JP2003155332A - ヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂、製造方法及び用途 - Google Patents
ヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂、製造方法及び用途Info
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Abstract
能、さらには耐候性などに優れる硬化物を与え、かつ良
好な貯蔵安定性を有し、高固形分一液型として利用可能
な熱硬化性組成物を提供するのに有用なヒドロキシ酸ポ
リへミアセタールエステル樹脂を提供する。 【解決手段】1分子あたりカルボキシル基1個と水酸基
1個を有するヒドロキシ酸と、ジビニルエーテル化合物
またはジビニルチオエーテル化合物とを反応させてなる
ことを特徴とする重量平均分子量500〜100,00
0のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂。お
よび、下記式(1)で表される基を繰り返し単位として
有する前記のヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル
樹脂。 【化1】 (式中のR1、R2は2価の有機基であり、Yは酸素原子
又はイオウ原子である。)
Description
酸ポリヘミアセタールエステル樹脂、その製造方法、前
記のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂を含
有する熱硬化性組成物及びその用途に関する。さらに詳
しく言えば、本発明は、良好な化学性能、物理性能及び
耐候性を有すると共に、特に貯蔵安定性に優れた新規な
ヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂、その製
造方法、前記のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステ
ル樹脂を含有する熱硬化性組成物とその用途に関する。
と、該カルボキシル基と加熱により化学結合を形成しう
る反応性官能基、例えば、エポキシ基、シラノール基、
アルコキシシラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミ
ノ基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート
基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、ビニル
チオエーテル基、アミノメチロール基、アルキル化アミ
ノメチロール基、アセタール基、ケタール基等を有する
化合物との組み合わせからなる熱硬化性組成物は知られ
ている。同様に、ヒドロキシル基を有する化合物と、該
ヒドロキシル基と加熱により化学結合を形成しうる反応
性官能基、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポ
キシ基、シラノール基、アルコキシシラン基、イソシア
ネート基、ブロック化イソシアネート基、シクロカーボ
ネート基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、
アミノメチロール基、アルキル化アミノメチロール基、
アセタール基、ケタール基等を有する化合物との組み合
わせからなる熱硬化性組成物も知られている。これらの
熱硬化性組成物は、得られる硬化物の化学性能、物理性
能さらには耐候性などが優れていることから、例えば、
塗料、インク、接着剤、プラスチック成型品、封止剤あ
るいは感光性レジストなどの分野において広く利用され
ている。しかしながら、カルボキシル基及びヒドロキシ
ル基は前記反応性官能基とは反応性が高いため、カルボ
キシル基含有化合物及びヒドロキシル基含有化合物と該
反応性官能基を含有する化合物とが共存する組成物にお
いては、貯蔵中にゲル化を起こしたり、可使時間が短く
なるなどその安定性が問題となる。本発明者らは、先に
ヒドロキシ酸のカルボキシル基とヒドロキシル基を単官
能性ビニルエーテル等でブロック化した潜在化ヒドロキ
シ酸誘導体及びそれを含有する熱硬化性組成物、熱硬化
性組成物を硬化してなる樹脂を提案している。前記化合
物は比較的低い温度において遊離カルボキシル基及び遊
離ヒドロキシル基を再生し、良好な化学性能、物理性能
を有する硬化物を与えるが、この際にブロック化剤であ
る単官能性ビニルエーテルの一部が硬化物中の反応性基
にトラップされずに系外へ揮散する。このブロック化剤
の外部への排出は、単官能性ビニルエーテル化合物自体
の毒性は極めて低く安全であるものの、省資源及び熱硬
化性組成物の有効成分の低下といった観点からは必ずし
も好ましくなかった。
は、比較的低い温度において、化学性能、物理性能、さ
らには耐候性などに優れる硬化物を与えると共に、かつ
良好な貯蔵安定性を有し、高固形分1液型あるいは粉体
型として利用可能な、有機溶剤および樹脂との相溶性に
優れた熱硬化性組成物を構成するヒドロキシ酸ポリヘミ
アセタールエステル樹脂を提供することにある。また、
本発明の第2の目的は、前記の新規ヒドロキシ酸ポリへ
ミアセタールエステル樹脂の製造方法を提供することに
ある。またさらに、本発明の第3の目的は、前記の新規
ヒドロキシ酸へミアセタールエステル樹脂を用いた熱硬
化性組成物を提供することにある。また、本発明の第4
の目的は、前記の新規ヒドロキシ酸ポリへミアセタール
エステル樹脂を用いた有機溶剤および樹脂との相溶性に
優れた熱硬化性組成物を硬化してなる用途を提供するこ
とにある。
ましい性質を有する熱硬化性組成物を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、特定の1分子あたりカルボキシル基1
個と水酸基1個を有するヒドロキシ酸を2官能性のジビ
ニルエーテル化合物と反応させ、該カルボキシル基と該
ヒドロキシル基を反応させてなるヒドロキシ酸ポリへミ
アセタールエステル樹脂を得て、さらに、前記の樹脂成
分と、前記の反応したカルボキシル基及び反応したヒド
ロキシル基と化学結合を形成しうる反応性官能基2個以
上を有する化合物とを必須成分とする熱硬化性組成物
が、その目的を達成しうることを見出し、これらの知見
に基づいて本発明を完成するに至った。
ある。 [1] 1分子あたりカルボキシル基1個と水酸基1個を
有するヒドロキシ酸と、ジビニルエーテル化合物または
ジビニルチオエーテル化合物とを反応させてなることを
特徴とする重量平均分子量500〜100,000のヒ
ドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂。 [2] 下記式(1)で表される基を繰り返し単位として
有する前記[1]に記載のヒドロキシ酸ポリヘミアセター
ルエステル樹脂。
Yは酸素原子又はイオウ原子である。) [3] 下記式(2)で表される前記[1]または[2]に記
載のヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂。
Yは酸素原子又はイオウ原子である。n=1〜400、
Z1はヒドロキシ酸由来の残基、ジビニルエーテル化合
物由来の残基またはジビニルチオエーテル化合物由来の
残基、Z2は水素原子、ジビニルエーテル化合物由来の
残基またはジビニルチオエーテル化合物由来の残基であ
る。) [4] 1分子あたりカルボキシル基1個と水酸基1個を
有するヒドロキシ酸を原料として、これとジビニルエー
テル化合物またはジビニルチオエーテル化合物とを反応
させることを特徴とするヒドロキシ酸ポリへミアセター
ルエステル樹脂の製造方法。 [5] 前記の反応において、触媒として酸触媒を使用す
る前記[4]に記載のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエ
ステル樹脂の製造方法。 [6] A成分:前記[1]〜[3]に記載のヒドロキシ酸ポ
リへミアセタールエステル樹脂と、 B成分:カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
とを、含有してなることを特徴とする熱硬化性組成物。 [7] A成分;前記[1]〜[3]に記載のヒドロキシ酸ポ
リへミアセタールエステル樹脂5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部とを、含有してなる前記[6]に記載の熱
硬化性組成物。
してなることを特徴とする熱硬化性組成物。 [9] A成分;前記[1]〜[3]に記載のヒドロキシ酸
ポリへミアセタールエステル樹脂5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部と、 C成分;酸触媒0.01〜10重量部とを、含有してな
ることを特徴とする請求項8に記載の熱硬化性組成物。 [10] C成分の酸触媒が、加熱硬化時に活性を示す熱
潜在性酸触媒である前記[8]、[9]に記載の熱硬化性組
成物。 [11] C成分の酸触媒にさらに光の照射により酸を発
生する化合物を含有する前記[8]、[9]、[10]に記載
の熱硬化性組成物。
含有してなる前記[6]に記載の熱硬化性組成物。 [13] A成分;前記[1]〜[3]に記載のヒドロキシ酸
ポリへミアセタールエステル樹脂5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部と、さらに、D成分;塩基触媒0.01
〜10重量部とを、含有してなる前記[12]に記載の熱
硬化性組成物。
に活性を示す熱潜在性塩基触媒である前記[12]または
[13]に記載の熱硬化性組成物。 [15] D成分の塩基触媒にさらに、光の照射により塩
基を発生する化合物(触媒)を含有する前記[12]、
[13]、[14]に記載の熱硬化性組成物。 [16] B成分の反応性官能基が、カルボキシル基、エ
ポキシ基、オキサゾリン基、シラノール基、アルコキシ
シラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ基、イソ
シアネート基、ブロック化イソシアネート基、シクロカ
ーボネート基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル
基、アミノメチロール基、アルキル化アミノメチロール
基、アセタール基及びケタール基からなる群より選択さ
れた1種または2種以上である前記の[6]〜[15]のい
ずれかに記載の熱硬化性組成物。
記載の熱硬化性組成物を硬化してなる樹脂。 [18] 前記の[17]に記載の熱硬化性組成物を硬化し
てなる樹脂が電子部品用である用途。
本発明のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂
は、1分子あたりカルボキシル基1個と水酸基1個を有
するヒドロキシ酸とジビニルエーテル化合物またはジビ
ニルチオエーテル化合物とを反応させてなる重量平均分
子量500〜100,000の樹脂であることを特徴と
する。前記の構造としては、下記式(1)で表される基
を繰り返し単位として有する樹脂である。ここで、式中
の[ ]内で示される基のヒドロキシ酸由来の部分の繰
り返す結合方式は、ヘッド−ヘッド型の結合でもよく、
またヘッド−テール型の結合でもよい。ここでは便宜
上、式中の[ ]で示される基の繰り返しとしてnで表
す。
Yは酸素原子又はイオウ原子である。)
あり、好ましくは炭素数1〜25の2価の有機基がであ
り、さらに好ましくは炭素数2〜20の2価の有機基で
あり、特に好ましくは炭素数6〜20の2価の有機基で
ある。式(1)のR1、R2の炭素数が26以上であると
原料が入手しにくい等の問題がある。
ールエステル樹脂は、下記式(2)で示される。
Yは酸素原子又はイオウ原子である。n=1〜400、
Z1はヒドロキシ酸由来の残基、ジビニルエーテル化合
物由来の残基またはジビニルチオエーテル化合物由来の
残基、Z2は水素原子またはジビニルエーテル由来の残
基またはジビニルチオエーテル化合物由来の残基であ
る。)ここでnは1〜400である。nが400を越え
る場合は、樹脂の分子量が大きくなり合成しにくくなる
ので好ましくない。また、Z1はヒドロキシ酸由来の残
基、ジビニルエーテル化合物由来の残基またはジビニル
チオエーテル化合物由来の残基である。ここで、例え
ば、ヒドロキシ酸由来の残基の構造としては、ヒドロキ
シ酸のカルボキシル基または、ヒドロキシル基の片方が
ビニル基と結合している残基が挙げられる。またさら
に、ジビニルエーテル化合物由来の残基またはジビニル
チオエーテル化合物由来の残基の構造として、ジビニル
エーテルの片方のビニルエーテル基がヒドロキシ基と反
応して他方のビニルエーテル基が未反応である構造、あ
るいはジビニルチオエーテルの片方のビニルチオエーテ
ル基がヒドロキシ基と反応して他方のビニルチオエーテ
ル基が未反応である構造を挙げることができる。ここ
で、Z1を次式で示す。
ーテル化合物由来の残基またはジビニルチオエーテル化
合物由来の残基である。ここで、例えばその構造として
ジビニルエーテルの片方のビニルエーテル基がカルボン
酸と反応して他方のビニルエーテル基が未反応である構
造、ジビニルチオエーテルの片方のビニルチオエーテル
基がカルボン酸と反応して他方のビニルチオエーテル基
が未反応である構造を挙げることができる。ここで、Z
2を次式で示す。
て、R1、R2およびYは前記と同じである。前記のよう
に、得られたヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル
樹脂は、各種末端基を示すが、酸価が0.1〜20mg
KOH/g、より好ましくは1〜10mgKOH/g、
水酸基価が0.1〜20mgKOH/g、より好ましく
は1〜10mgKOH/gの樹脂が得られる。
ールエステル樹脂の製造方法について説明する。本発明
のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂は、1
分子あたりカルボキシル基1個とヒドロキシル基1個を
有するヒドロキシ酸と、ジビニルエーテル化合物または
ジビニルチオエーテル化合物を用いる次の方法により製
造することができる。すなわち、下記式(8)
表わされる、1分子あたりカルボキシル基1個とヒドロ
キシル基1個を有するヒドロキシ酸を原料として、これ
と下記式(9)
酸素原子又はイオウ原子である。)で表わされるジビニ
ルエーテル化合物、あるいはジビニルチオエーテル化合
物を、場合により用いられる酸触媒の存在下、好ましく
は室温ないし200℃の温度で反応させることにより、
該カルボキシル基と該ヒドロキシル基が反応したヒドロ
キシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂が得られる。こ
こで、前記のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル
樹脂は、前記の式(1)で表される基を含んでいればよ
い。
ボキシル基と1個のヒドロキシル基を有するヒドロキシ
酸化合物は、具体的には例えば、グルコン酸、乳酸、ヒ
ドロキシピバリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、
ベンジル酸、マンデル酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒ
ドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイ
ソ酪酸、トレオニン、セリン、2−ヒドロキシフェノキ
シ酢酸、3−ヒドロキシフェノキシ酢酸、4−ヒドロキ
シフェノキシ酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−
ヒドロキシフェニル酢酸、4−ヒドロキシフェニル酢
酸、2−ヒドロキシフェニルプロピオン酸、3−ヒドロ
キシフェニルプロピオン酸、4−ヒドロキシフェニルプ
ロピオン酸等の脂肪族ヒドロキシ酸が挙げられる。
ドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ジクロロ
−2−ヒドロキシ安息香酸、ジクロロ−3−ヒドロキシ
安息香酸、ジクロロ−4−ヒドロキシ安息香酸、テトラ
クロロ−2−ヒドロキシ安息香酸、テトラクロロ−3−
ヒドロキシ安息香酸、テトラクロロ−4−ヒドロキシ安
息香酸、ジブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸、ジブロモ
−3−ヒドロキシ安息香酸、ジブロモ−4−ヒドロキシ
安息香酸、テトラブロモ−2−ヒドロキシ安息香酸、テ
トラブロモ−3−ヒドロキシ安息香酸、テトラブロモ−
4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−3−メチル
安息香酸、2−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸、2−
ヒドロキシ−5−メチル安息香酸、2−ヒドロキシ−6
−メチル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−エチル安息香
酸、2−ヒドロキシ−4−エチル安息香酸、2−ヒドロ
キシ−5−エチル安息香酸、2−ヒドロキシ−6−エチ
ル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−プロピル安息香酸、
2−ヒドロキシ−4−プロピル安息香酸、2−ヒドロキ
シ−5−プロピル安息香酸、2−ヒドロキシ−6−プロ
ピル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−イソプロピル安息
香酸、2−ヒドロキシ−4−イソプロピル安息香酸、2
−ヒドロキシ−5−イソプロピル安息香酸、2−ヒドロ
キシ−6−イソプロピル安息香酸、2−ヒドロキシ−3
−ブチル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−ブチル安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−ブチル安息香酸、2−ヒドロ
キシ−6−ブチル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−メト
キシ安息香酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸、2−ヒド
ロキシ−6−メトキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−3−
ニトロ安息香酸、2−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸、2−ヒドロ
キシ−6−ニトロ安息香酸、2−ヒドロキシ−3−アセ
チル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−アセチル安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−アセチル安息香酸、2−ヒド
ロキシ−6−アセチル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−
ホルミル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−ホルミル安息
香酸、2−ヒドロキシ−5−ホルミル安息香酸、2−ヒ
ドロキシ−6−ホルミル安息香酸、2−ヒドロキシ−3
−ビニル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−ビニル安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−ビニル安息香酸、2−ヒドロ
キシ−6−ビニル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−メチ
ル安息香酸、3−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸、3
−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸、3−ヒドロキシ−
6−メチル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−エチル安息
香酸、3−ヒドロキシ−4−メエチル安息香酸、3−ヒ
ドロキシ−5−エチル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−
エチル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−プロピル安息香
酸、3−ヒドロキシ−4−プロピル安息香酸、3−ヒド
ロキシ−5−プロピル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−
プロピル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−イソプロピル
安息香酸、3−ヒドロキシ−4−イソプロピル安息香
酸、3−ヒドロキシ−5−イソプロピル安息香酸、3−
ヒドロキシ−6−イソプロピル安息香酸、3−ヒドロキ
シ−2−ブチル安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ブチル
安息香酸、3−ヒドロキシ−5−ブチル安息香酸、3−
ヒドロキシ−6−ブチル安息香酸、3−ヒドロキシ−2
−メトキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−4−メトキシ安
息香酸、3−ヒドロキシ−5−メトキシ安息香酸、3−
ヒドロキシ−6−メトキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−
2−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息
香酸、3−ヒドロキシ−5−ニトロ安息香酸、3−ヒド
ロキシ−6−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−2−ア
セチル安息香酸、3−ヒドロキシ−4−アセチル安息香
酸、3−ヒドロキシ−5−アセチル安息香酸、3−ヒド
ロキシ−6−アセチル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−
ホルミル安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ホルミル安息
香酸、3−ヒドロキシ−5−ホルミル安息香酸、3−ヒ
ドロキシ−6−ホルミル安息香酸、3−ヒドロキシ−2
−ビニル安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ビニル安息香
酸、3−ヒドロキシ−5−ビニル安息香酸、3−ヒドロ
キシ−6−ビニル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−メチ
ル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、4
−ヒドロキシ−2−エチル安息香酸、4−ヒドロキシ−
3−エチル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−プロピル安
息香酸、4−ヒドロキシ−3−プロピル安息香酸、4−
ヒドロキシ−2−イソプロピル安息香酸、4−ヒドロキ
シ−3−イソプロピル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−
ブチル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−ブチル安息香
酸、4−ヒドロキシ−2−メトキシ安息香酸、4−ヒド
ロキシ−3−メトキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−2−
ニトロ安息香酸、4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香
酸、4−ヒドロキシ−2−アセチル安息香酸、4−ヒド
ロキシ−3−アセチル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−
ホルミル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−ホルミル安息
香酸、4−ヒドロキシ−2−ビニル安息香酸、4−ヒド
ロキシ−3−ビニル安息香酸、4−ヒドロキシ−2,6
−ジメチル安息香酸、4−ヒドロキシ−3,6−ジメチ
ル安息香酸、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル安息香
酸、4−ヒドロキシ−2,6−ジメトキシ安息香酸、4
−ヒドロキシ−3,6−ジメトキシ安息香酸、4−ヒド
ロキシ−2,5−ジメトキシ安息香酸、2−ヒドロキシ
−ナフタレン−1−カルボン酸、3−ヒドロキシ−ナフ
タレン−1−カルボン酸、4−ヒドロキシ−ナフタレン
−1−カルボン酸、5−ヒドロキシ−ナフタレン−1−
カルボン酸、6−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カルボ
ン酸、7−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カルボン酸、
8−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カルボン酸、1−ヒ
ドロキシ−ナフタレン−2−カルボン酸、3−ヒドロキ
シ−ナフタレン−2−カルボン酸、4−ヒドロキシ−ナ
フタレン−2−カルボン酸、5−ヒドロキシ−ナフタレ
ン−2−カルボン酸、6−ヒドロキシ−ナフタレン−2
−カルボン酸、7−ヒドロキシ−ナフタレン−2−カル
ボン酸、8−ヒドロキシ−ナフタレン−2−カルボン酸
などが挙げられる。
ドロキシケイ皮酸、4−ヒドロキシケイ皮酸、3−ヒド
ロキシピコリン酸、4−ヒドロキシピコリン酸、5−ヒ
ドロキシピコリン酸、6−ヒドロキシピコリン酸、2−
ヒドロキシイソニコチン酸、3−ヒドロキシイソニコチ
ン酸、2−ヒドロキシニコチン酸、4−ヒドロキシニコ
チン酸、5−ヒドロキシニコチン酸、6−ヒドロキシニ
コチン酸、3−ヒドロキシキナルジン酸、4−ヒドロキ
シキナルジン酸、5−ヒドロキシキナルジン酸、6−ヒ
ドロキシキナルジン酸、7−ヒドロキシキナルジン酸、
8−ヒドロキシキナルジン酸、3−ヒドロキシピラジン
モノカルボン酸、5−ヒドロキシピラジンモノカルボン
酸、6−ヒドロキシピラジンモノカルボン酸などが挙げ
られる。これらのヒドロキシ酸の中でも、p−ヒドロキ
シ安息香酸、m−ヒドロキシ安息香酸、о−ヒドロキシ
安息香酸(サリチル酸)は、入手性及び得られるヒドロ
キシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂の溶剤に対する
溶解性、樹脂に対する相溶性、さらには、樹脂への配合
した場合の物性値等から好ましく挙げられる。
脂肪族ジビニルエーテル、脂肪族ジビニルチオエーテ
ル、芳香族ジビニルエーテル、芳香族ジビニルチオエー
テルが挙げられ、具体的には例えば、トリメチレングリ
コールジビニルエーテル、1,4−ビスビニルオキシメ
チルシクロヘキセン、エチレングリコールジビニルエー
テル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ブタ
ンジオールジビニルエーテル、ペンタンジオールジビニ
ルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,
4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、
1,4−ベンゼンジビニルエーテル、ビスフェノールA
ジビニルエーテル、ビスフェノールFジビニルエーテ
ル、及びこれらの対応するジビニルチオエーテルなどが
挙げられる。
ビニルチオエーテル、芳香族ジビニルエーテル、芳香族
ジビニルチオエーテルの中でも、脂肪族ジビニルエーテ
ルが入手性及びヒドロキシ酸との反応性の点から好まし
く挙げられる。
エステル樹脂は、前記のようにヒドロキシ酸化合物と前
記のジビニルエーテルもしくはジビニルチオエーテル化
合物とを室温ないし200℃の範囲の温度、好ましくは
50〜150℃の範囲の温度で反応することにより得る
ことができるが、この際、反応を促進させる目的で、酸
触媒を使用することができる。そのような触媒として
は、例えば、下記の式(10)
基、シクロアルキル基又はアリール基、mは1又は2で
ある。)で表される酸性リン酸エステルが挙げられる。
より具体的には、n−プロパノール、n−ブタノール、
n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチルヘキ
サノール等の第一級アルコール類、及びイソプロパノー
ル、2−ブタノール、2−ヘキサノール、2−オクタノ
ール、シクロヘキサノール等の第二級アルコール類のリ
ン酸モノエステル類あるいはリン酸ジエステル類が挙げ
られる。
る目的で有機溶媒も使用することができる。そのような
有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テトラリ
ン、テレビン油、ソルベッソ#100(エクソン化学
(株)登録商標)、ソルベッソ#150(エクソン化学
(株)登録商標)等の芳香族炭化水素;ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−
ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸メ
トキシブチル等のエステル及びエーテルエステル類;ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、メシチルオキサイド、メチルイソアミルケトン、エ
チルブチルケトン、エチルアミルケトン、ジイソブチル
ケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジイ
ソプロピルケトン等のケトン類;トリメチルホスフェー
ト、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート
等のリン酸エステル類;ジメチルスルホキシド、N,N
−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。これらの溶媒
量としては、特に限定されないが、原料であるヒドロキ
シ酸とジビニルエーテル化合物との合計量100重量部
に対して、5〜95重量部、より好ましくは20〜80
重量部が挙げられる。
分として前記の式(1)で表されるヒドロキシ酸ポリへ
ミアセタールエステル樹脂と、B成分として前記式
(1)で表されるヒドロキシ酸ポリへミアセタールエス
テル樹脂と反応する基を2個以上有する化合物とを用い
る。本発明の必須成分である前記A成分のヒドロキシ酸
ポリへミアセタールエステル樹脂は、前記式(1)で表
される繰り返し単位の1種のみを有するものでもよい
し、2種以上を有するものでもよく、また前記式(1)
で表される繰り返し単位以外の繰り返し単位を含んでい
てもよい。本発明で使用されるヒドロキシ酸ポリへミア
セタールエステル樹脂に含有されるその他の繰り返し単
位としては、例えばポリエステル樹脂を構成する繰り返
し単位、ウレタン樹脂を構成する繰り返し単位などが挙
げられる。当該ヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステ
ル樹脂の重量平均分子量は、特に制限されるものではな
いが、通常500〜100,000の範囲のものであ
り、好ましくは900〜50,000の範囲のものであ
る。また、本発明で使用されるヒドロキシ酸ポリへミア
セタールエステル樹脂はそのままで、もしくは、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリビニ
ルエーテル樹脂等の汎用熱可塑性樹脂と混合して使用す
ることもできるまた、B成分としては、前記のヒドロキ
シ酸ポリへミアセタールエステル樹脂と反応する基を2
個以上有する化合物は、1種類単独で用いてもよいし、
2種類以上を組み合わせてもよい。前記のB成分の配合
量は、目的とする樹脂の物性や配合するB成分の物性に
もよるが、前記のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエス
テル樹脂100重量部に対して、5〜95重量部、好ま
しくは、20〜80重量部である。
式(1)で表される前記A成分が加熱により遊離カルボ
キシル基並びに遊離ヒドロキシル基を再生した際、これ
と反応して化学結合を形成しうる反応性官能基2個以
上、好ましくは2〜50個を1分子中に有するものが挙
げられる。該反応性官能基については、ヒドロキシル基
またはカルボキシル基と反応する性質を有するものであ
ればよく、特に制限はないが、例えば、エポキシ基、シ
ラノール基、アルコキシシラン基、ヒドロキシル基、ア
ミノ基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イソ
シアネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル
基、ビニルチオエーテル基、アミノメチロール基、アル
キル化アミノメチロール基、アセタール基、ケタール基
などが好ましく挙げられる。B成分中には、これらの反
応性官能基は、1種含まれていてもよいし、2種以上が
含まれていてもよい。
は、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、、
脂環式エポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)ア
クリレートなどの単独重合体又は共重合体、ポリカルボ
ン酸あるいはポリオールとエピクロルヒドリンとの反応
により得られるポリグリシジル化合物などのエポキシ基
含有化合物が挙げられる。さらに、式(11)
〜18のアルキル基又はアリール基、kは0、1又は2
である。)で表される化合物の縮合体が挙げられる。ま
たさらに、アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシ
ラン、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、メタクリロイルオキシプロピルトリ−n−ブトキシ
シランなどのα,β−不飽和シラン化合物の単独重合体
又は共重合体、及びこれらの化合物の加水分解生成物な
どのシラノール基やアルコキシシラン基含有化合物;脂
肪族ポリオール類、フェノール類、ポリアルキレンオキ
シグリコール類、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レートや2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート
などのα,β−不飽和化合物の単独重合体又は共重合
体、及びこれらのポリオール類のε−カプロラクトン付
加物などのヒドロキシル基含有化合物;脂肪族、芳香族
のジアミノ化合物やポリアミノ化合物及び前記ポリオー
ルのシアノエチル化反応生成物を還元して得られるポリ
アミノ化合物などのアミノ基含有化合物;脂肪族、芳香
族ポリイミノ化合物などのイミノ基含有化合物;p−フ
ェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−
4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,4−テ
トラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6
−ジイソシアネート、メチレンビス(フェニルイソシア
ネート)、リジンメチルエステルジイソシアネート、ビ
ス(イソシアネートエチル)フマレート、イソホロンジ
イソシアネート、メチルシクロヘキシルジイソシアネー
ト、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネ
ートヘキサノエート及びこれらのビュレット体やイソシ
アヌレート体、さらにはこれらのイソシアネート類と前
記ポリオールとのアダクト化合物などのイソシアネート
基含有化合物;前記イソシアネート基含有化合物のフェ
ノール類、ラクタム類、活性メチレン類、アルコール
類、酸アミド類、イミド類、アミン類、イミダゾール
類、尿素類、イミン類、オキシム類によるブロック体な
どのブロック化イソシアネート基含有化合物;3−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピレンカーボネートの単独
重合体又は共重合体、前記エポキシ基含有化合物と二酸
化炭素との反応により得られる多価シクロカーボネート
基含有化合物などのシクロカーボネート基含有化合物;
前記多価ヒドロキシル基含有化合物とハロゲン化アルキ
ルビニルエーテル類との反応によって得られる多価ビニ
ルエーテル化合物、ヒドロキシアルキルビニルエーテル
類と多価カルボキシル基含有化合物や前記ポリイソシア
ネート化合物との反応により得られるポリビニルエーテ
ル化合物、ビニルオキシアルキル(メタ)アクリレート
類とα,β−不飽和化合物との共重合体などのビニルエ
ーテル化合物、及びこれらに対応するビニルチオエーテ
ル化合物などのビニルエーテル基やビニルチオエーテル
基含有化合物;メラミンホルムアルデヒド樹脂、グリコ
リルホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹
脂、アミノメチロール基やアルキル化アミノメチロール
基含有α,β−不飽和化合物の単独重合体又は共重合体
などのアミノメチロール基やアルキル化アミノメチロー
ル基含有化合物;多価ケトン、多価アルデヒド化合物、
前記多価ビニルエーテル化合物などとアルコール類やオ
ルソ酸エステル類との反応によって得られる多価アセタ
ール化合物、及びこれらとポリオール化合物との縮合
体、さらには前記ビニルオキシアルキル(メタ)アクリ
レートとアルコール類やオルソ酸エステルとの付加物の
単独重合体又は共重合体などのアセタール基やケタール
基含有化合物などが挙げられる。
分の化合物として、1種の反応性官能基を有する前記化
合物の他に、前記の反応性官能基を2種以上を有する化
合物を用いてもよい。また、該B成分は、1種単独で配
合してもよいし、2種以上を組み合わせてもよい。ただ
し、この際、それぞれの官能基が互いに活性である組み
合わせは、貯蔵安定性が損なわれるので好ましくない。
このような好ましくない組み合わせとしては、例えば、
エポキシ基、イソシアネート基、ビニルエーテル基、ビ
ニルチオエーテル、シクロカーボネ−ト基及びシラノ−
ル基の中から選ばれる官能基とアミノ基またはイミノ基
との組み合わせ、イソシアネ−ト基またはビニルエーテ
ル基とヒドロキシル基との組み合わせなどが挙げられ
る。
キシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂は、加熱下にお
いて、遊離カルボキシル基並びに遊離ヒドロキシル基を
再生し、B成分の反応性官能基と化学結合を形成するも
のである。この反応の他に、さらに分子内分極構造に基
づく、いわゆる活性エステルとしてB成分の反応性官能
基に付加反応を起こし得る。この際には、架橋反応時に
脱離反応を伴わないため、揮発性有機物質の排出低減に
も貢献することができる。
は、A成分が加熱下において生じる遊離カルボキシル基
と遊離ヒドロキシル基と、これらの官能基と加熱により
化学結合するB成分の官能基とが当量比0.1:0.9
〜0.9:0.1の割合になるように各成分を含有する
ことが好ましい。前記のA成分とB成分の当量比が範囲
外であると、熱硬化が不十分となり、得られる硬化物お
よび成型品の機械特性値が低下する恐れがあり、好まし
くない。本発明組成物においては、前記のA成分の化合
物は1種類用いてもよいし、2種類以上を組み合わせて
もよいし、また前記のB成分の化合物は1種類用いても
よいし、2種類以上を組合わせてもよい。
合により該組成物の長期にわたる貯蔵安定性を良好に保
ち、かつ低温にて短時間で硬化する際に、硬化反応を促
進し、硬化物に良好な化学性能及び物理性能を付与する
目的で、C成分として加熱硬化時に活性を示す熱潜在性
酸触媒を含有させることができる。この熱潜在性酸触媒
は、60℃以上の温度において、酸触媒活性を示す化合
物が望ましい。この熱潜在性酸触媒が60℃未満の温度
で酸触媒活性を示す場合、得られる組成物は貯蔵中に増
粘したり、ゲル化するなど、好ましくない事態を招来す
る恐れがある。該C成分の熱潜在性酸触媒としては、プ
ロトン酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸をル
イス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキルホ
スフェートの混合物、スルホン酸エステル類、リン酸エ
ステル類、及びオニウム化合物類が好ましく挙げられ
る。
としては、例えばハロゲノカルボン酸類、スルホン酸
類、硫酸モノエステル類、リン酸モノ及びジエステル
類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノ及びジエステル
類、等を、アンモニア、モノエチルアミン、トリエチル
アミン、ピリジン、ピペリジン、アニリン、モルホリ
ン、シクロへキシルアミン、n−ブチルアミン、モノエ
チノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等の各種アミンもしくはトリアルキルホスフィ
ン、トリアリールホスフィン、トリアルキルホスファイ
ト、トリアリールホスファイトで中和した化合物、さら
には、酸−塩基ブロック化触媒として市販されているネ
イキュアー2500X、X−47−110、3525、
5225(商品名、キングインダストリー社製)などが
挙げられる。また、ルイス酸をルイス塩基で中和した化
合物としては、例えばBF3、FeCl3、SnCl4、
AlCl3、ZnCl2などのルイス酸を前記のルイス
塩基で中和した化合物が挙げられる。あるいは上記ルイ
ス酸とトリアルキルホスフェートとの混合物も挙げられ
る。該スルホン酸エステル類としては、例えば式(1
2)
基、ナフチル基、置換ナフチル基またはアルキル基、R
7は一級炭素又は二級炭素を介してスルホニルオキシ基
と結合している炭素数3〜18のアルキル基、アルケニ
ル基、アリール基、アルカリール基、アルカノール基、
飽和もしくは不飽和のシクロアルキルまたはヒドロキシ
シクロアルキル基である)で表される化合物が挙げられ
る。前記の化合物としては、具体的には例えば、メタン
スルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、
ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、
ノニルナフタレンスルホン酸などのスルホン酸類とn−
プロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n
−オクタノ−ルなどの第一級アルコール類又はイソプロ
パノール、2−ブタノール、2−ヘキサノール、2−オ
クタノ−ル、シクロヘキサノールなどの第二級アルコー
ル類とのエステル化物、さらには前記スルホン酸類とオ
キシラン基含有化合物との反応により得られるβ‐ヒド
ロキシアルキルスルホン酸エステル類などが挙げられ
る。該リン酸エステル類としては、例えば下記式(1
3)
ル基、シクロアルキル基又はアリール基、Sは1又は2
である)で表される化合物が挙げられる。前記の化合物
としては、具体的には例えば、n−プロパノール、n−
ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノ−ル、2
−エチルヘキサノ−ル、といった第一級アルコール類、
及びイソプロパノール、2−ブタノール、2−ヘキサノ
ール、2−オクタノ−ル、シクロヘキサノールといった
第二級アルコール類のリン酸モノエステル類あるいはリ
ン酸ジエステル類が挙げられる。
般式(14)〜(17) [ R9 3NR10 ]+ X- ・・・・・ (14) [ R11 3PR12]+ X- ・・・・・ (15) [ R13 2OR14]+ X- ・・・・・ (16) [ R15 2SR16]+ X- ・・・・・ (17) (式中のR9、R11、R13、R15は炭素数1〜12のア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルカリール
基、アルカノール基またはシクロアルキル基であって、
2個のR9、R11、R13、R15は互いに結合してN、
P、O又はSをヘテロ原子とする複素環を形成していて
もよく、R10、R12、R14、R16は水素原子、炭素数1
〜12のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アル
カリール基、X -はSbF6 -、AsF6 -、PF6 -又はB
F4 -である)で表される化合物などが挙げられる。
酸触媒は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて
もよく、またその配合量はA成分とB成分の総固形分量
100重量部あたり、通常0.01〜10重量部の範囲
で選ばれる。熱潜在性酸触媒の量が0.01重量%未満
では触媒効果が十分に発揮されないし、10重量%を超
える場合には、最終的に得られる硬化物が着色したり、
耐水性が低下することがあり、好ましくない。
り酸を発生する触媒の化合物を配合してもよい。光によ
り酸を発生する触媒を配合した場合、ヒドロキシ酸ポリ
へミアセタールエステル樹脂が分解し、元のヒドロキシ
酸とジビニルエーテルを再生することから、露光後、ア
ルカリ水溶液、あるいは有機溶剤などの現像液を用いて
現像できる特徴が付与できる。前記の光の照射により酸
を発生する触媒化合物としては、例えばアリールジアゾ
ニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩、ジアリール
ヨードニウム塩、2,6−ジニトロベンジル−p−トル
エンスルフォネート、α−p−トルエンスルフォニルオ
キシアセトフェノンなどがある。市販品のスルフォニウ
ム塩としては、例えばサンエイドSI−60L、SI−80
L、SI−100L(いずれも商品名、三新化学工業(株)
社製)などが使用し得る。これらの光の照射により酸を
発生する化合物は、1種単独で用いてもよいし、2種以
上を組合わせてもよい。その添加量は、本発明のヒドロ
キシ酸へミアセタールエステル誘導体を含有する熱硬化
性組成物の総固形分に対し、0.01〜30重量%が好
ましく、より好ましくは0.1〜10重量%である。添
加量が0.01重量%未満では触媒効果が充分に発揮さ
れないし、30重量%を超える場合には、添加量に見合
うだけの著しい増量効果が期待できない。
エステル樹脂は、加熱下において、遊離カルボキシル基
と遊離ヒドロキシル基を再生し、B成分の反応性官能基
と化学結合を形成するものであるが、これらの組成物
に、場合により該組成物の長期にわたる貯蔵安定性を良
好に保ち、かつ低温にて短時間で硬化する際に、硬化反
応を促進し、硬化物に良好な化学性能及び物理性能を付
与する目的で、D成分として加熱硬化時に活性を示す熱
潜在性塩基触媒を含有させることができる。この熱潜在
性塩基触媒は、60℃以上の温度において、塩基触媒活
性を示す化合物が望ましい。この熱潜在性塩基触媒が6
0℃未満の温度で塩基触媒活性を示す場合、得られる組
成物は貯蔵中に増粘したり、ゲル化するなど、好ましく
ない事態を招来する恐れがある。該D成分の熱潜在性塩
基触媒としては、リン酸アミドエステルが好ましく挙げ
られる。
ば式(18)
基、ナフチル基、置換ナフチル基またはアルキル基、R
18は炭素数3〜18のアルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、飽和もしくは不飽和のシクロアルキル、R19は
炭素数3〜18のアルキル基、アルケニル基、アリール
基、飽和もしくは不飽和のシクロアルキルであり、N原
子をヘテロ原子とした複素環を形成していてもよい。)
で表される化合物が挙げられる。具体的には例えば、二
塩化メチルホスホン酸、二塩化エチルホスホン酸、二塩
化フェニルホスホン酸などのハロゲン化ホスホン酸類と
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジフェニルアミン、
ピペリジン、ピロリジン、モルホリンなどのアミン類、
n−プロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノー
ル、n−オクタノ−ル、イソプロパノール、2−ブタノ
ール、2−ヘキサノール、2−オクタノ−ル、シクロヘ
キサノール、t−ブタノール等のアルコール類との反応
により得られるリン酸アミドエステルなどが挙げられ
る。
潜在性塩基触媒は1種用いてもよいし、2種以上を組み
合わせてもよく、またその配合量は、A成分とB成分の
総固形分量100重量部あたり、通常0.01〜10重
量部の範囲で選ばれる。熱潜在性塩基触媒の量が0.0
1重量%未満では触媒効果が十分に発揮されないし、1
0重量%を超える場合には、最終的に得られる硬化物が
着色したり、耐水性が低下することがあり、好ましくな
い。
ては、例えばアシルオキシム化合物、カルバモイルオキ
シム化合物、フルオレノンオキシム誘導体、ベンゾフェ
ノンオキシム誘導体、カルバミン酸誘導体、ホルムアル
デヒド化合物などが挙げられる。これらの光の照射によ
り塩基を発生する触媒化合物は、1種単独で用いてもよ
いし、2種以上を組合わせても良い。その添加量は、本
発明のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂を
含有する熱硬化性組成物の総固形分に対し、0.01〜
30重量%が好ましく、より好ましくは0.1〜10重
量%である。添加量が0.01重量%未満では触媒効果
が充分に発揮されないし、30重量%を超える場合に
は、添加量に見合うだけの著しい増量効果が期待できな
いので好ましくない。
とによって、好ましい樹脂を得ることができる。その硬
化に要する温度及び時間については、ヒドロキシ酸ポリ
へミアセタールエステル樹脂が遊離カルボキシル基並び
に遊離ヒドロキシル基を再生する温度、反応性官能基の
種類、熱潜在性触媒の種類などにより異なるが、通常5
0〜200℃の範囲の温度で2分ないし2時間程度加熱
することにより、硬化が完了する。より好ましい反応条
件としては、反応温度として80℃〜160℃の範囲の
温度、反応時間として10分ないし1時間程度加熱する
条件が挙げられる。本発明の熱硬化性組成物は、そのま
まで、あるいは必要に応じ、着色顔料、フィラー、エラ
ストマー、溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、流動調整
剤等を配合して、塗料、インク、接着剤、成形品、感光
性レジストなど硬化性を利用する種々の用途に用いるこ
とができる。
前述の光の照射により酸を発生する化合物を使用し得
る。照射する光としては、可視光線、紫外線、X線及び
電子線などが使用できる。露光した後、アルカリ性水溶
液、あるいは有機溶媒などの現像液を用いて現像するこ
とによりポジあるいはネガパターンを得ることができ
る。その後、前述の加熱を行うことにより、つまり、通
常の50〜200℃の範囲の温度で、2分ないし10時
間程度加熱することにより、パターン化した硬化物を得
ることができる。
もしくは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂等の汎用熱可塑性樹脂
と混合して用いることができる。特に例えば、塗料、イ
ンク、接着剤、成型品の他に、さらにカラー液晶表示装
置、カラービデオカメラなどに装着されるカラーフィル
ター、IC回路及びホトマスクの製造に関する感光性レ
ジスト、実装基板等に部品を装着する際のはんだ付け用
熱硬化性フラックス及びフラックスを含有したはんだぺ
―ストなどに好適に用いられる。
セタールエステル樹脂は、新規化合物であり、有機溶媒
に対する溶解性や各種樹脂に対する相溶性に優れる。本
発明のヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂の
製造方法は、ヒドロキシ酸とジビニルエーテルまたはジ
ビニルチオエーテルとを反応する容易な製造方法であ
る。また、前記の化合物を含有する熱硬化性組成物は、
ヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂が一般の
有機溶剤に対する溶解性や各種樹脂に対する相溶性に優
れ、良好な化学性能、物理性能及び耐候性を有すると共
に、特に貯蔵安定性に優れており、1液型として利用可
能である。また、さらに、前記のヒドロキシ酸ポリへミ
アセタールエステル樹脂は、および、この化合物を含有
する熱硬化性組成物は、硬化することができ、好ましい
物性を与える材料として各種の用途に有用である。
に説明する。次に用いた分析方法、評価方法を示す。 1.<重量平均分子量の測定>重量平均分子量(Mw)
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
より、ポリスチレン換算にて求めた。 <ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
の測定条件> 機種;東ソー(株)社製、ゲル浸透クロマトグラフィー
SC−8010 カラム;昭和電工(株)製SHODEX K−801 溶離液;THF液 検出器;RI 2.<IRの測定条件> 機種;日本分光(株)社製、FT/IR−600 セル;臭化カリウムを用いた錠剤法 分解;4cm-1 積算回数;16回 3.<13C−NMRの測定条件> 機種;日本ブルカー(株)社製、400MHzのAdv
ance400 積算回数;20000 溶媒;CDCl3、TMS基準 4.<不揮発分の測定>JIS K 5407−4に準
じて試料を140℃30分加熱乾燥させた後、冷却し、
重量を測定して残存量より測定する。 5.<酸価の測定>JIS K 0070−3(199
2)の方法に準じて測定する。 6.<水酸基価の測定>JIS K 0070−7(1
992)の方法に準じて測定する。ただし、アセチル化
試薬として無水酢酸を使用する。
ルエステル樹脂の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、それぞれp−ヒドロキシ安息香酸28.4重量部、
シクロへキサンジメタノールジビニルエーテル41.6
重量部、シクロヘキサノン30.0重量部を仕込み、温
度を100℃〜120℃に保ちながら撹拌した。混合物
の酸価が5以下あるいは水酸基価が5以下になった時点
で反応を終了し、放冷後分液ロートに生成物を移した。
得られた生成物は、分液ロート中で10重量%炭酸水素
ナトリウム水溶液100重量部でアルカリ洗浄後、洗浄
液のpHが7以下になるまでに200重量部の脱イオン
水で洗浄を繰り返した。次いで硫酸マグネシウムで有機
層中を乾燥した後、浴温度35℃で減圧濃縮した。さら
に残査を真空ポンプを用いて減圧度0.1mmHg(1
33パスカル)で乾燥し、淡黄色透明のヒドロキシ酸ポ
リへミアセタールエステル樹脂(A)を52.3重量部得
た。仕込み組成とポリスチレン換算によるゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)の重量平均分子
量の測定結果、不揮発分の測定結果を表1に示す。ま
た、前記の酸価および水酸基価の測定方法により測定し
た。酸価が12.6mgKOH/g、水酸基価が1.2
mgKOH/gであった。結果を合わせて表1に示す。
す。 *1) CHDVE(1,4−シクロヘキサンジメタノー
ルジビニルエーテル) *2) TEGDVE(トリエチレングリコールジビニル
エーテル) *3) BDDVE(ブタンジオール−1,4−ジビニル
エーテル) *4) 重量平均分子量(Mw)(ゲルパーミエーション
クロマトグラフィー(GPC)より、ポリスチレン換算
にて求めた)
息香酸及び得られたヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエ
ステル樹脂について赤外線吸収スペクトル測定(IRス
ペクトル)を行ったところ、それぞれ図1、図2に示す
吸収チャートが得られた。この図よりヒドロキシ酸ポリ
へミアセタールエステル樹脂のIRスペクトルにおいて
は1700cm-1のカルボニルによる吸収が1730c
m-1に移動しており、2500〜3500cm-1付近の
カルボキシル基の吸収によるピークが変化していること
などから下記式(19)〜式(26)で表されるヒドロ
キシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂が得られたこと
がわかる。また、原料および生成物の13C−NMR等か
らも構造を確認した。13C−NMRのチャートを図3に
示す。さらに、生成物のポリスチレン換算により求めた
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)の
チャートを図4に示す。
タールエステル樹脂の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、実施例1のCHDVEの代わりに、それぞれ表1記
載のようにTEGDVE、BDDVEを用いた以外は実
施例1と同様にして、それぞれ表1記載の特性を有する
ヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂を得た。
前記と同様にIRの測定、生成物の13C−NMR等から
も構造を確認した。
ステル樹脂(A)10gと有機溶剤90g、また実施例
1で得られたヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル
樹脂(A)10gとビスフェノールA型エポキシ樹脂1
0gとをガラス瓶に採取し、よく攪拌した。さらに3時
間静置した後の状態を観察する事により実施例1で得ら
れたヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂の有
機溶剤に対する溶解性及びビスフェノールA型エポキシ
樹脂に対する相溶性を調べた。その結果を表2に示す。
リヘミアセタールエステル樹脂の代わりに、実施例1の
原料として用いたp−ヒドロキシ安息香酸を使用して、
実施例4と同様にして溶解性と相溶性を調べた。結果を
表2に示す。
行った。 ○:均一溶液となった。 ×:不溶であった。 (*2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂溶液(ジャパ
ンエポキシレジン(株)製商品名)
キシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂はいずれも原料
のp−ヒドロキシ安息香酸に比べて有機溶剤及びエピコ
ート828樹脂に対する溶解性、相溶性が優れているこ
とがわかる。
ルエステル樹脂(A)、(B)および(C)を用いて、
表3に示した配合組成で、熱硬化性組成物を製造した。 <硬化膜の物性測定方法>試験片の作成は、陽極酸化さ
れたブラシ研磨アルミニウム板上に、表3記載した実施
例5〜9の組成物を用いて、乾燥膜厚で30μmになる
ようにバーコーターにて塗装し、80℃で30分間プリ
ベイクした後、180℃、60分間硬化させて試験片を
作成した。尚、実施例9については、プリベイク後ポジ
パターンを通して、UV照射装置としてトスキュアー4
01(商品名、東芝ライテック(株)社製)を用い、高
圧水銀灯で150mJ/cm2密着照射し、次いでアル
カリ現像液NMD−3(商品名、東京応化工業(株)社
製)に25℃で60秒間ディップ現像してパターン化し
たものを180℃で60分間硬化させて試験片を作成し
た。
作成した試験板を用い、下記に示す試験方法により行っ
た。 5.耐酸性−1 40wt%硫酸2mlを試験片上にスポット上に載せ、
20℃で48時間放置後、硬化膜の異常を目視にて判定
した。 6.耐酸性−2 40wt%硫酸2mlを試験片上にスポット上に載せ、
60℃で30分間加熱後、硬化膜の異常を目視にて判定
した。 7. 耐酸性−3 試験片を0.1規定硫酸中に浸漬し、60℃で24時間
保った後、硬化膜の異常を目視にて判定した。 8.耐衝撃性 衝撃変形試験器[JIS K−5400(1979)6
13.3 B法]を用い、半径6.35mmの撃ち型に
試験片をはさみ、500gのおもりを40cmの高さか
ら落下させた際の硬化膜の損傷を目視にて判定した。 9.ヌープ硬度 (株)島津製作所製のM型微小硬度計にて20℃で測定
した。数値の大きいほど硬いことを示す。 10.貯蔵安定性試験 表3で得られた組成物をキシレンで100ポイズ(ブル
ックフィールド型粘度計による20℃での測定値)に希
釈した後、50℃で密封貯蔵した。50℃で30日間貯
蔵後、再び粘度測定した。これらの結果を表3に示す。
ステル樹脂の代わりに、実施例1の原料として用いたp
−ヒドロキシ安息香酸を使用して、実施例5、8、10
と同様にして熱硬化性組成物、硬化膜を作成した。結果
を表4に示す。
のを示す。 *1) ジャパンエポキシレジ(株)社製、ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂 *2) オクチル酸亜鉛とトリエタノールアミンを等モル
で反応させた亜鉛錯体の80重量%シクロヘキサノン溶
液 *3) サンエイドSI−80L(商品名、三新化学工業
(株)社製) *4) ピペリジンと2塩化フェニルホスホン酸を等モル
で反応させた誘導体にt−ブタノールを付加反応させる
ことにより得られるリン酸アミドエステルの80重量%
シクロヘキサノン溶液。
において、本発明の実施例5〜10は、比較例2〜4と
比べて、均一でツヤのある硬化膜が得られ、優れた耐酸
性、耐衝撃性、硬度、貯蔵安定性を示すことがわかる。
さらに、実施例9、10に関しては、高感度、高解像度
性をも示し、優れた硬化樹脂となることがわかる。
香酸の赤外吸収スペクトルチャートである。
へミアセタールエステル樹脂の赤外吸収スペクトルチャ
ートである。
へミアセタールエステル樹脂の13C−NMRスペクトル
チャートである。
ヘミアセタールエステル樹脂のポリスチレン換算により
求めたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)のチャートである。
Claims (18)
- 【請求項1】1分子あたりカルボキシル基1個と水酸基
1個を有するヒドロキシ酸と、ジビニルエーテル化合物
またはジビニルチオエーテル化合物とを反応させてなる
ことを特徴とする重量平均分子量500〜100,00
0のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂。 - 【請求項2】下記式(1)で表される基を繰り返し単位
として有する請求項1記載のヒドロキシ酸ポリヘミアセ
タールエステル樹脂。 【化1】 (式中のR1、R2は2価の有機基であり、Yは酸素原子
又はイオウ原子である。) - 【請求項3】下記式(2)で表される請求項1または2
記載のヒドロキシ酸ポリヘミアセタールエステル樹脂。 【化2】 (式中のR1、R2は2価の有機基であり、Yは酸素原子
又はイオウ原子である。n=1〜400、Z1はヒドロ
キシ酸由来の残基、ジビニルエーテル化合物由来の残基
またはジビニルチオエーテル化合物由来の残基、Z2は
水素原子、ジビニルエーテル化合物由来の残基またはジ
ビニルチオエーテル化合物由来の残基である。) - 【請求項4】1分子あたりカルボキシル基1個と水酸基
1個を有するヒドロキシ酸を原料として、これとジビニ
ルエーテル化合物またはジビニルチオエーテル化合物と
を反応させることを特徴とするヒドロキシ酸ポリへミア
セタールエステル樹脂の製造方法。 - 【請求項5】前記の反応において、触媒として酸触媒を
使用する請求項4記載のヒドロキシ酸ポリへミアセター
ルエステル樹脂の製造方法。 - 【請求項6】A成分:請求項1〜3のいずれか1項に記
載のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂と、 B成分:カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合
物、とを含有してなることを特徴とする熱硬化性組成
物。 - 【請求項7】A成分;請求項1〜3のいずれか1項に記
載のヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂5〜
95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部とを、含有してなる請求項6に記載の熱
硬化性組成物。 - 【請求項8】さらに、C成分:酸触媒、とを含有してな
る請求項6または7に記載の熱硬化性組成物。 - 【請求項9】A成分;請求項1〜3に記載のヒドロキシ
酸ポリへミアセタールエステル樹脂5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部と、 C成分;酸触媒0.01〜10重量部とを、含有してな
る請求項8に記載の熱硬化性組成物。 - 【請求項10】C成分の酸触媒が、加熱硬化時に活性を
示す熱潜在性酸触媒である請求項8または9に記載の熱
硬化性組成物。 - 【請求項11】C成分の酸触媒にさらに光の照射により
酸を発生する化合物を含有する請求項8、9、10のい
ずれか1項に記載の熱硬化性組成物。 - 【請求項12】さらに、D成分:塩基性触媒、とを含有
してなる請求項6または7の熱硬化性組成物。 - 【請求項13】A成分;請求項1に記載の式(1)で表
されるヒドロキシ酸ポリへミアセタールエステル樹脂5
〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部と、さらに、D成分;塩基触媒0.01
〜10重量部とを、含有してなることを特徴とする請求
項12に記載の熱硬化性組成物。 - 【請求項14】 D成分の塩基触媒が、加熱硬化時に活
性を示す熱潜在性塩基触媒である請求項12記載の熱硬
化性組成物。 - 【請求項15】D成分の塩基触媒にさらに、光の照射に
より塩基を発生する化合物を含有する請求12または1
3記載の熱硬化性組成物。 - 【請求項16】B成分の反応性官能基が、カルボキシル
基、エポキシ基、オキサゾリン基、シラノール基、アル
コキシシラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ
基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基、
シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、ビニルチオ
エーテル基、アミノメチロール基、アルキル化アミノメ
チロール基、アセタール基及びケタール基からなる群よ
り選択された1種または2種以上である請求項6〜15
のいずれか1項に記載の熱硬化性組成物。 - 【請求項17】請求項6〜16のいずれか1項に記載の
熱硬化性組成物を硬化してなる樹脂。 - 【請求項18】請求項17の熱硬化性組成物を硬化して
なる樹脂が電子部品用である用途。
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-
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