JP2003089676A - ヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体、製造方法及び用途 - Google Patents

ヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体、製造方法及び用途

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JP2003089676A
JP2003089676A JP2001284310A JP2001284310A JP2003089676A JP 2003089676 A JP2003089676 A JP 2003089676A JP 2001284310 A JP2001284310 A JP 2001284310A JP 2001284310 A JP2001284310 A JP 2001284310A JP 2003089676 A JP2003089676 A JP 2003089676A
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JP2001284310A
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English (en)
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Takashi Saito
俊 斎藤
Isao Nakada
庸 中田
Katsumi Nakazato
克己 中里
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的低い温度において、化学性能、物理性
能、さらには耐候性などに優れる硬化物を与え、かつ良
好な貯蔵安定性を有し、高固形分一液型として利用可能
な熱硬化性組成物及びこれを提供するのに有用なヒドロ
キシ酸へミアセタールエステル誘導体を提供する。 【解決手段】 1分子あたり1〜6個のカルボキシル
基、1〜6個の水酸基を1個以上含有するヒドロキシ酸
を原料とし、特定のビニルエーテル基、ビニルチオエー
テル基、あるいは環状ビニルエーテル、または環状ビニ
ルチオエーテルを反応させてなるブロック化されたカル
ボキシル基とヒドロキシル基が1分子中にそれぞれ1個
以上有するヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なヒドロキシ
酸ヘミアセタールエステル誘導体、その製造方法、用途
及び、前記のヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導
体を含有する熱硬化性組成物及びその用途に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、良好な化学性能、物理性能及
び耐候性を有すると共に、特に貯蔵安定性に優れた新規
なヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体、その製
造方法、用途、及び前記のヒドロキシ酸へミアセタール
エステル誘導体を含有する熱硬化性組成物とその用途に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カルボキシル基を有する化合物
と、該カルボキシル基と加熱により化学結合を形成しう
る反応性官能基、例えば、エポキシ基、シラノール基、
アルコキシシラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミ
ノ基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート
基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、ビニル
チオエーテル基、アミノメチロール基、アルキル化アミ
ノメチロール基、アセタール基、ケタール基等を有する
化合物との組み合わせからなる熱硬化性組成物は知られ
ている。同様に、ヒドロキシル基を有する化合物と、該
ヒドロキシル基と加熱により化学結合を形成しうる反応
性官能基、例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポ
キシ基、シラノール基、アルコキシシラン基、イソシア
ネート基、ブロック化イソシアネート基、シクロカーボ
ネート基、ビニルエーテル基、ビニルチオエーテル基、
アミノメチロール基、アルキル化アミノメチロール基、
アセタール基、ケタール基等を有する化合物との組み合
わせからなる熱硬化性組成物も知られている。これらの
熱硬化性組成物は、得られる硬化物の化学性能、物理性
能さらには耐候性などが優れていることから、例えば、
塗料、インク、接着剤、プラスチック成型品、封止材あ
るいは感光性レジストなどの分野において広く利用され
ている。しかしながら、カルボキシル基及びヒドロキシ
ル基は前記反応性官能基とは反応性が高いため、カルボ
キシル基含有化合物及びヒドロキシル基含有化合物と該
反応性官能基を含有する化合物とが共存する組成物にお
いては、貯蔵中にゲル化を起こしたり、配合してから使
用するまでの可使時間が短くなるなどその安定性が問題
となる。このような問題を解決する方法として、例えば
カルボキシル基をt-ブチルエステルとしてブロック化
し、加熱によりイソブテン脱離分解により遊離のカルボ
キシル基に再生する方法や(特開平1−104646号
公報)、ヒドロキシル基をアセタールとしてブロック化
する方法などが提案されている(米国特許明細書 3,
530,167号)。しかしながら、カルボキシル基を
t-ブチルエステルとしてブロック化し、加熱によりイ
ソブテン脱離分解により遊離のカルボキシル基に再生す
る方法は、カルボキシル基の再生に170〜200℃程
度の高温を必要とし、また前記のヒドロキシル基をアセ
タールとしてブロック化する方法では、アセタール基自
体が熱硬化反応に利用されることなどから、必ずしも十
分に満足しうる物性が得られる方法とはいえないなど問
題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、比較的低い温度において、化学性能、物理性能、さ
らには耐候性などに優れる硬化物を与えるとともに、か
つ良好な貯蔵安定性を有し、一液型として利用可能な、
有機溶剤および樹脂との相溶性に優れた熱硬化性組成物
を構成するヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体
を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、
前記の新規ヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体
の製造方法を提供することにある。またさらに、本発明
の第3の目的は、前記の新規ヒドロキシ酸へミアセター
ルエステル誘導体を用いた熱硬化性組成物を提供するこ
とにある。また、本発明の第4の目的は、前記の新規ヒ
ドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体を用いた有機
溶剤および樹脂との相溶性に優れた熱硬化性組成物を硬
化してなる用途を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する熱硬化性組成物を開発すべく鋭意研
究を重ねた結果、特定のビニルエーテル基、ビニルチオ
エーテル基、あるいは環状ビニルエーテル、または環状
ビニルチオエーテルでブロック化されたカルボキシル基
とヒドロキシル基が1分子中にそれぞれ1個以上有する
化合物(ヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体)
を得て、さらに前記の成分と、該ブロック化されたカル
ボキシル基及び該ブロック化されたヒドロキシル基と加
熱により化学結合を形成しうる反応性官能基2個以上を
有する化合物とを必須成分とする熱硬化性組成物が、そ
の目的を達成しうることを見出し、これらの知見に基づ
いて本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔1
6〕である。 〔1〕 下記式(1)で表されるヒドロキシ酸へミアセ
タールエステル。
【0006】
【化4】
【0007】[ここで、m、nは1〜6の整数、Rは炭
素数1〜25の2〜12価の有機基であり、A1、A
2は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、下記式
(2)または式(3)
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1、R2及びR3はそれぞれ水素
原子または炭素数1〜18の有機基、R4は炭素数1〜
18の有機基、Y1は酸素原子またはイオウ原子であ
る。)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、R5、R6はそれぞれ水素原子また
は炭素数1〜18の有機基、R7は二価の炭素数1〜1
8の有機基、R8は二価の炭素数1〜18の有機基、Y2
は酸素原子またはイオウ原子であり、Y2をヘテロ原子
とする複素環を形成する。)で表される基を示し、A1
とA2は各々少なくとも1個以上式(2)または式
(3)で表される基を有する。]
【0012】〔2〕 式(1)で表される、A1とA2
全て式(2)または式(3)で表される基であり、また
Rが、ヒドロキシ安息香酸由来の残基である前記の
〔1〕の記載のヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘
導体。 〔3〕 1分子あたりカルボキシル基1〜6個と水酸基
1〜6個を有するヒドロキシ酸を原料として、これとビ
ニルエーテル化合物とを反応させることを特徴とするヒ
ドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体の製造方法。 〔4〕 前記の反応において、触媒として酸触媒を使用
する前記の〔3〕記載のヒドロキシ酸へミアセタールエ
ステル誘導体の製造方法。 〔5〕 前記の〔1〕または〔2〕に記載のヒドロキシ
酸へミアセタールエステル誘導体を用いてなる樹脂。
【0013】〔6〕 A成分;前記の〔1〕または
〔2〕に記載の式(1)で表されるヒドロキシ酸へミア
セタールエステル誘導体と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
と、さらに場合により用いられる、 C成分;酸触媒、とを含有してなることを特徴とする熱
硬化性組成物。 〔7〕A成分;前記の〔1〕または〔2〕に記載の式
(1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル
誘導体と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
と、さらに場合により用いられる、 D成分;塩基触媒、とを含有してなることを特徴とする
熱硬化性組成物。 〔8〕 B成分の反応性官能基が、カルボキシル基、エ
ポキシ基、オキサゾリン基、シラノール基、アルコキシ
シラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ基、イソ
シアネート基、ブロック化されたイソシアネート基、シ
クロカーボネート基、ビニルエーテル基、ビニルチオエ
ーテル基、アミノメチロール基、アルキル化されたアミ
ノメチロール基、アセタール基及びケタール基からなる
群より選択された1種または2種以上である前記の
〔6〕または〔7〕記載の熱硬化性組成物。
〔9〕 C成分の酸触媒が、加熱硬化時に活性を示す熱
潜在性酸触媒である前記の〔6〕記載の熱硬化性組成
物。 〔10〕 D成分の塩基触媒が、加熱硬化時に活性を示
す熱潜在性塩基触媒である前記の〔7〕記載の熱硬化性
組成物。 〔11〕 C成分の酸触媒にさらに、光の照射により酸
を発生する触媒を配合してなる前記の〔6〕記載の熱硬
化性組成物。 〔12〕 D成分の塩基触媒にさらに、光の照射により
塩基を発生する触媒を配合してなる前記の〔7〕記載の
熱硬化性組成物。 〔13〕 A成分;前記の〔1〕または〔2〕に記載の
式(1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステ
ル誘導体5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部と、さらに場合により用いられる、 C成分;酸触媒0.01〜50重量部、とを含有してな
る前記の〔6〕、
〔9〕または〔11〕に記載の熱硬化
性組成物。 〔14〕 A成分;請求項1または2に記載の式(1)
で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体
5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
5〜95重量部と、さらに場合により用いられる、 D成分;塩基触媒0.01〜50重量部、とを含有して
なる前記の〔7〕、〔10〕または〔12〕に記載の熱
硬化性組成物。 〔15〕 前記の〔6〕〜〔14〕に記載の熱硬化性組
成物を硬化してなる樹脂。 〔16〕 前記の〔15〕の熱硬化性組成物を硬化して
なる樹脂が電子部品用である用途。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体
は、下記式(1)で表される。
【0015】
【化7】
【0016】(ここで、R、m、nは前記に同じ)
【0017】ここで、m、nは1〜6の整数、Rは炭素
数1〜25の2〜12価の有機基であり、A1、A2は、
同一でも異なっていてもよく、水素原子、下記式(2)
または式(3)で表される基を示し、A1とA2は少なく
とも1個以上下記式(2)または式(3)で表される基
を有する。ここで式中のRは、炭素数1〜25の2〜1
2価の有機基であり、具体的には、例えば、炭素数1〜
25の置換または無置換の炭化水素あるいは、置換また
は無置換の芳香族基等で、2〜12価の有機基である。
式(1)のRの炭素数が26以上であると、配合して熱
硬化性組成物とした際に、硬化物の機械的な物性が低下
するおそれがある。ここで、式(2)または式(3)は
下記式で表される。
【0018】
【化8】
【0019】(式中のR1、R2はそれぞれ水素原子また
は炭素数1〜18の有機基、R3は炭素数1〜18の有
機基、R4は炭素数1〜18の有機基で、Y1は酸素原子
またはイオウ原子である。)
【0020】
【化9】
【0021】前記式(2)における、R1、R2及びR3
は、それぞれ水素原子または炭素数1〜18のアルキル
基、アリール基、アルカリール基などの有機基、R4
炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルカリー
ル基などの有機基であって、これらの有機基は適当な置
換基を有していてもよく、Y1をヘテロ原子とする置換
基を有しないかまたは有していてもよい。前記式(3)
における、R5、R6は、それぞれ水素原子または炭素数
1〜18のアルキル基、アリール基、アルカリール基な
どの有機基、これらの有機基は適当な置換基を有してい
てもよく、R7は二価の炭素数1〜18の有機基、R8
二価の炭素数1〜18の有機基、Y2は酸素原子または
イオウ原子であり、Y2をヘテロ原子とする複素環を形
成する。
【0022】また、式(1)におけるA2は、水素原
子、前記式(2)または式(3)で表される基を示し、
2は少なくとも1個以上は式(2)または式(3)で
表される基を有する。特に、後述の樹脂組成物等配合す
る点から、A1、A2は、前記式(2)または式(3)で
表される基を示すものが好ましく、配合した後の長期の
保存安定性の影響がない範囲で、A1、A2の一部が水素
原子であってもよい。
【0023】本発明のヒドロキシ酸へミアセタールエス
テル誘導体は、次の方法により製造することができる。
すなわち、下記式(4)
【0024】
【化10】
【0025】[ここで、R、m,nは前記式(1)と同
じ。]で表される、1分子あたり1〜6個のカルボキシ
ル基、1〜6個のヒドロキシル基を有するヒドロキシ酸
を原料として、これに、下記式(5)または式(6)で
表されるビニルエーテル化合物、ビニルエーテルチオエ
ーテル化合物あるいは環状ビニルエーテル化合物、環状
ビニルチオエーテル化合物を、酸触媒の存在下、好まし
くは室温ないし200℃の温度で付加させることによ
り、該カルボキシル基と該ヒドロキシル基がブロック化
されたカルボキシル基並びにブロック化されたヒドロキ
シル基に変性した式(1)で表されるヒドロキシ酸へミ
アセタールエステル誘導体が得られる。
【0026】
【化11】
【0027】(ここで、R1、R2、R3、R4、Y1は前
記に同じ)
【0028】
【化12】
【0029】(ここで、R5、R6、R7、R8、Y2は前
記に同じ)
【0030】前記原料としての1分子あたり1〜6個の
カルボキシル基、1〜6個のヒドロキシル基を有するヒ
ドロキシル酸化合物は、具体的には例えば、乳酸、グル
コン酸、リンゴ酸、グリコール酸、グリセル酸、酒石
酸、クエン酸、ヒドロキシピバリン酸、12−ヒドロキ
システアリン酸、ベンジル酸、マンデル酸、2−ヒドロ
キシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、
α−ヒドロキシイソ酪酸、パントテン酸、トレオニン、
セリン、シキミック酸、2−ヒドロキシフェノキシ酢
酸、3−ヒドロキシフェノキシ酢酸、4−ヒドロキシフ
ェノキシ酢酸、2−ヒドロキシフェニル酢酸、3−ヒド
ロキシフェニル酢酸、4−ヒドロキシフェニル酢酸、2
−ヒドロキシフェニルプロピオン酸、3−ヒドロキシフ
ェニルプロピオン酸、4−ヒドロキシフェニルプロピオ
ン酸等の脂肪族ヒドロキシ酸や2−ヒドロキシ安息香
酸、3−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香
酸、ジクロロ−2−ヒドロキシ安息香酸、ジクロロ−3
−ヒドロキシ安息香酸、ジクロロ−4−ヒドロキシ安息
香酸、テトラクロロ−2−ヒドロキシ安息香酸、テトラ
クロロ−3−ヒドロキシ安息香酸、テトラクロロ−4−
ヒドロキシ安息香酸、ジブロモ−2−ヒドロキシ安息香
酸、ジブロモ−3−ヒドロキシ安息香酸、ジブロモ−4
−ヒドロキシ安息香酸、テトラブロモ−2−ヒドロキシ
安息香酸、テトラブロモ−3−ヒドロキシ安息香酸、テ
トラブロモ−4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ
−3−メチル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−メチル安
息香酸、2−ヒドロキシ−5−メチル安息香酸、2−ヒ
ドロキシ−6−メチル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−
エチル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−エチル安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−エチル安息香酸、2−ヒドロ
キシ−6−エチル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−プロ
ピル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−プロピル安息香
酸、2−ヒドロキシ−5−プロピル安息香酸、2−ヒド
ロキシ−6−プロピル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−
イソプロピル安息香酸、2−ヒドロキシ−4−イソプロ
ピル安息香酸、2−ヒドロキシ−5−イソプロピル安息
香酸、2−ヒドロキシ−6−イソプロピル安息香酸が挙
げられる。
【0031】さらに、2−ヒドロキシ−3−ブチル安息
香酸、2−ヒドロキシ−4−ブチル安息香酸、2−ヒド
ロキシ−5−ブチル安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ブ
チル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−メトキシ安息香
酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸、2−ヒド
ロキシ−5−メトキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−
メトキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香
酸、2−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸、2−ヒドロ
キシ−5−ニトロ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ニト
ロ安息香酸、2−ヒドロキシ−3−アセチル安息香酸、
2−ヒドロキシ−4−アセチル安息香酸、2−ヒドロキ
シ−5−アセチル安息香酸、2−ヒドロキシ−6−アセ
チル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−ホルミル安息香
酸、2−ヒドロキシ−4−ホルミル安息香酸、2−ヒド
ロキシ−5−ホルミル安息香酸、2−ヒドロキシ−6−
ホルミル安息香酸、2−ヒドロキシ−3−ビニル安息香
酸、2−ヒドロキシ−4−ビニル安息香酸、2−ヒドロ
キシ−5−ビニル安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ビニ
ル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸、3
−ヒドロキシ−4−メチル安息香酸、3−ヒドロキシ−
5−メチル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−メチル安息
香酸、3−ヒドロキシ−2−エチル安息香酸、3−ヒド
ロキシ−4−メエチル安息香酸、3−ヒドロキシ−5−
エチル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−エチル安息香
酸、3−ヒドロキシ−2−プロピル安息香酸、3−ヒド
ロキシ−4−プロピル安息香酸、3−ヒドロキシ−5−
プロピル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−プロピル安息
香酸、3−ヒドロキシ−2−イソプロピル安息香酸、3
−ヒドロキシ−4−イソプロピル安息香酸、3−ヒドロ
キシ−5−イソプロピル安息香酸、3−ヒドロキシ−6
−イソプロピル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−ブチル
安息香酸、3−ヒドロキシ−4−ブチル安息香酸、3−
ヒドロキシ−5−ブチル安息香酸、3−ヒドロキシ−6
−ブチル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−メトキシ安息
香酸、3−ヒドロキシ−4−メトキシ安息香酸、3−ヒ
ドロキシ−5−メトキシ安息香酸、3−ヒドロキシ−6
−メトキシ安息香酸が挙げられる。
【0032】さらに、3−ヒドロキシ−2−ニトロ安息
香酸、3−ヒドロキシ−4−ニトロ安息香酸、3−ヒド
ロキシ−5−ニトロ安息香酸、3−ヒドロキシ−6−ニ
トロ安息香酸、3−ヒドロキシ−2−アセチル安息香
酸、3−ヒドロキシ−4−アセチル安息香酸、3−ヒド
ロキシ−5−アセチル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−
アセチル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−ホルミル安息
香酸、3−ヒドロキシ−4−ホルミル安息香酸、3−ヒ
ドロキシ−5−ホルミル安息香酸、3−ヒドロキシ−6
−ホルミル安息香酸、3−ヒドロキシ−2−ビニル安息
香酸、3−ヒドロキシ−4−ビニル安息香酸、3−ヒド
ロキシ−5−ビニル安息香酸、3−ヒドロキシ−6−ビ
ニル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−メチル安息香酸、
4−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、4−ヒドロキシ
−2−エチル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−エチル安
息香酸、4−ヒドロキシ−2−プロピル安息香酸、4−
ヒドロキシ−3−プロピル安息香酸、4−ヒドロキシ−
2−イソプロピル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−イソ
プロピル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−ブチル安息香
酸、4−ヒドロキシ−3−ブチル安息香酸、4−ヒドロ
キシ−2−メトキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−3−メ
トキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−2−ニトロ安息香
酸、4−ヒドロキシ−3−ニトロ安息香酸、4−ヒドロ
キシ−2−アセチル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−ア
セチル安息香酸、4−ヒドロキシ−2−ホルミル安息香
酸、4−ヒドロキシ−3−ホルミル安息香酸、4−ヒド
ロキシ−2−ビニル安息香酸、4−ヒドロキシ−3−ビ
ニル安息香酸、4−ヒドロキシ−2,6−ジメチル安息
香酸、4−ヒドロキシ−3,6−ジメチル安息香酸、4
−ヒドロキシ−2,5−ジメチル安息香酸、4−ヒドロ
キシ−2,6−ジメトキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−
3,6−ジメトキシ安息香酸、4−ヒドロキシ−2,5
−ジメトキシ安息香酸が挙げられる。
【0033】さらに、2−ヒドロキシ−ナフタレン−1
−カルボン酸、3−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カル
ボン酸、4−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カルボン
酸、5−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カルボン酸、6
−ヒドロキシ−ナフタレン−1−カルボン酸、7−ヒド
ロキシ−ナフタレン−1−カルボン酸、8−ヒドロキシ
−ナフタレン−1−カルボン酸、1−ヒドロキシ−ナフ
タレン−2−カルボン酸、3−ヒドロキシ−ナフタレン
−2−カルボン酸、4−ヒドロキシ−ナフタレン−2−
カルボン酸、5−ヒドロキシ−ナフタレン−2−カルボ
ン酸、6−ヒドロキシ−ナフタレン−2−カルボン酸、
7−ヒドロキシ−ナフタレン−2−カルボン酸、8−ヒ
ドロキシ−ナフタレン−2−カルボン酸が挙げられる。
【0034】さらに、2−ヒドロキシテレフタル酸、3
−ヒドロキシテレフタル酸、2,3−ジヒドロキシテレ
フタル酸、2−ヒドロキシ−3−メチルテレフタル酸、
2−ヒドロキシ−5−メチルテレフタル酸、2−ヒドロ
キシ−6−メチルテレフタル酸、2−ヒドロキシイソフ
タル酸、4−ヒドロキシイソフタル酸、5−ヒドロキシ
イソフタル酸、6−ヒドロキシイソフタル酸、2,4−
ジヒドロキシイソフタル酸、2,5−ジヒドロキシイソ
フタル酸、2,6−ジヒドロキシイソフタル酸、4,5
−ジヒドロキシイソフタル酸、4,6−ジヒドロキシイ
ソフタル酸、5,6−ジヒドロキシイソフタル酸、2−
ヒドロキシ−4−メチルイソフタル酸、2−ヒドロキシ
−5−メチルイソフタル酸、2−ヒドロキシ−6−メチ
ルイソフタル酸、4−ヒドロキシ−2−メチルイソフタ
ル酸、4−ヒドロキシ−5−メチルイソフタル酸、4−
ヒドロキシ−6−メチルイソフタル酸、5−ヒドロキシ
−2−メチルイソフタル酸、5−ヒドロキシ−4−メチ
ルイソフタル酸、5−ヒドロキシ−6−メチルイソフタ
ル酸、6−ヒドロキシ−2−メチルイソフタル酸、6−
ヒドロキシ−4−メチルイソフタル酸、6−ヒドロキシ
−5−メチルイソフタル酸、3−ヒドロキシフタル酸、
4−ヒドロキシフタル酸、5−ヒドロキシフタル酸、6
−ヒドロキシフタル酸、3,4−ジヒドロキシフタル
酸、3,5−ジヒドロキシフタル酸、3,6−ジヒドロ
キシフタル酸、4,5−ジヒドロキシフタル酸、4,6
−ジヒドロキシフタル酸、3−ヒドロキシ−4−メチル
フタル酸、3−ヒドロキシ−5−メチルフタル酸、3−
ヒドロキシ−6−メチルフタル酸、4−ヒドロキシ−5
−メチルフタル酸、4−ヒドロキシ−6−メチルフタル
酸が挙げられる。
【0035】さらに、3−ヒドロキシトリメリット酸、
5−ヒドロキシトリメリット酸、6−ヒドロキシトリメ
リット酸、3,5−ジヒドロキシトリメリット酸、3,
6−ジヒドロキシトリメリット酸、5,6−ジヒドロキ
シトリメリット酸、2−ヒドロキシトリメシン酸、2,
4−ジヒドロキシトリメシン酸、3−ヒドロキシピロメ
リット酸、3,6−ジヒドロキシピロメリット酸、2−
ヒドロキシ−3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸、5−ヒドロキシ−3,3’,4,4’−
ベンゾフェノンテトラカルボン酸、6−ヒドロキシ−
3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸、2−ヒドロキシケイ皮酸、3−ヒドロキシケイ皮
酸、4−ヒドロキシケイ皮酸、2,3−ジヒドロキシケ
イ皮酸、2,4−ジヒドロキシケイ皮酸、2,5−ジヒ
ドロキシケイ皮酸、2,6−ジヒドロキシケイ皮酸、
3,4−ジヒドロキシケイ皮酸、3,5−ジヒドロキシ
ケイ皮酸、3−ヒドロキシピコリン酸、4−ヒドロキシ
ピコリン酸、5−ヒドロキシピコリン酸、6−ヒドロキ
シピコリン酸、2−ヒドロキシイソニコチン酸、3−ヒ
ドロキシイソニコチン酸、2−ヒドロキシニコチン酸、
4−ヒドロキシニコチン酸、5−ヒドロキシニコチン
酸、6−ヒドロキシニコチン酸、3−ヒドロキシキナル
ジン酸、4−ヒドロキシキナルジン酸、5−ヒドロキシ
キナルジン酸、6−ヒドロキシキナルジン酸、7−ヒド
ロキシキナルジン酸、8−ヒドロキシキナルジン酸、3
−ヒドロキシピラジンモノカルボン酸、5−ヒドロキシ
ピラジンモノカルボン酸、6−ヒドロキシピラジンモノ
カルボン酸、4−ヒドロキシ−2,3−ピラジンジカル
ボン酸、シトラジン酸、ケリダム酸、没食子酸、プロト
カテキュ酸、ギャリック酸などの芳香族ヒドロキシ酸な
どが挙げられる。これらのヒドロキシ酸のなかでも、リ
ンゴ酸、クエン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒド
ロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸、没食子酸、
プロトカキュ酸、ギャリック酸等が入手性等の点、およ
び得られるヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体
の溶剤に対する溶解性、樹脂に対する溶解性等の点から
は、好ましく挙げられる。また樹脂への配合した場合の
物性値等からは、4−ヒドロキシ安息香酸、3−ヒドロ
キシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸等が好ましく挙
げられる。
【0036】前記式(5)で表される化合物としては、
脂肪族ビニルエーテル、脂肪族ビニルチオエーテルが挙
げられ、具体的には例えば、メチルビニルエーテル、エ
チルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n
−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテ
ル、イソブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエー
テル、ヒドロキシエチルビニルエーテル、9−ヒドロキ
シノニルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロへキシ
ルビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビ
ニルエーテル、ヒドロキシブチルビニルエーテル、t−
アミルビニルエーテル、2−エチルへキシルビニルエー
テル、ドデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエ
ーテル、シクロへキシルビニルエーテル、エチレングリ
コールモノビニルエーテル、エチレングリコールブチル
ビニルエーテル、ヘキサンジオールモノビニルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエ
チレングリコールメチルビニルエーテル、アミノプロピ
ルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテ
ル、プロペニルエーテルプロピレンカーボネートなどの
脂肪族ビニルエーテル化合物およびこれらに対応する脂
肪族ビニルチオエーテル化合物が挙げられる。
【0037】またさらに、前記式(6)で表される環状
化合物としては、環状ビニルエーテル化合物、環状ビニ
ルチオエーテル化合物が挙げられ、具体的には例えば、
2,3−ジヒドロフラン、3,4−ジヒドロフラン、
2,3−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−
2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H
−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H
−ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ
−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン−2
−カルボン酸ナトリウムなどの環状ビニルエーテル化合
物及びこれらに対応する環状ビニルチオエーテル化合物
などが挙げられる。
【0038】前記の脂肪族ビニルエーテル、脂肪族ビニ
ルチオエーテル、環状ビニルエーテル化合物、環状ビニ
ルチオエーテル化合物のなかでも、脂肪族ビニルエーテ
ルが入手性およびヒドロキシ酸との反応性の点から好ま
しく挙げられる。
【0039】本発明のヒドロキシ酸ヘミアセタールエス
テル誘導体は、前記のようにヒドロキシ酸化合物と前記
のビニルエーテル化合物とを室温ないし200℃の範囲
の温度で反応させることにより得ることができるが、こ
の際、反応を促進させる目的で酸触媒を使用することが
できる。そのような触媒としては、例えば、式(7)
【0040】
【化13】
【0041】(式中のR9は炭素数3〜10のアルキル
基、シクロアルキル基またはアリール基、hは1または
2である。)で表される酸性リン酸エステルが挙げられ
る。より具体的には、n−プロパノール、n−ブタノー
ル、n−ヘキサノール、n−オクタノール、2−エチル
ヘキサノールといった第一級アルコール類、及びイソプ
ロパノール、2−ブタノール、2−ヘキサノール、2−
オクタノール、シクロヘキサノール等の第二級アルコー
ル類のリン酸モノエステル類あるいはリン酸ジエステル
類が挙げられる。
【0042】前記の水酸基、カルボキシル基を変性させ
る反応は、後述の用途にもよるが、他の反応性基を有す
る化合物と配合する目的のためには、できるだけ反応さ
せおくことが好ましく、例えば、水酸基、カルボキシル
基の60%以上、より好ましくは、80%以上、更に好
ましくは、90%以上反応させたものが望ましい。
【0043】また、前記の反応系を均一にして、反応を
容易にする目的で有機溶媒を使用することができる。そ
のような有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テ
トラリン、テレピン油、ソルベッソ#100(エクソン
化学(株)登録商標)、ソルベッソ#150(エクソン
化学(株)登録商標)等の芳香族炭化水素;ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢
酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸
アミル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢
酸メトキシブチル等のエステル及びエーテルエステル
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチメチルアミロ
ヘキサノン、イソホロン、メシチルオキサイド、メチル
イソアミルケトン、エチル正ブチルケトン、エチルアミ
ルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチ
ルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン
類;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;さ
らに、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルム
アミド等が挙げられる。これらの溶媒の量としては、特
に限定されないが、原料であるヒドロキシ酸とビニルエ
ーテル化合物との合計量100部に対して、5〜95重
量部、より好ましくは20〜80重量部が挙げられる。
【0044】さらに、本発明の熱硬化性組成物は、A成
分として前記の式(1)で表されるヒドロキシ酸へミア
セタールエステル誘導体と、B成分として、前記式
(1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル
誘導体と反応する基を2個以上有する化合物とを用い
る。前記のA成分のヒドロキシ酸へミアセタールエステ
ル誘導体は、1種類単独で用いてもよいし、2種類以上
を組み合わせて用いてもよい。B成分として、前記のヒ
ドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体と反応する基
を2個以上有する化合物は、1種類単独で用いてもよい
し、2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0045】本発明に用いるB成分の化合物としては、
前記A成分の化合物における式(1)で表されるブロッ
ク化官能基が加熱により遊離カルボキシル基並びにヒド
ロキシル基に再生した際、これと反応して化学結合を形
成しうる反応性官能基2個以上、好ましくは2〜50個
を1分子中に有するものが挙げられる。該反応性官能基
については、酸またはカルボキシル基と反応する性質を
有するものであればよく、特に制限はないが、例えば、
エポキシ基、シラノ−ル基、アルコキシシラン基、アミ
ノ基、イミノ基、イソシアネート基、ブロック化イソシ
アネート基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル
基、ビニルチオエーテル基、アミノメチロール基、アル
キル化アミノメチロール基、アセタール基、ケタール基
などが好ましく挙げられる。B成分中には、これらの反
応性官能基は、1種含まれてもよいし、2種以上が含ま
れていてもよい。
【0046】このようなB成分の化合物の具体例として
は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エ
ポキシ樹脂、グリシジル(メタ)アクリレートや3,4
−エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート
などの単独重合体または共重合体;ポリカルボン酸ある
いはポリオールとエピクロルヒドリンとの反応により得
られるポリグリシジル化合物などのエポキシ基含有化合
物が挙げられる。さらに式(8)
【0047】
【化14】
【0048】(式中のR10及びR11は、それぞれ炭素数
1〜18のアルキル基またはアリール基、kは0、1ま
たは2である。)で表される化合物の縮合体が挙げられ
る。またさらに、アクリロイルオキシプロピルトリメト
キシシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリメトキ
シシラン、メタクリロイルオキシプロピルトリ−n−ブ
トキシシランなどのα,β−不飽和シラン化合物の単独
重合体または共重合体、及びこれらの化合物の加水分解
生成物などのシラノール基やアルコキシシラン基含有化
合物;脂肪族ポリオール類、フェノール類、ポリアルキ
レンオキシグリコール類、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートや2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートなどのα,β−不飽和化合物の単独重合体ま
たは共重合体、及びこれらのポリオール類のε−カプロ
ラクトン付加物などのヒドロキシル基含有化合物;脂肪
族、芳香族のジアミノ化合物やポリアミノ化合物及び前
記ポリオールのシアノエチル化反応生成物を還元して得
られるポリアミノ化合物などのアミノ基含有化合物;脂
肪族、芳香族ポリイミノ化合物などのイミノ基含有化合
物;p−フェニレンジイソシアネート、ビフェニルジイ
ソシアネート、トリレンジイソシアネート、3,3’−
ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、
1,4−テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサ
ン−1,6−ジイソシアネート、メチレンビス(フェニ
ルイソシアネート)、リジンメチルエステルジイソシア
ネート、ビス(イソシアネートエチル)フマレート、イ
ソホロンジイソシアネート、メチルシクロヘキシルジイ
ソシアネート、2−イソシアネートエチル−2,6−ジ
イソシアネートヘキサノエート及びこれらのビュレット
体やイソシアヌレート体、さらにはこれらのイソシアネ
ート類と前記ポリオールとのアダクト化合物などのイソ
シアネート基含有化合物;前記イソシアネート基含有化
合物のフェノール類、ラクタム類、活性メチレン類、ア
ルコール類、酸アミド類、イミド類、アミン類、イミダ
ゾール類、尿素類、イミン類、オキシム類によるブロッ
ク体などのブロック化イソシアネート基含有化合物;3
−(メタ)アクリロイルオキシプロピレンカーボネート
の単独重合体または共重合体、前記エポキシ基含有化合
物と二酸化炭素との反応により得られる多価シクロカー
ボネート基含有化合物などのシクロカーボネート基含有
化合物;前記多価ヒドロキシル基含有化合物とハロゲン
化アルキルビニルエーテル類との反応によって得られる
多価ビニルエーテル化合物、ヒドロキシアルキルビニル
エーテル類と多価カルボキシル基含有化合物や前記ポリ
イソシアネート化合物との反応により得られるポリビニ
ルエーテル化合物、ビニルオキシアルキル(メタ)アク
リレート類とα,β−不飽和化合物との共重合体などの
ビニルエーテル化合物、及びこれらに対応するビニルチ
オエーテル化合物などのビニルエーテル基やビニルチオ
エーテル基含有化合物;メラミンホルムアルデヒド樹
脂、グリコリルホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアル
デヒド樹脂、アミノメチロール基やアルキル化アミノメ
チロール基含有α,β−不飽和化合物の単独重合体また
は共重合体などのアミノメチロール基やアルキル化アミ
ノメチロール基含有化合物;多価ケトン、多価アルデヒ
ド化合物、前記多価ビニルエーテル化合物などとアルコ
ール類やオルソ酸エステル類との反応によって得られる
多価アセタール化合物、及びこれらとポリオール化合物
との縮合体、さらには前記ビニルオキシアルキル(メ
タ)アクリレートとアルコール類やオルソ酸エステルと
の付加物の単独重合体または共重合体などのアセタール
基やケタール基含有化合物などが挙げられる。
【0049】本発明の熱硬化性組成物においては、B成
分の化合物として、1種の反応性官能基を有する前記化
合物の他に、前記の反応性官能基を2種以上を有する化
合物を用いてもよい。また、該B成分は、1種単独で配
合してもよいし、2種以上を組み合わせても用いてもよ
い。ただし、この際、それぞれの官能基が互いに活性で
ある組み合わせは貯蔵安定性が損なわれるので好ましく
ない。このような好ましくない組み合わせとしては、例
えば、エポキシ基、イソシアネート基、ビニルエーテル
基、ビニルチオエーテル基、シクロカーボネート基及び
シラノール基の中から選ばれる官能基とアミノ基または
イミノ基との組み合わせ、イソシアネート基またはビニ
ルエーテル基とヒドロキシル基との組み合わせなどが挙
げられる。
【0050】本発明の熱硬化性組成物のA成分の式
(1)で表されるヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル
誘導体のブロック化カルボキシル基並びにブロック化ヒ
ドロキシル基は、加熱下において、遊離カルボキシル基
並びに遊離ヒドロキシル基を再生し、B成分の反応性官
能基と化学結合を形成するものである。この反応の他
に、さらに分子内分極構造に基づく、いわゆる活性エス
テルとしてB成分の反応性官能基に付加反応を起こし得
る。この際には、架橋反応時に脱離反応を伴わないた
め、揮発性有機物質の排出低減にも貢献することができ
る。
【0051】前記のA成分とB成分の混合比について
は、A成分中のブロック化ヒドロキシ基とブロック化カ
ルボキシ基と、これらの官能基と加熱により化学結合す
るB成分中の官能基とが当量比0.1:0.9〜0.
9:0.1の割合になるように各成分を含有させること
が好ましい。前記のA成分とB成分の等量比が範囲外で
あると、熱硬化が不十分となり、得られる硬化物および
成型品の機械物性値が低下するおそれがあり好ましくな
い。本発明組成物においては、前記のA成分の化合物は
1種類用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよ
し、また前記のB成分の化合物は1種類用いてもよい
し、2種類以上を組み合わせてもよい。
【0052】本発明においては、これらの組成物に、場
合により該組成物の長期にわたる貯蔵安定性を良好に保
ち、かつ低温にて短時間で硬化する際に、硬化反応を促
進し、硬化物に良好な化学性能及び物理性能を付与する
目的で、C成分として加熱硬化時に活性を示す熱潜在性
酸触媒を含有させることができる。この熱潜在性酸触媒
は、60℃以上の温度において、酸触媒活性を示す化合
物が望ましい。この熱潜在性酸触媒が60℃未満の温度
で酸触媒活性を示す場合、得られる組成物は貯蔵中に増
粘したり、ゲル化するなど、好ましくない事態を招来す
る恐れがある。該C成分の熱潜在性酸触媒としては、プ
ロトン酸をルイス塩基で中和した化合物、ルイス酸をル
イス塩基で中和した化合物、ルイス酸とトリアルキルホ
スフェートの混合物、スルホン酸エステル類、リン酸エ
ステル類、及びオニウム化合物類が好ましく挙げられ
る。
【0053】該プロトン酸をルイス酸で中和した化合物
としては、例えばハロゲノカルボン酸類、スルホン酸
類、硫酸モノエステル類、リン酸モノ及びジエステル
類、ポリリン酸エステル類、ホウ酸モノ及びジエステル
類、等を、アンモニア、モノエチルアミン、トリエチル
アミン、ピリジン、ピペリジン、アニリン、モルホリ
ン、シクロへキシルアミン、n−ブチルアミン、モノエ
チノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等の各種アミンもしくはトリアルキルホスフィ
ン、トリアリールホスフィン、トリアルキルホスファイ
ト、トリアリールホスファイトで中和した化合物、さら
には、酸−塩基ブロック化触媒として市販されているネ
イキュアー2500X、X−47−110、3525、
5225(商品名、キングインダストリー社製)などが
挙げられる。また、ルイス酸をルイス塩基で中和した化
合物としては、例えばBF3、FeCl3、SnCl4
AlCl3、ZnCl2などのルイス酸を前記のルイス塩
基で中和した化合物が挙げられる。あるいは上記ルイス
酸とトリアルキルホスフェートとの混合物も挙げられ
る。該スルホン酸エステル類としては、例えば式(9)
【0054】
【化15】
【0055】(ただし、式中のR12はフェニル基、置換
フェニル基、ナフチル基、置換ナフチル基またはアルキ
ル基、R13は一級炭素または二級炭素を介してスルホニ
ルオキシ基と結合している炭素数3〜18のアルキル
基、アルケニル基、アリール基、アルカリール基、アル
カノール基、飽和のシクロアルキル基またはヒドロキシ
シクロアルキル基もしくは不飽和のシクロアルケニルま
たはヒドロキシシクロアルケニル基である。)で表され
る化合物が挙げられる。前記の化合物としては、具体的
には例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフ
タレンスルホン酸、ノニルナフタレンスルホン酸などの
スルホン酸類とn−プロパノール、n−ブタノール、n
−ヘキサノール、n−オクタノ−ルなどの第一級アルコ
ール類またはイソプロパノール、2−ブタノール、2−
ヘキサノール、2−オクタノ−ル、シクロヘキサノール
などの第二級アルコール類とのエステル化物、さらには
前記スルホン酸類とオキシラン基含有化合物との反応に
より得られるβ‐ヒドロキシアルキルスルホン酸エステ
ル類などが挙げられる。該リン酸エステル類としては、
例えば式(10)
【0056】
【化16】
【0057】(式中、R14は、炭素数3〜10のアルキ
ル基、シクロアルキル基またはアリール基、gは1また
は2である。)で表される化合物が挙げられる。前記の
化合物としては、具体的には例えば、n−プロパノー
ル、n−ブタノール、n−ヘキサノール、n−オクタノ
−ル、2−エチルヘキサノ−ル、といった第一級アルコ
ール類、及びイソプロパノール、2−ブタノール、2−
ヘキサノール、2−オクタノ−ル、シクロヘキサノール
等の第二級アルコール類のリン酸モノエステル類あるい
はリン酸ジエステル類が挙げられる。
【0058】また該オニウム化合物としては、例えば式
(11)〜(14) [(R153NR16+・X- ・・・・・(11) [(R173PR18+・X- ・・・・・(12) [(R192OR20+・X- ・・・・・(13) [(R212SR22+・X- ・・・・・(14) (式中のR15、R17、R19およびR21は炭素数1〜12
のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルカリー
ル基、アルカノール基またはシクロアルキル基であっ
て、2個のR15、R17、R19およびR21は互いに結合し
てN、P、OまたはSをヘテロ原子とする複素環を形成
していてもよく、R16、R18、R20およびR 22は水素原
子、炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルカリール基、X-はSbF6 -、AsF6 -
PF6 -またはBF4 -である)で表される化合物などが挙
げられる。
【0059】本発明組成物において、C成分の熱潜在性
酸触媒は、1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
てもよく、またその配合量は A成分とB成分、場合に
より用いられるA成分及び/またはB成分との総固形分
量100重量部あたり、通常0.01〜10重量部の範
囲で選ばれる。熱潜在性酸触媒の量が0.01重量%未
満では触媒効果が十分に発揮されないし、10重量%を
超えると、最終的に得られる硬化物が着色したり、耐水
性が低下することがあり、好ましくない。
【0060】前記のC成分の他にさらに、光の照射によ
り酸を発生する触媒の化合物を配合してもよい。光によ
る酸を発生する触媒を配合した場合、ヒドロキシ酸ヘミ
アセタールエステル誘導体中のブロック化官能基が遊離
官能基に変換されることから、露光後、アルカリ水溶
液、あるいは有機溶剤などの現像液を用いて現像できる
特徴が付与できることから好ましい。前記の光の照射に
より酸を発生する触媒化合物としては、例えば、アリー
ルジアゾニウム塩、トリアリールスルフォニウム塩、ジ
アリールヨードニウム塩、2,6−ジニトロベンジル−
p−トルエンスルフォネート、α−p−トルエンスルフ
ォニルオキシアセトフェノンなどがある。市販品のスル
フォニウム塩としては、例えばサンエイドSI−60
L、SI−80L、SI−100L(いずれも商品名、
三新化学工業(株)社製)などが使用し得る。これらの
光の照射により酸を発生する触媒化合物は、1種単独で
用いてもよいし、2種以上を組合わせてもよい。その添
加量は、本発明のヒドロキシ酸へミアセタールエステル
誘導体を含有する熱硬化性組成物の総固形分100部に
対し、0.01〜50重量部が好ましく、より好ましく
は0.1〜30重量部である。添加量が0.01重量部
未満では触媒効果が充分に発揮されないし、50重量部
を超えても更なる増量効果が期待できない。
【0061】本発明の式(1)で表されるA成分中のブ
ロック化カルボキシル基並びにブロック化ヒドロキシル
基は、加熱下において、遊離カルボキシル基並びに遊離
ヒドロキシル基を再生し、B成分の反応性官能基と化学
結合を形成するものであるが、これらの組成物に、場合
により該組成物の長期にわたる貯蔵安定性を良好に保
ち、かつ低温にて短時間で硬化する際に、硬化反応を促
進し、硬化物に良好な化学性能及び物理性能を付与する
目的で、D成分として加熱硬化時に活性を示す熱潜在性
塩基触媒を含有させることができる。この熱潜在性塩基
触媒は、60℃以上の温度において、塩基触媒活性を示
す化合物が望ましい。この熱潜在性塩基触媒が60℃未
満の温度で塩基触媒活性を示す場合、得られる組成物は
貯蔵中に増粘したり、ゲル化するなど、好ましくない事
態を招来する恐れがある。該D成分の熱潜在性塩基触媒
としては、具体的には例えば、リン酸アミドエステルが
好ましく挙げられる。
【0062】該リン酸アミドエステル類としては、例え
ば式(15)
【0063】
【化17】
【0064】(式中、R23はフェニル基、置換フェニル
基、ナフチル基、置換ナフチル基またはアルキル基、R
24は炭素数3〜18のアルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、飽和もしくは不飽和のシクロアルキル、R25
炭素数3〜18のアルキル基、アルケニル基、アリール
基、飽和もしくは不飽和のシクロアルキルであり、N原
子をヘテロ原子とした複素環を形成していてもよい。)
で表される化合物が挙げられる。具体的には例えば、二
塩化メチルホスホン酸、二塩化エチルホスホン酸、二塩
化フェニルホスホン酸などのハロゲン化ホスホン酸類と
ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジフェニルアミン、
ピペリジン、ピロリジン、モルホリンなどのアミン類、
n−プロパノール、n−ブタノール、n−ヘキサノー
ル、n−オクタノ−ル、イソプロパノール、2−ブタノ
ール、2−ヘキサノール、2−オクタノ−ル、シクロヘ
キサノール、t−ブタノール等のアルコール類との反応
により得られるリン酸アミドエステルなどが挙げられ
る。
【0065】本発明組成物において、該D成分の熱潜在
性塩基触媒は、1種用いても良いし、2種以上を組み合
わせてもよく、またその配合量は、A成分とB成分、場
合により用いられるA成分及び/またはB成分との総固
形分量100重量部あたり、通常0.01〜10重量部
の範囲で選ばれる。熱潜在性塩基触媒の量が0.01重
量%未満では触媒効果が十分に発揮されないし、10重
量%を超えると、最終的に得られる硬化物が着色した
り、耐水性が低下することがあり、好ましくない。
【0066】光の照射により塩基を発生する化合物とし
ては、例えばアシルオキシム化合物、カルバモイルオキ
シム化合物、フルオレノンオキシム誘導体、ベンゾフェ
ノンオキシム誘導体、カルバミン酸誘導体、ホルムアル
デヒド化合物などがある。これらの光の照射により塩基
を発生する触媒化合物は、1種単独で用いてもよいし、
2種以上を組合わせてもよい。その添加量は、本発明の
ヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体を含有する
熱硬化性組成物の総固形分に対し、0.01〜50重量
%が好ましく、より好ましくは0.1〜30重量%であ
る。添加量が0.01重量%未満では触媒効果が充分に
発揮されないし、50重量%を超えても添加量に見合う
更なる増量効果が期待できないので好ましくない。
【0067】本発明の熱硬化性組成物は、熱硬化するこ
とによって、好ましい樹脂を得ることができる。その硬
化に要する温度及び時間については、前記式(1)で表
されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体中の
ブロック化されたカルボキシル基並びにブロック化され
たヒドロキシル基から遊離カルボキシル基並びに遊離ヒ
ドロキシル基を再生する温度、反応性官能基の種類、熱
潜在性触媒の種類などにより異なるが、通常50〜20
0℃の範囲の温度で、2分ないし2時間程度加熱するこ
とにより、硬化が完了する。より好ましい反応温度と時
間としては、80〜160℃の範囲の温度、10分ない
し1時間程度加熱する。
【0068】本発明の熱硬化性組成物は、そのままで、
あるいは必要に応じ、着色顔料、フィラー、エラストマ
ー、溶剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、流動調整剤等を
配合して、塗料、インク、接着剤、成形品、感光性レジ
ストなど硬化性を利用する種々の用途に用いることがで
きる。
【0069】特に、感光性レジストへの応用としては、
前述の光の照射により酸を発生する化合物を使用し得
る。照射する光としては、可視光線、紫外線、X線及び
電子線などが使用できる。露光した後、アルカリ性水溶
液、あるいは有機溶媒などの現像液を用いて現像するこ
とによりポジあるいはネガパターンを得ることができ
る。その後、前述の加熱を行うことにより、つまり、通
常の50〜200℃の範囲の温度で、2分ないし10時
間程度加熱することにより、パターン化した硬化物を得
ることができる。
【0070】本発明の熱硬化性組成物は、そのままで、
もしくは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、ポリビニルエーテル樹脂等の汎用熱可塑性樹脂
と混合して用いることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明の新規なヒドロキシ酸ヘミアセタ
ールエステル誘導体は、新規化合物であり、有機溶媒に
対する溶解性や、各種の樹脂に対する溶解性が優れる。
また、前記の化合物を含有する熱硬化性組成物は、ヒド
ロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体が一般の有機溶
剤に対する溶解性や各種樹脂に対する相溶性に優れ、良
好な化学性能、物理性能及び耐候性を有すると共に、特
に貯蔵安定性に優れており、一液型として利用可能であ
る。またさらに、前記のヒドロキシ酸ヘミアセタールエ
ステル誘導体は、および、この化合物を含有する熱硬化
性組成物は、硬化することができ、好ましい物性を与え
る材料として有用である。特に例えば、塗料、インク、
接着剤、成型品、あるいはカラー液晶表示装置、カラー
ビデオカメラなどに装着されるカラーフィルター、IC
回路及びホトマスクの製造に関する感光性レジスト、実
装基板等に部品を装着する際のはんだ付け用熱硬化性フ
ラックス及びフラックスを含有したはんだぺ―ストなど
に好適に用いられる。
【0072】
【実施例】次に、本発明を実施例を用いてさらに詳細に
説明する。 実施例1;ヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体
の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、それぞれp−ヒドロキシ安息香酸36.4重量部、
n−プロピルビニルエーテル63.6重量部、リン酸エ
ステル(大八化学工業(株)商品名AP−8)0.05
重量部を仕込み、温度を80℃から100℃に保ちなが
ら撹拌した。混合物の酸価が5以下あるいは水酸基価が
5以下になった時点で反応を終了し、放冷後分液ロート
に生成物を移した。得られた生成物は、分液ロート中で
10重量%炭酸水素ナトリウム水溶液100重量部でア
ルカリ洗浄後、洗浄液のpHが7以下になるまで200
重量部の脱イオン水で水洗を繰り返した。次いで、硫酸
マグネシウムで有機層中を乾燥した後、浴温度35℃で
減圧濃縮した。さらに残渣を真空ポンプで乾燥し、表1
に記載の有効分含有量を有するヒドロキシ酸ヘミアセタ
ールエステル(A)の溶液を得た。仕込み組成とガスク
ロマトグラフィーの測定、粘度の結果を表1に示す。
【0073】
【表1】
【0074】表中の成分および略号は、以下のものを示
す。*1) n−PrVE(ノルマルプロピルビニルエー
テル)*2) 商品名(大八化学工業(株)製、リン酸エ
ステル)*3) 有効分含有量はガスクロマトグラフィー
により求めた。*4) 粘度は東機産業(株)製EHD型
粘度計により測定した。
【0075】原料として用いたp−ヒドロキシ安息香酸
及び得られたヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導
体について赤外線吸収スペクトル測定(IRスペクト
ル)を行ったところ、それぞれ図1および図2に示す吸
収チャートが得られた。この図よりヒドロキシ酸へミア
セタールエステル誘導体のIRスペクトルにおいては1
700cm-1付近及び、2500〜3500cm-1付近
のカルボキシル基の吸収によるピークが消失しているこ
となどから下記式(16)で表されるヒドロキシ酸へミ
アセタールエステル誘導体が得られた事がわかる。ま
た、原料および生成物の1H−NMR等からも構造を確
認した。1H−NMRのチャートを図3に示す。
【0076】<化学分析> 理論元素分析値; C ;H ;O =理論値17 ;26 ; 5 実測値17.1;25.1; 4.8 <IRの測定条件>; 機種;日本分光(株)社製、FT/IR−610 セル;臭化カリウムを用いた液膜法 分解;4cm-1、積算回数;16回 <1H−NMRの測定条件>; 機種;日本プルカー(株)社製、400MHzのAdv
ance400、 積算回数;16回 溶媒;CDCl3、TMS基準 <粘度測定>; 機種;東機産業(株)社製、EHD型粘度計、 条件;回転数;100RPM、測定温度;25℃
【0077】
【化18】
【0078】実施例2、3;ヒドロキシ酸ヘミアセター
ルエステル誘導体の製造 温度計、還流冷却器、撹拌機を備えた4つ口フラスコ
に、実施例1のp−ヒドロキシ安息香酸の代わりに、そ
れぞれ表1記載のようにm−ヒドロキシ安息香酸、o−
ヒドロキシ安息香酸を用いた以外は実施例1と同様にし
て、それぞれ表1に記載の有効分含有量を有するヒドロ
キシ酸ヘミアセタールエステル(M2,M3)の溶液を
得た。前記と同様にIRの測定、生成物の1H−NMR
等からも構造を確認した。
【0079】
【化19】
【0080】
【化20】
【0081】実施例4 実施例1で得られたヒドロキシ酸ヘミアセタールエステ
ル誘導体(A)10gと有機溶剤90g、また実施例1
で得られたヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体
(A)10gとビスフェノールA型エポキシ樹脂10g
とをガラス瓶に採取し、よく攪拌した。さらに3時間静
置した後の状態を観察する事により実施例1で得られた
ヒドロキシ酸ヘミアセタールエステル誘導体の有機溶剤
に対する溶解性及びビスフェノールA型エポキシ樹脂に
対する相溶性を調べた。その結果を表2に示す。
【0082】比較例1 実施例4において、実施例1で得られたヒドロキシ酸ヘ
ミアセタールエステル誘導体の代わりに、実施例1の原
料として用いたp−ヒドロキシ安息香酸を使用して、実
施例4と同様にして溶解性と相溶性を調べた。結果を表
2に示す。
【0083】
【表2】
【0084】表2の注 (*1)溶解性、相溶性の評価は、以下の基準に従って
行った。 ○:均一溶液となった。 ×:不溶であった。 (*2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂溶液(油化シ
ェルエポキシ(株)製商品名)
【0085】表2の結果より実施例1で得られたヒドロ
キシ酸ヘミアセタールエステル誘導体は、原料のp−ヒ
ドロキシ安息香酸に比べて有機溶剤及び樹脂に対する溶
解性、相溶性が優れていることがわかる。
【0086】実施例5〜9 実施例1〜3で得られたヒドロキシ酸ヘミアセタールエ
ステル誘導体A、BおうよびCを用いて、表3に示した
配合組成で、熱硬化性組成物を製造した。 <硬化膜の物性測定方法>試験片の作成は、陽極酸化さ
れたブラシ研磨アルミニウム板上に、表3に記載した実
施例5〜9の組成物を用いて、乾燥膜厚で30μmにな
るようにバーコーターにて塗装し、80℃で30分間プ
リベイクした後、180℃、60分間硬化させて試験片
を作成した。なお、実施例9については、プリベイク後
ポジパターンを通して、UV照射装置としてトスキュア
ー401(商品名、東芝ライテック(株)社製)を用
い、高圧水銀灯で150mJ/cm2密着照射し、次いで
アルカリ現像液NMD−3(商品名、東京応化工業
(株)社製)に25℃で60秒間ディップ現像してパタ
ーン化したものを180℃で60分間硬化させて試験片
を作成した。
【0087】硬化膜性能については、上記の方法により
作成した試験板を用い、下記に示す試験方法により行っ
た。 (1) 耐酸性−1 40重量%硫酸2mlを試験片上にスポット上に載せ、
20℃で48時間放置後、硬化膜の異常を目視にて判定
した。 (2) 耐酸性−2 40重量%硫酸2mlを試験片上にスポット上に載せ、
60℃で30分間加熱後、硬化膜の異常を目視にて判定
した。 (3) 耐酸性−3 試験片を0.1規定硫酸中に浸漬し、60℃で24時間
保った後、硬化膜の異常を目視にて判定した。 (4)耐衝撃性 衝撃変形試験器[JIS K−5400(1979)6
13.3 B法]を用い、半径6.35mmの撃ち型に
試験片をはさみ、500gのおもりを40cmの高さか
ら落下させた際の硬化膜の損傷を目視にて判定した。 (5)ヌープ硬度 (株)島津製作所製のM型微小硬度計にて20℃で測定
した。数値の大きいほど硬いことを示す。 (6)貯蔵安定性試験 表3で得られた組成物をキシレンで4ポイズ(ブルック
フィールド型粘度計による20℃での測定値、ローター
No 使用)に希釈した後、50℃で密封貯蔵した。5
0℃で30日間貯蔵後、再び粘度測定した。これらの結
果を表3に示す。
【0088】
【表3】
【0089】表中の成分および略号は、以下のものを示
す。 *1) ジャパンエポキシレジン(株)社製、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、 *2) オクチル酸亜鉛とトリエタノールアミンを等モ
ルで反応させた亜鉛錯体の80重量%シクロヘキサノン
溶液、 *3) サンエイドSI−80L(商品名、三新化学工
業(株)社製)、 *4) ピペリジンと2塩化フェニルホスホン酸を等モ
ルで反応させた誘導体にt−ブタノールを付加反応させ
ることにより得られるリン酸アミドエステルの80重量
%シクロヘキサノン溶液。
【0090】表3より明らかなように、硬化膜性能にお
いて、本発明の実施例5〜7は、均一でツヤのある硬化
膜が得られ、優れた耐酸性、耐衝撃性、硬度、貯蔵安定
性を示すことがわかる。さらに、実施例9においては、
高感度、高解像度性をも示し、優れた硬化樹脂となるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で用いたp−ヒドロキシ安息
香酸の赤外吸収スペクトルチャートである。
【図2】図2は、実施例1で合成して得られたヒドロキ
シ酸ヘミアセタールエステル誘導体の赤外吸収スペクト
ルチャートである。
【図3】図3は、実施例1で得られたヒドロキシ酸ヘミ
アセタールエステル誘導体の1H−NMRスペクトルチ
ャートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AC43 AC48 BA53 BA66 BJ50 BP10 BP30 KA11 KF00 4H039 CA61 CA66 CF10 CF30 4J031 CD09 CD10 4J100 AL08P AL09P AL10P BA02H BA02P BA03H BA15H BA16H BA29P BA77P BC04P BC43H BC54P BC60P CA01 CA04 CA31 HA61 HC04 HC54 HC61 HC69 HC71 HE07 HE08 HE41

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)で表されるヒドロキシ酸へミ
    アセタールエステル。 【化1】 [ここで、m、nは1〜6の整数、Rは炭素数1〜25
    の2〜12価の有機基であり、A1、A2は、同一でも異
    なっていてもよく、水素原子、下記式(2)または式
    (3) 【化2】 (式中、R1、R2及びR3はそれぞれ水素原子または炭
    素数1〜18の有機基、R4は炭素数1〜18の有機
    基、Y1は酸素原子またはイオウ原子である。) 【化3】 (式中、R5、R6はそれぞれ水素原子または炭素数1〜
    18の有機基、R7は二価の炭素数1〜18の有機基、
    8は二価の炭素数1〜18の有機基、Y2は酸素原子ま
    たはイオウ原子であり、Y2をヘテロ原子とする複素環
    を形成する。)で表される基を示し、A1とA2は少なく
    とも1個以上は式(2)または式(3)で表される基を
    有する。]
  2. 【請求項2】式(1)で表される、A1とA2が全て式
    (2)または式(3)で表される基であり、またRが、
    ヒドロキシ安息香酸由来の残基である請求項1記載のヒ
    ドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体。
  3. 【請求項3】1分子あたりカルボキシル基1〜6個と水
    酸基1〜6個を有するヒドロキシ酸を原料として、これ
    とビニルエーテル化合物とを反応させることを特徴とす
    るヒドロキシ酸へミアセタールエステル誘導体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】前記の反応において、触媒として酸触媒を
    使用する請求項3記載のヒドロキシ酸へミアセタールエ
    ステル誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1または2に記載のヒドロキシ酸へ
    ミアセタールエステル誘導体を用いてなる樹脂。
  6. 【請求項6】A成分;請求項1または2に記載の式
    (1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル
    誘導体と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
    うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
    と、さらに場合により用いられる、 C成分;酸触媒、とを含有してなることを特徴とする熱
    硬化性組成物。
  7. 【請求項7】A成分;請求項1または2に記載の式
    (1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル
    誘導体と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
    うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
    と、さらに場合により用いられる、 D成分;塩基触媒、とを含有してなることを特徴とする
    熱硬化性組成物。
  8. 【請求項8】B成分の反応性官能基が、カルボキシル
    基、エポキシ基、オキサゾリン基、シラノール基、アル
    コキシシラン基、ヒドロキシル基、アミノ基、イミノ
    基、イソシアネート基、ブロック化されたイソシアネー
    ト基、シクロカーボネート基、ビニルエーテル基、ビニ
    ルチオエーテル基、アミノメチロール基、アルキル化さ
    れたアミノメチロール基、アセタール基及びケタール基
    からなる群より選択された1種または2種以上である請
    求項6または請求項7記載の熱硬化性組成物。
  9. 【請求項9】C成分の酸触媒が、加熱硬化時に活性を示
    す熱潜在性酸触媒である請求項6記載の熱硬化性組成
    物。
  10. 【請求項10】D成分の塩基触媒が、加熱硬化時に活性
    を示す熱潜在性塩基触媒である請求項7記載の熱硬化性
    組成物。
  11. 【請求項11】C成分の酸触媒にさらに、光の照射によ
    り酸を発生する触媒を配合してなる請求項6記載の熱硬
    化性組成物。
  12. 【請求項12】D成分の塩基触媒にさらに、光の照射に
    より塩基を発生する触媒を配合してなる請求項7記載の
    熱硬化性組成物。
  13. 【請求項13】A成分;請求項1または2に記載の式
    (1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル
    誘導体5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
    うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
    5〜95重量部と、さらに場合により用いられる、 C成分;酸触媒0.01〜50重量部、とを含有してな
    ることを請求項6、9または11のいずれか1項に記載
    の熱硬化性組成物。
  14. 【請求項14】A成分;請求項1または2に記載の式
    (1)で表されるヒドロキシ酸へミアセタールエステル
    誘導体5〜95重量部と、 B成分;カルボキシル基及び水酸基と化学結合を形成し
    うる反応性官能基を2個以上を1分子中に有する化合物
    5〜95重量部と、さらに場合により用いられる、 D成分;塩基触媒0.01〜50重量部、とを含有して
    なる請求項7、10または12のいずれか1項に記載の
    熱硬化性組成物。
  15. 【請求項15】請求項6〜14のいずれか1項に記載の
    熱硬化性組成物を硬化してなる樹脂。
  16. 【請求項16】請求項15の熱硬化性組成物を硬化して
    なる樹脂が電子部品用である用途。
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