JP5008311B2 - 六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents
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で表される六員環ラクトンと、式(II):
で表される(メタ)アクリル酸ハライドとを、塩基の存在下、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソペンチルケトン及びジエチルケトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の微極性ケトン溶媒中、0〜−10℃で反応させる工程〔1〕、並びに工程〔1〕で生成した六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルを、水層のpHが2.5〜9.5の洗浄液で洗浄する工程〔2〕を有する、式(III):
で表される六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルの製造方法に関する。
で表される。かかる六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルは、エレクトロニクス関連材料、医農薬関連中間体や、塗料、接着剤、粘着材、インキ用レジン等の機能性高分子等の構成要素として好適に用いられるが、なかでも、R1がメチル基又はエチル基、R2〜R7が水素原子である六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステル、特にR1がメチル基、R2〜R7が水素原子であるメバロニックラクトン(メタ)アクリル酸エステルは、エレクトロニクス関連材料において特に注目されており、中でも次世代LSI(大規模集積回路)ハイグレードレジスト樹脂原料として期待される、工業的にも極めて有用な化合物である。
サンプル投入口、冷却器、温度計及び撹拌機を備えた5L容のガラス製の反応釜内に、メバロニックラクトン 300g(2.31mol)、トリエチルアミン 396g(3.92mol)、メチルイソブチルケトン 1200g及び4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル 0.06g(0.3mmol)を仕込み、乾燥窒素を溶液中に吹き込みながら反応液を-10℃まで冷却した。乾燥窒素の吹き込みを止め、そこにメタクリル酸クロライド 289g(2.77mol)を約3時間かけてポンプを用いて滴下した。同温度で2時間撹拌後、反応液に10%蟻酸水溶液を滴下漏斗より-10℃以下の温度を保ちながら添加した(pH5)。水層を分離後、40%蟻酸水溶液で洗浄し(pH3)、水層を分離した後にピリジンを添加し(pH3〜4)、室温で4時間撹拌した。ガスクロマトグラフィでメタクリル酸無水物のピークの消失を確認後、純水で5回(pH4)、5%重曹水で5回(pH8)、20%食塩水で3回洗浄した(pH5〜6)。4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル 0.06g(0.3mmol)及び4-メトキシフェノール 0.15g(1.2mmol)を添加し、溶媒(メチルイソブチルケトン)を0.5〜10kPaの減圧下、40〜50℃で留去することにより、粗メバロニックラクトンメタクリレート 289gを得た(収率63.1%、純度91.2%)。
サンプル投入口、冷却器、温度計及び撹拌機を備えた1L容のガラス製の反応釜内に、メバロニックラクトン 60g(0.46mol)、トリエチルアミン 79.3g(0.78mol)、メチルイソプロピルケトン 240g及び4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル 0.012g(0.06mmol)を仕込み、反応液を-10℃まで冷却した。そこに、メタクリル酸クロライド 57.8g(0.55mol)を約1.5時間かけてポンプを用いて滴下した。同温度で4.5時間撹拌後、反応液に10%蟻酸水溶液を滴下漏斗より-10℃以下の温度を保ちながら添加した(pH5)。水層を分離後、40%蟻酸水溶液で洗浄し(pH3)、水層を分離した後にピリジンを添加し(pH3〜4)、室温で4時間撹拌した。ガスクロマトグラフィでメタクリル酸無水物のピークの消失を確認後、純水で5回(pH4)、5%重曹水で5回(pH8)、20%食塩水で3回洗浄した(pH6〜7)。4-アセトアミノ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシル 0.012g(0.06mmol)及び4-メトキシフェノール 0.03g(0.24mmol)を添加し、溶媒(メチルイソプロピルケトン)を0.5〜10kPaの減圧下、40〜50℃で留去することにより、粗メバロニックラクトンメタクリレート 53gを得た(収率57.6%、純度87.8%)。
メチルイソプロピルケトンの代わりにジエチルケトン240gを使用し、滴下後の攪拌時間を5時間に変更した以外は、実施例2と同様にして粗メバロニックラクトンメタクリレート 48gを得た(収率52.1%、純度87.7%)。
メチルイソプロピルケトンの代わりにメチルイソペンチルケトン240gを使用した以外は、実施例2と同様にして粗メバロニックラクトンメタクリレート 42gを得た(収率45.6%、純度86.8%)。
メチルイソプロピルケトンの代わりにメチルイソブチルケトン240gを使用し、トリエチルアミンの代わりにメタクリル酸クロライド 57.8g(0.55mol)をガラス製の反応容器に仕込んで反応液を0℃まで冷却し、メタクリル酸クロライドの代わりにトリエチルアミン 79.3g(0.78mol)を2.5時間かけて滴下した後、同温度で5時間攪拌した以外は、実施例2と同様にして粗メバロニックラクトンメタクリレート 42gを得た(収率45.9%、純度77.5%)。
メチルイソプロピルケトンの代わりにジイソプロピルケトン240gを使用した以外は、実施例2と同様にして粗メバロニックラクトンメタクリレートを得ようと試みたが、メタクリル酸クロライドの滴下開始から2時間経過した時点で不溶物又は塩が凝集し、攪拌不可能となったため操作を中止した。
メチルイソブチルケトンの代わりに表1に示す溶媒を使用した以外は、実施例5と同様にして、粗メバロニックラクトンメタクリレートを得た。
メチルイソプロピルケトンの代わりに表1に示す溶媒を使用した以外は、実施例2と同様にして粗メバロニックラクトンメタクリレートを得た。
メチルイソプロピルケトンの代わりにアセトニトリルを使用した以外は、実施例2と同様に行った。しかし、溶媒(アセトニトリル)を留去する前の段階で、メバロニックラクトンメタクリレート:分解物の比が約2.3:1.0であることが確認され、メバロニックラクトンメタクリレートの多くが分解し、収率及び純度がともに低いことは明らかであったため、操作を中止した。
メバロニックラクトンメタクリレートに、各種pHを有する添加剤を添加し、どの程度分解が促進又は抑制されるかを以下の方法により調べた。
Claims (3)
- 式(I):
で表される六員環ラクトンと、式(II):
で表される(メタ)アクリル酸ハライドとを、塩基の存在下、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソペンチルケトン及びジエチルケトンからなる群より選ばれた少なくとも1種の微極性ケトン溶媒中、0〜−10℃で反応させる工程〔1〕、並びに工程〔1〕で生成した六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルを、水層のpHが2.5〜9.5の洗浄液で洗浄する工程〔2〕を有する、式(III):
で表される六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。 - 工程〔2〕において、洗浄液の溶質として、有機酸と有機塩基及び/又は無機塩基とを組み合わせて使用する請求項1記載の製造方法。
- さらに、工程〔2〕で洗浄した六員環ラクトン(メタ)アクリル酸エステルを薄膜蒸留により精製する工程〔3〕を有する請求項1又は2記載の製造方法。
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