JP2003167809A - 通信装置 - Google Patents

通信装置

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JP2003167809A
JP2003167809A JP2001370237A JP2001370237A JP2003167809A JP 2003167809 A JP2003167809 A JP 2003167809A JP 2001370237 A JP2001370237 A JP 2001370237A JP 2001370237 A JP2001370237 A JP 2001370237A JP 2003167809 A JP2003167809 A JP 2003167809A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通信システム内の通信装置において通信路や
通信手順、識別情報等の変更が生じても、その変更をユ
ーザが意識することなく、常に最新の登録情報を利用し
て所望の通信装置との間で通信を行うことができる通信
装置を提供する。 【解決手段】 各通信装置は管理テーブル14を保持し
ている。ある通信装置において通信路や通信手順、識別
情報等の変更が生じた場合には、当該変更に対応する登
録情報を生成し、管理テーブル14内の登録情報に従っ
て各通信装置1〜6に生成した登録情報を通知する。通
知を受けた各通信装置1〜6では、受け取った登録情報
により管理テーブル14を更新する。これによって、通
信システム内のすべての通信装置が常に最新の登録情報
を保持することになる。従って、いずれの通信装置のユ
ーザも、最新の登録情報を利用した通信が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の通信路ある
いは複数の通信手順を利用可能な通信装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、通信装置の多機能化とともに、通
信路や通信手順が多様化してきており、複数の通信路あ
るいは複数の通信手順を利用可能な通信装置が開発され
ている。例えば従来は公衆回線網(PSTN)を利用し
たファクシミリ通信しか行えなかったファクシミリ装置
が、内線網(PBX)が利用可能になり、さらにLAN
インタフェースを備え、LANに接続された端末との
間、あるいはさらにLANに接続されたイントラネット
あるいはインターネットを利用した通信も可能になって
きている。また通信手順についても、ファクシミリ通信
時の各種のプロトコルの他、LANやインターネットな
どを利用する際に用いられるSMTP、POP、HTT
Pなどといった様々な通信手順を利用した通信が可能に
なってきている。
【0003】このような通信路や通信手順の多様化に伴
って、相手先の通信装置を特定する際には、それぞれの
通信路や通信手順に応じた識別情報を利用しなければな
らない。例えば公衆回線網を利用する場合には識別情報
は電話番号であり、LANやインターネットを利用する
場合にはIPアドレスが用いられ、特に電子メールで送
信する場合には電子メールアドレス、通信手順としてH
TTPを利用する場合にはURLが相手先の通信装置の
識別情報となる。
【0004】従来、複数の通信路や通信手順を利用可能
な通信装置では、利用する通信路や通信手順を設定する
とともに、設定した通信路や通信手順に応じて相手先の
通信装置の識別情報を設定する必要があった。そのた
め、相手先の通信装置においてどのような通信路及び通
信手順が利用可能であるかを知った上で、相手先の通信
装置に合わせて通信路や通信手順の設定を行う必要があ
った。また、相手先の通信装置も複数の通信路や通信手
順が利用可能な場合、同じ相手先であっても異なる識別
情報を設定しなければならない場合が発生し、その設定
は非常に煩雑であった。さらに、いずれの通信路あるい
は通信手順を利用するかはユーザに任されており、通信
を行うたびに通信路や通信手順を選択する操作を行わな
ければならず、煩雑であった。
【0005】また、相手先の通信装置において利用でき
る通信路や通信手順に変更が生じたり、通信装置自体が
更新あるいは新たに追加された場合、その変更事項が通
知されなければ利用できないし、相手先においても他の
通信装置のユーザに変更事項を通知しなければならな
い。そのため、通信装置に変更を生じた側も、また変更
された通信装置と通信する側も、いずれも煩雑な作業を
行わなければならず、またそれぞれの通信装置で変更な
どが生じるたびに作業を行わなければならなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、ユーザが煩雑な操作を行う
必要がなく、通信路や通信手順の違いや、それらの通信
路及び通信手順に対応する識別情報の違いをユーザが意
識することなく、また通信システム内の通信装置におい
て通信路や通信手順、識別情報の変更が生じてもその変
更をユーザが意識することなく、所望の通信装置との間
で通信を行うことができる通信装置を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、通信装置にお
いて、複数の通信路及び通信手順により通信が可能な通
信手段と、各通信装置で利用可能な通信路及び通信手順
と該通信路及び通信手順で用いる識別情報を含む複数の
登録情報からなる管理テーブルと、前記登録情報の1つ
を利用した通信を制御する制御手段を有し、該制御手段
は、前記登録情報を他の通信装置へ前記通信手段から通
知する機能を有することを特徴とするものである。登録
情報の通知は、例えば通信手段で通信可能な通信路ある
いは通信手順に変更が生じたとき、あるいはユーザから
の指示に従って、少なくとも自機の登録情報を通知する
ように構成することができる。
【0008】また本発明は、通信装置において、複数の
通信路及び通信手順により通信が可能な通信手段と、各
通信装置で利用可能な通信路及び通信手順と該通信路及
び通信手順で用いる識別情報を含む複数の登録情報から
なる管理テーブルと、前記登録情報の1つを利用した通
信を制御する制御手段を有し、該制御手段は、他の通信
装置から前記登録情報を受け取ったとき該登録情報によ
り前記管理テーブルを更新する機能を有することを特徴
とするものである。なお、他の通信装置に対して前記管
理テーブル内の登録情報の転送を依頼する機能を有し、
該依頼により送られてくる登録情報を受け取って前記管
理テーブルを更新するように構成することもできる。
【0009】このように本発明の通信装置では、通信時
に相手先の通信装置に対応する登録情報の1つを例えば
所定の優先順位に従って選択して相手先の通信装置との
通信を行う。このとき、ユーザは相手先の通信装置を指
定するだけでよく、通信路や通信手順の設定及び通信路
及び通信手順に対応する識別情報の設定をいちいち行っ
たり通信路や通信手順の選択を意識する必要がなく、自
動的に通信路や通信手順、識別情報などが選択されて通
信が行われる。
【0010】また、例えば通信可能な通信路や通信手順
に変更があった場合には、その通信路や通信手順の変更
に伴う登録情報の変更を他の通信装置に通知される。こ
の通知を受けた通信装置は、保持している管理テーブル
を更新する。これによって、ある通信装置に変更が発生
した場合に、変更が発生した通信装置のユーザがいちい
ち各通信装置のユーザに通知することなく、自動的に、
あるいはユーザの指示に従って登録情報の通知が行わ
れ、他の通信装置においても、ユーザが更新の作業を行
うことなく、自動的に管理テーブルの更新が行われる。
従って、通信装置に変更を生じた側も、また変更された
通信装置と通信する側も、いずれも煩雑な作業から解放
されることになる。さらに、このような更新の作業は、
通信装置間の通知のみであるため迅速に行われ、通知さ
れた登録情報によって管理テーブルが自動更新されるの
で、ユーザは常に最新の状態で通信装置を利用すること
ができる。なお、新規に設置した場合等のように管理テ
ーブルに登録情報が存在しない場合には、他の通信装置
に問い合わせて登録情報を受け取るとよい。これによっ
て、初期の登録情報の設定作業などからもユーザを解放
することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の通信装置の実施
の一形態を含む通信システムの一例を示すブロック図で
ある。図中、1〜6は通信装置、11は制御部、12は
通信部、13は記憶部、14は管理テーブル、21は公
衆回線網、22は内線網、23,24はLAN、25は
インターネットである。この例では6台の通信装置を示
し、また通信路として公衆回線網21、内線網22,L
AN23,24とLAN23,24を利用したインター
ネット25を示している。もちろん、通信システム内の
通信装置の台数は制限されない。また、通信路としてこ
れ以外の通信路が存在していてもよく、例えば有線の通
信路の他、無線や光などの通信路が存在していてもよ
い。また各通信路を用いた場合の通信手順についてもい
くつか存在する場合がある。
【0012】図1に示す例では、通信装置1は公衆回線
網21,内線網22,LAN23を経由した通信が可能
であり、通信装置2は公衆回線網21、内線網22を経
由した通信が可能であり、通信装置3は公衆回線網2
1、LAN23を経由した通信が可能である。また通信
装置4はLAN24を経由した通信が可能であり、通信
装置5は公衆回線網21,内線網22,LAN24を経
由した通信が可能であり、通信装置6は公衆回線網2
1,LAN24を経由した通信が可能である。通信シス
テム中の通信装置は、任意の通信路及び通信手順によっ
て通信が可能である。
【0013】通信装置1は、制御部11,通信部12,
記憶部13などを含んで構成されている。なお、ここで
は通信装置1についてのみ内部構成を示したが、他の通
信装置2〜6についても同様の構成を含んで構成されて
いるものとする。
【0014】制御部11は、通信装置1の各部を制御
し、通信部12を介して他の通信装置との送受信を実現
する。図示しない操作部や通信装置1に接続された他の
装置から相手先の通信装置が指定されると、指定された
相手先の通信装置を特定する特定情報により後述する記
憶部13中の管理テーブル14を検索し、1ないし複数
の登録情報を取得する。複数の登録情報が存在する場合
には、所定の優先順位によっていずれかを選択し、選択
した登録情報中の通信路及び通信手順によって通信部1
2を介して相手先の通信装置と通信を行う。
【0015】登録情報を選択する際の優先順位として
は、例えば管理テーブル14への登録順や、優先順位の
設定が行われていればその設定に従ったり、通信路ある
いは通信手順の種類に順位付けを行っておくなどの優先
順位で選択することができる。あるいは、各通信路及び
通信手順を利用した場合の相手先の通信装置への通信コ
ストを比較して低コストの登録情報を利用したり、相手
先の受信能力に応じ、当該通信において最適な受信能力
に関する情報が登録されている登録情報を選択するよう
に構成してもよい。また、他の通信装置を中継して通信
を行った方が有利な場合もあり、中継を利用するか否か
も優先順位を決める際に考慮することもできる。さら
に、上述のようにして選択した登録情報に従って通信を
行った結果、通信を正常に終了させることができなかっ
た場合には、次の順位の登録情報を選択して再度通信を
行うように制御することができる。
【0016】また、相手先の通信装置との間で直接的に
通信できない場合には、この通信装置1から通信可能な
通信装置であって、その通信装置が相手先の通信装置と
通信可能な通信装置を中継可能な通信装置とし、その中
継可能な通信装置に対して相手先の通信装置への中継を
依頼して、中継可能な通信装置との間で通信を行い、間
接的に相手先の通信装置との間で通信を行う。また逆
に、他の通信装置から中継の依頼を受けて中継する機能
を有していてもよい。
【0017】さらに制御部11は、通信部12で通信に
利用可能な通信路や通信手順、識別情報などに変更があ
った場合、その変更に応じた管理テーブル14の登録情
報を生成し、生成した登録情報を管理テーブル14に登
録されている各通信装置へ通信部12から通知する機能
を有している。このとき、後述のように管理テーブル1
4に自機の登録情報を保持している場合には、その登録
情報の更新も行う。また、通知するタイミングは、通信
路や通信手順、識別情報などの変更が装置に登録された
時点で行ったり、あるいは、ユーザからの指示に従って
行うことができる。ユーザからの指示による登録情報の
通知は、利用可能な通信路や通信手順、識別情報などに
変更がなくても行うことが可能である。さらに、通知す
る情報は変更が生じたまたは追加された自機の登録情報
に限らず、管理テーブル14の一部または全体を通知し
てもよい。登録情報の削除の場合には、削除の旨の通知
を行えばよい。
【0018】さらにまた制御部11は、ユーザからの指
示に従い、ある通信装置に対して管理テーブル内の登録
情報の転送を依頼する機能を付加しておくことができ
る。例えばユーザが管理テーブル14を更新したい場合
や、通信装置の新設時、あるいは管理テーブル14のデ
ータを消去してしまった場合などにおいては、多くの通
信装置の登録情報を設定することは多大な労力を必要と
する。このような場合に、ある通信装置に対して管理テ
ーブル内の登録情報の転送を依頼し、登録情報の通知を
受けて上述のように管理テーブル14を更新すればよ
い。これによってユーザの労力は軽減される。なお、新
設時には、自機の登録情報の通知を各通信装置に対して
行うことになる。
【0019】通信部12は、1ないし複数の通信路を利
用した通信が可能である。また、制御部11の制御に従
い、同じ通信路であっても1ないし複数の通信手順によ
って通信を行うことが可能である。図1に示した例で
は、通信部12は通信路として公衆回線網21,内線網
22,LAN23及びLAN23を介してインターネッ
ト25を利用した通信が可能である。またこれらの通信
路を用いた種々の通信手順による通信が可能であり、例
えば公衆回線網21を用いる場合であればG3やG4に
よる通信が可能であったり、LAN23を用いる場合で
あれば情報を電子メールとして転送する際に用いられる
SMTP及びPOP3のほか、HTTP、FTPなどを
選択的に利用可能に構成されていてよい。
【0020】記憶部13は、各種の情報を記憶する。特
に管理テーブル14を記憶している。管理テーブル14
は、通信装置を特定する特定情報と、その通信装置と通
信する際に利用可能な通信路及び通信手順と、その通信
路及び通信手順で用いる識別情報、その他種々の情報を
組にした登録情報が多数登録されたテーブルである。登
録情報は、同じ通信装置であっても通信路や通信手順が
異なれば異なる登録情報として登録される。そのため、
1台の通信装置について、複数の登録情報を登録可能で
ある。
【0021】図2は、管理テーブルの一例の説明図であ
る。図2に示す管理テーブル14の例では、端末名と特
定番号、通信路、識別情報、通信手順、中継可否、受信
能力などの情報を組にしており、各行がそれぞれ登録情
報である。端末名及び特定番号は、相手先の通信装置を
特定するための特定情報であり、利用者が相手先を指定
する場合にはこれらの端末名あるいは特定番号によって
指定可能である。なお、端末名は自機内において、また
特定番号はシステム内において、それぞれ重複しないよ
うに設定可能である。例えば、端末名は各通信装置の利
用者が任意に設定できる相手先の通信装置の名称として
利用することが可能である。また、通信装置間で登録情
報の授受を行う際には、特定番号によって各通信装置を
特定する。制御部11が登録情報の通知を行う際には、
端末名などは通知の対象としないように構成してもよ
い。
【0022】通信路は、公衆回線網21が利用可能であ
れば“PSTN”、内線網22が利用可能であれば“P
BX”、LAN23あるいはLAN24が利用可能であ
れば“LAN”として示している。なお、LANが利用
可能な場合、LANを経由してインターネットやイント
ラネットが利用可能であるものとしている。もちろん他
の通信路が利用可能であれば、その利用可能な通信路が
このフィールドに明示される。
【0023】また、各通信路において利用する通信手順
を対応づけて示している。同じ通信路でも複数の通信手
順を利用可能な場合があり、その場合には通信路と通信
手順の対ごとに登録情報を設定する。例えば通信装置4
においては、通信路としてLAN24が利用可能である
が、通信手順としてT.38と、T.37S及びT.3
7Fを利用可能である。もちろん、通信手順は図2に示
されているものに限られるものではない。また、ある通
信路で使用できる通信手順が1つに限られる場合には、
通信手順は通信路の種類から特定できるので、明示的に
設定しておく必要はない。
【0024】識別情報は、各通信路あるいは各通信手順
において通信装置を特定する際の情報である。例えば、
公衆回線網21であれば電話番号であり、内線網22で
あれば内線番号、LAN23,24において電子メール
を利用する場合には電子メールアドレス、HTTPを利
用する場合にはURL、他のプロトコルでは例えばIP
アドレスなどが識別情報となる。
【0025】中継可否の情報は、他の通信装置への転送
機能を有しているか否かを示すものである。例えば相手
先の通信装置と直接通信できない場合に、自装置と通信
可能であり、かつ、相手先の通信装置と通信可能な通信
装置に中継を依頼し、実質的に相手先の通信装置との間
で通信を行うことができる。しかし、自装置と通信可能
であり、かつ、相手先の通信装置と通信可能であって
も、中継機能を有していなければ中継を依頼することが
できない。従って、中継を依頼する前にこの中継可否の
フィールドを参照して、中継機能を有していることを確
認してから中継を依頼することができる。
【0026】受信能力としては、ここでは解像度、最大
記録紙サイズ、符号化方式、カラー記録の可否などの情
報を有している。例えば通信路として公衆回線網21を
用い、通信手順としてT.30を用いる場合には、通信
手順中で能力を確認し合うので、相手先の能力を通信の
時点で確認し、その範囲内で最大限の能力により通信を
行うことができる。しかし、例えば通信路としてLAN
23,24やインターネット25を利用し、通信手順と
してSMTP等を利用する場合、相手先の能力について
は通信時に知ることができない。このような場合に、こ
の受信能力のフィールドを参照することによって通信
路、通信手順ごとに相手先の能力を知ることができる。
これによって、相手先の能力を最大限に活かした通信が
可能になり、通信により交換される情報の品質劣化をな
くし、あるいは最小限にとどめることができる。なお、
受信能力としてどのような情報を保持するかは任意であ
る。また、ここでは各登録情報毎に受信能力を保持する
ものとしているが、例えば管理テーブルとは別に、各通
信装置とその通信装置の能力を対応づけた能力テーブル
を記憶部13に格納しておくことも可能である。
【0027】図2に示した管理テーブルの構成は一例で
あって、他の種々の情報を付加したり、あるいは不要な
フィールドを適宜削除してもよい。例えば端末名を設け
ずに常に特定番号により通信装置を特定するように構成
してもよいし、中継を依頼しないシステム構成であれば
中継可否のフィールドは不要である。逆に中継を行う通
信装置については明示的に指示してもよい。また、すべ
ての通信路及び通信手順を利用する場合において通信中
に能力交換を行うことができれば受信能力のフィールド
は不要である。
【0028】次に、本発明の通信装置の実施の一形態を
含む通信システムにおける動作の一例について説明す
る。相手先の通信装置との通信を行う際には、まず、指
示された通信装置に対応する管理テーブル14中の登録
情報の一つを所定の優先順位に従って選択する。このと
き、相手先の通信装置と直接通信を行うことができない
場合がある。このような場合には他の通信装置を中継し
て通信を行うとよい。また、優先順位によっては、相手
先の通信装置と直接通信するよりも他の通信装置を中継
して通信を行うことが選択される場合もある。例えばL
ANやインターネットを利用した通信を行うことができ
ない通信装置で同報通信を行う場合には、LANを通じ
て通信可能な通信装置に中継を依頼すると電子メールに
よる同報機能を利用できるため効率よく配信を行うこと
ができる。このように他の通信装置に中継を依頼する場
合には、中継を行う通信装置に対応する管理テーブル1
4中の登録情報の一つを選択する。そして、選択された
登録情報に従って通信路及び通信手順を選択し、識別情
報を用いて相手先の通信装置あるいは中継する通信装置
との通信を行う。
【0029】このように、本発明では通信路や通信手順
の選択は自動的に行われる。従って、相手先の通信装置
が複数の通信路や通信手順を有している場合でも、利用
者は通信路や通信手順の選択及びそれに伴う電話番号や
アドレスなどの識別情報の設定をいちいち行う必要がな
い。また、他の通信装置を中継する場合でも、中継を行
う旨を自動的に選択し、中継する通信装置の選択や通信
路及び通信手順等の選択も自動的に行われるため、この
ような場合でも利用者はきわめて容易に相手先との通信
を行うことができる。
【0030】なお、最初に選択した通信路及び通信手順
により通信が失敗した場合には、次の優先順位の登録情
報を選択し直して通信を行うことができる。この場合、
通信路や通信手順を変更するほか、直接通信から中継通
信に切り替えたり、あるいはその逆を行ったり、または
中継先を変更するなどといったことが発生する場合もあ
る。これらの切り換えについても自動的に行うことがで
きる。
【0031】図3は、本発明の通信装置の実施の一形態
を含む通信システムにおいて登録情報変更時の動作の一
例の説明図である。ここでは、通信装置4において内線
網22を利用した通信が可能になった場合を想定してい
る。このような場合、従来は通信装置4と通信を行う通
信装置1〜3,5,6に対して、それぞれ、内線網22
を利用した通信が可能になった旨と内線番号などを例え
ば文書などで通知していた。しかし本発明では、通信装
置4は、内線網22を利用する場合の通信手順や内線番
号、受信能力などの情報とともに登録情報を生成する。
例えば図3(B)に示したような登録情報を生成するこ
とができる。なお、管理テーブルに自機の登録情報が登
録されている場合には、生成した登録情報によって通信
装置4内の管理テーブルを更新する。この場合には新た
な登録情報が追加されることになる。
【0032】通常は、通信路や通信手順、識別情報、能
力などに変更が生じた場合、装置に対して各種の設定を
行うことになり、これに基づいて上述のように登録情報
を生成することになる。登録情報の生成は、このような
設定の変更が行われた時点で、変更を検出して自動的に
行うことができる。あるいは、ユーザからの指示によっ
て行うことができる。
【0033】そして、少なくとも生成した登録情報を他
の通信装置1〜3、5,6に対して配信する。登録情報
の配信は、管理テーブルに登録されている登録情報を利
用して行う。このとき、各通信装置1〜3,5,6に対
して順次配信するほか、同報通信を利用して配信するこ
とができる。いずれの配信の場合も、上述のような通常
の通信時と同様に登録情報の一つを選択し、選択した登
録情報に従って通信を行えばよい。例えば通信装置1,
3,5,6に対しては電子メールを利用した同報通信を
利用することができる。また通信装置2に対しては、例
えば内線網22などを利用して個別に通信を行い、少な
くとも新たに生成した登録情報を配信すればよい。もち
ろん、配信方法はこの例に限られるものではなく、例え
ば他の通信装置を中継して配信するなど、種々の配信方
法を利用可能である。
【0034】また、通信路の追加に限らず、登録情報と
して登録されている各種のデータ、例えば通信路、通信
手順、識別情報、受信能力など、いずれの情報の変更や
追加、削除などについて同様にして新たな登録情報の配
信を行う。配信する情報は、新たな登録情報のみに限ら
れるものではなく、例えば1台の通信装置に関するすべ
ての登録情報を配信対象としたり、管理テーブル全体を
配信対象としてもよい。
【0035】配信する登録情報のフォーマットは、例え
ばバイナリ形式で配信するほか、例えばXMLなどの構
造化文書形式など、種々のフォーマットにて配信するこ
とができる。
【0036】上述のようにして登録情報の配信を受け取
った側の通信装置では、受け取った登録情報によって管
理テーブルを更新する。上述のように通信装置4におい
て内線網22を利用した通信が可能になった場合には、
各通信装置1〜3,5,6においては通信装置4に対応
する登録情報として、受け取った登録情報を管理テーブ
ルに追加する。これによって、通信装置4における通信
路の追加は、他のすべての通信装置1〜3,5,6に伝
えられ、すべての通信装置において管理テーブルは同一
の内容に変更されることになる。このとき、通信装置1
〜3,5,6のユーザは、通信装置4に対する登録情報
の変更操作などを行う必要がなく、管理テーブルは自動
的に最新の登録情報に更新される。従って、各通信装置
のユーザは、他の通信装置における通信路や通信手順、
識別情報などの変更を関知せずに、常に最新の登録情報
を用いて通信を行うことができる。
【0037】図4は、新規に通信装置が通信システムに
追加される場合の動作の一例の説明図、図5は、新たに
生成される登録情報の一例の説明図である。図中、7は
通信装置、26はLANである。従来、新規に通信装置
を導入したり、通信装置を交換する場合、相手先の通信
装置に関する各種の情報は最初から設定し直さなければ
ならなかった。また、例えば故障などによってメモリが
クリアされ、管理テーブルの登録情報を喪失してしまっ
た場合も同様であった。しかし本発明では、通信システ
ム内の既知の通信装置に対して管理テーブル内の登録情
報の転送を依頼する機能を付加しておくことができる。
また、そのような依頼を受け、管理テーブル内の登録情
報を、依頼元へ転送する機能を付加しておくことができ
る。このような機能を利用すると、その時点で最新の管
理テーブルを自動的に構成することが可能である。
【0038】図4に示す例では、新規に通信装置7が通
信システムに追加される場合を示している。通信装置7
は、通信装置1〜6と同様の管理テーブルに関する各種
の機能を有している。通信装置7は、LAN26に接続
され、インターネット24を経由して他の通信装置1〜
6と通信を行うことが可能である。
【0039】このように通信装置7が追加された場合、
通信装置7において通信のための各種の設定が行われた
後、設定終了を検知して、あるいはユーザからの指示を
受けて、自機の登録情報を生成する。生成した登録情報
の一例を図5に示している。そして、生成した登録情報
を通信システム内の既知の通信装置へ送り、管理テーブ
ル内の登録情報の転送を依頼する()。この例では通
信装置6に対して管理テーブル内の登録情報の転送を依
頼するものとして図示している。
【0040】管理テーブル内の登録情報の転送を依頼さ
れた通信装置6では、受け取った通信装置7からの登録
情報によって保持している管理テーブルを更新する。そ
して、更新後の管理テーブル内の登録情報を、依頼元の
通信装置7へ転送する()。通信装置7は、転送され
てきた登録情報を管理テーブルに登録すればよい。これ
によって、新設された通信装置7では、他の通信装置1
〜6に対する登録情報の入力などを行わずに、管理テー
ブルを構築して利用することができる。しかも、受け取
る登録情報は、上述のように常に更新されているので、
最新の登録情報管理テーブルに登録して利用することが
できる。
【0041】さらに、通信装置7に対する登録情報を、
他の通信装置1〜5に対しても通知する。この例では、
通信装置7から管理テーブル内の登録情報の転送を依頼
された通信装置6が他の通信装置1〜5に対して通知す
る()ものとして図示している。この場合、他の通信
装置1〜5に対しては、通信装置7の登録情報のみを通
知したり、あるいは管理テーブル内の登録情報全体また
は一部を通知してもよい。
【0042】あるいは、通信装置6から管理テーブル内
の登録情報の転送を受けた通信装置7が、受け取った登
録情報に従って各通信装置1〜5に対して自機の登録情
報あるいは自機の登録情報を含む管理テーブル内の登録
情報全体または一部を配信するように構成してもよい。
【0043】通知を受け取った通信装置では、受け取っ
た登録情報によって管理テーブルをそれぞれ更新すれば
よい。このようにして、新規に通信装置が追加された場
合でも、その追加された通信装置の登録情報が通信シス
テム内のすべての通信装置に伝達され、管理テーブルを
常に最新の状態に保つことができる。従って、いずれの
通信装置のユーザも、登録あるいは変更の操作を行うこ
となく、常に最新の登録情報を利用して通信を行うこと
ができる。なお、新規に通信装置が追加されて相手先と
して指定可能になったこと自体は、当該新規に追加され
た通信装置との通信が必要なユーザに対して何らかの方
法によって通知される必要がある。もちろん、各通信装
置において登録情報の変更を例えばプリントアウトした
り表示するなどしてユーザへ伝えるように構成してもよ
い。
【0044】なお、通信装置の交換の場合には、登録情
報の削除と、上述のような新規追加の処理を行えばよ
い。また、例えば新規に通信装置を導入した場合には、
例えば登録情報を選択する際の優先順位に関する各種の
情報などについても必要となる。これらの情報について
も、通信システム内のある通信装置に対して転送を要求
し、受け取るように構成してもよい。これによって、優
先順位に関する条件設定などの各種の設定入力の労力を
軽減することができる。もちろんこのほかの各種の情報
についても、互いに要求に応じて転送し、共有し合うこ
とが可能である。
【0045】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、管理テーブルに各通信装置において利用可能
な通信路及び通信手順、識別情報などを登録情報として
保持しているので、各通信装置のユーザは、相手先の通
信装置を指定するだけで、自動的に通信路及び通信手順
が選択され、通信が行われるため、簡易に相手先の通信
装置と通信を行うことができる。また、利用可能な通信
路及び通信手順、識別情報などに変更が生じた場合で
も、変更された登録情報が速やかに他の通信装置へ通知
され、他の通信装置が保持している管理テーブルが更新
される。従って、各通信装置のユーザは、そのような変
更に対応して煩雑な操作を行う必要はなく、常に最新の
管理テーブル内の登録情報を利用して通信を行うことが
できる。さらに、新規に通信装置を導入する場合でも、
管理テーブルの登録情報の転送を受けるとともに新規に
導入した通信装置の登録情報を配信することによって、
通信システム内のすべての通信装置の管理テーブルが自
動的に更新される。従って新規に導入した通信装置にお
いても登録情報の入力設定などの手間がかからず、また
他の通信装置においても自動的に新規の通信装置の登録
情報を登録して利用可能とすることができる。このよう
に、本発明によれば、通信装置の利便性を格段に向上さ
せることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の通信装置の実施の一形態を含む通信シ
ステムの一例を示すブロック図である。
【図2】管理テーブルの一例の説明図である。
【図3】本発明の通信装置の実施の一形態を含む通信シ
ステムにおいて登録情報変更時の動作の一例の説明図で
ある。
【図4】新規に通信装置が通信システムに追加される場
合の動作の一例の説明図である。
【図5】新たに生成される登録情報の一例の説明図であ
る。
【符号の説明】
1〜7…通信装置、11…制御部、12…通信部、13
…記憶部、14…管理テーブル、21…公衆回線網、2
2…内線網、23,24,26…LAN、25…インタ
ーネット。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の通信路及び通信手順により通信が
    可能な通信手段と、各通信装置で利用可能な通信路及び
    通信手順と該通信路及び通信手順で用いる識別情報を含
    む複数の登録情報からなる管理テーブルと、前記登録情
    報の1つを利用した通信を制御する制御手段を有し、該
    制御手段は、前記登録情報を他の通信装置へ前記通信手
    段から通知する機能を有することを特徴とする通信装
    置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、前記通信手段で通信可
    能な通信路あるいは通信手順に変更が生じたとき、少な
    くとも自機の登録情報を他の通信装置へ通知することを
    特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、ユーザからの指示に従
    って少なくとも自機の登録情報を他の通信装置へ通知す
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の通
    信装置。
  4. 【請求項4】 複数の通信路及び通信手順により通信が
    可能な通信手段と、各通信装置で利用可能な通信路及び
    通信手順と該通信路及び通信手順で用いる識別情報を含
    む複数の登録情報からなる管理テーブルと、前記登録情
    報の1つを利用した通信を制御する制御手段を有し、該
    制御手段は、他の通信装置から前記登録情報を受け取っ
    たとき該登録情報により前記管理テーブルを更新する機
    能を有することを特徴とする通信装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、他の通信装置に対して
    前記管理テーブル内の登録情報の転送を依頼する機能を
    有しており、該依頼により送られてくる登録情報を受け
    取って前記管理テーブルを更新することを特徴とする請
    求項4に記載の通信装置。
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