JP2003156864A - 電子写真感光体とその塗布方法及びチャック装置 - Google Patents

電子写真感光体とその塗布方法及びチャック装置

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JP2003156864A JP2001355883A JP2001355883A JP2003156864A JP 2003156864 A JP2003156864 A JP 2003156864A JP 2001355883 A JP2001355883 A JP 2001355883A JP 2001355883 A JP2001355883 A JP 2001355883A JP 2003156864 A JP2003156864 A JP 2003156864A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 浸漬塗布方法により、電子写真感光体用の塗
布液を均一に導電性基体に塗布する方法、複数本の同時
塗布方法及びチャック装置、或いはそれにより造られた
電子写真感光体を提供する。 【解決手段】 円筒状導電性基体を、チャック装置の下
端に設けたチャック部のチャック部材によって把持し、
塗布液中に浸漬して塗布する電子写真感光体の塗布方法
において、該基体に接触するチャック部材の前記基体に
対する把持長が、前記円筒状基体全長の0.1〜25%
(把持長率)であり、前記チャック部材を除くチャック
部の材質が熱伝導性の低い物質よりなることを特徴とす
る電子写真感光体の塗布方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等として用いられる画像形成装置に装填される電子写真
感光体(単に感光体ということあり)、その導電性基体
上に光導電性材料等の塗布液を浸漬塗布する塗布方法、
及び塗布時に用いるチャック装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子写真感光体の製造方法と
して、浸漬塗布方法は広く実施されており、その方法
は、基本的に塗布液槽の中に、被塗布物である導電性基
体を下降させていき、塗布したいところまで基体を浸漬
させた後、上昇させることによる。この浸漬塗布方法
は、円筒状(ドラム状)の感光体の製造方法として、生
産性、膜厚の均一性などにおいて優れた方法である。
【0003】しかしながら、塗布工程においては、様々
な問題を有している。例えば、塗布液に対して基体の温
度が高すぎる場合は、基体上での塗布液粘度が低下し液
ダレを起こすことにより、均一な塗膜を得ることができ
ない。また、塗布液に対して基体の温度が低すぎる場合
は、基体上での塗布液粘度が部分的に上昇し一部が厚膜
化する為、均一な塗膜を得ることができない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、浸漬
塗布方法により、電子写真感光体用の塗布液を均一に導
電性基体に塗布する方法、複数本の同時塗布方法及びチ
ャック装置、或いはそれにより造られた電子写真感光体
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は鋭意研究を
重ねた結果、上記の問題が生ずる原因が塗布後の導電性
基体或いは上層の塗布膜各部の温度差に起因することを
見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】このような各々の基体の各部位や複数本の
塗布の場合に基体の温度差が生ずる問題は、特に、溶媒
の蒸発速度によって差が生じることが知られており、浸
漬塗布後、温度差を小さくする手段が必要である。通
常、冷風の吹きつけなどによって強制冷却を行うが、そ
れによる個々の基体への冷却風の吹きつけ条件や、熱容
量の差異並びに熱伝導の差異のため、個々の基体間でさ
らに温度差が生じやすくなると考えられる。また、自然
冷却によっても熱伝導の差異による温度差が生じること
は明らかである。
【0007】本発明の目的は、下記構成の何れかを採る
ことにより達成される。 〔1〕 円筒状基体を、チャック装置の下端に設けたチ
ャック部のチャック部材によって把持し、塗布液中に浸
漬して塗布する電子写真感光体の塗布方法において、該
基体に接触するチャック部材の前記基体に対する把持長
が、前記円筒状基体全長の0.1〜25%(把持長率)
であり、前記チャック部材を除くチャック部の材質が熱
伝導性の低い物質よりなることを特徴とする電子写真感
光体の塗布方法。
【0008】〔2〕 複数個の円筒状基体を、各々チャ
ック装置の下端に設けたチャック部によって把持し、塗
布液中に浸漬して多数本を塗布する電子写真感光体の塗
布方法において、該複数の基体に接触するチャック部の
前記基体に対する把持長が、円筒状基体長の0.1〜2
5%(把持長率)であり、チャック部材を除くチャック
部の材質が熱伝導性の低い物質よりなることを特徴とす
る電子写真感光体の塗布方法。
【0009】〔3〕 前記チャック部材がOリングであ
ることを特徴とする〔1〕又は〔2〕記載の電子写真感
光体の塗布方法。
【0010】〔4〕 前記熱伝導性の低い物質がポリマ
ーであることを特徴とする〔1〕〜〔3〕の何れか1項
記載の電子写真感光体の塗布方法。
【0011】〔5〕 前記ポリマーが導電性ナイロンで
あることを特徴とする〔1〕〜〔4〕の何れか1項記載
の電子写真感光体の塗布方法。
【0012】〔6〕 前記塗布直後のチャックに把持さ
れた部分の導電性基体の表面温度と把持されていない表
面温度との温度差Mが2.0℃以内であることを特徴と
する〔1〕〜〔5〕の何れか1項記載の電子写真感光体
の塗布方法。
【0013】〔7〕 円筒状導電性基体を、チャック装
置の下端に設けたチャック部のチャック部材によって把
持し、電子写真感光体用の塗布液中に浸漬して塗布する
方法に用いるチャック装置において、該基体に接触する
チャック部材の前記基体に対する把持長が、円筒状基体
全長の0.1〜25%であり、前記チャック部材を除く
チャック部の材質が熱伝導性の低い物質よりなることを
特徴とするチャック装置。
【0014】〔8〕 〔1〕〜〔6〕の何れか1項記載
の塗布方法で作製されたことを特徴とする電子写真感光
体。
【0015】即ち、特開平10−186689号公報に
は塗布前の感光体の基体の温度を規定しているが、詳細
に検討した結果、塗布前の温度差よりも塗布後の温度差
を制御する方が重要であることが判明した。
【0016】塗布前に温度差がある導電性基体(単に基
体ということがある)を塗布液にほぼ全体を浸漬させる
と、通常熱伝導性の優れたアルミニウムドラムの導電性
基体を使用している為、ほぼ瞬時に同一表面温度に保持
される。ところが引き上げて塗膜を形成していく段階で
は、溶媒の蒸発熱、乾燥風、ドラムの内面に接触してい
る部材や把持部材の接触面積(把持長に相当する)の影
響を受け、温度差が出てくることが解ってきた。
【0017】この温度差の為、塗布ムラや塗布スジが発
生する。特に把持部の接触面積が小さかったり、ドラム
内面に接触する部材がポリマーやゴム等の熱伝導性の悪
い材料の場合、温度差が生じにくいことが判明した。こ
の理由については次のように考えられる。即ち、チャッ
ク部としてチャック部材のOリング近傍に金属例えばア
ルミニウムを使用した場合、把持時、Oリングは変形
し、アルミニウムの一部はドラムに接触し、ドラムの部
分的な熱容量を変えてしまう結果、この接触箇所の温度
低下が大きくなる。
【0018】逆にチャック部としてチャック部材のOリ
ング近傍に樹脂、例えばナイロン樹脂を使用した場合、
把持時にOリングは変形し、ナイロン樹脂の一部はドラ
ムに接触するが、もともと熱伝導性が悪いのでこの接触
部の温度への影響は少なく温度差Mは小さい。多数本の
場合も同様に考えられるが、多数本を均一に乾燥させる
乾燥風の流れの強さと、その制御は、1本のドラムを塗
布する場合と異なり更に困難な為に、この温度差Mが大
きくなる傾向にある。
【0019】しかし、この温度差を小さくすることによ
り、塗布ムラ、膜厚ムラが発生しない、又、多数本
同時塗布の場合でもドラム間の塗布ムラ、膜厚ムラが無
い、ことになり好ましい。
【0020】表面温度は公知の方法、例えば熱電対温度
計等の接触型温度計や非接触型の温度計等を用いて行う
ことが出来る。測定個所は基体内側の接触部に対応する
基体のA表面地点と、ドラム長の半分のB地点である。
従って本発明でいう温度差MとはA地点とB地点の温度
差を意味する(図1参照)。
【0021】図1は、本発明に係わる浸漬塗布装置のチ
ャック装置10とそれに把持された導電性基体1の概要
断面図である。
【0022】図1(イ)は、Oリングにより感光体の導
電性基体ドラムを把持するタイプである。
【0023】導電性基体1が、チャック部材のOリング
3により把持されていて、図示していないがチャック装
置を塗布液に向けて下げていき、導電性基体1はほぼ全
長が塗布液中に浸漬されることになる。5が把持する支
持装置、6がチャック部である。チャック部6に圧搾空
気が注入されると、Oリング3の径がやや広げられて、
導電性基体1の内壁に密着し、基体をしっかりと把持す
ることが出来る。
【0024】同様に、図1(ロ)は、風船チャック4に
より感光体の導電性基体を把持するタイプである。チャ
ック部材としては内部に空気を送り込むと膨張するゴム
状の風船チャック4を用い、導電性基体1をその内部に
接触させて把持することが出来る。
【0025】導電性基体の把持長は、基体全長の0.1
〜25%(把持長率)であり、好ましくは0.1〜10
%、更には0.3〜5%が好ましい。0.1%以下だと
把持が不安定となり、25%を越えると把持長が増す
為、却って温度ムラが発生しやすい。
【0026】把持長率とは、図1に示す如くに、導電性
基体ドラム長をLとして、ドラムに接触しているチャッ
ク部材長をdとすると、把持しているドラム長Lに対す
る割合であり、把持長率は(d/L)×100で計算さ
れる。
【0027】チャック部6は熱伝導性が悪い物質が良
い。熱伝導性が悪い部材とは、熱伝導率が2×10W・
-1・K-1以下を意味する。即ち樹脂、ゴム等のポリマ
ー類が良く、この中ポリマーに導電性を付与した樹脂、
例えば導電性ナイロン樹脂は基体にほこりを寄せ付けな
いこと、また静電火災を防止できるので好ましい。
【0028】なお、チャック部材としては、前記したと
おりOリング、風船チャック等があり、本発明はその何
れでも良い。
【0029】又、図2は、やはり本発明に係わる多数本
の浸漬塗布装置のチャック装置10とそれにOリング3
で把持された導電性基体1の概要斜視図である。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の電子写真感光体の製造方
法は、機能分離型の積層型感光体をはじめとして、何れ
の塗布層にも用いることが可能である。例えば、電子写
真感光体が、導電性基体上に少なくとも電荷発生層、電
荷輸送層を積層してなるものである場合、塗布液層は電
荷発生層であっても、電荷輸送層であってもよく、ま
た、電子写真感光体が、導電性基体上に少なくとも中間
層(下引き層)、電荷発生層、電荷輸送層を積層してな
るものである場合、塗布液層は、下引き層、電荷発生
層、電荷輸送層の何れであってもよい。
【0031】本発明の電子写真感光体に用いられる導電
性基体としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、ク
ロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアルミニウム、
チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス、金、バナ
ジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設
けたプラスチックフィルム等あるいは導電性付与剤を塗
布、または、含浸させた紙、およびプラスチックフィル
ム等が挙げられる。
【0032】さらに必要に応じて導電性支持体の表面
は、画質に影響のない範囲で各種の処理を行うことがで
きる。例えば、表面の酸化処理や薬品処理、及び、着色
処理等または、砂目立てなどの乱反射処理等を行うこと
ができる。
【0033】以下に、各塗布液層について説明する。下
引き層に用いる結着樹脂はポリエチレン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミ
ド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ
イミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニル
アルコール樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、ニトロセル
ロース、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、澱
粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、ジルコニウムキレート化合
物、ジルコニウムアルコキシド化合物、チタニルキレー
ト化合物、チタニルアルコキシド化合物、有機チタニル
化合物、シランカップリング剤等の公知の材料を用いる
ことができるが、これらに限定されるものではない。こ
れらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いる
ことができる。これらの結着樹脂に酸化チタンや酸化ア
ルミニウム、酸化ジルコニウム等の金属酸化物を分散さ
せても良い。
【0034】電荷発生層は電荷発生物質を主成分とし、
必要に応じて公知の結合剤、可塑剤、増感剤を用いるこ
とができる。電荷発生物質としては、アゾ顔料、ジスア
ゾ顔料、キノン顔料、キノシアニン顔料、ペリレン顔
料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、フタ
ロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピリリウム塩、ア
ズレニウム塩、三晶方型セレンなどが挙げられる。結着
樹脂としては、広範な絶縁性樹脂から選択することがで
きる。また、これらの電荷発生物質は単独あるいは2種
以上混合して用いることができる。また、ポリ−N−ビ
ニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニ
ルピレン、ポリシランなどの有機光導電性ポリマーから
選択することもできる。好ましい結着樹脂としては、ポ
リビニルブチラール樹脂、ポリアリレート樹脂(ビスフ
ェノールAとフタル酸の重縮合体等)、ポリカーボネー
ト樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂、アクリル樹
脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピリジン樹
脂、セルロース樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、カ
ゼイン、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリ
ドン樹脂等の公知の絶縁性樹脂をあげることができる
が、これらに限定されるものではない。また、これらの
結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることが
できる。
【0035】電荷輸送層は、電荷輸送物質を適当な結着
樹脂中に含有させて形成される。電荷輸送物質として
は、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘
導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−
[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリ
ン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、ジベン
ジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N’
−ジフェニル−N.N’−ビス−(3−メチルフェニ
ル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン
等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’−ジエチ
ルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフ
ェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−ト
リアミン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド
−1,1’−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導
体、2−フェニル−4−スチリルキナゾリン等のキナゾ
リン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキ
シフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p
−(2,2’−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニ
ルアニリン等のα−スチルベン誘導体、「ジャーナル
オブ イメージング サイエンス(Journalof
Imaging Science)」29巻、7〜1
0頁(1985)に記載されているエナミン誘導体、N
−エチルカルバゾール等のポリ−N−ビニルカルバゾー
ルおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾールエチルグ
ルタメートおよびその誘導体、さらにはピレン、ポリビ
ニルピレン、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアク
リジン、ポリ−9−ビフェニルアントラセン、ピレン/
ホルムアルデヒド樹脂、エチルカルバゾール/ホルムア
ルデヒド樹脂等の公知の電荷輸送物質を用いることがで
きるが、これらに限定されるものではない。また、これ
らの電荷輸送物質は単独あるいは2種以上混合して用い
ることができる。
【0036】さらに電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹
脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート
樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体、シリコーン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどの公知の
樹脂を用いることができるが、これらに限定されるもの
ではない。また、これらの結着樹脂は単独あるいは2種
以上混合して用いることができる。
【0037】中間層、電荷発生層および電荷輸送層の塗
布液作製に用いる溶剤には、例えば、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールなどのアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン( MEK)、シクロヘキサノ
ンなどのケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、
エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル
類、クロロホルム、ジクロルメタン、メチルクロリド
(塩化メチル)、ジクロルエタン、エチクロリド(塩化
エチル)、四塩化炭素、トリクロルエチルなどの脂肪族
ハロゲン化炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、酢
酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、あるいはベン
ゼン、トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジク
ロルベンゼンなどの芳香族類等の一般に電子写真感光体
の塗布液の作製に用いられる公知の有機溶媒を用いるこ
とができる。また、これらの溶剤は単独あるいは2種以
上混合して用いることができる。
【0038】本発明の場合、塗布液を占める全溶媒組成
に対して、50質量%より多くを占める溶媒の比蒸発速
度が、200以上(n−酢酸ブチルを基準)である塗布
液の場合効果が顕著である。
【0039】比蒸発速度が200以上(n−酢酸ブチル
を基準)である溶媒は、例えばメチルエチルケトン、メ
チルクロライド、エチルクロライド、メタノール、イソ
プロパノール等がある。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、無論、本発明の態様はこれら実施例に限定さ
れるものではない。
【0041】又、実施例において導電性基体としては、
直径30mmのアルミニウムドラムを使用した。又、文
中「部」とは「質量部」を表す。
【0042】実施例1 (中間層(UCL)の塗布)下記中間層塗布液を調製
し、図1(イ)のチャック部(Oリングがバイトン製
で、チャック部は導電性ナイロン樹脂)を有する浸漬塗
布方法にて、アルミニウム基体上に塗布した。乾燥膜厚
約2μmの良好な塗膜が得られた。把持長率は0.3%
であった。
【0043】〈中間層(UCL)塗布液〉下記中間層分
散液を同じ混合溶媒にて二倍に希釈し、一夜静置後に濾
過(フィルター;日本ポール社製のリジメッシュフィル
ター、公称濾過精度:5ミクロン、圧力;5N/c
2)し、中間層塗布液を作製した。
【0044】 中間層分散液の作製 ポリアミド樹脂CM8000(東レ社製) 1.0部 酸化チタンSMT500SAS(テイカ社製;表面処理は、シリカ処理、 アルミナ処理、及びメチルハイドロジェンポリシロキサン処理) 3.0部 メタノール 10部 上記の液を分散機としてサンドミルで10時間、バッチ
式にて分散して、中間層分散液を作製した。
【0045】実施例2 (電荷発生層(CGL)の塗布)下記電荷発生層塗布液
を調製し、図1(ロ)のチャック部を有する浸漬塗布法
にて、アルミニウム基体上に塗布した。乾燥膜厚約0.
2μmの良好な塗膜が得られた。把持長率は4.8%で
あった。
【0046】 〈電荷発生層(CGL)塗布液〉 Y型オキシチタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折の 最大ピーク角度が2θで27.3度) 20g ポリビニルブチラール(#6000−C、電気化学工業社製) 10g 酢酸t−ブチル 700g 4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン 300g 上記液を10時間サンドミルを用いて分散した。
【0047】実施例3 (電荷輸送層(CTL)の塗布)下記電荷輸送層塗布液
を調製し、図1(イ)のチャック部を有する浸漬塗布法
にて、アルミニウム基体上に塗布した。乾燥膜厚25μ
mの良好な塗膜が得られた。把持長率は0.1%であっ
た。
【0048】 〈電荷輸送層(CTL)塗布液〉 電荷輸送物質 75g ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化学社製) 100g 塩化メチル 750g 比較例1 実施例1のチャック部を導電性ナイロン樹脂からアルミ
ニウムに変更した以外は実施例1と同様に塗布した。
【0049】比較例2 実施例1の把持長率を0.3%から0.05%に変更し
た以外は実施例1と同様に塗布した。
【0050】比較例3 実施例2の把持長率を4.8%から27.1%に変更し
た以外は実施例2と同様に塗布した。
【0051】
【表1】
【0052】実施例4 上記塗布液を用い、実施例1の把持条件(チャック部材
は把持長率0.3%でバイトン製Oリング使用、チャッ
ク部は導電性ナイロンを使用)で、アルミニウム円筒状
基体に実施例1の中間層液を5μm、実施例2の電荷発
生層液を0.2μm、実施例3の電荷輸送層液を25μ
m重層塗布した。
【0053】各層の塗布直後の感光体表面の温度を非接
触型温度計により測定した。いずれも温度差M2.0℃
以内であった。またその時の電子写真感光体表面の塗布
性を観察、何れの層も良好であった。更に実写し、画像
を観察、塗布ムラ、膜厚ムラに起因する画像欠陥は無く
良好であった。
【0054】実施例5 図2の多数本用浸漬塗布装置で実施例4に従って塗布、
温度差Mを測定したところ、すべてのドラムは2.0℃
以内であり、塗布性は良好であった。
【0055】
【発明の効果】本発明により、浸漬塗布方法により、電
子写真感光体用の塗布液を均一に導電性基体に塗布する
方法、複数本の同時塗布方法及びチャック装置、或いは
それにより造られた電子写真感光体を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】浸漬塗布装置のチャック装置とそれに把持され
た導電性基体の概要断面図。
【図2】多数本の浸漬塗布装置のチャック装置とそれに
把持された導電性基体の概要斜視図。
【符号の説明】
1 導電性基体 3 Oリング 4 風船チャック 5 支持装置 6 チャック部 10 チャック装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 EA16 4D075 AB03 AB33 AB36 AB43 AB54 AB56 CA48 DA15 DA20 DB01 DB04 DB07 DC19 DC21 DC24 EA07 EA45 EB07 EB12 EB13 EB14 EB15 EB19 EB20 EB22 EB32 EB33 EB35 EB38 EB39 EB42 4F040 AA07 AB06 AC01 BA42 CC16 CC20 DA14 DA16 4F042 AA03 AA06 AA10 BA08 BA19 DF02 DF04 DF07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状基体を、チャック装置の下端に設
    けたチャック部のチャック部材によって把持し、塗布液
    中に浸漬して塗布する電子写真感光体の塗布方法におい
    て、該基体に接触するチャック部材の前記基体に対する
    把持長が、前記円筒状基体全長の0.1〜25%(把持
    長率)であり、前記チャック部材を除くチャック部の材
    質が熱伝導性の低い物質よりなることを特徴とする電子
    写真感光体の塗布方法。
  2. 【請求項2】 複数個の円筒状基体を、各々チャック装
    置の下端に設けたチャック部によって把持し、塗布液中
    に浸漬して多数本を塗布する電子写真感光体の塗布方法
    において、該複数の基体に接触するチャック部の前記基
    体に対する把持長が、円筒状基体長の0.1〜25%
    (把持長率)であり、チャック部材を除くチャック部の
    材質が熱伝導性の低い物質よりなることを特徴とする電
    子写真感光体の塗布方法。
  3. 【請求項3】 前記チャック部材がOリングであること
    を特徴とする請求項1又は2記載の電子写真感光体の塗
    布方法。
  4. 【請求項4】 前記熱伝導性の低い物質がポリマーであ
    ることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項記載の電
    子写真感光体の塗布方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリマーが導電性ナイロンであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4の何れか1項記載の電子写
    真感光体の塗布方法。
  6. 【請求項6】 前記塗布直後のチャックに把持された部
    分の導電性基体の表面温度と把持されていない表面温度
    との温度差Mが2.0℃以内であることを特徴とする請
    求項1〜5の何れか1項記載の電子写真感光体の塗布方
    法。
  7. 【請求項7】 円筒状導電性基体を、チャック装置の下
    端に設けたチャック部のチャック部材によって把持し、
    電子写真感光体用の塗布液中に浸漬して塗布する方法に
    用いるチャック装置において、該基体に接触するチャッ
    ク部材の前記基体に対する把持長が、円筒状基体全長の
    0.1〜25%であり、前記チャック部材を除くチャッ
    ク部の材質が熱伝導性の低い物質よりなることを特徴と
    するチャック装置。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6の何れか1項記載の塗布方
    法で作製されたことを特徴とする電子写真感光体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006256813A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Fuji Xerox Co Ltd 円筒状基材把持治具、円筒状基材移載装置、電子写真感光体の製造装置及び製造方法
JP2007208420A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 集光光学系及び画像読取装置

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