの各用途に用いられる口腔
用化粧料類;ウエットティッシュ、おしり拭き用ウエッ
トティッシュ、綿棒等の拭き取り用、塗布用紙綿類含浸
薬液類;エアゾール用薬液類などが挙げられる。
化粧料に用いる場合の好ましい態様の例を挙げたが、本
発明の効果が得られる限り、本発明の医薬品・化粧料の
剤型、投与方法、使用方法等は制限されることはない。
また、上記以外にも、本発明の効果を達成し得る限り、
本発明の医薬品および化粧料には、医薬品および化粧料
の成分として通常使用される成分を配合することができ
る。
芽細胞エネルギー代謝・増殖活性物質は、食品に添加し
て用いることもできる。具体的には、食品を製造する際
に、深層水脱塩濃縮液を使用するものであれば、その添
加方法、添加量は特に制限されない。本発明の食品が細
胞活性物質を含むことにより、消費者は手軽に繊維芽細
胞エネルギー代謝・増殖活性物質を摂取することがで
き、老化症状を効率的に予防あるいは治療することがで
きる。また、生体細胞を活性化することで、免疫力を強
化することもできる。
果汁飲料、炭酸飲料、乳酸菌飲料、珈琲飲料、加工乳飲
料、スポーツ飲料、ミネラルウォーター、日本茶、中国
茶、紅茶、ハーブティーなどのノンアルコール飲料;ビ
ール、発泡酒、日本酒、焼酎、泡盛、ワイン、ジン、ウ
ォッカ、ラム、ブランデー、ウイスキー、シャンパン、
中国酒、甘酒などのアルコール飲料;ソース、ドレッシ
ング、みりん、食酢、トマトケチャップなどの調味料;
味噌、納豆、醤油、漬物、ヨーグルトなどの発酵食品;
ゼリー、寒天、シャーベット、豆乳、豆腐、パン、クッ
キー、餅、炊飯済みライス、生麺、ベビーフードや介護
食品等におけるレトルト食品や、乾燥食品、冷凍食品な
どの加工食品;カプセル状や錠剤とされたサプリメント
等が挙げられる。
とができる食品の例を挙げたが、本発明の効果が得られ
る限り、これらに限定されるものではなく、かつ本発明
の食品の製造方法等も制限されることはない。また、上
記以外にも、本発明の効果を達成し得る限り、本発明の
食品には、食品の成分として通常使用される成分を配合
することができる。
活性物質についても、好酸球活性物質と同等の効果が得
られ、医薬品、化粧品、食品等の成分として有用であ
る。
ルギー代謝・増殖活性物質などの皮膚細胞活性物質およ
び好酸球活性物質などの免疫細胞活性物質を含む)は、
海洋深層水に特定の処理をすることにより得られる溶液
中に含有される物質であり、ゲル濾過クロマトグラフィ
ーなどの適切な手段で水から分離して得られる一定の分
子量を有する高分子化合物であろうと推定される。
治療あるいはアレルギー治療に使用することは知られて
いるが、これらは、海洋深層水中に含有される無機成分
を用いたものである。即ち、海洋深層水中には塩化ナト
リウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムのような塩
化物のほかに、種々多様なミネラルが含まれており、こ
れらのミネラルを皮膚治療またはアレルギー治療に利用
することが知られていた。従って、皮膚治療およびアレ
ルギー治療に海洋深層水を使用する場合には、海洋深層
水を濃縮して析出した析出物(ミネラル分)を海水から
分離して使用していた。さらに、海洋深層水中には皮膚
治療またはアレルギー治療に有効な有機成分は含有され
ているとは考えられていなかったことから、海洋深層水
中に含有される有機物質を分離して使用することは試み
られていなかった。
は上記のような無機塩とは別に有機物質が含有されてお
り、この有機物質は、海洋深層水中に含有されるミネラ
ルとは全く異なる機能を有しており、この機能を利用す
ることにより、皮膚を形成する繊維芽細胞のエネルギー
代謝・増殖活性などの皮膚細胞活性および好酸球活性な
どの免疫細胞活性を向上させることができること見出し
たのである。
定の処理を施すことにより得られ得る有機物質を含有し
ており、この有機物質は繊維芽細胞のエネルギー代謝・
増殖活性および好酸球活性を向上させることができる。
こうした細胞活性物質は、種々の有機物質の複合体であ
り、個々の成分を特定することが極めて困難であるが、
海洋深層水に本発明で規定する処理をすることにより繰
り返し得ることができる。
ロマトグラフィーを用いて分子量により、複数の画分に
ピークを有する有機物質の複合体であることがわかっ
た。これらの各画分に分離された成分は、単独では、例
えば繊維芽細胞に対するエネルギー代謝・増殖活性ある
いは好酸球活性が異なるが、これらの複合体をそのまま
使用することにより、特に繊維芽細胞に対して優れたエ
ネルギー代謝・増殖活性および好酸球に対する活性の向
上効果を示すことが確認された。
(繊維芽細胞エネルギー代謝・増殖活性物質などの皮膚
細胞活性物質および好酸球活性物質などの免疫細胞活性
物質を含む)は、通常の細胞活性物質と比較して、副作
用が著しく少なく、極めて安全性が高く、特に繊維芽細
胞に対しては、副作用なしに優れた細胞エネルギー代謝
・増殖活性(細胞活性)を示すとの特異的な効果が認め
られるため、特に皮膚外用剤として有用性が高い。ま
た、同様な理由から、特にアトピー性皮膚炎などのアレ
ルギー疾患の治療薬として非常に有用性が高い。
エネルギー代謝・増殖活性物質などの皮膚細胞活性物質
および好酸球活性物質などの免疫細胞活性物質を含む)
は、水に対する親和性がよいので、外用薬、内服薬、注
射液など種々の形態で利用することができる。さらに具
体的には、本発明の繊維芽細胞活性物質によれば、上述
のように、顕著に繊維芽細胞を活性化し得るので、人の
皮膚の細胞のエネルギー代謝活性や増殖活性を改善する
ことができ、ヒト皮膚のしわ、しみ、たるみの発生とい
った老化現象を予防あるいは治療することができる。
では、上述のように、好酸球を活性化させることができ
るため、好酸球が活性化して産生したスーパーオキサイ
ドなどの作用により非常に優れた生体防御機能を有す
る。また、この物質は、炎症をメディエートするヒスタ
ミンなどを代謝させてアレルギー反応の修復に働くヒス
タミラーゼなどを放出する。さらに、この好酸球活性物
質を好酸球に作用させることにより、好酸球からスーパ
ーオキサイド(O2 -)が生成し、このスーパーオキサイ
ド(O2 -)から酵素的反応あるいは非酵素的反応により
反応性の高い各種活性酸素種を生成させることができ
る。そして、これらの活性酸素種に殺菌作用などの重要
な生体防御を発現させることができる。
上記のような機能が複合的に作用すると考えられるの
で、本発明の好酸球活性物質は、喘息や花粉症、皮膚炎
などのアレルギー疾患の治療成分として、特にアトピー
性皮膚炎などのアレルギー疾患の治療成分として有用性
が高い。
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
製]駿河湾沖深度687mから海洋深層水20リットル
を採取した。この海洋深層水20リットルを目開き0.
45μmのメンブランフィルターを用いて濾過し、この
海洋深層水中の浮遊物を除去した。
装置に入れ、減圧度20Torr の圧力条件で、蒸留温度
を40℃以下の温度に設定して、海洋深層水の量が約
3.3リットル(元の海洋深層水の1/6の量)になる
まで減圧蒸留した。こうして減圧蒸留することにより、
海洋深層水に溶存していた塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化マグネシウムなどの無機塩が析出した。この析
出した無機塩を目開き0.5μmのメンブランフィルタ
ーで濾過した。なお、濾別された無機塩は、本発明では
使用しないので廃棄した。
ク荷電膜(商品名:MC−55Bモザイク荷電膜、東ソ
ー(株)製)を用いて低温8℃の条件で脱塩操作を行
い、さらにこの脱塩された液を減圧蒸留装置に入れて、
20Torrの減圧下に、40℃の温度を超えないように温
度を管理して、液の容量が200ml(元の海洋深層水の
約1/100の量)になるまで減圧下に水分を蒸留除去
した。
減圧蒸留を繰り返して、5mlの濃縮物を得た。この濃縮
物中には、0.2重量%の有機物質が含有されており、
さらにこの濃縮物中における無機塩の含有率は100pp
m以下、無機塩化物の含有率は70ppm以下であった。
(セファクリルS-300)を有するゲル濾過クロマトグラ
フィーを用い、展開溶媒としてリン酸バッファー生理食
塩水(PBS-)を用いて含有成分を分析した。この分析結果
を、分子量に従って、分子量100万以上の第1画分、
分子量3万〜100万の第2画分、分子量5000〜3
万の第3画分、および、分子量5000以下の第4画分
に分けてそれぞれの画分における波長280nmでの吸収
ピークの有無を調べた。
第4画分に最も大きなピークが見られ、第3画分では、
第4画分と裾が重なる形で、第4画分の半分以下の大き
さのピークが見られた。また、第1画分にも小さいなが
らも明確なピークが見られた。しかし、第2画分には、
UVのピークは見られなかった。
の解析の参考にするために、平均分子量13700のRibonuc
lease Aおよび平均分子量44万のFerritinを含有する
液を調整し、上記と同様にして分析して、その結果を図
2に破線で併せて記載する。 [繊維芽細胞エネルギー代謝・増殖活性の測定]上記の
ような構成を有する細胞エネルギー代謝・増殖活性物質
(繊維芽細胞物質を含む)を、固形分換算で0.1重量
%となるように標準液であるリン酸バッファー生理食塩
水(PBS-)に加えて本発明の試料を調整した。なお、各試
料の最終塩分は標準液であるPBS−の塩分にあわせ
た。
モデル(東洋紡(株)製、MATREX-LDM)を用いて、MTT法
により細胞のミトコンドリアのエネルギー代謝活性を評
価した。ここでMTT法は、3-(4,5-Dimethyl-2-thiazoly)
-2,5-diphenyltertrazolium Bromideを用いた細胞のエ
ネルギー代謝活性を測定する方法である。即ち、MTT
は、細胞のミトコンドリアのエネルギー代謝過程で生成
したNADH(reduced nicotinamide adenine dinucleotid
e)あるいはNADPH(reduced nicotinamide adenine dinuc
leotide phosphate)によって還元され、青色のホルマザ
ンを生成する。
吸光測定し比色測定し、比色定量することによって細胞
の代謝活性及び細胞の増殖活性を評価する方法である。
この場合、青色が濃くなればなるほど活性が高いことを
示している。また、本発明では、コントロールとして、
上記細胞エネルギー代謝・増殖活性物質を用いずに標準
液(PBS-)のみを使用して、同様にしてMTT法により細胞
のミトコンドリアのエネルギー代謝活性を調べた。
典型的な細胞毒性のあるドデシル硫酸ナトリウム(SDS=
Sodium dodecyl sulfate)を、0.1重量%配合してMT
T法によりエネルギー代謝・増殖活性を調べた。このネ
ガティブコントロールは、エネルギー代謝・増殖活性を
全く示さない場合におけるMTT法の最低基準を示すもの
である。
値を100とすると、ネガティブコントロールの値は3
3となる。そして、同様の試験で測定した本発明の細胞
エネルギー代謝・増殖活性物質を0.1重量部で含有す
る試料のMTT法における値は245であり、この細胞エ
ネルギー代謝・増殖活性物質は、細胞エネルギー代謝・
増殖活性を示すことが明らかである。
のミトコンドリアの代謝過程で生成したNADHあるいはNA
DPHによって還元され青色になるのではなく、本発明の
細胞エネルギー代謝・増殖活性物質自体に還元され青色
になる可能性も考えられるため、ドデシル硫酸ナトリウ
ム(SDS=Sodium dodecyl sulfate)を、0.1重量%
に、本発明の細胞エネルギー代謝・増殖活性物質を固形
分換算で0.1重量%加え、同様な試験で調べた。その
結果、同様な試験における値は27であり、ドデシル硫
酸ナトリウムが単独の場合の値33とほぼ同様レベルで
あるため、本発明の細胞エネルギー代謝・増殖活性物質
自体がMTT試薬を還元し青色に変色させることはなく、
細胞のミトコンドリアが本発明の細胞エネルギー代謝・
増殖活性物質を添加することによって代謝活性が活発に
なり、生成されたNADHあるいはNADPHがMTT試薬を還元し
て青色に変色させることがわかった。即ち、本発明の細
胞エネルギー代謝・増殖活性物質により代謝活性が向上
したことは明らかである。また、別の実験で、MTT試薬
に上記の深層水細胞活性物質を添加しても、MTT試薬は
まったく変色しないことから、上記の結論はさらに証明
された。
換算で0.1重量%となるように標準液であるリン酸バ
ッファ生理食塩水(PBS-)に加えた試料を調整し最終塩分
は標準液であるPBS−の塩分にあわせ、MTT法における細
胞エネルギー代謝・増殖活性を調べた。結果を図3に示
す。その結果、分子量100万以上の第1画分の成分の
活性は、156、分子量3万〜100万の第2画分の成
分の活性は、257、分子量3万〜5000の第3画分
の成分の活性は、151、分子量5000以下の第4画
分の成分の活性は、155であった。
価値は、参考的な値であり、さらに詳細に実験を重ねる
ことにより、また、実験の精度を上げることにより上記
値がさらに明確な細胞エネルギー代謝・増殖活性を示す
可能性が充分にある。
質の調製と同様の方法にて調製し、得られた好酸球活性
物質について、下記の方法により、活性化度を測定し
た。 [好酸球活性物質の活性化度測定]本発明の細胞活性物
質(好酸球活性物質を含む)の好酸球を活性化する能力
(活性化度)は、好酸球が産生するスーパーオキサイド
(O2 -)から派生した過酸化水素(H2O2)の量を指標
にして測定した。前記好酸球活性物質により好酸球が活
性化されて産生するスーパーオキサイド(O2 -)から派
生した過酸化水素(H2O2)の量の測定は、具体的に
は、2',7'-dichlorodihydrofluorescein diacetate (DC
FH-DA)による蛍光をフローサイトメーターを用いて解析
することにより行った。
モルDCFH-DAを含むPhosphate-buffersaline glucose(5m
モルglucose)(PBSg)0.5ml中で、37℃で、15
分間インキュベートし、その後、刺激物(PMA50ng/
ml)を添加し、37℃で、30分間インキュベートを行
った。PBSgで2度細胞を洗浄した後、フローサイトメ
ーターで解析・測定した。
に選択的な増殖分化因子であるIL-5を恒常的に産生す
るトランスジェニックマウス(C3H/HeN-TgN(IL-5)Imeg)
の末梢血から分離した好酸球を用いた。末梢血を終濃度
0.22%のクエン酸を含むCa++フリーのKrebs Ring
erリン酸緩衝液(KRP)(0.9%NaCl、6mモ
ルKCl、1mモルMgCl2、10mモルNa−リン
酸緩衝液(pH7.4))中に採取し、赤血球、単球を
除去する目的で、Percoll不連続密度勾配遠心法を行っ
た。Percoll原液に対して、10倍濃度のKRPを1/
10量添加したものを100%Percoll定義細胞混濁の
下に60、70、80%Percollを重層し、350g、
室温、20分間遠心した後、70、80%層を回収し
た。回収した細胞集団を分離用緩衝液(5mモルEDT
A、0.5%BSA、10mモルモルNa−K−リン酸
緩衝液(pH7.2))に更に懸濁(1×107cells/
50μl)し、抗Thy1.2抗体結合磁気ビーズ(1
×107beads/25μl)と抗B220抗体結合磁気ビ
ーズ(1×107beads/25μl)に添加し、4℃で2
0分間反応させた後、永久磁石を用いネガティブセレク
ションで採取された細胞集団を好酸球集団として実験に
供した。なお、分離後の細胞集団の純度はフローサイト
メーター(BECTON DICKINSON社製のF
ACScan)で解析した。
と精製水で調整し、等張に調整したものを終濃度100
μg/mlで添加した。なお、コントロールとしてリン
酸バッファー生理食塩水(PBS)を用い、ポジティブコ
ントロールとしてオプソニン化ザイモザン(OZ, 免疫賦
活剤)を用いて同様の実験を行った。
活性化度の値(過酸化水素量生産相当)は、図4に示
す。また、例として、図5にコントロール(PBS)を用
いた場合の好酸球の過酸化水素産生量と、上記好酸球活
性物質を用いた場合の好酸球の過酸化水素産生量のフロ
ーサイトメーター解析・測定した結果を示す。図4に示
したように、コントロール(PBS)の好酸球活性化度は
3.35であるのに対し、上記好酸球活性物質の好酸球
活性化度は7.09(コントロールの約2.1倍)であ
った。
について、好酸球活性を調べたところ、コントロール
(PBS)およびポジティブコントロール(OZ:オプソニ
ン化ザイモザン)よりも高い好酸球活性を示した。ま
た、参考のため、上記細胞エネルギー代謝・増殖活性物
質と同様に、GPCにより分割した各画分について、好酸
球活性を調べたところ、以下のように、いずれの画分に
おいても、コントロール(PBS)およびポジティブコン
トロール(OZ:オプソニン化ザイモザン)よりも高い好
酸球活性を示した。すなわち、分子量100万以上の第
1画分の成分の活性は、4.57、分子量3万〜100
万の第2画分の成分の活性は、5.48、分子量3万〜
5000の第3画分の成分の活性は、4.73、分子量
5000以下の第4画分の成分の活性は、8.63であ
った。
にして得られた高濃縮脱塩海洋深層水を用いた場合は、
高分子量の画分では繊維芽細胞活性が高い傾向にあり、
また、逆に、低分子量の画分では好酸球活性が高い傾向
にあることが示された。
程の例を示す工程図である。
ロマトグラフィーを用いて各画分に分けて、各画分に表
れるピークの例を示した図である。
性化度を示すグラフである。
値を示すグラフである。
た好酸球の過酸化水素産生能のチャートである。
Claims (23)
- 【請求項1】 海洋深層水中に溶存される無機塩の少な
くとも一部を分離する操作を経た(濃縮)脱塩海洋深層
水を、さらに濃縮する操作を少なくとも1回行うことに
より得られ得る細胞活性物質。 - 【請求項2】 上記細胞活性物質が、皮膚細胞活性物質
および/または免疫細胞活性物質であることを特徴とす
る請求項第1項記載の細胞活性物質。 - 【請求項3】 上記海洋深層水が、深度200m以上の
深海から採取されたものであることを特徴とする請求項
第1項または第2項記載の細胞活性物質。 - 【請求項4】 上記(濃縮)脱塩海洋深層水をさらに濃
縮する操作を、2回以上経ることにより得られ得ること
を特徴とする請求項第1項乃至第3項のいずれかの項記
載の細胞活性物質。 - 【請求項5】 上記(濃縮)脱塩海洋深層水をさらに濃
縮する操作が、半透過膜を用いた分離操作、残留イオン
性物質を電気的に分離する操作、遠沈操作、ゲル濾過操
作、荷電モザイク膜を用いた分離操作および限外濾過操
作よりなる群から選ばれる少なくとも1種類の溶存塩の
除去操作であることを特徴とする請求項第1項乃至第4
項のいずれかの項記載の細胞活性物質。 - 【請求項6】 上記(濃縮)脱塩海洋深層水が、海洋深
層水を濾過精製した後、この濾過精製された海洋深層水
を、最初に用いた海洋深層水の量100容量部に対して
1〜30容量部の範囲内になるように濃縮して無機塩を
分離して得られるものであることを特徴とする請求項第
1項乃至第5項のいずれかの項記載の細胞活性物質。 - 【請求項7】 上記(濃縮)脱塩海洋深層水が、最初に
用いた海洋深層水中に溶存している無機塩の70重量%
以上を濾別したものであることを特徴とする請求項第1
項乃至第6項のいずれかの項記載の細胞活性物質。 - 【請求項8】 上記細胞活性物質が、最初に用いた海洋
深層水の容量を100容量部としたときに、0.000
1〜30.0容量部の範囲内に濃縮された高濃縮脱塩海
洋深層水中に含有されるものであることを特徴とする請
求項第1項乃至第7項のいずれかの項記載の細胞活性物
質。 - 【請求項9】 上記細胞活性物質が、展開溶媒としてリ
ン酸バッファー生理食塩水(PBS−)を用いたゲル濾過
クロマトグラフィー分析による波長280nmにおける紫
外線検出による分子量100万以上の第1画分、分子量
3万〜100万の第2画分、分子量5000〜3万の第
3画分、および、分子量5000以下の第4画分よりな
る画分の少なくとも1の画分にピークを有することを特
徴とする請求項第1項乃至第8項のいずれかの項記載の
細胞活性物質。 - 【請求項10】 上記細胞活性物質を含有する高濃縮脱
塩海洋深層水の強熱残分が0.1重量%以下であること
を特徴とする請求項第1項乃至第9項のいずれかの項記
載の細胞活性物質。 - 【請求項11】 海洋深層水から溶存する無機塩の少な
くとも一部を分離して(濃縮)脱塩海洋深層水を得る工
程、および、該(濃縮)脱塩海洋深層水をさらに濃縮し
て析出物あるいは無機塩を分離する操作を少なくとも一
回行う工程を経て細胞活性物質を高い濃度で含有する高
濃縮脱塩海洋深層水を得ることを特徴とする細胞活性物
質の製造方法。 - 【請求項12】 上記細胞活性物質が、皮膚細胞活性物
質および/または免疫細胞活性物質であることを特徴と
する請求項第11項記載の細胞活性物質の製造方法。 - 【請求項13】 上記海洋深層水が、深度200m以上
の深海から採取されたものであることを特徴とする請求
項第11項または第12項記載の細胞活性物質の製造方
法。 - 【請求項14】 上記(濃縮)脱塩海洋深層水をさらに
濃縮して析出物を分離する操作を2回以上繰り返し行う
ことを特徴とする請求項第11項乃至第13項のいずれ
かの項記載の細胞活性物質の製造方法。 - 【請求項15】 上記(濃縮)脱塩海洋深層水をさらに
濃縮する操作が、半透過膜を用いた分離工程、溶存無機
塩を電気的に分離する工程、遠沈工程、ゲル濾過工程、
荷電モザイク膜を用いた分離工程および限界濾過工程よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種類の溶存塩の除去
工程であることを特徴とする請求項第11項乃至第14
項のいずれかの項記載の細胞活性物質の製造方法。 - 【請求項16】 海洋深層水中に溶存される無機塩の少
なくとも一部を分離する操作を経た(濃縮)脱塩海洋深
層水を、さらに濃縮する操作を少なくとも1回行うこと
により得られ得る細胞活性物質を含有することを特徴と
する医薬品。 - 【請求項17】 上記細胞活性物質が、皮膚細胞活性物
質および/または免疫細胞活性物質であることを特徴と
する請求項第16項記載の医薬品。 - 【請求項18】 上記細胞活性物質を含有する医薬品が
皮膚外用薬であることを特徴とする請求項第16項また
は第17項に記載の医薬品。 - 【請求項19】 上記細胞活性物質を含有する医薬品が
内服薬であることを特徴とする請求項第16項乃至第1
8項のいずれかの項記載の医薬品。 - 【請求項20】 海洋深層水中に溶存される無機塩の少
なくとも一部を分離する操作を経た(濃縮)脱塩海洋深
層水を、さらに濃縮する操作を少なくとも1回行うこと
により得られ得る細胞活性物質を含有することを特徴と
する化粧料。 - 【請求項21】 上記細胞活性物質が、皮膚細胞活性物
質および/または免疫細胞活性物質であることを特徴と
する請求項第20項記載の化粧料。 - 【請求項22】 海洋深層水中に溶存される無機塩の少
なくとも一部を分離する操作を経た(濃縮)脱塩海洋深
層水を、さらに濃縮する操作を少なくとも1回行うこと
により得られ得る細胞活性物質を含有することを特徴と
する食品。 - 【請求項23】 上記細胞活性物質が、皮膚細胞活性物
質および/または免疫細胞活性物質であることを特徴と
する請求項第22項記載の食品。
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