JP2008169134A - カルボン酸誘導体組成物の製造方法 - Google Patents

カルボン酸誘導体組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反応性の高い塩素原子を架橋性官能基として持つアクリルゴムの加硫に使用する際に、保存安定性に優れ、取扱い性に優れたカルボン酸誘導体組成物の製造方法を提供すること。
【解決手段】酸性触媒を使用してカルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行ない、前記付加反応の後、反応液を強塩基性化合物水溶液で洗浄し、その後前記付加反応によって生成された付加体を精製分離した後、新たに強塩基性化合物を添加することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、塗料、インク、接着剤、ゴム、樹脂などを作る際の架橋剤組成物として用いられるカルボン酸誘導体組成物の製造方法に関し、詳しくは反応性の高い塩素原子を架橋性官能基として持つアクリルゴムの加硫に使用する際に、保存安定性に優れ、取扱い性に優れたカルボン酸誘導体の製造方法に関する。
(ポリ)カルボン酸のアルキル(チオ)ビニルエーテル付加体は、ポリエポキシ化合物などの熱潜在性架橋剤になることが知られており、一液性の塗料、インク、接着剤などが検討されている。
一方、クロルメチルスチレン又はクロル酢酸ビニルを架橋性官能基としてアクリル酸エチル、アクリル酸ブチルなどと共重合したアクリルゴムは、ポリカルボン酸を加硫剤、四級アンモニウム塩を触媒、ハイドロタルサイトを脱酸剤として180℃程度で加硫成形できることが知られている(特許文献1)。
しかし、この反応は室温でも進行するため、生地保存性が悪く、加工温度でのスコーチタイムが短く、加工性が悪いという問題点があった。
そこで、この問題を解決するために、加硫剤である(ポリ)カルボン酸をビニル(チオ)エーテル付加体とし、ゴム組成物の保存性、加工性の問題を解決するために種々の検討を行なった。
従来の付加体の製造方法は、(ポリ)カルボン酸とアルキルビニル(チオ)エーテルを無触媒で反応し、そのまま溶剤等を留去して目的物を単離する手法(特許文献2)、もしくは、(ポリ)カルボン酸とアルキルビニル(チオ)エーテルを酸性リン酸エステルなどの酸性触媒で反応した後、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの比較的穏やかな塩基の希薄溶液でアルカリ洗浄する手法(特許文献3、4、5)、アルカリ洗浄の後、さらに水洗してアルカリを除去する手法(特許文献6、7)、アルカリ洗浄の代わりに、酸吸着剤で、酸を吸着する手法(特許文献8)などが、反応の後の精製方法として知られている。
しかしながら、従来の製造方法によるものは、長期に渡って保存したときに加水分解して酸価がしだいに増大し、アクリルゴムに配合したとき、生地保存性、加工性を十分改良できず、加硫剤として満足いくものではなかった。
特許第3324502号公報 特開2004−75628号公報 特開平11−140020号公報 特開平11−140027号公報 WO2003/006407 特開平5−97771号公報 特開2005−154304号公報 特許第2850897号公報
そこで、本発明は、反応性の高い塩素原子を架橋性官能基として持つアクリルゴムの加硫に使用する際に、保存安定性に優れ、取扱い性に優れたカルボン酸誘導体組成物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、ポリカルボン酸のアルキルビニルエーテル付加体が塩基性では、加水分解されず、保存中においては、塩基性物質が加水分解安定剤となることを見出し、以下の本発明を完成するに至った。
(請求項1)
カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行なった後、反応液を強塩基性化合物水溶液で洗浄し、その後前記付加反応によって生成された付加体を精製分離した後、新たに強塩基性化合物を添加することを特徴とするカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
(請求項2)
酸性触媒を使用してカルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行なうことを特徴とする請求項1記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
(請求項3)
カルボン酸が、脂肪族ポリカルボン酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
(請求項4)
カルボン酸が、芳香族ポリカルボン酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
(請求項5)
ビニル(チオ)エーテルが、モノアルキルビニル(チオ)エーテルであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
(請求項6)
強塩基性化合物が、アルカリ金属の水酸化物又は第四級アンモニウムの水酸化物であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
(請求項7)
反応液を洗浄する強塩基性化合物水溶液の濃度が、0.3Mから0.5Mの範囲であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
本発明によると、反応性の高い塩素原子を架橋性官能基として持つアクリルゴムの加硫に使用する際に、保存安定性に優れ、取扱い性に優れたカルボン酸誘導体組成物の製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係るカルボン酸誘導体組成物の製造方法は、カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行なった後、反応液を強塩基性化合物水溶液で洗浄し、その後前記付加反応によって生成された付加体を精製分離した後、新たに強塩基性化合物を添加することを特徴とする。
<カルボン酸>
本発明に使用されるカルボン酸としては、カルボキシル基(カルボン酸基)の数が1つのモノカルボン酸、2以上のポリカルボン酸のいずれでもよく、また脂肪族カルボン酸や芳香族カルボン酸のいずれでもよく、更に飽和カルボン酸や不飽和カルボン酸のいずれでもよい。
中でもジカルボン酸、トリカルボン酸が優れ、特に脂肪族ポリカルボン酸がアクリルゴムの加硫剤として都合が良く、ジカルボン酸が特性において優れている。
本発明に使用されるカルボン酸としては、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクチル酸、ノナン酸、イソノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、安息香酸、桂皮酸、2−ナフトエ酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、亜麻仁油脂肪酸、トール油脂肪酸、大豆油脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、エイコサンジオイックアシッド、フタル酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、乳酸、クエン酸、ヒドロキシピバリン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、りんご酸、アクリル酸、メタアクリル酸、イタコン酸、メサコン酸、マレイン酸、フマル酸などが挙げられる。
中でもアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などが加硫剤として優れている。
<ビニル(チオ)エーテル>
ビニル(チオ)エーテルとしては、アルキルビニルエーテル、アルキルビニルチオエーテルなどが用いられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などが挙げられ、中でも、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、オクタデシル基、シクロヘキシル基などのアルキルビニルエーテルが材料の入手性から好適に使われる。
アルキルビニルエーテルとしては、たとえば、メチル−1フェニルビニルエーテル、エチル−1フェニルビニルエーテル、メチル−1メチルビニルエーテル、エチル−1エチルビニルエーテル、エチル−1メチルビニルエーテル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、sec-ブチルビニルエーテル、tert-ブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、ヘプチルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル、プロパジエニルビニルエーテル、イソプロペニルビニルエーテル、2−プロピニルビニルエーテル、3−ブチニルビニルエーテル、3−メチル−2−ブテニルビニルエーテル、アリルビニルエーテル、エチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエタノールアミンモノビニルエーテル、1−クロルエチルビニルエーテル、2−クロルエチルビニルエーテル、アセトンオキシムビニルエーテル、2−メチルアリルビニルエーテル、3−フェニルプロパルギルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、2−ブロモエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、2−ブトキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、2−アセトキシエチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、2−(ジエチルアミノ)エチルビニルエーテル、アミノエチルビニルエーテル、3−ジメチルアミノプロピルビニルエーテル、トリメチルシロキシエチルビニルエーテル、トリメチルシリルビニルエーテル、トリエチルシリルビニルエーテル、1−メンチルビニルエーテル、2−メトキシフェニルビニルエーテル、o−トリルビニルエーテル、p−ニトロフェニルビニルエーテル、2−ナフチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−フルオロフェニルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル、p−アミノフェニルビニルエーテル、2,4,6−トリクロロフェニルビニルエーテル、2,4,6−トリメチルフェニルビニルエーテル、2,4−ジクロロフェニルビニルエーテル、2,4,6−トリブロモフェニルビニルエーテル、N-メチルアミノフェニルビニルエーテル、p−(ジメチルアミノ)フェニルビニルエーテル、4−アセチルフェニルビニルエーテル、2−ニトロフェニルビニルエーテル、3−ニトロフェニルビニルエーテル、p−ヨードフェニルビニルエーテル、p−クロロフェニルビニルエーテル、1−フェニルエチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、2−ピペリジノエチルビニルエーテルなどが挙げられる。
アルキルビニルチオエーテルとしては、前記のアルキルビニルエーテルに対応するアルキルビニルチオエーテル等が挙げられる。具体的には、たとえば、3−(トリメチルシリル)プロピルビニルチオエーテル、2−ハイドロキシエチルビニルチオエーテル、2−(N-モルフォリノ)エチル−S−ビニルチオエーテル、2−(N-β-ハイドロキシエチル)アミノエチル−S−ビニルチオエーテル、2−アミノエチルビニルチオエーテル、p−クロロフェニルチオエーテル、フェニルビニルチオエーテル、ジビニルチオエーテルなどが挙げられる。
なお、本発明では、環状モノビニルエーテルや多価ビニルエーテル類を使用することもできる。環状モノビニルエーテルとしては、具体的には、たとえば、2,3−ジヒロドフラン、3,4−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−2−メトキシ−2H−ピラン、3,4−ジヒドロ−4,4−ジメチル−2H−ピラン−2−オン、3,4−ジヒドロ−2−エトキシ−2H−ピランなどが挙げられる。また多価ビニルエーテル類としては、ジビニルエーテル、トリビニルエーテル、テトラビニルエーテルなどが挙げられる。ジビニルエーテルとしては、たとえば、ジビニルエーテル、ジビニルフォルマール、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリエタノールアミンジビニルエーテル、1,3−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、4,4’−ジハイドロキシアゾベンゼンジビニルエーテル、ハイドロキノンジビニルエーテル、ビスフェノールAジビニルエーテルなどが挙げられる。トリビニルエーテルとしては、たとえば、グリセロールトリビニルエーテルなどが挙げられる。テトラビニルエーテルとしては、たとえば、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテルなどが挙げられる。
<酸性触媒>
本発明において、好ましく使用される酸性触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、p−トルエンスルホン酸、酸性リン酸モノエステル、酸性リン酸ジエステル等の有機酸が挙げられ、これらの1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
中でも酸性リン酸モノエステル、酸性リン酸ジエステルが、ビニルエーテルの重合が少ないこと及び反応系が均一になりやすいことから好ましく使用できる。
前記カルボン酸の酸強度が強い場合、無触媒でも反応は進行するが、触媒が有った方が、反応速度が速く都合が良い。
酸性触媒の使用量は、前記カルボン酸に対して、0.05重量%〜5.0重量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5重量%〜3.0重量%の範囲である。
<反応溶媒>
本発明では、反応系を均一にし、反応を容易にするために反応溶媒を使用でき、反応溶媒としては有機溶剤を使用できる。有機溶剤としては、ヘキサン、トルエン、キシレン、ベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)等の有機溶剤が挙げられ、これらの溶剤の1種を使用してもよいし、混合して使用することもできる。
本発明では、ケトン系の溶剤がカルボン酸の溶解度が高い場合が多く都合が良い。極性の高い溶剤の方が、カルボン酸を溶解しやすく、反応速度が早くなる。また、親水性が大きくなるため、反応後に塩基性物質での中和がしやすくなる。本発明では、アセトン、メチルエチルケトン等を好ましく使用できる。
<反応条件>
本発明に係るカルボン酸誘導体組成物の製造方法は、カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行なう際に、反応溶媒や酸性触媒の存在下で反応させることが好ましい。
カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの反応比率は、当量比で1:1.2〜1:2の範囲が好ましく、さらには、1:1.25〜1:1.5の範囲がより好ましい。
1:1.2未満では反応が遅いおそれがあり、1:2を越えるとビニル(チオ)エーテルが無駄になりやすい。
反応温度は0℃〜150℃の範囲が好ましく、さらには0℃〜80℃の範囲がより好ましい。反応温度が0℃未満では、反応速度が遅くなりやすく、150℃を越えるとビニル(チオ)エーテルが重合しやすくなる不都合がある。
反応時間は、温度、使用する溶剤、触媒の種類、量などにもよるが、1時間〜100時間の範囲が適当である。1時間よりも短いと反応が不完全になりやすく、100時間よりも長くなるとビニル(チオ)エーテルが重合し、生成物の純度が悪くなるおそれがある。
<本発明の処理>
本発明では、反応終了後、反応液を強塩基性化合物水溶液で洗浄し、その後前記付加反応によって生成された付加体を精製分離した後、新たに強塩基性化合物を添加することを特徴とする。
洗浄に使用する強塩基性化合物水溶液の濃度は、0.3〜0.5モル/リットル範囲が好ましい。0.3モル/リットルよりも濃度の低い溶液を使用すると有機層と水層の分離が悪くなることがあり、収率が低下することがある。0.5モル/リットルを越えると取扱い上危険である。
洗浄に使用する強塩基性化合物は、強アルカリ金属水酸化物などが挙げられ、強アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。また、テトラブチルアンモニウム水酸化物などの有機の水酸化物でもよい。これらのうち、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが低価格のため、好適に使用される。
上記の洗浄により未反応の酸および酸性触媒を除いた後、溶剤を留去することにより付加体組成物を得る。
溶剤を留去した後、目的物に微粉末の強アルカリ金属水酸化物が分散状態で残留するようにしてもよいし、溶剤を留去する前に水溶液の形で添加して残留させてもよい。また、生成物に、強アルカリ金属水酸化物を後から添加してもよい。
本発明による強塩基性化合物(強アルカリ金属水酸化物)による洗浄を行なうと、ポリカルボン酸のアルキルビニルエーテル付加体が塩基性になるので、加水分解されず保存性に優れる効果があり、また強アルカリ金属水酸化物を残留させると、保存中において、塩基性物質が加水分解安定剤となるので、ポリカルボン酸のアルキルビニルエーテル付加体の保存性が更に向上する。
本発明において、塩基性化合物が残留していることを確認する手法は、目視により溶解していない塩基性固体物質を確認する手法のほか、溶解していない塩基性固体物質を目視で確認できないときは、本発明の生成物(反応生成付加体)を水洗したときの洗浄水のpH測定、酸による中和滴定等、塩基性を特定できる手法であれば特に制限なく使用できる。
塩基性化合物の残留濃度は、特に制限はないが、本発明の生成物を水洗したときの水洗水のpHが7を越えることが必要で、例えば、10倍重量の水で洗浄したときの水洗水のpHは9以上が好ましく、10以上であればさらに好ましい。一方、pHの上限はなく、目視により塩基性固体物質が確認できる量であってもよい。
<カルボン酸誘導体組成物>
本発明の製造方法により得られるカルボン酸誘導体組成物は、長期保存性が良いので、アクリルゴムの加硫剤として使用する場合極めて有効である。これらの加硫剤は、適度な熱分解温度があるので、アクリルゴムの加硫剤として使用した場合、保存時には安定で、加硫温度で活性がでる使用法が期待できる。すなわち熱潜在性加硫剤としての用途が期待される。
アクリルゴムは、エポキシ樹脂オリゴマー、エポキシ基を含有するアクリルゴム、有機性塩素を含有するアクリルゴムなどのいずれでもよい。
以下、実施例により本発明の効果を例証する。
実施例1
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた500ml四つ口フラスコに、セバシン酸(試薬)10.1g(0.0499モル)、ブチルビニルエーテル(試薬)15g(0.15モル)、アセトン(試薬)50g、DP−4(第八化学工業所製 ジブチルアシッドフォスフェート)0.1gを加え、液温60℃で16時間反応した。
反応液を室温まで冷却した後、0.5モル/リットルのKOH水溶液を100ml添加して中和した。
水層を廃棄し、トルエン100mlを加え、さらに0.5モル/リットルのKOH水溶液100mlを加え、トルエン層を分離した。
トルエン層に0.5モル/リットルのKOH水溶液1mlを加え、トルエン及び水をエバポレーターで留去した。
収量は、19.70gで、セバシン酸にブチルビニルエーテルが2モル付加した構造(分子量:402.57、理論収量:20.088g)に対して収率は98.1%であった。
実施例2
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた500ml四つ口フラスコに、ドデカン二酸(試薬)11.5g(0.0499モル)、イソプロピルビニルエーテル(試薬)12.9g(0.150モル)、アセトン(試薬)50g、DP−4(第八化学工業所製 ジブチルアシッドフォスフェート)0.1gを加え、液温60℃で16時間反応した。
反応液を室温まで冷却した後、0.5モル/リットルのNaOH水溶液を100ml添加した。
水層を廃棄し、トルエン100mlを加え、さらに0.5モル/リットルのNaOH水溶液100mlを加え、トルエン層を分離した。
トルエン層に0.5モル/リットルのNaOH水溶液1mlを加え、トルエン及び水をエバポレーターで留去した。
収量は19.65gで、ドデカン二酸にイソプロピルビニルエーテルが2モル付加した構造(分子量:402.56、理論収量:20.09g)に対して収率は97.8%であった。
実施例3
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた500ml四つ口フラスコに、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(試薬)10.51g(0.0500モル)、ブチルビニルエーテル(試薬)22.5g(0.0225モル)、アセトン(試薬)50g、DP−4(第八化学工業所製 ジブチルアシッドフォスフェート)0.1gを加え、液温60℃で16時間反応した。
反応液を室温まで冷却した後、0.5モル/リットルのKOH水溶液を100ml添加した。
水層を廃棄し、トルエン100mlを加え、さらに0.5モル/リットルのKOH水溶液100mlを加え、トルエン層を分離した。
トルエンをエバポレーターで留去した。収量は、24.62gで、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸にブチルビニルエーテルが3モル付加した構造(分子量:510.88、理論収量:25.54g)に対して収率は96.4%であった。
比較例1
実施例1において、トルエン層に0.5モル/リットルのKOH水溶液1mlを加えないで、洗浄水のpHが7になるまで水で洗浄した後、トルエンをエバポレーターで留去した。収量は、19.49gで、セバシン酸にブチルビニルエーテルが2モル付加した構造(分子量:402.57、理論収量:20.088g)に対して収率は、97.0%であった。
比較例2
実施例2において、トルエン層に0.5モル/リットルのNaOH水溶液1mlを加えないでトルエンをエバポレーターで留去した。収量は、19.60gで、ドデカン二酸にイソプロピルビニルエーテルが2モル付加した構造(分子量:402.56、理論収量:20.09g)に対して収率は97.6%であった。
比較例3
実施例3で反応液を室温まで冷却した後、0.5モル/リットルのKOH水溶液を100ml添加して中和する代わりに、キョーワード500(協和化学工業製合成酸吸着剤)10g添加して室温で48時間攪拌後、ろ別して、ろ液をエバポレーターで濃縮した。
収量は、19.02gで、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸にブチルビニルエーテルが3モル付加した構造(分子量:510.88、理論収量:25.54g)に対して収率は74.5%であった。
(測定及び評価)
1.酸価の測定はJIS K0070に準じて行なった。測定は電位差滴定法で行なった。電位差滴定装置は京都電子工業製AT−420WINを使用した。溶剤は、トルエン/メタノール(7/3体積比)を使用した。滴定液は、0.1モル/リットル水酸化カリウムエタノール溶液を使用した。終点は、得られた滴定曲線の変曲点とした。変曲点を持たない場合、酸価は不検出とした。
2.IR吸収スペクトルは、日本分光製「FT/IR480plus」で測定した。3300cm−1付近のO−H伸縮振動に基づく吸収があるかどうか、1710cm−1付近にC=O伸縮振動があるかどうかで、COOHの有無を判定した。
3.H−NMRは、日本分光製「JNM−LA300 FTNMR」を使用した。
ヘミアセタールエステル構造である−O-C-O−に結合したプロトンの化学シフトが6ppm前後に存在し、積分強度において、実施例1及び実施例2では2個、実施例3では3個存在するかどうかで同定を行なった。
4.保存安定性
保存安定性は、6mlのスクリュー管に、試料を1g入れ、実施例1〜3の試料にはさらにこれに粉砕したKOHを0.1g添加して、開放で、23℃、50%湿度の部屋に放置して外観を観察した。酸は結晶性で付加体に溶けにくいため、結晶の析出で分解の有無の判定が可能である。
5.熱分解温度
熱分解温度は、セイコー電子工業製TG/DTA6200の測定において、TG曲線の5%重量減少する温度をもって分解温度とした。(昇温速度10℃/min、N気流中)
(結果)
測定及び評価の結果を表1に示す。
Figure 2008169134
次に実施例1〜3のIR吸収スペクトルを図1〜図3に示す。同図に示すIR吸収スペクトルによると、実施例1、実施例2、実施例3において、3300cm−1付近、1710cm−1付近に吸収が存在しなかった。
次に、H−NMR同定の結果、実施例1では、5.9−6.0ppmに2個、実施例2では、5.9−6.1ppmに2個プロトンが存在することが分った。実施例3では、6.1−6.2ppmに3個存在することが分った(図4〜図6参照)。
以上の結果から、実施例1、実施例2、実施例3の構造は以下のような構造である。
実施例1
Figure 2008169134
実施例2
Figure 2008169134
実施例3
Figure 2008169134
実施例1のIR吸収スペクトル 実施例2のIR吸収スペクトル 実施例3のIR吸収スペクトル 実施例1のH−NMRスペクトル 実施例2のH−NMRスペクトル 実施例3のH−NMRスペクトル

Claims (7)

  1. カルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行なった後、反応液を強塩基性化合物水溶液で洗浄し、その後前記付加反応によって生成された付加体を精製分離した後、新たに強塩基性化合物を添加することを特徴とするカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
  2. 酸性触媒を使用してカルボン酸とビニル(チオ)エーテルの付加反応を行なうことを特徴とする請求項1記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
  3. カルボン酸が、脂肪族ポリカルボン酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
  4. カルボン酸が、芳香族ポリカルボン酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
  5. ビニル(チオ)エーテルが、モノアルキルビニル(チオ)エーテルであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
  6. 強塩基性化合物が、アルカリ金属の水酸化物又は第四級アンモニウムの水酸化物であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
  7. 反応液を洗浄する強塩基性化合物水溶液の濃度が、0.3Mから0.5Mの範囲であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載のカルボン酸誘導体組成物の製造方法。
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