JP2003166873A - 乗員重量測定装置 - Google Patents

乗員重量測定装置

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JP2003166873A
JP2003166873A JP2001364288A JP2001364288A JP2003166873A JP 2003166873 A JP2003166873 A JP 2003166873A JP 2001364288 A JP2001364288 A JP 2001364288A JP 2001364288 A JP2001364288 A JP 2001364288A JP 2003166873 A JP2003166873 A JP 2003166873A
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probe
coil spring
light receiving
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JP2001364288A
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Michihiro Katsuragi
道裕 桂木
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境変化や経年変化がなく、正確な測定結果
が安定して得られる乗員重量測定装置を提供する。 【解決手段】 車両用シートに加わる荷重に応じて伸縮
するコイルばね104の伸縮量を光学的に測定し、測定
結果に基づいてシートに着座する乗員の重量を演算す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シートに着
座した乗員の重量を測定する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーを車両用シートの着座部内
に配設し、シートに着座した乗員の重量を測定する装置
が知られている(例えば特開平11−099902号公
報参照)。この装置では、光ファイバーがシート着座部
に渦巻き状や屈折状に配設され、一端が光源に接続され
他端が受光センサーに接続されている。
【0003】光源から入射した光は光ファイバーを通っ
て受光センサーへ伝搬する。このとき、光が内壁面へ入
射する角度が臨界角より小さい場合に光の散乱が起き
る。シートに乗員が着座していないときは光ファイバー
に負荷がかからず、光ファイバー内壁面への光の入射角
が臨界角より大きくなるため、光ファイバーに入射した
光は全反射を繰り返して伝搬する。つまり、シートに乗
員が着座していないときは光ファイバーに入射した光が
散乱しないため、光ファイバーの射出光量は入射光量に
ほぼ等しい。
【0004】一方、シートに乗員が着座しているときは
光ファイバーに負荷がかかり、負荷がかかっている部分
で光ファイバーが屈曲する。光ファイバーが屈曲する
と、光ファイバー内壁面への光の入射角が臨界角より小
さくなるため、入射光が光ファイバーの屈曲部分で散乱
する。つまり、シートに乗員が着座しているときは光フ
ァイバー内で光の散乱が起きるため、光ファイバーの射
出光量は入射光量よりも少なくなる。
【0005】光ファイバーから射出された光は受光セン
サーにより受光され、光量が検出される。この検出光
量、すなわち光ファイバーからの射出光量に基づいてシ
ートに着座している乗員の重量を演算する。
【0006】受光センサーにより検出される光量は光フ
ァイバーの屈曲量と相関関係があり、屈曲量が多ければ
多いほど光の散乱量が多くなるため、受光センサーの検
出光量が減少する。つまり、受光センサーの検出光量が
少ないほど光ファイバーの屈曲量が多い。一方、光ファ
イバーの屈曲量はシートに加わる荷重に等しいことが分
かっている。したがって、光ファーバーから射出され受
光センサーにより検出される光量が少ないほど、シート
に加わる荷重、すなわち乗員の重量が大きいと判断でき
る。
【0007】また、車両用シート着座部のクッションフ
レームに荷重センサーを取り付け、この荷重センサーに
クッションばねの端部を連結して乗員の着座を感知する
装置が知られている(例えば特開2001−18035
3号公報参照)。この装置では、乗員の着座によりクッ
ションばねが撓んだときのばねにかかる荷重を荷重セン
サーにより電気的に測定している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シートのク
ッション材として一般的に使用されているウレタンパッ
ドは、温度や湿度などの環境変化や経年変化によって撓
み特性が変化することが知られている。上述した前者の
装置では、シート荷重により光ファイバーが屈曲して光
が拡散するので、この光拡散による射出光量の減少量に
基づいてシート荷重を演算する。しかし、前者の装置に
おいてウレタンパッドと光ファイバーを組み合わせた場
合、環境変化や経年変化によって荷重に対する光ファイ
バーの屈曲量が変化してしまい、正しい荷重を測定でき
ないという問題がある。
【0009】また、上述した後者の装置では、測定結果
の精度と信頼性を向上させるために複数のクッションば
ねにかかる荷重を測定しようとすると、測定対象のクッ
ションばねの数だけ荷重センサーと電気回路基板を用意
し、荷重センサーと電気回路基板とを隣接して配置しな
いと電気的なノイズを受けやすいので、基板の配置スペ
ースやコスト面で難点がある。
【0010】本発明の目的は、環境変化や経年変化がな
く、正確な測定結果が安定して得られる乗員重量測定装
置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】(1) 請求項1の発明
は、車両用シートに加わる荷重に応じて伸縮するコイル
ばねの伸縮量を光学的に測定する光学測定手段と、前記
光学測定手段による測定結果に基づいて前記シートに着
座する乗員の重量を演算する演算手段とを備える。 (2) 請求項2の乗員重量測定装置の前記光学測定手
段は、前記コイルばねの一端に投光用プローブと受光用
プローブを固定するとともに他端に反射鏡を固定し、前
記投光用プローブから投光され前記反射鏡により反射さ
れた光を前記受光用プローブで受光し、その受光量に基
づいて前記コイルばねの伸縮量を測定するようにしたも
のである。 (3) 請求項3の乗員重量測定装置の前記光学測定手
段は、レーザー光を用いるとともに、前記投光用プロー
ブおよび前記受光用プローブの光軸が前記コイルばねの
伸縮方向と平行になるように前記投光用プローブと前記
受光用プローブを設置するようにしたものである。こと
を特徴とする乗員重量測定装置。 (4) 請求項4の乗員重量測定装置の前記光学測定手
段は、前記投光用プローブから投光される光を集光する
ための集光レンズを有し、前記投光用プローブおよび前
記受光用プローブの光軸が前記コイルばねの伸縮方向と
平行になるように前記投光用プローブと前記受光用プロ
ーブを設置するようにしたものである。 (5) 請求項5の乗員重量測定装置は、前記投光用プ
ローブと前記受光用プローブを円筒部材の中に設置する
とともに、前記円筒部材を前記コイルばねの中に収納し
て前記コイルばねの一端に固定し、前記円筒部材の内側
に摺動可能に勘合する円柱部材を設け、前記円柱部材の
端面に前記反射鏡を設置するとともに、前記円柱部材を
前記コイルばねの一端に固定するようにしたものであ
る。 (6) 請求項6の乗員重量測定装置の前記光学測定手
段は、前記コイルばねの中に第1円筒部材を収納して前
記第1円筒部材を前記コイルばねの一端に固定し、前記
第1円筒部材の中をスリットで区分して投光用空間と受
光用空間を形成し、前記投光用空間に投光用プローブを
設置するとともに前記受光用空間に受光用プローブを設
置し、前記第1円筒部材の内側に摺動可能に勘合する第
2円筒部材を設け、前記第2円筒部材を前記コイルばね
の他端に固定するとともに、前記第2円筒部材の内側に
前記スリットを閉じる仕切り板を設け、前記投光用空間
の前記投光用プローブから投光された光が前記スリット
の開口部を通って前記受光用空間に入り、前記受光用空
間に入った光を前記受光用プローブにより受光し、前記
受光用プローブの受光量に基づいて前記コイルばねの伸
縮量を測定するようにしたものである。 (7) 請求項7の乗員重量測定装置は、複数のコイル
ばねのそれぞれに前記光学測定手段を設け、前記演算手
段は前記複数の光学測定手段による測定結果に基づいて
乗員の重量を演算するようにしたものである。
【0012】
【発明の効果】(1) 請求項1の発明によれば、車両
用シートに加わる荷重に応じて伸縮するコイルばねの伸
縮量を光学的に測定し、測定結果に基づいてシートに着
座する乗員の重量を演算するようにしたので、環境変
化、経年変化および電気的ノイズの影響を受けずに、乗
員重量の正確な測定結果が安定して得られる。 (2) 請求項2の発明によれば、コイルばねの一端に
投光用プローブと受光用プローブを固定するとともに他
端に反射鏡を固定し、投光用プローブから投光され反射
鏡により反射された光を受光用プローブで受光し、その
受光量に基づいてコイルばねの伸縮量を測定するように
したので、環境変化、経年変化および電気的ノイズの影
響を受けずに、正確なコイルばねの伸縮量が安定して得
られる。 (3) 請求項3の発明によれば、レーザー光を用いる
とともに、投光用プローブおよび受光用プローブの光軸
がコイルばねの伸縮方向と平行になるように投光用プロ
ーブと受光用プローブを設置するようにしたので、請求
項2の上記効果に加え、コイルばねの伸縮量をさらに正
確に測定できる。 (4) 請求項4の発明によれば、投光用プローブから
投光される光を集光レンズにより集光し、投光用プロー
ブおよび受光用プローブの光軸がコイルばねの伸縮方向
と平行になるように投光用プローブと受光用プローブを
設置するようにしたので、レーザー光を用いなくても、
環境変化、経年変化および電気的ノイズの影響を受けず
に、正確なコイルばねの伸縮量が得られる。 (5) 請求項5の発明によれば、投光用プローブと受
光用プローブを円筒部材の中に設置するとともに、円筒
部材をコイルばねの中に収納してコイルばねの一端に固
定し、円筒部材の内側に摺動可能に勘合する円柱部材を
設け、円柱部材の端面に反射鏡を設置するとともに、円
柱部材をコイルばねの一端に固定するようにしたので、
請求項2の上記効果に加え、車両用シートに入る外部か
らの光を遮蔽してさらに正確なコイルばねの伸縮量が得
られる。 (6) 請求項6の発明によれば、コイルばねの中に第
1円筒部材を収納して第1円筒部材をコイルばねの一端
に固定し、第1円筒部材の中をスリットで区分して投光
用空間と受光用空間を形成し、投光用空間に投光用プロ
ーブを設置するとともに受光用空間に受光用プローブを
設置し、第1円筒部材の内側に摺動可能に勘合する第2
円筒部材を設け、第2円筒部材をコイルばねの他端に固
定するとともに、第2円筒部材の内側にスリットを閉じ
る仕切り板を設け、投光用空間の投光用プローブから投
光された光がスリットの開口部を通って受光用空間に入
り、受光用空間に入った光を受光用プローブにより受光
し、受光用プローブの受光量に基づいてコイルばねの伸
縮量を測定するようにしたので、環境変化、経年変化お
よび電気的ノイズの影響を受けずに、正確なコイルばね
の伸縮量が安定して得られる。 (7) 請求項7の発明によれば、複数のコイルばねの
それぞれに光学測定手段を設け、複数の光学測定手段に
よる測定結果に基づいて乗員の重量を演算するようにし
たので、請求項1の上記効果に加え、さらに正確な乗員
重量を測定することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】《発明の第1の実施の形態》図1
は、第1の実施の形態の車両用シートのクッションフレ
ームを示す斜視図である。図1(a)は一般的な車両用シ
ートのクッションフレームを示す。クッションフレーム
101は、枠状の底面部101aの周囲から側面部10
1bが起立した形状となっており、底面部101aには
クッションばね体102が取り付けられている。クッシ
ョンばね体102は、ワイヤーを縦横に組んで面状体を
形成したワイヤーマット103と、ワイヤーマット10
3の周囲に取り付けられた複数のコイルばね104とか
ら構成される。
【0014】各コイルばね104は、一端のフック部1
04aがクッションフレーム101の底部101aに掛
止され、他端のフック部104aがワイヤーマット10
3に掛止される。コイルばね104の中央のコイル部1
04bは荷重に応じて伸縮し、コイルばね104にかか
る荷重とコイル部104b両端の変位量、すなわちコイ
ルばね104の伸縮量とは比例関係にある。なお、図1
(a)では1つのコイルばね104にのみフック部104
aとコイル部104bの符号を付して説明したが、他の
すべてのコイルばねも同様の構造と機能を有する。
【0015】この第1の実施の形態では、図1(b)に示
すように、各コイルばね104の内側に円筒形の光ファ
イバー保持ケース105と反射鏡保持ケース106とを
取り付ける(詳細後述)。さらに、乗員重量の計測部1
10をクッションフレーム101の側面部101bの内
側に設置し、この計測部110と各光ファイバー保持ケ
ース105との間を、側面部101bの内側に沿って配
設した投光用光ファイバー107と受光用光ファイバー
108で結ぶ。なお、図1(b)では1つのコイルばねに
対してのみ円筒形の光ファイバー保持ケース105およ
び反射鏡保持ケース106の符号を付して説明したが、
他のすべてのコイルばねも同様の構造と機能を有する。
【0016】図2は第1の実施の形態のコイルばね10
4、光ファイバー保持ケース105および反射鏡保持ケ
ース106の詳細を示す斜視図である。光ファイバー保
持ケース105は、円筒部105aと底面部105bと
から構成される。この光ファイバー保持ケース105の
円筒部105aは、コイルばね104のコイル部104
bの中に挿入される。そして、コイル部104bの終端
が円筒部105aの底面部105b側に突設された凸部
105cにはめ込まれ、光ファイバー保持ケース105
がコイル部104bの一端に固定される。また、光ファ
イバー保持ケース105の底面部105bには、投光用
光ファイバー107と受光用光ファイバー108とが接
続される。
【0017】一方、反射鏡保持ケース106は、円柱部
106aと底面部106bとから構成される。この反射
鏡保持ケース106の円柱部106aは、光ファイバー
保持ケース105の円筒部105aの中に挿入され、コ
イルばね104の伸縮方向に摺動可能に勘合される。そ
して、コイル部104bの終端が円柱部106aの底面
部106b側に突設された凸部106cにはめ込まれ、
反射鏡保持ケース106がコイル部104bの他端に固
定される。
【0018】コイルばね104の一方のフック部104
aは、光ファイバー保持ケース105に設けられた溝穴
105dを貫通して底面部105bの外に突出し、図1
(b)に示すようにクッションフレーム101の底部10
1aに掛止される。同様に、コイルばね104の他方の
フック部104aは、反射鏡保持ケース106に設けら
れた溝穴106dを貫通して底面部106bの外に突出
し、図1(b)に示すようにワイヤーマット103に掛止
される。
【0019】図3は、第1の実施の形態のコイルばね1
04、光ファイバー保持ケース105および反射鏡保持
ケース106の詳細を示す断面図である。光ファイバー
保持ケース105の底面部105bには、投光用光ファ
イバー107の投光プローブ107aと受光用光ファイ
バー108の受光プローブ108aとが、光ファイバー
保持ケース105の円筒部105aの伸展方向、すなわ
ちコイルばね104の伸縮方向と平行に光ファイバー保
持ケース105の内側に差し込まれ、固定されている。
また、反射鏡保持ケース106の円柱部106aの終端
面、すなわち投光プローブ107aと受光プローブ10
8aと対向する面には反射鏡109が設置される。
【0020】乗員がシートに着座してクッションフレー
ム101のワイヤーマット103が下方に押圧される
と、コイルばね104の伸長にともなって光ファイバー
保持ケース105から反射鏡保持ケース106が引き出
され、図3(a)の状態から(b)の状態になる。コイルば
ね104の伸縮量はほぼ乗員の重量に比例するから、光
ファイバー保持ケース105からの反射鏡保持ケース1
06の引き出し量、すなわち投受光プローブ107a,
108aの先端から反射鏡109までの距離が乗員の重
量に比例する。
【0021】光ファイバーの投受光用プローブ107
a,108aを保持する光ファイバー保持ケース円筒部
105aと、反射鏡109を保持する反射鏡保持ケース
円柱部106aとを、コイルばね104の伸縮方向(変
位方向)にスライド可能に勘合させることによって、両
ケース105,106の伸縮がスムーズに行われると同
時に、投受光用プローブ107a,108aの光軸に対
する反射鏡の角度を一定に保つことができ、コイルばね
104の伸縮量を正確に計測することができる。また、
投受光用プローブ107a,108aや反射鏡109へ
の異物の付着を防止することができる。
【0022】投光用光ファイバー107および受光用光
ファイバー108はともに、可撓性を有するガラスやプ
ラスチックなどの単数または複数本に束ねた線状のコア
を、比較的屈折率の小さい軟質のクラッド層により被覆
して構成され、光はコアに閉じ込められた状態で入射方
向に伝搬される。複数のコイルばね104から引き出さ
れた投受光用光ファイバー107,108は、クッショ
ンフレーム101の側面部101bの内側に沿って配設
され、すべて計測部110に接続される。
【0023】図4は、第1の実施の形態の光反射式変位
計測の構成と測定原理の概要を示す。投光器111は電
源112に接続されており、安定化増幅器113と光源
114とを備えている。光源114には、白色光を得る
ためのフィラメント型電球、通常の発光ダイオード、レ
ーザー発光ダイオード、レーザー発振器などが用いられ
る。なお、レーザー光以外の光源を用いる場合には、光
の拡散を防止するために集光レンズ115を介して光源
111から光を照射するのが望ましい。
【0024】投光器111から照射された光は投光用光
ファイバー107へ入射し、投光プローブ107aの先
端から反射鏡109に向かって投光される。次に、反射
鏡109で反射された光は受光プローブ108aに入射
し、受光用光ファイバー108を介して受光器116へ
導かれる。受光器116は、フォトトランジスターなど
の光電変換器から構成され、反射光の光量に応じたレベ
ルの電気信号を出力する。受光器116の出力は増幅器
117により増幅され、荷重計算部118へ送られる。
荷重計算部118は、電気信号のレベル、すなわち反射
光の光量に基づいてシートに着座している乗員の重量を
計算する。
【0025】ここで、投光プローブ107aと受光プロ
ーブ108aとの端面の光の投光角を等しくしておけ
ば、投受光プローブ107a,108aの先端から反射
鏡109までの距離がシート荷重により伸長すると、反
射鏡109の投光面積が図4(a)に示す状態から(b)に
示す状態へ変化し、受光プローブ108aへ入射する反
射光、すなわち反射鏡109上の投光面と受光面とが重
なり合った領域119の面積が増加し、反射光量が増加
する。
【0026】このように第1の実施の形態では、投光プ
ローブ107aと受光プローブ108aを光ファイバー
保持ケース105の円筒部105aの中に設置するとと
もに、円筒部105aをコイルばね104のコイル部1
04bの中に収納してコイル部104bの一端に固定
し、円筒部105aの内側に摺動可能に勘合する反射鏡
保持ケース106の円柱部106aを設け、円柱部10
6aの端面に反射鏡109を設置するとともに、円柱部
109をコイル部104bの一端に固定するようにし
た。また、光源114にレーザー光を用いるとともに、
投光プローブ107aおよび受光プローブ108aの光
軸がコイル部104bの伸縮方向と平行になるように投
光プローブ107aと受光プローブ108aを設置する
ようにした。そして、受光プローブ108aから受光用
光ファイバー108に入射した光量を計測してシートに
着座した乗員の重量を演算するようにしたので、環境変
化、経年変化および電気的ノイズの影響を受けずに、単
一の計測部110で情報を収集して演算処理を行うこと
ができ、乗員重量の正確な測定結果が安定して得られ
る。
【0027】特許請求の範囲の構成要素と第1の実施の
形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわ
ち、コイル部104bがコイルばねを、光ファイバー保
持ケース105、投光プローブ107a、受光プローブ
108a、反射鏡保持ケース106、反射鏡109、投
光器111、光源112および受光器116が光学測定
手段を、荷重計算部118が演算手段を、光ファイバー
保持ケース105の円筒部105aが円筒部材を、反射
鏡保持ケース106の円柱部106aが円柱部材をそれ
ぞれ構成する。なお、本発明の特徴的な機能を損なわな
い限り、各構成要素は上記構成に限定されるものではな
い。
【0028】《発明の第2の実施の形態》図5は、第2
の実施の形態のコイルばね104、光ファイバー保持ケ
ース120および仕切り板保持ケース121の詳細を示
す斜視図である。また、図6は、第2の実施の形態のコ
イルばね104、光ファイバー保持ケース120および
仕切り板保持ケース121の詳細を示す縦断面図であ
る。さらに、図7は、第2の実施の形態の光ファイバー
保持ケース120の詳細を示す横断面図である。なお、
この第2の実施の形態の車両用シートのクッションフレ
ームと乗員重量の計測部の構成は、それぞれ図1および
図4に示す構成と同様であり、説明を省略する。
【0029】光ファイバー保持ケース120は、円筒部
120dと底面部120eとから構成される。この光フ
ァイバー保持ケース120の円筒部120dは、コイル
ばね104のコイル部104bの中に挿入される。そし
て、コイル部104bの終端が円筒部120dの底面部
120e側に突設された凸部120fにはめ込まれ、光
ファイバー保持ケース120がコイル部104bの一端
に固定される。また、光ファイバー保持ケース120の
底面部120eには、投光用光ファイバー107と受光
用光ファイバー108とが接続される。
【0030】一方、仕切り板保持ケース121は、円筒
部121bと底面部121cとから構成される。この仕
切り板保持ケース121の円筒部121bは、光ファイ
バー保持ケース120の円筒部120dの中に挿入さ
れ、コイルばね104の伸縮方向に摺動可能に勘合され
る。そして、コイル部104bの終端が円筒部121b
の底面部121c側に突設された凸部121dにはめ込
まれ、仕切り板保持ケース121がコイル部104bの
他端に固定される。
【0031】コイルばね104の一方のフック部104
aは、光ファイバー保持ケース120に設けられた溝穴
120gを貫通して底面部120eの外に突出し、図1
(b)に示すようにクッションフレーム101の底部10
1aに掛止される。同様に、コイルばね104の他方の
フック部104aは、仕切り板保持ケース121に設け
られた溝穴121eを貫通して底面部121cの外に突
出し、図1(b)に示すようにワイヤーマット103に掛
止される。
【0032】光ファイバー保持ケース120の円筒部1
20d内は、スリット120aにより投光空間120b
と受光空間120cとに区分される。投光空間120b
には投光用光ファイバー107の投光プローブ107a
が、受光空間120cには受光用光ファイバー108の
受光プローブ108aがそれぞれ、円筒部120dの伸
展方向、すなわちコイルばね104の伸縮方向と平行に
光ファイバー保持ケース120の内側に差し込まれ、固
定されている。
【0033】仕切り板保持ケース121の円筒部121
b内には仕切り板121aが設けられており、仕切り板
保持ケース121の円筒部121bが光ファイバー保持
ケース120の円筒部120dの中に挿入されると、仕
切り板121aがスリット120aの中に挿入されてス
リット120aが閉じられる。
【0034】乗員がシートに着座していない状態ではコ
イルばね104が収縮しており、図6(a)に示すよう
に、仕切り板保持ケース121の円筒部121bが光フ
ァイバー保持ケース120の円筒部120d内に深く挿
入された状態になる。この状態では、光ファイバー保持
ケース120のスリット120aが仕切り板121aに
より閉じられており、投光プローブ107aから照射さ
れた光は投光空間120b内に留まり、受光空間120
cの受光プローブ108aに入射しない。
【0035】乗員がシートに着座してクッションフレー
ム101のワイヤーマット103が下方に押圧される
と、コイルばね104の伸長にともなって光ファイバー
保持ケース120から仕切り板保持ケース121が引き
出され、図6(b)に示す状態になる。この状態では、光
ファイバー保持ケース120のスリット120aから仕
切り板121aが引き出されてスリット120aが開
き、投光プローブ107aから照射された光がスリット
120aを通って受光空間120cへ入り、受光プロー
ブ108aへ入射する。
【0036】スリット120aの開度は光ファイバー保
持ケース120からの仕切り板保持ケース121の引き
出し量に比例し、また光ファイバー保持ケース120か
らの仕切り板保持ケース121の引き出し量はコイルば
ね104の伸縮量に比例し、さらにコイルばね104の
伸縮量は乗員の重量に比例するから、スリット120a
の開度は乗員重量に比例することになる。したがって、
乗員の重量が重いほどスリット120aの開度が大きく
なり、スリット120aを通って受光空間120cの受
光プローブ108aに入射する光量が増加するので、受
光用光ファイバー108で伝達される光量を計測部11
0で計測することによって、乗員の重量を演算すること
ができる。
【0037】このように第2の実施の形態では、コイル
ばね104のコイル部104bの中に光ファイバー保持
ケース120の円筒部120dを収納して円筒部120
dをコイル部104bの一端に固定し、円筒部120d
の中をスリット120aで区分して投光空間120bと
受光空間120cを形成し、投光空間120bに投光プ
ローブ107aを設置するとともに受光空間120cに
受光プローブ108aを設置し、円筒部120dの内側
に摺動可能に勘合する仕切り板保持ケース121の円筒
部121bを設け、円筒部121bをコイル部104b
の他端に固定するとともに、円筒部121bの内側にス
リット120aを閉じる仕切り板121aを設け、投光
空間120bの投光プローブ107aから投光された光
がスリット120aの開口を通って受光空間120cに
入り、受光空間120cに入った光を受光プローブ10
8aにより受光し、受光プローブ108aから受光用光
ファイバー108に入射した光量を計測してシートに着
座した乗員の重量を演算するようにしたので、環境変
化、経年変化および電気的ノイズの影響を受けずに、単
一の計測部110で情報を収集して演算処理を行うこと
ができ、乗員重量の正確な測定結果が安定して得られ
る。
【0038】特許請求の範囲の構成要素と第2の実施の
形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわ
ち、コイル部104bがコイルばねを、光ファイバー保
持ケース120、投光プローブ107a、受光プローブ
108a、スリット120a、仕切り板保持ケース12
1、仕切り板121a、投光器111、光源112およ
び受光器116が光学測定手段を、荷重計算部118が
演算手段を、光ファイバー保持ケース120の円筒部1
20dが第1円筒部材を、仕切り板保持ケース121の
円筒部121bが第2円筒部材をそれぞれ構成する。な
お、本発明の特徴的な機能を損なわない限り、各構成要
素は上記構成に限定されるものではない。
【0039】なお、上述した一実施の形態はいずれもシ
ートクッション側に乗員重量測定装置を設置する例を示
したが、シートバック側に乗員重量測定装置を設置し、
シートバック側のたわみを計測して同様な判断を行うこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の車両用シートのクッショ
ンフレームを示す斜視図である。
【図2】 第1の実施の形態のコイルばね、光ファイバ
ー保持ケースおよび反射鏡保持ケースの詳細を示す斜視
図である。
【図3】 第1の実施の形態のコイルばね、光ファイバ
ー保持ケースおよび反射鏡保持ケースの詳細を示す断面
図である。
【図4】 第2の実施の形態の光反射式変位計測の構成
と測定原理の概要を示す図である。
【図5】 第2の実施の形態のコイルばね、光ファイバ
ー保持ケースおよび仕切り板保持ケースの詳細を示す斜
視図である。
【図6】 第2の実施の形態のコイルばね、光ファイバ
ー保持ケースおよび仕切り板保持ケースの詳細を示す縦
断面図である。
【図7】 第2の実施の形態の光ファイバー保持ケース
の詳細を示す横断面図である。
【符号の説明】
101 クッションフレーム 101a 底面部 101b 側面部 102 クッションばね 103 ワイヤーマット 104 コイルばね 104a フック部 104b コイル部 105 光ファイバー保持ケース 105a 円筒部 105b 底面部 105c 凸部 105d 溝穴 106 反射鏡保持ケース 106a 円柱部 106b 底面部 106c 凸部 106d 溝穴 107 投光用光ファイバー 107a 投光プローブ 108 受光用光ファイバー 108a 受光プローブ 109 反射鏡 110 計測部 111 投光器 112 電源 113 安定化電源 114 光源 115 集光レンズ 116 受光器 117 増幅器 118 荷重計算部 119 領域 120 光ファイバー保持ケース 120a スリット 120b 投光空間 120c 受光空間 120d 円筒部 120e 底面部 120f 凸部 120g 溝穴 121 仕切り板保持ケース 121a 仕切り板 121b 円筒部 121c 底面部 121d 凸部 121e 溝穴

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両用シートに加わる荷重に応じて伸縮す
    るコイルばねの伸縮量を光学的に測定する光学測定手段
    と、 前記光学測定手段による測定結果に基づいて前記シート
    に着座する乗員の重量を演算する演算手段とを備えるこ
    とを特徴とする乗員重量測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の乗員重量測定装置におい
    て、 前記光学測定手段は、前記コイルばねの一端に投光用プ
    ローブと受光用プローブを固定するとともに他端に反射
    鏡を固定し、前記投光用プローブから投光され前記反射
    鏡により反射された光を前記受光用プローブで受光し、
    その受光量に基づいて前記コイルばねの伸縮量を測定す
    ることを特徴とする乗員重量測定装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の乗員重量測定装置におい
    て、 前記光学測定手段は、レーザー光を用いるとともに、前
    記投光用プローブおよび前記受光用プローブの光軸が前
    記コイルばねの伸縮方向と平行になるように前記投光用
    プローブと前記受光用プローブを設置することを特徴と
    する乗員重量測定装置。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の乗員重量測定装置におい
    て、 前記光学測定手段は、前記投光用プローブから投光され
    る光を集光するための集光レンズを有し、前記投光用プ
    ローブおよび前記受光用プローブの光軸が前記コイルば
    ねの伸縮方向と平行になるように前記投光用プローブと
    前記受光用プローブを設置することを特徴とする乗員重
    量測定装置。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれかの項に記載の乗員
    重量測定装置において、 前記光学測定装置は、前記投光用プローブと前記受光用
    プローブを円筒部材の中に設置するとともに、前記円筒
    部材を前記コイルばねの中に収納して前記コイルばねの
    一端に固定し、前記円筒部材の内側に摺動可能に勘合す
    る円柱部材を設け、前記円柱部材の端面に前記反射鏡を
    設置するとともに、前記円柱部材を前記コイルばねの一
    端に固定することを特徴とする乗員重量測定装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の乗員重量測定装置におい
    て、 前記光学測定手段は、前記コイルばねの中に第1円筒部
    材を収納して前記第1円筒部材を前記コイルばねの一端
    に固定し、前記第1円筒部材の中をスリットで区分して
    投光用空間と受光用空間を形成し、前記投光用空間に投
    光用プローブを設置するとともに前記受光用空間に受光
    用プローブを設置し、 前記第1円筒部材の内側に摺動可能に勘合する第2円筒
    部材を設け、前記第2円筒部材を前記コイルばねの他端
    に固定するとともに、前記第2円筒部材の内側に前記ス
    リットを閉じる仕切り板を設け、 前記投光用空間の前記投光用プローブから投光された光
    が前記スリットの開口部を通って前記受光用空間に入
    り、前記受光用空間に入った光を前記受光用プローブに
    より受光し、前記受光用プローブの受光量に基づいて前
    記コイルばねの伸縮量を測定することを特徴とする乗員
    重量測定装置。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかの項に記載の乗員
    重量測定装置において、 複数のコイルばねのそれぞれに前記光学測定手段を設
    け、前記演算手段は前記複数の光学測定手段による測定
    結果に基づいて乗員の重量を演算することを特徴とする
    乗員重量測定装置。
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