JP2003158980A - 防除噴霧機のブーム昇降制御装置 - Google Patents
防除噴霧機のブーム昇降制御装置Info
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Abstract
備え、これらブームをアクチュエータの駆動により上
下、拡開する防除噴霧機(ブームスプレーヤー)では、
作業終了時に前記ブームを収納する際、側方ブームの前
後中間部が運転席の側方に位置し、運転者が機体から降
りる際に邪魔になる場合が有った。 【解決手段】 前記防除噴霧機には、機体のエンジン停
止を検出する検出器46を設け、エンジン停止時に、前
記側方ブームを、運転者が運転席から降りる際に邪魔に
ならない位置へ上動または下動させる構成とした。
Description
ーム昇降制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術、及び、発明が解決しようとする課題】従
来の防除噴霧機では、機体に中央ブームと側方ブームか
ら成る防除噴霧装置を設け、アクチュエータの駆動によ
り前記中央ブーム及び側方ブームを上下動自在、且つ中
央ブームに対し側方ブームを機体の両側部に沿って後ろ
上がり状に折りたたみ自在に構成した防除噴霧機が知ら
れている。そして、作業終了時にブームを収納する際、
側方ブームの前後中間部が運転席の側方部に位置する
為、運転者が機体から降りる際に邪魔になる場合が有っ
た。 【0003】 【課題を解決するための手段】この発明は、従来装置の
このような不具合を解消しようとするものであって、次
のような技術的手段を講じた。即ち、機体(1)に中央
ブーム(2)と側方ブーム(3,3)から成る防除噴霧
装置(4)を設け、アクチュエータ(25)の駆動によ
り前記中央ブーム(2)及び側方ブーム(3,3)を上
下動自在、且つ中央ブーム(2)に対し側方ブーム
(3)を機体(1)の両側部に沿って後ろ上がり状に折
りたたみ自在に構成した防除噴霧機において、前記防除
噴霧機には、機体(1)のエンジン停止時に、前記側方
ブーム(3)を、運転者が運転席(11)から降りる際
に邪魔にならない位置へ上動または下動させる制御構成
を備えたことを特徴とする防除噴霧機のブーム昇降制御
装置とした。 【0004】 【発明の実施の形態】図例は、前後車輪6,7が等径の
乗用管理機である移動農機8であって、この移動農機8
の機体1前部に取り付ける防除噴霧装置4に、この発明
を折り込んでいる。移動農機8の主フレームである機体
1前後には、側面図で示すように前車輪6,6と後車輪
7,7が備えられており、前車輪6,6間上方の機体1
にはエンジン9が搭載されその上方や側方等廻りをボン
ネット10等で覆っている。後車輪7,7間上方には座
席11が設けられ、運転者が着座すると目の前のボンネ
ット10後部にハンドル12が位置している。13はフ
ロアであって、運転者が足を置く場所である。ボンネッ
ト10後部のハンドル12下方には計器盤14が備えら
れている。ハンドル12を左右に操舵すると、前後車輪
6,7は同時に操舵される四輪操舵の構成としており、
操舵に応じて正確に圃場内の泥土上を走行可能としてい
る。 【0005】フロア13上方に配設された座席11廻り
には、薬液タンク55がフロア13上に着脱自在に取り
付けられている。15は受台であって、昇降用の二点リ
ンク16後部のヒッチ17に取り付けられた箱状枠体で
あって、内部に液体用のポンプ18を設け図示しない外
部動力取出用のPTO軸で駆動しており、薬液タンク5
5内の水または薬剤入りの薬液を、機体1前部の防除噴
霧装置4部を構成する中央ブーム2や左右の側方ブーム
3,3に、独立して設ける図示しない配管を介してそれ
ぞれ別個に圧送している。 【0006】機体1前部のボンネット10左右側方部の
前フレーム19には上方に向かって支枠20,20が突
設され、この左右の支枠20,20から前方に上下のリ
ンク21,22が略平行に突出している。上下リンク2
1,22の先端にはフロントヒッチ23がピンで軸着2
4,24され、下部リンク22とフロントヒッチ23間
に取り付けたギヤードモーターである伸縮アクチュエー
タ25の伸縮操作により、上下リンク21,22とフロ
ントヒッチ23は昇降動する。 【0007】フロントヒッチ23は作業機取付具であっ
て、左右の側枠26,26間を上下のロッド27,28
で左右連結し、該下ロッド28に後述する防除噴霧装置
4のフック板29,29を係合させ取付ピン30,30
で固定している。フック板29,29は移動農機8の前
幅より略幅広に構成した主枠31から突設しておりフロ
ントヒッチ23に、このフック板29,29を介して主
枠31を昇降自在に取り付けている。さらに、主枠31
には中央ブーム2を略平行状に配設しており、この中央
ブーム2には複数のノズル32,32...を取り付け
て前述の圧力水を圃場表面に噴霧可能としている。 【0008】主枠31の左右端部には支軸33が設けら
れ、この支軸33を中心として左右の側方ブーム3,3
が図4で示すように左右側方に一直線状に伸びた作業状
態と、図3実線で示すように90度折りたたんだ非作業
状態とに、電動式のギヤードモーター等の伸縮具34,
34を操作して姿勢変更を行なう。35は取付板であっ
て主枠31から一体的に突設し、36は可動板であって
側方ブーム3の支軸33近傍に突設し、この取付板35
と可動板36間に伸縮具34を取り付けている。 【0009】側方ブーム3を非作業状態に折りたたんだ
位置に略平行して、図3,4で示すように支柱37,3
7を主枠31の両端部に直角方向に突設している。この
支柱37の突出先端には握り38,38が設けられ、こ
の左右の握り38,38を作業者が持ち上げてフック板
29,29をフロントヒッチ23に取り付けるものであ
る。また、この支柱37にオンオフスイッチである検出
器5を設けており、側方ブーム3が折りたたんだ状態に
なると、この検出器5のスイッチを押圧して折りたたま
れていることを知らせる。39は転輪であって、中央ブ
ーム2と左右の側方ブーム3,3である防除噴霧装置4
を折りたたんで移動農機8から取り外した際に、握り3
8,38部を運転者が握って地面上を移動容易としてい
る。 【0010】電気回路に関し、図4に基づいて説明す
る。座席11近傍右側に設けた操作盤40には、左右の
側方ブーム3,3をそれぞれ独立して開閉操作する左右
の開閉スイッチ41,42とフロントヒッチ23を昇降
操作するブーム上下スイッチ43を配設している。そし
て、ブーム上下スイッチ43と伸縮アクチュエータ25
が電気回路で接続されており、運転者によりフロントヒ
ッチ23を昇降操作自在として、ここに取り付けた防除
噴霧装置4を手動で上下操作する。また、左右の開閉ス
イッチ41,42はそれぞれ左右の伸縮具34,34と
独立して電気回路で接続されており、運転者の手動操作
により左右の側方ブーム3,3を中央ブーム2と同方向
の一直線状に伸ばした作業位置に操作したり、一方の側
方ブーム3を図1の仮想線で示すように移動農機8の側
方上部に折りたたんだ姿勢として薬剤の散布幅を狭くし
て作業したり、両方の側方ブーム3を移動農機8の側方
に折りたたんで非作業姿勢とする等の手動操作を行なえ
る。 【0011】この時側方ブーム3が移動農機8の側方に
折りたたまれたのを、左右の検出器5,5でそれぞれ検
出しCPU44に伝達すると、側方ブーム3,3の突出
上端部を自動的に図1の実線で示す方向に下降する。図
例では、この側方ブーム3,3の突出上端部の自動下降
操作を、伸縮アクチュエータ25の自動縮みによりフロ
ントヒッチ23全体の下降として行なっているが、別の
形態として、側方ブーム3,3の前側支点を図1の方向
から見て時計方向に右廻ししても良い。45は下限検出
器であって、側方ブーム3が収納状で下降するときの下
限位置を検出するものであって、この下限検出器45の
感知により伸縮アクチュエータ25の自動縮みを停止す
る。48はバッテリーである。 【0012】このように、側方ブーム3,3の左右両方
を折りたたむ手動操作は、散布作業完了時にしか行なわ
ないから、この完了後に移動農機が直接またはトラック
等に積載されて道路を移動走行することが考えられ、こ
の移動走行時に自動的に側方ブーム3の後端を下降する
から、特別の操作をすることなく建造物や立ち木や等の
障害物への接当が少なくなり安全に移動できる。 【0013】図5は、この発明の制御構成を説明した図
である。46はエンジン停止検出器であって、エンジン
9の停止をCPU44に伝達するとき、約5秒程度タイ
マー47を介してタイマー47作動の間だけ伸縮アクチ
ュエータ25を作動させて、側方ブーム3の前後中間部
である座席11の側方部を上げまたは下げて、運転者が
移動農機8の運転席から降りる際に側方ブーム3が邪魔
にならない位置に所定時間移動変更する。 【0014】図6,図7で示すものは、別の要部である
散布しながら走行する際の旋回制御に関する実施例であ
り、以下説明する。前述したように、図例の移動農機8
の前後車輪6,7は同時に操舵される四輪操舵の構成と
しており、前後輪切角センサ49,49により前後の操
舵角度を検出しCPU44に伝えている。また、ハンド
ル12下方の計器盤14には、旋回スタートスイッチ5
0と枕地長さ設定器51と散布幅設定器52が配設され
ている。図6における圃場端の畦Eと旋回を開始するA
点間の長さLを運転者が手動により枕地長さ設定器51
で設定し、機体1前部に取り付けた中央ブーム2と左右
の側方ブーム3,3の散布作業時の幅Tを散布幅設定器
52で手動設定する。 【0015】前後車輪6,7は操舵アクチュエータ53
により操舵され、旋回開始点Aで旋回スタートスイッチ
50を運転者がオン操作すると、それぞれの設定値に応
じて総舵角を自動制御して一つの半径Rで旋回したり、
「コ」字状に直線を含んだ旋回軌跡Kで旋回する。この
時内輪側の側方ブーム3下部の薬液散布量が多い場合に
は、薬液供給制御バルブ54により旋回制御を行なって
いる間、内輪側の散布を少なくすることも可能である。
この旋回制御では、移動農機8が圃場端において旋回ス
タートスイッチ50を押すと、自動的に前後車輪6,7
が必要角度操舵され旋回完了地点Bにおいて、略散布作
業幅Tの間隔だけ(T)の幅移動して、矢印Cのように
次工程の直進散布を開始するので、旋回容易でありなが
ら薬液散布の無駄が少なくなる。 【0016】 【発明の作用効果】この発明は、前記の構成により、次
のような技術的効果を奏する。即ち、機体(1)に中央
ブーム(2)と側方ブーム(3,3)から成る防除噴霧
装置(4)を設け、アクチュエータ(25)の駆動によ
り前記中央ブーム(2)及び側方ブーム(3,3)を上
下動自在、且つ中央ブーム(2)に対し側方ブーム
(3)を機体(1)の両側部に沿って後ろ上がり状に折
りたたみ自在に構成した防除噴霧機において、前記防除
噴霧機には、機体(1)のエンジン停止時に、前記側方
ブーム(3)を、運転者が運転席(11)から降りる際
に邪魔にならない位置へ上動または下動させる制御構成
を備えたことを特徴とする防除噴霧機のブーム昇降制御
装置としたものであるから、自らブームを操作する必要
が無く、運機体への乗降が容易となる。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 機体(1)に中央ブーム(2)と側方ブ
ーム(3,3)から成る防除噴霧装置(4)を設け、ア
クチュエータ(25)の駆動により前記中央ブーム
(2)及び側方ブーム(3,3)を上下動自在、且つ中
央ブーム(2)に対し側方ブーム(3)を機体(1)の
両側部に沿って後ろ上がり状に折りたたみ自在に構成し
た防除噴霧機において、前記防除噴霧機には、機体
(1)のエンジン停止時に、前記側方ブーム(3)を、
運転者が運転席(11)から降りる際に邪魔にならない
位置へ上動または下動させる制御構成を備えたことを特
徴とする防除噴霧機のブーム昇降制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002265362A JP3654275B2 (ja) | 2002-09-11 | 2002-09-11 | 防除噴霧機のブーム昇降制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002265362A JP3654275B2 (ja) | 2002-09-11 | 2002-09-11 | 防除噴霧機のブーム昇降制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25651396A Division JP3596190B2 (ja) | 1996-09-27 | 1996-09-27 | 防除噴霧機の側方ブーム自動下降装置 |
Publications (2)
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JP3654275B2 JP3654275B2 (ja) | 2005-06-02 |
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ID=19196821
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JP2002265362A Expired - Lifetime JP3654275B2 (ja) | 2002-09-11 | 2002-09-11 | 防除噴霧機のブーム昇降制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3654275B2 (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010158218A (ja) * | 2009-01-09 | 2010-07-22 | Maruyama Mfg Co Ltd | ブームスプレーヤ |
JP2012011312A (ja) * | 2010-06-30 | 2012-01-19 | Maruyama Mfg Co Ltd | ブームスプレーヤ |
JP2012170416A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Iseki & Co Ltd | 薬剤散布車の散布制御装置 |
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JP2013121330A (ja) * | 2011-12-09 | 2013-06-20 | Iseki & Co Ltd | 薬剤散布作業車 |
JP2014042484A (ja) * | 2012-08-27 | 2014-03-13 | Iseki & Co Ltd | 薬液散布作業車両 |
JP2015128446A (ja) * | 2015-03-13 | 2015-07-16 | 井関農機株式会社 | 乗用管理機 |
-
2002
- 2002-09-11 JP JP2002265362A patent/JP3654275B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3654275B2 (ja) | 2005-06-02 |
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